JP5800189B2 - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係るショートアーク型放電ランプ10の概略構造を示すための簡略化した一部断面図である。ここでは、例えば、ショートアーク型放電ランプ10は2kWから30kWのランプ電力を有するものや、室温(25℃)で、少なくとも1種類の希ガスを0.05MPaから0.4MPa封入し、発光空間の全容積に対する水銀密度が、5mg/ccから60mg/ccのランプで、点灯時の平均ガス温度が800Kから1200Kにおいて、点灯時の圧力が1MPaを超えるものであってもよい。
陰極側及び陽極側のシール管部7は同様の構造であるため、以下は、一方の側の、例えば、陽極側のシール管部7について説明する。
図2Aに示すように、第1のシール部材21の発光管封体1球状部側の端面がシール管部7と溶着した位置をCとし、第1の集電円板31の外周面上の中央の位置がシール管部7と溶着した位置をDとする。また、位置Cから発光管封体1及び口金28側への所定距離の範囲をそれぞれL1及びL2とし、位置Dから発光管封体1及び口金28側への所定距離の範囲をそれぞれL3及びL4とする。後述の通り、これらの範囲の部分では、ランプ点灯時に発光管封体1の内面に応力が発生すると、溶着部分の周辺において圧縮応力と引張応力とのバランスが整合しないと応力が分散されないため破裂の起点となる可能性がある。
ショートアーク型放電ランプ10においては、シール管部7上において、その内面が、第1のシール部材21の球状部側の端面と接する位置Cと、第1の集電円板31の外周面と接する位置Dとが、点灯時においてランプの破裂の起点となる傾向が強い。例えば、本実施形態に係るショートアーク型放電ランプ10のランプ電力が12kWである場合には、点灯後約15分経過すると、ランプ内の温度は800Kから1200K程度になる。その時に、点灯時のランプ内部圧力が高くなり、それらの位置が破裂の起点となってランプが破裂する傾向がある。
通常は、シール管部の材料としてOH基濃度が5ppm以下の石英ガラスを使用する。本発明の一実施形態に係るシール管部7のOH基濃度は10から200ppmの範囲にある。このように、通常よりも高いOH基濃度の石英ガラスを使用する理由は次の通りである。点灯時にランプ発光部から放射される紫外光は、シール管部ガラス内部を通過及び反射して、電極マウントとの溶着部であるシール管部にも到達する。紫外光は、石英ガラスのSiO2の紫外線劣化(化学結合の解離)を与えるので、シール管部において応力が蓄積されて機械的強度が低下することになる。OH基濃度が高い石英ガラスを使用すると、紫外線劣化が抑制され、点灯中に石英ガラス内部に紫外線歪みが蓄積されることを抑制できるからである。
図6Aは、シール管部のOH基濃度とシール管部の耐圧強度との関係を数値で示す。図6Bは、図6Aの数値をグラフ3として示す。ただし、図6Bにおいては、グラフの表示範囲の関係上OH基濃度が400ppmの場合をグラフとして示していない。図6A及び図6Bに示すように、OH基濃度を5ppmから400ppmまで増加させながらランプの耐圧強度を調べた。各OH基濃度において耐圧強度の測定は4回ずつ行った。例えば、OH基濃度が170ppmの場合には、1度目の耐圧強度測定値は3.60MPa、2度目の耐圧強度測定値は4.33MPa、3度目の耐圧強度測定値は4.48MPa、4度目の耐圧強度測定値は4.73MPaであった。OH基濃度が5ppmの場合には、望ましい耐圧強度の3.5MPaまで耐圧強度が到達しなかった。OH基濃度が10ppm以上の場合には、すべてのOH基濃度についていずれも破線で示す3.6MPaのラインを超える耐圧強度の測定値を得た。
図7Aは、シール管部のOH基濃度とランプの照度維持率との関係を数値で示す。図7Bは、図7Aの数値をグラフ4として示す。この実施例では、OH基濃度が10ppm、50ppm、100ppm、170ppm、200ppm、300ppmのシール管部を備えるランプを製作し、1500時間連続して点灯して照度維持率の変化を調べた。露光用ショートアーク型放電ランプの照度維持率は、点灯初期を100%として、1500時間時での照度維持率は70%以上であることが求められている。例えば、OH基濃度が170ppmのシール管部を備えるランプの場合には、1500時間時での照度維持率は75.2%まで維持することができた。一方、OH基濃度が200ppmのシール管部を備えるランプの場合には、照度維持率が1500時間後時には68%まで低下した。OH基濃度が高い石英ガラスは、ランプ働程中に徐々にランプ内部に酸素成分が放出される。OH基濃度が200ppmを超えると、ランプ点灯中に発光部内部に石英ガラス内部からの酸素成分放出量が多くなりすぎたために、タングステンが酸化タングステンとなり、その結果、融点が3400℃から1400℃まで大幅に下がってしまい、電極先端だけでなく、電極先端周辺部や胴体部からの蒸発が促進されることになるため、球体内面に飛散したタングステンが付着することなどにより、照度維持率が低下する傾向があるからである。
