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JP5841828B2 - 光コネクタアダプタ、光コネクタレセプタクル、表示方法 - Google Patents

光コネクタアダプタ、光コネクタレセプタクル、表示方法 Download PDF

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JP5841828B2
JP5841828B2 JP2011276412A JP2011276412A JP5841828B2 JP 5841828 B2 JP5841828 B2 JP 5841828B2 JP 2011276412 A JP2011276412 A JP 2011276412A JP 2011276412 A JP2011276412 A JP 2011276412A JP 5841828 B2 JP5841828 B2 JP 5841828B2
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Description

本発明は、光コネクタアダプタ、光コネクタレセプタクル、表示方法に関する。
光コネクタとしては、例えばSC形光コネクタ(SC:Single fiber Coupling optical fiber connector。JIS C 5973に制定されるF04形光コネクタ)のように、フェルールを収容するスリーブ状のコネクタハウジング外側に、スリーブ状のつまみを有する構成のものが広く提供されている。つまみは、コネクタハウジングにその軸線方向に所定可動範囲を確保してスライド移動可能に取り付けられる。
上述のつまみ付きの光コネクタは、光コネクタアダプタに挿入したときに、つまみだけがアダプタに嵌合し、フェルール先端面(接合端面)が、アダプタに反対側から嵌合された光コネクタのフェルール先端面に達しない場合があった。このとき、つまみ付き光コネクタは、コネクタハウジング及びフェルールのアダプタへの挿入が不充分な状態(以下、半挿し状態とも言う)となっている。この状態(半挿し状態)は、外観上、アダプタに対する光コネクタ(つまみ付き光コネクタ)の結合が達成されているように見えるが、アダプタ内でのフェルール同士の突き当て、光コネクタ同士の接続を実現できない。
例えば特許文献1〜3のように、光コネクタアダプタに対する光コネクタの挿入具合をアダプタ外側から確認可能とする技術は、幾つかの提案が存在する。
光コネクタアダプタは、その内側に、コネクタ係止用の一対の爪付き係合片を有する。アダプタに挿入した光コネクタは、そのコネクタハウジングにアダプタの爪付き係合片が係合することで、アダプタに結合する。
特許文献1、2は、アダプタに挿入した光コネクタが、アダプタ内の一対の爪付き係合片間を押し拡げたことを、アダプタ外側から確認可能とする技術を開示する。特許文献1の開示技術では、アダプタに挿入した光コネクタが、アダプタ内の一対の爪付き係合片(特許文献1ではロック用爪部材)間を押し拡げたときに、爪付き係合片に押圧された表示ピンがアダプタ外側に突出する。特許文献2の開示技術は、アダプタに挿入した光コネクタに対する、アダプタ内の爪付き係合片(特許文献1ではラッチ)の嵌合状態を、アダプタに形成した窓部を介して、アダプタ外側から視認可能としたものである。
特許文献3は、つまみ(特許文献3ではグリップ)に形成したポート(窓部)を介して、該つまみとは色が異なるコネクタハウジング(特許文献3ではプラグフレーム)の一部がつまみ外側から見えるようにしたつまみ付き光コネクタを開示している(段落(0019)、図7参照)。そして、特許文献3には、前記つまみ付き光コネクタをアダプタ(特許文献3では結合ハウジング)に挿入するとき、コネクタハウジングの前記窓部から見える部分(以下、露出部)がアダプタに隠れて見えなくなることで、つまみがアダプタに完全に挿入されたことを確認できる技術が開示されている。つまり、特許文献3の開示技術は、つまみの窓部を介してつまみ外側から見ることができるコネクタハウジングの露出部を、アダプタに対するつまみの挿入位置の確認用の目印として利用するものである。
しかしながら、特許文献1〜3の開示技術では、アダプタに挿入したつまみ付き光コネクタの半挿し状態と、嵌合(結合)が正常に進行している場合との判別は困難である。
アダプタに挿入したつまみ付き光コネクタが半挿しの場合でもアダプタの一対の爪付き係合片間の押し拡げは発生する。特許文献1、2の開示技術では、つまみ付き光コネクタが半挿しの場合でも、コネクタに押圧されたアダプタの爪付き係合片が弾性変形がアダプタ外側から確認されるが、目視等で、半挿し状態と、結合が正常に進行している場合とを判別することは難しい。また、特許文献1、2の開示技術は、アダプタに対するつまみの嵌合状態をアダプタ外側から確認可能とするものであり、アダプタに対する光コネクタ(コネクタハウジング)の結合(嵌合)状態を確認できるものではない。
特許文献3の開示技術は、アダプタに挿入したつまみ付き光コネクタのつまみが、コネクタハウジングに対してスライド移動した場合でも、コネクタハウジングの露出部を利用して、つまみがアダプタに完全に挿入されたことを確認できる。しかし、この場合、アダプタの爪付き係合片に対するコネクタハウジングの係合状態、すなわちアダプタに対する光コネクタの結合状態は確認できない。
特開平11−23901号公報 特開2010−38987号公報 特許第2837608号公報
本発明は、光コネクタの結合状態を外側から容易に把握、確認可能な光コネクタアダプタ、光コネクタレセプタクル、表示方法の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、係合爪を有するコネクタ穴を両端に設けたアダプタハウジングと、前記アダプタハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、一端の前記コネクタ穴に挿入する際、前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備え、前記アダプタハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、前記アダプタハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う光コネクタアダプタを提供する。
第2の発明は、前記可動受け部材は、前記アダプタハウジングとは色が異なる部分を有する第の発明の光コネクタアダプタを提供する。
第3の発明は、前記アダプタハウジングあるいは該アダプタハウジング内に固定された部材に、外部から前記窓孔を介して視認される識別用ベース面が形成され、前記可動受け部材は、前記識別用ベース面とは色が異なる部分を有する第の発明の光コネクタアダプタを提供する。
第4の発明は、前記アダプタハウジング内に、その軸線方向中央部に固定された取付板部から両側に突筒部が突出し、かつ前記両側の突筒部の内側孔が互いに連通したフェルール収容孔が貫通するフェルール位置決め部材を有し、前記フェルール位置決め部材の取付板部を介して両側のコネクタ穴にそれぞれ挿入された前記光コネクタが、前記フェルール位置決め部材の突筒部にフェルールを内挿かつコネクタハウジング前端部を外挿することで、前記フェルール位置決め部材のフェルール収容孔内にてフェルール同士を突き当てて互いに接続可能とされ、前記可動受け部材は、前記フェルール位置決め部材の片側の突筒部の外周に配置されたハウジング受け片部を有し、フェルール位置決め部材に対してそのフェルール収容孔の軸線方向に移動可能に設けられ、前記ハウジング受け片部に当接した前記光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動される第のいずれか1つの発明の光コネクタアダプタを提供する。
第5の発明は、他方の前記コネクタ穴に、予め既設光コネクタを挿入してそのコネクタハウジングを他方の前記コネクタ穴の係合爪に係合させている第1〜のいずれか1つの発明の光コネクタアダプタを提供する。
第6の発明は、係合爪を有するコネクタ穴を設けたレセプタクルハウジングと、前記レセプタクルハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、前記コネクタ穴に挿入する際、前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備え、前記レセプタクルハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、前記レセプタクルハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う光コネクタレセプタクルを提供する。
第7の発明は、前記可動受け部材は、前記レセプタクルハウジングとは色が異なる部分を有する第の発明の光コネクタレセプタクルを提供する。
第8の発明は、前記レセプタクルハウジングあるいは該レセプタクルハウジング内に固定された部材に、外部から前記窓孔を介して視認される識別用ベース面が形成され、前記可動受け部材は、前記識別用ベース面とは色が異なる部分を有する第の発明の光コネクタレセプタクルを提供する。
第9の発明は、前記レセプタクルハウジング内に、前記コネクタ穴に挿入された前記光コネクタがそのフェルールを内挿かつコネクタハウジングの前端部を外挿して嵌合される突筒部が突出するフェルール位置決め部材を有し、前記フェルール位置決め部材は、前記突筒部の内側孔を含み該内側孔の軸線と同軸に延在して貫通するフェルール収容孔に前記フェルールを収容しており、前記可動受け部材は、前記フェルール位置決め部材の片側の突筒部の外周に配置されたハウジング受け片部を有し、フェルール位置決め部材に対してそのフェルール収容孔の軸線方向に移動可能に設けられ、前記ハウジング受け片部に当接した前記光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動される第のいずれか1つの発明の光コネクタレセプタクルを提供する。
第10の発明は、係合爪を有するコネクタ穴を両端に設けたアダプタハウジングと、前記アダプタハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、一端の前記コネクタ穴に挿入する際、その光コネクタの前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備える光コネクタアダプタにおいて、前記アダプタハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、前記アダプタハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う表示方法を提供する。
第11の発明は、係合爪を有するコネクタ穴を設けたレセプタクルハウジングと、前記レセプタクルハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、前記コネクタ穴に挿入する際、その光コネクタの前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備える光コネクタアダプタにおいて、前記レセプタクルハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、前記レセプタクルハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う表示方法を提供する。
本発明によれば、光コネクタアダプタあるいは光コネクタレセプタクルであるコネクタ接続用ユニットのコネクタ穴に、つまみを有する光コネクタを挿入したときに、光コネクタのコネクタハウジングによる可動受け部材の押動に基づきコネクタ接続用ユニットに対する前記光コネクタの結合状態をコネクタ接続用ユニット外側から視認可能に表示する。このため、本発明では、コネクタ接続用ユニットに挿入した光コネクタのコネクタ接続用ユニットに対する結合状態を、コネクタ接続用ユニット外側から容易かつ確実に把握、確認できる。
本発明の1実施形態の光コネクタアダプタと、該光コネクタアダプタに挿入、嵌合(結合)する光コネクタ(つまみ付き光コネクタ)の一例を示す全体斜視図である。 図1の光コネクタアダプタを用いて光コネクタを既設光コネクタに対して接続した状態を示す斜視図である。 図1の光コネクタアダプタの外観構造を示す図であって、(a)はシャッター側から見た斜視図、(b)は図3(a)とは反対の側から見た斜視図である。 図1の光コネクタアダプタの内部構造を説明する斜視図であって、(a)はアダプタハウジングからハウジングベース板を取り外した状態、(b)はアダプタハウジングを構成するコ字形壁部材を示す斜視図である。 (a)、(b)は、図1の光コネクタアダプタのアダプタハウジングを構成するハウジングベース板を示す斜視図である。 図1の光コネクタアダプタの位置決め係合ユニットと可動受け部材との関係を説明する斜視図であって、(a)は可動受け部材のスプリング受け片部が配置されている側、(b)は可動受け部材の表示片部が配置されている側を示す。 図6の位置決め係合ユニットの分解斜視図である。 図1の光コネクタアダプタの可動受け部材を説明する図であって、(a)、(b)は斜視図、(c)は側面図、(d)は平面図である。 図1に例示した光コネクタの動作を説明する斜視図であり、(a)はフロントつまみのコネクタハウジングに対する前側への突出寸法が最大値と最小値との間にある状態、(b)はフロントつまみがコネクタハウジングに対するその後側方向へのスライド移動限界位置に配置された状態を示す。 図1の光コネクタの内部構造を示す図であり、(a)は平断面図、(b)は側断面図である。 図1の光コネクタの構造を説明する分解斜視図である。 図11における光コネクタのコネクタハウジングの構造、及びその内部構造を説明する分解斜視図である。 図1の光コネクタのフロントつまみの構造を説明する図であって、(a)は側断面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は図13(c)の右側面図、(e)は背面図、(f)は下面図、(g)は図13(c)の左側面図である。 図1の光コネクタのフロントつまみをその背面側から見た構造を示す斜視図である。 図1の光コネクタのリアつまみの構造を説明する図であって、(a)は一部破断断面斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は図15(c)の右側面図、(e)は背面図、(f)は下面図、(g)は図15(c)の左側面図である。 図1の光コネクタのフロントつまみとリアつまみの係止突爪との関係を説明する拡大平断面図であって、(a)はリアつまみの、その係止突爪がフロントつまみの溝後端段差に係合する初期位置、(b)はリアつまみの係止突爪とフロントつまみのつめみ係止爪との係合状態を示す。 図1の光コネクタアダプタに光コネクタを挿入して結合させる作業において、光コネクタアダプタに光コネクタを挿入する前の状態を示す図であって、(a)は平断面図、(b)は側断面図である。 図17の光コネクタアダプタに挿入した光コネクタが光コネクタアダプタに対して半挿しの状態を説明する図であって、(a)は平断面図、(b)は側断面図である。 図17の光コネクタアダプタに対する光コネクタの結合完了状態を説明する図であって、(a)は平断面図、(b)は側断面図である。 図1の光コネクタアダプタのアダプタハウジングの窓孔に対する可動受け部材の位置関係を、光コネクタアダプタに対する光コネクタの挿入状態に対応して説明する平面図であり、(a)は光コネクタの挿入前、(b)は光コネクタが半挿しになっているとき、(c)は光コネクタの結合完了時を示す。 図1の光コネクタアダプタに予め嵌合しておいた既設光コネクタとして採用可能な光コネクタの一例を示す斜視図である。 (a)、(b)は、図21の光コネクタを光ファイバケーブル先端部に組み立てる方法を説明する図である。 図22(a)に例示した光コネクタ後端部の受け台部の、コネクタ後側から見た構造を示す図である。 図21の光コネクタのコネクタハウジングに組み込まれているクランプ部付きフェルールを示す斜視図である。 図24のクランプ部付きフェルールの構造を説明する縦断面図である。 図24のクランプ部付きフェルールの構造を説明する分解斜視図である。 図24のクランプ部付きフェルールのクランプ部を構成する各素子の対向面を並べて示した図である。 図24のクランプ部付きフェルールのクランプ部の開閉を説明する略解図であって、(a)は開放状態、(b)は光ファイバを半割りの素子間に把持固定した状態を示す。 図21の光コネクタを組み立てる光ファイバケーブルの構造の一例を示す斜視図である。 図1の光コネクタアダプタから受け部材スプリングを省略した構成の光コネクタアダプタを略解的に説明する図である。 (a)、(b)は、本発明に係る実施形態の別態様の可動受け部材、ハウジング受け片部を説明する図である。 本発明に係る実施形態の光コネクタレセプタクルの一例を説明する平断面図である。 図32の光コネクタレセプタクルの位置決め係合ユニットと可動受け部材との関係を説明する斜視図であって、(a)は可動受け部材のスプリング受け片部が配置されている側、(b)は可動受け部材の表示片部が配置されている側を示す。 光コネクタアダプタあるいは光コネクタレセプタクルに挿入する光コネクタの他の例を説明する断面図である。 図34の光コネクタを示す外観斜視図である。
以下、本発明の1実施形態の光コネクタアダプタについて、図面を参照して説明する。
図1、図2に示すように、ここで説明する実施形態の光コネクタアダプタ10は、光コネクタ20、50同士の接続に用いられる光コネクタアダプタ(以下、単にアダプタとも言う)である。
なお、ここでは、アダプタ10にその両側から挿入、嵌合(結合)して互いに接続される一対の光コネクタ20、50の一方(図示例では符号50の光コネクタ)をアダプタ10に結合したままの状態にしてある。この光コネクタ50を、以下、既設光コネクタ50とも言う。
