JP5837407B2 - チタン合金およびその製造方法 - Google Patents
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次の(1)〜(4)の工程
(1)α+β型またはβ型チタン合金切粉を原料とし、これを水素化、脱水素化し、チタン合金粉末を得る工程
(2)前記チタン合金粉に鉄粉末および/またはクロム粉末を混合して、チタン合金複合粉末を得る工程
(3)前記チタン合金複合粉末をHIP処理する工程
(4)前記HIP処理材を熱間塑性加工する工程
を実施することを特徴とするものである。
図1は、本発明に係るチタン合金焼結体の製造に係る好ましい態様を表している。本発明に係るチタン合金原料は、チタン合金切粉、チタン合金鍛造片、あるいは、チタン合金棒の端材等の、当初より所望の成分を有する合金スクラップを原料として用いることが好ましい。前記したような切粉やスクラップ材を用いることにより、製品とされるチタン合金の製造コストを抑制することができるという効果を奏するものである。
[実施例1](64合金に鉄を6%添加、熱間押出加工)
Ti−6Al−4V合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した64合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−6Al−4V合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)V型混合器で混合し、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例1と同じ手順で、HIP、熱間押出を実施した。HIP条件は930℃、200MPa、1Hrとした。ここで、Ti−6Al−4V合金のβ変態点は980℃と推定され、930℃はβ変態点−50℃となる。熱間押出はβ変態点より50℃低い930℃で実施した。この材料の引張り試験結果は、引っ張り強さ980MPa、伸び14%であり、インゴット溶解製造法でえられている64合金の値とほぼ同じであった。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、鉄粉を0.9kg(9mass%)添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。なお、HIP、熱間押出は合金組成によって温度を変化させたが、HIPの圧力と時間、熱間押出の加熱時間と押出径は、実施例1から実施例10、比較例1から比較例7の試験で、全て実施例1と同じとした。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、日本重化学工業株式会社製の電解クロムを粉砕、50メッシュで篩別したクロム粉を0.6kg添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末とクロム粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、鉄粉0.6kgとクロム粉0.6kgを添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末、クロム粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
Ti−10V−2Fe−3Al合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−10V−2Fe−3Al合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kgをV型混合器で混合し、Ti−10V−2Fe−3Al合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例5で得られたTi−10V−2Fe−3Al合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例5と同じ手順で、HIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
Ti−15V−3Al−3Cr−3Sn合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kgをV型混合器で混合し、Ti−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例6で得られたTi−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例6と同じ手順で、HIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kgをV型混合器で混合し、Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例7で得られたTi−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例7と同じ手順で、HIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kgをV型混合器で混合し、Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例8で得られたTi−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例8と同じ手順で、HIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
Ti−5Al−2Fe−3Mo合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−5Al−2Fe−3Mo合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kgをV型混合器で混合し、Ti−5Al−2Fe−3Mo合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例9で得られたTi−5Al−2Fe−3Mo合金粉末に鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例9と同じ手順で、HIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
Ti−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金切粉を真空で加熱し、炉内温度が600℃になった時点で加熱を停止し、水素ガスを導入して切粉を水素化した。冷却後合金水素化物を取り出し、ACM粉砕装置で粉砕、分級装置で−150μmに篩別した。次に、合金水素化物を650℃まで真空加熱し、脱水素処理した。脱水素した合金粉末は軽く凝集しており、解砕装置で解砕し、−150μmに篩別し、Ti−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末を得た。この粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kgをV型混合器で混合し、Ti−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例10で得られたTi−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例10と同じ手順で、HIP処理、熱間押出処理し、得られた押出棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間押出条件、引張り試験結果は表1に示したとおりである。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金にFeを6%添加した合金粉末を、930℃、200MPa、1Hrの条件でHIPし、HIP材をそのまま製品化しようと試み、引張り試験で特性を確認した。引張り強さは1160MPaと高い値が得られたが、伸びが3%と低い結果であった。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末に、鉄粉末を6mass%添加した混合粉末を、実施例1と同じ条件でHIPした。HIP処理材は密度が真密度比100%であることが確認された。この材料をφ76mmに切削加工し圧延用元材とした。φ76mmの材料を890℃に1Hr加熱して圧延を開始し、φ12mmまで合計9パス圧延した。圧延のパススケジュールはφ67mm、φ56mm、φ45mm、φ36mm、φ29mm、φ23mm、φ18mm、φ15mm、φ12mmとした。圧延材から引張り試験片を切り出し、引張り試験を行ったところ、引っ張り強さ1,230MPa、伸び14%の結果が得られた。1,230MPaの引っ張り強さは、インゴット溶解製造法で得られている64合金の値(980MPa)と比べて約25%高い値であった。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例11と同じ手順で、HIP、圧延を実施、φ12mmの圧延棒を得た。HIP条件、熱間圧延開始温度、圧延のパススケジュールは表2に示したとおりである。この材料の引張り試験結果は、引っ張り強さ980MPa、伸び14%であり、インゴット溶解製造法で得られている64合金の値とほぼ同じであった。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、鉄粉を0.9kg(9mass%)添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末を実施例11と同様にHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。なお、HIP、熱間圧延は合金組成によって温度を変化させたが、HIPの圧力と時間、熱間圧延の加熱時間と圧延パススケジュールは、実施例11から実施例20、比較例9から比較例15の全ての試験で実施例11と同じとした。