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JP5842965B2 - 荷重センサ付き軸受装置を具備した工作機械の主軸装置 - Google Patents

荷重センサ付き軸受装置を具備した工作機械の主軸装置 Download PDF

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JP5842965B2 JP2014146117A JP2014146117A JP5842965B2 JP 5842965 B2 JP5842965 B2 JP 5842965B2 JP 2014146117 A JP2014146117 A JP 2014146117A JP 2014146117 A JP2014146117 A JP 2014146117A JP 5842965 B2 JP5842965 B2 JP 5842965B2
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Description

本発明は、荷重センサ付き軸受装置及び工作機械の主軸装置に関し、より詳細には、工作機械の主軸等の回転軸に作用するアキシャル荷重を測定可能な荷重センサ付き軸受装置及び工作機械の主軸装置に関する。
回転軸に作用するアキシャル荷重、例えば、工作機械の主軸に作用するアキシャル荷重を測定することは、大きなメリットを有する。即ち、工作機械の主軸に働くアキシャル荷重は、加工精度、加工効率、工具寿命等に与える影響が大きい重要なパラメータである。従って、アキシャル荷重を知ることにより適正な加工条件の選定が可能となる。例えば、加工条件は、一般的に工具の回転数や、送り速度によって決められているが、摩擦や、加工によって発生する熱等の制御し難い要因の影響も受けるので、回転数や送り速度を一定に設定しても、常に同じ加工精度が得られることはない。加工面の変化に対応する切削荷重(即ち、主軸のアキシャル荷重)を新たなパラメータとして考慮することで、より厳密な加工条件の選定が可能となり、加工精度の向上が期待される。
具体的には、切り屑排出量が同じであれば、切削荷重の小さい加工条件の方が効率的な加工条件であり、省エネルギ、工具寿命の延長に有利となる。また、切削荷重の増加から、工具の切削性(切れ味)の低下や、刃先摩耗等の発生を推測することができ、工具寿命や、工具交換時期を知ることが可能となる。更に、切削荷重の変化の履歴を管理することによって、無理な切削加工条件や工具とワークとの衝突(衝撃荷重)等の軸受損傷要因を推定することができ、また把握した工具の寿命特性から工具の改良、改善が可能となる。
上記したように、工作機械において切削荷重を知ることは重要である。しかし、工具が回転するタイプの工作機械(工具回転型工作機械)において、工具や回転軸に作用する荷重を検出することは、工具が回転しないタイプの工作機械(工具非回転型工作機械)と比較して困難が伴う。
工作機械の主軸にかかる荷重を検出することができる従来の装置としては、主軸先端部に軸受型センサを配置した工作機械主軸の荷重検出装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の軸受型センサは、ハウジングと主軸間に転がり軸受を配置し、外輪外周に貼付した歪みゲージによって、軸受の転動体が歪みゲージの位置を通過する度に発生する歪みを検出して主軸に加わる荷重の大きさを検出している。
また、転がり軸受の回転輪にエンコーダを装着すると共に、固定輪にセンサを取り付けて回転輪の回転速度を検出するようにしたエンコーダ装置及びこれを備えた転がり軸受が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、軸受ユニットのハブに配置したエンコーダと、このエンコーダの被検出面に近接対向させたセンサとにより、外輪とハブ間に加わる荷重を求めるようにした荷重測定装置付転がり軸受ユニットが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特許第2520370号公報 特開平10−132603号公報 特開2006−317420号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている工作機械主軸の荷重検出装置は、軸受の内輪に働く力を、転動体及び軸受外輪を介して間接的に検出する装置であり、回転に伴う発生熱等のように不規則に発生して外輪に作用する外乱(ノイズ)を除去することが困難であり、精度良く荷重を検出することができない問題点があった。また、センサがハウジングの前面側に突出配置されているので、スピンドルの軸長が長くなるばかりでなく、センサ設置のための専用スペースを必要とする問題点があった。
また、特許文献2に記載のエンコーダ装置及びこれを備えた転がり軸受は、高温の条件下において測定対象である高速の回転速度を検出することを目的とした装置であり、回転軸に作用するアキシャル荷重の測定を目的とする本発明とは異なる技術である。
