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JP5695000B2 - 車両周辺監視装置 - Google Patents

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JP5695000B2
JP5695000B2 JP2012179217A JP2012179217A JP5695000B2 JP 5695000 B2 JP5695000 B2 JP 5695000B2 JP 2012179217 A JP2012179217 A JP 2012179217A JP 2012179217 A JP2012179217 A JP 2012179217A JP 5695000 B2 JP5695000 B2 JP 5695000B2
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Description

この発明は、車両の走行中、該車両に搭載された撮像部を用いて異なる時点で撮像することで得た複数の撮像画像に基づいて、前記車両の周辺に存在する対象物を検知する車両周辺監視装置に関する。
従来から、車両の走行支援等を目的として、車両外に存在する物体を検知し、あるいは物体と自車両との相対的な位置関係等を監視する技術が知られている。特に、車両の前方に搭載された車載カメラ(撮像部)を用いて撮像し、得られた撮像画像を基に物体を検知等する方法が種々提案されている。
この車載カメラは、車両のいずれかの部位に固定・設置されている。従って、例えば、車両のピッチ角(車幅方向の軸であるピッチ軸周りの車両の傾斜角)の変動に伴い、車載カメラの撮像画像内での物体の位置が変動する。そして、この変動は、車両の外部に存在する物体と自車両との相対的な位置関係等を把握する場合の誤差要因となる。
これに対し、車両のピッチ角の推定値に応じて、撮像画像から認識される物体の位置を補正することで、この位置の検出精度を向上できる。例えば、特許文献1に、車両のピッチ角を推定する手法が提案されている。
特許第3808287号公報
本発明は上記特許文献1に開示された技術的思想に関連してなされたものであり、車両の姿勢が突発的に変動した場合であっても、車両の周辺で移動する対象物の存在を正確に検知可能な車両周辺監視装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両周辺監視装置は、車両に搭載され、該車両の走行中に異なる時点で撮像することで複数の撮像画像を取得する撮像部と、第1撮像時点にて第1撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢を基準とした、第2撮像時点にて第2撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル及び回転行列を算出する変化量算出部と、前記変化量算出部により算出された前記並進ベクトル及び前記回転行列に基づいて、前記第1撮像画像が示す第1撮像面から前記第2撮像画像が示す第2撮像面への射影変換を表す平面射影行列を算出する変換行列算出部と、前記変換行列算出部により算出された前記平面射影行列に基づいて、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との間の前記車両の運動成分を相殺した画像を作成する画像作成部と、前記画像作成部により作成された少なくとも1つの前記画像に基づいて、前記車両の周辺で移動する対象物を検知する移動対象物検知部とを備え、前記変換行列算出部は、前記第1撮像画像の中に含まれる道路領域から前記第2撮像画像の中に含まれる道路領域への射影変換を表す前記平面射影行列を算出し、前記移動対象物検知部は、前記第1撮像時点及び前記第2撮像時点のうち少なくとも一方が異なる複数の前記画像に基づいて前記対象物を検知する
このように、撮像部の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル及び回転行列を算出する変化量算出部と、前記並進ベクトル及び前記回転行列から算出された平面射影行列に基づいて、第1撮像画像と第2撮像画像との間の前記車両の運動成分を相殺する画像作成部とを設けたので、車両の姿勢の変動に起因して生じる、撮像部の位置・姿勢の変化量に等しい車両の運動成分を相殺できる。これにより、車両の姿勢が突発的に変動した場合であっても、車両の周辺で移動する対象物の存在を正確に検知できる。