一対の光コネクタ20、50の他方(符号20の光コネクタ)はアダプタ10に挿脱される。この光コネクタ20を、以下、挿入光コネクタとも言う。挿入光コネクタ20は、前記アダプタ10に結合(嵌合)状態の既設光コネクタ50に対して、該既設光コネクタ50とは反対の側からアダプタ10のアダプタハウジング11に挿入、嵌合(結合)して接続される。光コネクタ20、50同士の接続は、光コネクタ20、50のフェルール21、31(図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)参照)先端の接合端面21a、31a同士をアダプタ10内にて突き合わせ、該フェルール21、31に内挿固定されている光ファイバ1a、32同士を突き合わせ接続(光接続)することで実現される。
図3(a)、(b)、図4(a)、(b)に示すように、前記アダプタ10は、角筒状のアダプタハウジング11内に、位置決め係合ユニット12(後述)と、可動受け部材13(後述)と、該可動受け部材13の弾性付勢用のスプリング14とを組み込んだ概略構成となっている。
アダプタハウジング11は、概略長方形板状のハウジングベース板16の片面側に、断面コ字形で延在する細長部材であるコ字形壁部材17を固定して、角筒状に組み立てられている。
なお、ハウジングベース板16にコ字形壁部材17を固定する固定手段としては、例えばハウジングベース板16とコ字形壁部材17とを接着固定する接着材、ねじ止め用の止めねじ等を挙げることができる。また、固定手段としては、ハウジングベース板16及びコ字形壁部材17の一方に突設され、ハウジングベース板16及びコ字形壁部材17の他方に形成した係止部に係合する係合爪などであっても良い。
図4(a)、図6(a)、(b)、図7等に示すように、位置決め係合ユニット12は、光コネクタのフェルールが挿入される位置決め用突筒部12bと、アダプタハウジング11内に挿入した光コネクタを係止するための一対の爪付き係合片12cとを有するユニット半体12A、12B同士を一体化した概略構成となっている。
各ユニット半体12A、12Bは、ベース板12aの片面側に、位置決め用突筒部12bと、一対の爪付き係合片12cとが突設された構成となっている。
一対のユニット半体12A、12Bは、ベース板12aの、位置決め用突筒部12b及び一対の爪付き係合片12cが突設されている側とは反対側の面(接合面12d)同士を接合させて一体化されている。位置決め係合ユニット12は、ユニット半体12A、12Bのベース板12a同士を互いに接合してなるセンタープレート部12eを、角筒状のアダプタハウジング11の軸線(中心軸線)に垂直の向きとしてアダプタハウジング11に組み付けて、アダプタハウジング11内に組み込まれている。センタープレート部12eは、位置決め係合ユニット12をアダプタハウジング11に組み付けるための取付板部として機能する。
なお、ユニット半体12A、12Bは、それぞれプラスチック製の一体成形品である。
図7、図17(a)、(b)等に示すように、各ユニット半体12A、12Bには、位置決め用突筒部12bの内側孔を延長して、ベース板12aの接合面12dに開口させた断面円形の貫通孔であるフェルール挿入孔12fが貫設されている。フェルール挿入孔12fは、その一端が、ベース板12aの接合面12dに開口し、他端がベース板12aから突出する位置決め用突筒部12bの先端に開口している。
図17(a)、(b)に示すように、位置決め係合ユニット12は、各ユニット半体12A、12Bのフェルール挿入孔12a同士が連通してなるフェルール収容孔12gを有する。各ユニット半体12A、12Bのフェルール挿入孔12aは互いに同軸に連通している。
アダプタハウジング11に組み込まれた位置決め係合ユニット12には、フェルール収容孔12gが、アダプタハウジング11の軸線に平行の軸線を以て貫設されている。
図7、図17(a)、(b)等に示すように、位置決め係合ユニット12は、前記フェルール収容孔12gに収容した位置決めスリーブ12hをさらに有している。
図示例のアダプタ10は、具体的には、位置決めスリーブ12hとして、断面C形のスリーブ状に形成された金属製の割スリーブを採用している。
但し、位置決めスリーブ12hとしては、割スリーブに限定されず、例えば円筒状の弾性スリーブ、非弾性スリーブ等も採用可能である。
位置決めスリーブ12hは、フェルール収容孔12gの内径に比べて僅かに小さい外径に形成される。
光コネクタ20、50は単心用光コネクタである。図17(a)、(b)等に示すように、光コネクタ20、50は、SC形光コネクタ等にて使用されている単心用のキャピラリ状のフェルール21、31をスリーブ状のコネクタハウジング23、53の前端部に収容した構成になっている。フェルール21、31は、例えばジルコニアセラミックス、ガラス等、単心用フェルールの製造に使用される周知の材料を用いて形成したものを採用できる。
アダプタ10のアダプタハウジング11内側には、その軸線方向において、中央部に設けられた位置決め係合ユニット12(フェルール位置決め部材)のセンタープレート部12e(取付板部)を介して両側に、光コネクタ20、50が挿入されるコネクタ穴11a、11bが確保されている。
アダプタハウジング11の両側のコネクタ穴11a、11bの一方(第1のコネクタ穴11a)には、既設光コネクタ50が挿入、結合されている。
挿入光コネクタ20は、位置決め係合ユニット20を介して第1のコネクタ穴11aとは反対のコネクタ穴11b(第2のコネクタ穴11b)に挿入して、既設光コネクタ50に接続される。
図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)に示すように、光コネクタ20、50は、そのフェルール21、31を位置決め係合ユニット12のフェルール収容孔12gに挿入してアダプタハウジング11に結合(嵌合)される。
図17(a)、(b)に示すように、第1のコネクタ穴11aに内挿されアダプタ10に結合されている既設光コネクタ50のフェルール31は、位置決め係合ユニット12のフェルール収容孔12g内の位置決めスリーブ12hに内挿されている。図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)に示すように、光コネクタ20、50は、そのフェルール21、31先端の接合端面21a、31a同士を位置決め係合ユニット12のフェルール収容孔12g内(具体的には位置決めスリーブ12h内)にて突き合わせ、フェルール21、31に内挿固定されている光ファイバ1a、32同士を突き合わせ接続(光接続)して互いに接続される。
光コネクタ20、50のフェルール21、31の外径は互い同じに揃えられている。位置決め係合ユニット12の位置決めスリーブ12hは、フェルール21、31外径に比べて僅かに小さい内径で形成されている。
図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)に示すように、アダプタハウジング11に挿入して嵌合(結合)した光コネクタ20、50のフェルール21、31は、位置決め係合ユニット12の位置決めスリーブ12h内に圧入される。
位置決めスリーブ12hは、その両端から挿入されたフェルール21、31を同軸上に高精度に位置決めする機能を果たす。したがって、光コネクタ20、50は、そのフェルール21、31を位置決め係合ユニット12内の位置決めスリーブ12hに挿入して互いに突き合わせることで、フェルール21、31に内挿固定されている光ファイバ1a、32同士を同軸上に高精度に位置決めして突き合わせ接続(光接続)できる。位置決め係合ユニット12は、光コネクタ20、50のフェルール21、31同士を、フェルール21、31に内挿固定されている光ファイバ1a、32同士の突き合わせ接続(光接続)を実現するべく高精度に位置決めするフェルール位置決め部材として機能する。
図17(a)、(b)等に示すように、位置決め係合ユニット12の各ユニット半体12A、12Bの位置決め用突筒部12bの先端部内周には、前記位置決めスリーブ12hの位置決め用突筒部12b先端からの抜け出しを規制する抜け止め突部12iが突設されている。位置決めスリーブ12hは、各ユニット半体12A、12Bの位置決め用突筒部12b先端部内周の抜け止め突部12i間に配置されており、フェルール収容孔12gからの抜け出しが規制されている。
図17(a)、(b)、図21、図22等に示すように、光コネクタ20、50のコネクタハウジング23、53は、具体的には、SC形光コネクタのプラグフレーム24、54と、その後端部に嵌合したスリーブ状のストップリング25、55とによって構成されている。
また、図1、図21に示すように、図示例の光コネクタ20、50は、コネクタハウジング23、53に外挿してその軸線方向に所定可動範囲を以てスライド移動に取り付けられたスリーブ状(図示例では角筒状)のつまみ210、53を有する、つまみ付き光コネクタである。
光コネクタ20、50のつまみ210、53の前端部両側には、アダプタ10の位置決め係合ユニット12の爪付き係合片12c先端部の突爪12dを入り込ませて、プラグフレーム24、54側面の係合突部24a、54aに係合させるための窓部26a、53aが形成されている。
挿入光コネクタ20のつまみ210は、スリーブ状のフロントつまみ26と、その後側に該フロントつまみ26に対してその軸線方向にスライド移動可能に設けられたスリーブ状のリアつまみ27とで構成されている。挿入光コネクタ20のつまみ210の窓部26aは、フロントつまみ26の前端部に形成されている。
つまみ210、53の前記窓部26a、53aが形成されている前端部は、SC形光コネクタで使用されるつまみの前端部と同様の構成となっている。
アダプタ10の位置決め係合ユニット12としては、JIS C 5973適合品のアダプタにて使用される位置決め係合ユニットを採用できる。
アダプタ10及びその位置決め係合ユニット12は、SC形光コネクタ同士の接続にも使用可能である。
アダプタ10の位置決め係合ユニット12の爪付き係合片12cは、その先端の突爪12dを、プラグフレーム24、54側面の係合突部24a、54aに係合させることで、アダプタハウジング11に対する抜き去り方向へのコネクタハウジングの変位を規制する(係止する)。その結果、位置決め係合ユニット12は、位置決めスリーブ12h内におけるフェルール21、31同士の突き合わせ状態を安定に保つことができる。
前記爪付き係合片12c先端部の突爪12dは、位置決め用突筒部12bを介して両側の爪付き係合片12c先端部の互いに対面する側に突設されている。
なお、アダプタ10の位置決め係合ユニット12としては、位置決めスリーブ12hを内蔵した構成に限定されない。位置決め係合ユニット12としては、例えば、位置決めスリーブ12hを省略して、位置決め用突筒部12bを含む位置決め係合ユニット12自体を位置決めスリーブとして機能させる構成も採用可能である。
(可動受け部材)
図4(a)、図6(a)、(b)、図7に示すように、この実施形態のアダプタ10の可動受け部材13は、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの位置決め用筒部12bに外挿して、第2のコネクタ穴11b内に配置されたリング状のハウジング受け片部13aを有する。
図7、図8(a)〜(d)に示すように、この可動受け部材13は、前記ハウジング受け片部13aに、バー状のスプリング受け片部13bと、表示片部13cとを一体化した構成になっている。スプリング受け片部13bと表示片部13cとは、ハウジング受け片部13aのその内側孔13dを介して両側の部分に一体化されている。
図示例の可動受け部材13は、全体がプラスチック製の一体成形品である。但し、可動受け部材13としては、プラスチック製の一体成形品に限定されず、複数部品によって組み立てた構成も採用可能である。
図7、図8(a)〜(d)に示すように、この可動受け部材13のハウジング受け片部13aは、具体的にはリング板状に形成されている。
可動受け部材13は、具体的には、ハウジング受け片部13aと、その内側孔13dを介して両側の部分から該ハウジング受け片部13aの片面側に突設された前記表示片部13c及び中間片部13eと、前記スプリング受け片部13bとを具備して構成されている。
スプリング受け片部13bは、前記ハウジング受け片部13aから突出する中間片部13eの突端に、その長手方向中央部を一体化して、ハウジング受け片部13aの内側孔13dの中心軸線方向及び表示片部13cと中間片部13eの間隔方向に直交する方向に延在している。また、このスプリング受け片部13bは、前記中間片部13eの、前記表示片部13cとは反対側に一体化して設けられている。
図4(a)に示すように、可動受け部材13のリング状(図示例ではリング板状)のハウジング受け片部13aは、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの位置決め用筒部12bに、その軸線方向にスライド移動可能に外挿されている。
可動受け部材13は、ハウジング受け片部13aのみならず、その全体が、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの位置決め用筒部12bの軸線方向、換言すれば位置決め係合ユニット12のフェルール収容孔12gの軸線方向に移動可能となっている。
バー状のスプリング受け片部13bは、アダプタ10のアダプタハウジング11の両側の側壁部17a、17bに架け渡すように配置されている。図示例のアダプタハウジング11において、その両側の側壁部17a、17bは、コ字形壁部材17の面板部17cの両側に立設された側壁部17a、17bがこれに相当する。
なお、アダプタ10、アダプタハウジング11について、一対の側壁部17a、17bの間隔方向を幅方向とも言う。
図4(a)、図5(a)、(b)に示すように、可動受け部材13の弾性付勢用のスプリング14(以下、受け部材スプリングとも言う)は、アダプタハウジング11の幅方向両側部分に形成されたスプリング受け部16d、17dと、可動受け部材13のスプリング受け片部13bとの間に介在配置されている。
スプリング受け部16d、17dは、アダプタハウジング11における第1のコネクタ穴11aを介して幅方向両側の部分に形成されている。
図示例のアダプタハウジング11における第1のコネクタ穴11aを介して幅方向両側の部分には、受け部材スプリング14収容用のスプリング収容穴18が形成されている。このスプリング収容穴18は、アダプタハウジング11の軸線方向に沿って延在形成されている。
前記スプリング受け部16d、17dは、アダプタハウジング11における、前記スプリング収容穴18の第2のコネクタ穴11b側の開口部とは反対の奥底面を形成する部分である。
図4(a)、(b)に示すように、コ字形壁部材17の側壁部17a、17bは、その第1のコネクタ穴11aを介して両側に位置する部分(以下、第2コネクタ穴側壁部とも言う)からアダプタハウジング11内側に向かって突出する張出部17eを有する。図5(a)、(b)に示すように、ハウジングベース板16には、前記張出部17eを含む側壁部17a、17bのコ字形壁部材面板部17cとは反対側の面に対応する位置に、該面に当接させるリブ状当接突部16a、16b、16cが突設されている。ハウジングベース板16は、リブ状当接突部16a、16b、16cを、コ字形壁部材17の側壁部17a、17bに当接させて不図示の固定手段によってコ字形壁部材17と一体化されている。
アダプタハウジング11のスプリング収容穴18は、コ字形壁部材17の張出部17eと、該張出部17eに対応するハウジングベース板16のリブ状当接突部16c(以下、張出部当接突部とも言う)とにそれぞれ形成されたスプリング収容溝18a、18bによって構成されている。
前記スプリング収容溝18a、18bは、前記張出部17e及び張出部当接突部16cの第2のコネクタ穴11b側の面に開口する開口部を有し、該開口部からアダプタハウジング11の第1のコネクタ穴11aの開口部側へ向かって延在形成されている。但し、スプリング収容溝18a、18bは、張出部17e及び張出部当接突部16cの第1のコネクタ穴11a開口部側の面に達しない長さで形成されている。また、スプリング収容溝18a、18bは、アダプタハウジング11軸線方向における形成位置(形成範囲)を互いに一致させて形成されている。
スプリング収容穴18は、前記張出部17e及び張出部当接突部16cに、その第2のコネクタ穴11bに臨む面から第1のコネクタ穴11aの開口部側へ向かって延在形成されている。このスプリング収容穴18は、張出部17e及び張出部当接突部16cを貫通しない非貫通穴である。
図示例の受け部材スプリング14は圧縮コイルばねである。受け部材スプリング14は、その軸線方向一端部(基端部)をスプリング収容穴18に収容し、スプリング収容穴18から第2のコネクタ穴11bまで突出させた部分の先端を可動受け部材13のスプリング受け片部13bに当接、あるいは取り付けて設けられている。
図示例のアダプタハウジング11のスプリング受け部16d、17dは、張出部17e及び張出部当接突部16cにおいて、スプリング収容穴18の第2のコネクタ穴11b側の開口部とは反対の奥底面を形成する部分である。
このスプリング受け部16d、17dは、換言すれば、張出部17e及び張出部当接突部16cにおいて、スプリング収容溝18a、18bの第1のコネクタ穴11a開口部側の端に対面する面を形成する部分である。
図4(a)、図17(a)、(b)に示すように、アダプタ10の可動受け部材13のハウジング受け片部13aは、位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eから第2のコネクタ穴11bの開口部側へ離隔した位置(初期位置)に配置されている。また、可動受け部材13は、ハウジング受け片部13aが初期位置にあるときの位置、すなわち図4(a)、図17(a)、(b)に示す可動受け部材13の位置が初期位置(位置決め係合ユニット12、アダプタハウジング11に対する初期位置)である。
