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JP5727972B2 - ブリスターパック、ブリスターパック製造装置及びブリスターパックの製造方法 - Google Patents

ブリスターパック、ブリスターパック製造装置及びブリスターパックの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ブリスターパック、ブリスターパック製造装置及びブリスターパックの製造方法に関するものである。
一般に、医薬品等の分野において用いられるブリスターパックとしてPTP(プレススルーパック)が知られている。
PTPは、錠剤やカプセル剤などの内容物が充填されるポケット部が形成された容器フィルムと、その容器フィルムにポケット部の開口側を密封するように取着されるカバーフィルムとから構成されている。PTPでは、ポケット部を押圧し、そこに収容された内容物によってカバーフィルムを突き破ることで、当該内容物を取出すことができる。
ところが、ポケット部の内容物が、例えば崩壊錠など比較的脆い錠剤である場合には、上記方法により錠剤を取出す際、当該錠剤が壊れるおそれがある。
これに対し、近年では、医薬品等の分野においても、容器フィルムからカバーフィルムを引き剥がすことで、ポケット部から内容物を取出すピールオープン方式を採用することが検討されている。
ピールオープン方式を採用したブリスターパックとしては、例えばミルク等を収容したポーションパックなどが良く知られている。このようなポーションパックとしては、例えばミルク等を収容するカップ部(ポケット部)の開口周縁に形成されたフランジ部の一部に予めハーフカット線などの破断線を形成しておき、開封の際には、当該破断線に沿ってフランジ部を折り曲げ、その外縁部の一部分を破断し、当該一部分を摘んで蓋部を構成するカバーフィルムを引き剥がす構成となったものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−251377号公報
しかしながら、ブリスターパックを構成する容器フィルムの材質や厚み等によっては、容器フィルムの剛性が低くなり、フランジ部の破断線における破断性が悪くなる場合も生じ得る。例えばアルミラミネートフィルムやCPP(無延伸ポリプロピレン)などを材料とした容器フィルムでは、破断線に沿ってフランジ部を二つ折りにしても一回で破断することができない場合がある。結果として、ブリスターパックの開封性が低下するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、開封性の向上を図ることのできるブリスターパック、ブリスターパックの製造装置及びブリスターパックの製造方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.内容物を収容するためのポケット部を備えた容器フィルムと、前記ポケット部を塞ぐようにして前記容器フィルムに取着されたカバーフィルムとを備えたブリスターパックを製造するためのブリスターパック製造装置であって、
帯状の前記容器フィルムを搬送しつつ、当該容器フィルムに前記ポケット部を形成するポケット部形成手段と、
前記ポケット部に前記内容物を充填する充填手段と、
前記ポケット部に前記内容物が充填された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにして帯状の前記カバーフィルムを取着する取着手段と、
前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着された帯状体から前記ブリスターパックを所定個数単位で打抜く打抜手段と、
前記ブリスターパックにおいて前記ポケット部の開口周縁から外方へ延出し、前記カバーフィルムが取着される前記容器フィルムのフランジ部の一部を破断するための破断線を形成する破断線形成手段と、
少なくとも前記容器フィルムに対し前記カバーフィルムが取着された後段階において、前記破断線の形成と同時に又は前記破断線の形成後に、前記フランジ部における前記破断線の形成部位に高低差を形成する高低差形成手段とを備えたことを特徴とするブリスターパック製造装置。
上記手段1によれば、破断線に沿ってフランジ部を切断し、当該部分を開封起点としてカバーフィルムを容器フィルムから剥離するピールオープン方式のブリスターパックを製造することができる。これにより、ポケット部を押圧等することなく、ポケット部内の内容物を破損等させずに取出すことができる。
また、かかる製造装置により製造されたブリスターパックでは、開封の際に破断すべきフランジ部の破断線形成部位に高低差が形成される。つまり、ポケット部開口面側又は突出面側へ凸となる凸部又は凹となる凹部がフランジ部の破断線形成部位において1又は複数形成される等して、破断線に沿ったフランジ部の断面形状が非直線形状となる。
このため、破断線に沿ってフランジ部を折り曲げようとした場合には、支点となる部位(例えばポケット部開口面側へ最も突出した部位)から最も離れた作用点となる部位(例えばポケット部突出面側へ最も突出した部位)に対し、その力が局所的に集中することとなる。
従って、フランジ部の折り曲げ開始当初は、まず力の集中した箇所が破断され、その後は、フランジ部の折り曲げ量を増していくにしたがって破断箇所が広がっていくといったように、破断線の長手方向に沿ってフランジ部が裂けるようにして破断されていくこととなる。つまり、破断線に沿ってフランジ部を「折る」という作用に加え、破断線の長手方向に沿って「裂く」という作用が加わる。これにより、フランジ部を何度も折り曲げることなく、「パリッ」と瞬間的にフランジ部を破断することができる。
また、フランジ部の破断作業に必要な力も、より小さな力で済むため、例えば子供や老人など比較的力の弱い者であっても容易にフランジ部の破断を行なうことができる。
結果として、フランジ部が破断しやすくなり、ブリスターパックの開封性の向上を図ることができる。
また、フランジ部の破断線形成部位に高低差が形成されることで、フランジ部全体の剛性も高めることができる。従って、容器フィルムからカバーフィルムを引き剥がす際に、フランジ部が撓み、開封作業が行いにくくなるなどの不具合の発生を抑制することができる。結果として、ブリスターパックの開封性のさらなる向上を図ることができる。