また、前記第1撮像画像の中に含まれる道路領域から前記第2撮像画像の中に含まれる道路領域への射影変換を表す前記平面射影行列を算出するようにしたので、道路領域上に存在する物体の検知・認識精度(運動成分の相殺効果)を高めることができる。道路領域上に存在する物体ほど車両との衝突の危険度が高いため特に好ましい。逆に、道路領域から離れた位置に存在する物体については、対象物として正しく検知できなくなるため、煩わしい過警報等を抑制することができる。
さらに、前記画像作成部は、前記画像として差分画像を作成することが好ましい。このように、画像差分法を適用することで、他の画像処理手法と比べて演算処理量を大幅に低減できる。
この発明に係る車両周辺開始装置は、車両に搭載され、該車両の走行中に異なる時点で撮像することで複数の撮像画像を取得する撮像部と、第1撮像時点にて第1撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢を基準とした、第2撮像時点にて第2撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル及び回転行列を算出する変化量算出部と、前記変化量算出部により算出された前記並進ベクトル及び前記回転行列に基づいて、前記第1撮像画像が示す第1撮像面から前記第2撮像画像が示す第2撮像面への射影変換を表す平面射影行列を算出する変換行列算出部と、前記変換行列算出部により算出された前記平面射影行列に基づいて、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との間の前記車両の運動成分を相殺した画像を作成する画像作成部と、前記画像作成部により作成された少なくとも1つの前記画像に基づいて、前記車両の周辺で移動する対象物を検知する移動対象物検知部とを備え、前記変換行列算出部は、前記第1撮像画像の中に含まれる道路領域から前記第2撮像画像の中に含まれる道路領域への射影変換を表す前記平面射影行列を算出し、前記画像作成部は、前記対象物を含む第1関心領域を前記第1撮像画像の中から抽出し、前記対象物を含む第2関心領域を前記第2撮像画像の中から抽出した後、前記第1関心領域と前記第2関心領域との間の前記画像を作成する。
さらに、前記画像作成部は、前記第1関心領域の位置を特定する第1基準位置に対して前記平面射影行列に基づく正射影変換を施した位置を、前記第2関心領域の位置を特定する第2基準位置として前記画像を作成することが好ましい。
また、前記画像作成部は、前記第2関心領域の位置を特定する第2基準位置に対して前記平面射影行列に基づく逆射影変換を施した位置を、前記第1関心領域の位置を特定する第1基準位置として前記画像を作成することが好ましい。
さらに、前記画像作成部は、前記第1撮像画像に対して前記平面射影行列に基づく正射影変換を施した撮像画像と前記第2撮像画像との間の前記画像、及び、前記第2撮像画像に前記平面射影行列に基づく逆射影変換を施した撮像画像と前記第1撮像画像との間の前記画像のうちいずれか一方を作成することが好ましい。これにより、撮像部の位置・姿勢の変化に伴う、撮像画像上での対象物の形態の変化をも考慮に入れて画像を作成することができる。
本発明に係る車両周辺監視装置によれば、撮像部の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル及び回転行列を算出する変化量算出部と、前記並進ベクトル及び前記回転行列から算出された平面射影行列に基づいて、第1撮像画像と第2撮像画像との間の前記車両の運動成分を相殺する画像作成部とを設けたので、車両の姿勢の変動に起因して生じる、撮像部の位置・姿勢の変化量に等しい車両の運動成分を相殺できる。これにより、車両の姿勢が突発的に変動した場合であっても、車両の周辺で移動する対象物の存在を正確に検知できる。
特に、前記第1撮像画像の中に含まれる道路領域から前記第2撮像画像の中に含まれる道路領域への射影変換を表す前記平面射影行列を算出するようにしたので、道路領域上に存在する物体の検知・認識精度(運動成分の相殺効果)を高めることができる。道路領域上に存在する物体ほど車両との衝突の危険度が高いため特に好ましい。逆に、道路領域から離れた位置に存在する物体については、対象物として正しく検知できなくなるため、煩わしい過警報等を抑制することができる。