さらに、特許文献3に記載の荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、軸受ユニットのハブにエンコーダを固定すると共に、このエンコーダの被検出面に検出部を近接対向させたセンサを外輪に配置し、検出部の出力信号の変化から外輪とハブとの間に加わる荷重を求めるものであり、ハブ以外への適用について具体的構成が記載されておらず、また、工作機械の主軸への適用についても言及されているが、これについても具体的構成が記載されていない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転軸に作用するアキシャル荷重を、コンパクトなセンサユニットによって精度良く測定することができる荷重センサ付き軸受装置及び工作機械の主軸装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 静止部材に嵌合固定される静止側軌道輪と、回転部材である主軸に嵌合固定される回転側軌道輪と、前記静止側軌道輪の静止側軌道及び前記回転側軌道輪の回転側軌道間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える軸受と、
被検出面の特性が円周方向に交互に変化するエンコーダと、前記エンコーダの前記被検出面に対向配置されて前記被検出面の前記特性の変化を検出するセンサと、からなるセンサユニットと、
を備える荷重センサ付き軸受装置を具備し、前記主軸のアキシャル荷重が測定可能である工作機械の主軸装置であって、
前記エンコーダの前記被検出面は、円周方向に交互に変化する特性をそれぞれが有し、互いの境界が前記エンコーダの軸方向中間部にあって、前記エンコーダの軸方向に対して互いに逆方向に傾斜する第一被検出部と第二被検出部とを備え、
前記センサは、前記被検出面の前記軸方向中間部を挟んで軸方向に間隔を開けて配置される一対の検出部を備え、
前記センサは、大径部及び小径部からなる段付円筒形状を有し、前記小径部の先端に検出部が設けられ、
前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側軌道輪の側方に配置された静止側間座のいずれかには、直径の異なる2つの穴を備える段付きのセンサ取付穴と、外周面において該直径の大きな穴と連続する凹溝とが形成され、
前記センサは、前記大径部の上面が、前記凹溝に嵌合固定された固定治具の一端によって抑えられた状態で、前記段付きのセンサ取付穴に挿入されており、前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側間座のいずれかの半径方向に位置決めされ、前記小径部の先端の前記検出部が前記エンコーダの被検出面に対向配置され、
前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に設けられることを特徴とする主軸装置。
(2) 静止部材に嵌合固定される静止側軌道輪と、回転部材である主軸に嵌合固定される回転側軌道輪と、前記静止側軌道輪の静止側軌道及び前記回転側軌道輪の回転側軌道間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える軸受と、
被検出面の特性が円周方向に交互に変化するエンコーダと、前記エンコーダの前記被検出面に対向配置されて前記被検出面の前記特性の変化を検出するセンサと、からなるセンサユニットと、
を備える荷重センサ付き軸受装置を具備し、前記主軸のアキシャル荷重が測定可能である工作機械の主軸装置であって、
前記エンコーダの前記被検出面は、円周方向に交互に変化する特性をそれぞれが有し、互いの境界が前記エンコーダの軸方向中間部にあって、前記エンコーダの軸方向に対して互いに逆方向に傾斜する第一被検出部と第二被検出部とを備え、
前記センサは、前記被検出面の前記軸方向中間部を挟んで軸方向に間隔を開けて配置される一対の検出部を備え、
前記センサは、大径部及び小径部からなる段付円筒形状を有し、前記小径部の先端に検出部が設けられ、
前記静止側軌道輪、及び、前記静止側軌道輪の側方に配置された静止側間座のいずれかには、直径の異なる2つの穴を備える段付きのセンサ取付穴と、外周面において該直径の大きな穴と連続する凹溝とが形成され、
前記センサは、前記大径部の上面が、前記凹溝に嵌合固定された固定治具の一端によって抑えられた状態で、前記段付きのセンサ取付穴に挿入されており、前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側間座のいずれかの半径方向に位置決めされ、前記小径部の先端の前記検出部が前記エンコーダの被検出面に対向配置され、
前記エンコーダは、前記回転側軌道輪の側方に配置されて前記回転側軌道輪と共に回転する回転側間座に設けられることを特徴とする主軸装置。
本発明の荷重センサ付き軸受装置を具備した工作機械の主軸装置によれば、センサは、大径部及び小径部からなる段付円筒形状を有し、小径部の先端に検出部が設けられ、静止部材、静止側軌道輪、及び、静止側軌道輪の側方に配置された静止側間座のいずれかには、直径の異なる2つの穴を備える段付きのセンサ取付穴と、外周面において該直径の大きな穴と連続する凹溝とが形成され、センサは、大径部の上面が、凹溝に嵌合固定された固定治具の一端によって抑えられた状態で、段付きのセンサ取付穴に挿入されており、前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側間座のいずれかの半径方向に位置決めされ、小径部の先端の検出部がエンコーダの被検出面に対向配置される。これにより、センサとエンコーダとのギャップを精度良く設定することができ、また、センサの中心軸周りの位置決めを精確に設定することができる。
また、エンコーダが、回転側軌道輪に設けられて一体化されているので、測定精度が向上するとともに、取扱い性のよい構成となる。或いは、エンコーダは、回転側軌道輪の側方に配置されて回転側軌道輪と共に回転する回転側間座に設けられるので、軸受とエンコーダとが個別に修理、交換可能である。