さらに、本手段では、容器フィルムに対しカバーフィルムが取着された後段階において、フランジ部に高低差を形成する構成となっている。
仮にポケット部の成形時などカバーフィルム取着前に、容器フィルムのフランジ部となる部位に高低差を形成し、その後、容器フィルムに対しカバーフィルムを取着する構成とした場合には、ポケット部周囲のフランジ部に、高低差が形成されず平坦なフィルム取着可能領域(カバーフィルムを取着できる領域)を確保しておく必要があり、フランジ部、ひいてはブリスターパック全体の大きさが拡大することが懸念される。
これに対し、本手段では、カバーフィルム取着後のフランジ部に高低差を形成することにより、高低差形成領域をポケット部のより近傍に形成することができ、ブリスターパックのコンパクト化を図ることができる。
また、カバーフィルム取着前の容器フィルムに対し破断線を形成した場合には、フィルム搬送の張力により容器フィルムが途中で切断されてしまうおそれも懸念される。
これに対し、本手段では、カバーフィルム取着後の容器フィルムに対し破断線を形成することにより、上記不具合の発生を抑制することができる。
手段2.手段1に記載のブリスターパック製造装置によって製造されたことを特徴とするブリスターパック。
上記手段2によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏される。
手段3.内容物を収容するためのポケット部を備えた容器フィルムと、前記ポケット部を塞ぐようにして前記容器フィルムに取着されたカバーフィルムとを備えたブリスターパックを製造するためのブリスターパックの製造方法であって、
帯状の前記容器フィルムを搬送しつつ、当該容器フィルムに前記ポケット部を形成するポケット部形成工程と、
前記ポケット部に前記内容物を充填する充填工程と、
前記ポケット部に前記内容物が充填された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにして帯状の前記カバーフィルムを取着する取着工程と、
前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着された帯状体から前記ブリスターパックを所定個数単位で打抜く打抜工程と、
前記ブリスターパックにおいて前記ポケット部の開口周縁から外方へ延出し、前記カバーフィルムが取着される前記容器フィルムのフランジ部の一部を破断するための破断線を形成する破断線形成工程と、
少なくとも前記取着工程の後段階において、前記破断線形成工程と同時に又は前記破断線形成工程の後段階に、前記フランジ部における前記破断線の形成部位に高低差を形成する高低差形成工程とを備えたことを特徴とするブリスターパックの製造方法。
上記手段3によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏される。
手段4.手段3に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とするブリスターパック。
上記手段4によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏される。
手段5.前記破断線に沿ったフランジ部の断面形状が波形状となっていることを特徴とする手段2又は手段4に記載のブリスターパック。
上記手段5によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏される。波形状としては、例えば略正弦波状、のこぎり波状、矩形波状、三角波状などが一例に挙げられる。上記手段1の作用効果をより確実に得るためには、破断線に沿ったフランジ部の断面形状に、少なくとも1周期以上の波形が含まれることが好ましい。
手段6.前記フランジ部における前記破断線から前記ポケット部までの間の当該破断線を含む所定領域に、前記カバーフィルムが取着されない非取着領域を備え、
前記非取着領域と前記ポケット部の周囲に形成される前記カバーフィルムの取着領域との間の境界線と、カバーフィルム開封方向と直交する所定の基準線(例えば破断線)との距離が当該基準線の長手方向おいて異なることを特徴とする手段5に記載のブリスターパック。
上記手段6によれば、破断線に沿ってフランジ部を切断した後、カバーフィルム開封方向に沿ってカバーフィルムを剥がし始める際に、最初に剥れ始めるフィルム取着領域部分が境界線全域とならず、その一部となる。
仮に破断線に沿ってフランジ部を切断した後、カバーフィルムを剥がし始める際に、最初に剥れ始めるフィルム取着領域部分が境界線全域となっていると、カバーフィルムを剥がし始めるにあたり、より大きな力が必要となる。また、力の加減が分からず、必要以上に力を加え、勢いよく開封してしまい、ポケット部の内容物が飛び出してしまうおそれもある。
これに対し、本手段によれば、上記構成により、フィルム開封当初から強い力を入れる必要がなく、より小さな力でカバーフィルムを剥がし始めることができる。そして、カバーフィルムが剥れ始めてから、徐々に力を加えていくといったように、よりスムーズにカバーフィルムを開封していくことができる。
結果として、例えば子供や老人など比較的力の弱い者であっても容易にカバーフィルムの剥離を行なうことができ、ブリスターパックの開封性のさらなる向上を図ることができる。また、ブリスターパックを開封する際に内容物が不用意に飛び出してしまうといった不具合の発生等も抑制することができる。
さらに、フランジ部に高低差を形成する前段階に、容器フィルムに対しカバーフィルムを取着する構成となっているため、高低差加工に影響されることなく、非取着領域の形状(特にフィルム取着領域と非取着領域との間の境界線の形状)をより自由に設定することができる。仮にカバーフィルム取着前に、容器フィルムのフランジ部となる部位に高低差を形成してしまった場合には、凹んでいる部位に対しカバーフィルムを取着することが困難となる。
