JP5789385B2 - パイプ式被覆材用積層不織布及びパイプ式被覆材 - Google Patents
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図1は、本発明のパイプ式被覆材用積層不織布(以下、単に「積層不織布」という場合がある)の一例を示す概略斜視図である。この図1に示されるように、積層不織布は、熱収縮率の異なる第1の繊維層(不織布、ウェブ)及び第2の繊維層(不織布、ウェブ)の積層体である。そして本発明では、第1の繊維層の熱収縮率は小さく、第2の繊維層の熱収縮率は大きく設定されている。この第1及び第2の繊維層の熱収縮率の差により、カールする方向が決定され、かつ積層不織布が均一にカールを発生する。外側になる第1の繊維層の持つクッション性が保護材、結束材として有効である。
図2は、本発明のパイプ式被覆材の一例を示す概略斜視図である。このパイプ式被覆材は、図1のパイプ式被覆用積層不織布を加熱して、第2の繊維層2を内側、第1の繊維層1を外側にしてカール(インカール)させることで形成される。パイプ式被覆材の断面形状は、円型又はC型であるのが好ましく、パイプ式被覆材の軸方向にはスリットが形成されている。円型又はC型までカールさせると、身の回りの様々な製品や物を包むことができ、これらを保護したり、結束することが可能である。例えば、パイプ式被覆材を、電化製品の保護材、ガス管や水道等の保温材として使用してもよい。また、被覆物として電線(特に被覆電線)等の被結束物を用いれば、パイプ式被覆材をワイヤーハーネス等の結束材として好適に使用可能である。また、被被覆物(特に被結束物)をパイプ式被覆用積層不織布で包んだ後に加熱すれば、該積層不織布が被被覆物の形状に沿うように形成され、好適な被覆材となる。
パイプ式被覆用積層不織布は、上記所定の関係を有する第1の繊維層と第2の繊維層とを積層した後、繊維層を機械的に絡合させて製造される。さらに、製造されたパイプ式被覆用積層不織布を加熱すると、第2の繊維層を内側にしてカールが発生し、パイプ式被覆材になる。
実施例及び比較例で得られるパイプ式被覆用積層不織布の評価は、以下の様にして行った。
JIS L1913 6.2に準じた。
25cm×25cmに裁断した不織布(積層不織布)に縦横2本ずつ20cmの線を引き、温度150℃に保った熱風循環式乾燥機に10分間放置後取り出した。室温(約21℃)にて、先に引いた線の長さL(cm)をJIS鋼尺1級にて測定し、縦横2つの熱収縮率を下記式に従って求め、その平均値をサンプルの収縮率とした。
熱収縮率(%)=(20−L)/20×100
熱収縮率の測定に使用した試料の断面を目視観察して決定した。
JIS L1015 8.15b(乾熱収縮率)に準じて、温度130℃での熱収縮率を求めた。
融点264℃、繊度6.6デシテックス、長さ51mmのレギュラーポリエステル繊維(高融点繊維)80重量%と、融点110℃、繊度4.4デシテックス、長さ51mmの変性ポリエステル繊維(低融点繊維A)20重量%を計量、混綿し、カード機で繊維を一定方向に送り出して中間ウェブを形成した。この中間ウェブをクロスラッパーにてラッピングした後、針番手40番のニードルにて打込み本数180n/cm2、針深さ14mmの条件でニードルパンチ加工を行い、ウェブAを形成した。ウェブAの目付は200g/m2であり、温度150℃における熱収縮率は0%であった。
実施例1に従い、ウェブAとウェブBの最適配合比率を検討した。融点264℃、繊度6.6デシテックス、長さ51mmのレギュラーポリエステル繊維(高融点繊維)80重量%と、融点110℃、繊度4.4デシテックス、長さ51mmの変性ポリエステル繊維(低融点繊維A)20重量%を計量、混綿し、カード機で繊維を一定方向に送り出して中間ウェブを形成した。この中間ウェブをクロスラッパーにてラッピングした後、針番手40番のニードルにて打込み本数180n/cm2、針深さ14mmの条件でニードルパンチ加工を行い、ウェブAを形成した。ウェブAの目付は100g/m2(実施例5)、200g/m2(実施例6)、300g/m2(実施例7)、200g/m2(実施例8)であり、温度150℃における熱収縮率はいずれも0%であった。
融点264℃、繊度6.6デシテックス、長さ51mmのレギュラーポリエステル繊維(高融点繊維)80重量%と、融点110℃、繊度4.4デシテックス、長さ51mmの変性ポリエステル繊維(低融点繊維A)20重量%を計量、混綿し、カード機で繊維を一定方向に送り出して中間ウェブを形成した。この中間ウェブをクロスラッパーにてラッピングした後、針番手40番のニードルにて打込み本数180n/cm2、針深さ14mmの条件でニードルパンチ加工を行い、ウェブAを形成した。ウェブAの目付は200g/m2であり、温度150℃における熱収縮率は0%であった。