更に、エンコーダの被検出面は、円周方向に交互に変化する特性をそれぞれが有し、互いの境界がエンコーダの軸方向中間部にあって、エンコーダの軸方向に対して互いに逆方向に傾斜する第一被検出部、及び第二被検出部を備え、センサは、被検出面の軸方向中間部を挟んで軸方向に間隔を空けて配置される一対の検出部を備えるので、主軸に作用するアキシャル荷重の変動に伴って回転側軌道輪がアキシャル方向にずれると、被検出面(第一、及び第二被検出部)と一対の検出部との位置が相対的に変化し、両検出部の出力信号に位相ずれが生じる。従って、センサは、この位相ずれの大きさからアキシャル荷重の大きさを直接求めることができる。
即ち、アキシャル荷重を求めるためには、必ずしも相対変位量を求める必要はなく、演算部に、センサの出力信号に基づいて、アキシャル荷重の大きさを直接(上記相対変位量を求める過程を経る事なく)算出する機能を持たせることができる。
また、工作機械の主軸装置が上記の荷重センサ付き軸受装置を備えるので、切削時に主軸に作用するアキシャル荷重の測定が可能となり、このアキシャル荷重を加工条件の新たなパラメータとして考慮することで、より厳密な加工条件の選定が可能となり、加工精度を向上させることができる。更には、工具寿命、工具交換時期、及び軸受損傷要因の推測や、工具の改良、改善が可能となる。
本発明に係る第1実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。 (a)は図1に示すエンコーダの正面図であり、(b)はその斜視図である。 (a)は図1に示すセンサの斜視図であり、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。 (a)は図1に示すセンサ取付穴が設けられた静止側軌道輪の斜視図であり、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。 (a)は図4に示すセンサ取付穴に図3に示すセンサが取り付けられた状態を示す斜視図であり、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。 図1に示すVI−VI線に沿った断面図である。 図1に示す荷重センサ付き軸受装置のアキシャル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図である。 (a)は第1実施形態の変形例のエンコーダの正面図であり、(b)はその斜視図である。 第1実施形態の他の変形例の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。 (a)は第2実施形態のエンコーダの正面図であり、(b)はその斜視図である。 図10に示すエンコーダのアキシャル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図である。 (a)は第3実施形態のセンサの斜視図であり、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。 (a)は図12に示す第3実施形態のセンサが取り付けられるセンサ取付穴が設けられた静止側軌道輪の斜視図であり、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。 (a)は静止側軌道輪に取り付けられた第3実施形態のセンサの斜視図であり、(b)はその平面図、(c)はその側面図である。 第4実施形態の荷重センサ付き軸受装置を備える工作機械の主軸装置の断面図である。 第4実施形態の変形例の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。 第5実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。 第6実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。 第7実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。 第8実施形態の荷重センサ付き軸受装置を備える工作機械の主軸装置の要部断面図である。 第9実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。
以下、本発明に係る荷重センサ付き軸受装置の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る第1実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。第1実施形態の荷重センサ付き軸受装置10は、静止側軌道輪である外輪11と、回転側軌道輪である内輪12と、静止側軌道である外輪軌道溝11a及び回転側軌道である内輪軌道溝12a間に接触角を持って配置され、保持器14によって回動自在に保持された転動体としての複数の玉13と、を備えるアンギュラ玉軸受20を有する。アンギュラ玉軸受20の外輪11は、静止部材であるハウジング(図示せず)に内嵌・固定され、内輪12は回転部材である回転軸(図示せず)に嵌合固定される。
アンギュラ玉軸受20の軸方向一端側(図1において右側)には、エンコーダ31及びセンサ32を備えたセンサユニット30が配置されている。即ち、エンコーダ31が、内輪12の一端側の外周面にリング状に形成され、センサ32が、エンコーダ31に対向して外輪11に形成されたセンサ取付穴15に取り付けられている。
