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JP5747126B2 - 1,1,1−トリフルオロプロパンの製造方法 - Google Patents

1,1,1−トリフルオロプロパンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、1,1,1−トリフルオロプロパンを含む組成物の製造方法に関する。
1,1,1−トリフルオロプロパンは、HFA−263fb、HFC−263fb、又は単に263fbとしても知られている。以下、特に記載した場合を除いて、1,1,1−トリフルオロプロパンを263fbと呼ぶ。公知の263fbの製造方法は、典型的には、収率が低いこと、及び/又は取り扱う試薬が有毒及び/もしくは高価であること、及び/又は使用条件が厳しいこと、及び/又は副生成物が有毒であることなどの欠点がある。263fbの製造方法は、例えば、Journal
of Industrial and Engineering Chemistry、1947年、39、420〜421に記載されている。この論文では、263fbは、アンチモン触媒を用いた1,1,1−トリクロロプロパン、即ち260fb、の液相フッ化水素化によって調製されている。しかしながら、260fb材料が希少であり、試薬の扱いに危険が伴い、かつこの方法による収率は低いので、この方法は単に学術的な関心によるものである。公知の方法の欠点に対処することに加えて、容易に入手可能な原料のみを使用した新規な263fbの製造方法を提供することが望ましい。本発明は、これらの問題の1つ以上に対処しようとするものである。
過去に刊行された文献が本明細書において記載又は検討されていても、必ずしも当該文献が技術水準の一部分であるか又は共通の一般的な知識であると認識すべきではない。
本発明は、3,3,3−トリフルオロプロペン(1243zf)又は3−クロロ−1,1,1−トリフルオロプロパン(253fb)を出発原料として使用することによる、263fbを含む組成物の製造方法を提供する。これらの物質はいずれも、周知の技術を用いて商業的に製造されている。1243zfは、モノマーとしてや、例えば、冷却における作動液として有用である。
本発明は、1243zfの水素化による263fbを含む組成物の製造方法を提供する。
Figure 0005747126
本発明では、1243zfの水素化は、バッチ式又は連続的、好ましくは連続的に行われてもよい。静的ミキサー、管型反応器、撹拌槽型反応器、又は撹拌型気液分離容器などの任意の適切な装置を使用してもよい。好ましくは、装置は、例えば、ステンレス鋼、ハステロイ(Hastelloy)(登録商標)、又はインコネル(Inconel)(登録商標)などの耐食性のある材料の1種以上からなる。
水素化反応からの生成物は、1つ以上の精製工程に供されてもよい。精製は、例えば、蒸留、凝縮、又は相分離工程の1つ以上によって、ならびに/あるいは水又は塩基水溶液を用いて除去する(scrubbing)こと及び分子篩、ゼオライト、又は他の乾燥剤などで乾燥することによって、所望の生成物又は試薬を分離することによって達成されてもよい。未反応の1243zfはすべて反応器にリサイクルすることができ、そこで最終的に263fbに変換されることになる。
水素化反応は、典型的には、出発原料である1243zfの少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約75%、例えば、約90%を263fbに変換する。
1243zfから263fbへの水素化反応は、液相又は気相、好ましくは気相中で行われてもよい。気相中では、約−40〜150℃、例えば、約−25〜約100℃の温度が使用されてもよい。より低い又はより高い温度を使用することができるが、速度及び選択性、すなわち副生成物に対する所望の生成物の割合、が低下する。液相水素化に好ましい温度は、約0〜約180℃、例えば、約50〜約150℃である。
反応が液相中で行われる場合、任意の適切な溶媒を使用してもよいし、反応は溶媒の非存在下、すなわち無溶媒、で行うこともできる。適切なという語は、反応物が溶解し、均一触媒の場合には触媒が溶解する溶媒を意味する。溶媒は、水素化に対して安定しているのがよく、教示の温度、圧力などの範囲内で反応物や生成物のどちらとも反応しないのがよい。溶媒が存在する場合は、水素化反応はシクロヘキサンの非存在下で行われるのが好ましい。これは、好ましくは溶媒がシクロヘキサンではないか、又はシクロヘキサンを含まないことを意味する。適切な溶媒としては、メタノールなどのアルコールや、THFを含む他の適切な溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の別の態様では、水素化反応は263fbの存在下で行われる。263fbは、気相又は液相反応において希釈剤として存在することができる。例えば、気相中では、263fbは、窒素と組み合わせて又は窒素の代わりに希釈剤として使用することができる。例えば、液相中では、反応は、溶媒としての263fb(単独で又は上記の溶媒などの他の溶媒と組み合わせて)の存在下で行うことができる。これは、任意の簡便な手段によって達成することができる。263fbは、反応の開始前に反応容器又は領域へ導入することができる。出発原料の1種以上を反応の開始前に263fbと混合することができる。例えば、263fb及び1243zfをあらかじめ混合し、反応容器又は領域に供給することができるし、あらかじめ263fbを充填した反応容器又は領域に1243zfを供給することができる。