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、日本重化学工業株式会社製の電解クロムを粉砕、50メッシュで篩別したクロム粉を0.6kg添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末とクロム粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、鉄粉0.6kgとクロム粉0.6kgを添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末、クロム粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例5で得られたTi−10V−2Fe−3Al合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−10V−2Fe−3Al合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例5で得られたTi−10V−2Fe−3Al合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例15と同じ手順で、HIP処理、熱間圧延処理し、得られた圧延棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例6で得られたTi−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6k(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例6で得られたTi−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例16と同じ手順で、HIP処理、熱間圧延処理し、得られた圧延棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例7で得られたTi−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例7で得られたTi−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例17と同じ手順で、HIP処理、熱間圧延処理し、得られた圧延棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例8で得られたTi−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例8で得られたTi−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例18と同じ手順で、HIP処理、熱間圧延処理し、得られた圧延棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例9で得られたTi−5Al−2Fe−3Mo合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−5Al−2Fe−3Mo合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例9で得られたTi−5Al−2Fe−3Mo合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例19と同じ手順で、HIP処理、熱間圧延処理し、得られた圧延棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例10で得られたTi−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間圧延処理し、φ12mmの圧延棒を得、引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例10で得られたTi−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例20と同じ手順で、HIP処理、熱間圧延処理し、得られた圧延棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間圧延条件、引張り試験結果は表2に示したとおりである。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)V型混合器で混合し、Ti−6Al−4V合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この混合粉末を実施例1と同じ手順でHIP処理した。このHIP材をφ150mmx90mmに切削加工し、熱間鍛造用の元材とした。材料を890℃に1Hr加熱してプレス鍛造機を用いてφ30mmまで熱間鍛造した。890℃はβ変態点より40℃低い温度である。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例21と同じ手順で、HIP、熱間鍛造を実施し、φ30mmの丸棒を得た。HIP温度、熱間鍛造温度は組成によって変化させたが、HIPの寸法、熱間鍛造の加工度、最終寸法は、実施例21から実施例30、比較例16から比較例22ですべて同じ条件とした。HIP温度、熱間鍛造温度、引張り試験結果は表3に示すとおりであった。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、鉄粉を0.9kg(9mass%)添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造材の引張り試験を実施した。HIP条件、鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、日本重化学工業株式会社製の電解クロムを粉砕、50メッシュで篩別したクロム粉を0.6kg(6mass%)添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末とクロム粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例1で得られたTi−6Al−4V合金粉末10kgに、鉄粉0.6kgとクロム粉0.6kgを添加混合して、Ti−6Al−4V合金粉末と鉄粉末、クロム粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例5で得られたTi−10V−2Fe−3Al合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−10V−2Fe−3Al合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例5で得られたTi−10V−2Fe−3Al合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例25と同じ手順で、HIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例6で得られたTi−15V−3Al−3Cr−3Sn合金に、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例6で得られたTi−15V−3Al−3Cr−3Sn合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例26と同じ手順で、HIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例7で得られたTi−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例7で得られたTi−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例27と同じ手順で、HIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例8で得られたTi−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例8で得られたTi−5Al−5V−5Mo−3Cr合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例28と同じ手順で、HIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例9で得られたTi−5Al−2Fe−3Mo合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−5Al−2Fe−3Mo合金粉末とFe粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例9で得られたTi−5Al−2Fe−3Mo合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例29と同じ手順で、HIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例10で得られたTi−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末10kgに、BASF社製のカルボニル鉄粉(CFグレード)0.6kg(6mass%)をV型混合器で混合し、Ti−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末と鉄粉末の混合粉末を得た。この粉末をHIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
実施例10で得られたTi−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金粉末に、鉄粉、クロム粉を添加することなく、実施例30と同じ手順で、HIP処理、熱間鍛造処理し、得られた鍛造棒の引張り試験を実施した。HIP条件、熱間鍛造条件、引張り試験結果は表3に示したとおりである。
Claims (5)
- 鉄またはクロムを単独で1〜10mass%、または鉄およびクロムを合計1〜20mass%含有し、更に、スズを含まず、チタン以外の合金元素の含有量が22.64mass%以下であるα+β型またはβ型チタン合金の製造方法であって、
次の(1)〜(4)の工程
(1)α+β型またはβ型チタン合金切粉を原料とし、これを水素化、脱水素化し、チタン合金粉末を得る工程
(2)前記チタン合金粉に鉄粉末および/またはクロム粉末を混合して、チタン合金複合粉末を得る工程
(3)前記チタン合金複合粉末をHIP処理する工程
(4)前記HIP処理材を熱間塑性加工する工程
を実施することを特徴とするα+β型またはβ型チタン合金の製造方法。 - 前記熱間塑性加工が、熱間押出、熱間圧延、熱間鍛造のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のα+β型またはβ型チタン合金の製造方法。
- 前記チタン合金原料がTi−6Al−4V合金、Ti−10V−2Fe−3Al合金、Ti−4.5Al−3V−2Fe−2Mo合金、Ti−5Al−5V−5Mo−3Cr合金、Ti−5Al−2Fe−3Mo合金、Ti−5Al−4V−0.6Mo−0.4Fe合金であることを特徴とする請求項1または2に記載のα+β型またはβ型チタン合金の製造方法。
- 前記熱間塑性加工を、(β変態点−200℃)〜(β変態点+100℃)の温度範囲で行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のα+β型またはβ型チタン合金の製造方法。
- 前記α+β型またはβ型チタン合金の引っ張り強さが1000MPa〜1,800MPa、伸びが8%〜15%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のα+β型またはβ型チタン合金の製造方法。
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