JP5827079B2 - 粉体含有皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
<1>乳化剤形の皮膚外用剤であって、1)加水分解されていても良いヒアルロン酸及び/又はその塩と、2)ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーで表面を処理された粉体とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤(但し、1)が被覆粉体の形態で配合されるものを除く。)。
<2>前記ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーは、ポリクオタニウム51又はポリクオタニウム61であることを特徴とする、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3>ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーで表面を処理された粉体の基体となる粉体は、タルクであることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の皮膚外用剤。
<4>更に、疎水化処理粉体を含有することを特徴とする、<1>〜<3>の何れかに記載の皮膚外用剤。
<5>前記疎水化処理粉体における、疎水化処理は金属石鹸被覆処理であることを特徴とする、<4>に記載の皮膚外用剤。
<6>水中油乳化剤形であることを特徴とする、<1>〜<5>の何れかに記載の皮膚外用剤。
本発明の皮膚外用剤は乳化剤形であって、ヒアルロン酸及び/又はその塩を含有することを特徴とする。前記ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼなどによって部分加水分解されていても良い。基本的にヒアルロン酸の有する保湿作用を有していれば、本発明の皮膚外用剤においてその役目を充足するからである。前記ヒアルロン酸の塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアミン塩やトリエチルアンモニウム塩等の有機アミン塩、アンモニウム塩、リシン塩やアルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好適に例示できる。本発明において、加水分解されていても良いヒアルロン酸及び/又はその塩は、優れた保湿性を示し、粉体凝集などの好ましくない現象を発現させず、以て、粉体含有化粧料において、使用時の乾燥感の発現を抑制する作用を有する。この様な作用を発現するためには、加水分解されていても良いヒアルロン酸及びその塩の好ましい含有量は、0.0001〜0.1質量%であり、更に好ましくは0.0005〜0.001質量%である。これは多すぎるとゲル化により、製品の品質が損なわれる場合があり、少なすぎると保湿作用が得られない場合が存する。
本発明の皮膚外用剤は、ホスホリルコリンを残基とするポリマー、コポリマーを、粉体に被覆させた状態で含有することを必須の構成要素とする。ホスホリルコリンを残基とするポリマー、コポリマーとしては、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチルコポリマー(ポリクオタニウム51)、メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ステアリル(ポリクオタニウム61)等が好適に例示できる。これらは唯一種を用いても良いし、二種以上を組み合わせて用いても良い。被覆はメカノケミカルに行えば良く、例えば、当該高分子の水溶液と、粉体とをコボルミルなどで処理し、しかる後に、水分を除去し、残渣を粉砕などすれば調整することが出来る。被覆されるべき粉体としては、化粧料などで汎用されているものが好ましく、中でも、板状の粉体がより好ましい。具体的には、タルク、セリサイト、マイカ、チタンマイカ、チタンセリサイトなどが好適に例示できる。粉体と前記ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーの好ましい質量比は、999:1〜9:1が好ましく、より好ましくは99:1〜95:5である。本発明の皮膚外用剤においては、かかる粉体はホスホリルコリン残基の生理的効果を発現するベースとなり、ヒアルロン酸類と競合することなく水分保持機能を発現し、粉体含有皮膚外用剤の使用時に出現しがちな乾燥感の発現を抑制する効果を有する。この様な作用を発現させるためには、前記処理粉体を0.1〜10質量%含有することが好ましく、1〜5質量%含有することがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、前記成分を含有し、乳化剤形であることを特徴とする。乳化剤形としては、油相が最外層に存する油中水乳化剤形或いは水相が最外層に存する水中油乳化剤形などが好適に例示でき、中でも水中油乳化剤形が特に好ましい。前記油中水乳化剤形としては、有機変性ベントナイトを用いた乳化系が好ましく、前記水中油乳化剤形としては、脂肪酸アルギニン石鹸を界面活性剤とする乳化剤形が好ましい。
97質量部のタルクをニューマルメライザーに入れ、送風混合しながら、10%のポリクオタニウム61の水溶液30質量部を噴霧しながら、40℃で送風し、噴霧終了後、送風乾燥した。得られた顆粒を1mmヘリングボーン装着ハンマーミキサーで粉砕し、しかる後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したハンマーミルで仕上げ粉砕し、ポリクオタニウム61被覆タルクを作製した。
97質量部の微粒子二酸化チタンと3質量部のステアリン酸アルミニウムをヘンシェルミキサーに仕込み、高速攪拌した後、2mmヘリングボーンスクリーンを装着したハンマーミルで粉砕し、金属石鹸被覆二酸化チタンを得た。
97質量部のタルクと3質量部のヒアルロン酸ナトリウムをニューマルメライザーに入れ、送風混合しながら、水30質量部を噴霧しながら、40℃で送風し、噴霧終了後、送風乾燥した。得られた顆粒を1mmヘリングボーン装着ハンマーミキサーで粉砕し、しかる後、0.9mm丸穴スクリーンを装着したハンマーミルで仕上げ粉砕し、ヒアルロン酸ナトリウム被覆タルクを作製した。
化粧料1と同様に下記の表2に示す処方に従って、比較例1を作製した。
化粧料1と同様に下記の表3に示す処方に従って、比較例2を作製した。
化粧料1、比較例1、比較例2の化粧料を比較評価した。評価項目は、顕微鏡下で粉体の分散をみた分散性、スライドグラス2枚で挟んで透明部分を観察する、粉体凝集性とゲルムラ性、専門パネラー3名で評価した使用性(のりの均一性、のび、止まり、しっとり感、仕上がりの乾燥感)であった。結果を表4に示す。これより、本発明の皮膚外用剤である化粧料1は、優れた化粧特性を有していることが判る。
製造例1の10%ポリクオタニウム61水溶液を10%ポリクオタニウム51水溶液に変えて、同様に処理し、ポリクオタニウム51被覆タルクを得た。
化粧料1と同様に操作して、下記の表5に示す処方に従って、化粧料2を得た。
化粧料1と同様に操作して、下記の表6に示す処方に従って、比較例3を得た。
化粧料1と同様に操作して、下記の表7に示す処方に従って、比較例4を得た。
比較試験1と同様に、化粧料2、比較例3及び比較例4を比較した。結果を表8に示す。これより、本発明の皮膚外用剤である化粧料2は、化粧料1と同様に、優れた化粧特性を有していることが判る。又、製剤的にも非常に安定で良好な性状のものであった。
製造例1のタルクをセリサイトに置き換えて、同様に処理し、ポリクオタニウム被覆セリサイトを得た。
下記の表9に示す処方に従って、化粧料1と同様に操作し、化粧料3を得た。このものの分散性は良好で、粉体凝集性はなく、ゲルムラ性もなく、のりの均一性も均一であり、のびは良好であり、止まりは程度であり、しっとり感も良好で、使用後の乾燥感も存しなかった。
Claims (6)
- 乳化剤形の皮膚外用剤であって、1)加水分解されていても良いヒアルロン酸及び/又はその塩と、2)ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーで表面を処理された粉体とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤(但し、1)が被覆粉体の形態で配合されるものを除く。)。
- 前記ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーは、ポリクオタニウム51又はポリクオタニウム61であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- ホスホリルコリン残基を有するポリマー又はコポリマーで表面を処理された粉体の基体となる粉体は、タルクであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 更に、疎水化処理粉体を含有することを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記疎水化処理粉体における、疎水化処理は金属石鹸被覆処理であることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 水中油乳化剤形であることを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の皮膚外用剤。
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