JP5828149B2 - フィルム用ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
その上、無機フィラー粒子を配合する方法では、フィッシュアイと称される粒状欠陥や、ダイラインと称される筋状の外観不良が生じ易く、ダイのリップ口にポリマー劣化物、添加剤の凝集体が蓄積した目脂の発生が早くなるため、外観に優れた高品質フィルムを安定的に生産することは難しく、さらに、頻繁に押出機を停止させダイのリップ口を浄化することを強いられ、生産効率の低下を余儀なくされていた。
さらに、後述の実施例の通り、オルガノポリシロキサンにより表面処理された無機フィラー粒子とポリアルキレングリコール及び/又は多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と脂肪酸との部分エステル化合物を単純に併用しても透明性が著しく悪化する場合があることが判明した。
ポリアミド樹脂が、その末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基濃度を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]>0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)を満たし、
(A)無機フィラーが、オルガノポリシロキサンにより表面処理された無機フィラーであって、無機フィラーの比表面積をS(m2/g)、無機フィラー1gあたりのオルガノポリシロキサンの処理量をN(μモル/g)としたとき、N/S(μモル/m2)が0.002〜0.1であり、
(B)ポリアルキレングリコールが、数平均分子量200〜4,000のポリアルキレングリコールであり、
(C)部分エステル化合物が多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と脂肪酸との部分エステル化合物であるフィルム用ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
上記の式において、x=[CH2]/[NHCO]であって、[CH2]、[NHCO]は、それぞれポリアミド樹脂中のメチレン基数、アミド基数、ηrは、JIS K−6920により測定した相対粘度(96%硫酸中、ポリアミド樹脂濃度1%、25℃)、Mはポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量を表す。
本発明のフィルム用ポリアミド樹脂組成物は、
ポリアミド樹脂100質量部に対し、(A)無機フィラー0.01〜0.5質量部及び(B)ポリアルキレングリコール及び/又は(C)部分エステル化合物0.01〜0.5質量部を含むフィルム用ポリアミド樹脂組成物であり、
ポリアミド樹脂が、その末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基濃度を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]>0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)を満たし、
(A)無機フィラーが、オルガノポリシロキサンにより表面処理された無機フィラーであって、無機フィラーの比表面積をS(m2/g)、無機フィラー1gあたりのオルガノポリシロキサンの処理量をN(μモル/g)としたとき、N/S(μモル/m2)が0.002〜0.1でああり、
(B)ポリアルキレングリコールが、数平均分子量200〜4,000のポリアルキレングリコールであり、
(C)部分エステル化合物が多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と脂肪酸との部分エステル化合物であるフィルム用ポリアミド樹脂組成物である。
(上記式において、x=[CH2]/[NHCO]であって、[CH2]、[NHCO]は、それぞれポリアミド樹脂中のメチレン基数、アミド基数、ηrは、JIS K−6920により測定した相対粘度(96%硫酸中、ポリアミド樹脂濃度1%、25℃)、Mはポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量を表す。))
ポリアミド樹脂は、ラクタム、アミノカルボン酸、又はジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩を原料として、溶融重合、溶液重合や固相重合等の公知の方法で重合、又は共重合することにより得られる。
使用されるポリアミド樹脂の具体例としては、ポリカプロラクタム(ポリアミド6)、ポリウンデカンラクタム(ポリアミド11)、ポリドデカンラクタム(ポリアミド12)、ポリエチレンアジパミド(ポリアミド26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ポリアミド69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリヘキサメチレンウンデカミド(ポリアミド611)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド6T(H))、ポリノナメチレンアジパミド(ポリアミド96)、ポリノナメチレンアゼラミド(ポリアミド99)、ポリノナメチレンセバカミド(ポリアミド910)、ポリノナメチレンドデカミド(ポリアミド912)、ポリノナメチレンテレフタラミド(ポリアミド9T)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(ポリアミドTMHT)、ポリノナメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド9T(H))、ポリノナメチレンナフタラミド(ポリアミド9N)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンアゼラミド(ポリアミド109)、ポリデカメチレンデカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド10T)、ポリデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド10T(H))、ポリデカメチレンナフタラミド(ポリアミド10N)、ポリドデカメチレンアジパミド(ポリアミド126)、ポリドデカメチレンアゼラミド(ポリアミド129)、ポリドデカメチレンセバカミド(ポリアミド1210)、ポリドデカメチレンドデカミド(ポリアミド1212)、ポリドデカメチレンテレフタラミド(ポリアミド12T)、ポリドデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ポリアミド12T(H))、ポリドデカメチレンナフタラミド(ポリアミド12N)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリメタキシリレンスベラミド(ポリアミドMXD8)、ポリメタキシリレンアゼラミド(ポリアミドMXD9)、ポリメタキシリレンセバカミド(ポリアミドMXD10)、ポリメタキシリレンドデカミド(ポリアミドMXD12)、ポリメタキシリレンテレフタラミド(ポリアミドMXDT)、ポリメタキシリレンイソフタラミド(ポリアミドMXDI)、ポリメタキシリレンナフタラミド(ポリアミドMXDN)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンテレフタラミド(ポリアミドPACMT)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンイソフタラミド(ポリアミドPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドジメチルPACM12)、ポリイソホロンアジパミド(ポリアミドIPD6)、ポリイソホロンテレフタラミド(ポリアミドIPDT)やこれらの原料モノマーを用いたポリアミド共重合体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。得られるフィルムの耐熱性、機械的強度、透明性、経済性、入手の容易さ等を考慮して、ポリアミド樹脂は、カプロラクタムから誘導される単位(カプロラクタム単位)、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸から誘導される単位(ヘキサメチレンアジパミド単位)、及びドデカンラクタムから誘導される単位(ドデカラクタム単位)よりなる群より選ばれる少なくとも1種から構成される単独重合体あるいは共重合体であることが好ましく、具体的には、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体(ポリアミド6とポリアミド66の共重合体、以下、共重合体は同様に記載)、ポリアミド6/69共重合体、ポリアミド6/610共重合体、ポリアミド6/611共重合体、ポリアミド6/612共重合体、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体、ポリアミド6/6T共重合体、ポリアミド6/6I共重合体、ポリアミド6/IPD6共重合体、ポリアミド6/IPDT共重合体、ポリアミド66/6T共重合体、ポリアミド66/6I共重合体、ポリアミド6T/6I共重合体、ポリアミド66/6T/6I共重合体、ポリアミドMXD6からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/IPD6共重合体、ポリアミド6/IPDT共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。ポリアミド6、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることがさらに好ましい。
ポリアミド樹脂がポリカプロラクタム(ポリアミド6)及びポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)の場合、[CH2]/[NHCO]=5であり、ポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量Mは113である。ポリドデカンラクタム(ポリアミド12)の場合、[CH2]/[NHCO]=11であり、ポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量Mは197である。カプロアミド/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ポリアミド6/66共重合体)の場合、構成繰り返し単位の重合質量比、モル比にかかわらず、[CH2]/[NHCO]=5であり、ポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量Mは113である。カプロアミド/ドデカンラクタム共重合体(ポリアミド6/12共重合体)の場合、構成繰り返し単位の重合質量比、モル比により、[CH2]/[NHCO]やポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量Mは変わり、例えば、重合質量比が80:20であるポリアミド6/12共重合体の場合、[CH2]/[NHCO]=5.75、ポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量Mは123.5である。このように、[CH2〕/[NHCO]、ポリアミド樹脂の構成繰り返し単位あたりの質量M、相対粘度が既知であれば、上記式より末端アミノ基濃度、末端カルボキシル基濃度の条件について算出が可能となる。
さらに、ポリアミド樹脂は、0.3×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)<[A]−[B]<1.5×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)を満たすことが好ましく、0.4×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)<[A]−[B]<1.4×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)を満たすことがより好ましい。[A]−[B]が前記の値未満であると、透明性の改良効果やそのムラが大きくなり、耐熱水性に劣る。一方、前記の値を超えると、ポリアミド樹脂自体の製造が困難となる場合がある。