本実施の形態に係る車両周辺監視装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す車両周辺監視装置が搭載された車両の概略斜視図である。 図1に示すECUの動作説明に供されるフローチャートである。 図4A及び図4Bは、カメラを用いた撮像により取得された撮像画像の例示図である。 図5Aは、カメラ、人体及び路面の幾何学的な位置関係を表す概略説明図である。図5Bは、第1撮像時点におけるカメラ及び路面の幾何学的な位置関係を表す概略説明図である。 図6Aは、第1撮像画像における歩行者の抽出例を示す概略説明図である。図6Bは、カメラの位置・姿勢の変化を考慮しない場合における、第2撮像画像内の関心領域の設定方法についての概略説明図である。 図7A及び図7Bは、カメラの位置・姿勢の変化を考慮した場合における、第2撮像画像内の関心領域の設定方法についての概略説明図である。 図8A及び図8Bは、各撮像領域における歩行者の位置及び高さに関する概略説明図である。 差分画像の作成方法に関する概略説明図である。 差分画像及び動き検出画像の作成方法の一例を示す概略ブロック図である。 図11A及び図11Bは、本検知処理により得られる作用効果を説明するための概略説明図である。
以下、本発明に係る車両周辺監視装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係る車両周辺監視装置10の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示す車両周辺監視装置10が搭載された車両12の概略斜視図である。
図1及び図2に示すように、車両周辺監視装置10は、複数のカラーチャンネルからなるカラー画像(以下、撮像画像という。)を撮像するカラーカメラ(以下、単に「カメラ14」という。)と、車両12の車速Vsを検出する車速センサ16と、車両12のヨーレートYrを検出するヨーレートセンサ18と、運転者によるブレーキペダルの操作量Brを検出するブレーキセンサ20と、この車両周辺監視装置10を制御する電子制御装置(以下、「ECU22」という。)と、音声で警報等を発するためのスピーカ24と、カメラ14から出力された撮像画像等を表示する表示装置26とを備える。
カメラ14は、主に可視光領域の波長を有する光を利用するカメラであり、車両12の周辺を撮像する撮像手段として機能する。カメラ14は、被写体の表面を反射する光量が多いほど、その出力信号レベルが高くなり、画像の輝度(例えば、RGB値)が増加する特性を有する。図2に示すように、カメラ14は、車両12の前部バンパー部の略中心部に固定的に配置(搭載)されている。
なお、車両12の周囲を撮像する撮像手段は、上記した構成例(いわゆる単眼カメラ)に限られることなく、例えば複眼カメラ(ステレオカメラ)であってもよい。また、カラーカメラに代替して赤外線カメラを用いてもよく、或いは両方を併せ備えてもよい。さらに、単眼カメラの場合、別の測距手段(レーダ装置)を併せて備えてもよい。
図1に戻って、スピーカ24は、ECU22からの指令に応じて、警報音等の出力を行う。スピーカ24は、車両12の図示しないダッシュボードに設けられる。あるいは、スピーカ24に代替して、他の装置(例えば、オーディオ装置又はナビゲーション装置)が備える音声出力機能を用いてもよい。
表示装置26(図1及び図2参照)は、車両12のフロントウインドシールド上、運転者の前方視界を妨げない位置に配されたHUD(ヘッドアップディスプレイ)である。表示装置26として、HUDに限らず、車両12に搭載されたナビゲーションシステムの地図等を表示するディスプレイや、メータユニット内等に設けられた燃費等を表示するディスプレイ(MID;マルチインフォメーションディスプレイ)を利用することができる。
ECU22は、入出力部28、演算部30、表示制御部32、及び記憶部34を基本的に備える。
カメラ14、車速センサ16、ヨーレートセンサ18及びブレーキセンサ20からの各信号は、入出力部28を介してECU22側に入力される。また、ECU22からの各信号は、入出力部28を介してスピーカ24及び表示装置26側に出力される。入出力部28は、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する図示しないA/D変換回路を備える。
