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JP5756512B2 - 装飾用残存型枠及びコンクリート構造物の壁面構造 - Google Patents

装飾用残存型枠及びコンクリート構造物の壁面構造 Download PDF

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Description

本発明は,コンクリートの打設に際して使用する型枠,及びこの型枠を使用して施工されたコンクリート構造物の壁面構造に関し,より詳細には,コンクリートの打設・養生後に取り外すことなく,そのまま残存させてコンクリート構造物の一部と成す所謂「残存型枠」において,完成したコンクリート構造物の壁面を装飾する効果を有する装飾用残存型枠,及びこの装飾用残存型枠を使用して施工されたコンクリート構造物の壁面構造に関する。
擁壁や橋脚,砂防ダム,住宅やビル等の各種構造物の基礎や構造体をコンクリート造とする場合,このような基礎や構造体の施工は,型枠によって囲まれた空間内にコンクリートを打設することにより行われ,これによって所望形状のコンクリート構造物が得られる。
このようなコンクリートの打設時に使用する型枠としては,一般にコンクリートパネル(コンパネ)と呼ばれる合板製の板材や,金属製の板体等によって形成された型枠が使用されており,このような一般的な型枠は,コンクリートを打設し,養生のための必要な期間が経過した後にコンクリート構造物の表面より取り外され,再度別の施工現場等においてコンクリート型枠として使用される。
このように,従来の一般的なコンクリート型枠にあっては,養生後の型枠の取り外しによる回収作業や,再使用に際して行われる,付着したコンクリートや汚れの除去等のメンテナンス作業が繁雑であることから,このような型枠を取り外すことなく残存させて,構築物の一部と成す「残存型枠」と呼ばれる型枠を使用した施工も行われている。
このような残存型枠としては,一般に金属製の型枠やコンクリート等で形成した型枠が使用されているが,一例として施工するコンクリート構造物が擁壁や砂防ダム等である場合,人工物であるこれらのコンクリート構造物が自然の景観を乱すことなく,景色の中に溶け込むことができるようにするために,残存型枠のコンクート打設面とは反対側の面に天然石や木材の風合いを持たせたものも使用されている。
このような装飾用残存型枠の一例として,軽量コンクリート製の残存型枠本体のコンクリート打設面とは反対側の面に,間伐材の丸太を装飾材として取り付けることにより装飾効果を狙った装飾用残存型枠や(特許文献1,2参照),装飾用の残存型枠の軽量化等を目的として,残存型枠本体を前述した軽量コンクリートに代えて,木質チップとウレタン粉とを接着剤で結合して板状に形成したパネルによって形成し,この残存型枠本体のコンクリート打設面とは反対側の面に間伐材の丸太を装飾材として取り付けたものも提案されている(特許文献3)。
日本国特開2002−242209号公報 日本国特開2002−322659号公報 日本国特開2003−138580号公報
以上のように構成された従来の装飾用残存型枠では,型枠として機能する残存型枠本体と,この残存型枠本体の片面に取り付けられた間伐材の丸太から成る装飾材によって構成されたものであるから,装飾材が取り付けられている分,従来の一般的な型枠に比較して厚みが増大して嵩張ると共に,重量も増加する。
そのため,この種の残存型枠では,輸送に際してより多くの労力とコストが費やされると共に,厚さが厚く,且つ,重量が重いために,施工現場での組み付け作業の作業性をも低下させるものとなっている。
また,このように装飾用残存型枠の重量が増すことで,施工後,残存型枠はコンクリート構造物の表面より自重によって剥離,落下するおそれがあり危険である。
しかも,従来の装飾用残存型枠は,残存型枠本体を矩形に形成し,この矩形に形成した残存型枠本体の片面に,同じく矩形に形成した装飾材を取り付けた構成であるために,出来上がったコンクリート構造物の壁面を矩形の連続としてしか装飾することができず,そのために,このような装飾用残存型枠では,装飾材として間伐材の丸太を取り付けて装飾材自体が持つ自然の風合いを生かした単調なデザインの表現を行うことはできるが,より複雑で独創性に富んだデザインを表現しようとしても,表現できるデザインには限界がある。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために成されたものであり,比較的簡単な構成であり,従って軽量で薄く,運搬時や施工時における取り扱いが容易でありながら,より複雑で,且つ,豊富なデザインを表現することができる装飾用残存型枠,及び前記装飾用残存型枠を使用して形成されたコンクリート構造物の壁面構造を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態における符号を付して記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本願発明の特許請求の範囲の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記課題を達成するために,本発明の装飾用残存型枠1は,水平を成す一辺10a,20aと,少なくとも一辺が前記水平辺10a,20aに対して傾斜する傾斜辺10b,20bを備えた三辺以上により画定される枠板単体10,20を複数枚組み合わせることにより形成され,
