JP5729033B2 - 薄膜フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、PANは、耐熱性が悪く、かつ、製膜性能が悪いため、製膜方法はインフレーション製膜に限られ、薄膜化、偏肉制御も困難であった。
そのため、PANフィルムは高価となり、付加価値の大きい高価な商材にしか使用できなかった。
そこで、PANを低コストでしかも容易に薄膜化することができるならば、安価で、非吸着性能に優れた包装材料を提供することができる。
また本発明の別の目的は、前記薄膜フィルムを用い、適度なバリア性、吸着防止性能を有し、コスト的に優れ、かつ、外観不良が比較的発生しにくい包装材料を提供することにある。
ポリアクリロニトリル樹脂と、LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂とを共押出法により積層押出する工程と、
前記共押出法により形成された前記ポリアクリロニトリル樹脂の層から、前記LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂の剥離層を剥離する工程と
を有し、
前記LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂は、接着性ポリオレフィンとのブレンド物であり、前記接着性ポリオレフィンの添加量は、前記LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂に対し5質量%〜10質量%である
薄膜フィルムの製造方法である。
また本発明によれば、前記薄膜フィルムを用い、適度なバリア性、吸着防止性能を有し、コスト的に優れ、かつ、外観不良が比較的発生しにくい包装材料を提供することができる。
上述のように、PANは、バリア性、非吸着性能に優れ、薬効成分の包材への吸着が薬品品質に大きく影響する医薬包材に広く使用されている。しかしながら、PANは、耐熱性が悪く、かつ、製膜性能が悪いため、製膜方法はインフレーション製膜に限られ、薄膜化、偏肉制御も困難であった。
本発明では、PANと、剥離層としてLDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)またはCPP(無延伸ポリプロピレン)からなる樹脂とを共押出法により積層押出し、PANから剥離層を剥離することにより、薄膜化されたPANを得ることができる。なお、剥離層を形成する樹脂は、接着性ポリオレフィンとのブレンド物であってもよく、その場合、該接着性ポリオレフィンの添加量は、該樹脂に対し10質量%以下である。接着性ポリオレフィンは公知の樹脂であり、酸等の官能基をポリオレフィンに導入して接着性を付与した、変性ポリエチレン・変性ポリプロピレン等の変性ポリオレフィンである。該変性ポリオレフィンは市販されており、例えば三井化学(株)からアドマーシリーズとして入手できる。また本発明において共押出法の条件は、使用する樹脂により適宜決定すればよい。形成されたPANと剥離層との積層体は、比較的低いラミネート強度を有しており、そのラミネート強度としては、例えば0.01〜1N/15mm、好ましくは、0.1〜0.3N/15mmである。また、PANの層の厚みは20μm以下で薄膜化が可能であり、好ましい厚みは3μm〜20μmである。得られた薄膜化されたPANは、適度なバリア性、吸着防止性能を有し、コスト的に優れ、かつ、外観不良が比較的発生しにくいので、包装材料として有用となる。
厚さ12μmの2軸延伸PET(1)にグラビア用インキにより印刷層(2)を形成した。この印刷側にポリウレタン系樹脂のアンカーコート剤(3)を0.5g/m2の塗布量で塗布した。このフィルムのアンカーコート剤塗布面に、2種2層の共押出機により、PAN(4)(三井化学 バレックス#3000、共押出後の厚み=10μm)とMI8のLLDPE(共押出後の厚み=20μm)(5)とを共押出ラミネートにより積層し、本発明の包装材料を得た。
厚さ12μmの2軸延伸PET(1)にグラビア用インキにより印刷層(2)を形成した。この印刷側にポリウレタン系樹脂のアンカーコート剤(3)を0.5g/m2の塗布量で塗布した。このフィルムのアンカーコート剤塗布面に、2種2層の共押出機により、PAN(4)(三井化学 バレックス#3000、共押出後の厚み=10μm)とMI8のLLDPE(接着性ポリオレフィンとして三井化学 アドマーSF600を5質量%の割合でブレンドしたもの。共押出後の厚み=20μm)(6)とを共押出ラミネートにより積層し、本発明の包装材料を得た。
厚さ12μmの2軸延伸PET(1)にグラビア用インキにより印刷層(2)を形成した。この印刷側にポリウレタン系樹脂のアンカーコート剤(3)を0.5g/m2の塗布量で塗布した。このフィルムのアンカーコート剤塗布面に、2種2層の共押出機により、PAN(4)(三井化学 バレックス#3000、共押出後の厚み=10μm)とMI8のLLDPE(接着性ポリオレフィンとして三井化学 アドマーSF600を10質量%の割合でブレンドしたもの。共押出後の厚み=20μm)(7)とを共押出ラミネートにより積層し、本発明の包装材料を得た。
[比較例1]
厚さ12μmの2軸延伸PET(1)にグラビア用インキにより印刷層(2)を形成した。この印刷側にポリウレタン系樹脂のアンカーコート剤(3)を0.5g/m2の塗布量で塗布した。このフィルムのアンカーコート剤塗布面に、2種2層の共押出機により、PAN(4)(三井化学 バレックス#3000、共押出後の厚み=10μm)とMI8のLLDPE(接着性ポリオレフィンとして三井化学 アドマーSF600を15質量%の割合でブレンドしたもの。共押出後の厚み=20μm)(8)とを共押出ラミネートにより積層した。
[比較例2]
[比較例3]
厚さ12μmの2軸延伸PET(1)にグラビア用インキにより印刷層(2)を形成した。この印刷側にポリウレタン系樹脂のドライラミネート接着剤(9)を2g/m2の塗布量で塗布し、そこにPANフィルム(10)(タマポリ ハイトロンBX 30μm)をドライラミネートにより積層した。
2…印刷層
3…アンカー剤
4…PAN
5…線状低密度ポリエチレン(LLDPE)
6…接着性ポリオレフィンを5質量%の割合でブレンドしたLLDPE
7…接着性ポリオレフィンを10質量%の割合でブレンドしたLLDPE
8…接着性ポリオレフィンを15質量%の割合でブレンドしたLLDPE
9…接着剤
10…PAN(ハイトロンBX)
Claims (1)
- ポリアクリロニトリル樹脂と、LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂とを共押出法により積層押出する工程と、
前記共押出法により形成された前記ポリアクリロニトリル樹脂の層から、前記LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂の剥離層を剥離する工程と
を有し、
前記LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂は、接着性ポリオレフィンとのブレンド物であり、前記接着性ポリオレフィンの添加量は、前記LDPE、LLDPEまたはCPPからなる樹脂に対し5質量%〜10質量%である
薄膜フィルムの製造方法。
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JP2011056062A JP5729033B2 (ja) | 2011-03-15 | 2011-03-15 | 薄膜フィルムの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2012192528A JP2012192528A (ja) | 2012-10-11 |
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