JP5741232B2 - 積層体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
前記ガスバリア性保護層が、少なくとも水酸基を有する水溶性高分子とアルコキシシランとを含む溶液を塗布して得られる被膜からなり、
前記ガスバリア性保護層と前記ポリアミド不織布との界面の少なくとも一部で、前記ガスバリア性保護層中の原子と、前記ポリアミド不織布中の原子との間に結合が形成されており、前記ガスバリア性保護層および前記ポリアミド不織布とが接着剤を介さずに接着されていることを特徴とするものである。
R1nSi(OR2)m
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜8の有機基を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表すが、n+mはSiの原子価を表す。)
で表されるものであることが好ましい。
熱可塑性樹脂フィルム、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一方の面に設けた酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素からなる薄膜層、および前記薄膜層上に設けたガスバリア性保護層を含んでなるバリア性フィルムのガスバリア性保護層面、および/または前記ポリアミド不織布の少なくとも一方の面、に電子線を照射し、
前記電子線が照射された前記ガスバリア性保護層面および/またはポリアミド不織布面を重ね合わせて接着する、ことを含んでなることを特徴とするものである。
バリア性フィルム1は、図1に示すように、熱可塑性樹脂フィルム11、熱可塑性樹脂フィルム11の少なくとも一方の面に設けた酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素からなる薄膜層12、および薄膜層12上に設けたガスバリア性保護層13を含む。バリア性フィルム10は、図示しないが、薄膜層12およびガスバリア性保護層13を、熱可塑性樹脂フィルム11の一方の面のみならずその両方の面に設けたものでもよい。
R1nSi(OR2)m
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜8の有機基を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表すが、n+mはSiの原子価を表す。)で表されるものが好適に使用できる。上記式において、R1で表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、その他等のアルキル基を挙げることができる。アルコキシシランの具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン:Si(OCH3)4 、テトラエトキシシラン:Si(OC2H5)4 、テトラプロポキシシラン:Si(OC3H7)4 、テトラブトキシシラン:Si(OC4H9)4等を使用することができる。
本発明の積層体を構成するポリアミド不織布は、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/12共重合体等の樹脂からなる繊維を不織布とすることにより得られる。
次に、上記したような積層体を製造する方法を、図面を参照しながら説明する。先ず、上記したバリア性フィルム1とポリアミド不織布2とを準備し(図3(1))、両者のいずれか一方または両方の、接着しようとする部分に電子線を照射する(図3(2))。その結果、図3(3)に示すように、電子線が照射された部分のみ、バリア性フィルム1とポリアミド不織布2とが接着される。
厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、蒸着装置を用いて、下記の条件にて、そのフィルムの一方の面に、膜厚20nmとなるように酸化アルミニウム薄膜を形成した。
蒸着条件:
蒸着チャンバー内の真空度(酸素導入後):2×10−4mbar
巻き取りチャンバー内の真空度:5×10−3mbar
電子ビーム電力:25kW
組成I:
ポリビニルアルコール 2.33(質量%)
イソプロピルアルコール 2.70(質量%)
水 51.75(質量%)
エチルシリケート 16.60(質量%)
シランカップリング剤 1.66(質量%)
イソプロピルアルコール 3.90(質量%)
0.5N塩酸水溶液 0.53(質量%)
水 20.53(質量%)
合計 100.00(質量%)
ポリアミド不織布として、厚さ160μmのポリアミド不織布(ナイエース N0303WTO(ユニチカ株式会社製)を準備した。
<積層体の作製>
準備したバリア性フィルムおよびポリアミド不織布を、それぞれ150mm×75mmの大きさに切り出した試料を準備し、電子線照射装置(ライン照射型低エネルギー電子線照射装置EES−L−DP01、浜松ホトニクス株式会社製)のサンプル台に並置した。この際、電子線が試料に照射されない部分を設けるために、両試料の一方の端部5〜10mm程度にマスキングしておいた。
電圧:40kV
吸収線量:200kGy
装置内酸素濃度:100ppm以下
電子照射を行わなかった以外は実施例1と同様にして積層体を得た。しかしながら、得られた積層体はバリア性フィルムとポリアミド不織布とは接着していなかった。
得られた積層体を幅15mmの短冊状になるように切り出し、引張試験機(テンシロン万能材料試験機RTC−1310A、ORIENTEC社製)を用いて、50mm/分の速度で、90度剥離試験を行った。なお、上記したように比較例1の積層体は、バリア性フィルムとポリアミド不織布とが接着しておらず、積層体の接着強度を測定することができなかった。評価結果は、下記の表1に示される通りであった。
11 熱可塑性樹脂フィルム
12 薄膜層
13 ガスバリア性保護層
2 ポリアミド不織布
3、3’ 電子線照射装置
4、4’ 電子線
5 フィルム基材接触界面
6 ヒートローラ
7 支持ローラー
Claims (9)
- 熱可塑性樹脂フィルム、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一方の面に設けた酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素からなる薄膜層、および前記薄膜層上に設けたガスバリア性保護層を含んでなるバリア性フィルムと、ポリアミド不織布とが、前記バリア性フィルムのガスバリア性保護層と前記ポリアミド不織布とが対向するように、積層した積層体であって、
前記ガスバリア性保護層が、少なくとも水酸基を有する水溶性高分子とアルコキシシランとを含む溶液を塗布して得られる被膜からなり、
前記ガスバリア性保護層と前記ポリアミド不織布との界面の少なくとも一部で、前記ガスバリア性保護層中のケイ素原子、酸素原子または炭素原子のいずれか1つ以上と、前記ポリアミド不織布中の炭素原子または窒素原子のいずれか1つ以上との間に共有結合が形成されており、前記ガスバリア性保護層および前記ポリアミド不織布が接着剤を介さずに接着されていることを特徴とする、積層体。 - 前記ガスバリア性保護層と前記ポリアミド不織布との界面の少なくとも一部で、前記ガスバリア性保護層中の原子と、前記ポリアミド不織布中の原子との間で、酸素原子、窒素原子または水酸基を介して結合が形成されている、請求項1に記載の積層体。
- 前記アルコキシシランが下記一般式:
R1nSi(OR2)m
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して炭素数1〜8の有機基を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表すが、n+mはSiの原子価を表す。)
で表される、請求項1または2に記載の積層体。 - 前記水酸基を有する水溶性高分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、およびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される1種、または2種以上の混合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記ポリアミド不織布が、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/12共重合体からなる繊維、または、これら樹脂を鞘とする複合繊維からなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の、バリア性フィルムとポリアミド不織布とを積層した積層体を製造する方法であって、
熱可塑性樹脂フィルム、前記熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも一方の面に設けた酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素からなる薄膜層、および前記薄膜層上に設けたガスバリア性保護層を含んでなるバリア性フィルムのガスバリア性保護層面、および/または前記ポリアミド不織布の少なくとも一方の面、に電子線を照射し、
前記ガスバリア性保護層面およびポリアミド不織布面を重ね合わせて、前記バリア性フィルムと前記ポリアミド不織布とを接着する、ことを含んでなることを特徴とする、方法。 - 前記バリア性フィルムとポリアミド不織布とを重ね合わせる前および/または重ね合わせた後に電子線照射を行う、請求項6に記載の方法。
- 前記接着を加圧して行う、請求項6または7に記載の方法。
- 前記接着を加熱して行う、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
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