従って、ポリアミド樹脂製造時の生産性を落とさずに、上記末端基濃度の条件を満たすためには、ジアミン及び/又はポリアミンを重合時に添加することが好ましく、ゲル発生抑制という観点から、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、及びポリアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種を添加することがより好ましい。
本発明に使用される(A)無機フィラーは、オルガノポリシロキサンにより表面処理された無機フィラーであって、無機フィラーの比表面積をS(m2/g)、表面処理されていない無機フィラー1gあたりのオルガノポリシロキサンの処理量をN(μモル/g)としたとき、N/S(μモル/m2)が0.002〜0.1である。
無機フィラーは、表面突起が表面に形成され、滑り性に優れたポリアミドフィルムが得られさえすれば、その形状は特に制限されず、粉末状、粒子状、フレーク状、板状、繊維状、針状、クロス状、マット状、その他如何なる形状のものであってもよいが、粒子状、板状のものが好ましい。無機フィラーの平均粒径は、0.1〜20μmであることが好ましく、0.5〜15μmであることがより好ましい。平均粒径が前記の値を超えると、フッシュアイゲルが発生しフィルム外観を損なう場合や、滑り性改良効果は発現するとしても、フィルムの透明性が悪くなる場合がある。一方、前記の値未満であると、二次凝集し易くなり、逆にフッシュアイゲルが発生する場合や、凝集を防止できたとしても、フィルム表面の凹凸効果を得ることが難しく、滑り性が改良されない場合がある。よって、無機フィラーの粒径が前記の範囲に適合しない場合、予め粉砕処理や分級を行うことが望ましい。
これらの中でも、製造時あるいは使用時の安定性、安全衛生の点から、R1〜R4は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリ−ル基又はアラルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基、アリ−ル基又はアラルキル基がより好ましく、炭素数1から6のアルキル基又はアリ−ル基がさらに好ましく、メチル基が特に好ましい。
さらに、上記オルガノポリシロキサンは、25℃における動的粘度が5〜1,000cStであることが好ましく、8〜600cStであることがより好ましい。動的粘度が前記の値未満であると、引火点が低下すると共に分解し易くなるので高温で加工することが難しくなる場合がある。一方、前記の値を超えると無機フィラー表面を均一に処理できず、粗大凝集粒子が発生しやすくなる場合がある。
本発明にて使用する(B)ポリアルキレングリコールは、アルキレングリコールをから誘導される単位から構成されるエーテル重合体である。ポリアルキレングリコールとしては、炭素数2〜6のアルキレングリコールの重合体が好ましく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2−又は1,3−プロピレン)グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等が挙げられる。これらアルキレングリコールから誘導される単位は、ブロック又はランダムに共重合されてもよい。例えば、ポリエチレングリコール/プロピレングリコール重合体、ポリエチレングリコール/テトラメチレングリコール重合体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
本発明にて使用する(C)部分エステル化合物は、多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と脂肪酸との部分エステル化合物である。
(C)エステル化合物を構成する多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−/1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−/1,3−/1,4−/1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリ−(トリメチロールプロパン)、トリメチロールブタン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3,4−ブタンテトロール、ソルビタン、イソソルバイド、ソルビトール、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、キシロース、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
(C)部分エステル化合物中の水酸基の割合が前記の値を超えると、ブリードし易くなる場合がある。一方、前記の値未満であると、親水性が低くなり、ポリアミド樹脂との相溶性が悪くなる場合がある。
(B)ポリアルキレングリコールと(C)部分エステル化合物を併用する場合、得られるフィルムの柔軟性や印刷性等のバランス性能を勘案すると、(B)ポリアルキレングリコール、(C)部分エステル化合物の配合割合は、(B)/(C)=80/20〜20/80(質量比)であることが好ましく、70/30〜30/70(質量比)であることがより好ましく、60/40〜40/60(質量比)であることがさらに好ましい。
また、(A)無機フィラー、(B)ポリアルキレングリコール、(C)部分エステル化合物のポリアミド樹脂への配合は、同時に行なっても、別々に異なる方法で行なってもどちらでも構わない。
本発明においてはさらに、(A)無機フィラー以外の(D)無機フィラー、すなわち、オルガノポリシロキサンにより表面処理されていない無機フィラーであって、比表面積Sが200m2/g以下である無機フィラーを配合することが滑り性を改良する観点から好ましい。(D)無機フィラーとしては、前記と同様に例示できるが、シリカ、カオリン及びゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも一種であることがより好ましい。また、(D)無機フィラーの比表面積Sは、200m2/g以下であることが好ましく、180m2/g以下であることがより好ましく、160m2/g以下であることがさらに好ましい。比表面積が前記の値を超えると、延伸時のボイドの発生や延伸切れは少なくなるが、2次凝集物による目脂の発生が多発する場合があり好ましくない。尚、比表面積は、BET法により測定された値を意味する。