前記枠板単体10,20が,隣接する前記枠板単体10,20の各辺相互間に目地状に所定間隙δが形成されるように配置されていると共に,
前記所定間隙δを長手方向に被覆し,且つ,前記枠板単体10,20に固定されて,隣接する前記枠板単体10,20間を連結する裏板30をコンクリート打設面に有し,
前記裏板30の幅方向断面形状が,前記枠板単体10,20との接触面31側から,該接触面31に対する対向面32に向かって拡大する形状(図6参照)に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
上記構成の装飾用残存型枠1は,前記傾斜辺10b,20bを,前記所定間隙δを介して平行に配置することにより所定形状の矩形を形成する,所定形状の2枚の枠板単体10,20の組合せから成る基本ユニットUを有し,
前記基本ユニットUを所定の向きで連続配置し,又は前記基本ユニットUの向きを所定パターンで反転及び/又は回転させて連続配置することにより表出させた模様を有するものとすることができる(請求項2)。
この場合,前記基本ユニットUを構成する2枚の枠板単体10,20の形状を基本形とし,この基本形の枠板単体10,20の一部を切除した形状の枠板単体10x,20x(図1参照)による構成部分を装飾用残存型枠1に含めても良い(請求項3)。
さらに,上記装飾用残存型枠1は,色の異なる前記枠板単体10,20(図1の例では,白,薄いグレー,濃いグレーの三色)を混在させて形成するものとしても良い(請求項4)。
この場合,隣接する複数の枠板単体10,20を同一色とすることにより,同一色とした隣接する枠板単体10,20の組合せ形状による模様を,装飾用残存型枠1に表出させるものとしても良い(請求項5)。
なお,前記枠板単体10,20,及び/又は裏板30は,これを,木粉を充填した合成樹脂を板状に成形して得た木質合成板によって形成することができる(請求項6,7)。
また,本発明のコンクリート構造物の壁面構造は,前述したいずれかの装飾用残存型枠1を使用して形成されたコンクリート構造物であって,
前記装飾用残存型枠1によって表面が覆われていると共に,該装飾用残存型枠1の前記裏板30が硬化したコンクリート内に埋設されていることを特徴とする(請求項8)。
この装飾用残存型枠1は,前記コンクリート構造物のコンクリート内に埋設されたセパレータ70の一端70aに固着することができる(請求項9)。
このセパレータ70に対する装飾用残存型枠1の固着は,ホームタイ(登録商標,以下同じ。)50(図8,9参照)を取り外した後,前記枠板単体10,20を貫通して突出した,前記セパレータ70の一端70aに取り付けた枠板間隔規制体(Pコン)40の軸ネジ41に対しナット(図示せず)を螺合することにより行うことができる(請求項10)。
以上説明した構成により,本願発明の装飾用残存型枠1及びこの装飾用残存型枠1を使用して施工されたコンクリート構造物の壁面構造にあっては,以下の顕著な効果を得ることができた。
水平を成す一辺10a,20aと,少なくとも一辺が前記水平辺10a,20aに対して傾斜する傾斜辺10b,20bを備えた枠板単体10,20を複数組み合わせることによって残存型枠1を形成し,この残存型枠1をコンクリートの打設・養生後も除去することなく残存させることにより,前記枠板単体10,20の組合せによって表出された模様によって,従来の残存型枠によっては表現することのできなかった複雑な模様による装飾を行うことができた。
しかも,本発明の装飾用残存型枠1では,前述した枠板単体10,20の組合せによって模様を表出させるものであることから,従来技術として説明した装飾用の残存型枠のように,コンクリート打設面とは反対側の面(外側面)に対し,丸太の間伐材等といった装飾材を貼り付ける必要がなく,構造が簡単であると共に軽量であり運搬や施工が容易である。
更に,本発明の装飾用残存型枠1にあっては,枠板単体10,20間を連結する裏板30の幅方向における断面形状を,枠板単体10,20に対する接触面31から対向面32に向かって拡大する形状,一例として図6に示すように台形に形成したことから,この裏板30を埋設した状態でコンクリートが硬化することで,裏板30をコンクリートより抜き取ることができなくなり,本発明の装飾用残存型枠1が施工後にコンクリート構造物の表面より脱落することを好適に防止することができた。
特に,本発明の装飾用残存型枠1にあっては,各枠板単体10,20の各辺は,いずれも裏板30に固着されているために,全ての枠板単体10,20はその周縁全体において裏板30を介してコンクリート壁に固定されている。そのため,各枠板単体10,20単位でも壁面より脱落し難いものとなっている。
本発明の装飾用残存型枠1に,前述した基本ユニットUを連続配置することにより表出させた模様を施すことで,基本ユニットUを配置する際の向きを変化させることにより,比較的簡単に模様を変化させることができた。