一実施形態に係るPTP包装機の全体構成を示す概略図である。 PTPシートを示す平面図である。 PTPシートを示す斜視図である。 PTP包装体を示す平面図である。 PTP包装体を示す斜視図である。 PTP包装体を示す図7のL−L線部分断面図である。 PTP包装体を示す図6のK−K線部分断面図である。 可動型が固定型から離間した待機位置にある状態の凹凸形成装置を示す断面図である。 可動型が固定型に近接した作業位置にある状態の凹凸形成装置を示す断面図である。 別の実施形態に係るPTP包装体を示す平面図である。 (a)は、別の実施形態に係るPTP包装体を示す(b)のM−M線部分断面図であり、(b)は、別の実施形態に係るPTP包装体を示す平面図である。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。まずブリスターシートとしてのPTPシート1について図2〜図7を参照して詳しく説明する。
PTPシート1は、複数のポケット部2を備えた容器フィルム3と、ポケット部2を塞ぐようにして容器フィルム3に取着されたカバーフィルム4とを有している。各ポケット部2には内容物としての錠剤5が1つずつ収容されている。
本実施形態における容器フィルム3はアルミラミネートフィルムにより形成されている。尚、アルミラミネートフィルムは、アルミフィルムに対し合成樹脂フィルムをラミネートしたものである。一方、カバーフィルム4はアルミフィルムにより形成されており、容器フィルム3に対し剥離可能に構成されている。
PTPシート1の容器フィルム3には、各ポケット部2単位のシート小片に切り離すことができるように、切離用の縦スリット6a及び横スリット6bが形成されている。尚、本実施形態における「スリット」とは、容器フィルム3の厚み方向に切り込んだ非貫通の切込線、いわゆるハーフカット線を意味する。
また、PTPシート1の縦方向一端部にはロットナンバー等の刻印が施されるタグ部7が付設されている。尚、上記各ポケット部2単位のシート小片を以下、「PTP包装体8」という。PTP包装体8が本実施形態におけるブリスターパックに相当する。
ここでPTP包装体8についてより詳しく説明する。PTP包装体8には、ポケット部2の開口部周縁から外方へ延出するようにフランジ部90が形成されている。
フランジ部90の外縁部は、縦スリット6aにより画定される直線状の後縁部90aと、横スリット6bにより画定される直線状の側縁部90bと、PTPシート1の外縁部となる前縁部90cとから構成されている。前縁部90cは、平面視略円弧状に形成されている。
このうち、前縁部90cは、後縁部90aや側縁部90bに比べ、ポケット部2からの距離がより離れた構成となっている。つまり、フランジ部90は、その前側(前縁部90c側)により拡張された構成となっている。
フランジ部90の前側には、破断線として断面略V字状の開封用スリット91が形成されている。開封用スリット91は、カバーフィルム開封方向(図4の上方向)と直交する方向(図4の左右方向)に沿って平面視直線状に形成されている。
また、フランジ部90の前側には、開封用スリット91に沿った断面形状が略正弦波状となるような波形凹凸部92が形成されている。これにより、フランジ部90の前側には高低差が形成されることとなる。
波形凹凸部92は、ポケット部突出面側(図6下側)へ凸となる表側山部(裏側凹部)92aと、ポケット部開口面側(図6上側)へ凸となる裏側山部(表側凹部)92bとが、開封用スリット91の長手方向に交互に繰り返し、複数形成された構成となっている。
表側山部92a及び裏側山部92bは、それぞれ開封用スリット91と交差するように、フランジ部90の前縁部90cからポケット部2の近傍にかけて、カバーフィルム開封方向に沿って形成されている。
次にPTP包装体8の開封手順について説明する。尚、本実施形態では、複数のPTP包装体8が連設されたPTPシート1の状態(図2,3参照)、又は、1つのPTP包装体8に切離された状態(図4,5参照)のいずれの状態でも開封可能に構成されている。
まず図6,7に示すように、容器フィルム3側を下向き、カバーフィルム4側を上向きとした状態で、PTP包装体8を把持する。そして、フランジ部90のうち、開封用スリット91よりも前縁部90c側を一方の手で摘むと共に、他方の手で後縁部90a側を摘む。
続いて、開封用スリット91に沿ってフランジ部90の前縁部90c側をカバーフィルム4側へ折り曲げ、破断する。
その後、破断されたフランジ部90の前縁部90c側を摘みつつ、カバーフィルム開封方向にそって、カバーフィルム4を引き剥がしていく(図7の2点鎖線参照)。これにより、PTP包装体8の開封が完了し、ポケット部2に収容された錠剤5を取出すことができる。
次に、上記PTPシート1を製造するためのブリスターパック製造装置としてのPTP包装機(ブリスター包装機)10の概略構成について図1に基づいて説明する。
図1に示すように、PTP包装機10の最上流側では、帯状の容器フィルム3の原反がロール状に巻回されている。ロール状に巻回された容器フィルム3の引出し端側は、ガイドロール13に案内されている。容器フィルム3は、ガイドロール13の下流側において間欠送りロール14に掛装されている。間欠送りロール14は、間欠的に回転するモータに連結されており、容器フィルム3を間欠的に搬送する。
ガイドロール13と間欠送りロール14との間には、容器フィルム3の搬送経路に沿って、ポケット部形成装置16が設けられている。ポケット部形成装置16は、容器フィルム3の所定の位置に複数のポケット部2を形成するポケット部形成手段としての機能を有する。ポケット部2の形成は、間欠送りロール14による容器フィルム3の搬送動作間のインターバルの際に行われる。
但し、本実施形態におけるPTP包装機10は、容器フィルム3を、アルミニウム製のみならず、例えばPP(ポリプロピレン)やPVC(ポリ塩化ビニル)等の比較的硬質で所定の剛性を有する熱可塑性樹脂材料によっても製造可能に構成された包装機(兼用機)である。そのため、ポケット部形成装置16の上流側において加熱装置15を備えている。勿論、アルミニウム製の容器フィルム3を加工する場合には、冷間加工となるため、加熱装置15は使用されない。