可動受け部材13は、第2のコネクタ穴11bの開口部側から位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eへ向かって押圧力を与えることで、受け部材スプリング14の弾性付勢力に抗しつつ、図4(a)、図17(a)、(b)に示す初期位置から前記センタープレート部12eに接近するように押動させることができる。可動受け部材13は、前記初期位置から、ハウジング受け片部13aがセンタープレート部12eに当接する位置まで押動させることができる。
図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)に示すように、可動受け部材13のハウジング受け片部13aは、第2のコネクタ穴11bに挿入した挿入光コネクタ20のフロントつまみ26の前端面に当接せず、かつプラグフレーム24の前端面24cに当接可能なサイズに形成されている。
図9(b)に示すように、プラグフレーム24の前端面24cは五角形状になっている。図7、図8(a)、(b)に示すように、図示例の可動受け部材13のハウジング受け片部13aは、プラグフレーム24の前端面24cに合致する形状(五角形状)、サイズのリング板状に形成されている。
したがって、アダプタ10の可動受け部材13は、挿入光コネクタ20を第2のコネクタ穴11bに挿入、嵌合するとき、光コネクタ20のプラグフレーム前端面24cによってハウジング受け片部13aが押圧されることで押動されて、位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに接近する。
図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)の例示では、可動受け部材13は、最終的に、ハウジング受け片部13aが位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに当接する位置まで光コネクタ20のプラグフレーム24によって押動される(図19(a)、(b)参照)。図19(a)、(b)に示すように、可動受け部材13のハウジング受け片部13aは、光コネクタ20が、そのプラグフレーム24の両側の係合突部24aに、アダプタ20の位置決め係合ユニット12の第2のコネクタ穴11b側の一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが係合する所まで第2のコネクタ穴11bに押し込まれたときに、プラグフレーム24前端によって位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに当接される。
図4(a)に示すように、可動受け部材13が初期位置にあるとき、可動受け部材13のスプリング受け片部13bは、第2のコネクタ穴11bに配置されている。
図17(b)、図19(b)に示すように、位置決め係合ユニット12は、図示略の保持部によってコ字形壁部材17に取り付けられ、アダプタハウジング11内においてハウジングベース板16から離隔させて設けられている。可動受け部材13のスプリング受け片部13bは、可動受け部材13が光コネクタ20のコネクタハウジング23(具体的にはプラグフレーム24)によって押動されることで、位置決め係合ユニット12とハウジングベース板16との間に確保された隙間である受け片部移動部11cを介して、初期位置から第1のコネクタ穴11a側へ移動可能である。
図5(b)に示すように、可動受け部材13が初期位置にあるとき、スプリング受け片部13bの長手方向両端部は、ハウジングベース板16のコ字形壁部材17に臨む内面側に、前記張出部当接突部16cから第2のコネクタ穴11b側に離隔させて突設された受圧突部16eに、受け部材スプリング14の弾性付勢力によって押し付けられている。可動受け部材13は、スプリング受け片部13bの長手方向両端部が、それぞれ受け部材スプリング14の弾性付勢力によってハウジングベース板16の受圧突部16eに押し付けられた位置が初期位置となっている。
可動受け部材13は、ハウジング受け片部13aが押動によって初期位置から第1のコネクタ穴11a方向へ移動されたとき、スプリング受け片部13bの長手方向両端部が受圧突部16eに当接する位置から第1のコネクタ穴11a方向へ移動する。そして、ハウジング受け片部13aが位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに当接したとき、可動受け部材13のスプリング受け片部13bの長手方向両端部は、ハウジングベース板16の受圧突部16eと張出部当接突部16cとの間の中間位置に配置される。
なお、可動受け部材13について、ハウジング受け片部13aが位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに当接したときの位置を、以下、押動限界位置とも言う。
また、図6(a)、図18(b)等に示すように、位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eの幅方向(アダプタハウジング11幅方向に一致)中央部のハウジングベース板16側には、可動受け部材13の中間片部13eを挿入可能な切欠部12k(第1切欠部)が形成されている。可動受け部材13は、初期位置から第1のコネクタ穴11a側へ押動されたとき、中間片部13eを、位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eの第1切欠部12kに挿入できる。
図6(b)、図17(b)、図19(b)に示すように、位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eの幅方向中央部のコ字形壁部材面板部17c側には、可動受け部材13の表示片部13cを挿入可能な切欠部12m(第2切欠部)が形成されている。
コ字形壁部材17の面板部17cにおける、アダプタ10のアダプタハウジング11軸線方向の中央部には、窓孔11dが形成されている。この窓孔11dは、具体的には、コ字形壁部材17の面板部17cにおいて、位置決め係合ユニット12の前記第2切欠部12mから、位置決め係合ユニット12の第1のコネクタ穴11a側のユニット半体12A(第1のユニット半体)の位置決め用突筒部12b(第1の突筒部)の基端部(ベース板12a近傍)に対応する部分にわたって形成されている。
図17(b)に示すように、可動受け部材13が初期位置にあるとき、表示片部13cは、前記窓孔11dから第2のコネクタ穴11b側にずれた位置に配置されている。図17(b)において具体的には、初期位置にある可動受け部材13の表示片部13cは、位置決め係合ユニット12の第2のコネクタ穴11b側のユニット半体12B(第2のユニット半体)の位置決め用突筒部12b(第2の突筒部)と、コ字形壁部材17の面板部17cとの間の隙間に配置されている。初期位置にある可動受け部材13の表示片部13cは、位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eから第2のコネクタ穴11b側にずれた所に位置する。
なお、可動受け部材13の表示片部13cは具体的には板状に形成されており、アダプタハウジング11のハウジングベース板16と面板部17cとの間隔方向に垂直に延在する向きで、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの位置決め用突筒部12bとコ字形壁部材17の面板部17cとの間の隙間に配置されている。
図17(b)、図20(a)に示すように、可動受け部材13が初期位置にあるとき、コ字形壁部材面板部17cに垂直の方向において、アダプタハウジング11の窓孔11dの範囲内に表示片部13cは存在しない。このとき、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを目視すると、窓孔11dを介して、位置決め係合ユニット12の第2切欠部12mの形成部分、及び第1のユニット半体12Aの位置決め用突筒部12bの基端部を視認できる。位置決め係合ユニット12の第2切欠部12mの形成部分、及び第1のユニット半体12Aの位置決め用突筒部12bの基端部は、アダプタハウジング11外側から前記窓孔11dを介して視認可能な識別用ベース面12sを形成している。
識別用ベース面12sは、位置決め係合ユニット12の第2切欠部12mの形成部分、及び第1のユニット半体12Aの位置決め用突筒部12bの基端部のうち、窓孔11dをその軸線方向に延長した仮想延長上に位置する領域を指す。なお、図17(b)に示すように、図示例のアダプタ10においては、識別用ベース面12sは、位置決め係合ユニット12の第2切欠部12mの形成部分(特に、溝状に窪んで形成された第2切欠部12mの底面)の全体を含む。
表示片部13cは、その全体がアダプタハウジング11の面板部17c内面側に位置するため、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して視認できない。
なお、本実施形態においては、可動受け部材13(具体的には表示片部13c)が、アダプタハウジング11内側における窓孔11dと識別用ベース面12sとの間の領域(空間)に存在しない状態を、可動受け部材13をアダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して視認できない状態として扱う。
また、この実施形態では、可動受け部材13(具体的には表示片部13c)が、アダプタハウジング11内側における窓孔11dと識別用ベース面12sとの間の領域(空間)に存在する状態を、可動受け部材13をアダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して視認できる状態として扱う。
図19(b)、図20(c)は、第2のコネクタ穴11bに挿入した光コネクタ20のプラグフレーム24前端によって初期位置から押動されたハウジング受け片部13aが位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに当接し、可動受け部材13が押動限界位置に配置されたときの状態を示す。
この図19(b)、図20(c)において、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の全体にわたって、可動受け部材13の表示片部13cが配置されている状態となる。このとき、識別用ベース面12sは、可動受け部材13の表示片部13cによって覆われるため、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して視認できなくなる。
このアダプタ10によれば、光コネクタ20が、そのプラグフレーム24の両側の係合突部24aに、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが係合する所(アダプタ10に結合する位置)まで第2のコネクタ穴11bに押し込まれたときに、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の全体に可動受け部材13の表示片部13cが配置される。したがって、このアダプタ10によれば、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の全体に表示片部13cが配置された状態をアダプタハウジング11外側から視認することで、挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23(具体的にはプラグフレーム24)がアダプタ10に結合する位置まで押し込まれたことを把握、確認できる。
可動受け部材13の表示片部13cは、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視される側の面13f(以下、表示面とも言う)の色が、アダプタハウジング11の面板部17cの色とは異なっている。また、表示片部13cの表示面13fの色は、位置決め係合ユニット12の第2切欠部12mの形成部分及び第1のユニット半体12Aの位置決め用突筒部12bの基端部が形成する識別用ベース面12sの色とも異なっている。
このため、このアダプタ10では、識別用ベース面12sの色と、可動受け部材13の表示片部13cの表示面13fの色との違いによって、挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23(具体的にはプラグフレーム24)がアダプタ10に結合する位置まで押し込まれたことを、アダプタハウジング11外側からの目視によって簡単かつ確実に把握、確認できる。
なお、アダプタ10の受け部材スプリング14は、可動受け部材13(具体的には、そのハウジング受け片部13a)を、アダプタ10の第2のコネクタ穴11bに挿入した光コネクタ20のコネクタハウジング23の前端面24cに押し付けて、可動受け部材13をアダプタ10に対するコネクタハウジング23前端位置に確実に追従させる機能を果たす。
アダプタ10の第2のコネクタ穴11bに挿入してアダプタ10に結合した光コネクタ20のコネクタハウジング23によって押動されて押動限界位置に配置された可動受け部材13は、前記光コネクタ20をアダプタ10から抜き去ると、受け部材スプリング14の弾性付勢力によって初期位置に復帰する。
図3(a)、(b)、図4(a)、(b)に示すように、この実施形態のアダプタ10は、第2のコネクタ穴11bの開口部を塞ぐシャッター15も有している。
図17(b)に示すように、このシャッター15は、アダプタハウジング11における第2のコネクタ穴11bの口縁部に取り付けられた回転軸15aに一体化されている。回転軸15aは、アダプタハウジング11に対してその軸線に直交する向きの回転軸線を以て回転可能に取り付けられている。また、図5、図17(b)に示すように、このシャッター15は、アダプタハウジング11に設けられたスプリング15b(図示例では板ばね)によって、第2のコネクタ穴11bの開口部を塞ぐ姿勢に支持されている。
このシャッター15は、アダプタ10外側から押圧することで、スプリング15bの弾性に抗してアダプタ10のアダプタハウジング11内側に押し倒すことができる。アダプタ10は、シャッター15を押し倒すことで第2のコネクタ穴11bの開口部を開放でき、第2のコネクタ穴11bに対する光コネクタ20の挿脱が可能となる。シャッター15の押し倒しは、既設光コネクタ50との接続のために第2のコネクタ穴11bに挿入する光コネクタ20(挿入光コネクタ)によってシャッター15を押圧して行なうことが可能である。
前記シャッター15の回転軸15aは、アダプタハウジング11のハウジングベース板16に取り付けられている。
この実施形態のアダプタ10は、第2のコネクタ穴11bに挿入光コネクタ20が挿入されていないときに第2のコネクタ穴11bの開口部がシャッター15によって塞がれる。これにより、アダプタ10は、シャッター15によって、第2のコネクタ穴11bが開口したままの状態となることを防ぐことができ、第2のコネクタ穴11bのその開口部からの塵等の異物侵入を阻止できる。
また、このアダプタ10は、第1のコネクタ穴11aが該第1のコネクタ穴11aに挿入嵌合されている既設光コネクタ50によって塞がれている。したがって、このアダプタ10は、第2のコネクタ穴11bに挿入光コネクタ20が挿入されていない空の状態であっても、シャッター15と既設光コネクタ50とによって、空の第2のコネクタ穴11bへの塵等の異物侵入を防止でき、優れた防塵性を確保できる。
次に、図1、図21等に例示した光コネクタ20、50について具体的に説明する。
まず、既設光コネクタとして用いている光コネクタ50について説明する。
図21は光コネクタ50を示す全体斜視図であり、光ファイバケーブル2端末に組み立てた状態を示す。図22(a)、(b)は光コネクタ50の構造を略解的に示す図であり、(a)は光ファイバケーブル2端末に組み立てる前の状態、(b)は組み立て後の状態を示す。
図22(a)、(b)に示すように、光コネクタ50は、コネクタハウジング53の後側に光ファイバケーブル2端末を引き留めるためのケーブル引き留め部52を有しており、光ファイバケーブル2端末に組み立てられる。また、光コネクタ50は、フェルール31の後側(前端の接合端面31aとは反対の側。図21において右側)に光ファイバを把持固定可能なクランプ部33が組み立てられた構成のクランプ部付きフェルール30をコネクタハウジング53に収容してなる光コネクタ本体51を有している。前記ケーブル引き留め部52は光コネクタ本体51の後側(フェルール31とは反対の側)に設けられている。
また、この光コネクタ50は、コネクタハウジング53内に、クランプ部付きフェルール30をコネクタ前側へ向かって弾性付勢する不図示のスプリング(フェルール用スプリング)を有している。
図29に示すように前記光ファイバケーブル2は、光ファイバ2aを該光ファイバ2aに沿って配置した線状の抗張力体2bとともに樹脂被覆材2c(以下、外被とも言う)中に埋め込んで一体化した構成の断面略長方形の光ファイバケーブルである。この光ファイバケーブル2は、光ドロップケーブル、光インドアケーブル等として用いられるものである。
前記光ファイバ2aは光ファイバケーブル2の断面中央部に配置され、前記抗張力体2bは光ファイバ2aから光ファイバケーブル2の断面長手方向両側に離隔した位置に配置されている。前記光ファイバ2aは、例えば光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆光ファイバである。図示例では、単心の被覆光ファイバを採用している。
図25等に示すように、クランプ部付きフェルール30は、フェルール31と、該フェルール31を貫通するファイバ孔31bに内挿固定された短尺の光ファイバ32(ここでは裸光ファイバ。以下、内蔵光ファイバとも言う)と、フェルール31の後側の前記クランプ部33とを具備する。
