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JP5704700B2 - エレベータの制御装置及び感知器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、地震や強風等による建物の揺れに伴うロープ振れを検出して管制運転に切り替えるエレベータの制御装置及びロープ振れ検出機能を備えた感知器に関する。
一般に、建屋に組込まれたエレベータにおいては、昇降路内の底部(ピット部)に地震のP波(Primary Wave)を検出するP波地震検知装置が設けられ、昇降路の最上部の機械室内などに地震のS波(Secondary Wave)を検出するS波地震検知装置が設けられている。そして、これらの地震検知装置で地震による加速度を検出する。
しかしながら、近年、高層建築等で問題になっている長周期地震については、加速度自体が地震検知装置で検知する150〜200Gal(ガル)の設定値よりも格段に小さい1〜20Gal程度の値しか発生しない。また、揺れの周期も2〜10秒と一般的な地震の周期である0.05〜0.5秒に比較して格段に長い。それにも関わらず、建屋の構造よっては、揺れの最大振幅は10cmから1mに達する場合がある。
ここで、建物の固有振動数と昇降路内に設けられたエレベータのロープ(主ロープ、ガバナロープ等)の固有振動数が一致すると、ロープが共振により大きく振れてしまい、昇降路内の機器や昇降路壁に接触し、いわゆる「閉じ込め事故」が発生する危険がある。
このような事故を防止するため、近年のエレベータでは、「管制運転装置」と呼ばれる安全装置を備えている。これは、建物が揺れた場合に、その建物揺れに伴うロープ振れを検出し、その振れ量が予め設定された閾値以上の場合に乗りかごを待避階へ移動させる技術である。
特開2008−133105号公報 特開2010−52924号公報 特開2008−285335号公報
「昇降機技術基準の解説 2009年度版 分冊 昇降機耐震設計・施工指針 2009年度版」,監修 国土交通省住宅局建築指導課,編集 財団法人日本建築設備・昇降機センター、社団法人日本エレベータ協会,2009年,p,147〜166
建物揺れに伴うロープ振れに対する閾値(管制運転を行う条件)は、建物の揺れ量とその継続時間との関係から固定的に設定されていた。つまり、建物の揺れ量とその継続時間の組み合わせの中の1つのパターンで閾値を設定していた。このため、ロープが振れたときに、昇降路内の機器類に確実に接触させない閾値を設定すると(つまり、建物揺れが小さく、かつ、継続時間が短い設定)、少しの揺れで管制運転が頻繁に発生する可能性があった。
本発明が解決しようとする課題は、ロープ振れに対する閾値を建物の揺れ量とその継続時間に応じて適切に設定して無駄な管制運転を防ぐようにしたエレベータ制御装置及び感知器を提供することにある。
実施形態に係るエレベータの制御装置は、建物の昇降路内に設置されたロープを介して昇降動作する乗りかごを備えたエレベータの制御装置において、上記建物の揺れ量を検出する建物揺れ検出手段と、この建物揺れ検出手段によって検出された上記建物の揺れ量とその揺れ量の検出時点から当該揺れ量以上の状態が継続している時間を監視し、上記建物の揺れ量と上記継続時間との積が予め設定された閾値以上の場合にロープ振れ検出信号を出力するロープ振れ検出手段と、このロープ振れ検出手段から出力される上記ロープ振れ検出信号に基づいて上記乗りかごを最寄階に停止あるいは待避階に管制運転させる管制運転手段とを具備する。
また、実施形態に係る感知器は、建物の昇降路内に設置されたロープを介して昇降動作する乗りかごを備えたエレベータの制御装置に接続される感知器であって、上記建物の揺れ量を検出する建物揺れ検出手段と、この建物揺れ検出手段によって検出された上記建物の揺れ量とその揺れ量の検出時点から当該揺れ量以上の状態が継続している時間を監視し、上記建物の揺れ量と上記継続時間との積が予め設定された上記閾値以上の場合にロープ振れ検出信号を上記エレベータの制御装置に出力する演算手段とを具備する。