間欠送りロール14から送り出された容器フィルム3は、テンションロール18、ガイドロール19及びフィルム受けロール20の順に掛装されている。フィルム受けロール20は、一定回転するモータに連結されているため、容器フィルム3を連続的に且つ一定速度で搬送する。テンションロール18は、容器フィルム3を弾性力によって緊張する側へ引っ張った状態とされており、前記間欠送りロール14とフィルム受けロール20との搬送動作の相違による容器フィルム3の撓みを防止して容器フィルム3を常時緊張状態に保持する。
ガイドロール19とフィルム受けロール20との間には、容器フィルム3の搬送経路に沿って、錠剤充填装置21が配設されている。錠剤充填装置21は、ポケット部2に錠剤5を自動的に充填する充填手段としての機能を有する。錠剤充填装置21は、フィルム受けロール20による容器フィルム3の搬送動作と同期して、所定間隔毎にシャッタを開くことで錠剤5を落下させるものであり、このシャッタ開放動作に伴って各ポケット部2に錠剤5が充填される。
錠剤充填装置21とフィルム受けロール20との間には、容器フィルム3の搬送経路に沿って、検査装置22が配設されている。この検査装置22は、ポケット部2の開口側から、錠剤5が各ポケット部2に確実に充填されているか否か、また錠剤5の異常の有無、異物混入の有無等の検査を行うためのものである。
一方、帯状に形成されたカバーフィルム4の原反は、最上流側においてロール状に巻回されている。
ロール状に巻回されたカバーフィルム4の引出し端は、ガイドロール24に案内され、加熱ロール25の方へと案内されている。加熱ロール25は、前記フィルム受けロール20に圧接可能となっており、両ロール20,25間に容器フィルム3及びカバーフィルム4が送り込まれるようになっている。そして、容器フィルム3及びカバーフィルム4が、両ロール20,25間を加熱圧接状態で通過することで、容器フィルム3にカバーフィルム4が貼着され、ポケット部2がカバーフィルム4で塞がれる。これにより、錠剤5が各ポケット部2に充填された帯状体としてのPTPフィルム26が製造されるようになっている。加熱ロール25の表面には、シール用の網目状の微細な凸条が形成されており、これが強く圧接することで、強固なシールが実現されるようになっている。フィルム受けロール20及び加熱ロール25により本実施形態における取着手段が構成される。
フィルム受けロール20から送り出されたPTPフィルム26は、テンションロール27及び間欠送りロール28の順に掛装されている。間欠送りロール28は、間欠的に回転するモータに連結されているため、PTPフィルム26を間欠的に搬送する。テンションロール27は、PTPフィルム26を弾性力によって緊張する側へ引っ張った状態とされており、前記フィルム受けロール20と間欠送りロール28との搬送動作の相違によるPTPフィルム26の撓みを防止してPTPフィルム26を常時緊張状態に保持する。
フィルム受けロール20とテンションロール27との間には、PTPフィルム26の搬送経路に沿って、検査装置29が配設されている。この検査装置29は、ポケット部2の突出面側から、PTPフィルム26の外観検査を行うためのものである。
間欠送りロール28から送り出されたPTPフィルム26は、テンションロール31及び間欠送りロール32の順に掛装されている。間欠送りロール32は、間欠的に回転するモータに連結されているため、PTPフィルム26を間欠的に搬送する。テンションロール31は、PTPフィルム26を弾性力によって緊張する側へ引っ張った状態とされており、前記間欠送りロール28,32間でのPTPフィルム26の撓みを防止する。
間欠送りロール28とテンションロール31との間には、PTPフィルム26の搬送経路に沿って、スリット形成装置33及び凹凸形成装置34が順に配設されている。スリット形成装置33は、本実施形態における破断線形成手段を構成し、凹凸形成装置34は、高低差形成手段を構成する。
間欠送りロール32から送り出されたPTPフィルム26は、その下流側においてテンションロール35及び連続送りロール36の順に掛装されている。間欠送りロール32とテンションロール35との間には、PTPフィルム26の搬送経路に沿って、シート打抜装置37が配設されている。シート打抜装置37は、PTPフィルム26をPTPシート1単位にその外縁を打抜く打抜手段としての機能を有する。
なお、本実施形態では、PTPフィルム26の幅方向にPTPシート1を2枚同時に打抜く構成となっている。これにより、PTPフィルム26の搬送方向をシート横方向としたPTPシート1が製造される。
シート打抜装置37によって打抜かれたPTPシート1は、取出しコンベア39によって搬送され、完成品用ホッパ40に一旦貯留される。なお、上記各検査装置22,29によって不良品と判定された場合、その不良品と判定されたPTPシート1は、図示しない不良シート排出機構によって別途排出される。
前記連続送りロール36の下流側には、裁断装置41が配設されている。そして、シート打抜装置37による打抜き後に帯状に残った残材部(スクラップ部)を構成する不要フィルム部42は、前記テンションロール35及び連続送りロール36に案内された後、裁断装置41に導かれる。なお、前記連続送りロール36は従動ロールが圧接されており、前記不要フィルム部42を挟持しながら搬送動作を行う。裁断装置41では、不要フィルム部42を所定寸法に裁断しスクラップ処理する機能を有する。このスクラップはスクラップ用ホッパ43に貯留された後、別途廃棄処理される。
なお、上記各ロール14,20,28,31,32などは、そのロール表面とポケット部2とが対向する位置関係となっているが、間欠送りロール14等の表面には、ポケット部2が収容される凹部が形成されているため、ポケット部2が潰れてしまうことがない。また、ポケット部2が間欠送りロール14等の各凹部に収容されながら送り動作が行われることで、間欠送り動作や連続送り動作が確実に行われる。
PTP包装機10の概略は以上のとおりであるが、以下において、スリット形成装置33及び凹凸形成装置34の構成について、より詳しく説明する。
まず、スリット形成装置33の構成についてより詳しく説明する。スリット形成装置33は、図1に示すように、固定型51と可動型52とを備えている。可動型52には駆動・伝達機構53が連結され、固定型51に近接した作業位置と、固定型51から離間した待機位置とに切換駆動される。駆動・伝達機構53としてはモータ,流体圧シリンダ,カム伝達機構等の任意のものを使用することができる。
