JP5741084B2 - 紙製トレイ状容器 - Google Patents
紙製トレイ状容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5741084B2 JP5741084B2 JP2011054049A JP2011054049A JP5741084B2 JP 5741084 B2 JP5741084 B2 JP 5741084B2 JP 2011054049 A JP2011054049 A JP 2011054049A JP 2011054049 A JP2011054049 A JP 2011054049A JP 5741084 B2 JP5741084 B2 JP 5741084B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- paper
- tray
- synthetic resin
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Cartons (AREA)
Description
このトレイ状容器は、内面に合成樹脂がコーティングされ、しかもコーナー部で、ブランクの端面が露出しないように、重ね合わさるように折り返して成形するので、液状物を含む内容物、あるいは浸透性のある内容物に対しても使用可能であった。
このようなトレイ容器の内面に設ける合成樹脂としては、必要な耐熱性とヒートシール性を兼ね備えているホリプロピレンが好適であるが、電子レンジあるいはオーブンによる加熱工程に耐えるためには、膜厚がある程度厚いことが必要であり、たとえば100μm以上のフィルムを使用するのが好ましい。
図7ではトレイ状に成型された紙製の外容器(10)は真空成型用の金型(30)の内側にセットされている。合成樹脂フィルム(20)は加熱装置(図示せず)により加熱されて金型(30)の上方に運ばれてきている。図の白抜き矢印はフィルムのこれからの変形方向とエアの吸引方向(D)を示している。
脂フィルムは均一に密着しているが、エア抜きのときのエアが逃げる箇所が容器底部のコーナー部(E)しかないので、局部的にエアを抜くことでフィルムに負荷がかかりピンホールが出来易いのみならずフィルムの冷却が進むことで密着も弱くなる。
例えば、特許文献1や特許文献2に示されるように、紙製の外容器の内面に、合成樹脂フィルムを加熱軟化させ、真空成形等の手段により、積層接着したトレイ状容器が提案されている。
以上のような手段を用いてもなお深絞りのトレイにあっては、容器底部とコーナー部において、真空成型時に外容器と内層フィルムとの密着を確実にしてかつ、ピンホール等の発生を防ぐことは困難であった。
紙を基材とするトレイ状容器内に内容物を充填後、紙を基材とする蓋材により封嵌し密封する蓋材とトレイ状容器とからなり、前記トレイ状容器は、上面が開口しつつ、開口周縁にフランジ面を有する紙基材からなる外容器の内面に合成樹脂フィルムを、真空成形、又は真空成形と圧空成形の併用により、積層接着して一体化されていて、前記トレイ状容器のフランジ面に、前記蓋材が重ね合わせられ、その重ね合わせ内面が熱融着されて密封される紙製トレイ状容器において、外容器を形成するブランクの側面板とそれに連設された重合片の境界の折れ罫線を一端とする線状の凹部または凸部を重合片に設け、
前記外容器を形成するブランクの側面板と重合片の境界の折れ罫線上に複数の微細孔が形成され、
前記微細孔が紙製トレイ状容器の底部に行くに従って配置の密度が大きくなっているかまたは微細孔のサイズが大きくなっていることを特徴とする紙製トレイ状容器である。
この折れ罫線に接続された線状の凹部または凸部を重合片に設けることによって線状の凹部または凸部によって側面板と重合片の重なり合う領域に形成されたわずかな空隙を通じて重合片の端部から折れ罫線へと吸引時のエアが移動することが出来るので、深絞りのトレイにあっても、容器底部とコーナー部において、真空成型時に外容器と内層フィルムとの密着を確実にしてかつ、ピンホール等の発生を防ぐことが可能となる。
また、前記折れ罫線上に複数の微細孔が穿設されていることによって前記のエアの移動がさらに促進されて前記の効果がより早く顕著に発現するようになる。
このようにして、本発明に係る紙製トレイ状容器によれば、内面の合成樹脂フィルムのピンホール発生による不良品の減少により製造工程での良品率が向上するのみならず、フィルム成形時の真空吸引の速度が安定することによって成形効率が上がる効果も期待できる。
本発明の紙製トレイ状容器は紙基材からなる外容器の内面に合成樹脂フィルムを、真空成形、又は真空成形と圧空成形の併用により、積層接着して一体化されている紙製トレイ状容器である。
複数の微細孔(6)は図5に示したように、特にエア吸引の増強が必要とされる容器底部に狭い間隔で配置され、容器上部では広い間隔で配置されている状態が脱気を効果的に行なう上では望ましい。