驚くべきことに、また予想外にも、263fbの存在下で水素化反応を行うと263fbの収率を向上できることが見出された。263fbの使用は、水素化反応へ他の種を導入することが必要となるのを回避することになるので有利であり得、したがって希釈剤を分離し回収する工程が必要となるのを回避することができる。これは、起こり得る副反応の可能性を低減させることもでき、したがって所望の生成物への原料の変換を向上できる。
1243zfから263fbへの水素化反応は、大気圧、大気圧未満、又は大気圧より高い気圧、好ましくは大気圧より高い気圧で行ってもよい。例えば、水素化は、約0〜約40bara、例として、約1〜約30bara、例えば、約1〜約20baraの圧力で行ってもよい。
水素:1243zfの比率は、好適には約0.1:1〜約40:1、例として、約1:1〜約20:1、好ましくは約1:1〜約10:1、例えば、1.5:1〜約5:1である。
好ましくは、反応は二酸化炭素の非存在下で行われる。
任意の適切な水素化触媒を使用してもよい。適切な触媒としては、遷移金属を含むものが挙げられる。好ましい遷移金属水素化触媒としては、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、及びこれらの混合物を含むものが挙げられる。このような触媒は、例えば、アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、もしくはこれらのフッ化物、フッ化カルシウム、炭素、又は硫酸バリウムに担持されていてもよいし、例えば、ラネーニッケルや、例えばPtOを還元して生成したPtなどの非担持のものであってもよい。本発明での使用に好適な触媒の例としては、Pt/アルミナ、Pd/硫酸バリウム、Pd/C、Pd、及びクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)が挙げられる。1つの態様では、触媒はPd/Cではない。特に、1つの態様では、Pd/Cは、液相反応においては触媒として使用されない。本発明の別の態様では、触媒は、アルミナに担持されたプラチナ(Pt/Al)又はクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(ウィルキンソン触媒)、又はインサイチュで白金金属に還元されるアダムス触媒PtOである。
本発明の好ましい態様では、1243zfは、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(ウィルキンソン触媒)の存在下で液相中で水素化され、当該反応は、263fbの存在下で行われるか(例えば、263fbが溶媒として使用される)、又は当該反応は、263fbを含む溶媒中で行われる。
バッチ式で操作する場合は、水素化触媒は、典型的には、出発原料の全重量に対して約0.01〜約30重量%、例えば、約0.1〜約10%の量で使用される。Pt/Alを触媒として使用する場合は、Ptは、触媒の約0.01〜約10重量%、例えば、約0.1〜約5%の量で存在する。
連続的に操作する場合は、規定する接触時間及び条件の範囲にわたって商業上有意な変換を達成するのに十分な触媒の塊が存在するのがよい。
好ましくは、触媒は、HFの存在下で安定している。
気相中では、1243zfとの水素及び触媒の接触時間は、典型的には、約1〜約200秒、例えば、約2〜約150秒である。
液相中では、1243zfとの水素及び触媒の接触時間は、好適には、約1〜約180分、例えば、約2〜約60分である。
水素化反応は、発熱反応である。反応に伴う発熱を制御するために、触媒は、アルミナ、炭素などの不活性担体に希釈することができる。さらに、1243zf材料を、窒素などの不活性ガス又は好ましくは263fb生成物で希釈することができる。
本発明の1つの態様では、1243zfは、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、及びこれらの混合物を含むものから選ばれる遷移金属触媒の存在下で気相中で水素化され、この反応に好ましい触媒としては、アルミナ担持Pt触媒が挙げられる。任意で、この反応を263fbの存在下で行ってもよい。
別の態様では、1243zfは、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、及びこれらの混合物を含むものから選ばれる遷移金属触媒の存在下で液相中で水素化され、この反応に好ましい触媒としては、アダムス触媒(酸化Pt(IV))又はウィルキンソン触媒(RhCl(PPh)が挙げられる。
この反応に使用する適切な溶媒としては、メタノールなどのアルコール又はTHFが挙げられる。任意で、この反応を263fbの存在下で行ってもよい。