図27等に示すように、内蔵光ファイバ32は、フェルール31のファイバ孔31bに内挿固定された部分と、フェルール31後端から後側へ延出された部分である後側延出部322とを有する。内蔵光ファイバ32の後側延出部322はクランプ部33内に配置されている。この内蔵光ファイバ32は、クランプ部33内に配置された後端から、フェルール31の接合端面31aに位置を揃えた先端(先端面)まで延在する短尺の光ファイバである。
クランプ部33は、内蔵光ファイバ32の後側延出部322と、内蔵光ファイバ32後端にコネクタハウジング53に別途挿入して突き合わせ接続(光接続)した別の光ファイバ2aの先端部とを把持固定して、光ファイバ32、2a同士の接続状態を維持する。
図22(b)、図25中の符号Pは光ファイバ32、2a同士の突き合わせ接続部である。
この光コネクタ50は、フェルール31に予め内挿固定した内蔵光ファイバ32に、光ファイバケーブル2の光ファイバ2aを突き合わせ接続して、光ファイバケーブル2端末に組み立てられる現場組立形光コネクタである。
図24〜図26に示すように、クランプ部付きフェルール30のクランプ部33は半割り構造の素子部331を有する。この素子部331は、フェルール31の後端部に外挿固定されたリング状のフランジ部34から後側へ延出された延出片である細長形状のベース側素子35と、このベース側素子35に沿って設けられた蓋側素子36とからなる。ベース側素子35は、フェルール31後端よりも後側へ張り出している。
そして、クランプ部33は、前記素子部331を、金属板を加工してなる断面C形あるいはコ字形(図示例では断面C形)のスリーブ状のばね37の内側に収容保持した構成になっている。
図示例のクランプ部33においてベース側素子35は、前記フランジ部34と一体に形成されたプラスチック製あるいは金属製の部材である。但し、本発明においては、ベース側素子35とフランジ部34とがプラスチック製あるいは金属製の一体成形品となっている構成に限定されず、例えば、金属製のフランジ部34にプラスチック製のベース側素子35がインサートモールド成形、接着固定、嵌合固定等によって一体化された構成になっていても良い。
前記蓋側素子36は、第1蓋側素子361と、この第1蓋側素子361を介して前記フェルール31及びフランジ部34とは反対の側(後側)に配置された第2蓋側素子362とによって構成されている。以下、第1蓋側素子361を前側素子、第2蓋側素子362を後側素子とも言う。
前記クランプ部33は、前記ばね37の弾性によって、半割り構造の前記素子部331の一対の素子35、36(ベース側素子と蓋側素子)を、その互いに対面する対向面を閉じ合わせる方向に弾性付勢して、前記ばね37の内側に一括保持して構成されている。
なお、図26、図27、図28(a)、(b)中、ベース側素子35の対向面に符号35f、前側素子361の対向面に符号361f、後側素子362の対向面に符号362fを付している。
図24、図26に示すように、前記ばね37は、その長手方向の中央部に形成されたスリット37aによって、このスリット37aから前側(フェルール31側)の前側ばね部37b(図26参照)と、前記スリット37aから後側の後側ばね部37c(図26参照)とを有する構成となっている。図24、図26に示すように、ばね37にはその長手方向(中心軸線方向)全長にわたって延在する側部開口部37dが形成されている。前記スリット37aはばね37の前記側部開口部37dに臨む両端から、ばね37において該ばね37内側の素子部331を介して前記側部開口部37dとは反対に位置する部分(背側連続部37e)に向かってばね37の周方向に沿って延在するようにして2本形成されている。ばね37の前側ばね部37bと後側ばね部37cとは、2本のスリット37aの間に確保された背側連続部37eのみを介して繋がっており、それぞれ独立したスリーブ状ばねとして機能する。
図24、図25に示すように、蓋側素子36を構成する2つの素子(前側素子361と後側素子362)のうち、後側素子362は、その全体がばね37の後側ばね部37cの内側に収容されて後側ばね部37cの弾性によってベース側素子35の後端部と一括保持されている。一方、前側素子361は、ばね37の前側ばね部37bの内側と後側ばね部37cの内側とに収容されて、ばね37の弾性によってベース側素子35と一括保持されている。
図26、図27に示すように、ベース側素子35の対向面35fには、前記内蔵光ファイバ32の後側延出部322と光ファイバ2aとを突き合わせ接続可能に調心するための調心溝38aと、前記光ファイバ2aの被覆材によって被覆された部分である被覆部1dを収容して位置決めするための被覆部収容溝38bとからなるファイバ位置決め溝38が形成されている。
前記調心溝38aは、前記フェルール31を貫通するファイバ孔31bに連続するようにしてベース側素子35の前端(図27においてベース側素子35の左端)からその延在方向(長手方向)に沿って形成されている。内蔵光ファイバ32の後側延出部322は調心溝38aに収容されている。
前記被覆部収容溝38bは、前記調心溝38aのフェルール31側の前端とは反対の後端から、ベース側素子35の延在方向に沿って該ベース側素子35の後端まで延在形成されている。
図28(a)、(b)に示すように、図示例の調心溝38aはV溝であるが、これに限定されず例えば丸溝(断面半円状の溝)、U溝等も採用可能である。
前記被覆部収容溝38bは、光ファイバ2aの裸光ファイバ2a1よりも太い被覆部1dを収容して位置決めするために前記調心溝38aに比べて溝幅及び深さを大きくしてある。
図25、図27に示すように、図示例の光コネクタ50のクランプ部33は、後側素子362の対向面362fにも被覆部収容溝38cが形成された構成になっている。後側素子362の対向面362fに形成された被覆部収容溝38cは、ベース側素子35の被覆部収容溝38bと対応する位置に形成されている。
また、ベース側素子35、蓋側素子36(具体的には後側素子362)の被覆部収容溝38b、38cの前端部は先細りのテーパ状に形成されており、クランプ部33後端からファイバ位置決め溝38に光ファイバ2aを挿入する際(後述)に、光ファイバ2a先端の裸光ファイバ2a1を調心溝38aに円滑に導入することができる。
なお、本発明に係る光コネクタのクランプ部としては、ベース側素子35の対向面、後側素子362の対向面の一方又は両方に被覆部収容溝が形成されている構成を採用できる。クランプ部の素子35、352の被覆部収容溝38b、33cは、いずれもクランプ部33の後端に開口するように形成される。また、被覆部収容溝38b、33cとしては、ここではV溝であるが、これに限定されず、例えば丸溝(断面半円状の溝)、U溝、角溝等も採用可能である。
図28(a)に示すように、光ファイバケーブル2端末に組み立て前の光コネクタ50は、クランプ部33の一対の素子35、36(ベース側素子35と蓋側素子36)間が、該素子35、36に介挿されたプレート状の介挿部材40によって僅かに押し開かれている。この状態において光コネクタ50は、クランプ部33は、光ファイバ2aの先端に露出させた裸光ファイバ2a1及び光ファイバ2aの被覆部1dをクランプ部33後端からファイバ位置決め溝38に挿入(押し込み)可能になっている。このときのクランプ部33の状態を、以下、開放状態と言う。
前記介挿部材40は、クランプ部33のばね35の弾性に抗して一対の素子35、36間の開放状態を維持する機能を果たす。
図26、図27に示すように、介挿部材40は、ばね37の側部開口部37dからクランプ部33の一対の素子35、36間、すなわち一対の素子35、36の対向面35f、361f、362f間に割り込ませるようにして挿入されている。また、この介挿部材40は、光コネクタ50のスリーブ状のコネクタハウジング53の外周壁とその外側のつまみ56とを貫通する介挿部材挿通孔57(図21参照)に通されている。
図28(a)、(b)に示すように、介挿部材40の先端部40aは、クランプ部33の一対の素子35、36間に、素子35のファイバ位置決め溝38に到達しない差し込み深さで挿入されており、ファイバ位置決め溝38への光ファイバ2aの挿入作業の支障にならない。
また、図22、図26に示すように、この介挿部材40は、蓋側素子36の2つの素子(前側素子361と後側素子362)に対応して、前側素子361とベース側素子35との間、及び後側素子362とベース側素子35との間にそれぞれ介挿されている。つまり、前記介挿部材40は、蓋側素子36の2つの素子361、362に対応して、クランプ部付きフェルール30の前後方向(図22左右方向)において互いに異なる位置にてクランプ部33の一対の素子35、36間に計2本が介挿されている。
図22、図26において、前側素子361とベース側素子35との間に介挿されている介挿部材40に符号41、後側素子362とベース側素子35との間に介挿されている介挿部材4に符号42を付記する。
また、図22に示すように、前記介挿部材40は、コネクタ外側(具体的にはつまみ56の外側)に延出する部分(外側延出部)を有し、該外側延出部を、光コネクタ50から介挿部材40を引き抜くための抜き去り操作用の抜き去り操作部として使用できる。
なお、介挿部材40としては、クランプ部33のばね35の弾性に抗して一対の素子35、36間の開放状態を維持することができ、かつ一対の素子35、36間からの抜き去り操作が可能な構成であれば良く、プレート状のものに限定されず、例えば柔軟なシート状のものや、ロッド状のものであっても良い。
図22(a)に示すように、光コネクタ50のケーブル引き留め部52は、コネクタハウジング53後端から後方へ延出する受け台部521と、この受け台部521上にコネクタ前後方向にスライド移動可能に設けられた挿入補助スライダ523と、コネクタハウジング53後端部に枢着された引き留めカバー522とを有する。
図23に示すように、受け台部521は、コネクタハウジング53後端から後方へ延出する細長板状の底板521aの幅方向両端部上に、コネクタ前後方向に延在するリブ状のガイド壁521bを立設した断面コ字状に形成されている。挿入補助スライダ523は、受け台部521の両側のガイド壁521bの間にて、底板521aの上面521c上に、コネクタ前後方向にスライド移動可能に配置されている。
挿入補助スライダ523は、図22(a)に仮想線で示すように、受け台部521から後側へ引き出すことが可能である。この挿入補助スライダ523には、後述のように、光ファイバケーブル2の端末に固定した引留用固定部材59が載置される。
引き留めカバー522は、コネクタハウジング53後端部に設けられた枢軸522dによって、受け台部521の底板上面521cに平行かつコネクタ前後方向に垂直の回転軸線を以てコネクタハウジング53に回転可能に取り付けられている。
この引き留めカバー522は、前記枢軸を中心とする回転によって、受け台部521及び挿入補助スライダ523に対して、その上側にて開閉動する。また、この引き留めカバー522は、挿入補助スライダ523上に載置された引留用固定部材59に被せることで、引留用固定部材59の光コネクタ50に対するその後方への変位を規制して引き留める機能を果たす。
前記光ファイバケーブル2の端末に前記光コネクタ50を組み立てる(取り付ける)には、まず、図22(a)に示すように、光ファイバ2aを口出し済みの光ファイバケーブル2の端末に、ブロック状の引留用固定部材59を固定する。前記引留用固定部材59は、光ファイバケーブル2端末にこれを包囲するように設けられる。引留用固定部材59としては、例えば、光ファイバケーブル2を嵌め込んで固定するケーブル溝が形成されたプラスチック製のブロック状部材等を挙げることができる。
光ファイバケーブル2端末から口出し済みの光ファイバ2aは引留用固定部材59から突出させ、その先端部の被覆材を除去して裸光ファイバ2a1を口出しする。
光ファイバケーブル2端末への引留用固定部材59の固定を完了したら、引留用固定部材59を、光コネクタ50後部の受け台部521から後側へ引き出しておいた挿入補助スライダ523上に載置する。このとき、引き留めカバー522は、受け台部521及び挿入補助スライダ523に対してその上方へ開いた状態にしておく。
挿入補助スライダ523は、スライダ本体524の後端部上に突設された受圧用突部525と、スライダ本体524後端部における前記受圧用突部525から後側に延在する部分である載置台部526とを有する。
引留用固定部材59は、該引留用固定部材59からコネクタ前側へ光ファイバ2aが突出する向きで、挿入補助スライダ523後端部の載置台部526上に載置する。そして、引留用固定部材59を、前記受圧用突部525を押圧しながら挿入補助スライダ523とともに光コネクタ本体51に向かって移動させる。これにより、光ファイバ2aを、前記光コネクタ本体51のコネクタハウジング53の後端開口部(不図示)を介して、クランプ部付きフェルール30のクランプ部33のファイバ位置決め溝38(図27参照)に送り込み、裸光ファイバ2a1先端を調心溝38a上にて内蔵光ファイバ32後端に突き合わせる。
挿入補助スライダ523は引留用固定部材59とともにコネクタ前側へ向かって前進するに伴い、スライダ本体524が、コネクタハウジング53に形成された不図示の案内孔に挿入されていく。但し、前記案内孔は、挿入補助スライダ523の受圧用突部525を挿入できない断面形状に形成されている。引留用固定部材59は、挿入補助スライダ523の受圧用突部525がコネクタハウジング53後端に当接するまで前進させる。光ファイバ2aの引留用固定部材59から裸光ファイバ2a1先端までの突出長は、光ファイバ2a先端の内蔵光ファイバ32後端に対する突き合わせ完了後、あるいは突き合わせ完了と同時に、挿入補助スライダ523の受圧用突部525がコネクタハウジング53後端に当接するように設定される。
引留用固定部材59は、受圧用突部525がコネクタハウジング53後端に当接する前進限界位置に達したとき、受け台部521上に配置される。
引留用固定部材59が前進限界位置に配置されたら、図22(b)に示すように、前記受け台部521に対して前記引き留めカバー522を閉じる。
これにより、引き留めカバー522と前記受け台部521とによって引留用固定部材59を収容する固定部材収容ケース58が組み立てられ、光コネクタ本体51に対して光ファイバケーブル2端末を引き留めることができる。
前記引き留めカバー522は、前進限界位置の引留用固定部材59上を覆う天板部522aと、前記引留用固定部材59の後側に配置される後板部522bとを具備している。前記固定部材収容ケース58内に引留用固定部材59を収容したとき、引留用固定部材59は、光コネクタ本体51のコネクタハウジング53後端と前記後板部522bとの間に、コネクタ前後方向の移動を規制あるいは微動を許容して配置される。
また、引留用固定部材59から後側へ延出する光ファイバケーブル2は、前記後板部522bに形成された切り欠き状のケーブル挿通口522cに通されて、固定部材収容ケース58から後側へ延出された状態となる。
固定部材収容ケース58を組み立てて引留用固定部材59を収容したら、クランプ部付きフェルール30のクランプ部33の素子35、36間に介挿されている介挿部材40を素子部311から引き抜く。これにより、クランプ部付きフェルール30の内蔵光ファイバ32後端と光ファイバケーブル2の光ファイバ2aとの突き合わせ状態が維持され、光ファイバケーブル2端末に対する光コネクタ50の組み立てが完了する。
なお、既設の光コネクタ50としては、光ファイバケーブル2端末に組み立てた光コネクタに限定されない。
この既設光コネクタとしては、例えば光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆光ファイバの先端部に組み立てた光コネクタ、光ファイバコード先端部に組み立てた光コネクタなども採用可能である。
また,既設光コネクタとしては、フェルールに内蔵光ファイバが内挿固定されている現場組立形のものに限定されない。この光コネクタとしては、例えば、被覆光ファイバ先端に口出しされた裸光ファイバがフェルールに直接内挿固定され、この裸光ファイバ先端面がフェルール接合端面に揃えられた構成のものも採用可能である。
(挿入光コネクタ)
次に、図示例の挿入光コネクタ20を説明する。
図1、図10(a)、(b)に示すように、挿入光コネクタとして用いられる光コネクタ20は、光ファイバコード1の先端部に組み立てられている。
この光コネクタ20のフェルール21は、光ファイバコード1先端から延出する光ファイバ1aの先端部に取り付けられている。
図1、図10(a)、(b)に示すように、この光コネクタ20は、前記フェルール21をスリーブ状のコネクタハウジング23の前端部に収容している。また、この光コネクタ20は、コネクタハウジング23外側に取り付けたつまみ26及びリアつまみ27からなるつまみ210を有する。つまみ26及びリアつまみ27は、スリーブ状(具体的には角筒状)の部材であり、それぞれ前記コネクタハウジング23に外挿してその軸線方向にスライド移動可能に取り付けられている。
リアつまみ27は、その内側につまみ26の後端部を収容して、つまみ26に対してその軸線方向にスライド移動可能に設けられている。本明細書においては、つまみ26を、フロントつまみ26とも言う。
光ファイバコード1の光ファイバ1aは、光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆光ファイバであり、図示例では単心の光ファイバ心線を採用している。
フェルール21は、具体的には、例えばジルコニアセラミック、ガラスといった材質のキャピラリ部材であるフェルール本体21bの後端部にフランジ部品21cを固定したものである。
図10(a)、(b)に示すように、フェルール本体21bには、光ファイバ1a先端に口出しされた裸光ファイバ1bが内挿固定されている。裸光ファイバ1bの先端面は、フェルール本体21b先端(前端)の接合端面21aに位置を揃えて露出されている。