図1は第1の実施形態に係るエレベータの構成を示す図である。 図2は同実施形態におけるエレベータの制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図3は同実施形態におけるロープ振れ量を300mmとした場合の建物の揺れ量と継続時間との関係を示す図である。 図4は同実施形態におけるロープ振れの解析結果を示す図であり、ロープの振れ量を「振れ高」、「振れ低」、「振れ特低」の3段階で解析した結果を示す図である。 図5は同実施形態におけるエレベータのロープ振れ検出の処理動作を示すフローチャートである。 図6は同実施形態における建物の揺れ量と加速度信号との関係を示す図である。 図7は第2の実施形態におけるエレベータの制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図8は同実施形態におけるエレベータのロープ長さと共振周波数との関係を説明するための図である。 図9は同実施形態におけるエレベータのロープ振れ検出の処理動作を示すフローチャートである。 図10は第3の実施形態におけるロープ振れの検出機能を備えた感知器の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの構成を示す図である。今、ある建物10の中に1台のエレベータ11が設置されている場合を想定する。
図1に示すように、建物10の最上部の機械室10aに、エレベータ11の駆動源である巻上機12が設置されている。なお、マシンルームレスタイプのエレベータでは、昇降路10b内の上部に巻上機12が設置される。
この巻上機12にメインロープ13が巻回されている。メインロープ13の一端側には乗りかご14、他端側にはカウンタウェイト15に取り付けられている。また、昇降路10bの最下部にはコンペンシープ16が配設されており、このコンペンシープ16を介してコンペンロープ17の端部がそれぞれ乗りかご14とカウンタウェイト15の下部に取り付けられている。
また、乗りかご14の上部にはかご制御装置18が設けられており、乗りかご14が各階の乗場21a,21b,21c…のいずれかに着床した時にかごドア19を開閉制御する。なお、かご制御装置18は、テールコードと呼ばれる伝送ケーブル20で後述する制御装置22と接続されている。
一方、建物10の機械室10aあるいはマシンルームレスタイプでは昇降路10b内に、エレベータ11を運転制御するための制御装置22が設置されている。
この制御装置22は、CPU、ROM、RAM等を搭載したコンピュータからなり、巻上機12の駆動制御など、エレベータ11の運転制御に関わる一連の処理を実行する。また、後述するように、この制御装置22は、地震や強風等によって建物10が揺れた場合に、その建物10の揺れに伴うロープの振れを検出するための機能と、その検出結果に応じて乗りかご14を管制運転するための機能を備える。
なお、「ロープ振れ」とは、建物10が揺れることで、ロープが水平方向に振れることである。また、ここで言う「ロープ」とは、乗りかご14の昇降動作に関連したロープのことであり、図1の例ではメインロープ13の他にコンペンロープ17も含む。
ここで、建物10の上部付近には、地震や強風等による建物10の揺れを検出するための加速度センサ23が設置されている。この加速度センサ23は、建物の水平方向(x方向とy方向)の加速度を検出可能な2軸加速度センサからなり、その検出信号を制御装置22に出力する。
また、制御装置22には、例えばロータリースイッチからなる設定スイッチ24が接続されている。この設定スイッチ24は、保守員によって操作され、上記制御装置22によるロープ振れの検出に必要な各種パラメータ(Δt,Δα,G,A1)を設定する。
図2は第1の実施形態におけるエレベータの制御装置22の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置22は、ロープ振れ検出部31、タイマ32、管制運転制御部33からなる。
ロープ振れ検出部31は、加速度センサ23によって検出された建物10の揺れ量毎に揺れの継続時間を監視し、ロープの振れ量に対する建物10の揺れ量と継続時間との解析結果から導出された関数式f(α,t)に基づいてロープの振れに対する閾値を設定し、建物10の揺れ量と継続時間との積が閾値以上の場合にロープ振れ検出信号を出力する。
タイマ32は、ロープ振れ検出部31によって起動され、建物10の揺れ量毎にその継続時間をカウントする。
管制運転制御部33は、ロープ振れ検出部31から出力されるロープ振れ検出信号に基づいて乗りかご14を最寄階に停止あるいは待避階に管制運転させる。
ここで、ロープ振れ検出で用いられる関数式について説明する。