また、同様の理由で複数の微細孔(6)のそれぞれのサイズは同じである必要はなく、図6に示したように、特にエア吸引の増強が必要とされる容器底部の孔径が大きく、容器上部では小さい孔径で形成されている状態が脱気を効果的に行なう上では望ましい。
紙基材としては、適度な剛度を有することはもちろんのこと、電子レンジ、オーブン等による加熱に対する剛性を持たせるために、加熱による臭気の発生がないか、または低い材質を使用する必要がある。この要求を満たす材質としてはバージンパルプにより製紙したものが適している。また加熱調理により発生する水分の付着を防止する必要から耐水性、端面からの水分の付着の吸収性のない、または低い材質を用いる必要がある。この要求を満たす材質としては、一般にカップ原紙と呼ばれるものが適している。
また、上記の紙基材は単体でもよいが必要に応じて他の層を複合した積層体でもよい。よく用いられる複合層としては、印刷層、シーラント層、ガスバリア層や層間の接着を確保
するための接着層、アンカー層等がある。
接着層およびアンカー層は積層する層の性質から通常使用される材質の層が適宜選択出来る。
印刷した紙基材を容器の形状に合わせて所定の形状に打ち抜き、同時に折曲げ用の罫線を入れたブランクとして断裁する。そのブランクを罫線に沿って折曲げ、組み立てて必要な部分を接着することによって外容器を製造する。
また、外容器と接する層は、カルボニル基を有するエチレン系共重合体層を用い、この少なくとも2層からなる合成樹脂フィルムであることが好ましい。この合成樹脂フィルムの厚さは、成形性、耐熱性、内容物保護性のため100μm以上必要であり、好ましくは100〜200μmの範囲である。
この合成樹脂フィルムは、前記構成の他、PP層として、PPの単体以外に、内容物に接する側に用いたPP以外のPP、ポリエチレン、あるいは非晶質ポリエステルとを組み合わせた多層構成としてもよい。
前記合成樹脂フィルムは、それぞれドライラミネート法により積層してもよいが、同時に溶融押出しする、共押出し法により形成したフィルムが好ましい。
このピーラブル樹脂としては、シングルサイト触媒により重合したポリエチレン、あるいはエチレン−αオレフィン共重合体、またはシングルサイト触媒により重合したポリエチレン、あるいはエチレン−αオレフィン共重合体に、マルチサイト触媒により重合したポリエチレン、あるいはエチレン−αオレフィン共重合体を混合した樹脂を用いることが好ましい。
一方、トレイ状容器の開口部を密封する蓋材(図示せず)は、前記紙製トレイ状容器のフランジ(4)、(5)に合致する形状、寸法の紙製蓋材であり、内面に合成樹脂フィルムを積層接着し、外面の全面、または適宜部分に印刷層を設けたものである。
2…側面
3…側面
4…フランジ
5…フランジ
6…微細孔
7…重合片
10…外容器
20…合成樹脂フィルム
30…金型
A…折れ罫線
B…重合片近傍
C…線状の凹凸
D…吸引方向
E…コーナー部
Claims (1)
- 紙を基材とするトレイ状容器内に内容物を充填後、紙を基材とする蓋材により封嵌し密封する蓋材とトレイ状容器とからなり、前記トレイ状容器は、上面が開口しつつ、開口周縁にフランジ面を有する紙基材からなる外容器の内面に合成樹脂フィルムを、真空成形、又は真空成形と圧空成形の併用により、積層接着して一体化されていて、前記トレイ状容器のフランジ面に、前記蓋材が重ね合わせられ、その重ね合わせ内面が熱融着されて密封される紙製トレイ状容器において、外容器を形成するブランクの側面板とそれに連設された重合片の境界の折れ罫線を一端とする線状の凹部または凸部を重合片に設け、
前記外容器を形成するブランクの側面板と重合片の境界の折れ罫線上に複数の微細孔が形成され、
前記微細孔が紙製トレイ状容器の底部に行くに従って配置の密度が大きくなっているかまたは微細孔のサイズが大きくなっていることを特徴とする紙製トレイ状容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011054049A JP5741084B2 (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 紙製トレイ状容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011054049A JP5741084B2 (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 紙製トレイ状容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012188149A JP2012188149A (ja) | 2012-10-04 |
JP5741084B2 true JP5741084B2 (ja) | 2015-07-01 |
Family