演算部30は、カメラ14、車速センサ16、ヨーレートセンサ18及びブレーキセンサ20からの各信号に基づく演算を実行し、演算結果に基づきスピーカ24及び表示装置26に対する信号を生成する。演算部30は、対象物抽出部40、平面パラメータ推定部42、変化量算出部44、変換行列算出部46、差分画像作成部48(車両運動成分相殺手段、画像作成部)、移動対象物検知部50及び動き検出部52として機能する。各部の機能は、記憶部34に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。或いは、前記プログラムは、図示しない無線通信装置(携帯電話機、スマートフォン等)を介して外部から供給されてもよい。
表示制御部32は、表示装置26を駆動制御する制御回路である。表示制御部32が、入出力部28を介して、表示制御に供される信号を表示装置26に出力することで、表示装置26が駆動する。これにより、表示装置26は各種画像(撮像画像、マーク等)を表示することができる。
記憶部34は、デジタル信号に変換された撮像信号、各種演算処理に供される一時データ等を記憶するRAM(Random Access Memory)、及び実行プログラム、テーブル又はマップ等を記憶するROM(Read Only Memory)等で構成される。
本実施の形態に係る車両周辺監視装置10は、基本的には、以上のように構成される。この車両周辺監視装置10の動作の概要について以下説明する。
ECU22は、所定のフレームクロック間隔・周期(例えば、1秒あたり30フレーム)毎に、カメラ14から出力されるアナログの映像信号をデジタル信号に変換し、記憶部34に一時的に取り込む。そして、ECU22は、記憶部34から読み出した撮像画像(車両12の前方画像)に対して各種演算処理を施す。
ECU22(特に演算部30)は、撮像画像に対する処理結果、必要に応じて車両12の走行状態を示す各信号(車速Vs、ヨーレートYr及び操作量Br)を総合的に考慮し、車両12の前方に存在する歩行者、動物等を、監視対象となる物体(以下、「監視対象物」あるいは単に「対象物」という。)として検出する。
車両12が監視対象物に接触する可能性が高いと演算部30により判断された場合、ECU22は、運転者の注意を喚起するために車両周辺監視装置10の各出力部を制御する。ECU22は、例えば、スピーカ24を介して警報音(例えば、ピッ、ピッ、…と鳴る音)を出力させるともに、表示装置26上に可視化された撮像画像のうちその監視対象物の部位を強調表示させる。
続いて、車両周辺監視装置10の詳細な動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。なお、本処理の流れは、車両12が走行中である場合、撮像のフレーム毎に実行される。
ステップS1において、ECU22は、フレーム毎に、カメラ14により撮像された車両12の前方(所定画角範囲)の出力信号である撮像画像を取得する。
図4Aに示すように、第1撮像時点T1において、第1フレームの撮像画像(以下、第1撮像画像Iaという。)が得られたとする。そして、ECU22は、取得した第1撮像画像Iaを記憶部34に一時的に記憶させる。例えば、カメラ14としてRGBカメラを用いる場合、得られた撮像画像は、3つのカラーチャンネルからなる多階調画像である。
ステップS2において、演算部30は、2つ以上の撮像画像を既に取得したか否かを判別する。取得されたと判別された場合(ステップS2:YES)、後述するステップS5に進む。一方、取得されていないと判別された場合(ステップS2:NO)、次のステップ(S3)に進む。
ステップS3において、対象物抽出部40は、ステップS1で取得された第1撮像画像Iaの中から対象物を抽出する。この抽出の際、静止画像に適用可能な公知の画像認識手法(パターンマッチング等を含む。)を種々用いてもよい。また、対象物抽出部40は、上記した処理と併せて、それぞれ抽出された各対象物の存在を特定するための位置(以下、基準位置という。)を決定しておき、記憶部34に一時的に記憶させておく。
図4A例では、第1撮像画像Iaにおいて、車両12が走行する道路領域(以下、単に「道路60a」)、道路60aに沿って略等間隔に設置された複数の電柱領域(以下、単に「電柱62a」)、道路60a上に存在する歩行者領域(以下、単に「歩行者64a」)がそれぞれ存在する。例えば、対象物抽出部40は、道路60a及び歩行者64aをそれぞれ抽出したとする。