エンコーダ31は、図2に示すように、磁性金属部材である内輪12の外周面に2列に整列形成された複数の溝33を有する。複数の溝33は、2列に整列して円周方向に交互に且つ等間隔で配置されると共に、2列の溝33の軸方向中間部(仮想線)Pを境にしてエンコーダ31の軸方向に対して同じ角度で互いに逆方向(V字状)に傾斜している。この場合、溝33が第一被検出部として作用し、隣接する溝33間の中間部34が第二被検出部として作用する。なお、エンコーダ31は、内輪12の外周面を加工して複数の溝33を形成することで、内輪12と一体に形成されているが、内輪12に小径部12bを形成し、この小径部12bに複数の溝33が形成されたリング状部材を外嵌することで一体化するようにしてもよい。
センサ32は、図3に示すように、検出部である一対の磁気センサ36を内蔵し、大径部32a及び小径部32bからなる段付円筒状に形成されている。大径部32aの上面には、U字溝32cが形成されている。U字溝32cには、長円形状の固定治具38の一端が嵌合する。また、大径部32aの側面から検出信号を演算装置150(図15参照)に出力する信号線37が導出されている。
なお、磁気センサ36の構造は、永久磁石を組み込んだものであれば、特にその形式を問わない。即ち、この永久磁石から出る磁束の流れを導くポールピースの周囲にコイルを巻回して成る、所謂パッシブ型のものであっても、磁束の密度に応じて特性を変化させる磁気検出素子を組み込んだ、所謂アクティブ型のものであっても使用される。また、本実施形態のセンサ32としては、溝33のエッジを検出可能なものであればよく、光学センサ等が使用されてもよい。
また、センサ32は、有線式センサ、無線式センサ、いずれの方式のセンサも使用可能であり、特に、限定されない。例えば、有線式センサの場合、センサとコードが一体に接続されるコード一体型センサ、あるいはソケット式コネクタやマグネット式コネクタでセンサとコードが接続されるコネクタ接続型センサが使用可能である。
図4に示すように、外輪11に設けられたセンサ取付穴15は、一端側が外輪11の側面に開放されたU字穴15aと、U字穴15aの底部側でU字穴15aの溝幅より大きな直径を有するざぐり穴15bとから構成された段付き穴である。更に、外輪11の外周面には、一端がざぐり穴15bに連続するU字溝15cが形成されている。U字溝15cには、センサ32を固定するための雌ねじ穴40が設けられている。
図5に示すように、センサ32は、センサ取付穴15に挿入した後、固定治具38をセンサ32のU字溝32c、及び外輪11のU字溝15cに嵌合させてねじ41で固定することで外輪11に組み付けられる。センサ32の信号線37は、U字穴15aから外部に導出されて演算装置(図示せず)に接続される。
これにより、センサ32の先端に設けられた一対の磁気センサ36は、内輪12に固定されたエンコーダ31の被検出面33、34に対向して、所定の位置に位置決めされる。即ち、エンコーダ31とセンサ32とは、一対の磁気センサ36が被検出面の軸方向中間部Pを挟んで互いに軸方向反対側、且つ対称に位置する。
なお、外輪11には、図6に示すように、このセンサ取付穴15と一対のノズル穴35が径方向に貫通して設けられている。一対のノズル穴35には、それぞれ給油ノズル(図示せず)が配置されており、潤滑装置から供給された潤滑油が、給油ノズルのノズルからアンギュラ玉軸受20に向けて吐出されて潤滑する。ノズル穴35は、軸方向において外輪11に形成されたセンサ取付穴15と略同一位置、且つ円周方向位相が異なる位置に設けられている。
センサ取付穴15を、ノズル穴35と軸方向略同一位置に配置することにより、センサ32を配置するための専用スペースが不要となり、小型化が可能となる。尚、ノズル穴35(給油ノズル)とセンサ取付穴15(センサ32)との円周方向位相は、特に限定されず任意に設定することができる。また、潤滑方式は、オイルエア潤滑、オイルミスト潤滑、直噴潤滑、グリース潤滑等のいずれであってもよい。また、運転中の潤滑剤の供給を必要としない潤滑方法で使用される場合は、ノズル穴などの潤滑剤供給スペースは必要ない。
第1実施形態のセンサユニット30の作用を、図7に基づいて説明する。内輪12にアキシャル荷重が作用していない場合、センサ32の一対の磁気センサ(検出部)36は、仮想線Pから軸方向に同一距離だけずれた、図7(a)に示す実線イ、イ上に位置しており、出力信号の位相は、図7(c)に示す様に一致しており、位相ずれはない。
ここで、回転軸、即ち内輪12に、図7(a)において下向きのアキシャル荷重が作用すると、エンコーダ31に対する一対の磁気センサ36の位置が図7(a)に示す破線ロ、ロ上に移動し、図7(b)に示すように出力信号に位相ずれが生じる。
また、内輪12に上向きのアキシャル荷重が作用すると、一対の磁気センサ36の位置が図7(a)に示す一点鎖線ハ、ハ上に移動し、図7(d)に示すように、出力信号に図7(b)と逆方向の位相ずれが生じる。
上記したように、一対の磁気センサ36の出力信号は、内輪12に作用するアキシャル荷重の方向に応じて位相が所定の方向へずれる。また、位相ずれの大きさは、内輪12(エンコーダ31)のセンサ32に対する相対距離、換言すれば、アキシャル荷重の大きさに比例する。従って、アンギュラ玉軸受20の剛性(ばね定数)を予め測定あるいは計算して、アキシャル荷重の大きさと内輪12(回転軸)の変位量との関係を求めておけば、一対の磁気センサ36からの出力信号の位相ずれの方向及び大きさに基づいて、回転軸に作用するアキシャル荷重の方向及び大きさが、演算装置によって求められる。