ロープの振れ量に対する建物10の揺れ量と継続時間との関係を解析すると、下記のような関数式f(α,t)が成り立つ。
(α−Δα)(t−Δt)≧G …(1)
αは建物10の揺れ量、tは建物揺れの継続時間である。また、Δt,G,Δαはロープ振れ検出のパラメータである。
Δtは建物揺れの最小継続時間である。建物揺れが発生してからΔt時間の間は、振れの大きさに関係なくロープ振れの検出は行わない。
Gはロープ振れ検出の閾値であり、建物10の揺れ量αとその継続時間tの積に対して設けられる。建物10の揺れ量αとその継続時間tの積が閾値G以上であれば、ロープが建物揺れと共振する位置に乗りかご14が停止している場合に所定量のロープ振れが発生する。
閾値Gはロープ振れ量に応じて設定される。例えばロープ振れ量を300mmとした場合、建物10の揺れ量αと継続時間tとの関係をグラフ化すると、図3のような反比例のグラフとなり、αとtの積が一定値となる。
Δαは建物の最小揺れ量である。建物揺れによりロープが共振し、ロープ振れが成長する力とロープ振れが収束する力が釣り合う建物の揺れの大きさのことである。Δα以下の建物揺れが長時間継続しても、ロープ振れは所定量から成長しない。
図4はロープ振れの解析結果を示す図であり、ロープの振れ量を「振れ高」、「振れ低」、「振れ特低」の3段階で解析した結果を表している。
「振れ高」とは、ロープが昇降路10b内の機器に接触する可能性のある振れの状態を言う。「振れ低」とは、ロープが「振れ高」の50〜70%程度で振れている状態を言う。「振れ特低」とは、ロープの振れ始めの状態である。
この3つの段階に対して閾値Gをそれぞれ設定しておくことで、上記(1)式に基づいてロープの振れ量=「振れ高」、「振れ低」、「振れ特低」の3種類のロープ振れ検出信号を出力することができる。
次に、第1の実施形態の動作を説明する。
図5は第1の実施形態におけるエレベータのロープ振れ検出の処理動作を示すフローチャートである。
まず、初期設定として、保守員が設定スイッチ24を操作し、ロープ振れ検出に必要な各種パラメータを制御装置22のロープ振れ検出部31に設定しておく(ステップS11)。
各種パラメータとは、上述した最小継続時間Δt,最小揺れ量Δα,閾値Gである。また、これらの他に継続監視時間A1を含む。ここで設定された各種パラメータの値は制御装置22内に設けられた図示せぬ記憶部に記憶され、ロープ振れ検出部31によって適宜読み出される。
上記継続監視時間A1とは、同じ大きさの建物揺れが継続しているとみなす時間である。すなわち、図6に示すように、建物揺れの信号は正弦波のように上下に交互に繰り返しているので、一時的にαよりも低くなっても、次の周期を見るために継続監視時間A1が経過するまでの間は監視を続けるものとする。
ここで、地震や強風等により建物10が揺れ、加速度センサ23から建物10の揺れ量αを示す加速度信号が制御装置22のロープ振れ検出部31に入力されたとする(ステップS12のYes)。
ロープ振れ検出部31は、加速度センサ23から加速度信号を入力すると、タイマ32を起動して、その加速度信号が示す揺れ量αの継続時間tを監視する(ステップS13)。その際、上記継続監視時間A1を考慮して継続時間tの監視を行うものとする。
なお、図6の例では、揺れ量αが1Galと3Galの継続時間が示されているが、実際には加速度入力毎つまり建物揺れ量毎に継続時間の監視を行い、上記(1)式の演算を行うことになる。
建物10の揺れ量αとその継続時間tが得られると、ロープ振れ検出部31は、揺れ量αとその継続時間tの積を演算してロープ振れを検出する(ステップS14)。詳しくは、上記各種パラメータとして設定された最小継続時間Δtと最小揺れ量Δαを加味し、上記(1)式で示される関数式f(α,t)に従って(α−Δα)(t−Δt)の演算を行う。
この演算結果とした得られた値が予め設定された閾値G以上であれば(ステップS15のYes)、ロープ振れ検出部31は、ロープが上記閾値Gで定められる所定量以上振れている状態にあるものと判断し、管制運転制御部33に対してロープ振れ検出信号を出力する(ステップS16)。これにより、管制運転制御部33では、巻上機12を駆動制御して乗りかご14を最寄階に停止あるいは待避階まで移動させ、安全のため、建物揺れが収まるまでの間、エレベータの運転を休止しておく(ステップS17)。なお、移動先の待避階の位置によってはロープがさらに共振してしまう可能性があるため、予め共振しない位置を待避階として決めておくものとする。