熱処理操作により、充分に熱固定された延伸フィルムは、常法に従い、冷却して巻き取ることができる。
特に、ガスバリアや水蒸気バリア性を向上させるために、金属及び/又は金属化合物を蒸着することも可能である。蒸着する材料としては、Siや、Al、Ti、Zn、Zr、Mg、Sn、Cu、Fe等の金属や、これらの酸化物、窒化物、フッ素物、硫化物等が挙げられる。具体的には、SiOx(x=1.0〜2.0)、アルミナ、マグネシア、硫化亜鉛、チタニア、ジルコニア、酸化セリウム等の無機酸化物や、HMDSO(ヘキサメチルジシロキサン)等の有機化合物、シランガスのような無機ガスをキャリアガス及び酸化させるための酸素と混合後、反応により得られる酸化珪素等が挙げられる。蒸着簿膜の作製方法としては、公知の方法、物理的堆積法(PVD法)として真空蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学的堆積法(CVD)法としてプラズマCVD法や化学反応法等を用いることができる。
JIS K−6920に準じて、96%の硫酸中、ポリアミド濃度1%、温度25℃の条件下で測定した。
三つ口ナシ型フラスコに所定量のポリアミド試料を入れ、ベンジルアルコール40mLを加えた後、窒素気流下、180℃に設定したオイルバスに浸漬する。上部に取り付けた攪拌モーターにより攪拌溶解し、指示薬にフェノールフタレインを用いて0.05Nの水酸化ナトリウム溶液で滴定を行い、末端カルボキシル基濃度を求めた。
活栓付三角フラスコに所定量のポリアミド試料を入れ、あらかじめ調整しておいた溶媒フェノール/メタノール(体積比9/1)の40mLを加えた後、マグネットスターラーで攪拌溶解し、指示薬にチモールブルーを用いて0.05Nの塩酸で滴定を行い、末端アミノ基濃度を求めた。
ASTM D−1003に準じ、直読ヘイズコンピューター(スガ試験機(株)製、HGM−2DP)を使用して、ヘイズを測定した。ヘイズ値が3.0%以下の場合、フィルムの透明性に優れていると判断した。
該原料樹脂組成物を使用して、円形ダイを備えた40mmφの押出機において、押出温度260℃にて溶融させ、透明の不均一性が発生しやすいように、35℃の水により冷却しながら、引き取りを行い、ブローアップ比1.0の条件にて未延伸フィルムを連続して製造した。製膜開始1時間後の未延伸フィルムをサンプリングし、端部を切り開き、ASTM D−1003に準じ、直読ヘイズコンピューター(スガ試験機(株)製、HGM−2DP)を使用して、ヘイズを測定した。測定は20点行い、その平均値と標準偏差を計算した。標準偏差が2.0%以下の場合、透明性のムラが少ないと判断した。
ASTM D−1894に準じ、23℃、相対湿度(RH)50%において、フィルム表面同士の動摩擦係数をそれぞれ測定した。測定は5回行い、その平均値を求めた。動摩擦係数が0.4以下の場合、フィルムの滑り性に優れていると判断した。
濡れ指数をJIS K−6768に準拠して測定した。濡れ指数が、36mN/m以上の場合、印刷性に優れていると判断した。
自動動的粘弾性測定装置(レオメトリック・サイエンティフィック社製、ARES−2000)を使用し、フィルムの固さを室温付近(23℃)の弾性率(E’)を評価した。尚、E’の値が低いほど柔軟性が高いことを示す。
該原料樹脂組成物を使用して、円形ダイを備えた40mmφの押出機において、押出温度260℃にて溶融させ、20℃の水により冷却しながら、引き取りを行い、ブローアップ比1.0の条件にて未延伸フィルムを連続して製造した。製膜開始1時間後及び8時間後の未延伸フィルムをサンプリングし、端部を切り開き、フィルム厚み連続測定器(アンリツ電気(株)製、広範囲電子マイクロメータ型番:K−306C、フィルム送り装置及び記録計型番:K−310C)により、走行速度を25mm/秒で幅方向(フィルム長314mm)のフィルム厚みを計測し、下式から厚みムラを算出した。
厚みムラ(%)=[(フィルム厚みの最大値−フィルム厚みの最小値)/厚みの平均値]×100
製膜開始1時間後のフィルム厚みムラと8時間後のフィルムの厚みムラの経時変化率(偏肉度の経時変化率)を下式から算出し、偏肉度の経時変化率が15%以内の場合、厚みムラが少ないと判断した。
偏肉度の経時変化率(%)=[(製膜開始8時間後のフィルム厚みムラ−製膜開始1時間後のフィルム厚みムラ)/製膜開始1時間後のフィルム厚みムラ]×100
該原料樹脂組成物を使用して、円形ダイを備えた40mmφの押出機において、押出温度260℃にて溶融させ、20℃の水により冷却しながら、引き取りを行い、未延伸フィルムを連続して製造した。引き続き、気体の圧力でインフレーション式に縦横同時に延伸するチューブラー延伸法にて、延伸温度180℃、延伸倍率(縦、横ともに)3.0倍にて延伸を行った。24時間運転を継続し、延伸工程における破断回数を記録した。24時間以内の破断回数が3回以下の場合、連続生産性(延伸性)に優れていると判断した。
ポリアミド二軸延伸フィルム(縦300mm、横400mm)を金属製の枠に固定した後、レトルト食品用オートクレーブ(トミー精工(株)製、SR−240)に入れ、135℃の条件で30分間処理した。レトルト処理前後のフィルムの引張強度を、ASTM D−882に準じ、万能材料試験機(オリエンテック社製、テンシロンUTM III―200)にて測定した。レトルト処理前後でのフィルムの引張強度の保持率を以下の式にて算出した。
引張強度保持率=[(レトルト処理後引張強度)/(レトルト処理前引張強度)]×100 (%)
引張強度の保持率の値が高いほどレトルト処理による影響が小さく、耐熱水性に優れていると判断した。
(A)無機フィラー
(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカ(水澤化学工業(株)製、ミズカシルPM−363DS、比表面積(S)300m2、平均粒径4.0μm、ジメチルポリシロキサン(信越化学(株)製、信越シリコーンKF−96 100CS、分子量6000 g/モル)処理量:シリカに対して10質量%、N/S=0.056(μモル/m2))