また、センサユニット30は、エンコーダ31とセンサ32とから構成されるので、アキシャル荷重だけでなく、同時に回転軸の回転数も検出することができるマルチセンサとして機能する。
上記したように、第1実施形態の荷重センサ付き軸受装置10は、アンギュラ玉軸受20の内輪12にエンコーダ31が装着され、外輪11にセンサ32が取り付けられて、アンギュラ玉軸受20とセンサユニット30とが一体となっている。このように一体型とすることによって、取扱い性が大幅に向上し、また、内輪12に作用する荷重を直接測定して、高精度での検出が可能となる。
図8は、第1実施形態の変形例のエンコーダを示す。このエンコーダ31は、磁性金属材からなり、図1の内輪12に形成される小径部12bに外嵌され、外周面に複数の円弧状溝45が連続して設けられている。円弧状溝45は、円周方向に交互に且つ等間隔で配置されており、周方向に隣接する円弧状溝45の稜線46は、エンコーダ31の中間部Pを境にして、エンコーダ31の軸方向に対して同じ角度で互いに逆方向(V字状)に傾斜している。これにより、高速回転時にも応力集中がエンコーダ31に作用することがなく、遠心力による損傷が防止される。なお、このエンコーダ31も内輪12と一体に形成されてもよい。
図9は、第1実施形態の他の変形例に係る荷重センサ付き軸受装置を示す。このアンギュラ玉軸受20は、玉13とセンサユニット30との間に配置されたシール16aとアンギュラ玉軸受20の開放側端部(図9において左側端部)に配置されたシール16bとによって軸受空間を密封している。
グリース潤滑される軸受では、使用用途に合わせて適量のグリースが封入されるが、長期間の使用等によってグリース量が不足すると軸受寿命に大きな影響を及ぼす虞がある。このため、このようなシール16a,16bを有するアンギュラ玉軸受20は、グリース潤滑される場合に好適に使用される。
シール16aの装着位置は、玉13とセンサユニット30との間に限定されず、センサ側端部(図9において右側端部)であってもよい。また、必要に応じて、いずれか一方にのみ設けることもでき、更には、グリース漏れが許容可能であれば、シール16a,16bを設けなくてもよい。
なお、以下に説明する各実施形態において、グリース潤滑されるアンギュラ玉軸受20が用いられる場合には、上記したシール16a,16bが同様に使用されてもよい。
(第2実施形態)
図10に示すように、第2実施形態のエンコーダ31の被検出面は、多極磁石、即ち、第一被検出部33であるS極、及び第二被検出部34であるN極が、円周方向に交互に且つ等間隔で内輪12の小径部12b(図1参照。)に装着されている。第一被検出部33と第二被検出部34との境界は、エンコーダ31の軸方向中間部(仮想線P)を境にしてエンコーダ31の軸方向に対して同じ角度で互いに逆方向に傾斜している。
図11は、図10に示すエンコーダのアキシャル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図である。本実施形態のエンコーダ31は、内輪12(回転軸)にアキシャル荷重が作用していない状態では、センサ32の一対の磁気センサ36は、第一被検出部33及び第二被検出部34の境界が円周方向に関して最も突出する位置(傾斜方向が変化する位置)を通る仮想線Pから、軸方向に同一距離だけずれた、図11(a)に示す実線イ、イ上に位置している。従って、一対の磁気センサ36の出力信号の位相は、図11(c)に示す様に一致しており、位相ずれはない。
ここで、回転軸、即ち内輪12に、図11(a)において下向きのアキシャル荷重が作用すると、エンコーダ31の軸方向位置が内輪12と共に下方に移動する。これにより、エンコーダ31に対する一対の磁気センサ36の位置が、図11(a)に示す破線ロ、ロ上に移動する。即ち、一対の磁気センサ36は、仮想線Pからの軸方向距離が互いに異なる位置に位置することになり、一対の磁気センサ36の出力信号には、図11(b)に示すように位相ずれが生じる。
また、内輪12に、図11(a)において上向きのアキシャル荷重が作用すると、エンコーダ31の軸方向位置が内輪12と共に上方に移動して、エンコーダ31に対する一対の磁気センサ36の位置が、図11(a)に示す一点鎖線ハ、ハ上に移動する。即ち、一対の磁気センサ36は、仮想線Pからの軸方向距離が互いに異なる位置に位置することになり、一対の磁気センサ36の出力信号には、図11(d)に示すように位相ずれが生じる。従って、一対の磁気センサ36からの出力信号の位相ずれの方向及び大きさに基づいて、回転軸に作用するアキシャル荷重の方向及び大きさが、演算装置によって求められる。
なお、その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第3実施形態)
図12〜図14は、第3実施形態の荷重センサ付き軸受装置のセンサ構造を示している。第3実施形態のセンサ32は、図4に示すセンサと実質的に同じであるが、外形形状が異なる。即ち、本実施形態のセンサ32は、一対の磁気センサ36を内蔵し、上部には左右に延設されたフランジ32dが設けられ、該フランジ32dには、ねじ穴32eが形成されている。
図13に示すように、外輪11に設けられたセンサ取付穴50は、外輪11の一端面側から形成されたコの字状溝51と、このコの字状溝51の底部に開口を有するU字溝52と、コの字状溝51の底部に形成された一対の雌ねじ穴53とからなる。
センサ32のセンサ取付穴50への取り付けは、図14に示すように、センサ32をU字溝52に嵌合させ、ねじ54を雌ねじ穴53に螺合させて、フランジ32dをコの字状溝51に固定して行われる。このように構成することで、外輪11に形成される雌ねじ穴53をセンサ32より軸方向一端面側に形成することができ、高負荷時に雌ねじ穴53部分に応力集中が作用するのを防止することができる。
