JP5799526B2 - プレスシャフトの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている技術は、第一のプッシャーと、第二のプッシャーと、カッター本体と、カッター位置調節機構と、カッター姿勢調節機構を備える母材の端部切断装置である。
また、カッター本体は、テーブル上の前端位置に位置決めされた母材の両端をカットし、カッター位置調節機構は、母材の大きさや形状に合わせてカッター本体の位置を調節する。さらに、カッター姿勢調節機構は、母材の大きさや形状に合わせてカッター本体の姿勢を調節する。
順送金型を用いた技術としては、例えば、母材のうちタイバー部(中心付近)を湾曲させることにより、母材の端面が切除パンチの移動方向(例えば、鉛直方向)に対して傾斜するように母材を湾曲させて、この母材の端部を切除するものが提案されている。一方、単発金型を用いた技術としては、例えば、母材の端面が切除パンチの移動方向(例えば、鉛直方向)に対して傾斜するように母材を傾斜させて金型に配置した状態で、母材の端面を切除するものが提案されている。
また、上述した、母材のうちタイバー部を湾曲させて、この母材の端部を切除する技術では、タイバー部を湾曲させる工程と、湾曲させた母材の端部を切除する工程と、タイバー部を湾曲させた母材を平板状に戻す工程の、最小でも三つの工程が必要となるため、金型が大型化することとなる。
本発明の課題は、傾斜した端面を有する母材を成形する加工において、加工コストの増加や加工品の品質低下を十分に抑制することである。
湾曲した面である湾曲面を有するダイ(例えば、図1のダイ22)と、前記ダイの前記湾曲面に対応する面を有し、前記ダイに接近させて母材(例えば、図1の母材2)を挟むことにより前記母材を変形させる変形パンチ(例えば、図1の変形パンチ24)と、前記変形パンチと隣接し且つ前記ダイと変形パンチとの配列方向に沿って移動可能な切除パンチ(例えば、図1の切除パンチ26a,26b)と、を備え、前記ダイは、前記湾曲面と連続する勾配で傾斜した平面であるダイ側傾斜面を有し、前記変形パンチは、前記ダイ側傾斜面に対応する面であるパンチ側傾斜面を有し、前記切除パンチは、前記配列方向に沿って前記変形パンチ側から前記ダイ側へ移動して、前記ダイと前記変形パンチとの間に挟んで変形させた母材のうち、前記配列方向から見て前記ダイ側傾斜面と前記パンチ側傾斜面との間から突出している部分を、前記母材が突出している方向と直交しない角度から切除することを特徴としている。
これにより、傾斜端面成形金型の構造が複雑化することを抑制することが可能となるとともに湾曲面のみを有する場合と比較して、ダイ及び変形パンチの形成が容易となり、傾斜した端面を有する母材を成形する加工において、加工コストをより低減するとともに、加工品の品質をより向上させることが可能となる。
湾曲した面である湾曲面および前記湾曲面と連続する勾配で傾斜した平面であるダイ側傾斜面を有するダイと、当該ダイの前記湾曲面に対応する面および前記ダイ側傾斜面に対応する面であるパンチ側傾斜面を有して当該ダイに接近させて母材を挟むことにより前記母材を変形させる変形パンチと、の間に挟んで変形させた母材のうち、前記ダイと前記変形パンチとの配列方向から見て前記ダイ側傾斜面と前記パンチ側傾斜面との間から突出している部分を、前記母材が突出している方向と直交しない角度から切除する端面切除工程を含み、前記端面切除工程では、前記変形パンチと隣接し且つ前記配列方向に沿って移動可能な切除パンチを配列方向に沿って前記変形パンチ側から前記ダイ側へ移動させて、前記突出している部分を切除することを特徴としている。
これにより、変形させた母材の端部を切除する端面切除工程と、変形させた母材を平板状に戻す工程である平叩き工程と、の二つの工程を含む方法により、傾斜した端面を有する母材を成形することが可能となる。
このため、従来のような、母材を変形させる工程と、変形させた母材の端部を切除する工程と、変形させた母材を平板状に戻す工程と、の三つの工程を含む方法と比較して、傾斜端面成形金型の構造の複雑化や大型化を抑制することが可能となり、傾斜した端面を有する母材を成形する加工において、加工コストをより低減することが可能となる。
