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JP5830795B1 - ニッケルフリーめっき液、めっき皮膜の形成方法及び電子部品の製造方法 - Google Patents

ニッケルフリーめっき液、めっき皮膜の形成方法及び電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高電流密度での処理が可能な、錫と鉄との二元合金めっきによるニッケルフリーめっき技術を提供する。【解決手段】本発明のニッケルフリーめっき液は、0.150乃至0.700mol/Lのヒドロキシ酸又はその塩と、0.035乃至0.060mol/Lのニトリロ三酢酸又はその塩と、0.077乃至0.120mol/Lの鉄と、0.040乃至0.070mol/Lの錫とを含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、ニッケルフリーめっき液、めっき皮膜の形成方法及び電子部品の製造方法に関する。
ニッケルめっきは、優れた耐食性と美しい外観とを有している。ニッケルめっきは、錫めっきの下地層として使用されることがある。また、ニッケルめっきは、装飾目的でも使用されることがある。
しかしながら、近年、ニッケルアレルギーの問題が重要視されており、欧州を中心にニッケルの使用が規制されつつある。そこで、ニッケルを含まない、ニッケルフリーめっき技術の開発が望まれている。
ニッケルフリーめっき技術では、錫と鉄との二元合金めっきが、ニッケルめっきの代替として注目されている。錫と鉄との二元合金めっきは、光沢ニッケルめっきに匹敵する外観を有している。この錫と鉄との二元合金めっきについては、これまでに様々な研究が進められており、公知の技術が存在している。
例えば、特許文献1には、錫と鉄との二元合金からなるめっき皮膜を形成する技術が記載されている。このめっき皮膜は、ニッケルフリーであるにもかかわらず光沢外観を有しており、更に耐食性にも優れている。
特開2006−274346号公報
電気めっき法、特に連続めっきでは、高い生産性の実現が求められる。そのためには、高電流密度でめっきを行い、目的の膜厚を短時間で実現する必要がある。
本発明者らは、上述した特許文献1に記載された技術の範囲では、電流密度を6A/dm2以上に高めると、めっき皮膜に外観不良(コゲ)が発生し、その品質が著しく劣化することを見出した。それ故、錫と鉄との二元合金めっきを高電流密度で行う場合には、このような異常析出を抑制可能とする新たな技術が必要となる。
本発明の目的は、高電流密度での処理が可能な、錫と鉄との二元合金めっきによるニッケルフリーめっき技術を提供することにある。
本発明の第1側面によると、錫と鉄との二元合金めっき皮膜を形成するためのニッケルフリーめっき液であって、0.150乃至0.700mol/Lのヒドロキシ酸又はその塩と、0.035乃至0.060mol/Lのニトリロ三酢酸又はその塩と、0.077乃至0.120mol/Lの鉄と、0.040乃至0.070mol/Lの錫とを含有するニッケルフリーめっき液が提供される。
本発明の第2側面によると、第1側面に係るめっき液を用い、6.0乃至30A/dm2の電流密度の下で電気めっきを行い、ニッケルフリーめっき皮膜を形成することを含んだめっき皮膜の形成方法が提供される。
本発明の第3側面によると、前記めっき皮膜上に錫めっき皮膜を形成することを更に含んだ第2側面に係るめっき皮膜の形成方法が提供される。
本発明の第4側面によると、第2側面又は第3側面に係るめっき皮膜の形成方法によってめっき皮膜を形成することを含んだ電子部品の製造方法が提供される。
本発明によると、高電流密度での処理が可能な、錫と鉄との二元合金めっきによるニッケルフリーめっき技術が提供される。
以下、本発明の態様について説明する。
本発明の一態様に係るめっき液は、ヒドロキシ酸又はその塩と、ニトリロ三酢酸又はその塩と、鉄と、錫とを含有した水溶液である。このめっき液はニッケルを含有しておらず、典型的にはシアン等の毒物も含有していない。
このめっき液は、鉄を、例えば、鉄イオン、多原子イオン、錯イオン又はこれらの2つ以上の組み合わせとして含んでいる。鉄は、錫と結合して基材上にめっき皮膜を形成する。
このめっき液の鉄濃度は、0.077乃至0.120mol/Lの範囲内にあり、より好ましくは0.080乃至0.115mol/Lの範囲内にあり、更に好ましくは0.085乃至0.100mol/Lの範囲内にある。鉄濃度を低くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は低下する。鉄濃度を高くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は上昇する。鉄濃度を過剰に低くすると、めっき皮膜は無光沢となる。鉄濃度を過剰に高くすると、めっき皮膜にクラックが入り易くなる。