なお、その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第1実施形態の荷重センサ付き軸受装置を備える工作機械の主軸装置について図15を参照して説明する。本実施形態の工作機械の主軸装置60は、モータビルトイン方式であり、その中心部には、回転部材である中空状の回転軸(主軸)61が設けられている。回転軸61の軸方向端部(図15において左側)には、不図示の工具が保持されている。
回転軸61は、その工具側を支承する前側軸受である一対のアンギュラ玉軸受20、70と、反工具側を支承する後側軸受80とによって、静止部材であるハウジング62に回転自在に支持されている。一対のアンギュラ玉軸受20、70は、背面組合せされて、アンギュラ玉軸受20のセンサユニット30が、アンギュラ玉軸受70寄りに配置される。センサユニット30の信号線37は、ハウジング62に形成された溝62c内を配索されて外部に導出され、演算装置150に電気的に接続されて、検出信号を送出する。なお、アンギュラ玉軸受20は、本発明の軸受であり、アンギュラ玉軸受70は、本発明の他の軸受である。
前側軸受20,70と後側軸受80間における回転軸61の外周面には、ロータ63が外嵌されている。また、ロータ63の周囲に配置されるステータ64は、ハウジング62に固定されており、ステータ64に電力を供給することで、ロータ63に回転力を発生させて、回転軸61を回転させる。尚、ハウジング62は、前側軸受70とステータ64との間で軸方向に2分割されたハウジング62aとハウジング62bとから構成されている。
第1実施形態のアンギュラ玉軸受20と背面組み合わせされるアンギュラ玉軸受70は、静止側軌道輪である外輪71と、回転側軌道輪である内輪72と、静止側軌道である外輪軌道溝71a及び回転側軌道である内輪軌道溝72a間に、接触角を持って配置された転動体としての複数の玉73と、を備える。
前側軸受20,70の外輪11,71は、ハウジング62に内嵌されてハウジング62にボルト締結された前側軸受外輪押え65によって、ハウジング62に固定されている。また、前側軸受20,70の内輪12,72は、回転軸61に外嵌され、回転軸61に締結されたナット66によって回転軸61に固定されている。前側軸受20,70は、ナット66によって定位置予圧が付与されて、回転軸61の軸方向位置が位置決めされる。
後側軸受80は、円筒ころ軸受であり、外輪81と、内輪82と、転動体としての複数の円筒ころ83と、を有する。後側軸受80の外輪81はハウジング62に内嵌され、ハウジング62にボルト締結された後側軸受外輪押え67によって外輪間座68を介してハウジング62に固定されている。後側軸受80の内輪82は、回転軸61に締結された他のナット69によって内輪間座55を介して回転軸61に固定されている。
軸方向において前側軸受20,70、及びステータ64に対応するハウジング62の外周面には、円環状の冷却油溝56、57が形成されている。この冷却油溝56、57は、ハウジング62に外嵌するリング状の冷却ジャケット58、59によって覆われている。そして、この冷却油溝56、57に供給された冷却油によって前側軸受20,70、及びステータ64が冷却される。
このように、背面組合せされたアンギュラ玉軸受20、70によって支持され、軸方向位置が位置決めされる回転軸(主軸)61は、2つのアンギュラ玉軸受20、70の軸方向中心位置(具体的には、2つの磁気センサ36,36の軸方向中間位置)が一定となり、この位置を中心として伸縮する。そして、アンギュラ玉軸受20のセンサユニット30は、2つのアンギュラ玉軸受20、70の各玉13,73の軸方向中心位置に位置するようにアンギュラ玉軸受70に配置されているので、熱等によって回転軸61が伸縮変形しても、測定位置である2つのアンギュラ玉軸受20、70の軸方向中心位置が移動することはない。従って、熱等による軸伸縮の影響による測定精度の低下を抑制することができ、アキシャル荷重による回転軸61の移動により発生する一対の検出部(図2参照)の出力による位相ずれを高精度で測定することができ、この位相ずれに基づいて、アキシャル荷重が演算装置150によって求められる。
なお、図16に示す第4実施形態の変形例では、アンギュラ玉軸受20の内輪12のエンコーダ31が形成される部分の内周面12cを僅かに大径として回転軸61との嵌めあいを隙間嵌めとしている。
荷重センサ付き軸受装置10が工作機械の主軸装置に使用される場合、アンギュラ玉軸受20の内輪12は、回転軸61と内輪12との相対的な滑りを防止するため、主軸に締まりバメされるのが一般的である。特に、高速回転で使用される回転軸61においては、遠心力によって内輪12が膨張するため、締め代が大きく設定されるので、内輪12にかかる負荷が大きい。このような内輪12の外周面にエンコーダ31が外嵌固定されると、エンコーダ31の変形による検出精度の低下や、エンコーダ31の破損等が懸念される。このため、内輪12のエンコーダ31が形成される部分と回転軸61との嵌めあいを隙間嵌めとすることで、このような問題を回避することができる。また、これによって、締め代部の軸方向長さを短くすることができ、エンコーダ31の組付けが容易となる。
(第5実施形態)