このように第1の実施形態によれば、建物の揺れ量と継続時間との関係を示す関数式を用いてロープ振れに対する閾値を設定でき、その閾値を用いてロープの振れを検出することにより、無駄な管制運転を防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態では、かご位置を加味してロープ振れの閾値を設定するようにしたものである。
図7は第2の実施形態におけるエレベータの制御装置22の機能構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施形態における図2の構成と同一部分には同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
第2の実施形態において、制御装置22にはかご位置検出部34が追加されている。かご位置検出部34は、乗りかご14の現在位置を検出し、その検出信号をロープ振れ検出部31に出力する。なお、かご位置の検出方法としては、例えば巻上機12のモータ軸に設置されたパルスエンコーダを用い、そのパルスエンコーダからモータの回転に同期して出力されるパルス信号をカウントすることで検出する方法などがある。
ロープ振れ検出部31は、このかご位置検出部34によって検出されたかご位置に応じてロープ振れの閾値を変更し、その変更後の閾値に従ってロープ振れ検出信号を管制運転制御部33に出力する。
すなわち、長周期地震や強風時には、建物10は1次固有周波数で揺れやすく、建物高さが120m以上となる超高層建物では、一次固有周波数が概ね0.1〜0.5Hzの範囲となる。超高層建物となると、ロープの固有周波数範囲が0.1〜0.5Hz内となる場合があり、建物揺れにロープが共振する可能性が高い。
ここで、図8に示すように、乗りかご14の停止位置によってロープ長さL0が変動する。下記の(2)式に示すように、ロープ長さL0に応じて1次周波数が求まり、ロープの1次周波数と建物揺れの周波数が一致すると、共振が起こり、ロープの振れが成長する。反対にロープの1次周波数と建物揺れの周波数が異なれば、ロープは共振せず、ロープの振れは成長しない。
Figure 0005704700
建物高さ :H(m)
建物1次の固有周期 :T(s)=0.025×H
建物1次の周波数 :f(Hz)=1/T
建物最上部の振幅 :D(m)
建物最上部の加速度 :α(m/s
α=D×(2π/T)
ロープの1次の周波数:fi(Hz)
ロープ長さ :L0(m)
ロープの平均張力 :T0(N)
ロープ単位長さ当たりの質量:ρA(kg/m)。
このように、かご位置に応じてロープが共振したときの振れ量が異なるため、上述した揺れ量αとその継続時間tの積に対する閾値を切り替えることが好ましい。
図9は第2の実施形態におけるエレベータのロープ振れ検出の処理動作を示すフローチャートである。
まず、初期設定として、保守員が設定スイッチ24を操作し、ロープ振れ検出に必要な各種パラメータを制御装置22のロープ振れ検出部31に設定しておく(ステップS21)。
各種パラメータとは、上述した最小継続時間Δt,最小揺れ量Δα,閾値Gである。また、これらの他に継続監視時間A1を含む。さらに、閾値Gについては、予めかご位置によってロープが建物揺れに共振して振れる量を測定しておき、かご位置毎にその振れ量に応じた閾値を設定しておくものとする。ここで設定された各種パラメータの値は制御装置22内に設けられた図示せぬ記憶部に記憶され、ロープ振れ検出部31によって適宜読み出される。
ここで、地震や強風等により建物10が揺れ、加速度センサ23から建物10の揺れ量αを示す加速度信号が制御装置22のロープ振れ検出部31に入力されたとする(ステップS22のYes)。
ロープ振れ検出部31は、加速度センサ23から加速度信号を入力すると、タイマ32を起動して、その加速度信号が示す揺れ量αの継続時間tを監視する(ステップS23)。その際、上記継続監視時間A1を考慮して継続時間tの監視を行うものとする。
建物10の揺れ量αとその継続時間tが得られると、ロープ振れ検出部31は、揺れ量αとその継続時間tの積を演算してロープ振れを検出する(ステップS24)。詳しくは、上記各種パラメータとして設定された最小継続時間Δtと最小揺れ量Δαを加味し、上記(1)式で示される関数式f(α,t)に従って(α−Δα)(t−Δt)の演算を行う。