この場合,前記基本ユニットUを構成する2枚の枠板単体10,20の形状を基本形とし,この基本形の枠板単体10,20の一部を切除した形状の枠板単体10x,20x(図1参照)を装飾用残存型枠1の構成部分を含めることで,例えば,図1に示すようにコンクリート構造物に窓や入口を形成する場合等,この窓や入口の周縁部を構成する枠板単体を,前述したように基本形に対し一部が切除された形状の枠板単体10x,20xによって形成することで,模様の連続性等を損なうことなく,施工されるコンクリート構造物の形状に対応した装飾用残存型枠1を形成することができた。
色の異なる枠板単体を組み合わせて使用する場合には,コンクリート構造物の壁面に現れる模様を,前述した枠板単体の輪郭形状によって表出される模様のみならず,色の相違によっても表現することができ,よりデザイン性に富んだ装飾用残存型枠を提供することができた。
特に,隣接する複数の枠板単体10,20を同一色とすることにより,隣接する同一色の枠板単体10,20の組合せによって模様を表すことができ,比較的簡単に複雑な模様を表現することができた。
なお,前記枠板単体10,20を,木粉を充填した合成樹脂を板状に成形して得た木質合成板とした場合,木粉の添加によって木材に近い自然の風合いを出すことができる一方,このようにして形成された木質合成板は,天然の木材とは異なり腐蝕や害虫に対する耐性を有すると共に,必要な強度を有するものでありながら比較的軽量に形成することができた。
また,枠板単体10,20を前述した木質合成板によって形成することにより,成形材料中に難燃剤を添加する等して難燃性を持たせることにより,住宅の外壁等に木材の風合いを持たせることができるものでありながら,可燃物である木材等を外壁として使用した場合のように延焼等の危険が無く,また,成形材料に対して顔料等を添加することにより,任意の色に着色することが比較的容易であり,塗装した場合のように塗膜の剥離による色落ちがない。
本発明の装飾用残存形枠を使用して施工された建築物の側面図。 図1のA部分拡大説明図。 枠板単体の形状例を示した説明図であり,(A)は三角形,(B)は四角形,(C)は五角形に形成した例。 基本ユニットを構成する2枚の枠板単体の組合せ形状を示した説明図であり,(A)〜(C)はそれぞれ変形例を示す。 基本ユニットを所定数(8組)組み合わせた残存型枠の背面図。 図5のVI−VI線断面図。 基本ユニットの配列パターンの説明図であり,(A)は図1と共通の配列パターン,(B)〜(E)は,(A)と共通の基本ユニットを使用した配列パターンの変形例,(F)〜(I)は,(A)とは異なる基本ユニットを使用した配列パターンの変形例をそれぞれ示す。 本発明の装飾用残存型枠を使用したコンクリート型枠の平面断面図。 本発明の装飾用残存型枠を使用したコンクリート型枠の側面断面図。
以下,本発明の好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
〔装飾用残存型枠の全体構造〕
本発明の装飾用残存型枠1は,図1及び図2に示すように,水平を成す一辺(水平辺10a,20a)と前記水平辺10a,20aに対して傾斜する傾斜辺10b,20bを備えた複数枚の枠板単体10,20を,枠板単体10,20の各辺と,隣接する枠板単体の各辺とが所定間隙δを介して平行となるように配置し,この枠板単体10,20間に形成された間隙δを,図5及び図6に示すようにコンクリート打設面側より裏板30で覆うと共に,この裏板30に対して各枠板単体10,20の周縁をビス止め等の方法で固着することにより,裏板30とこの裏板30によって連結された枠板単体10,20の組合せによって型枠1を形成したものである。
図示の実施形態にあっては,前記傾斜辺10b,20bが所定の間隙δを介して平行を成すように2枚1組で枠板単体10,20を配置した際に,これらの枠板単体が2枚一組で所定形状の矩形(本実施形態にあっては,一例として幅280mm,長さ1415mmの矩形)を形成するようにした枠板単体の組合せを基本ユニットUとし,この基本ユニットUを集合させることにより必要な面を覆うことができるようにしている。
なお,上記基本ユニットのサイズについては,施工するコンクリート構造物の規模等に対応して適宜変更可能であり,例えば高さの異なる複数種類の基本ユニット(一例として,本実施形態にあっては1390mm,1415mm,1387.5mmの三種類)を設けるものとしても良い。
このように複数サイズの基本ユニットを設けた場合,共通サイズの基本ユニットの組合せのみで型枠を形成しても良く,または,サイズの異なる複数種類の基本ユニットを組合せることにより,型枠を形成するようにしても良く,例えば,各基本ユニットを配置する高さに応じて基本ユニットのサイズを異なるものとしても良い。
本実施形態にあっては,一例として低層域(例えば下から1,2段),中層域(下から3,4段)及び高層域(下から5段目以上)においてそれぞれ異なるサイズの基本ユニットを使用し,低・中・高層域の順に,低・中・高層において階高(各階の高さ)が異なるため,その階高に合わせるために,それぞれ高さ1390mm,1415mm,1387.5mmの基本ユニットを使用している。
もっとも,このような組合せは各種の目的で適宜任意に行うことができる。
〔枠板単板〕