図10(a)、(b)に示すように、フランジ部品21cは、全体として筒状に形成された部材である。このフランジ部品21cは、光ファイバ1aに外挿されたスリーブ部21dと、該スリーブ部21dの前側に設けられ、フェルール本体21bの後端部を収容して固定した嵌合リング部21eとを有する。嵌合リング部21eは、その内径及び外径がスリーブ部21dに比べて径大に形成されている。フランジ部品21cは、例えば金属製の一体成形品であるが、これに限定されず、例えば硬質のプラスチックにより形成された一体成形品等も採用可能である。
また、フランジ部品21cは、嵌合リング部21e前端部の外周に突設されたフランジ部21fを含む。このフランジ部21fはフェルール21のフランジ部として機能するものである。
図10(a)、(b)に示すように、光ファイバ1aの被覆材1cによって被覆されている被覆部の先端部は、フランジ部品21cのスリーブ部21d内側に内挿され、接着材による接着固定などによって、フランジ部品21cに固定されている。
図示例では、光ファイバ1aの被覆部の先端部は、フェルール本体21b後端から後側に離隔させて、フランジ部品21cのスリーブ部21dの後端部内側に固定されている。
図10(a)、(b)に示すように、リアつまみ27の後端部には、その内側に、コネクタハウジング23のストップリング25後端部外周に突設された押圧力受け突部25aにその後側(押圧力受け突部25aからコネクタ後側)から当接して、押圧力受け突部25aを押圧するための押圧用突部27aが突設されている。
図11、図12に示すように、押圧力受け突部25aは、ストップリング25後端部外周にフランジ状に突設されている。
図10(b)、図11に示すように、この光コネクタ20は、ストップリング25後端部の前記押圧力受け突部25aと、フロントつまみ26内面側に形成されたスプリング受け部26bとの間に介在されたスプリング28を含む。
このスプリング28は具体的には圧縮コイルばねであり、その中心軸線をコネクタ前後方向に揃えて、ストップリング25の前記押圧力受け突部25aとフロントつまみ26のスプリング受け部26bとの間に介在されている。このスプリング28を、以下、つまみ用スプリングとも言う。このつまみ用スプリング28は、コネクタ前後方向を長手方向として延在する細長形状に形成されている。
図10(b)、図13(a)、(e)に示すように、角筒状のフロントつまみ26の上壁部26cには、その軸線方向に沿って延在するスプリング収容溝26dが形成されている。フロントつまみ26のスプリング受け部26bは、フロントつまみ26においてスプリング収容溝26d前端位置に形成された段差面である。
図10(b)、図14に示すように、スプリング収容溝26dの後端はフロントつまみ26後端に開口している。
つまみ用スプリング28は、その前端部をスプリング収容溝26dに収容しており、スプリング収容溝26dに収容した部分から後側の部分を、フロントつまみ26後端から後側に延出させている。このつまみ用スプリング28は、フロントつまみ26のスプリング受け部26bとストップリング25の前記押圧力受け突部25aとの間に設けられている。
図11〜図14に示すように、フロントつまみ26の両側の側面26i(側壁部26e外面)には、その長手方向に沿って延在するガイド溝26fが形成されている。このガイド溝26fは、フロントつまみ26の両側の側面にそれぞれ互いに平行に2本ずつ形成されている。
図10(a)に示すように、リアつまみ27は、その内側に突設された係止突爪27bを、フロントつまみ26の前記ガイド溝26fに入り込ませている。この係止突爪27bは、リアつまみ27後端部の前記押圧用突部27aよりも前側に位置する。
図10(a)に示すように、リアつまみ27は、その後端部内側の押圧用突部27aが、ストップリング25の前記押圧力受け突部25aにその後側から当接する位置が、コネクタハウジング23に対する前方向のスライド移動限界位置となっている。
図10(a)において、つまみ用スプリング28は、フロントつまみ26のスプリング受け部26bとストップリング25の前記押圧力受け突部25aとの間にて、若干圧縮変形させて設けられている。
図10(a)に示すように、フロントつまみ26は、側壁部26eの前記ガイド溝26fの後端位置に形成された溝後端段差26gを、リアつまみ27の前記係止突爪27bにその後側から当接させている。これにより、フロントつまみ26は、前記係止突爪27bによって、リアつまみ27に対してその前側へ脱落しないように係止されている。また、リアつまみ27は、つまみ用スプリング28の弾性付勢力によって、押圧用突部27aがストップリング25の前記押圧力受け突部25aに対してその後側から押し付けられている。
フロントつまみ26及びリアつまみ27には、つまみ用スプリング28によって、コネクタハウジング23に対して相対的にコネクタ前側への弾性付勢力が与えられている。
図10(a)、(b)に示すように、フロントつまみ26は、コネクタハウジング23後端部外側に設けられているリアつまみ27の内側から、フェルール21前端の接合端面21aよりもコネクタ前側へ延出する長さ(軸方向寸法)に形成されている。
図10(a)、(b)に示すように、フロントつまみ26の、フェルール21よりもコネクタ前側に位置する部分の内側には、板状のシャッター26h(以下、つまみシャッター)が設けられている。このつまみシャッター26hは、角筒状のフロントつまみ26の4面の内側面の1つから該内側面に対面する内側面に向かって立設されている。このつまみシャッター26hは、フロントつまみ26先端側へ押し倒し可能である。また、このつまみシャッター26hは金属板であり、押し倒し状態から起立状態に弾性復帰可能である。
このつまみシャッター26hは、フロントつまみ26内面に重ね合わせてフロントつまみ26に固定された固定板部26h1を有する。この固定板部26h1は、具体的には、フロントつまみ26の内側孔を介して上壁部26cに対向する下壁部26pに重ね合わせて固定されている。また、この固定板部26h1は、下壁部26pのフロントつまみ26内側孔に臨む内面とプラグフレーム24との間に挟み込まれている。
また、つまみシャッター26hは、固定板部26h1の前端から、フロントつまみ26内側孔を介して固定板部26h1に対面するフロントつまみ26内面に向かって立設され、フェルール21前側を覆うシャッター板部26h2を有する。図示例のシャッター板部26h2は、プラグフレーム24及びフェルール21の前側にて、フロントつまみ26の内側孔をほぼ塞ぐように配置されている。
図10(a)、(b)〜図12に示すように、この光コネクタ20は、フェルール21の弾性付勢用のスプリング22(以下、フェルール用スプリングとも言う)と、ストップリング25後端部に嵌合して取り付けられたスリーブ状のブーツ29とを含む。
光コネクタ20のコネクタハウジング23及びブーツ29は、光ファイバコード1に外挿されている。光ファイバコード1は、光コネクタ20のブーツ29後端から延出している。
図10(a)、(b)に示すように、ストップリング25の内側孔の前端部はその後側に比べて拡径されている。
フェルール用スプリング22は、ストップリング25の内側孔前端部の後端位置に形成されている段差25bと、フェルール21のフランジ部21fとの間に介在配置されている。
フェルール21は、フェルール用スプリング22によってコネクタ前側へ向かって弾性付勢されており、そのフランジ部21fが、スリーブ状のプラグフレーム24前端部内面に突設(具体的には周設)されているフェルールストッパ突起24bに、その後側から押し付けられている。
(コネクタ接続作業)
上述の光コネクタ20は、アダプタ10に嵌合(結合)させるべく第2のコネクタ穴11bに挿入する場合、例えば作業者が手指でリアつまみ27を把持して、前記第2のコネクタ穴11b奥側(穴奥)に向かって前進させていく。
図17(a)、(b)、図18(a)、(b)に示すように、上述の光コネクタ20は、アダプタ10に結合させるべく第2のコネクタ穴11bに挿入して押し込んでいくと、まず、フロントつまみ26前端が位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jに当接する。そして、光コネクタ20は、リアつまみ27の第2のコネクタ穴11b奥側への前進継続により、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端に当接したままのフロントつまみ26に対してコネクタハウジング23がスライド移動し、光コネクタ20のフロントつまみ26以外の部分が第2のコネクタ穴11bの穴奥に向かって前進していく。
図17(a)、(b)に示すように、図示例の光コネクタ20において、固定板部26h1の前端は、プラグフレーム24前端に揃えられている。
つまみシャッター26hのシャッター板部26h2は、光コネクタ20のリアつまみ27がフロントつまみ26に対してコネクタ前側へ向かって相対移動(スライド移動)すると、これに伴い、プラグフレーム24前端によって押し倒される。押し倒されたシャッター板部26h2はフロントつまみ26内面(具体的には下壁部26p内面)に重ね合わせた状態となる。
なお、図18(a)、(b)、図19(a)、(b)ではつまみシャッター26hの図示を省略している。
シャッター板部26h2の固定板部26h1前端からの延出寸法は、固定板部26h1前端からフロントつまみ26までの距離よりも小さい。プラグフレーム24前端によって押し倒されてフロントつまみ26内面に重なったシャッター板部26h2は、固定板部26h1前端とは反対の先端がフロントつまみ26先端(前端)からコネクタ後側へ離隔した位置に配置される。
光コネクタ20をアダプタ10に挿入して結合させるとき、シャッター板部26h2は、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの位置決め用突筒部12bがフロントつまみ26に挿入される前にプラグフレーム24前端によって押し倒される。シャッター板部26h2は、固定板部26h1の前端から、フロントつまみ26内側孔を介して固定板部26h1に対面するフロントつまみ26内面に向かって起立した状態から、プラグフレーム24前端によって押し倒されるまでに、位置決め係合ユニット12の位置決め用突筒部12bに接触しない。
光コネクタ20は、リアつまみ27の第2のコネクタ穴11b奥側への前進により、リアつまみ27後端部内側の押圧用突部27aが、コネクタハウジング23のストップリング25後端部の押圧力受け突部26aをその後側から押圧する。
したがって、フロントつまみ26が第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端に当接して前進を停止したまま、リアつまみ27の第2のコネクタ穴11b奥側への前進継続により、光コネクタ20のフロントつまみ26以外の部分が前進していくと、それに伴い、つまみ用スプリング28が圧縮変形されていく。
そして、光コネクタ20は、フロントつまみ26以外の部分の前進継続によって、第2のユニット半体12Bの位置決め用突筒部12bへのフェルール21(具体的にはフェルール本体21b)の内挿、位置決め用突筒部12bへのプラグフレーム24の外挿を開始する。
一方、フロントつまみ26は、リアつまみ27の前進継続により、つまみ用スプリング28の圧縮変形がある程度進行したところで、その前端部によって第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端間を押し拡げつつ前進を再開する。これにより、位置決め係合ユニット12の第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが、フロントつまみ26前端部両側の窓部26aに入り込む(図18(a)、(b)参照)。
フロントつまみ26前端部の窓部26aに入り込んだ爪付き係合片12c先端部の突爪12jは、光コネクタ20のプラグフレーム24が、可動受け部材13のハウジング受け片部13aを位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに押し付ける位置まで前進したときに、プラグフレーム24の係止突部24aの後側に係合する(図19(a)、(b)参照)。
光コネクタ20のアダプタ10に対する結合は、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが、プラグフレーム24両側の係止突部24aに係合したところで完了する。
このとき、光コネクタ20及び既設光コネクタ50のフェルール21、31同士が、これら光コネクタ20、50のフェルール用スプリングの弾性付勢力によって所定の突き当て力を以て突き当てられ、フェルール21、31に内挿固定されている光ファイバ1a、32同士の突き合わせ接続(光接続)が実現される。
フェルール21、31に内挿固定されている光ファイバ1a、32同士の突き合わせ接続(光接続)は、具体的には、光ファイバコード1の光ファイバ1aの裸光ファイバ1bと、既設光コネクタ50のフェルール31に内挿固定されている裸光ファイバである内蔵光ファイバ32との突き合わせ接続である。
図18(a)、図19(a)に示すように、光コネクタ20のリアつまみ27内側の係止突爪27bは、フロントつまみ26に対するリアつまみ27のスライド移動に伴い、フロントつまみ26のガイド溝26f内をその長手方向に沿って移動する。
図16(a)に示すように、リアつまみ27の係止突爪27bは、その前端から後側(図16(a)、(b)において右側)へ行くに従ってリアつまみ27中心軸線に接近する前側傾斜面27cと、該前側傾斜面27cの後端からリアつまみ27内面と平行に後側へ延在する平坦な頂面27dと、この頂面27dの後端からリアつまみ27中心軸線に垂直に形成された後端垂直面27eとを有する台形状に形成されている。
リアつまみ27は、アダプタ10の第2のコネクタ穴11bに挿入したフロントつまみ26前端部が爪付き係合片12c先端部の突爪12jに当接したままの状態で前進を継続することでフロントつまみ26に対してその前側へ向かってスライド移動する。このとき、リアつまみ27の係止突爪27bは、その後端垂直面27eが、フロントつまみ26のガイド溝26f後端位置に対応する溝後端段差26gに当接する初期位置(図16(a)、図17(a)参照)から、ガイド溝26f内をその前端に向かって移動する。
そして、光コネクタ20をアダプタ10の第2のコネクタ穴11bに挿入して結合させる作業において、リアつまみ27は、最終的に、図16(b)、図19(a)に示すように、前記係止突爪27bがガイド溝26f前端部のつまみ係止爪26jを乗り越えその前側に配置された状態とする。
図14、図19(a)等に示すように、フロントつまみ26の前記つまみ係止爪26jは、ガイド溝26fの溝底からガイド溝26f内に突出する突起であり、ガイド溝26f前端から後側に若干ずれた位置に形成されている。ガイド溝26fの前端とつまみ係止爪26jとの間には、リアつまみ27の係止突爪27bを収容可能な寸法が確保されている。図19(a)に示すように、フロントつまみ26のつまみ係止爪26jを乗り越えたリアつまみ27の係止突爪27bは、ガイド溝26fの前端とつまみ係止爪26jとの間に収容される。
リアつまみ27は、その係止突爪27bを、フロントつまみ26のつまみ係止爪26jを乗り越えさせてその前側に配置することで、係止突爪27bがつまみ係止爪26jの後側に配置されている場合に比べてフロントつまみ26後端から後方への突出寸法が小さい状態を維持できる。リアつまみ27のフロントつまみ26後端から後方への突出寸法が小さい状態は、リアつまみ27後端部への衝突物の衝突等を回避するに有利であり、また、衝突物が衝突しても、それによる衝撃力が、光コネクタ20のリアつまみ27後端部から前側部分やアダプタ10、光コネクタ20、50同士の接続状態に与える影響を低く抑える点で有利である。
図17(a)、(b)〜図19(a)、(b)において、アダプタ10の可動受け部材13のハウジング受け片部13aは、アダプタ10の第2のコネクタ穴11bに挿入した光コネクタ20のフロントつまみ26前端に当接せず、フロントつまみ26内側のプラグフレーム24の前端面24cが当接するように、その形状、サイズ、第2のユニット半体12Bの位置決め用突筒部12bに対する配置位置を設定してある。
また、図18(a)、(b)に示すように、可動受け部材13は、アダプタ10の第2のコネクタ穴11b内の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが、第2のコネクタ穴11bに挿入した光コネクタ20のプラグフレーム24両側の係合突部24aに乗り上げたときに、プラグフレーム前端面24cがハウジング受け片部13aに当接するように、アダプタハウジング11軸線方向におけるハウジング受け片部13aの配置位置(初期位置)を設定してある。
そして、図19(b)、図20(c)に示すように、アダプタ10は、アダプタハウジング11に対する光コネクタ20の挿入、結合が完了したとき、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の全体にわたって、可動受け部材13の表示片部13cが配置されている状態となる。このアダプタ10は、アダプタハウジング11に対するプラグフレーム24の挿入、完了を、アダプタハウジング11外側から簡単かつ明瞭に確認できる構成となっている。
ところで、前記光コネクタ20は、作業者が手指で把持したリアつまみ27をアダプタ10の第2のコネクタ穴11b奥側に向かって前進させてアダプタ10に挿入、結合する作業において、位置決め係合ユニット12内の位置決めスリーブ12h内側へのフェルール21(具体的にはフェルール本体21b)の圧入と、位置決め用突筒部12bへのプラグフレーム24の外挿とがほぼ同時に開始される(図18(a)、(b)参照)。そして、この光コネクタ20は、前記位置決めスリーブ12h内側へのフェルール21の圧入、及び位置決め用突筒部12bへのプラグフレーム24の外挿が開始された際に、リアつまみ27を把持して前進させる手指に押圧抵抗の急上昇が軽い衝撃力の如く感じられることがある。この光コネクタ20のアダプタ10に対する結合は、前記位置決めスリーブ12h内側へのフェルール21の圧入、及び位置決め用突筒部12bへのプラグフレーム24の外挿が開始された後、プラグフレーム24のさらなる前進(第2のコネクタ穴11bへの押し込み)によって、アダプタ10の第2のコネクタ穴11b内の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが、第2のコネクタ穴11bに挿入した光コネクタ20のプラグフレーム24両側の係合突部24aに係合することで実現される。光コネクタ20をアダプタ10に結合させるには、光コネクタ20の第2のコネクタ穴11bへの押し込み(具体的にはリアつまみ27の前進操作)によって、プラグフレーム24を爪付き係合片12cと係合する位置まで押し込む必要がある。