図17は第5実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。第5実施形態の荷重センサ付き軸受装置10では、外輪11と別体に、静止側間座である外輪間座76が設けられており、外輪間座76のセンサ取付穴15にセンサ32が装着されている。また、エンコーダ31は、第1実施形態と同様、内輪12と一体に形成されている。
このように構成することで、アンギュラ玉軸受20とセンサ32のいずれかに不具合が生じたとき、個別に修理、交換が可能となるので、メンテナンス性が向上すると共に、コストを抑制することができる。また、荷重センサ付き軸受装置10の使用条件、あるいは必要精度等に応じて、センサ32を好適な仕様のものに適宜交換することができ、要求される仕様に対して柔軟に対応することが可能となる。さらに、エンコーダ31と内輪12とは一体に形成されているので、取り扱い性が良好となる。また、本実施形態では、外輪11に雌ねじ穴を設ける必要がなく、好ましい。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第6実施形態)
図18は第6実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。第6実施形態の荷重センサ付き軸受装置10は、内輪12と別体に、回転輪間座である内輪間座75が設けられており、内輪間座75の外周面にエンコーダ31が形成されている。また、センサ32は、第1実施形態と同様、外輪11のセンサ取付穴15に一体に形成されている。
このように構成することで、アンギュラ玉軸受20とエンコーダ31のいずれかに不具合が生じたとき、個別に修理、交換が可能となると共に、使用条件に応じてエンコーダを取り替えることも容易となる。例えば、高速スピンドルに適用されて、遠心力によってエンコーダ31が破損する可能性がある場合、高速回転対策が施されたエンコーダ31に交換して容易に対応することができる。さらに、荷重センサ付き軸受装置10の使用条件、あるいは必要精度等に応じて、エンコーダ31を好適な仕様のものに適宜交換することができ、要求される仕様に対して柔軟に対応することが可能となる。また、センサ32と外輪11とは一体に形成されているので、取り扱い性が良好となる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第7実施形態)
図19は第7実施形態の荷重センサ付き軸受装置の断面図である。第7実施形態の荷重センサ付き軸受装置10は、外輪11と別体に、静止側間座である外輪間座76が設けられており、外輪間座76のセンサ取付穴15にセンサ32が装着されている。また、内輪12と別体に、回転輪間座である内輪間座75が設けられており、内輪間座75の外周面にエンコーダ31が形成されている。
このように、アンギュラ玉軸受20とセンサユニット30を分離構造とすることにより、アンギュラ玉軸受20、エンコーダ31、及びセンサ32のいずれかに不具合が生じたとき、個別に修理、交換が可能となるので、メンテナンス性が向上すると共に、コストを抑制することができる。
また、荷重センサ付き軸受装置10の使用条件、あるいは必要精度等に応じて、軸受20、エンコーダ31、及びセンサ32を好適な仕様のものに適宜交換することができ、要求される仕様に対して柔軟に対応することが可能となる。例えば、高速回転軸に適用されて、遠心力によってエンコーダ31が破損する可能性がある場合、高速回転対策が施されたエンコーダ31に交換して容易に対応することができる。また、本実施形態の荷重センサ付き軸受装置10は、内輪間座75及び外輪間座76を用いて、軸受の予圧調整を行うことができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第8実施形態)
図20は第8実施形態の荷重センサ付き軸受装置を備える工作機械の主軸装置の要部断面図である。本実施形態の荷重センサ付き軸受装置10が適用される工作機械の主軸装置60では、エンコーダ31は、第5実施形態と同様、アンギュラ玉軸受20の内輪12の一端側に形成される。一方、センサ32´は、ハウジング62のセンサ取付穴77に取り付けられると共に、外輪11と別体に設けられた外輪間座76に形成され、センサ取付穴77と径方向に連続する貫通穴78から延出する。これにより、センサ32の一対の磁気センサ36がエンコーダ31の被検出面33、34に対向配置される。
従って、本実施形態の荷重センサ付き軸受装置10では、外輪11や外輪間座76に取り付けられるセンサ32と比較して、大きなセンサ32´を使用することができ、より高性能、且つ高機能なセンサ32´を用いることが可能となる。
その他の構成及び作用については、第4実施形態の主軸装置60と同様である。
(第9実施形態)
図21は、本発明に係る第9実施形態の主軸装置の要部断面図である。この主軸装置10では、軸受20の内輪12が回転軸61の段部61aに当接して配置されており、エンコーダ31は、回転軸61の段部61a近傍の外周面に直接形成されている。また、センサ32は、第1実施形態と同様、外輪11のセンサ取付穴15に一体に形成されており、本実施形態では、外輪11の外輪軌道溝11aに対してカウンタボア側に組み込まれている。
これにより、エンコーダが回転側間座に形成される場合、センサ32とエンコーダ31との間に、間座と軸とのガタ(すきま)分だけ半径方向ギャップのずれが生じていたが、エンコーダ31を回転軸61に直接形成することで、このようなギャップのずれを抑制することができる。また、ギャップずれを防止すべく、エンコーダが形成された回転側間座を回転軸にしまり嵌めで嵌合する場合と比べて、本実施形態は、組み込み時間や分解時の手間を省くことができる。