(A−2)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカ(水澤化学工業(株)製、ミズカシルC−102DS、比表面積(S)20m2、平均粒径3.0μm、ジメチルポリシロキサン(信越化学(株)製、信越シリコーンKF−96 100CS、分子量6000 g/モル)処理量:シリカに対して5質量%、N/S=0.417(μモル/m2))
[比表面積]
JIS K−1150に準拠し、窒素の吸着量からBET法で測定した。
[平均粒子径]
コールターカウンター法によって体積平均粒子径を測定した。
(B−1)ポリエチレングリコール(日本油脂(株)製、PEG 400、数平均分子量:400)
(B−2)ポリエチレングリコール(日本油脂(株)製、PEG 1,000、数平均分子量:1,000)
(B−3)ポリエチレングリコール(日本油脂(株)製、PEG 20,000、数平均分子量:20,000)
(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(日本油脂(株)製、ノニオン LT−221、エチレンオキサイドの付加モル数:20モル、エステル化率25%)
(C−2)ポリエチレングリコールモノステアレート(日本油脂(株)製、ノニオン S−15.4、ポリエチレングリコールの数平均分子量:1,410、エステル化率50%)
(C−3)ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート(花王(株)製、レオドール TW−S320V、エチレンオキサイドの付加モル数:20モル、エステル化率75%)
(C−4)ポリエチレングリコールジステアレート(花王(株)製、エマノーン 3299V、ポリエチレングリコールの数平均分子量:6,160、エステル化率100%)
(D−1)シリカ(水澤化学工業(株)製、ミズカシルC−002、平均粒径:2.0μm、比表面積(S)43m2/g)
(D−2)ゼオライト(水澤化学(株)製、シルトンAMT−25、平均粒径約2.5μm、比表面積(S)3m2/g)(D−3)シリカ(水澤化学工業(株)製、ミズカシルP−707、平均粒径:2.2μm、比表面積(S)300m2/g)
(D−4)シリカ(水澤化学工業(株)製、ミズカシルC−402、平均粒径:2.2μm、比表面積(S)300m2/g)
(無機フィラー含有ポリアミド6の製造)
内容積70リットルの攪拌機付き耐圧力反応容器にカプロラクタム10kg、水1kg、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン(以下、イソホロンジアミンという。)37.6g(1/400 eq/molカプロラクタム)と(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカ15.0gを入れ、100℃に加熱し、この温度で反応系内が均一な状態になるように攪拌した。引き続き、さらに温度を260℃まで昇温させ、2.5MPaの圧力下で1時間攪拌した。その後、放圧して水分を反応容器から揮散させながら常圧下、260℃で2時間重合反応を行い、さらに260℃、53kPaの減圧下で4時間重合反応させた。反応終了後、反応容器の下部ノズルからストランド状に取り出した反応物を水槽に導入して冷却し、カッティングして、シリカが均一に分散したポリアミド樹脂ペレットを得た。そこで、このペレットを熱水中に浸漬し、未反応モノマーを抽出して除去した後、減圧乾燥し、ポリアミド樹脂(PA−1)を得た。当該ポリアミド樹脂(PA−1)の相対粘度は3.36、末端アミノ基濃度55μeq/g、末端カルボキシル基濃度35μeq/gであった。ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基濃度を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]=20>0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=0.2×10000/((3.36−(18−5)/10)×113)=8.6μeq/gを満たす。また、[A]=55>1.1×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=1.1×10000/((3.36−(18−5)/10)×113)=47μeq/gであった。
次に、円筒型混合機を用いて、該ポリアミド樹脂組成物に対して、表1に示す量の(B−1)ポリアルキレングリコールとN,N’−エチレンビスステアリン酸アミド0.08質量部を配合し、同組成物を使用して、円形ダイを備えた40mmφ一軸フルフライトスクリューの押出機にて、押出温度260℃にて溶融させ、20℃の水により冷却しながら、引き取りを行い、実質的に無定形で配向していないチューブラー状のポリアミド未延伸フィルムを得た。引き続き、気体の圧力でインフレーション式に縦横同時に延伸するチューブラー延伸法にて、延伸温度180℃、延伸倍率(縦、横ともに)3.0倍にて延伸を行った。その後、チューブ状フィルムの端を切り開き、フラット状のフィルムをテンター内に導入し、幅方向に緩和処理を行ないつつ、210℃にて熱固定処理を行なった。フィルム両端をクリップから解放し、耳部をトリミングして巻き取り、厚み15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、イソホロンジアミン37.6g(1/400 eq/molカプロラクタム)をヘキサメチレンジアミン51.3g(1/200 eq/molカプロラクタム)に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリアミド樹脂(PA−2)を得た。当該ポリアミド樹脂(PA−2)の相対粘度は3.19、末端アミノ基濃度68μeq/g、末端カルボキシル基濃度27μeq/gであった。ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]=41>0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=0.2×10000/((3.19−(18−5)/10)×113)=9.4μeq/gを満たす。また、[A]=68>1.1×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=1.1×10000/((3.19−(18−5)/10)×113)=52μeq/gであった。