図18(a)、(b)に示す状態は、アダプタ10の第2のコネクタ穴11b内の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが、第2のコネクタ穴11bに挿入した光コネクタ20のプラグフレーム24両側の係合突部24aに乗り上げた状態であり、アダプタ10に対する光コネクタ20の結合が完了していない、半挿しの状態である。図18(a)、(b)では、フロントつまみ26がプラグフレーム24前端から前側へ突出した状態となっている。図9(a)、図18(a)に示すように、この状態においては、フロントつまみ26における窓部26a後側に位置する部分とプラグフレーム24の係合突部24aとの間の隙間が狭く、前記突爪12jをプラグフレーム24の係合突部24a後側に係合させることができない。
光コネクタ20を手指で操作する作業者が、リアつまみ27を把持して前進させる手指に押圧抵抗の急上昇を感じたところで、リアつまみ27の前進を終了すると、半挿し状態のままであり、アダプタ10に対する光コネクタ20の結合が完了しない。
このアダプタ10は、プラグフレーム24前端が可動受け部材13のハウジング受け片部13aの押圧を開始した後、アダプタハウジング11内におけるプラグフレーム24前端の位置(プラグフレーム24のアダプタハウジング11に対する挿入長の増大)に応じて可動受け部材13の表示片部13cが移動する。そして、このアダプタ10は、アダプタハウジング11の窓孔11dを介して可動受け部材13の表示片部13c(具体的には表示面13f)の目視可能な大きさ(面積)を把握することで、アダプタハウジング11外側から、アダプタハウジング11内におけるプラグフレーム24前端の位置を確認できる。
このアダプタ10は、アダプタハウジング11に対して光コネクタ20のプラグフレーム24が結合(爪付き係合片と係合)する位置まで挿入されたときに、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の全体にわたって可動受け部材13の表示片部13cが配置されている状態となる。したがって、可動受け部材13の表示片部13cが、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の一部のみに配置されている状態のときは、アダプタハウジング11に対するプラグフレーム24の嵌合が完了してない半挿しの状態であることを把握できる。
このアダプタ10は、挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23のアダプタハウジング11に対する挿し込み状態をアダプタハウジング11外側から視認可能に表示する表示機構Kを構成する。図示例のアダプタ10の表示機構Kは、前記可動受け部材13と、窓孔11dが形成されたアダプタハウジング11とを有する。そして、この表示機構Kは、可動受け部材13が挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23によって押動されることで、アダプタ10、挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23のアダプタハウジング11に対する挿し込み状態を、窓孔11dを介してアダプタハウジング11外側から視認可能に表示する。これにより、このアダプタ10では、該アダプタ10に対する挿入光コネクタ20の挿し込み状態を、アダプタ10外側から容易に把握、確認できる。
既述のように、この実施形態のアダプタ10は、アダプタ10に対して光コネクタ20のプラグフレーム24が爪付き係合片12cと係合する位置まで挿入されたときに、アダプタハウジング11外側から窓孔11dを介して目視可能な領域の全体にわたって可動受け部材13の表示片部13cが配置されている状態となる。
表示機構Kは、アダプタ10に挿入した挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23の前端部に可動受け部材13が押動されることで、その表示状態が切り替わり、コネクタハウジング23のアダプタハウジング11に対する挿し込み状態を、アダプタ10外側から視認可能に表示する。つまり、前記表示機構Kは、アダプタ10に挿入した挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23の前端部の位置に基づいて、挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23のアダプタハウジング11に対する挿し込み状態をアダプタ10外側から視認可能に表示する。
なお、この光コネクタ20のアダプタ10に対する光コネクタ20の結合が完了していない半挿しの状態は、図18(a)、(b)の、アダプタ10の爪付き係合片12c先端部の突爪12jが光コネクタ20のプラグフレーム24両側の係合突部24aに乗り上げた状態に限定されない。
既述のように、フロントつまみ26の前端部は、SC形光コネクタで使用されるつまみの前端部と同様の構成となっている。図9(a)、図17(a)等に示すように、フロントつまみ26の前端部には、フロントつまみ26をコネクタハウジング23に対してその後方へ向かってスライド移動させることで、前記コネクタハウジング23に係合している爪付き係合片12cの係合解除突片12tに当接して、コネクタハウジング23に対する爪付き係合片12cの係合を解除する係合爪当接部26oが形成されている。半挿し状態としては、アダプタ10の爪付き係合片12cの先端部が係合爪当接部26oに乗り上げた状態も含む。
ここで光コネクタ20のフロントつまみ26の係合爪当接部26oについて説明する。
フロントつまみ26の両側の側壁部26eの前端部には、その前端からコネクタ後側に向かって窪む切り欠き部26wが、コネクタ上下方向(図9(a)において上下方向、図17(a)に紙面奥行き方向)中央部に形成されている。側壁部26eの前端部はコ字状に形成されている。
フロントつまみ26は、その前端部に、側壁部26eの前記切り欠き部26wを介して上下両側の部分(前片部26z)の前端部同士を橋絡する前端橋絡壁部26qを有する。フロントつまみ26前端部の窓部26aは、コ字状の側壁部26e前端部と前記前端橋絡壁部26qとによって囲まれた内側に確保されている。
前記係合爪当接部26oは、側壁部26eの一対の前片部26zの切り欠き部26wを介して互いに対面する側に、コネクタ前後方向(コネクタハウジング23軸線方向。フロントつまみ26軸線方向)に沿って延在形成されている。フロントつまみ26は係合爪当接部26oを含む。
図10(a)等に示すように、前端橋絡壁部26qは、フロントつまみ26の両側の側壁部26eに比べて、両側の側壁部26eの間隔方向であるフロントつまみ26幅方向の中央部寄りにずれた位置に形成されている。前端橋絡壁部26qは、側壁部26eの前片部26zのフロントつまみ26内側孔に臨む内面側に繋がって側壁部26eに一体化されている。また、前端橋絡壁部26qは、フロントつまみ26の上壁部26c及び下壁部26pにも一体に形成されており、上壁部26cと下壁部26pとの間も橋絡している。
前端橋絡壁部26qは、上壁部26c前端及び下壁部26p前端とともに、フロントつまみ26の前端面を形成している。
図9(a)、図10(a)等に示すように、前記係合爪当接部26oは、その前端部が、前端橋絡壁部26qのフロントつまみ26内側孔に臨む内面側とは反対の外面側に一体に形成されている。係合爪当接部26oの前端は前端橋絡壁部26q前端に達している。
図9(a)、図17(a)等に示すように、前記係合爪当接部26oは、フロントつまみ26の側面26i(側壁部26e外面)と平行(図示例では側壁面26eと一致)な頂面26sの前側及び後側に、コネクタ前後方向において前記頂面26sから離隔するにしたがって、フロントつまみ26内側孔を介して対向する相手側の側壁部26eに接近する傾斜面26t、26uを有する。頂面26sの前側に位置する傾斜面26t(前側傾斜面)は、頂面26sからフロントつまみ26前端面にわたって形成されている。
切り欠き部26wの上下両側の係合爪当接部26oは、フロントつまみ26前端から、窓部26aのコネクタ前後方向中央部にわたって形成されている。頂面26sの後側に位置する傾斜面26u(後側傾斜面)は、頂面26sから係合爪当接部26o後端まで延在形成されている。
図10(a)、図13(b)に示すように、係合爪当接部26oは、フロントつまみ26を上壁部26c側から見たときの平面視形状が台形になっている。
係合爪当接部26oのフロントつまみ26内側孔に臨む内側面は、側壁部26eの内面26vと連続する該内面26vに面一の平坦面とされている。
係合爪当接部26oの後側、すなわち傾斜面26uの後側には、フロントつまみ26にその側面26iに沿って形成された平坦面26xが傾斜面26u後端から延在している。
図6(a)、(b)に示すように、前記アダプタ10の位置決め係合ユニット12の各ユニット半体12A、12bの爪付き係合片12cは、ユニット半体のベース板12aからその片面側に延出する弾性延出片12uの先端部に突爪12jと係合解除突片12tとを突設した構成になっている。
突爪12jは、前記ベース板12aの位置決め用突筒部12bを介して両側から位置決め用突筒部12bの軸線に沿って延出する一対の弾性延出片12uの先端部の互いに対面する側に突設されている。また、突爪12jは、爪付き係合片12cの先端側から基端側に行くに従って、一対の弾性延出片12uの先端部の互いに対面する相手側への突出寸法が増大するテーパ状に形成されている。この突爪12jは、爪付き係合片12c先端側から基端側に行くにしたがって弾性延出片12uからの距離が増大するコネクタ当接面12pを形成している。突爪12jの後端(ベース板12aに臨む側の端)は、弾性延出片12uの延在方向に垂直に形成されている。
係合解除突片12tは、弾性延出片12uの先端部の、前記一対の弾性延出片12uの間隔方向及び弾性延出片12uの延在方向に垂直の方向の両側に突設されている。
第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jの弾性延出片12uからの突出寸法が最大の頂部間の離隔距離は、光コネクタ20のフロントつまみ26前端部の前端橋絡壁部26qの上下両側の係合爪当接部26o間に露出する外面間の距離に比べて若干小さい。
このアダプタ10は、光コネクタ20を第2のコネクタ穴11bの穴奥に向かって押し込んでいくと、まず、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12jのコネクタ当接面12vに、フロントつまみ26前端部の両側の前端橋絡壁部26qが当接し、光コネクタ20の挿入進行に伴い爪付き係合片12cの突爪12jが前端橋絡壁部26q外面側に乗り上げる。前記突爪12jは、光コネクタ20のフロントつまみ26の側壁部26eの上下の係合爪当接部26o間の爪誘導溝26rに挿入されて、前端橋絡壁部26q外面側に乗り上げる。これにより、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12cの先端部間が押し拡げが開始される。一対の爪付き係合片12cは弾性延出片12uの弾性変形によってその先端部間が押し拡げられる。
なお、光コネクタ20のフロントつまみ26の上下の係合爪当接部26o間の爪誘導溝26rは、側壁部12eの上下の前片部26z間の切り欠き部26wの一部である。
前記アダプタ10は、次いで、光コネクタ20のフロントつまみ26の両側の側壁部26eの係合爪当接部26oの前側傾斜面26tが、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の係合解除突片12tに当接して、係合解除突片12tが前記前側傾斜面26tに乗り上げる。そして、第2のコネクタ穴11bへの光コネクタ20の挿入進行に伴い、光コネクタ20のフロントつまみ26両側の係合爪当接部26oの前側傾斜面26tによって、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12cの先端部間が押し拡げられる。
第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12cの前記係合解除突片12tは、第2のコネクタ穴11bへの光コネクタ20の挿入のさらなる進行によって、フロントつまみ26の前記係合爪当接部26oの頂面26sに乗り上げた後、頂面26sから係合爪当接部26oの後側傾斜面26uとの当接に移行する。そして、前記一対の爪付き係合片12cは、第2のコネクタ穴11bへの光コネクタ20の挿入進行によって、突爪12jが、フロントつまみ26の側壁部26eの爪誘導溝26rから窓部26aを介してプラグフレーム24の係合突部24a後側に入り込むことで、係合解除突片12tが窓部26a内に収容される。窓部26aに入り込んだ係合解除突片12tは平坦面26x(図9(a)、(b)、図10(a)参照)に当接する。このとき、光コネクタ20のフロントつまみ26前端部の爪誘導溝26rには、爪付き係合片12cの弾性延出片12uが収容される。
前記光コネクタ20は、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c先端部の突爪12Jがプラグフレーム24の係合突部24a後側に入り込で係合することで、アダプタ10に対する結合が完了する。
アダプタ10のアダプタハウジング11に対して結合した状態の光コネクタ20は、リアつまみ27を、アダプタハウジング11に対して第2のコネクタ穴11b奥側とは反対の方向、コネクタ後方に引っ張り操作することで、アダプタ10から抜き去ることができる。
アダプタハウジング11に結合状態の光コネクタ20は、コネクタ後方へのリアつまみ27を引っ張り操作することで、フロントつまみ26をコネクタハウジング23に対してその後方へ向かってスライド移動させることができる。これにより、光コネクタ20は、フロントつまみ26前端部の係合爪当接部26oの後側傾斜面26uが、アダプタ10の爪付き係合片12cのプラグフレーム24の係合突部24aに対する係合を解除し、アダプタ10からの抜き去りが可能となる。
図16(b)に示すように、フロントつまみ26のつまみ係止爪26jは、その前端から後側(図16(b)において右側)へ行くに従ってフロントつまみ26中心軸線に接近する前側傾斜面26kと、該前側傾斜面26kの後端からフロントつまみ側面26iと平行に後側へ延在する平坦な頂面26mと、この頂面26mの後端からフロントつまみ26中心軸線に垂直に形成された後端垂直面26nとを有する平面視台形状に形成されている。
アダプタ10のアダプタハウジング11に対して結合(嵌合)した状態の光コネクタ20のリアつまみ27は、アダプタハウジング11に対して第2のコネクタ穴11b奥側とは反対の方向に引っ張っることで、その係止突爪27bを、フロントつまみ26のつまみ係止爪26jを乗り越えさせてその前側から後側へ移動できる。
係止突爪27bをフロントつまみ26のつまみ係止爪26jの後側へ移動させたリアつまみ27は、フロントつまみ26後端方向へのスライド移動によって、前記係止突爪27bを、フロントつまみ26のガイド溝26f後側の溝後端段差26gに係合させることができる。そして、この光コネクタ20は、前記係止突爪27bをフロントつまみ26の溝後端段差26gに係合させたリアつまみ27の、コネクタ後方への引っ張り操作を継続することで、フロントつまみ26をコネクタハウジング23に対してコネクタ後方へ向かってスライド移動させることができる。
アダプタハウジング11に結合状態の光コネクタ20は、リアつまみ27の引っ張り操作によってフロントつまみ26がコネクタハウジング23に対してコネクタ後方へ向かってスライド移動することで、フロントつまみ26前端部の係合爪当接部26oの後側傾斜面26uに、アダプタ10の爪付き係合片12cの係合解除突片12tを乗り上げさせることができる。したがって、前記光コネクタ20は、リアつまみ27のコネクタハウジング23に対する後側へのスライド移動に伴い、フロントつまみ26前端部の係合爪当接部26oの後側傾斜面26uによって、アダプタ10の爪付き係合片12cの係合解除突片12tをフロントつまみ26外側へ向かって移動させることができる。この結果、光コネクタ20は、爪付き係合片12c先端部の突爪12jをプラグフレーム24の係合突部24aからフロントつまみ26外側方向へ移動して、爪付き係合片12cの係合突部24aに対する係合を解除できる。
前記光コネクタ20は、爪付き係合片12cの係合突部24aに対する係合解除後も、リアつまみ27のコネクタ後方への引っ張り操作を継続することで、アダプタ10のアダプタハウジング11から抜き去ることができる。
したがって、アダプタハウジング11に結合状態の光コネクタ20は、リアつまみ27をコネクタ後方への引っ張り操作するだけで、アダプタ10から抜き去ることができる。また、アダプタハウジング11に結合状態の光コネクタ20は、リアつまみ27のコネクタ後方への引っ張り操作を行なわなければ、コネクタハウジング23の係合突部24aに対するアダプタ10の爪付き係合片12cの係合が解除されないため、アダプタハウジング11に対する結合状態を安定に保つことができる。
光コネクタ20のフロントつまみ26の窓部26aを含む前端部は、アダプタ10の第2のコネクタ穴11b内の爪付き係合片12cに対してスライドロック機構を構成している。