このとき、乗りかご14は任意の階で停止しているものとすると、ロープ振れ検出部31は、その停止位置(現在のかご位置)の情報をかご位置検出部34から取得する(ステップS25)。そして、ロープ振れ検出部31は、そのかご位置に応じて閾値Gを切り替え(ステップS26)、その切替え後の閾値Gと上記ステップS24にて演算された値とを比較する(ステップS27)。
その結果、演算値が閾値G以上であれば(ステップS27のYes)、ロープ振れ検出部31は、ロープが上記閾値Gで定められる所定量以上振れている状態にあるものと判断し、管制運転制御部33に対してロープ振れ検出信号を出力する(ステップS28)。これにより、管制運転制御部33では、巻上機12を駆動制御して乗りかご14を最寄階に停止あるいは待避階まで移動させ、安全のため、建物揺れが収まるまでの間、エレベータの運転を休止しておく(ステップS29)。なお、移動先の待避階の位置によってはロープがさらに共振してしまう可能性があるため、予め共振しない位置を待避階として決めておくものとする。
このように第2の実施形態によれば、かご位置を加味して閾値を設定することで、建物揺れに伴うロープ振れをより正確に検出して管制運転に切り替えることができる。
(第3の実施形態)
上記第1の実施形態では、エレベータの制御装置22にてロープ振れ検出に関わる一連処理を行うものとして説明したが、建物揺れを検出する感知器に同様の機能を持たすようにしても良い。
図10は第3の実施形態におけるロープ振れの検出機能を備えた感知器50の構成を示すブロック図である。
感知器50は、建物10の上部に図1に示す加速度センサ23に代えて設置される。この感知器50は、加速度センサ51と、演算器52と、タイマ53と、設定スイッチ54とが組み込まれている。加速度センサ51は、加速度センサ23と同様の機能を有し、地震や強風等による建物10の揺れを検出する。
演算器52は、図2のロープ振れ検出部31に相当する。すなわち、この演算器52は、加速度センサ51によって検出された建物10の揺れ量毎に揺れの継続時間を監視し、ロープの振れ量に対する建物10の揺れ量と継続時間との解析結果から導出された関数式f(α,t)に基づいてロープの振れに対する閾値を設定し、建物10の揺れ量と継続時間との積が閾値以上の場合にロープ振れ検出信号をエレベータの制御装置22に出力する。
タイマ53は、演算器52によって起動され、建物10の揺れ量毎にその継続時間をカウントする。
また、演算器52には、例えばロータリースイッチからなる設定スイッチ54が接続されている。この設定スイッチ54は、保守員によって操作され、演算器52によるロープ振れの検出に必要な各種パラメータ(Δt,Δα,G,A1)を設定する。
このような構成において、地震や強風等により建物10が揺れると、感知器50内の加速度センサ51にて建物10の揺れ量αが検出されて演算器52に与えられる。演算器52では、揺れ量αとその継続時間tの積を演算してロープ振れを検出する。詳しくは、上記各種パラメータとして設定された最小継続時間Δtと最小揺れ量Δαを加味し、上記(1)式で示される関数式f(α,t)に従って(α−Δα)(t−Δt)の演算を行う。
この演算結果とした得られた値が予め設定された閾値G以上であれば、演算器52から制御装置22に対してロープ振れ検出信号が出力される。
この場合、図4に示したように、ロープの振れ量を「振れ高」、「振れ低」、「振れ特低」の3段階で解析した結果に対して閾値Gがそれぞれ設定されていれば、上記(1)式に基づいてロープの振れ量=「振れ高」、「振れ低」、「振れ特低」の3種類のロープ振れ検出信号が制御装置22に対して出力されることになる。制御装置22では、このロープ振れ検出信号を入力すると、運転モードを管制運転に切り替え、乗りかご14を最寄階に停止あるいは待避階まで移動させて停止する。