ステップS4において、ECU22は、フレーム間隔時間だけ待機した後、第2撮像時点T2において次の撮像動作(ステップS1)に移行する。
図4Bに示すように、第2フレームの撮像画像(以下、第2撮像画像Ibという。)が得られたとする。第2撮像画像Ibにおいて、第1撮像画像Iaの場合と同様に、道路領域(以下、道路60b)、複数の電柱領域(以下、電柱62b)、及び歩行者領域(以下、歩行者64b)がそれぞれ存在する。ところが、フレーム間隔時間が経過するにつれて、カメラ14及び各対象物の間の相対的位置関係が時々刻々と変化する。これにより、第1撮像画像Ia及び第2撮像画像Ibが同一の画角範囲であっても、各対象物は、それぞれ異なる形態(形状、大きさ又は色彩)で画像化される。
再度のステップS2において、演算部30は、2つ以上の撮像画像が取得されたと判別し(ステップS2:YES)、次のステップ(S5)に進む。
ステップS5において、平面パラメータ推定部42は、ステップS3で検知された道路60a(実在の路面)を表現する平面パラメータを推定する。ここで、平面パラメータの推定には、公知の画像処理手法を種々用いることができる。
図5Aに示すように、平面パラメータとしての法線ベクトル↑n、及び距離dによって、カメラ14及び実在の路面(以下、単に路面Sという。)の間の幾何学的位置関係が特定される。ここで、法線ベクトル↑nは、路面Sの法線方向に沿った単位ベクトルである。また、距離dは、第1撮像画像Iaが撮像されたときのカメラ14の光学中心C及び路面Sの間の距離である。
ところで、路面Sは、通常、車両12の車幅方向と略平行であるので、カメラ14による撮像画像の横方向(カメラ座標系のX軸方向)に略平行である。このため、第1カメラ座標系上における法線ベクトル↑nは、カメラ14の光軸Lcに対する路面Sの傾き角度θを用いて、↑n=[0,cosθ,sinθ]と表記される。
ステップS6において、変化量算出部44は、カメラ14の位置・姿勢の変化量を算出する。具体的には、変化量算出部44は、第1撮像画像Iaが撮像されたときのカメラ14の位置・姿勢を基準とした、第2撮像画像Ibが撮像されたときのカメラ14の位置・姿勢の変化量をそれぞれ算出する。ここで、変化量算出部44は、早い撮像時点(T1)を基準とした、遅い撮像時点(T2)での変化量を算出しているが、その逆であってもよい。すなわち、変化量算出部44は、遅い撮像時点(T2)を基準とした、早い撮像時点(T1)での変化量を算出してもよい。
変化量算出部44は、SfM(Structure from Motion)等による公知の手法を用いて、第1撮像画像Ia及び第2撮像画像Ibから、カメラ14の空間的な位置の変化量(具体的には、並進ベクトル↑t)を算出する。図5Bに示すように、並進ベクトル↑tは、第1撮像時点T1でのカメラ14の基準点を始点とし、第2撮像時点T2でのカメラ14の基準点を終点とするベクトルである。基準点は、カメラ14に対して固定された点であり、例えばカメラ14の光学中心Cに相当する。
また、変化量算出部44は、第1撮像画像Ia及び第2撮像画像Ibから、カメラ14の空間的な姿勢の変化量(具体的には、回転行列R)を算出する。図5Bに示すように、回転行列Rは、第1撮像時点T1でのカメラ座標系の原点を、第2撮像時点T2でのカメラ座標系の原点に一致させた場合、両方のカメラ座標系の間の座標変換(3軸周りの回転変換)を表現する行列である。なお、カメラ座標系は、カメラ14に対して固定された座標系、本図例のように、基準点(光学中心C)を原点としてカメラ14に対して固定された座標系(3軸座標系)である。本実施の形態では、このカメラ座標系は、カメラ14の光軸方向をZ軸方向、カメラ14の横方向(車幅方向)をX軸方向、カメラ14の縦方向(Z軸方向及びX軸方向に直交する方向)をY軸方向とする3軸座標系である。
並進ベクトル↑t及び回転行列Rを算出する際、具体的には、第1撮像画像Ia及び第2撮像画像Ibの間のオプティカルフロー推定をSfMに適用した手法(例えば、「Structure from Motion without Correspondence」/Frank Dellaert, Steven M.Seitz, Charles E.Thorpe, Sebastian Thrun/Computer Sience Department & Robotics Institute Canegie Mellon University, Pittsborgh PA 15213 を参照)等を用いてもよい。また、並進ベクトル↑t及び回転行列Rを算出するために、3つ以上の撮像画像を使用してもよい。