前述した枠板単体10,20は,コンクリートの打設時には打設されたコンクリートの圧力を支えて所定形状のコンクリート構造物を所定の形状に成形すると共に,コンクリートの打設・養生後,そのままコンクリート構造物の表面に残存させて,装飾面として機能させるものであり,コンクリート型枠としてコンクリートの圧力に耐え得る強度と,打設・養生後の残存により装飾性を発揮し得るものであることが必要となる。
また,この枠板単体10,20は,コンクリート構造物の表面に残存させてコンクリート構造物の一部となることから,腐蝕や害虫に対する耐性があることが求められると共に,壁面に対する負担の軽減や,輸送性,施工性の向上を得るために比較的薄く,且つ,軽量であることが好ましい。
本実施形態にあっては,枠板単体10,20に求められる上記要求を満足させるため,合成樹脂に木粉を添加して成る成型材料を厚さ15mm板状に形成して木質合成板を得,この木質合成板を所定のサイズに切り出すことにより,枠板単体10,20を形成している。
このように,枠板単体10,20を木質合成板によって形成することにより,コンクリート成形用の型枠として必要とされる強度を確保しつつ,枠板単体10,20に天然の木材に近い風合いを持たせることができ,これにより装飾効果を高めることができるだけでなく,腐蝕や害虫に対する高い耐性を発揮させることができ,施工後の腐蝕等に伴う交換作業等を不要とすることができた。
しかも,木質合成板によって形成された枠板単体10,20にあっては,成形材料に難燃剤や顔料を添加することで,難燃性の付与や任意の色に着色することが比較的容易であるといった,天然木材には無い,建築物の外壁材として使用する上で有利な特性を有している。
その一方で,木粉を添加した木質合成板は,合成樹脂のみで形成した板材に比較して軽量であり,輸送の際のコストや施工時の取り扱いに優れる。
各枠板単体10,20は,水平を成す一辺10a,20aと,一辺が前記水平辺10a,20aに対して傾斜する傾斜辺10b,20bを備えた三辺以上により画定されており,このような形状としては,水平を成す一辺10a(20a)と,この水平を成す一辺10a(20a)に対して傾斜した傾斜辺10b(20b),及び高さ方向の一辺10c(20c)の三辺によって画定された三角形〔図3(A)参照〕,水平を成す一辺10a(20a),傾斜辺10b(20b),及び高さ方向の2辺10c,10d(20c,20d)から成る四辺によって区画された四角形〔図3(B)参照〕及び,図3(B)に示す四角形を構成する4辺10a〜10d(20a〜20d)に対し,更に頂部を水平方向に切断して形成した水平辺10e(20e)を備えた裁頭形状を有する5角形〔図3(C)参照〕等,各種の形状に形成することができる。
なお,図3に示した枠板単体10,20の形状において,高さ方向を成す辺10c,10d(20c,20d)は,前述した水平方向の一辺10a(20a)に対して任意の角度で交わるものとしても良いが,好ましくは図3(A)〜(C)に示すように高さ方向を成すいずれの辺10c,10d(20c,20d)共に,水平方向の一辺10a(20a)と直角に交わる垂直辺とすることが好ましい。
本発明の装飾用残存型枠1を構成する個々の枠板単体10,20は,その全てを異なる形状に形成することもできるが,加工性,施工性を考慮して,枠板単体の全てを同一形状としても良く,又は,数種類の形状の枠板単体の組合せによって形成しても良い。
本実施形態にあっては,後述する基本ユニットUを構成する2枚の枠板単体10,20の一方10に対応した形状と,他方20に対応した形状の2種類(サイズの異なる複数の基本ユニットUを設ける場合には,基本ユニットUの種類毎に2種類)の形状を枠板単体の基本形状としている。
そして,建築物における窓や入口の形成位置や,施工対象とする建築物の上下左右の端部に使用する枠板単体10,20については,前記基本形状の一部を切除した形状の枠板単体10x,20xを使用するものとしても良く,これにより,基本ユニットUの配列によって生じた模様の連続性が確保される。
このような枠板単体10,20は,いずれも同色に形成することも可能であるが,好ましくは数種類の色の異なる枠板単体10,20を用意することが好ましく,このように色の異なる複数種類の枠板単体10,20を用意することで,配色パターンの変化によって,装飾用残存型枠1の表面に表出させることのできる模様のパターンを大幅に増加させることができ,より一層のデザイン性の向上を得ることができる。
本実施形態にあっては,二種類の枠板単体10,20のそれぞれについて,三色の異なる色のものを用意し,三色の枠板単体10,20の配列パターンの組み合わせにより装飾用残存型枠1の表面に模様を表出させることができるようにした。
もっとも,枠板単体10,20の色は,前述したように全て同色でも良く,又は2種類の色で形成しても良く,更には,三色以上の組合せで形成しても良い。
〔基本ユニット〕
本実施形態の装飾用残存型枠1にあっては,傾斜辺10b,20bを,所定間隙δを介して平行に配置した際に所定形状の矩形(本実施形態にあっては280mm×1415mmの矩形)となる,形状の異なる2枚の枠板単体10,20の組合せを基本ユニットUとし,この基本ユニットUを所定のパターンで配列することにより,本発明の装飾用残存型枠1に,所定パターンの模様が形成されるようになっている。