可動型52には、上記切離用のスリット6a,6b及び開封用スリット91に対応する複数のスリット形成刃(図示略)が突設されている。上述したように、本実施形態ではPTPフィルム26の幅方向に2枚のPTPシート1を一度に得る構成となっているため、前記複数のスリット形成刃を1セットとした2セット分がPTPフィルム26の幅方向に並設されている。
一方、固定型51には、前記スリット形成刃が入り込む凹溝(図示略)が形成されている。そして、可動型52が作業位置へ移動するのに伴って、スリット形成刃がPTPフィルム26に対し所定量だけ切れ込まれる。これにより、PTPフィルム26には所定の厚さ分だけ残された状態で断面略V字溝状のスリット6a,6b及び開封用スリット91が形成されることとなる。なお、上述したように、容器フィルム3が合成樹脂材料によって形成されている場合には、前記スリット形成刃を図示しない加熱装置により加熱する構成としてもよい。
次に、凹凸形成装置34についてより詳しく説明する。図1,8,9に示すように、凹凸形成装置34は、固定型71と可動型72とを備えている。可動型72には駆動・伝達機構73が連結され、固定型71に近接した作業位置(図9参照)と、固定型71から離間した待機位置(図8参照)とに切換駆動される。駆動・伝達機構73としてはモータ、流体圧シリンダ、カム伝達機構等の任意のものを使用することができる。
PTPフィルム26は、固定型71と可動型72との間において、図8の紙面手前方向に間欠搬送されるようになっている。
可動型72のフィルム幅方向(図8左右方向)の両端部には、それぞれPTPフィルム26のカバーフィルム4側から、PTPシート1のタグ部7に対応する位置に対し、刻印を施すための加圧部75が設けられている。これに対し、固定型71には、加圧部75からの圧力を容器フィルム3側において受ける受圧部76を備えている。
さらに、固定型71と可動型72の間には、上記波形凹凸部92を形成するための押圧手段が設けられている。
より詳しくは、押圧手段として、固定型71には容器側押圧部として固定ブロック81が設けられ、可動型72にはカバー側押圧部として可動ブロック82が設けられている。
可動ブロック82のカバーフィルム対向面には、上記開封用スリット91の形成位置に対応して加圧部84が形成されている。これに対し、固定ブロック81の容器フィルム対向面には、加圧部84からの圧力を容器フィルム3側において受ける受圧部83が形成されている。また、受圧部83及び加圧部84の相対向する面には、それぞれ上記各山部92a,92bに対応する波形凹凸部83a,84aが形成されている。
なお、上述したように、容器フィルム3が合成樹脂材料によって形成されている場合には、固定型71及び可動型72を図示しない加熱装置により加熱する構成としてもよい。
さて、以上のように構成されたPTP包装機10によってPTPシート1を製造する手順及び作用効果について、特に、ポケット部2に錠剤5が充填され、密封されたPTPフィルム26が形成された後の主要な工程を中心に説明する。
ポケット部2を形成するポケット部形成工程、ポケット部2に錠剤5を充填する充填工程、容器フィルム3にカバーフィルム4を取着する取着工程等を経て形成されたPTPフィルム26は、検査工程を経た後、スリット形成工程へ移行する。スリット形成工程が本実施形態における破断線形成工程を構成する。
かかるスリット形成工程では、PTPフィルム26の所定位置に上記切離用のスリット6a,6b及び開封用スリット91が形成される。より詳しくは、間欠搬送されるPTPフィルム26が所定位置で停止させられ、この状態で、スリット形成装置33の可動型52が動き、当該可動型52と固定型51との間にPTPフィルム26が挟まれた格好となる。同時に、容器フィルム3側から押し当てられたスリット形成刃が所定量だけ切れ込み、切離用のスリット6a,6b及び開封用スリット91を形成する。
スリット形成工程を経たPTPフィルム26は凹凸形成工程へと移行する。凹凸形成工程が本実施形態における高低差形成工程を構成する。
ここでは、凹凸形成装置34によって、PTPフィルム26の所定位置に刻印が付されると共に、所定位置に波形凹凸部92が形成される。より詳しくは、凹凸形成装置34の可動型72が待機位置から作業位置へと移動するのに伴って、加圧部75の一部突出部分がカバーフィルム4側からPTPフィルム26に食い込むこととなり、文字等に対応する部分が凹状に可塑変形し、刻印される。これにより、PTPシート1のタグ部7に対応する位置に所定の刻印が施される。
また、上記刻印が行われると同時に、可動ブロック82の加圧部84と、固定ブロック81の受圧部83とによって、PTPフィルム26の所定部位が押し潰され、可塑変形することにより、波形凹凸部92が形成される。
凹凸形成工程が終了すると、打抜工程へ移行する。打抜工程では、シート打抜装置37によって、PTPフィルム26からPTPシート1が打抜かれる。以上のようにして、図2,3に示したとおりのPTPシート1を得ることができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、開封用スリット91に沿ってフランジ部90を切断し、当該部分を開封起点としてカバーフィルム4を容器フィルム3から剥離するピールオープン方式のPTP包装体8を製造することができる。これにより、ポケット部2を押圧等することなく、ポケット部2内の錠剤5を破損等させずに取出すことができる。
また、PTP包装機10により製造されたPTP包装体8では、開封の際に破断すべきフランジ部90の開封用スリット91の形成部位に波形凹凸部92が形成されている。このため、開封用スリット91に沿ってフランジ部90を折り曲げようとした場合には、支点となる裏側山部92bから最も離れた作用点となる表側山部92aに対し、その力が局所的に集中することとなる。
従って、フランジ部90の折り曲げ開始当初は、まず力の集中した表側山部92aが破断され、その後は、フランジ部90の折り曲げ量を増していくにしたがって破断箇所が広がっていくといったように、開封用スリット91の長手方向に沿ってフランジ部90が裂けるようにして破断されていくこととなる。つまり、開封用スリット91に沿ってフランジ部90を「折る」という作用に加え、開封用スリット91の長手方向に沿って「裂く」という作用が加わる。これにより、フランジ部90を何度も折り曲げることなく、「パリッ」と瞬間的にフランジ部90を破断することができる。