別の態様では、1243zfは、Pd炭素触媒などのPd触媒の存在下、263fbの存在下で液相中で水素化される。
263fbの調製に関する別の態様では、方法は、(i)263fbと1243zfとの混合物を準備すること、及び(ii)適切な触媒の存在下で混合物を水素と接触させることを含む。典型的には、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、及びこれらの混合物を含むものから選ばれる遷移金属触媒であり、この反応に好ましい触媒としては、アダムス触媒(酸化Pt(IV))又はウィルキンソン触媒(RhCl(PPh)が挙げられる。
本発明はまた、253fbの還元的脱塩化水素化による263fbを含む組成物の製造方法も提供する。
Figure 0005747126
本発明では、253fbの還元的脱塩化水素化は、バッチ式又は連続的、好ましくは連続的に行われてもよい。静的ミキサー、管型反応器、撹拌槽型反応器、又は撹拌型気液分離容器などの任意の適切な装置を使用してもよい。好ましくは、装置は、例えば、ステンレス鋼、ハステロイ(Hastelloy)(登録商標)、又はインコネル(Inconel)(登録商標)などの耐食性のある材料の1種以上からなる。
脱塩化水素化反応からの生成物は、1つ以上の精製工程に供されてもよい。精製は、例えば、蒸留、凝縮、又は相分離工程の1つ以上によって、ならびに/あるいは水もしくは塩基水溶液を用いて除去(scrubbing)することによって、所望の生成物又は試薬を分離することによって達成されてもよい。
脱塩化水素化反応の生産物は、1243zf及び263fbの両方とHClとを含んでいてもよい。これらは、263fbが蒸留などの任意の公知の方法によって精製される前に、お互いから分離されてもよい(例えば、蒸留や、水及び/又は水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムなどの塩基を用いて除去(scrubbing)することによって)。未反応の253fb及びすべての1243zf生成物は反応器にリサイクルすることができ、そこで最終的に263fbに変換されることになる。
脱塩化水素化反応は、液相又は気相、好ましくは液相中で行われてもよい。約−25〜約300℃の温度が使用されてもよい。液相脱塩化水素化に好ましい温度は、約0〜約180℃、例えば、約15〜約120℃である。気相脱塩化水素化に好ましい温度は、約0〜約300℃、例として、約20〜約250℃、例えば、約50〜約200℃である。
反応が液相中で行われる場合、任意の適切な溶媒を使用してもよいし、反応は溶媒の非存在下、すなわち無溶媒、で行うこともできる。適切なという語は、反応物が溶解し、均一触媒の場合には触媒が溶解する溶媒を意味する。溶媒は、水素化に対して安定しているのがよく、教示の温度、圧力などの範囲内で反応物や生成物のどちらとも反応しないのがよい。適切な溶媒としては、メタノールなどのアルコールや、THFを含む他の適切な溶媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の別の態様では、水素化反応は263fbの存在下で行われる。263fbは、気相又は液相反応において希釈剤として存在することができる。例えば、気相中では、263fbは、窒素と組み合わせて又は窒素の代わりに希釈剤として使用することができる。例えば、液相中では、反応は、溶媒としての263fb(単独で又は上記の溶媒などの他の溶媒と組み合わせて)の存在下で行うことができる。これは、任意の簡便な手段によって達成することができる。263fbは、反応の開始前に反応容器又は領域へ導入することができる。出発原料の1種以上を反応の開始前に263fbと混合することができる。例えば、263fb及び253fbをあらかじめ混合し、反応容器又は領域に供給することができるし、あらかじめ263fbを充填した反応容器又は領域に253fbを供給することができる。
驚くべきことに、また予想外にも、263fbの存在下で水素化反応を行うと263fbの収率を向上できることが見出された。263fbの使用は、水素化反応へ他の種を導入することが必要となるのを回避することになるので有利であり得、したがって希釈剤を分離し回収する工程が必要となるのを回避することができる。これは、起こり得る副反応の可能性を低減させることもでき、したがって所望の生成物への原料の変換を向上できる。
脱塩化水素化反応は、大気圧、大気圧未満、又は大気圧より高い気圧、好ましくは大気圧より高い気圧で行ってもよい。例えば、脱塩化水素化は、約0〜約40bara、例として、約1〜約30bara、例えば、約5〜約20baraの圧力で行ってもよい。
水素:253fbの比率は、好適には約0.1:1〜約40:1、例として、約1:1〜約20:1、好ましくは約1.1:1〜約10:1、例えば、1.5:1〜約5:1である。