なお,以下の説明では,単一サイズの基本ユニットUを複数組み合わせることによって,全体で装飾用残存型枠1を構成する例を説明するが,前述したように複数種類の異なるサイズの基本ユニットU(前掲の例では,280mm×1390mm,280×1415mm,280mm×1387.5mmの矩形を成す3種類)を設けておき,これらのサイズの異なる基本ユニットUを2種類以上組み合わせることにより装飾用残存型枠1を形成するものとしても良い。
本実施形態にあっては,基本ユニットUを形成する各枠板単体10,20を,図4(A)に示すようにいずれの枠体10,20の傾斜辺10b,20b共に,基本ユニットUによって形成される矩形の幅方向の一辺(紙面左側の一辺)に対しその長さ方向の略中央で交わるように形成した,形状の異なる2種類の四角形の組合せによって形成しているが,基本ユニットUを構成する枠板単体10,20の組合せは図4(A)に示す形状の組合せに限定されず,例えば図4(B)に示すように2枚の枠板単体10’,20’を同一形状に形成したものであっても良く,又は,図4(C)に示すように一方の枠板単体10’’を五角形,他方の枠板単体20’’を三角形に形成するものとしても良い。
なお,本実施形態の装飾用残存型枠1は,前述した基本ユニットUを最小のパターンとして,これを連続配置することにより所定パターンの模様を表出させているが,このことは,本発明の装飾用残存型枠1の全ての部分を,前記基本ユニットUによって形成することに限定したものではない。
すなわち,本発明の装飾用残存型枠1によって施工するコンクリート構造物が,一例として鉄筋コンクリート造の住宅の壁面である場合には,図1に示すようにこの壁面における窓の形成位置,出入り口の形成位置に対応する部分には,装飾用残存型枠1で覆われていない開口を設ける必要がある。
そのため,この開口の形成位置の周縁に配置される基本ユニットUは,その一部が切り欠かれた形状を成し,この部分において,前述した2種類の枠板単体10,20の基本形状の一部を切除した形状の枠板単体10x,20xが使用される。
このように,前述した基本形状の一部を切除した形状の枠板単体10x,20xを使用することで,装飾用残存型枠1に表出される模様の連続性を損なうことなく,窓や出入り口等を形成することが可能となる。
〔裏板〕
以上のように,基本ユニットUを構成する2枚の枠板単体10,20は,2枚1組で所定形状の矩形を形成するように,傾斜辺10b,20bを,所定間隙δを介して平行に配置した後,裏面(コンクリートの打設面)側において前述の間隙δを長手方向に裏板30で覆い,2枚の枠板単体10,20の傾斜辺10b,20b部分における端縁をそれぞれ前記裏板30に固着することで,2枚の枠板単体10,20を裏板30によって連結している(図5及び図6参照)。
また,前述した各基本ユニットUを,所定間隙δを介して連続配置することにより,一方の基本ユニットUを構成する枠板単体10,20と,これに隣接する他方の基本ユニットUを構成する枠板単体10,20間に形成された目地状の間隙δについても,コンクリート打設面側において裏板30で覆い,この裏板30に枠板単体10,20を固定することにより,隣接する枠板単体10,20間が連結され,この作業を繰り返すことで残存型枠1が形成されている。
この裏板30は,コンクリートの打設後,硬化したコンクリート中に埋没してコンクリート中より抜き取ることができなくなるように,幅方向の断面において,枠板単体10,20に対する接触面31側から,これに対向する対向面32に向かって拡大する形状に形成されており,本実施形態にあっては,一例として図6に示すように幅方向の断面を台形に形成した前記裏板30を使用している。
この裏板30は,コンクリート打設面側において前述の間隙δを覆うように隣接する枠板単体10,20双方に接触させた状態で枠板単体10,20にビス止め等の方法により固着されており,これにより,裏板30を介して隣接する2枚の枠板単体10,20が連結されている。
なお,図6に示す実施形態にあっては,枠板単体10,20に対する裏板30の固着を,裏板30側から打ち込んだビスによって行うものとしているが,これとは逆に,例えば枠板単体10,20の表面側よりビスを打ち込んで両者の固着を行うものとしても良い。
このように枠板単体10,20の表面側よりビスを打ち込む場合,施工後に何らかの理由で枠板単体10,20の一部又は全部を取り外す必要が生じた場合の作業性を向上させることができる。
もっとも,この構成ではビスの頭部が残存型枠の外表面に現れて美観が損なわれることとなるため,装飾用残存型枠の装飾性を重視する場合には,コンクリート打設面となる裏板30側よりビスを打ち込むことが好ましい。
本実施形態において使用した裏板30は,前述した枠板単体10,20と同様,木粉を充填した合成樹脂から成る成形生地を成形して得た木質合成板によって形成したものであり,一例として本実施形態にあっては幅方向の断面に表れる台形の長辺を70mm,短辺を60mm,板厚を20mmに形成したが,この裏板30の材質,形状及び寸法は,本実施形態の構成に限定されず,施工するコンクリート構造物の規模等に応じて,材質,形状,寸法等を変更しても良い。
なお,幅方向に隣接する基本ユニットU間を連結する裏板30は,これを比較的長尺に形成し,図5に示すように1本の連続した裏板30によって上下に配置された複数の基本ユニットUのいずれの連結をも行うようにすることが好ましい。