湾曲した面である湾曲面および前記湾曲面と連続する勾配で傾斜した平面であるダイ側傾斜面を有するダイと、当該ダイの前記湾曲面に対応する面および前記ダイ側傾斜面に対応する面であるパンチ側傾斜面を有して当該ダイに接近させて母材を挟むことにより前記母材を変形させる変形パンチと、の間に挟んで変形させた母材のうち、前記ダイと前記変形パンチとの配列方向から見て前記ダイ側傾斜面と前記パンチ側傾斜面との間から突出している部分を、前記母材が突出している方向と直交しない角度から切除する端面切除工程と、前記端面切除工程において変形させた状態で前記突出している部分を切除した母材の変形部分を、前記ダイと前記変形パンチとの間に挟んで変形させる前の状態に戻す平叩き工程と、前記平叩き工程において前記変形部分を戻した母材を湾曲させて、この湾曲させた母材により円筒形状または略円筒形状の筒状部材(例えば、図11のプレスシャフト80)を形成する円筒状部材形成工程と、を含み、前記端面切除工程では、前記変形パンチと隣接し且つ前記配列方向に沿って移動可能な切除パンチを配列方向に沿って前記変形パンチ側から前記ダイ側へ移動させて、前記突出している部分を切除し、前記円筒状部材形成工程では、前記母材の前記配列方向と直交する二つの面のうち両端間の長さが短い短尺面(例えば、図10の短尺面72)が前記筒状部材の内径面を形成し且つ前記二つの面のうち両端間の長さが長い長尺面(例えば、図10の長尺面74)が筒状部材の外径面を形成するように母材を湾曲させることを特徴としている。
これにより、周方向に沿って径方向の厚さが均一なプレスシャフトを製造することが可能となる。
(第一実施形態)
(構成)
まず、図1を用いて、第一実施形態における、母材の傾斜端面成形金型(以下、「傾斜端面成形金型」と記載する場合がある)の構成について説明する。
図1において、傾斜端面成形金型1は、搬送されてきた母材2に対し、傾斜した端面を成形するために、湾曲させた母材2の端部を切除するためのプレス加工を行なう構成となっている。なお、第一実施形態では、一例として、母材2が、SUS系材またはSECC系材等を材料として形成した金属製の板材である場合について説明する。また、第一実施形態では、母材2の搬送方向を、図1中における左側(上流側)から右側(下流側)とする。なお、母材2としては、金属板以外に、例えば、樹脂材料で形成された樹脂板を用いてもよい。
また、図1中に示すように、傾斜端面成形金型1は、端面切除用上型ダイセット4と、パンチバッキングプレート6と、パンチプレート8と、ストリッパバッキングプレート10と、端面切除用ストリッパプレート12を備えている。これに加え、傾斜端面成形金型1は、端面切除用ストリッパスプリング14と、端面切除用下型ダイセット16と、端面切除用下型バッキングプレート18と、端面切除用ダイプレート20と、ダイ22と、変形パンチ24と、切除パンチ26を備えている。
パンチプレート8は、図示しないボルト等を用いて、パンチバッキングプレート6の下面に取り付けられている。第一スプリング配置孔8aと、パンチ配置孔28を有している。
パンチ配置孔28は、パンチプレート8を上下方向に貫通する貫通孔である。なお、第一実施形態では、傾斜端面成形金型1の構成が、後述するように、二つのパンチ部材(上流側切除パンチ26a、下流側切除パンチ26b)により、切除パンチ26を形成している。このため、第一実施形態では、パンチプレート8の構成を、二箇所のパンチ配置孔28を有する構成とする。
ストリッパバッキングプレート10は、パンチプレート8の下方に配置されており、図示しないボルト等を用いて、端面切除用ストリッパプレート12の上面に取り付けられている。
第二スプリング配置孔10aは、ストリッパバッキングプレート10を上下方向に貫通する貫通孔であり、上下方向から見て、第一パンチ挿通孔30よりも、後述する第二パンチ挿通孔12aから離れた位置に形成されている。
ここで、第一実施形態では、図1中に示すように、ストリッパバッキングプレート10の構成を、二箇所の第一パンチ挿通孔30、具体的には、母材2の搬送方向上流側及び下流側(図1中では、左右両側)にそれぞれ形成した、二箇所の第一パンチ挿通孔30を有する構成とした場合について説明する。
端面切除用ストリッパプレート12は、ストリッパバッキングプレート10の下方に配置されており、第二パンチ挿通孔12aを有している。
第二パンチ挿通孔12aは、端面切除用ストリッパプレート12の中心付近及びその周辺を上下方向に貫通する貫通孔である。