光コネクタ20は、アダプタハウジング11の第2のコネクタ穴11bへの押し込みが不充分で、アダプタ10の爪付き係合片12cの先端部(具体的には係合解除突片12t)がフロントつまみ26の係合爪当接部26oに乗り上げたままであると、爪付き係合片12c先端部の突爪12jをコネクタハウジング23に係合させることができない。
アダプタ20に対する光コネクタ20の半挿し状態としては、このように、アダプタ10の爪付き係合片12cの先端部が係合爪当接部26oに乗り上げた状態も含む。
また、半挿し状態としては、例えば、フロントつまみ26の窓部26aに入り込んだ爪付き係合片12c先端部の突爪12jが、光コネクタ20のプラグフレーム24の係合突部24aよりも前側の側面に当接した状態も含まれる。
アダプタ10は、アダプタハウジング11内の可動受け部材13が、コネクタ穴に挿入した挿入光コネクタ20のコネクタハウジング23の前端部に押動されてアダプタ10外側から視認可能な表示を切り替える表示機構を構成するため、挿入光コネクタ20が半挿し状態の場合、これをアダプタハウジング11外側から容易に把握できる。
なお、第2のアダプタ半体12Bの爪付き係合片12cの構成は、アダプタ10の位置決め係合ユニット12の第1のアダプタ半体12Aも同様である。
第1のアダプタ半体12Aの位置決め用突筒部12b及び爪付き係合片12cの構成及び寸法、配置は、第2のアダプタ半体12Aの位置決め用突筒部12b及び爪付き係合片12cの構成及び寸法、配置と同様になっている。
また、アダプタ10は、光コネクタ50にかえて、光コネクタ20を、第1のコネクタ穴11aに挿入して嵌合(結合)させることが可能である。
(別態様)
本発明に係る実施形態の光コネクタアダプタとしては、既述のアダプタ10から可動受け部材用スプリング14を省略した構成のアダプタ10Aも採用可能である。
この場合、例えば、図30に示すように、アダプタ10Aを、第2のコネクタ穴11bの開口部が下、第1のコネクタ穴11aの開口部が上の向きで設置して使用することが可能である。第2のコネクタ穴11bへの光コネクタの挿脱はアダプタ10Aの下側から行なう。
この場合、可動受け部材13は、その自重によって、既述の初期位置(位置決め係合ユニット12、アダプタハウジング11に対する初期位置)、すなわちハウジング受け片部13aが位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eから第2のコネクタ穴11b開口部側へ離隔した位置に配置できる。可動受け部材13は、第2のコネクタ穴11bに内挿されアダプタハウジング11に結合された挿入光コネクタによって位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eに押し付けられた後、光コネクタが第2のコネクタ穴11bから抜き去られれば、自重によって初期位置に復帰する。
表示機構は、可動受け部材用スプリングを省略して、位置決め係合ユニット12と可動受け部材13とで構成することも可能である。
なお、図30では、アダプタ10Aを、家屋等の建物の壁3に取り付けたケース4内に組み込んだ構成を例示している。既設光コネクタ50は、壁3内を引き回した光ファイバケーブル2の先端部に組み立てられている。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
表示機構のハウジング受け片部としては、つまみ付き光コネクタのつまみに当接せず、コネクタハウジング前端面が当接して、コネクタハウジングによって押動される構成のものであれば良く、必ずしもリング状のものに限定されない。
ハウジング受け片部13aとしては、例えば、図31(a)に示すように、コネクタハウジング前端面の一部に対応する形状のもの(図中符号13gを付記する)も採用可能である。また、図31(b)に示すように、コネクタハウジング前端面の一部又は全部に対応する受け片本体13hに、位置決め係合ユニット12の位置決め用突筒部12b外周にその軸線方向に沿って延在形成された案内溝12nに挿入したガイド突部13iを突設したもの(図31(b)。符号13jを付記する)なども採用可能である。
上述の実施形態では、表示機構として、アダプタハウジングのコネクタ穴に挿入した光コネクタのコネクタハウジングによって可動受け部材が押動されて、可動受け部材の表示片部がアダプタハウジングの窓孔を介してアダプタハウジング外側から視認できない位置から視認可能な位置に移動されることで、コネクタハウジングのアダプタハウジングに対する挿し込み状態を表示する構成(ハウジング位置表示機構)を例示した。
但し、ハウジング位置表示機構としては、これに限定されない。
ハウジング位置表示機構としては、例えば、窓孔を介してアダプタハウジング外側から視認可能な初期位置に配置された可動受け部材が、アダプタハウジングに挿入された挿入光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動されるに伴い、窓孔から視認できる範囲を縮小する構成(以下、押動退避型表示機構とも言う)も採用可能である。この押動退避型表示機構を有するアダプタは、例えば、挿入光コネクタ20のアダプタに対する結合が完了したときに、窓孔から可動受け部材(例えば表示片部)を視認できなくなることを以て、挿入光コネクタのコネクタハウジングがアダプタに結合を完了する位置(結合位置)まで挿入されたことを表示する構成を採用できる。
なお、挿入光コネクタ20のアダプタに対する結合完了は、第2のユニット半体12Bの位置決め用突筒部12bに対して、挿入光コネクタ20のフェルール21が内挿、プラグフレーム24前端部が外挿され、第2のユニット半体12Bの一対の爪付き係合片12c(係合爪)先端の突爪12jが挿入光コネクタのプラグフレーム24両側の係止突部24aに係合した状態を指す。この結合完了時には、挿入光コネクタ20と既設光コネクタ50との接続が実現される。
また、ハウジング位置表示機構は、窓孔を介してアダプタハウジング外側から視認可能な初期位置に配置された可動受け部材が、アダプタハウジングに挿入された挿入光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動されることで、窓孔から視認される部分が変更され、初期位置にあるときに窓孔から視認される部分とは色が異なる部分が窓孔から視認可能となる構成(以下、色変更表示機構とも言う)も採用可能である。
この色変更表示機構は、例えば、互いに色が異なる第1及び第2色部分を有する表示片部を具備する可動受け部材を用いた構成を採り得る。この場合は、例えば、アダプタハウジングに挿入された挿入光コネクタのコネクタハウジング前端部によって可動受け部材が初期位置から押動されることで、可動受け部材が初期位置にあるときに窓孔から視認可能であった表示片部の第1色部分が視認できなくなり、表示片部の第2色部分が窓孔から視認可能となる構成を採用できる。
色変更表示機構に用いる可動受け部材は、窓孔から視認される部分(表示片部)の、光コネクタのコネクタハウジングに押動されたときの移動方向における互いに異なる箇所の色が互いに異なっている構成のものである。
この可動受け部材としては、窓孔から視認される部分の、光コネクタのコネクタハウジングに押動されたときの移動方向における互いに異なる3以上の箇所の色が互いに異なっている構成も採用可能である。この場合、色変更表示機構は、光コネクタのコネクタハウジングの、アダプタハウジングのコネクタ穴に対する挿し込み状態を、より詳細に表示できる。
また、窓孔から視認される部分の、光コネクタのコネクタハウジングに押動されたときの移動方向における互いに異なる3以上の箇所の色が互いに異なっている構成の可動受け部材は、色変更表示機構以外のハウジング位置表示機構にも利用できる。
ハウジング位置表示機構としては、例えば、可動受け部材として、アダプタハウジングに挿入した挿入光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動されることで、アダプタハウジング外側へ突出される表示片部を有するものを用いた構成(以下、外部突出型表示機構とも言う)も採用可能である。この外部突出型表示機構を採用したアダプタは、アダプタハウジングに挿入した挿入光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材の表示片部が、アダプタハウジングに形成した窓孔から突出して、アダプタハウジングへのコネクタハウジングの挿入位置をアダプタハウジング外側から視認可能に表示する構成を採用できる。但し、このアダプタは、表示片部が窓孔から突出する構成に限定されず、光コネクタ挿入用のコネクタ穴から突出する構成等も採用可能である。
上述の実施形態では、表示機構として、ハウジング受け片部に表示片部が一体的に設けられた可動受け部材を用いた構成を例示したが、表示機構としては、ハウジング受け片部と表示片部とが互いに別体になっている構成も採用可能である。表示機構としては、アダプタハウジングへのコネクタハウジングの挿入に伴うハウジング受け片部の押動に連動して表示片部がアダプタハウジングに対して移動し、アダプタハウジングへのコネクタハウジングの挿入位置をアダプタハウジング外側から視認可能に表示する構成であれば良く、コネクタハウジングによるハウジング受け片部の押動方向と、該ハウジング受け片部の押動に連動する表示片部のアダプタハウジングに対する移動方向とが互いに異なっている構成も採用可能である。
また、表示機構は、既述の可動受け部材13のスプリング受け片部13b自体を表示片部として用いた構成等も採用可能である。
上述の実施形態では、第2のコネクタ穴11bに挿入された挿入光コネクタのアダプタハウジングに対する結合(位置決め係合ユニットを介した結合)状態を表示するために、第2のコネクタ穴11bに挿入された挿入光コネクタのコネクタハウジングに押動される可動受け部材をアダプタハウジングに設けた構成のアダプタを例示した。
但し、本発明に係る実施形態のアダプタとしては、これに限定されない。アダプタとしては、例えば、第1のコネクタ穴11aに挿入された光コネクタのアダプタハウジングに対する結合(位置決め係合ユニットを介した結合)状態を表示するために、第1のコネクタ穴11aに挿入された光コネクタのコネクタハウジングに押動される可動受け部材をアダプタハウジングに設けた構成も採用可能である。また、アダプタとしては、第1のコネクタ穴11aに挿入された光コネクタのコネクタハウジングに押動される可動受け部材、及び第2のコネクタ穴11bに挿入された光コネクタのコネクタハウジングに押動される可動受け部材の両方をアダプタハウジングに設けた構成も採用可能である。
(光コネクタレセプタクル)
本発明に係る実施形態としては、アダプタに限定されず、光コネクタレセプタクルも採用可能である。
図32(a)、(b)に、光コネクタレセプタクルの一例を示す。
なお、図中、既述のアダプタ10と同様の構成部分には共通の符号を付し、その説明を省略あるいは簡略化する。
図32(a)、(b)に例示した光コネクタレセプタクル10B(以下、単にレセプタクルとも言う)では、既述のアダプタ10、10Aの位置決め係合ユニット12にかえて、図中符号12Cの位置決め係合ユニット(フェルール位置決め部材)を採用している。
図32(a)、(b)、図33(a)、(b)に示すように、位置決め係合ユニット12Cは、平板状のセンタープレート部12qを有し、このセンタープレート部12qの片面側(前面側)に位置決め用突筒部12b(突筒部)及び一対の爪付き係合片12cを突設し、センタープレート部12qの前面側とは反対の後面側に後側スリーブ部12oを突設した構成となっている。この位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qから前側(前面側)の構成は、既述のアダプタ10、10Aの位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eから第2のユニット半体12B側と同様であるので、詳細説明を省略する。
図示例の位置決め係合ユニット12Cは、プラスチック製の一体成形品である。位置決め用突筒部12b、一対の爪付き係合片12c(係合爪)、後側スリーブ部12oは、センタープレート部12qに一体に形成されている。
位置決め係合ユニット12Cの後側スリーブ部12oは、位置決め用突筒部12bをセンタープレート部12qを介して該位置決め用突筒部12bとは反対の側(後側)に延長した構成になっている。また、位置決め係合ユニット12Cには、位置決め用突筒部12bの内側孔と後側スリーブ部12oの内側孔とが互いに連通してなるフェルール収容孔12pが貫通形成されている。
位置決め係合ユニット12Cは、フェルール収容孔12pに位置決めスリーブ12hを収容している。
位置決め用突筒部12bの先端部内周には、前記位置決めスリーブ12hの位置決め用突筒部12b先端からの抜け出しを規制する抜け止め突部12iが突設されているが、後側スリーブ部12oには抜け止め突部は形成されていない。フェルール収容孔12pは、位置決め用突筒部12b先端部内側の抜け止め突部12iから後側(後側スリーブ部12o側)の全体が、位置決めスリーブ12h外径に比べて僅かに大きい内径に形成されている。
レセプタクル10Bは、スリーブ状(具体的には角筒状)のレセプタクルハウジング19内に、その軸線方向中央部にセンタープレート部12qを固定した位置決め係合ユニット12Cを収容した(組み込んだ)構成となっている。位置決め係合ユニット12Cは、センタープレート部12q(取付板部)を、レセプタクルハウジング19の軸線に垂直の向きで固定して、レセプタクルハウジング19内に組み込まれている。位置決め係合ユニット12Cのフェルール収容孔12pの軸線は、レセプタクルハウジング19の軸線と平行になっている。
図示例のレセプタクル10Bは、レセプタクルハウジング19の軸線方向において、位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qからその前側の部分が、既述のアダプタ10と同様の構成となっている。位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qからその前側のレセプタクルハウジング19内側は、既述のアダプタ10の第2のコネクタ穴11bと同様の構成のコネクタ穴19aとなっている。図示例のレセプタクル10Bは、その前側からコネクタ穴19aへ挿入光コネクタ20を内挿して、結合させることができる。
レセプタクル10Bは、位置決めスリーブ12hに、後側スリーブ部12o突端側から内挿されたフェルール5を有する。レセプタクル10Bは、位置決め係合ユニット12Cと、前記フェルール5とを、スリーブ状のレセプタクルハウジング19内に組み込んだ構成になっている。前記フェルール5を、以下、内蔵フェルールとも言う。位置決め係合ユニット12Cは、となる向きでレセプタクルハウジング19に組み込まれている。
内蔵フェルール5は、単心用のキャピラリ状のフェルール本体5aと、このフェルール本体5aの先端(前端)の接合端面5bとは反対の後端部に外挿固定したリング状部材が構成するフランジ部5cとを有する。この内蔵フェルール5は、フェルール本体5aのフランジ部5cから先端側部分を、位置決め係合ユニット12Cのフェルール挿入孔12p内の位置決めスリーブ12hに内挿している。フェルール本体5aは、位置決めスリーブ12h内径に比べて僅かに大きい外径を有し、位置決めスリーブ12hに圧入されている。
前記内蔵フェルール5は、レセプタクルハウジング19内に固定して位置決め係合ユニット12Cの後側に設けられたフェルール抜け止め部材6によって、位置決め係合ユニット12Cの後側スリーブ部12o突端面にフランジ部5cを当接させて位置決め係合ユニット12Cに押さえ込まれている。内蔵フェルール5は、フェルール抜け止め部材6によって、位置決め係合ユニット12Cに対して抜け止めされている。また、内蔵フェルール5のフランジ部5cは、位置決め係合ユニット12Cのフェルール収容孔12pから位置決めスリーブ12hが抜け出ることを規制する抜け止めの機能を果たす。
但し、レセプタクルとしては、フェルール5を、位置決め係合ユニット12Cに対するそのフェルール挿入孔12p軸線方向に僅かな変位を許容して、フェルール抜け止め部材6によって位置決め係合ユニット12Cに対して抜け止めした構成も採用可能である。
レセプタクル10Bに挿入光コネクタ20を結合させるには、挿入光コネクタ20をレセプタクル10B前側からコネクタ穴19aに挿入して嵌合すれば良い。挿入光コネクタ20は、レセプタクル10Bのコネクタ穴19aに挿入して、位置決め係合ユニット12Cの位置決め用突筒部12bにプラグフレーム24前端部を外挿(外嵌め)し、フェルール21(具体的にはフェルール本体21b)を内挿することで、位置決め係合ユニット12Cのフェルール挿入孔12pの位置決めスリーブ12h内にて、フェルール21を内蔵フェルール5に突き合わせることができる。そして、挿入光コネクタ20は、プラグフレーム24両側の係合突部24aに位置決め係合ユニット12Cの爪付き係合片12cを係合させて、コネクタ穴19aからの抜き去り方向の変位を規制することでレセプタクル10Bに結合される。
レセプタクル10Bの内蔵フェルール5(具体的にはフェルール本体5a)には光ファイバ7の先端部が内挿固定されている。光ファイバ7の先端面は、フェルール5の接合端面5bと連続面を形成するように位置を揃えて露出されている。
光ファイバ7としては、例えば、単心の光ファイバ心線、光ファイバ素線といった、単心の被覆光ファイバが用いられる。
レセプタクル10Bは、挿入光コネクタ20の結合によって、挿入光コネクタ20のフェルール21が内蔵フェルール5に突き当てられることで、光ファイバ1a、7同士の突き合わせ接続(光接続)が実現される。位置決め係合ユニット12Cのフェルール挿入孔12p内の位置決めスリーブ12hは、挿入光コネクタ20のフェルール21を、内蔵フェルール5に対して、光ファイバ1a、7同士の突き合わせ接続(光接続)を実現するべく、高精度に位置決めする機能を果たす。