このように,上下に配置された複数の基本ユニットUに対して長尺に形成された共通の裏板30を使用することで,得られる残存型枠1全体の強度を高めることができる。
このようにして,裏板30によって各枠板単体10,20間を連結することにより得られた装飾用残存型枠1のコンクリート打設面には,前述した裏板30が,図5に示すように,各基本ユニットUを囲む格子状の配列を成すと共に,各基本ユニットUを構成する2枚の枠板単体10,20の傾斜辺10b,20b間を連結する裏板30が,この格子の各枡目内に斜めに配置されて,所謂「筋交い」と同様の機能を発揮することにより,装飾用残存型枠1全体の強度を向上させる役割を果たしている。
しかも,各枠板単体10,20の全ての辺が,抜き取り不能にコンクリート中に埋設される裏板30に固着されていることから,個々の枠板単体10,20が施工後のコンクリート構造物の壁面より脱落することもない。
〔表出模様〕
以上のように構成された本発明の装飾用残存型枠1において,基本ユニットUを各種のパターンで配列することで,各枠板単体10,20間に設けた目地状の間隙δによって表出された各枠板単体10,20間の境界によって模様が形成されると共に,各位置に配置する枠板単体10,20の色を選択することにより,複数の枠板単体10,20の組合せに視覚上の関連性を持たせることで,各種パターンの模様を表出させることができる。
一例として,図1に示す実施形態における基本ユニットUの配置パターンを,図7(A)を参照して説明すると,この配置パターンでは,所定の向きに配置した基本ユニットと,前記向きの基本ユニットに対して180°時計回りに回転させた向きの基本ユニットを,水平方向(行a〜d方向)に交互に配置すると共に,高さ方向(段1〜4方向)に同一の向きで連続配置している。
そして,4つの基本ユニット(一例として,a行1段,a行2段,b行1段,b行2段)の境界において隣接し,全体として菱形を形成する4つの枠板単体(図中,グレーに着色した部分)の組合せを同一色に形成することにより菱形模様を表出させており,このような菱形模様を,3色の異なる色でランダムに出現させることで,所定の模様を表出させている(図1参照)。
このように,基本ユニットの配列と,各枠板単体の色の選択によって,複雑な模様を表出させることができるものとなっている。
なお,図1に示す実施形態にあっては,前述したパターンで基本ユニットUを配列すると共に,菱形模様が表出するように枠板単体10,20の配色パターンを選択したものであるが,同様の基本ユニットの配列を採用した場合であっても,色分けのパターンを変更することにより,全く異なる印象の模様を表出させることが可能である。
また,図7(A)を参照して説明したと同一形状の基本ユニットUを使用した場合であっても,例えば図7(B)に示すように,水平方向及び垂直方向のいずれに対しても,全て同一の向きで基本ユニットUを配列することにより,更には,所定の向きの基本ユニットと,この向きを水平方向乃至は垂直方向に反転させた形状の基本ユニット,所定の向きの基本ユニット,又は,前記反転させた基本ユニットを更に時計回りに180°回転させた基本ユニットUを所定のパターンで組合せることにより,例えば図7(C)〜(E)に示すように,図1及び図7(A)を参照して説明したものとは全く異なる印象のパターンを表出させることができる。
更には,枠板単体10,20の一方又は双方の形状を変更して,一例として図7(F)〜(H)に示すようなパターンで各基本ユニットを配列するものとしても良い。
更に,このようにして形成したパターンに対し,各枠板単体10,20に対する色の配列を組み合わせることにより,本発明の装飾用残存型枠によって表現できるデザインは無限であり,一例として和服の柄等として採用されている連続模様,例えば「矢絣」〔図7(C)参照〕,「算盤絞り」〔図7(F)参照〕,「千鳥格子」〔図7(G)参照〕,「鱗形」〔図7(H)参照〕等を,極めて容易に表現できる模様の一例として挙げることができる。
〔施工例〕
以上で説明した本発明の装飾用残存型枠1を使用したコンクリート構造物の施工例を,図8及び図9を参照して説明する。
前述した各枠板単体10,20及び裏板30は,木質合成板を製造工場等で前述した基本形状に裁断することにより製造しておき,設計に従った各枠板単体10,20の配置が判るように,例えばコンクリート打設面側に取付位置や取り付けの際の向きを記入する等して建築現場に搬入する。
なお,前述したように窓の形成位置等において,基本形状の一部を切除等した形状の枠板単体が使用される場合には,前述した基本形状の枠板単体を現場作業において切除して,これを作成するものとしても良いが,このような定形外の枠板単体についても,予め製造工場等で作成しておくものとしても良い。
施工現場での作業性を向上させるために,建築現場に搬入するに際し,予め製造工場等において前述した基本ユニットUを構成する2枚の枠板単体10,20の傾斜辺10b,20b間を裏板30で連結しておき,前述した基本ユニットUを形成した状態で施工現場に搬入するものとしても良く,更には,複数の基本ユニットUを,運搬等の妨げとならない範囲で複数連結しておき,これを建築現場に搬入するようにしても良い。