任意の適切な脱塩化水素化触媒を使用してもよい。適切な触媒としては、遷移金属を含むものが挙げられる。好ましい遷移金属水素化触媒としては、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、及びこれらの混合物を含むものが挙げられる。このような触媒は、例えば、アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、もしくはこれらのフッ化物、フッ化カルシウム、炭素、又は硫酸バリウムに担持されていてもよいし、例えば、ラネーニッケル、又はPtOの還元により生成したPt金属などの非担持のものであってもよい。本発明での使用に好適な触媒の例としては、Pt/アルミナ、Pd/硫酸バリウム、Pd/C、Pd、及びクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)が挙げられる。本発明の1つの態様では、触媒は、アルミナに担持されたプラチナ(Pt/Al)又はクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(ウィルキンソン触媒)、又はインサイチュで白金金属に還元されるアダムス触媒PtOである。
本発明の好ましい態様では、253fbは、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(ウィルキンソン触媒)の存在下で液相中で脱塩化水素化され、当該反応は、263fbの存在下で行われるか(例えば、263fbは溶媒として使用される)、又は当該反応は、263fbを含む溶媒中で行われる。
バッチ式で操作する場合は、脱塩化水素化触媒は、典型的には、出発原料の全重量に対して約0.01〜約30重量%、例えば、約0.1〜約10%の量で使用される。Pt/Alを触媒として使用する場合は、Ptは、触媒の約0.01〜約10重量%、例えば、約0.1〜約5%の量で存在する。
連続的に操作する場合は、規定する接触時間及び条件の範囲にわたって商業上有意な変換を達成するのに十分な触媒の塊が存在するのがよい。
好ましくは、触媒は、HF及びHClの存在下で安定している。液相中では、方法は、任意で塩基の存在下で行われ、形成されるどのような酸性物質とも反応させ中和させることができる。適切な塩基としては、アミン、例えば、エチルアミンなどの第一級アルキルアミン、ジエチルアミンなどの第二級アルキルアミン、トリエチルアミンなどの第三級アルキルアミン、及びピリジンなどのアリールアミンが挙げられる。
気相中では、253fbとの水素及び触媒の接触時間は、典型的には、約1〜約200秒、例えば、約2〜約150秒である。
液相中では、253fbとの水素及び触媒の接触時間は、好適には、約1〜約180分、例えば、約2〜約60分である。
脱塩化水素化を行う別の方法は、熱によるか又は塩基を用いて(塩基を介した脱塩化水素化)253fbを1243zfに変換して1243zfを得、次いで上に記載のように1243zfを水素化することによる。好ましくは、塩基は、金属の水酸化物又はアミド(好ましくは、塩基性金属の水酸化物又はアミド、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物又はアミド)である。
本発明を下記の非限定的な例により説明する。
例1
1%アルミナ担持プラチナ触媒0.5gをアルミナビーズ1.5gで希釈し、インコネル製管型反応器に充填した。触媒の塊を窒素下(90ml/分)200℃で90分間乾燥させ、次いで水素(5ml/分)を用いて200℃で60分間前処理した。次いで、触媒を所望の反応温度まで冷却し、1bargでの水素(5ml/分)と窒素(90ml/分)との混合物を反応器に供給した。1243zf(5ml/分)を水素/窒素気流に導入した。次いで、反応器を加熱し、反応器の排気試料をガスクロマトグラフィーによる分析のために採取した。
Figure 0005747126
例2
温度を40℃にし、窒素希釈剤の流量を徐々に減少させた以外は、例1で詳述したように実験を行った。
Figure 0005747126
例3
窒素の代わりに263fbを希釈剤として使用した以外は、例2で詳述したように実験を行った。
Figure 0005747126
例4
1%アルミナ担持プラチナ触媒2.0gをインコネル製管型反応器に充填した。触媒の塊を窒素下(90ml/分)200℃で90分間乾燥させ、次いで水素(5ml/分)を用いて200℃で60分間前処理した。次いで、触媒を200℃で保持し、1bargでの水素(5ml/分)と窒素(60ml/分)との混合物を反応器に供給した。253fb(5ml/分)を水素/窒素気流に導入した。反応器の排気試料をガスクロマトグラフィーによる分析のために採取した。253fb:84モル%、263fb:14.1モル%、1243zf:0.98モル%。
例5:アダムス触媒を使用した1243zfの263fbへの液相水素化
酸化プラチナ(IV)(アダムス触媒)0.02g及びメタノール(10mL)を50mL反応器の底部に充填し密封した後、Nガスでパージした。反応器の内容物を1000rpmで撹拌し、30℃まで加熱した。Nを排気した後、1243zf(2.158g)を反応器に供給し、次にH(5.5bargで150mL)を供給し、反応を開始した。反応の進行をFTIR分光法によりモニタリングした。FTIRは、35分後には1243zfが水素化していたことを示した。反応器の内容物を回収し、ガスクロマトグラフィーにより分析した。1243zfの263fbへの変換は99%を超えていた。