このように第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の機能を感知器50に持たすことで、建物の揺れ量とその継続時間に応じたロープ振れを感知器50にて高精度に検出でき、その検出信号を制御装置22に出力して管制運転に切り替えることが可能となる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、ロープ振れに対する閾値を建物の揺れ量とその継続時間に応じて適切に設定して無駄な管制運転を防ぐようにしたエレベータ制御装置及び感知器を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…建物、11…エレベータ、12…巻上機、13…メインロープ、14…乗りかご、15…カウンタウェイト、16…コンペンシープ、17…コンペンロープ、18…かご制御装置、19…かごドア、20…伝送ケーブル、21a,21b,21c…乗場、22…制御装置、23…加速度センサ、24…設定スイッチ、31…ロープ振れ検出部、32…タイマ、33…管制運転制御部、34…かご位置検出部、50…感知器、51…加速度センサ、52…演算器、53…タイマ、54…設定スイッチ。

Claims (8)

  1. 建物の昇降路内に設置されたロープを介して昇降動作する乗りかごを備えたエレベータの制御装置において、
    上記建物の揺れ量を検出する建物揺れ検出手段と、
    この建物揺れ検出手段によって検出された上記建物の揺れ量とその揺れ量の検出時点から当該揺れ量以上の状態が継続している時間を監視し、上記建物の揺れ量と上記継続時間との積が予め設定された閾値以上の場合にロープ振れ検出信号を出力するロープ振れ検出手段と、
    このロープ振れ検出手段から出力される上記ロープ振れ検出信号に基づいて上記乗りかごを最寄階に停止あるいは待避階に管制運転させる管制運転手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 上記建物の最小揺れ量と最小継続時間を設定するための設定手段を備え、
    上記ロープ振れ検出手段は、
    上記建物の揺れ量から上記設定手段によって設定された最小揺れ量を減算すると共に、上記継続時間から上記設定手段によって設定された最小継続時間を減算して両者の積を演算することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  3. 上記ロープの振れ量に対する閾値を段階的に設定するための設定手段を備え、
    上記ロープ振れ検出手段は、
    上記建物の揺れ量と上記継続時間との積を演算し、その演算結果と上記設定手段によって設定された各閾値とを比較して、上記ロープの振れ量に応じたロープ振れ検出信号を出力することを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  4. 上記乗りかごの位置を検出するかご位置検出手段を備え、
    上記ロープ振れ検出手段は、
    上記かご位置検出手段によって検出された上記乗りかごの位置に応じて閾値を切り替えることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
  5. 建物の昇降路内に設置されたロープを介して昇降動作する乗りかごを備えたエレベータの制御装置に接続される感知器であって、
    上記建物の揺れ量を検出する建物揺れ検出手段と、
    この建物揺れ検出手段によって検出された上記建物の揺れ量とその揺れ量の検出時点から当該揺れ量以上の状態が継続している時間を監視し、上記建物の揺れ量と上記継続時間との積が予め設定された上記閾値以上の場合にロープ振れ検出信号を上記エレベータの制御装置に出力する演算手段と
    を具備したことを特徴とする感知器。
  6. 上記建物の最小揺れ量と最小継続時間を設定するための設定手段を備え、
    上記演算手段は、
    上記建物の揺れ量から上記設定手段によって設定された最小揺れ量を減算すると共に、上記継続時間から上記設定手段によって設定された最小継続時間を減算して両者の積を演算することを特徴とする請求項5記載の感知器。
  7. 上記ロープの振れ量に対する閾値を段階的に設定するための設定手段を備え、
    上記演算手段は、
    上記建物の揺れ量と上記継続時間との積を演算し、その演算結果と上記設定手段によって設定された各閾値とを比較して、上記ロープの振れ量に応じたロープ振れ検出信号を出力することを特徴とする請求項5記載の感知器。
  8. 上記乗りかごの位置を検出するかご位置検出手段を備え、
    上記演算手段は、
    上記かご位置検出手段によって検出された上記乗りかごの位置に応じて閾値を切り替えることを特徴とする請求項5記載の感知器。
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