端面切除用ストリッパスプリング14は、例えば、コイルスプリングにより形成されており、その伸縮方向は、上下方向に向けられている。
また、端面切除用ストリッパスプリング14の最大長さは、後述するように、端面切除用上型ダイセット4を下降させて、変形パンチ24とダイ22との間に挟んだ母材2を湾曲させた直後の状態で、切除パンチ26の下端面が母材2に接触しない長さに設定されている。なお、図1中には、端面切除用ストリッパスプリング14が最大長さに伸長している状態を示している。
端面切除用ストリッパスプリング14の上端側は、第一スプリング配置孔8a内に配置されており、パンチバッキングプレート6の下面に着座している。
また、端面切除用ストリッパスプリング14の内径側に形成された空間内には、端面切除用ストリッパプレート12とパンチバッキングプレート6とを接続する、上述した端面切除用ガイド部材(図示せず)が挿通されている。
端面切除用下型ダイセット16は、図外の基台等に固定されており、第一下型貫通孔32を有している。
第一下型貫通孔32は、端面切除用下型ダイセット16を上下方向に貫通する貫通孔であり、上下方向から見て、第一パンチ挿通孔30と重なる位置に形成されている。
第二下型貫通孔34は、端面切除用下型バッキングプレート18を上下方向に貫通する貫通孔であり、端面切除用下型バッキングプレート18のうち、上下方向から見て、第一下型貫通孔32と重なる位置に形成されている。
端面切除用ダイプレート20は、図示しないボルト等を用いて、端面切除用下型バッキングプレート18の上面に取り付けられており、ダイ配置孔20aを有している。
ダイ配置孔20aは、端面切除用ダイプレート20を上下方向に貫通する貫通孔であり、端面切除用ダイプレート20のうち、上下方向から見て、第二パンチ挿通孔12aと重なる位置に形成されている。
また、端面切除用ダイプレート20の上面は、母材2の下面と対向している。
すなわち、端面切除用ダイプレート20は、端面切除用ストリッパプレート12の下方に配置されており、母材2を間に挟んで、端面切除用ストリッパプレート12と対向している。
ダイ22は、母材2を載置する部材であり、ダイ配置孔20a内に配置されている。また、ダイ22は、曲げダイ部36と、切れ刀ダイ部38を備えている。
曲げダイ部36は、その下面が、図示しないボルト等を用いて、端面切除用下型バッキングプレート18の上面に取り付けられている。
ここで、ダイ側湾曲面40の曲率半径(R)は、母材2を所望の湾曲度合いで湾曲させるための値に設定する。なお、第一実施形態では、一例として、ダイ側湾曲面40の曲率半径(R)を、R=37.847とした場合について説明する。
ここで、第一実施形態では、図1中に示すように、切れ刀ダイ部38の構成を、曲げダイ部36の両側、具体的には、母材2の搬送方向上流側及び下流側(図1中では、左右両側)にそれぞれ配置した、二つのブロックで形成されている構成とした場合について説明する。
したがって、切れ刀ダイ部38(上流側切れ刀ダイ部38a、下流側切れ刀ダイ部38b)の下面(端面切除用下型バッキングプレート18と対向する面)から上面(母材2の下面と対向する面)までの高さは、曲げダイ部36から離れるにつれて低くなっている。
変形パンチ24は、ダイ22に対応して設けられており、第二パンチ挿通孔12a内において中心付近に配置されている。変形パンチ24の上面は、図示しないボルト等を用いて、ストリッパバッキングプレート10の下面に取り付けられている。
パンチ側湾曲面44は、ダイ側湾曲面40と対向する曲率半径で湾曲している。なお、第一実施形態では、一例として、パンチ側湾曲面44の曲率半径(R)を、R=38.832とした場合について説明する。
パンチ側傾斜面46は、パンチ側湾曲面44と連続する勾配で傾斜した平面である。すなわち、パンチ側傾斜面46は、切れ刀ダイ部38が有するダイ側傾斜面42と対応する面となる。
すなわち、第一実施形態では、変形パンチ24の上面(ストリッパバッキングプレート10と対向する面)から下面(母材2の上面と対向する面)までの高さは、変形パンチ24の中心部から離れるにつれて高くなっている。
ここで、端面切除用ストリッパスプリング14の最大長さ及び弾性力は、それぞれ、上述した値に設定されている。