例6:ウィルキンソン触媒を使用した1243zfの263fbへの液相水素化
ウィルキンソンの触媒(RhCl(PPh)0.05g及びTHF(10mL)を50mL反応器の底部に充填し密封した後、Nガスでパージした。反応器の内容物を1000rpmで撹拌し、25℃に保持した。Nを排気した後、1243zf(2.531g)を反応器に供給し、次にH(6.5bargで150mL)を供給し、反応を開始した。反応の進行をFTIR分光法によりモニタリングした。FTIRは、4時間20分以内に1243zfの完全な水素化を示した。反応器の内容物を回収し、ガスクロマトグラフィーにより分析した。1243zfの263fbへの変換は93%を超えていた。
例7
10重量%パラジウム炭素触媒0.4g及びTHF(10mL)を50mL反応器の底部に充填し、密封した後、Nガスでパージした。反応器を50℃まで加熱し、内容物を500rpmで撹拌した。Nを排気した後、1243zf(2.159g)を反応器に供給した。次いで、H(6bargで150mL)を反応器に供給し、反応を開始した。反応の進行をFTIR分光法によりモニタリングした。圧力損失によって観察されるように、7分以内にHが消費され、FTIRは、すべてではないが1243zfのいくらかが水素化されていたことを示した。追加のH(4barg)を反応器に供給した。次の10分以内に、追加のHが消費された。反応器の内容物を回収し、ガスクロマトグラフィーにより分析した:77.6%263fb及び22.4%1243zf。
例8
10重量%パラジウム炭素触媒0.4gを反応器の底部に充填し、密封した後、Nガスでパージした。Nを排気した後、1243zf(2.24g)と263fb(24.62g)との混合物を反応器に供給した。H(6.5bargで150ml)を反応器に供給し、50℃まで加熱し、内容物を300rpmで撹拌した。反応の進行をFTIR分光法によりモニタリングした。1時間後、実験を停止し、反応混合物を分析のため回収した:99.63%263fb及び0.21%1243zf。

Claims (13)

  1. 1,1,1−トリフルオロプロパン(263fb)を含む組成物の製造方法であって、適切な触媒の存在下で且つ263fbの存在下で3,3,3−トリフルオロプロペン(1243zf)又は3−クロロ−1,1,1−トリフルオロプロパン(253fb)と水素とを反応させて1,1,1−トリフルオロプロパン(263fb)を生成することを含んでなり、反応が行われる反応容器又は領域に263fbが反応の開始前に導入される、方法。
  2. 気相中で行われる、請求項1に記載の方法。
  3. (i)263fbと1243zfとの混合物を用意すること、及び
    (ii)適切な触媒の存在下で(i)の混合物を水素と接触させることを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 反応が、−25〜300℃の温度及び0〜40baraの圧力で行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 反応が、0〜300℃の温度で気相中にて行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 反応が、20〜200℃の温度で気相中にて行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 反応が、50〜150℃の温度で気相中にて行われる、請求項6に記載の方法。
  8. 1243zfと水素との反応を含み、水素:1243zfの比率が1:1〜40:1である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. 253fbと水素との反応を含み、水素:253fbの比率が1:1〜40:1である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  10. 触媒が、Ni、Pd、Pt、Re、Rh、Ru、及びこれらの混合物から選ばれる担持又は非担持の遷移金属を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 触媒が、アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア(又はこれらのフッ化物)、フッ化カルシウム、炭素、及び/又は硫酸バリウムに担持されている、請求項10に記載の方法。
  12. 触媒が、アルミナ担持プラチナ(Pt/Al)又はクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)である、請求項10に記載の方法。
  13. 触媒がクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(ウィルキンソン触媒)である、263fbを含む溶媒中で行われる請求項1、3、4及び8〜12のいずれか一項に記載の液相法。
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