ステップS7において、変換行列算出部46は、ステップS5で推定された平面パラメータ、並びに、ステップS6でそれぞれ算出された並進ベクトル↑t及び回転行列Rを用いて、平面射影行列H(ホモグラフィ行列)を算出する。ここで、平面射影行列Hは、第1撮像面(図5B参照)から第2撮像面(同図参照)への平面射影変換を表す2次元行列である。
変換行列算出部46は、公知の手法・任意の拘束条件の組み合わせで平面射影行列Hを算出してもよい。本実施の形態において、平面射影行列Hは、第1撮像画像Iaの中に含まれる道路60aから、第2撮像画像Ibの中に含まれる道路60bへの射影変換を表す行列に相当する。
この場合、第1撮像画像Ia内の投影点P1の位置ベクトル↑P1と、第2撮像画像Ib内の投影点P2の位置ベクトル↑P2との間の関係は、平面射影変換によって対応付けられる。具体的に、この平面射影変換を施すための平面射影行列Hは、上記した並進ベクトル↑t、回転行列R、路面Sの平面パラメータ(↑n、d)を用いて、次の(1)式により与えられる。
H=R−R・↑t・(↑n/d) …(1)
そして、位置ベクトル↑P2は、位置ベクトル↑P1及び平面射影行列Hを用いて、以下の(2)式で与えられる。なお、kは、正の比例定数である。
↑P2=k・H・↑P1 …(2)
従って、(2)式に(1)式の平面射影行列Hを代入することで、位置ベクトル↑P2は次の(3)式で表される。
↑P2=k・(R−R・↑t・(↑n/d))・↑P1 …(3)
ステップS8において、差分画像作成部48は、ステップS7で算出された平面射影行列Hを用いて、第1撮像画像Ia及び第2撮像画像Ibの間の差分画像Dを作成する。差分画像Dの作成に先立ち、差分画像作成部48は、第1撮像画像Iaの中から、人体M(図5B参照)に対応する歩行者64aを含む画像領域(以下、第1関心領域という。)を設定する。また、差分画像作成部48は、第2撮像画像Ibの中から、人体M(図5B参照)に対応する歩行者64bを含む画像領域(以下、第2関心領域という。)を設定する。
図6Aは、第1撮像画像Iaにおける歩行者64aの抽出例を示す概略説明図である。上述したステップS3において、対象物抽出部40は、道路60a及び歩行者64aの接触位置(すなわち、道路60aと歩行者64aとの接触点)を、第1基準位置70として決定したとする。例えば、差分画像作成部48は、第1基準位置70を目印として、予め定めた規則に従って矩形状の第1関心領域72を設定したとする。そうすると、本図に示すように、第1撮像画像Iaにおいて、破線で図示する歩行者64aをすべて含むように第1関心領域72が設定されている。
ところが、図6Bに示すように、第2撮像画像Ibに対して図6Aと同一位置及び同一サイズの関心領域(第1関心領域72)を設定した場合、歩行者64bの両足の先端部を抽出できなくなる。これは、車両12の姿勢が突発的に変動(例えば、ピッチング)することで、歩行者64a、64bの間の予期しない変位に追従できないからである。この結果、得られた差分画像Dに基づいて、歩行者64a、64bの存在又は状態を正確に把握できない場合がある。
そこで、本実施の形態では、既に算出された平面射影行例Hを用いて、カメラ14の位置・姿勢の変化量を相殺した差分画像Dを作成する。ここで、差分画像作成部48は、平面射影行例Hを用いて、第1撮像画像Iaにおける各対象物(具体的には、歩行者64a)の第1基準位置70を、第2撮像画像Ibにおける各対象物(具体的には、歩行者64b)の第2基準位置74に変換する。
差分画像作成部48は、上記した(3)式に従って、第1撮像画像Iaに応じた第1基準位置70を、第2撮像画像Ibに応じた第2基準位置74に変換する。そして、差分画像作成部48は、第2基準位置74を目印として、位置変化による見え方の変化や対象の移動成分等を考慮した上で、図6Aと同様の規則に従って矩形状の第2関心領域76を設定する。
その結果、図7Bに示すように、第2撮像画像Ibにおいて、歩行者64bをすべて含むように第2関心領域76が設定することが可能になる。これにより、車両12の姿勢が突発的に変動した場合であっても、得られた差分画像Dからの歩行者64a(64b)の検知精度が向上する。