また、フランジ部90の破断作業に必要な力も、より小さな力で済むため、例えば子供や老人など比較的力の弱い者であっても容易にフランジ部90の破断を行なうことができる。
結果として、フランジ部90が破断しやすくなり、PTP包装体8の開封性の向上を図ることができる。
また、フランジ部90に波形凹凸部92が形成されることで、フランジ部90全体の剛性も高めることができる。従って、容器フィルム3からカバーフィルム4を引き剥がす際に、フランジ90が撓み、開封作業が行いにくくなるなどの不具合の発生を抑制することができる。結果として、PTP包装体8の開封性のさらなる向上を図ることができる。
さらに、本実施形態では、容器フィルム3に対しカバーフィルム4が取着された後段階において、フランジ部90に波形凹凸部92を形成する構成となっている。
仮にポケット部2の成形時などカバーフィルム4の取着前に、容器フィルム3のフランジ部90となる部位に凹凸部95を形成し〔図11(a),(b)参照〕、その後、容器フィルム3に対しカバーフィルム4を取着する構成とした場合には、ポケット部2の周囲のフランジ部90に、凹凸が形成されず平坦なフィルム取着可能領域を確保しておく必要がある。このため、当該領域の長さW1を確保する分だけ、フランジ部90(PTP包装体8)全体の長さW2が長くなることが懸念される〔図11(b)参照〕。換言すれば、凹凸部95を形成するための領域の長さW3を短く設定しなければならず、所望の剛性を確保することが難しくなるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、カバーフィルム4の取着後のフランジ部90に波形凹凸部92を形成することにより、波形凹凸部92の形成領域をポケット部2のより近傍に形成することができ、PTP包装体8のコンパクト化を図ることができる。換言すれば、より広範囲に波形凹凸部92を形成することができ、より剛性を高めることができる。
また、カバーフィルム4の取着前の容器フィルム3に対し開封用スリット91等を形成した場合には、フィルム搬送の張力により容器フィルム3が途中で切断されてしまうおそれも懸念される。
これに対し、本実施形態では、カバーフィルム4の取着後の容器フィルム3に対し開封用スリット91を形成することにより、上記不具合の発生を抑制することができる。
加えて、フランジ部90に波形凹凸部92が形成されることにより、開封時に、当該フランジ部90の前縁部90c側を摘んだ際のグリップ性が向上するため、PTP包装体8のさらなる開封性の向上を図ることができる。
また、本実施形態のように、容器フィルム3がアルミラミネートフィルムなど、アルミニウムを主材料として形成されたものである場合には、その成形性を確保するため、錠剤5等の内容物に比べて比較的ポケット部2の大きさを大きくする必要がある。そのため、ポケット部2を押圧し、そこに収容された内容物によってカバーフィルム4を突き破り、当該内容物を取出すことは困難となる。従って、本実施形態に係る構成の下では、本願発明の作用効果がより奏効することとなる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、内容物として固形製剤である錠剤5が収容されるPTPシート1について具体化しているが、必ずしも内容物は錠剤5に限られるものではない。例えば液状やゲル状、顆粒状の薬剤等がポケット部2に充填される構成としてもよい。また、食品や電子部品等がポケット部2に充填される構成としてもよい。
また、ポケット部2やフランジ部90の大きさや形状等も上記実施形態に限定されるものではない。
尚、内容物が液体の場合には、上記実施形態のようにフランジ部90の前縁部90cまで波形凹凸部92が形成されていることにより、開封後は、表側山部(裏側凹部)92aを介してポケット部2内の液体(例えばミルク)を対象(例えばカップ)へ注ぐことができる。
(b)PTPシート1におけるPTP包装体8の配列や個数等は上記実施形態(2列、10個)に何ら限定されるものではなく、様々な配列、個数からなるPTPシートを採用することができる。
例えば、1つのPTP包装体8がPTPシートとして打ち抜かれる構成としてもよい。また、1つのPTP包装体8に複数のポケット部が形成された構成としてもよい。
つまり、上記実施形態では、1つのポケット部2を有した(1つ錠剤5を収容した)ものをPTP包装体(ブリスターパック)8と呼び、当該PTP包装体8を複数連設したものをPTPシート(ブリスターシート)1と呼んでいるが、本願発明における「ブリスターパック」には、1つのポケット部2を有した(1つ錠剤5を収容した)PTP包装体8のみならず、PTPシート1のように、複数のポケット部2を有した(複数の錠剤5を収容した)ものも含まれる。
(c)上記実施形態では、PTPシート1をPTPフィルム26の幅方向に2枚同時に製造する構成となっているが、これに代えて、PTPフィルム26の幅方向に3枚以上製造する構成としてもよく、また1枚ずつ製造する構成としてもよい。
(d)容器フィルム3及びカバーフィルム4の材料は、アルミニウムを主材料とした上記実施形態に限定されるものではなく、他の金属材料や合成樹脂材料等、他の材質のものを採用することができる。例えば容器フィルム3がPPやPVC、CPP等の合成樹脂材料によって形成された構成としてもよい。
(e)上記実施形態では、PTP包装体8のフランジ部90に破断線として断面略V字状の開封用スリット(ハーフカット線)91が形成されている。破断線の構成はこれに限定されるものではない。例えば断面略U字状、断面略コ字状のスリットを形成してもよい。
また、破断線として、容器フィルム3の厚み方向に貫通した切込みが断続的に並んだミシン目線を形成した構成としてもよい。但し、カバーフィルム4の取着後の容器フィルム3に対しミシン目線を形成した場合には、カバーフィルム4にまで切込みが貫通してしまうため、カバーフィルム4を容器フィルム3から剥がす際にカバーフィルム4が破れてしまうおそれがある。従って、カバーフィルム4の取着後に破断線を行う構成の下では、スリット(ハーフカット線)のような非貫通の破断線を形成することがより好ましい。