このめっき液は、錫を、例えば、錫イオン、多原子イオン、錯イオン又はこれらの2つ以上の組み合わせとして含んでいる。
このめっき液の錫濃度は、0.040乃至0.070mol/Lの範囲内にあり、より好ましくは0.045乃至0.063mol/Lの範囲内にあり、更に好ましくは0.050乃至0.060mol/Lの範囲内にある。錫濃度を低くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は上昇する。錫濃度を高くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は低下する。錫濃度を過剰に低く又は高くすると、めっき外観は劣化する。
このめっき液の錫に対する鉄のモル比は、例えば、1.54乃至2.40の範囲内にあり、より好ましくは1.60乃至2.30の範囲内にあり、更に好ましくは1.70乃至2.00の範囲内にある。
このめっき液を調製する際、鉄及び錫の金属元素源としては、例えば、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、又はこれらの2つ以上の組み合わせを使用することができる。
このめっき液は、ヒドロキシ酸又はその塩を含んでいる。ヒドロキシ酸は、鉄及び錫の錯化剤としての役割を果たしている。
ヒドロキシ酸は、例えば、グルコン酸、クエン酸又は酒石酸である。ヒドロキシ酸としては、1種類の化合物を使用してもよく又はそれ以上の化合物を組み合わせて使用してもよい。ヒドロキシ酸の塩としては、例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、又はこれらを組み合わせて使用することができる。
このめっき液のヒドロキシ酸濃度は、0.150乃至0.700mol/Lの範囲内にあり、好ましくは0.170乃至0.650mol/Lの範囲内にあり、より好ましくは0.200乃至0.500mol/Lの範囲内にある。ヒドロキシ酸濃度を低くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は上昇する。ヒドロキシ酸濃度を高くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は低下する。ヒドロキシ酸濃度を過剰に低く又は高くすると、めっき外観は劣化する。
このめっき液は、ニトリロ三酢酸又はその塩を含んでいる。ニトリロ三酢酸の塩を使用する場合、例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、又はこれらを組み合わせて使用することができる。ニトリロ三酢酸は、鉄の錯化剤として働き、鉄の異常析出を抑制する効果がある。そのため、ニトリロ三酢酸は、本態様のめっきプロセスにおいて、電流過大によるコゲの発生を抑制することができる。
このめっき液のニトリロ三酢酸濃度は、0.035乃至0.060mol/Lの範囲内にあり、好ましくは0.040乃至0.055mol/Lの範囲内にあり、より好ましくは0.045乃至0.053mol/Lの範囲内にある。ニトリロ三酢酸濃度を低くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は上昇する。ニトリロ三酢酸濃度を高くすると、めっき皮膜中の鉄含有率は低下する。ニトリロ三酢酸濃度を過剰に低く又は高くすると、めっき外観は劣化する。
このめっき液は、他の成分を更に含むことができる。例えば、pH緩衝剤、導電性塩、光沢剤又は界面活性剤を更に含むことができる。
pH緩衝剤は、急激なpHの変化を抑制する効果を有する。pH緩衝剤は、例えば、尿素、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、又はこれらの2つ以上の組み合わせである。このめっき液のpH緩衝剤は、0.1mol/L程度の濃度になるよう添加することが好ましい。
導電性塩は、比較的低電圧での処理を可能とする。導電性塩は、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、又はこれらの2つ以上の組み合わせである。このめっき液の導電性塩の濃度は、10乃至80g/Lの範囲内が好ましい。
光沢剤は、めっき皮膜の光沢度を高めるために用いられる。光沢剤は、例えば、水溶性の高分子化合物である。水溶性の高分子化合物は、例えば、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、又はこれらの2つ以上の組み合わせである。