図8Aは、上記ランプにおいて、L1を20mm、L2を15mm、L3を15mm、L4を20mmとし、シール管部肉厚tを2.5mmから10mmまで肉厚を増やしたランプの肉厚t毎に4回の耐圧試験を実施した測定結果を表す。例えばtが2.5mmの場合、耐圧強度は2.34MPa〜2.82MPaであり、3.5MPaを大きく下回る。3mmの場合、3.64MPa〜3.89MPaと最低でも耐圧強度は3.5MPaを超えていた。肉厚tが4mmから10mmまでは4.01MPaから5.12MPaと肉厚が厚いものは耐圧強度が高いことがわかる。
電極マウントシール箔封着部の外径が、点灯電力2kWのφ18mm、5kWのφ25mm、10kWのφ30mm、18kWのφ35mmでも同様の結果を得ることができた。
2・・・陽極
3・・・陰極
5・・・電極芯棒
6・・・リード棒
7・・・シール管部
8・・・シール管内管
9・・・電極マウント
10・・・ショートアーク型放電ランプ
11・・・ゲッター材
15・・・金属性緩衝箔
25・・・シール箔
21・・・第1のシール部材
22・・・第2のシール部材
23・・・第3のシール部材
31・・・第1の集電円板
32・・・第2の集電円板
Claims (4)
- 球状部と、該球状部の両端に該球状部の中心を通る軸線に沿って対向して配置した2つのシール管部とを備える発光管封体と、
前記球状部の内部に、所定距離離隔させて対向して配置した陰極及び陽極と、
該陰極及び陽極からそれぞれ前記2つのシール管部まで延在する電極芯棒とを備え、
各シール管部の内側に、第1のシール部材、第1の集電円板、第2のシール部材、第2の集電円板及び第3のシール部材が、該シール管部の中心軸線方向に沿って前記球状部から離れる方向に連続して配置され、各シール管部の外側端部に口金が固定され、前記第1の集電円板と前記第2の集電円板とが前記第2のシール部材の外周面上に配置された電気的接続箔によって電気的に接続され、
各シール管部内において、1つの前記電極芯棒が、前記第1のシール部材を該シール管部の中心軸線方向に沿って貫通してそれに保持されるとともに前記第1の集電円板に電気的に接続され、また、外部の電源に接続されるリード線が、前記口金を通って該シール管部の中心軸線方向に沿って前記球状部に向かって前記第3のシール部材及び前記第2の集電円板を貫通してそれらに保持されるとともに該第2の集電円板に電気的に接続される、2kWから30kWのランプ電力のショートアーク型放電ランプであって、
各シール管部は、前記球状部に連なり、前記口金が固定された外端部の肉厚より厚い肉厚の厚肉部を有し、
各シール管部の厚肉部における下記の長さL1、L2、L3及びL4における肉厚をt(mm)とし、各シール管部において、前記第1のシール部材の前記発光管封体球状部側端部がシール管部と溶着した位置から前記発光管封体球状部に向かい且つ前記発光管封体球状部の手前の所定の位置までの長さをL1(mm)、該第1のシール部材の該発光管封体球状部側端部が溶着した位置から前記口金に向かう所定の位置までの長さをL2(mm)、該シール管部の中心軸線方向と直交する面であって前記第1の集電円板の軸線方向の中心を通る面(中心面)の部分がシール管部と溶着した位置から前記発光管封体球状部に向かう所定の位置までの長さをL3(mm)、該中心面の部分がシール管部に溶着した位置から前記口金に向かう所定の位置までの長さをL4(mm)とすると、
3(mm)≦t≦8(mm)、
5(mm)≦L1≦20(mm)、
5(mm)≦L2≦15(mm)、
5(mm)≦L3≦15(mm)、かつ
5(mm)≦L4≦20(mm)であり、さらに、
前記シール管部の石英ガラスに含まれるOH基濃度が10ppmから200ppmの範囲にある、ショートアーク型放電ランプ。 - 請求項1のショートアーク型放電ランプにおいて、点灯時に前記発光管封体の前記球状部内の圧力が1.0MPaから3.5MPaである、ショートアーク型放電ランプ。
- 請求項1又は2のショートアーク型放電ランプにおいて、該ショートアーク型放電ランプのランプ電力は3kWから18kWである、ショートアーク型放電ランプ。
- 請求項1乃至3のいずれかのショートアーク型放電ランプにおいて、各シール管部が多重管から構成されている場合、その合計厚さの最大厚さをt(mm)とする、ショートアーク型放電ランプ。
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