ここで、第一実施形態では、一例として、上流側切除パンチ26a及び下流側切除パンチ26bが、それぞれ、第二パンチ挿通孔12a内において、変形パンチ24と摺動可能に接触している場合について説明する。これに伴い、第一実施形態では、上流側切除パンチ26a及び下流側切除パンチ26bと変形パンチ24との間に、それぞれ、グリース等の潤滑剤(図示せず)が配置(供給)されている場合について説明する。
次に、図1を参照しつつ、図2から図9を用いて、傾斜した端面を有する母材(以下、「端面傾斜母材」と記載する場合がある)を成形する工程と、傾斜した端面を有する平板状の母材を成形する工程について説明する。
端面傾斜母材を成形する際には、端面切除工程を含む、傾斜端面成形方法を用いる。
端面切除工程は、ダイ側湾曲面40の曲率半径及びパンチ側湾曲面44の曲率半径に応じて湾曲させて変形させた母材2のうち、ダイ22と変形パンチ24との配列方向(図1中では上下方向)から見て、ダイ22と変形パンチ24との間から突出している部分を、母材2が突出している方向と直交しない角度から切除する工程であり、上述した傾斜端面成形金型1を用いて行う工程である。
また、平叩き工程は、端面切除工程において上記の突出部分を切除して、傾斜した端面を有し、さらに、湾曲した状態である母材2の変形度合いを、湾曲させて変形させる前の状態に戻して、傾斜した端面を有する湾曲した状態である母材2を平板状に戻す工程であり、後述する平叩き金型を用いて行う工程である。
以下、図1を参照しつつ、図2から図5を用いて、端面切除工程における傾斜端面成形金型1の動作を説明する。
なお、以下の説明は、図1中に示すように、搬送方向(図1中では、左右方向)に沿った母材2の長さが、母材2の搬送方向に沿ったダイ配置孔20aの長さ未満であるとともに、母材2の搬送方向に沿った変形パンチ24の長さを超えている場合を前提として行う。
端面切除工程では、まず、図1中に示すように、端面切除用上型ダイセット4が上昇しているとともに、端面切除用ストリッパスプリング14が最大長さに伸長しており、ダイ22と変形パンチ24との間に十分な隙間が形成されている状態で、ダイ22と変形パンチ24との間に、上述した長さの母材2を、前工程から搬送して配置する。なお、前工程とは、例えば、母材2を上述した長さに加工する工程である。また、母材2の搬送には、機械を用いても人力を用いてもよい。
これにより、第二パンチ挿通孔12a内において、上流側切除パンチ26a及び下流側切除パンチ26bを、変形パンチ24と摺動させながら下降させて、ダイ22と変形パンチ24との配列方向に沿って変形パンチ24側からダイ22側へ移動(下降)させる。
このとき、母材2をダイ22と変形パンチ24との間に挟んで湾曲させた状態で、母材2のうち、ダイ22と変形パンチ24との間から突出している部分を切除する。すなわち、ダイ22と変形パンチ24との間に挟んで変形させた母材2のうち、ダイ22と変形パンチ24との配列方向から見て、ダイ22と変形パンチ24との間から突出している部分を、母材2が突出している方向と直交しない角度から切除する。
母材2のうち、上流側切除パンチ26aにより切除された部分は、ダイ配置孔20aのうち上流側切れ刀ダイ部38aよりも母材2の搬送方向上流側の部分、上流側第二下型貫通孔34a、上流側第一下型貫通孔32aを介して、傾斜端面成形金型1の外部へ排出されて回収される。
母材2のうち、ダイ22と変形パンチ24との配列方向から見て、ダイ22と変形パンチ24との間から突出している部分を切除した後、図4中に示すように、端面切除用上型ダイセット4を上昇させて、収縮している端面切除用ストリッパスプリング14を伸長させる。なお、図4は、端面切除工程における傾斜端面成形金型1の動作を示す図である。
このため、端面切除用上型ダイセット4の上昇中において、収縮している端面切除用ストリッパスプリング14が最大長さへ伸長するまでの間は、ダイ22と変形パンチ24との間に母材2が挟まれた状態のままで、上流側切除パンチ26a及び下流側切除パンチ26bが上昇する。
これにより、図5中に示すように、変形パンチ24が上昇して、ダイ22と変形パンチ24との間に、母材2を取り出し可能な隙間が形成される。そして、取り出した母材2は、端面切除工程の後工程である平叩き工程へ搬送される。なお、図5は、端面切除工程における傾斜端面成形金型1の動作を示す図である。
また、端面切除工程では、母材2を曲げダイ部36及び切れ刀ダイ部38と変形パンチ24との間に挟んで湾曲させ、さらに、切除パンチ26を、曲げダイ部36と変形パンチ24との配列方向に沿って変形パンチ24側からダイ22側へ移動させて、母材2のうちダイ22と変形パンチ24との間から突出している部分を切除する。