水溶性の高分子化合物の平均分子量は、例えば、600乃至200000の範囲内にあり、好ましくは10000乃至70000の範囲内にある。ここで、「平均分子量」とは数平均分子量である。
このめっき液の光沢剤濃度は、例えば、1.60乃至11.2g/Lの範囲内にあり、好ましくは4.00乃至10.8g/Lの範囲内にあり、より好ましくは4.80乃至10.40g/Lの範囲内にある。
界面活性剤は、めっき皮膜にピットが発生することを抑制する効果を有する。界面活性剤として、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を使用することができる。このめっき液における界面活性剤の濃度は、0.02g/L以下が好ましい。
このめっき液は、典型的には酸性溶液である。このめっき液のpHは、例えば2.5乃至5.0の範囲内にあり、好ましくは3.0乃至4.0の範囲内にある。
このめっき液は、非常に安定である。このめっき液は、製造後1月以上経過しても、含有する成分の分解及び沈殿は起こらない。
このめっき液を用いためっき皮膜の形成は、例えば、電気めっき法により行う。
電気めっき法は、金属又は導電性を有する非金属表面に金属を電気化学的に析出させる表面処理方法である。電気めっき法において、一般的に、電流の大きさとめっき皮膜の形成速度とは相関関係にある。このめっき液は、高電流密度でめっき処理を行うことができる。したがって、このめっき液を用いると、高速でめっき処理を行うことができる。すなわち、このめっき液は、生産効率の向上を可能とする。
電気めっき処理において、電流密度は、例えば、6.0乃至30A/dm2の範囲内に設定し、好ましくは、13乃至25A/dm2の範囲内に設定する。電流密度を過剰に低くすると、めっき皮膜は無光沢となる。電流密度を過剰に高くすると、めっき皮膜表面にクラックが入り易くなる。
めっき浴の温度は、例えば、30乃至60℃の範囲内に設定し、好ましくは40乃至50℃の範囲内に設定する。
このようにして得られるニッケルフリーめっき皮膜は、鉄と錫とからなる。このめっき皮膜中の鉄含有率は、例えば、15.0乃至30.0質量パーセント濃度の範囲内にあり、好ましくは15.4乃至25.9質量パーセント濃度の範囲内にあり、より好ましくは17.8乃至22.2質量パーセント濃度の範囲内にある。めっき皮膜中の鉄含有量が15.0質量パーセントより小さい場合、めっき皮膜が無光沢となり易い。めっき皮膜中の鉄含有量が30質量パーセントより大きい場合、めっき皮膜にクラックが入り易くなる。
このめっき皮膜は、例えば、電子部品において、銅又は銅合金の素地と錫めっきとの間の下地層として使用することができる。一般的に、端子及びコネクター等の電子部品の導電部には、銅又は銅合金が使用されている。銅又は銅合金の表面は、大気中で容易に酸化される。この酸化物層は、導電部の電気抵抗を増大させる。
錫は、銅に対する犠牲防食性と十分に低い電気抵抗値とを示す。錫は、通常、表面に薄く安定な自然酸化膜を有している。錫酸化物の耐食性は高いが、その電気抵抗値は大きい。しかしながら、錫からなる自然酸化膜は少しの力で破壊される。したがって、錫めっきは、錫自体が持つ低い電気抵抗値を示す。また、錫めっきは、はんだ濡れ性に優れている。このような理由で、上記電子部品の導電部には、通常、錫めっき処理を施している。
しかしながら、銅又は銅合金上に錫めっきを直接堆積させた場合、銅が錫めっき層へと拡散する。そして、銅又は銅合金と錫めっきとの界面において、Cu6Sn5で表される銅と錫との金属間化合物が生成されるため、ウィスカーの生成が起きやすい。また、このようなめっき皮膜を形成した部品が加熱された場合、錫めっき層への銅の拡散が起り、変色及びはんだ濡れ性低下の原因となる。
従来、このような銅の拡散防止の為の下地層として、ニッケルからなるめっき層が使用されてきた。しかしながら、ニッケルは高温下で錫めっき層へ拡散し、Ni3Sn4で表されるニッケルと錫との金属間化合物を生成する。したがって、ニッケル下地層は、変色及びはんだ濡れ性低下を抑える効果が十分ではない場合がある。また、ニッケルの使用がアレルギー問題により規制されつつあることは、上述したとおりである。
一方、本態様によると、ニッケルフリーで銅の拡散防止層として機能する錫−鉄合金下地層を得ることができる。この錫−鉄合金下地層は、Ni3Sn4を含まないため、高温下での変色及びはんだ濡れ性低下防止において、十分な性能を達成することができ、一例によれば、ニッケルめっきよりも高い性能を達成することができる。