なお、レセプタクル10Bのコネクタ穴19aに挿入、嵌合する挿入光コネクタ20は、そのフェルール21のフェルール本体21b外径が、レセプタクル10Bの内蔵フェルール5のフェルール本体5aの外径と同じものを用いる。
このレセプタクル10Bは、図8(a)〜(d)に例示した構成の可動受け部材13を有する。この可動受け部材13は、レセプタクルハウジング19内にその軸線方向に移動可能に設けられている。可動受け部材13は、リング状のハウジング受け片部13aを、位置決め係合ユニット12Cの位置決め用突筒部12bにその軸線方向に移動可能に外挿して設けられている。
なお、可動受け部材13としては、リング状のハウジング受け片部13aを有する構成に限定されない。可動受け部材13としては、位置決め係合ユニット12Cの位置決め用突筒部12bにその軸線方向に移動可能に案内されるハウジング受け片部と、表示片部として機能する部分とを有するものであれば良く、既述のアダプタに使用される可動受け部材と同様の構成のものを用いることができる。
レセプタクル10Bは、可動受け部材13を、そのハウジング受け片部13aが、位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qからコネクタ穴19a前端の開口部側へ離隔する位置(初期位置)に配置するための受け部材スプリング14を有する。
可動受け部材13は、コネクタ穴19aの開口部側から位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qへ向かって押圧力を与えることで、受け部材スプリング14の弾性付勢力に抗しつつ、図32(a)、(b)に示す初期位置から前記センタープレート部12qに接近するように押動させることができる。可動受け部材13は、前記初期位置から、ハウジング受け片部13aがセンタープレート部12qに当接する位置まで押動させることができる。
図33(a)、(b)に示すように、位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qには、既述のアダプタ10の位置決め係合ユニット12のセンタープレート部12eと同様の切欠部12k、12mが形成されている。
レセプタクル10Bのレセプタクルハウジング19内にその軸線方向に移動可能に可動受け部材13を収容するための構成、及び受け部材スプリング14の組み込み構造は、既述のアダプタ10と同様であるため、説明を省略する。
レセプタクル10Bの可動受け部材13と、レセプタクルハウジング19に形成された窓孔19bとの関係は、既述のアダプタ10と同様である。
すなわち、可動受け部材13が初期位置にあるときには、可動受け部材13の表示片部13cは、窓孔19bを介してレセプタクルハウジング19外側から視認できない位置に配置される。可動受け部材13が、そのハウジング受け片部13aがセンタープレート部12qに当接する押動限界位置にあるときには、可動受け部材13の表示片部13cは、レセプタクルハウジング19外側から窓孔19bを介して視認可能な領域の全体にわたって可動受け部材13の表示片部13cが配置された状態となる。
挿入光コネクタ20のレセプタクル10Bに対する結合を完了したとき、可動受け部材13は押動限界位置に配置される。また、挿入光コネクタ20のレセプタクル10Bに対する結合によって押動限界位置に配置された可動受け部材13は、挿入光コネクタ20をレセプタクル10Bから抜き去ることで、初期位置に復帰する。
図示例のレセプタクル10Bは、位置決め係合ユニット12Cのセンタープレート部12qの第2切欠部12mを形成した部分、及び後側スリーブ部12oの基端部(センタープレート部12q付近)が、レセプタクルハウジング19内側における窓孔19bの仮想延長(窓孔19bのその軸線方向への仮想延長)上に位置する。可動受け部材13は、表示片部13cの、レセプタクルハウジング19外側から窓孔19bを介して視認される部分の色が、位置決め係合ユニット12Cの前記窓孔19bの仮想延長上に位置する部分が形成する識別用ベース面12rの色とは異なっている。
レセプタクル10Bは、可動受け部材13と、受け部材スプリング14と、窓孔19bが形成されたレセプタクルハウジング19とが構成する、表示機構K1を有する。
なお、レセプタクルの表示機構としては、受け部材スプリング14を省略した構成も採用可能である。この場合、レセプタクルは、例えば、コネクタ穴の開口部側である前側が、後側に比べて下側に位置する向きで建物の壁等に取り付け、押動限界位置に配置された可動受け部材が、該可動受け部材の自重によって初期位置に復帰する構成を採用できる。
また、レセプタクルは、アダプタが採用可能な既述のハウジング位置表示機構をアダプタと同様に採用できる。
光コネクタアダプタ又は光コネクタレセプタクルであるコネクタ接続用ユニットに挿脱可能に挿入して結合させる光コネクタ(挿入光コネクタ)としては、既述の光コネクタ20に限定されない。
この光コネクタとしては、図34、図35に示すように、例えばJIS C 5973相当品の光コネクタ70なども採用可能である。また、挿入光コネクタとしては、光ファイバケーブル先端部に組み立てた既述の光コネクタ50と同様のクランプ部付きフェルール30をコネクタハウジング内に有し、光ファイバ心線、光ファイバ素線といった被覆光ファイバの先端部に組み立てた現場組立形の光コネクタも採用可能である。
図21に例示した光コネクタ50のつまみ56前端部は、係合爪当接部26o、前端橋絡部26q、切り欠き部26w、窓部56aを、既述の光コネクタ20のフロントつまみ26前端部と同様に有している。
また、図34、図35に例示した光コネクタ70のつまみ71も、その前端部に、係合爪当接部26o、前端橋絡部26q、切り欠き部26w、窓部71aを、既述の光コネクタ20のフロントつまみ26前端部と同様に有している。
光コネクタアダプタに挿入、嵌合する既設光コネクタとしては、挿入光コネクタとして使用可能な光コネクタを採用できる。
光コネクタアダプタの両側のコネクタ穴に挿入嵌合(結合)する光コネクタは、互いに同じ構成のものであっても良いし、互いに異なる構成のものであっても良い。
また、光コネクタアダプタは、既設光コネクタを挿入嵌合した状態、既設光コネクタを挿入嵌合していない状態のいずれでも使用可能である。
図34、図35に例示した光コネクタ70は、既述の光コネクタ20について、そのフロントつまみ26及びリアつまみ27にかえて、スリーブ状(具体的には角筒状)のつまみ71を採用した概略構成となっている。フェルール21は、コネクタハウジング23前端(プラグフレーム24前端)から前側に若干突出されている。また、この光コネクタ70のコネクタハウジング23のストップリング25は、既述の光コネクタ20のストップリングからその後端の押圧用力受け突部25aを省略した構成となっている。
前記つまみ71は、フェルール21を収容したコネクタハウジング23に外挿してその軸線方向に所定の可動範囲を確保してスライド移動可能に取り付けられている。また、このつまみ71の両側には、プラグフレーム24両側の係合突部24aを露呈させ、該係合突部24aに対する位置決め係合ユニットの爪付き係合片12cの係合を可能する窓部71aと、該窓部71a後端から後側へ延びる係合用窓部71bが形成されている。係合用窓部71bは、上下(図35において上下)方向の幅寸法が窓部71aに比べて小さく形成されている。この係合用窓部71bは、つまみ71の窓部71a後側に位置する部分(壁部)に、その窓部71a後端に臨む部分からコネクタ後側に向かって窪む切り欠き状に形成されている。
つまみ71は、係合用窓部71b後側に位置する壁部の係合用窓部71b後端に臨む面である窓部後端当接面71cを、プラグフレーム24の両側の係合突部24aの後側に突設されたストッパ用突部24dにその後側(図24右側)から当接させた位置が、コネクタハウジング23に対する前進限界位置となっている。つまみ71は、コネクタハウジング23に対する前進限界位置にあるとき、その前端がプラグフレーム24前端に揃った位置にある。
なお、図10(a)、(b)等に例示した既述の光コネクタ20のフロントつまみ26は、窓部26aの後側に、図34、図35に例示した光コネクタ70の係合用窓部71bに相当する構成が存在しない。また、フロントつまみ26は、両側の側壁部26e間の距離が、プラグフレーム24の両側に突出するストッパ用突部24dの突端間の距離に比べて僅かに大きい。図9(b)、図19(a)に示すように、コネクタハウジング23にその軸線方向にスライド移動可能に案内されるフロントつまみ26は、両側の側壁部26e及びその仮想延長がプラグフレーム24の両側のストッパ用突部24dの外側に位置するように、コネクタハウジング23によって支持されている。この光コネクタ20のフロントつまみ26は、プラグフレーム24に対して、前端がプラグフレーム24前端よりもコネクタ後側に配置される位置までコネクタ後側へのスライド移動が可能であるが、プラグフレーム24に対して窓部26aを介してプラグフレーム24のストッパ用突部24dを露呈させる位置に配置されても、ストッパ用突部24dが窓部26a内に入り込まない。
図示例の光コネクタ70は、光ファイバコード1の端末に組み立てられている。
図34に示すように、光ファイバコード1は、光ファイバ1aと該光ファイバ1aに沿って設けられた抗張力繊維1dとを補強チューブ1e内に収容した構成になっている。
光コネクタ70のストップリング25の後端部には、その周囲に、補強チューブ1e先端から延出させた抗張力繊維1dが、該ストップリング25の後端部に外挿した金属製のかしめリング72を用いてかしめ固定されている。
なお、ストップリング25の後端部に、光ファイバコード1端末に延出させた抗張力繊維1dをかしめリング72を用いてかしめ固定する構成は、図10(a)、(b)等に例示した光コネクタ20についても適用可能である。
コネクタ接続用ユニットとしては、コネクタ穴に挿入したつまみ付き光コネクタのコネクタハウジングの両側の係合突部に係合させる一対の爪付き係合片12c(係合爪)が一体化された位置決め係合ユニットを、アダプタハウジングあるいはレセプタクルハウジングであるコネクタ収容ハウジング内に組み込んだ構成に限定されない。
コネクタ接続用ユニットとしては、例えば、コネクタ収容ハウジング内に、該コネクタ収容ハウジングに固定する取付板部及び該取付板部に突設された突筒部をフェルール収容孔が貫通する構成のフェルール位置決め部材と、一対の爪付き係合片12cが突設され前記フェルール位置決め部材とは別体に形成された係合部材とを組み込んだ構成等も採用可能である。
10、10A…光コネクタアダプタ、10B…光コネクタレセプタクル、11…アダプタハウジング、11a…第1のコネクタ穴、11b…第2のコネクタ穴、12…フェルール位置決め部材(位置決め係合ユニット)、12A…第1のユニット半体、12B…第2のユニット半体、12C…フェルール位置決め部材(位置決め係合ユニット)、12a…ベース板、12b…突筒部(位置決め用突筒部)、12c…係合爪(爪付き係合片)、12e…取付板部(センタープレート部)、13…可動受け部材、13a、13g、13j…ハウジング受け片部、13b…スプリング受け片部、13c…表示片部、13d…(ハウジング受け片部)の内側孔、13e…中間片部、13f…表示面、14…受け部材スプリング、
20…光コネクタ(つまみ付き光コネクタ)、21…フェルール、23…コネクタハウジング、24…プラグフレーム、25…ストップリング、26…つまみ(フロントつまみ)、26o…係合爪当接部、27…つまみ(リアつまみ)、30…クランプ部付きフェルール、31…フェルール、50…光コネクタ、53…コネクタハウジング、54…プラグフレーム、55…ストップリング、56…つまみ、70…光コネクタ、71…つまみ、210…つまみ、K、K1…表示機構。

Claims (11)

  1. 係合爪を有するコネクタ穴を両端に設けたアダプタハウジングと、
    前記アダプタハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、一端の前記コネクタ穴に挿入する際、前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備え、
    前記アダプタハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、
    前記アダプタハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う光コネクタアダプタ。
  2. 前記可動受け部材は、前記アダプタハウジングとは色が異なる部分を有する請求項に記載の光コネクタアダプタ。
  3. 前記アダプタハウジングあるいは該アダプタハウジング内に固定された部材に、外部から前記窓孔を介して視認される識別用ベース面が形成され、前記可動受け部材は、前記識別用ベース面とは色が異なる部分を有する請求項に記載の光コネクタアダプタ。
  4. 前記アダプタハウジング内に、その軸線方向中央部に固定された取付板部から両側に突筒部が突出し、かつ前記両側の突筒部の内側孔が互いに連通したフェルール収容孔が貫通するフェルール位置決め部材を有し、
    前記フェルール位置決め部材の取付板部を介して両側のコネクタ穴にそれぞれ挿入された前記光コネクタが、前記フェルール位置決め部材の突筒部にフェルールを内挿かつコネクタハウジング前端部を外挿することで、前記フェルール位置決め部材のフェルール収容孔内にてフェルール同士を突き当てて互いに接続可能とされ、
    前記可動受け部材は、前記フェルール位置決め部材の片側の突筒部の外周に配置されたハウジング受け片部を有し、フェルール位置決め部材に対してそのフェルール収容孔の軸線方向に移動可能に設けられ、前記ハウジング受け片部に当接した前記光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動される請求項のいずれか1項に記載の光コネクタアダプタ。
  5. 他方の前記コネクタ穴に、予め既設光コネクタを挿入してそのコネクタハウジングを他方の前記コネクタ穴の係合爪に係合させている請求項1〜のいずれか1項に記載の光コネクタアダプタ。
  6. 係合爪を有するコネクタ穴を設けたレセプタクルハウジングと、
    前記レセプタクルハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、前記コネクタ穴に挿入する際、前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備え、
    前記レセプタクルハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、
    前記レセプタクルハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う光コネクタレセプタクル。
  7. 前記可動受け部材は、前記レセプタクルハウジングとは色が異なる部分を有する請求項に記載の光コネクタレセプタクル。
  8. 前記レセプタクルハウジングあるいは該レセプタクルハウジング内に固定された部材に、外部から前記窓孔を介して視認される識別用ベース面が形成され、前記可動受け部材は、前記識別用ベース面とは色が異なる部分を有する請求項に記載の光コネクタレセプタクル。
  9. 前記レセプタクルハウジング内に、前記コネクタ穴に挿入された前記光コネクタがそのフェルールを内挿かつコネクタハウジングの前端部を外挿して嵌合される突筒部が突出するフェルール位置決め部材を有し、
    前記フェルール位置決め部材は、前記突筒部の内側孔を含み該内側孔の軸線と同軸に延在して貫通するフェルール収容孔に前記フェルールを収容しており、
    前記可動受け部材は、前記フェルール位置決め部材の片側の突筒部の外周に配置されたハウジング受け片部を有し、フェルール位置決め部材に対してそのフェルール収容孔の軸線方向に移動可能に設けられ、前記ハウジング受け片部に当接した前記光コネクタのコネクタハウジング前端部によって押動される請求項のいずれか1項に記載の光コネクタレセプタクル。
  10. 係合爪を有するコネクタ穴を両端に設けたアダプタハウジングと、
    前記アダプタハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、一端の前記コネクタ穴に挿入する際、その光コネクタの前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備える光コネクタアダプタにおいて、
    前記アダプタハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、
    前記アダプタハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う表示方法。
  11. 係合爪を有するコネクタ穴を設けたレセプタクルハウジングと、
    前記レセプタクルハウジングの係合爪と係合可能なコネクタハウジング、及び前記コネクタハウジングと係合された前記係合爪に当接してその係合を解除可能なつまみを有する光コネクタを、前記コネクタ穴に挿入する際、その光コネクタの前記コネクタハウジングに押動される可動受け部材とを備える光コネクタアダプタにおいて、
    前記レセプタクルハウジングには、前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に押動された可動受け部材から与えられる押圧力あるいは引っ張り力によって弾性変形されて、前記可動受け部材を前記光コネクタのコネクタハウジング前端部に向かって弾性付勢するスプリングが組み込まれ、
    前記レセプタクルハウジングは窓孔を有し、前記可動受け部材の押動に基づき前記光コネクタの結合状態の表示を前記窓孔を用いて行う表示方法。
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