また、本実施形態によれば、間座にエンコーダが形成された場合に、振動などによって、回転中に回転軸との間で生じる円周方向の位相ずれや、間座の不均一な遠心力膨張による、円周方向におけるギャップのばらつきも発生することがなく、より高精度な検出が可能となる。
その他の構成及び作用については、第7実施形態のものと同様である。
尚、本発明は、前述した各実施形態及び変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、上記の説明においては、アンギュラ玉軸受20、または内外輪間座75、76にセンサユニット30を組み付けた構造の荷重センサ付き軸受装置10について説明したが、これには限定されず、他の形式の軸受や軸受間座と組み合わせることも可能であり、組み合わされる軸受の列数や、組み合わせ方も任意である。
また、工作機械の主軸装置以外の回転軸にも適用することができ、同様の効果を奏する。
10 荷重センサ付き軸受装置
11 外輪(静止側軌道輪)
11a 外輪軌道溝(静止側軌道)
12 内輪(回転側軌道輪)
12a 内輪軌道溝(回転側軌道)
13 玉(転動体)
20 アンギュラ玉軸受(軸受)
30 センサユニット
31 エンコーダ
32,32´ センサ
33 溝(第一被検出部)
34 中間部(第二被検出部)
36 磁気センサ(検出部)
60 工作機械の主軸装置
61 回転軸(主軸、回転部材)
62 ハウジング(静止部材)
70 アンギュラ玉軸受(軸受)
75 内輪間座(回転側間座)
76 外輪間座(静止側間座)
78 貫通穴
P エンコーダの軸方向中間部

Claims (2)

  1. 静止部材に嵌合固定される静止側軌道輪と、回転部材である主軸に嵌合固定される回転側軌道輪と、前記静止側軌道輪の静止側軌道及び前記回転側軌道輪の回転側軌道間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える軸受と、
    被検出面の特性が円周方向に交互に変化するエンコーダと、前記エンコーダの前記被検出面に対向配置されて前記被検出面の前記特性の変化を検出するセンサと、からなるセンサユニットと、
    を備える荷重センサ付き軸受装置を具備し、前記主軸のアキシャル荷重が測定可能である工作機械の主軸装置であって、
    前記エンコーダの前記被検出面は、円周方向に交互に変化する特性をそれぞれが有し、互いの境界が前記エンコーダの軸方向中間部にあって、前記エンコーダの軸方向に対して互いに逆方向に傾斜する第一被検出部と第二被検出部とを備え、
    前記センサは、前記被検出面の前記軸方向中間部を挟んで軸方向に間隔を開けて配置される一対の検出部を備え、
    前記センサは、大径部及び小径部からなる段付円筒形状を有し、前記小径部の先端に検出部が設けられ、
    前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側軌道輪の側方に配置された静止側間座のいずれかには、直径の異なる2つの穴を備える段付きのセンサ取付穴と、外周面において該直径の大きな穴と連続する凹溝とが形成され、
    前記センサは、前記大径部の上面が、前記凹溝に嵌合固定された固定治具の一端によって抑えられた状態で、前記段付きのセンサ取付穴に挿入されており、前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側間座のいずれかの半径方向に位置決めされ、前記小径部の先端の前記検出部が前記エンコーダの被検出面に対向配置され、
    前記エンコーダは、前記回転側軌道輪に設けられることを特徴とする主軸装置。
  2. 静止部材に嵌合固定される静止側軌道輪と、回転部材である主軸に嵌合固定される回転側軌道輪と、前記静止側軌道輪の静止側軌道及び前記回転側軌道輪の回転側軌道間に転動自在に配置された複数の転動体と、を備える軸受と、
    被検出面の特性が円周方向に交互に変化するエンコーダと、前記エンコーダの前記被検出面に対向配置されて前記被検出面の前記特性の変化を検出するセンサと、からなるセンサユニットと、
    を備える荷重センサ付き軸受装置を具備し、前記主軸のアキシャル荷重が測定可能である工作機械の主軸装置であって、
    前記エンコーダの前記被検出面は、円周方向に交互に変化する特性をそれぞれが有し、互いの境界が前記エンコーダの軸方向中間部にあって、前記エンコーダの軸方向に対して互いに逆方向に傾斜する第一被検出部と第二被検出部とを備え、
    前記センサは、前記被検出面の前記軸方向中間部を挟んで軸方向に間隔を開けて配置される一対の検出部を備え、
    前記センサは、大径部及び小径部からなる段付円筒形状を有し、前記小径部の先端に検出部が設けられ、
    前記静止側軌道輪、及び、前記静止側軌道輪の側方に配置された静止側間座のいずれかには、直径の異なる2つの穴を備える段付きのセンサ取付穴と、外周面において該直径の大きな穴と連続する凹溝とが形成され、
    前記センサは、前記大径部の上面が、前記凹溝に嵌合固定された固定治具の一端によって抑えられた状態で、前記段付きのセンサ取付穴に挿入されており、前記静止部材、前記静止側軌道輪、及び、前記静止側間座のいずれかの半径方向に位置決めされ、前記小径部の先端の前記検出部が前記エンコーダの被検出面に対向配置され、
    前記エンコーダは、前記回転側軌道輪の側方に配置されて前記回転側軌道輪と共に回転する回転側間座に設けられることを特徴とする主軸装置。
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