このため、傾斜端面成形金型1の構造が複雑化することを抑制することが可能となり、傾斜した端面を有する母材2(端面傾斜母材)を成形する加工において、加工コストをより低減するとともに、加工品の品質をより向上させることが可能となる。なお、加工品とは、上述したように、傾斜した端面を有する母材2(端面傾斜母材)である。
また、本発明では、切除パンチ26を、上下方向に沿って移動させる構成であり、カム等を用いて切除パンチの移動方向を傾斜させる構成ではないため、傾斜端面成形金型1の大型化を抑制することが可能であり、加工コストをより低減することが可能となる。
また、本発明では、ダイ22の構成を、ダイ側湾曲面40を有する曲げダイ部36と、ダイ側傾斜面42を有する切れ刀ダイ部38を備えた構成とし、変形パンチ24の構成を、パンチ側傾斜面46を有する構成としている。
したがって、本発明では、ダイ22及び変形パンチ24の構成が、湾曲面のみを有する場合と比較して、ダイ22及び変形パンチ24の形成が容易となるため、加工コストを低減することが可能となる。これに加え、ダイ22及び変形パンチ24の維持管理が容易となるため、傾斜端面成形金型1のメンテナンスコストを低減することが可能となる。
次に、図1から図5を参照しつつ、図6を用いて、第一実施形態における、平叩き工程を行う平叩き金型50の概略構成を説明する。
図6は、平叩き金型50の概略構成を示す図であり、平叩き金型50の断面図である。
図6において、平叩き金型50は、傾斜端面成形金型1で行われた端面切除工程により、傾斜している端面が形成されているとともに湾曲させた状態で搬送されてきた母材2を、平板状に戻すためのプレス加工を行なう構成となっている。
平叩き用上型ダイセット52は、図外の駆動機構に連結されており、駆動機構が発生する駆動力を用いて、上下方向(図6中における上下方向)へ移動可能に形成されている。
平叩き用ストリッパプレート54は、平叩き用上型ダイセット52の下方に配置されている。
平叩き用ストリッパスプリング56は、コイルスプリングにより形成されており、その伸縮方向は、上下方向に向けられている。
平叩き用ストリッパスプリング56の上端側は、平叩き用上型ダイセット52の下面に着座している。
また、平叩き用ストリッパスプリング56の内径側に形成された空間内には、平叩き用上型ダイセット52と平叩き用ストリッパプレート54とを接続する、上述した平叩き用ガイド部材(図示せず)が挿通されている。
平叩き用下型バッキングプレート60は、図示しないボルト等を用いて、平叩き用下型ダイセット58の上面に取り付けられている。
平叩き用ダイプレート62は、図示しないボルト等を用いて、平叩き用下型バッキングプレート60の上面に取り付けられている。
以下、図6を参照しつつ、図7から図9を用いて、平叩き工程における平叩き金型50の動作を説明する。
平叩き工程では、まず、図6中に示すように、平叩き用上型ダイセット52が上昇しているとともに、平叩き用ストリッパスプリング56が最大長さに伸長しており、平叩き用ストリッパプレート54と平叩き用ダイプレート62との間に十分な隙間が形成されている状態で、平叩き用ストリッパプレート54と平叩き用ダイプレート62との間に、上記の端面切除工程により、傾斜している端面が形成されているとともに湾曲させた状態で搬送されてきた母材2を配置する。なお、母材2の搬送には、機械を用いても人力を用いてもよい。
湾曲して変形している母材2の変形度合いを戻して、平板状の端面傾斜母材を形成した後、平叩き用上型ダイセット52を上昇させて、収縮している平叩き用ストリッパスプリング56を最大長さまで伸長させる。そして、平叩き用上型ダイセット52が上昇を続けて平叩き用ストリッパスプリング56が最大長さまで伸長し、さらに、平叩き用上型ダイセット52が上昇すると、この平叩き用上型ダイセット52と共に、平叩き用ストリッパプレート54が上昇する。
以上説明したように、第一実施形態では、端面切除工程、すなわち、一つの工程において、母材2を変形させる動作と、変形させた母材2のうち、ダイ22と変形パンチ24との間から突出している部分を切除する動作とを行う。