なお,各枠板単体10,20には,前述した製造工場における加工の際に,後述する「Pコン」等の枠板間隔規制体40に設けた軸ネジ41の取付位置に,取付孔11,21を形成しておくことが好ましい。
以上のようにして,製造工場等において製造された枠板単体10,20や裏板30は,施工現場における所定の位置,本実施形態にあっては鉄筋コンクリート構造物における外壁の形成位置に組み付けられて,コンクリート成形用の型枠として使用される。
このような組み付け作業に際し,施工現場における作業において,先ず,組を成す2枚の枠板単体10,20を前述した裏板30によって連結して基本ユニットUを形成し,この基本ユニットUを,設置の際の作業性等を損なうことが無い程度の個数,裏板30によって連結する。
本実施形態にあっては,一例として図5に示すように4組の基本ユニットを上下二段に連結して形成した,合計8組の基本ユニットUを組み合わせた残存型枠1毎に1つのブロックとして組み立て作業を行った。
この残存型枠1の枠板単体10,20に設けた取付孔11,21には,型枠間の間隔を規制する枠板間隔規制体(本実施形態にあってはPコン40)に設けた軸ネジ41を挿入すると共に,枠板単体10,20の表面側(コンクリート打設面とは反対側)より突出した軸ネジ41にホームタイ50を螺着してPコン40を枠板単体10,20のコンクリート打設面に取り付けておく。
このようにして,Pコン40及びホームタイ50を取り付けた後,基本ユニットU間を連結する裏板30と対向する位置,及び,ホームタイ50の取付位置近傍にそれぞれ必要に応じて縦桟木61,62を配置し,また,ホームタイ50に取り付けた三の字金具51を介して横桟木63を取り付けて,ホームタイ50に螺合したナット52の締め付けによって三の字金具51を枠板単体10,20側に移動させることで,横桟木63を縦桟木61,62に押圧すると共に,縦桟木61,62を枠板単体10,20の表面に押圧することで,コンクリート打設時における圧力によって残存型枠1が変形しないようにしておく。
なお,前述の縦桟木61,62及び/又は横桟木63は,これを貫通して前記裏板30に至る木ねじ等を使用して裏板30に仮止めするものとしても良い。
以上のようにして,桟木61〜63による補強が完了した残存型枠1は,これを,クレーン等を使用して基礎上の所定の位置に立設すると共に,同様に形成した残存形枠1を幅方向に隣接配置してこれらを裏板30によって連結し,共通の横桟木63を架け渡す。また,必要に応じて高さ方向にも残存型枠1を連結,園長し,この作業を繰り返すことにより必要な範囲を残存形枠1で覆う。
このようにして,施工されるコンクリート構造物の外壁を覆うように装飾用残存型枠1の取付が完了すると,この装飾用残存型枠1のコンクリート打設面側に必要な配筋(図示せず)を行うと共に,枠板単体10,20に取り付けたPコン40にセパレータ70の一端70aを螺合し,このセパレータ70の他端70bに更にPコン40を取り付ける。
配筋(図示せず),セパレータ70,及びPコン40の取付が完了すると,前述したPコン40の取付位置に対応して貫通孔81が形成されている,例えば合板製の既知のコンクリートパネル80が前述した装飾用残存型枠1に対して対向配置され,このコンクリートパネル80に形成した前述の貫通孔81を貫通して突出したPコン40の軸ネジ41に,ホームタイ50を螺合して固定する。
コンクリートパネル80のコンクリート打設面とは反対側の面(建物の内側)に対しても,必要に応じて縦桟木(図示せず)の取付を行うと共に,ホームタイ50に三の字金具(図示せず)を取り付けて横桟木(図示せず)の取付を行い,型枠の取付作業が完了する。
以上の作業を繰り返し,必要な範囲に亘り型枠の取付が完了すると,装飾用残存型枠1とコンクリートパネル80間にコンクリートを流し込み,コンクリートの打設作業が完了する。
コンクリートの打設作業が完了し,所定期間の養生を行った後,三の字金具51,ホームタイ50,横桟木63,縦桟木61,62を取り外すと共に,内壁側に設けていたコンクリートパネル80については,これを除去する。
コンクリートパネル80の除去後,コンクリートパネル80を除去することにより現れたPコン40を更に内壁より除去し,Pコン40を除去することにより内壁面に生じた凹部に必要に応じて穴埋め用のモルタルを充填する。
一方,コンクリート壁体の外面側に設けた装飾用残存型枠1については,これを除去することなく,そのまま構造物の表面装飾として残す。
この装飾用残存型枠1において,前述した枠板単体10,20間を連結する前述の裏板は,図6,図8,及び図9に示すように幅方向の断面において台形状に形成されていると共に,この台形の短辺を枠体単体10,20と接触させるように取り付けていることから,打設されたコンクリート中に裏板30が埋没した状態でコンクリートが硬化すると,裏板30は硬化したコンクリートから抜き取ることかできなくなる。
以上のように構成したことにより,装飾用残存型枠1を構成する各枠板単体10,20は,全ての辺がこの裏板30に固着されていることから,極めて強固に壁体表面に固着されたものとなっている。
以上のようにして,三の字金具51,ホームタイ50,横桟木63,縦桟木61,62を取り外すと,ホームタイ50を螺着していたPコン40の軸ネジ41に対し,ナット(図示せず)を螺合する。