また、破断線に沿ってフランジ部90を「折る」という作用に加え、破断線の長手方向に沿って「裂く」という作用がよりスムーズに伝わるようにするには、不連続なミシン目線よりも連続的に形成されたスリット(ハーフカット線)などの方がより好ましい。
(f)上記実施形態では、開封用スリット91が平面視直線状に形成されているが、これに限らず、例えば平面視で湾曲又は屈曲した構成としてもよいし、平面視で波形状(ジグザグ状)に形成された構成としてもよい。
(g)上記実施形態では、開封用スリット91の長手方向全域に波形凹凸部92が形成された構成となっているが、これに限らず、例えば開封用スリット91の長手方向一区間に対応して波形凹凸部92が形成された構成としてもよい。但し、開封用スリット91の長手方向全域に波形凹凸部92が形成されている方がより破断性が高い。
(h)PTP包装体8のフランジ部90において形成される凹凸形状は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば上記実施形態では、開封用スリット91に沿ったフランジ部90の断面形状が、複数の凹凸を有した略正弦波状に形成されている。これに限らず、開封用スリット91の長手方向に沿って凸部又は凹部が1つだけの波形状となるような構成としてもよい。本願発明の作用効果をより確実に得るためには、開封用スリット91に沿ったフランジ部90の断面形状に、少なくとも1周期以上の波形が含まれることが好ましい。
また、開封用スリット91に沿ったフランジ部90の断面形状が、例えばのこぎり波状、矩形波状、三角波状などとなる構成としてもよい。
また、波形状に限らず、フランジ部90における開封用スリット91の形成部位に高低差を形成し、開封用スリット91に沿ったフランジ部90の断面形状が非直線形状になるようにすれば、波形状と同様の作用効果が奏される。
上記実施形態では、波形凹凸部92(山部92a,92b)が、開封用スリット91と交差するように、フランジ部90の前縁部90cからポケット部2の近傍にかけて、カバーフィルム開封方向に沿って形成されている。これに限らず、例えばフランジ部90の前縁部90cにおいては、波形凹凸部92が形成されないなど、少なくとも開封用スリット91を含む範囲に形成されていればよい。
(i)上記実施形態では、波形凹凸部92を形成する高低差形成手段と、刻印を行う刻印手段とが一体化された凹凸形成装置34が採用されている。つまり、波形凹凸部92の形成工程と、刻印工程とを同時に行う構成となっている。これに限らず、高低差形成手段(高低差形成工程)を、例えばシート打抜装置37(打抜工程)など他の装置(工程)と一体化して設けることとしてもよいし、他の装置(工程)とは別途独立した機構(工程)として設けてもよい。
また、PTPフィルム26から打ち抜かれたPTPシート1に対して(打抜工程の後段階に)、波形凹凸部92を形成する構成としてもよい。
但し、開封用スリット91等の形成の困難性を考慮して、波形凹凸部92の形成工程は、開封用スリット91等の形成と同時に又は開封用スリット91等の形成後に行なうことが好ましい。
(j)上記実施形態では、PTPフィルム26の搬送動作のインターバル中において、PTPフィルム26が停止された状態で、凹凸形成装置34(固定型71及び可動型72)によりプレスされることにより、波形凹凸部92が形成される構成となっている。これに限らず、例えばPTPフィルム26が連続搬送されている状態で一対のロールにより挟持しつつ波形凹凸部92を形成する構成としてもよい。
(k)上記実施形態では、スリット形成装置33において、切離用のスリット6a,6b及び開封用スリット91を同時に形成する構成となっている。これに限らず、切離用のスリット6a,6bの形成と、開封用スリット91の形成とを別途独立した機構(工程)で行なう構成としてもよい。例えばPTPフィルム26から打ち抜かれたPTPシート1に対して(打抜工程の後段階に)、開封用スリット91を形成する構成としてもよい。
(l)上記実施形態では、特に言及していないが、PTP包装体8のフランジ部90の全域にカバーフィルム4がシール(熱溶着)される構成となっている。これに代えて、PTP包装体8のフランジ部90においてカバーフィルム4がシールされない非シール領域(非取着領域)を備えた構成としてもよい。
例えば図10に示すPTP包装体8では、フランジ部90のうち、ポケット部2の周囲にカバーフィルム4がシールされた環状のシール領域(取着領域)Z1が形成され、開封用スリット91から前縁部90cにかけてシール領域Z2が形成されている(図10の散点模様参照)。そして、シール領域Z1とシール領域Z2との間の領域が、カバーフィルム4がシールされない非シール領域Z3となっている。図10に示した例では、非シール領域Z3とシール領域Z1との間の境界線Yが、開封用スリット91側へ凸となった平面視V字状に形成されている。従って、基準線となる開封用スリット91から境界線Yまでの距離が、開封用スリット91の長手方向略中央部において最も短く、開封用スリット91の長手方向両端部において最も長い構成となっている。つまり、カバーフィルム開封方向(図10の上方向)に沿った開封用スリット91から境界線Yまでの距離が、開封用スリット91の長手方向において異なっている。
上記構成によれば、開封用スリット91に沿ってフランジ部90を切断した後、カバーフィルム開封方向に沿ってカバーフィルム4を剥がし始める際に、シール領域Z1のうち最初に剥れ始める部分が境界線Y全域とならず、その先端部Yaだけとなる。
仮に開封用スリット91に沿ってフランジ部90を切断した後、カバーフィルム4を剥がし始める際に、シール領域Z1のうち最初に剥れ始める部分が境界線Y全域となっていると、カバーフィルム4を剥がし始めるにあたり、より大きな力が必要となる。また、力の加減が分からず、必要以上に力を加え、勢いよく開封してしまい、ポケット部2内の錠剤5が飛び出してしまうおそれもある。
これに対し、上記構成によれば、カバーフィルム4の開封当初から強い力を入れる必要がなく、より小さな力でカバーフィルム4を剥がし始めることができる。そして、カバーフィルム4が剥れ始めてから、徐々に力を加えていくといったように、よりスムーズにカバーフィルム4を開封していくことができる。