上述したように、このめっき皮膜上には、錫めっき皮膜を更に形成してもよい。このようにして形成された錫めっき皮膜の表面には、加熱後のはんだ濡れ性低下を更に抑えるために、酸化防止処理を施してもよい。例えば、錫めっき皮膜の表面には、酸化亜鉛の皮膜を形成することができる。
上述したように、このめっき液は、例えば表面実装を伴う電子部品の製造において、金属の拡散防止のための下地層を形成するために使用することができる。また、このめっき液は、電子部品の製造方法以外にも、例えば、装飾目的や防食目的にも使用することができる。
以下に、本発明に関連して行った試験を記載する。
<例1>
本例では、めっき液中のヒドロキシ酸濃度が、めっき皮膜の外観と、めっき皮膜中の鉄含有率とに及ぼす影響を調べた。
まず、ヒドロキシ酸の濃度が異なるめっき液として、試料1A乃至1Lを調製した。錫源として硫酸錫を使用し、鉄源として硫酸第一鉄7水和物を使用した。ヒドロキシ酸としては、その塩であるグルコン酸カリウムを使用した。また、pH緩衝剤として尿素、導電性塩として塩化アンモニウム、界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウム、光沢剤としてポリエチレンイミンを使用した。ポリエチレンイミンの平均分子量は15000であった。以下の表1に、試料1A乃至1Lの組成をまとめる。鉄/錫モル比は、錫のモル濃度に対する鉄のモル濃度の比を示す。
次に、試料1A乃至1Lを用いて、電気めっき法により陰極の表面にめっき皮膜を形成した。これら電着は、表1に示すように、同一条件で行った。
以上のようにして形成しためっき皮膜について、めっき外観を確認し、蛍光X線分析法によりめっき皮膜中の鉄含有量を確認した。めっき皮膜中の鉄含有量の許容範囲は、15.0乃至30.0質量パーセント濃度とした。
めっき外観は、表1左下欄に記載の基準で評価を行った。めっき外観とめっき皮膜中の鉄含有量との総合評価は、表1右下欄に記載の基準で評価を行った。
評価結果を表1にまとめる。表1に示すように、ヒドロキシ酸濃度が0.150乃至0.700mol/Lの範囲内にある場合、めっき皮膜中の鉄含有率が15.0乃至30.0質量パーセント濃度の範囲内にあるめっき皮膜を得ることができた。そして、ヒドロキシ酸濃度が0.170乃至0.650mol/Lの範囲内にある場合、光沢があるめっき皮膜を得ることができた。更に、ヒドロキシ酸濃度が0.200乃至0.500mol/Lの範囲内にある場合、光沢があり色ムラが無いめっき皮膜を得ることができた。
<例2>
本例では、めっき液中のニトリロ三酢酸濃度が、めっき皮膜の外観と、めっき皮膜中の鉄含有率とに及ぼす影響を調べた。
まず、ニトリロ三酢酸の濃度が異なるめっき液として、試料2A乃至2Lを調製した。ここでは、めっき液の調整に使用した化合物は、例1で使用した化合物と同様の化合物を使用した。次に、例1において説明したのと同様の方法により皮膜を形成し、例1と同様の方法でめっき外観とめっき皮膜中の鉄含有量とを調べた。その結果を表2に示す。
表2に示すように、ニトリロ三酢酸濃度が0.035乃至0.060mol/Lの範囲内にある場合、めっき皮膜中の鉄含有率が15.0乃至30.0質量パーセント濃度の範囲内にあるめっき皮膜を得ることができた。そして、ニトリロ三酢酸濃度が0.040乃至0.055mol/Lの範囲内にある場合、光沢があるめっき皮膜を得ることができた。更に、ニトリロ三酢酸濃度が0.045乃至0.053mol/Lの範囲内にある場合、光沢があり色ムラが無いめっき皮膜を得ることができた。
<例3>
本例では、めっき液中の鉄濃度が、めっき皮膜の外観と、めっき皮膜中の鉄含有率とに及ぼす影響を調べた。
まず、鉄の濃度が異なるめっき液として、試料3A乃至3Mを調製した。ここでは、めっき液の調整に使用した化合物は、例1で使用した化合物と同様の化合物を使用した。次に、例1において説明したのと同様の方法により皮膜を形成し、例1と同様の方法でめっき外観とめっき皮膜中の鉄含有量とを調べた。その結果を表3に示す。
表3に示すように、鉄濃度が0.077乃至0.120mol/Lの範囲内にある場合、めっき皮膜中の鉄含有率が15.0乃至30.0質量パーセント濃度の範囲内にあるめっき皮膜を得ることができた。そして、鉄濃度が0.080乃至0.115mol/Lの範囲内にある場合、光沢があるめっき皮膜を得ることができた。更に、鉄濃度が0.085乃至0.100mol/Lの範囲内にある場合、光沢があり色ムラが無いめっき皮膜を得ることができた。
<例4>
本例では、めっき液中の錫濃度が、めっき皮膜の外観と、めっき皮膜中の鉄含有率とに及ぼす影響を調べた。