なお、第1撮像画像Iaに応じた第1基準位置70を、第2撮像画像Ibに応じた第2基準位置74に変換するのみならず、その逆変換、すなわち逆射影変換を施してもよい。この場合、第2撮像画像Ib内の第2基準位置74が既知であることを前提とする。第2撮像画像Ib内の投影点P2の位置ベクトル↑P2と、第1撮像画像Ia内の投影点P1の位置ベクトル↑P1との間の関係は、(2)式を変形することで、次の(4)式で与えられる。
↑P1=(1/k)・H−1・↑P2 …(4)
従って、(4)式に(1)式の平面射影行列Hを代入することで、位置ベクトル↑P1は次の(5)式で表される。ここで、「−1」の添字は、逆行列を表している。
↑P1=(1/k)・(R−R・↑t・(↑n/d)−1・↑P2 …(5)
また、差分画像作成部48は、第1撮像画像Ia及び第2撮像画像Ibのうちいずれか一方の撮像画像(全部又は一部)を、平面射影行列Hに従ってマッピング(第1撮像画像Iaの場合は正射影変換、第2撮像画像Ibの場合は逆射影変換)した上で、画像の差分処理を施してもよい。これにより、カメラ14の位置・姿勢の変化に伴う、画像上での対象物(歩行者64a、64b)の形態の変化をも考慮に入れて差分画像Dを作成することができる。
そして、差分画像作成部48は、差分処理に供される第1関心領域72、第2関心領域76のそれぞれの大きさを正規化する。これにより、第1関心領域72に応じた第1正規化画像、及び、第2関心領域76に応じた第2正規化画像がそれぞれ作成される。
図9に示すように、第1正規化画像80aが示す歩行者64aの高さは、第2正規化画像80bが示す歩行者64bの高さに略一致する。同じサイズである第1正規化画像80a及び第2正規化画像80bに対して差分演算を施すことで、両者の差異領域が画像化された差分画像Dが得られる。なお、差異領域の検出精度を向上させるため、差分演算の前に、第1正規化画像80a及び第2正規化画像80bの相対的な位置関係を調整することが好ましい。本図例では、差異領域として、歩行者64bの両手84及び両足86がそれぞれ抽出される。
このように、差分画像作成部48は、平面射影行列Hに基づいて、第1撮像画像Iaと第2撮像画像Ibとの間の、カメラ14の位置・姿勢(すなわち、車両12の運動成分)を相殺する車両運動成分相殺手段の一形態である。相殺演算が施される対象は撮像画像に限られることなく、撮像画像の中から抽出されるオブジェクト、特徴量等であってもよい。
ステップS9において、移動対象物検知部50は、ステップS8で作成された少なくとも1つの差分画像Dに基づいて、車両12の周辺で移動する対象物をそれぞれ検知する。ここで、複数(2以上)の差分画像Dを用いる場合、第1撮像時点T1及び第2撮像時点T2のうち少なくとも一方が異なっている必要がある。例えば、移動対象物検知部50は、図9の差分画像D内の抽出成分(両手84及び両足86)の特徴から、路面S上の所定位置に人体Mが存在することを検知する。
ステップS10において、動き検出部52は、ステップS9で検知された各対象物の動きを検出する。例えば、動き検出部52は、車両12と人体Mとの間の距離及び各フレーム間での歩行者64a、64bの変位量から、人体Mの移動量及び移動方向を推定してもよい。また、動き検出部52は、図9の差分画像D内の抽出成分(両手84及び両足86)の特徴から、人体Mが歩行中であることを検出してもよい。
ステップS11において、対象物抽出部40は、抽出対象(監視対象)としての各対象物を更新する。例えば、対象物抽出部40は、カメラ14の撮像領域内に新たに進入した対象物を追加するとともに、前記撮像領域の外に進出した対象物を除外する。また、第1正規化画像80a、第2正規化画像80b間の一致性が所定の閾値よりも低いと判断された場合、その対象物を監視下から除外してもよい。
ステップS12において、対象物抽出部40は、ステップS10で更新された各対象物の基準位置を更新する。図8A及び図8Bに示す歩行者64a(人体M)の例では、対象物抽出部40は、人体Mに応じた基準位置を、第1基準位置70から第2基準位置74に更新・設定する。
ステップS13において、ECU22は、次回の演算処理に必要なデータを記憶部34に記憶させる。例えば、ステップS8で作成された差分画像Dや、ステップS11で更新された抽出対象の属性、ステップS12で更新された基準位置等が挙げられる。