ID=47081757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011054049A Active JP5741084B2 (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 紙製トレイ状容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5741084B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6558648B2 (ja) * | 2017-06-07 | 2019-08-14 | 凸版印刷株式会社 | 容器入りバター |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5131202Y1 (ja) * | 1968-09-19 | 1976-08-05 | ||
JP3924818B2 (ja) * | 1996-10-07 | 2007-06-06 | 凸版印刷株式会社 | 紙製トレイ状容器 |
JP4202475B2 (ja) * | 1998-09-18 | 2008-12-24 | 大日本印刷株式会社 | トレイ状複合紙容器 |
JP4478269B2 (ja) * | 2000-01-13 | 2010-06-09 | 大日本印刷株式会社 | トレー状複合紙容器 |
JP4844775B2 (ja) * | 2000-03-31 | 2011-12-28 | 大日本印刷株式会社 | 紙製容器 |
-
2011
- 2011-03-11 JP JP2011054049A patent/JP5741084B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012188149A (ja) | 2012-10-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20080041689A (ko) | 주출구부를 구비한 백 | |
JP6060561B2 (ja) | カップ型紙容器 | |
JP2015101357A (ja) | カップ型紙容器およびその製造方法 | |
JP2008525224A (ja) | 包装用積層物、その製法、そのためのフィルム、及び包装容器 | |
JP5776325B2 (ja) | カップ型紙容器およびその製造方法 | |
JP5636789B2 (ja) | 紙製容器 | |
JP5741084B2 (ja) | 紙製トレイ状容器 | |
JP6136134B2 (ja) | 紙容器およびその製造方法 | |
JP5772218B2 (ja) | カップ型紙容器 | |
JP2022118071A (ja) | 包装材料 | |
EP3826846B1 (en) | Cardboard container laminated with a rigid thermoplastic film | |
JP2013010513A (ja) | 包装容器 | |
JP3924818B2 (ja) | 紙製トレイ状容器 | |
JP4184781B2 (ja) | 自立性袋状の容器 | |
JP2011051654A (ja) | 紙製容器 | |
JP6756113B2 (ja) | 蓋付容器 | |
JP2014088215A (ja) | カップ型紙容器 | |
JP6136125B2 (ja) | カップ型紙容器 | |
JP4202475B2 (ja) | トレイ状複合紙容器 | |
JP7655088B2 (ja) | 紙製容器、蓋材付き紙製容器およびブランク材 | |
JP5636777B2 (ja) | 紙製容器 | |
WO2022270157A1 (ja) | 成形容器用積層体、成形容器および包装体 | |
JP5810569B2 (ja) | 電子レンジ調理用包装容器 | |
JP2013237480A (ja) | カップ型紙容器 | |
JP3440758B2 (ja) | 密封容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141128 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150114 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150331 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150413 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5741084 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |