JP5834957B2 - センサレス3相ブラシレスモータの制御装置および真空ポンプ - Google Patents
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Description
請求項2の発明は、永久磁石を有する回転子および3相固定子コイルが設けられた固定子を備えたセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置であって、3相固定子コイルの1相を休止相とし、他の2相に電流を通電する始動部と、通電により休止相に発生する誘起電圧の時間変化特性と通電後の転流開始タイミングとの相関関係が、予め記憶されている記憶部と、通電時に前記休止相に発生する誘起電圧を計測して、該誘起電圧の時間変化特性を検出する誘起電圧特性検出部と、誘起電圧特性検出部により検出された時間変化特性と相関関係とに基づいて、通電後の転流開始タイミングを決定する決定部と、を備え、決定部で決定された転流開始タイミングにおいて転流を開始し、時間変化特性は、通電後最初に現れる誘起電圧ピークのピーク電圧値と、通電開始から前記ピーク電圧が発生するまでのピーク到達時間と、通電後に誘起電圧がゼロとなるまでのゼロクロス到達時間とを含むことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置において、通電開始から所定時間経過しても誘起電圧ピークが計測されない場合には、始動部による通電および決定部による決定が再度実行されるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載のセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置において、始動部による再度の通電は、初回の通電時とは異なる相が休止相とされることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置において、相関関係は、通電時の回転子の運動方程式に基づき算出された前記誘起電圧に基づいて設定されていることを特徴とする。
請求項6の発明に係る真空ポンプは、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置と、回転子が設けられ、センサレス3相ブラシレスモータによって回転駆動されるポンプ回転体と、ポンプ回転体を磁気浮上支持する磁気軸受と、を備えていることを特徴とする。
まず、図3および図4を参照して、休止相に生じる誘起電圧について説明する。図3は、図1に示したモータ36の断面を模式的に示したものである。U相コイルLu、V相コイルLvおよびW相コイルLwは120deg間隔で配置されており、W相コイルLwのコイル面に垂直な方向を、モータロータ36bの回転角度αの原点とする。なお、モータロータ36bの回転角度は、N極の位置(以下では磁極位置と呼ぶ)の原点(α=0)からの角度である。回転角度αの値は、図3に示すように時計回り方向(モータ36の正回転方向)を正とする。なお、図3に示す例では、モータロータ36bは2極であって、モータステータ36aは3相3スロットである。
B(β,z)=Bmax・cos(β−α) …(1)
図5〜7は、誘起電圧の変化を示したものである。図5(a)は初期位置(停止位置)θ0が30degの場合を示し、図5(b)はθ0=−30degの場合を示す。また、図6はθ0=120degの場合を示し、図7はθ0=−120degの場合を示す。式(4)に示すように、誘起電圧eはdθ/dtとcosθとの積に比例している。dθ/dt=0となる位置は、始動開始時(θ0)、モータロータ36bが往復運動において移動方向が反転する際に現れる。一方、cosθ=0となるのは、θ=±90degとなる位置である。また、往復運動においてはθ=0において最も回転速度(dθ/dt)が大きくなるので、θ=0のときに誘起電圧のピークが現れる。
次に、図8〜10を用いて転流タイミングの判定方法について説明する。図8は、モータロータ36bの初期位置(停止位置)θ0を判定するためのマップを示す図である。図8に示すマップは、種々の初期位置θ0に対して始動直後に現れるピーク電圧Vpeak、ピーク到達時間Tpeakを計算し、その計算結果を(Vpeak、Tpeak)平面上にプロットしたものである。さらに、図9は、初期位置θ0とゼロクロス到達時間T0との関係を示す図であり、図8に示す複数の初期位置に関するデータ内の一部について、(θ0、T0)平面上にプロットしたものである。また、図10は、図8,9に示すマップに基づいて定めた転流条件を表にしたものである。
先ず、図10の領域判定条件(1)について説明する。図8のマップを見ると、ピーク到達時間TpeakがTpeak<0.8secの領域では、誘起電圧が正の領域(領域1(CCW))および誘起電圧が負の領域(領域1(CW))にそれぞれ同種類のデータが含まれている。すなわち、領域1(CW)には初期位置θ0が100,110,120,140,150degのデータが含まれ、領域1(CCW)には初期位置θ0が−100,−110,−120,−140,−150degのデータが含まれている。計算上では、領域1(CW)には90deg<θ0<180degのデータが含まれ、領域1(CCW)には−180deg<θ0<−90degが含まれることになる。
領域判定条件(2)は、図8の領域2(CW)および領域2(CCW)に対応する判定条件である。図8のマップのTpeak≧0.8secの領域を見ると、ピーク電圧がVpeak>150mVの領域およびVpeak<−50mVの領域においては、それぞれ同種類のデータが含まれている。すなわち、領域2(CW)には初期位置θ0が40,60,90degのデータが含まれ、領域2(CCW)には初期位置θ0が−40,−60,−90degのデータが含まれている。なお、図10の領域の欄では、領域2(CW)と領域2(CCW)とをまとめて領域2と記載した。
領域判定条件(3)は、マップ8の領域3(CW)および領域3(CCW)に対応する判定条件である。図8のマップでは、領域3(CW)にはデータCCW170のみが記載され、領域3(CCW)にはデータCW170のみが記載されているが、領域3(CW)には初期位置θ0が170deg前後のものが含まれ、領域3(CCW)にはθ0=−170deg前後のものが含まれることになる。なお、図10の領域の欄では、領域3(CW)と領域3(CCW)とをまとめて領域3と記載した。
領域判定条件(4)および領域判定条件(5)は、図8の領域4(1)および領域4(2)に含まれるデータに関する判定条件である。図8に示すように、領域4(1)には、図5(a)に示すパターンのデータ(CW10,CW20,CW30)と図7に示すパターンのデータ(CCW160)とが含まれている。また、領域4(2)には、図5(b)に示すパターンのデータ(CCW10,CCW20,CCW30)と図6に示すパターンのデータ(CW160)とが含まれている。そこで、本実施の形態では、図5(a)、図5(b)のパターンの場合と図6,7のパターンの場合とではゼロクロス到達時間T0が明確に異なることを利用して、領域4(1)および領域4(2)における混在するパターンの判別をするようにした。
図9は、図8のデータCW10〜CW90およびデータCCW100〜CCW170を示したものであり、横軸は初期位置θ0、縦軸はゼロクロス到達時間T0である。なお、図9に示したデータの内、CW10,データCW20,CW30およびCCW160は領域4(1)に含まれるデータであるが、その他のデータCW40〜CW90,CCW100〜CCW150,CCW170は領域4(1)以外の領域に含まれるデータである。
図8に示すように、領域4(2)にはデータCCW10,CCW20,CCW30およびデータCW160が含まれている。そして、データCCW10,CCW20,CCW30が含まれる領域と、データCW160が含まれる領域とを分ける境界は、領域4(1)の場合と同じゼロクロス到達時間T0=1.4secとなる。すなわち、図8において、データCCW10,CCW20,CCW30およびCW160とデータCW10,CW20,CW30およびCCW160とがピーク電圧=0のラインに関して対称となっていることから、領域4(2)の場合にも、図9と同様の関係(図9の横軸をマイナスの値とすれば良い)が成立している。
領域判定条件(6)は、計測されたデータが図8の領域5(|Vpeak|≦50mV)に含まれる場合に対応している。領域判定条件(1)のところでも説明したように、計算上の最初のピークに関してピーク電圧Vpeakが小さい場合には、ノイズ等の影響により実際上はピーク電圧の検出が難しい。例えば、図8に示すデータCW10,CCW10,CW110,CCW110,CW100,CCW100などは、|Vpeak|≦50mVとなっている。
Claims (6)
- 永久磁石を有する回転子および3相固定子コイルが設けられた固定子を備えたセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置であって、
前記3相固定子コイルの1相を休止相とし、他の2相に電流を通電する始動部と、
前記通電により前記休止相に発生する誘起電圧に関する複数パターンの時間変化特性の各々に対応付けて、通電後の転流開始タイミングの相関関係が予め記憶されている記憶部と、
前記通電時に前記休止相に発生する誘起電圧を計測して、該誘起電圧の時間変化特性を検出する誘起電圧特性検出部と、
前記誘起電圧特性検出部により検出された誘起電圧の時間変化特性に基づいて、前記複数パターンの時間変化特性の中から1つの時間変化特性を判定する時間変化特性判定部と、
前記時間変化特性判定部により判定された時間変化特性と前記相関関係とに基づいて、前記通電後の転流開始タイミングを決定する決定部と、を備え、
前記決定部で決定された転流開始タイミングにおいて転流を開始することを特徴とするセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置。 - 永久磁石を有する回転子および3相固定子コイルが設けられた固定子を備えたセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置であって、
前記3相固定子コイルの1相を休止相とし、他の2相に電流を通電する始動部と、
前記通電により前記休止相に発生する誘起電圧の時間変化特性と通電後の転流開始タイミングとの相関関係が、予め記憶されている記憶部と、
前記通電時に前記休止相に発生する誘起電圧を計測して、該誘起電圧の時間変化特性を検出する誘起電圧特性検出部と、
前記誘起電圧特性検出部により検出された時間変化特性と前記相関関係とに基づいて、前記通電後の転流開始タイミングを決定する決定部と、を備え、
前記決定部で決定された転流開始タイミングにおいて転流を開始し、
前記時間変化特性は、通電後最初に現れる誘起電圧ピークのピーク電圧値と、通電開始から前記ピーク電圧が発生するまでのピーク到達時間と、通電後に誘起電圧がゼロとなるまでのゼロクロス到達時間とを含むことを特徴とするセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置。 - 請求項2に記載のセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置において、
通電開始から所定時間経過しても前記誘起電圧ピークが計測されない場合には、前記始動部による通電および前記決定部による決定が再度実行されることを特徴とするセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置。 - 請求項3に記載のセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置において、
前記始動部による再度の通電は、初回の通電時とは異なる相が休止相とされることを特徴とするセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置において、
前記相関関係は、前記通電時の前記回転子の運動方程式に基づき算出された前記誘起電圧に基づいて設定されていることを特徴とするセンサレス3相ブラシレスモータの制御装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の制御装置と、
前記回転子が設けられ、前記センサレス3相ブラシレスモータによって回転駆動されるポンプ回転体と、
前記ポンプ回転体を磁気浮上支持する磁気軸受と、を備えた真空ポンプ。
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