引き続き、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、イソホロンジアミン37.6g(1/400 eq/molカプロラクタム)を2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミンと2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミンとの混合物46.6g(1/300 eq/molカプロラクタム)に変更した以外は実施例1と同様の方法にてポリアミド樹脂(PA−3)を得た。当該ポリアミド樹脂(PA−3)の相対粘度は3.60、末端アミノ基濃度52μeq/g、末端カルボキシル基濃度25μeq/gであった。ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基を[B](μeq/1g)とした時、[A]−[B]=27>0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=0.2×10000/((3.60−(18−5)/10)×113)=7.7μeq/gを満たす。また、[A]=52>1.1×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=1.1×10000/((3.60−(18−5)/10)×113)=42μeq/gであった。
引き続き、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(B−1)ポリアルキレングリコールの配合量を表1に示す量に変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(B−1)ポリアルキレングリコールを(B−2)ポリアルキレングリコールに変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(B−1)ポリアルキレングリコールを(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートに変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例7において、(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを(C−2)ポリエチレングリコールモノステアレートに変更した以外は、実施例7と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカとともに、(D)(D−1)シリカを表1に示す割合にて配合した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例9において、(D−1)シリカを(D−2)ゼオライトに変更し、(B−1)ポリアルキレングリコールを(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートに変更した以外は、実施例9と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(B−1)ポリアルキレングリコールとともに、(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを表1に示す割合にて配合した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例9において、(B−1)ポリアルキレングリコールとともに、(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを表1に示す割合にて配合した以外は、実施例9と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1の(無機フィラー含有ポリアミド6の製造)において、イソホロンジアミン37.6g(1/400 eq/molカプロラクタム)を使用せず、減圧を53kPaから93kPaに変えた以外は、実施例1と同様の方法にてポリアミド樹脂(PA−4)を得た。当該ポリアミド樹脂(PA−4)の相対粘度は3.30、末端アミノ基濃度42μeq/g、末端カルボキシル基濃度43μeq/gであった。ポリアミド樹脂の末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]=−1<0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=0.2×10000/((3.30−(18−5)/10)×113)=8.6μeq/gであった。また、[A]=41<1.1×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=1.1×10000/((3.30−(18−5)/10)×113)=49μeq/gであった。
引き続き、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1の(無機フィラー含有ポリアミド6の製造)において、イソホロンジアミン37.6g(1/400 eq/molカプロラクタム)を酢酸15.2g(1/700 eq/molカプロラクタム)に変えた以外は、実施例1と同様の方法にてポリアミド樹脂(PA−5)を得た。当該ポリアミド樹脂(PA−5)の相対粘度は3.45、末端アミノ基濃度31μeq/g、末端カルボキシル基濃度41μeq/gであった。ポリアミドの末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]=−10<0.2×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=0.2×10000/((3.45−(18−5)/10)×113)=8.2μeq/gであった。また、[A]=31<1.1×10000/((ηr−(18−x)/10)×M)=1.1×10000/((3.45−(18−5)/10)×113)=45μeq/gであった。