結果として、例えば子供や老人など比較的力の弱い者であっても容易にカバーフィルム4の剥離を行なうことができ、PTP包装体8の開封性のさらなる向上を図ることができる。また、PTP包装体8を開封する際に錠剤5が不用意に飛び出してしまうといった不具合の発生等も抑制することができる。
さらに、フランジ部90に波形凹凸部92を形成する前段階に、容器フィルム3に対しカバーフィルム4を取着する構成の下では、波形凹凸部92の形成に影響されることなく、非シール領域Z3の形状(特に非シール領域Z3とシール領域Z1との間の境界線Yの形状)をより自由に設定することができる。仮にカバーフィルム4の取着前に、容器フィルム3のフランジ部90となる部位に波形凹凸部92(凹凸部95)を形成してしまった場合には、凹んでいる部位に対しカバーフィルム4を取着することが困難となる(図11参照)。
尚、非シール領域Z3を形成するためには、シール手段(取着手段)を構成する両ロール20,25のうちの一方、例えばフィルム受けロール20の表面に非シール領域Z3に対応する凹部を形成しておけばよい。
また、非シール領域Z3の形状(特に非シール領域Z3とシール領域Z1との間の境界線Yの形状)は、上記構成に限定されるものではない。境界線Yが、少なくともカバーフィルム開封方向に対し直交した直線となっていなければ、上記作用効果と同様の作用効果が奏される。
例えば境界線Yが、ポケット部2側へ凸となった平面視逆V字状に形成されていてもよい。また、境界線Yが平面視円弧状や平面視波形状(ジグザグ状)に形成された構成としてもよい。
また、境界線Yが、カバーフィルム開封方向に対し傾斜した直線状に構成されてもよい。かかる構成では、開封用スリット91から境界線Yまでの距離が、開封用スリット91の長手方向両端部のうちの一方において最も長く、他方において最も短い構成となる。
1…PTPシート、2…ポケット部、3…容器フィルム、4…カバーフィルム、5…錠剤、8…PTP包装体、10…PTP包装機、16…ポケット部形成装置、20…フィルム受けロール、21…錠剤充填装置、25…加熱ロール、33…スリット形成装置、34…凹凸形成装置、37…シート打抜装置、90…フランジ部、91…開封用スリット、92…波形凹凸部、92a…表側山部、92b…裏側山部。

Claims (6)

  1. 内容物を収容するためのポケット部を備えた容器フィルムと、前記ポケット部を塞ぐようにして前記容器フィルムに取着されたカバーフィルムとを備えたブリスターパックを製造するためのブリスターパック製造装置であって、
    帯状の前記容器フィルムを搬送しつつ、当該容器フィルムに前記ポケット部を形成するポケット部形成手段と、
    前記ポケット部に前記内容物を充填する充填手段と、
    前記ポケット部に前記内容物が充填された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにして帯状の前記カバーフィルムを取着する取着手段と、
    前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着された帯状体から前記ブリスターパックを所定個数単位で打抜く打抜手段と、
    前記ブリスターパックにおいて前記ポケット部の開口周縁から外方へ延出し、前記カバーフィルムが取着される前記容器フィルムのフランジ部の一部を破断するための破断線を形成する破断線形成手段と、
    少なくとも前記容器フィルムに対し前記カバーフィルムが取着された後段階において、前記破断線の形成と同時に又は前記破断線の形成後に、前記フランジ部における前記破断線の形成部位に高低差を形成する高低差形成手段とを備えたことを特徴とするブリスターパック製造装置。
  2. 請求項1に記載のブリスターパック製造装置によって製造されたことを特徴とするブリスターパック。
  3. 内容物を収容するためのポケット部を備えた容器フィルムと、前記ポケット部を塞ぐようにして前記容器フィルムに取着されたカバーフィルムとを備えたブリスターパックを製造するためのブリスターパックの製造方法であって、
    帯状の前記容器フィルムを搬送しつつ、当該容器フィルムに前記ポケット部を形成するポケット部形成工程と、
    前記ポケット部に前記内容物を充填する充填工程と、
    前記ポケット部に前記内容物が充填された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにして帯状の前記カバーフィルムを取着する取着工程と、
    前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着された帯状体から前記ブリスターパックを所定個数単位で打抜く打抜工程と、
    前記ブリスターパックにおいて前記ポケット部の開口周縁から外方へ延出し、前記カバーフィルムが取着される前記容器フィルムのフランジ部の一部を破断するための破断線を形成する破断線形成工程と、
    少なくとも前記取着工程の後段階において、前記破断線形成工程と同時に又は前記破断線形成工程の後段階に、前記フランジ部における前記破断線の形成部位に高低差を形成する高低差形成工程とを備えたことを特徴とするブリスターパックの製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とするブリスターパック。
  5. 前記破断線に沿ったフランジ部の断面形状が波形状となっていることを特徴とする請求項2又は請求項4に記載のブリスターパック。
  6. 前記フランジ部における前記破断線から前記ポケット部までの間の当該破断線を含む所定領域に、前記カバーフィルムが取着されない非取着領域を備え、
    前記非取着領域と前記ポケット部の周囲に形成される前記カバーフィルムの取着領域との間の境界線と、カバーフィルム開封方向と直交する所定の基準線との距離が当該基準線の長手方向おいて異なることを特徴とする請求項5に記載のブリスターパック。
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