まず、錫の濃度が異なるめっき液として、試料4A乃至4Lを調製した。ここでは、めっき液の調整に使用した化合物は、例1で使用した化合物と同様の化合物を使用した。次に、例1において説明したのと同様の方法により皮膜を形成し、例1と同様の方法でめっき外観とめっき皮膜中の鉄含有量とを調べた。その結果を表4に示す。
表4に示すように、錫濃度が0.040乃至0.070mol/Lの範囲内にある場合、めっき皮膜中の鉄含有率が15.0乃至30.0質量パーセント濃度の範囲内にあるめっき皮膜を得ることができた。そして、錫濃度が0.045乃至0.063mol/Lの範囲内にある場合、光沢があるめっき皮膜を得ることができた。更に、錫濃度が0.050乃至0.060mol/Lの範囲内にある場合、光沢があり色ムラが無いめっき皮膜を得ることができた。
<例5>
本例では、従来技術のニッケルフリーめっき液を用いて、高電流密度でめっき処理を行い、めっき皮膜の外観を調べた。
従来技術の錫と鉄との二元合金めっき液として、試料5A乃至5Dを調製した。錫源として硫酸錫を使用し、鉄源として硫酸第一鉄7水和物を使用した。有機酸又はその塩としては、グルコン酸ナトリウム又はグルコン酸ナトリウムとエチレンジアミン四酢酸(EDTA)との組み合わせを使用した。また、光沢剤としてポリエチレングリコールを使用した。ポリエチレングリコールの平均分子量は1000であった。以下の表5に、試料5A乃至5Dの組成をまとめる。
次に、試料5A乃至5Dの各々を用いて、13A/dm2、18A/dm2及び25A/dm2の電流密度で電気めっき法により陰極の表面にめっき皮膜を形成した。これら電着は、表5に示す条件で行った。
以上のようにして形成しためっき皮膜について、例1と同様の方法でめっき外観を調べた。
表5に示すように、試料5A乃至5Dを用いた場合、電流密度をいずれの値に設定しても、めっき皮膜にザラ、黒変が発生し、光沢めっきを得ることはできなかった。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
0.150乃至0.700mol/Lのヒドロキシ酸又はその塩と、
0.035乃至0.060mol/Lのニトリロ三酢酸又はその塩と、
0.077乃至0.120mol/Lの鉄と、
0.040乃至0.070mol/Lの錫と
を含有するニッケルフリーめっき液。
[2]
0.170乃至0.650mol/Lのヒドロキシ酸又はその塩と、
0.040乃至0.055mol/Lのニトリロ三酢酸又はその塩と、
0.080乃至0.115mol/Lの鉄と、
0.045乃至0.063mol/Lの錫と
を含有するニッケルフリーめっき液。
[3]
[1]又は[2]に記載のめっき液を用い、6.0乃至30A/dm 2 の電流密度の下で電気めっきを行い、錫と鉄との二元合金めっき皮膜を形成することを含んだめっき皮膜の形成方法。
[4]
前記めっき皮膜上に錫めっき皮膜を形成することを更に含んだ[3]に記載のめっき皮膜の形成方法。
[5]
[3]又は[4]に記載のめっき皮膜の形成方法によってめっき皮膜を形成することを含んだ電子部品の製造方法。

Claims (5)

  1. 錫と鉄との二元合金めっき皮膜を形成するためのニッケルフリーめっき液であって、
    0.150乃至0.700mol/Lのヒドロキシ酸又はその塩と、
    0.035乃至0.060mol/Lのニトリロ三酢酸又はその塩と、
    0.077乃至0.120mol/Lの鉄と、
    0.040乃至0.070mol/Lの錫と
    を含有するニッケルフリーめっき液。
  2. 錫と鉄との二元合金めっき皮膜を形成するためのニッケルフリーめっき液であって、
    0.170乃至0.650mol/Lのヒドロキシ酸又はその塩と、
    0.040乃至0.055mol/Lのニトリロ三酢酸又はその塩と、
    0.080乃至0.115mol/Lの鉄と、
    0.045乃至0.063mol/Lの錫と
    を含有するニッケルフリーめっき液。
  3. 請求項1又は2に記載のめっき液を用い、6.0乃至30A/dm2の電流密度の下で電気めっきを行い、錫と鉄との二元合金めっき皮膜を形成することを含んだめっき皮膜の形成方法。
  4. 前記めっき皮膜上に錫めっき皮膜を形成することを更に含んだ請求項3に記載のめっき皮膜の形成方法。
  5. 請求項3又は4に記載のめっき皮膜の形成方法によってめっき皮膜を形成することを含んだ電子部品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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