引き続き、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカを使用しない以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表1に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(B−1)ポリアルキレングリコールを使用しない以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例11において、(B−1)ポリアルキレングリコールと(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートの配合量を表1に示す量に変更した以外は、実施例11と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(B−1)ポリアルキレングリコールを(B−3)ポリアルキレングリコールに変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例7において、(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを(C−3)ポリオキシエチレンソルビタントリステアレートに変更した以外は、実施例7と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例7において、(C−1)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを(C−4)ポリエチレングリコールジステアレートに変更した以外は、実施例7と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカを(A−2)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカに変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカを(D−3)シリカに変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
実施例1において、(A−1)オルガノポリシロキサンにより表面処理されたシリカを(D−4)シリカに変更した以外は、実施例1と同様の方法にて二軸延伸ポリアミドフィルムを得た。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムの物性測定結果を表2に示す。また、上記の方法にて、連続生産性について調査した結果を表2に示す。
Claims (9)
- ポリアミド樹脂100質量部に対し、(A)無機フィラー0.01〜0.5質量部及び(B)ポリアルキレングリコール及び/又は(C)部分エステル化合物0.01〜0.5質量部を含むフィルム用ポリアミド樹脂組成物であり、
前記ポリアミド樹脂が、その末端アミノ基濃度を[A](μeq/g)、末端カルボキシル基濃度を[B](μeq/g)とした時、[A]−[B]≧20を満たし、
前記(A)無機フィラーが、オルガノポリシロキサンにより表面処理された無機フィラーであって、無機フィラーの比表面積をS(m2/g)、無機フィラー1gあたりのオルガノポリシロキサンの処理量をN(μモル/g)としたとき、N/S(μモル/m2)が0.002〜0.1であり、
前記(B)ポリアルキレングリコールが、数平均分子量200〜4,000のポリアルキレングリコールであり、
前記(C)部分エステル化合物がエステル化率70%未満である多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物と脂肪酸との部分エステル化合物であり、フィルム用ポリアミド樹脂組成物。 - 前記(A)無機フィラーがシリカであって、シリカ100質量部に対して、オルガノポリシロキサン0.5〜15質量部にて表面処理されることを特徴とする請求項1に記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂100質量部に対して、更に、Sが200m2/g以下である(A)無機フィラー以外の(D)無機フィラー0.01〜0.2質量部を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物。
- 前記(D)無機フィラーが、シリカ、カオリン、及びゼオライトからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂が、カプロラクタムから誘導される単位、ヘキサメチレンアジパミドから誘導される単位、及びドデカンラクタムから誘導される単位からなる群より選ばれる少なくとも1種より構成される単独重合体あるいは共重合体であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂が、ポリアミド6重合体、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/12共重合体、及びポリアミド6/66/12共重合体からなる群より選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項5に記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂が、重合時に、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、及びポリアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種を添加して製造されたポリアミドであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1から7のいずれかに記載のフィルム用ポリアミド樹脂組成物からなるポリアミドフィルム。
- 二軸延伸ポリアミドフィルムであることを特徴とする請求項8に記載のポリアミドフィルム。
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