融点264℃、繊度6.6デシテックス、長さ51mmのレギュラーポリエステル繊維(高融点繊維)80重量%と、融点110℃、繊度4.4デシテックス、長さ51mmの変性ポリエステル繊維(低融点繊維A)20重量%を計量、混綿し、カード機で繊維を一定方向に送り出して中間ウェブを形成した。この中間ウェブをクロスラッパーにてラッピングした後、針番手40番のニードルにて打込み本数180n/cm2、針深さ14mmの条件でニードルパンチ加工を行い、ウェブAを形成した。ウェブAの目付は400g/m2であり、温度150℃における熱収縮率は0%であった。融点140℃、繊度2.2デシテックス、長さ51mmのポリエチレン−ポリプロピレン繊維(高熱収縮性繊維;温度130℃における熱収縮率45%)80重量%と、融点110℃、繊度4.4デシテックス、長さ64mmの変性ポリエステル繊維(低融点繊維B)20重量%とを計量、混綿し、カード機で繊維を一定方向に送り出して中間ウェブを形成し、この中間ウェブをクロスラッパーにてラッピングした。このラッピングでは、高熱収縮性繊維が中間ウェブの幅方向に並ぶようにした。ついで、針番手40番のニードルにて打込み本数160n/cm2、針深さ13mmの条件でニードルパンチ加工を行い、ウェブBを形成した。ウェブBの目付は100g/m2であり、温度150℃における熱収縮率は32%であった。
融点140℃、繊度2.2デシテックス、長さ51mmのポリエチレン−ポリプロピレン繊維(高熱収縮性繊維;温度130℃における熱収縮率45%)を70重量%と、融点110℃、繊度4.4デシテックス、長さ64mmの変性ポリエステル繊維(低融点繊維B)30重量%とを計量、混綿し、カード機で繊維を一定方向に送り出して中間ウェブを形成し、この中間ウェブをクロスラッパーにてラッピングした。針番手40番のニードルにて打込み本数160n/cm2、針深さ13mmの条件でニードルパンチ加工を2回行い、目付200g/m2の積層不織布を得た。この積層不織布の温度150℃における熱収縮率は、45%であったが、パイプ状物の断面形状はいびつであり、表面も凹凸が激しく、実用に耐えるものとはならなかった。
2 第2の繊維層
3 被結束物
Claims (11)
- 第1及び第2の繊維層の積層体であって、
前記第1の繊維層は、融点150℃以上の熱可塑性繊維、天然繊維及びガラス繊維から選択される少なくとも1種である高融点繊維と、融点150℃未満の低融点繊維Aが機械的に絡合された不織布層であり、前記高融点繊維と前記低融点繊維Aの重量比(前者/後者)が、60/40〜90/10であり、温度150℃における熱収縮率SHD1が5%以下であると共に、目付が30g/m2以上、350g/m2未満であり、
前記第2の繊維層は、温度130℃で30%以上収縮し得る高熱収縮性繊維と、融点150℃未満の低融点繊維Bが機械的に絡合された不織布層であり、前記高熱収縮性繊維と低融点繊維Bとの重量比(前者/後者)が、30/70〜95/5であり、温度150℃における熱収縮率SHD2が15%以上であると共に、目付が50〜500g/m2であり、
前記第1の繊維層と第2の繊維層の重量比(前者/後者)は、70/30〜15/85であり、
第1及び第2の繊維層の温度150℃における熱収縮率の差(SHD2−SHD1)が10〜50%であるパイプ式被覆材用積層不織布。 - 前記高熱収縮性繊維は、面方向内で配向させた請求項1に記載のパイプ式被覆材用積層不織布。
- 面積が100cm2以上である請求項1又は2に記載のパイプ式被覆材用積層不織布。
- 請求項1〜3のいずれかに記載されたパイプ式被覆材用積層不織布をカールさせることによって得られ、円型パイプ状又はC型パイプ状であり、かつパイプ式被覆材の軸方向にスリットが形成されているパイプ式被覆材。
- 請求項4に記載のパイプ式被覆材が被結束物を包むようにカールしている結束構造物。
- 前記被結束物が被覆電線である請求項5に記載のワイヤーハーネス。
- 融点150℃以上の熱可塑性繊維、天然繊維及びガラス繊維から選択される少なくとも1種である高融点繊維と、融点150℃未満の低融点繊維Aが機械的に絡合された不織布層であって、前記高融点繊維と前記低融点繊維Aの重量比(前者/後者)が、60/40〜90/10であり、温度150℃における熱収縮率SHD1が5%以下であると共に、目付が30g/m2以上、350g/m2未満である第1の繊維層と、
温度130℃で30%以上収縮し得る高熱収縮性繊維と、融点150℃未満の低融点繊維Bが機械的に絡合された不織布層であり、前記高熱収縮性繊維と低融点繊維Bとの重量比(前者/後者)が、30/70〜95/5であり、温度150℃における熱収縮率SHD2が15%以上であると共に、目付が50〜500g/m2であり、前記第1の繊維層と第2の繊維層の重量比(前者/後者)が、70/30〜15/85であり、かつ熱収縮率SHD1及びSHD2の差(SHD2−SHD1)=10〜50%を満足し得る第2の繊維層とを積層し、
これら繊維層を機械的に絡合させることを特徴とするパイプ式被覆材用積層不織布の製造方法。 - 前記高熱収縮性繊維を、面方向内で配向させた請求項7に記載のパイプ式被覆材用積層不織布の製造方法。
- 前記パイプ式被覆材用積層不織布が長尺シートであり、前記高熱収縮性繊維を長尺シートの幅方向に配列する請求項7又は8に記載のパイプ式被覆材用積層不織布の製造方法。
- 請求項7〜9のいずれかに記載のパイプ式被覆材用積層不織布の製造方法において、第1及び第2の繊維層を機械的に絡合させた後、高熱収縮性繊維の収縮が発現する温度まで加熱し、パイプ式被覆材用積層不織布をカールさせるパイプ式被覆材の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のパイプ式被覆材用積層不織布の第2の繊維層側に被結束材を配設し、パイプ式被覆材用積層不織布を加熱してカールさせる結束方法。
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