このため、母材2を変形させる工程と、変形させた母材2の端部を切除する工程と、変形させた母材2を平板状に戻す工程の、三つの工程を含む方法と比較して、傾斜端面成形金型1の構造の複雑化や大型化を抑制することが可能となり、傾斜した端面を有する母材2(端面傾斜母材)を成形する加工において、加工コストをより低減することが可能となる。
以下、図1から図9を参照しつつ、図10及び図11を用いて、上述した端面切除工程及び平叩き工程により形成した平板状の端面傾斜母材の使用例を説明する。
図10中に示すように、上述した端面切除工程及び平叩き工程により形成した平板状の端面傾斜母材70は、両端面が傾斜しているため、両端間の長さが短い短尺面72と、短尺面72よりも両端間の長さが長い長尺面74を有する構成となる。なお、図10は、平板状の端面傾斜母材70の構成を示す側面図である。
ここで、図10中に示す端面傾斜母材70から図11中に示すプレスシャフト80を形成する際には、円筒状部材形成工程を含むプレスシャフトの製造方法を用いる。
以下、円筒状部材形成工程について説明する。
円筒状部材形成工程は、上記の平叩き工程において変形度合いを戻した平板状の母材2を湾曲させて、この湾曲させた母材2により円筒形状または略円筒形状の筒状部材であるプレスシャフト80を形成する工程である。
以上説明したように、第一実施形態では、長尺面74よりも両端間の長さが短い短尺面72が、円筒のうち周方向への長さが短い内径面を構成し、短尺面72よりも両端間の長さが長い長尺面74が、円筒のうち周方向への長さが長い外径面を構成することとなる。
これにより、傾斜した端面を有する母材2を湾曲させる工程により、周方向に沿って、径方向の厚さが均一なプレスシャフト80を製造することが可能となる。
第一実施形態においては、ダイ22の構成を、曲げダイ部36と、切れ刀ダイ部38(上流側切れ刀ダイ部38a、下流側切れ刀ダイ部38b)を備える構成としたが、これに限定するものではなく、ダイ22の構成を、ダイ側湾曲面40及びダイ側傾斜面42を有する一つのブロックで形成した構成としてもよい。
また、第一実施形態においては、ダイ22が備える切れ刀ダイ部38の構成を、二つのブロック、すなわち、上流側切れ刀ダイ部38aと、下流側切れ刀ダイ部38bから形成されている構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、母材2の両端面のうち一方のみを傾斜した端面を成形すればよい場合は、切れ刀ダイ部38の構成を、一つのブロック、すなわち、上流側切れ刀ダイ部38aまたは下流側切れ刀ダイ部38bのみから形成されている構成としてもよい。
Claims (1)
- 湾曲した面である湾曲面および前記湾曲面と連続する勾配で傾斜した平面であるダイ側傾斜面を有するダイと、当該ダイの前記湾曲面に対応する面および前記ダイ側傾斜面に対応する面であるパンチ側傾斜面を有して当該ダイに接近させて母材を挟むことにより前記母材を変形させる変形パンチと、の間に挟んで変形させた母材のうち、前記ダイと前記変形パンチとの配列方向から見て前記ダイ側傾斜面と前記パンチ側傾斜面との間から突出している部分を、前記母材が突出している方向と直交しない角度から切除する端面切除工程と、
前記端面切除工程において変形させた状態で前記突出している部分を切除した母材の変形部分を、前記ダイと前記変形パンチとの間に挟んで変形させる前の状態に戻す平叩き工程と、
前記平叩き工程において前記変形部分を戻した母材を湾曲させて、この湾曲させた母材により円筒形状または略円筒形状の筒状部材を形成する円筒状部材形成工程と、を含み、
前記端面切除工程では、前記変形パンチと隣接し且つ前記配列方向に沿って移動可能な切除パンチを配列方向に沿って前記変形パンチ側から前記ダイ側へ移動させて、前記突出している部分を切除し、
前記円筒状部材形成工程では、前記母材の前記配列方向と直交する二つの面のうち両端間の長さが短い短尺面が前記筒状部材の内径面を形成し且つ前記二つの面のうち両端間の長さが長い長尺面が筒状部材の外径面を形成するように母材を湾曲させることを特徴とするプレスシャフトの製造方法。
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JP2011041505A JP5799526B2 (ja) | 2011-02-28 | 2011-02-28 | プレスシャフトの製造方法 |
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