このようにPコン40の軸ネジ41にナット(図示せず)を螺合することで,このナットの締め付けによって装飾用残存型枠1を,Pコン40を介してセパレータ70に固定することができ,装飾用残存型枠1がより一層,壁面より脱落し難いものとなると共に,ナットによってPコン40の軸ネジ41が隠れることにより見栄えが良く,特に,このようなナットとして袋ナットを使用する場合には,より装飾効果を向上させることができる。
以下の特許請求の範囲は,ここに開示された特定の手段のみで構成された器具,機器,機械,装置もしくは,工程又は方法を指すものではない。前述の特許請求の範囲は,この画期的な発明の核心又は本質を保護することが意図される。本発明は明らかに新規性を有し,且つ有用である。
更に,本発明が成された時点で,本発明は当業者にとって従来技術を参照して自明では無く,又,本発明の大変革をもたらす特質を鑑みると,本発明は,当該技術分野において明らかに先駆的な発明である。法的な問題としては,本発明の核心を保護するために,以下の特許請求の範囲は極めて広く解釈されなければならない。
したがって,前述され上記の記載から明らかにされる目的は効率的に達成され,前記構成において,本発明の範囲から逸脱することなく,ある程度の変更が成し得るので,前述の記載又は添付図面に含まれる全ての内容は,限定的な意味ではなく例示的に解釈されることが意図される。以下の特許請求の範囲は,ここに記載する本発明の包括的且つ固有の特徴の全てを含むことが意図され, 言語の問題として,本発明の範囲についての他の全ての表現は,特許請求の範囲に属する,と言えることを理解されたい。
1 装飾用残存型枠
10 枠板単体
10a,10e 水平辺
10b 傾斜辺
10c,10d 高さ方向を成す辺
11 取付孔
20 枠板単体
20a,20e 水平辺
20b 傾斜辺
20c,20d 高さ方向を成す辺
21 取付孔
30 裏板
31 接触面
32 対向面
40 枠板間隔規制体(Pコン)
41 軸ネジ
50 ホームタイ
51 三の字金具
52 ナット
61,62 縦桟木
63 横桟木
70 セパレータ
70a 一端(セパレータの)
70b 他端(セパレータの)
80 コンクリートパネル
81 貫通孔
U 基本ユニット
δ 間隙

Claims (10)

  1. 水平を成す一辺と,少なくとも一辺が前記水平辺に対して傾斜する傾斜辺を備えた三辺以上により画定される枠板単体を複数枚組み合わせることにより形成され,
    前記枠板単体が,隣接する前記枠板単体の各辺相互間に目地状に所定間隙が形成されるように配置されていると共に,
    前記所定間隙を長手方向に被覆し,且つ,前記枠板単体に固定されて,隣接する前記枠板単体間を連結する裏板をコンクリート打設面に有し,
    前記裏板の幅方向断面形状が,前記枠板単体との接触面側から,該接触面に対する対向面に向かって拡大する形状に形成されていることを特徴とする装飾用残存型枠。
  2. 前記傾斜辺を,前記所定間隙を介して平行に配置することにより所定形状の矩形を形成する,所定形状の2枚の枠板単体の組合せから成る基本ユニットを有し,
    前記基本ユニットを所定の向きで連続配置し,又は前記基本ユニットの向きを所定パターンで反転及び/又は回転させて連続配置することにより表出させた模様を有することを特徴とする請求項1記載の装飾用残存型枠。
  3. 前記基本ユニットを構成する2枚の枠板単体の形状を基本形とし,この基本形の枠板単体の一部を切除した形状の枠板単体による構成部分を含むことを特徴とする請求項2記載の装飾用残存型枠。
  4. 色の異なる前記枠板単体が混在して形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の装飾用残存型枠。
  5. 隣接する複数の枠板単体を同一色とすることにより,同一色とした隣接する枠板単体の組合せ形状による模様が表出されていることを特徴とする請求項4記載の装飾用残存型枠。
  6. 前記枠板単体が,木粉を充填した合成樹脂を板状に成形して得た木質合成板であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の装飾用残存型枠。
  7. 前記裏板が,木粉を充填した合成樹脂を板状に成形して得た木質合成板であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の装飾用残存型枠。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載の装飾用残存型枠を使用して形成されたコンクリート構造物であって,
    前記装飾用残存型枠によって表面が覆われていると共に,該装飾用残存型枠の前記裏板が,硬化したコンクリート内に埋設されていることを特徴とするコンクリート構造物の壁面構造。
  9. 前記コンクリート構造物のコンクリート内に埋設されたセパレータの一端に,前記枠板単体を固着したことを特徴とする請求項8記載のコンクリート構造物の壁面構造。
  10. 前記枠板単体の固着を,前記枠板単体を貫通して突出した,前記セパレータの一端に取り付けた枠板間隔規制体の軸ネジに対しナットを螺合して行うことを特徴とする請求項9記載のコンクリート構造物の壁面構造。
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