このように、ECU22は、撮像のフレーム毎に、ステップS1〜S13に従って動作する。上記では、第1フレーム及び第2フレームの関係下での差分処理について説明したが、第nフレーム(nは自然数)に拡張した場合の動作について、図10を参照しながら説明する。ここでは、第nフレーム目の撮像画像をI(n)と表記する。
図10に示すように、第(n+1)フレームにおいて、現時点での撮像画像I(n+1)を取得した後、変換行列算出部46は、直近の撮像画像I(n)から現時点での撮像画像I(n+1)にマッピングする平面射影行列H(n)を作成する。そして、差分画像作成部48は、撮像画像I(n)に対して平面射影行列H(n)に基づく正射影変換を施した撮像画像と、撮像画像I(n+1)との間の差分画像D(n+1)を作成する。ところで、その1つ前のフレームである第nフレームにおいて、上記と同様にして、差分画像作成部48は、差分画像D(n)を既に作成している。
その後、移動対象物検知部50は、2つの差分画像D(n+1)、D(n)に対して所定の演算、例えばAND演算を行うことで、動き検出画像Im(n)を作成する。動き検出画像Im(n)を参照することで、3つのフレーム間{第(n−1)、第n、及び第(n+1)フレーム}で移動している対象物の存在を検出することができる。あわせて、動き検出部52は、差分画像D(n)、動き検出画像Im(n)を作成する過程で得られた画像情報や位置情報に基づいて、各対象物の動きをそれぞれ検出する。
この動作を遂次実行することで、車両周辺監視装置10は、所定の時間間隔で、車両12の前方に存在する対象物(例えば、図5Bの人体M)を監視することができる。ところで、本実施の形態に係る検知処理(以下、本検知処理)を適用することで、カメラ14の位置・姿勢の変化量を相殺する効果の他、対象物の検出精度に関する別の作用効果も得られる。以下、その効果について、図11A及び図11Bを参照しながら説明する。
上述した(1)式に示す平面射影行列Hは、路面S上に存在する各投影点の射影変換を表す行列である。すなわち、平面射影行列Hは、路面S上に存在する対象物の位置・姿勢を補正するのに適した行列である。一方、平面射影行列Hは、路面Sから3次元的(車幅方向、奥行き方向及び高さ方向)に離れた対象物の位置・姿勢を補正するのに必ずしも適していない。つまり、平面射影行列Hによる位置変換精度は、路面Sに近い対象物ほど高くなり、路面Sから遠い対象物ほど低くなるという特徴がある。
図11Aは、第1撮像画像Iaの中の第1関心領域100の射影変換例を表す概略説明図である。監視対象でない物体に属する交通標識(図示しない。)は、長尺のポールの先端部に円状の標識板が固定されてなり、路面S(図5B参照)の側に立設されている。そして、第1関心領域100の右下部には、上記標識板の一面に記されたマーク102が存在する。
ここで、図6A〜図7Bで説明したように、差分画像作成部48は、第1関心領域100を特定する第1基準位置104に対して平面射影行列Hに基づく正射影変換を施すことで、第2基準位置106及び第2関心領域108を得る。ところが、第2撮像画像Ibの中の第2関心領域108の右下隅には、マーク102の形状と異なるマーク110が存在する。なぜならば、標識板は、基準面である路面Sに対して遥か上方に位置し、第1撮像画像Ia内におけるマーク102近傍での位置変換精度が高くないからである。
その結果、移動対象物検知部50及び動き検出部52は、撮像のフレーム間で、標識板(マーク102、110)が大きく変動したものと検知する。そして、対象物抽出部40は、検出異常であるとして、この標識板を抽出対象(監視対象)から除外することができる。このように、本検知処理を遂次実行することで、別異の処理を行うことなく、通常の画像認識処理の際に誤検出し易い物体(例えば、標識・看板等)を監視対象物から除外することができる。
図11Bは、第1撮像画像Iaの別の例示図である。第1撮像画像Iaには、車両12が走行する道路領域(以下、単に「道路112」)、道路112を横切る陸橋領域(以下、単に「陸橋114」)、道路112上に存在する歩行者領域(以下、単に「道路歩行者116」)、陸橋114上に存在する歩行者領域(以下、単に「陸橋歩行者118」)がそれぞれ存在する。
図11A例の場合と同様に考察すると、道路112上の地点120に近い道路歩行者116に関し、平面射影行列Hを用いて、フレーム間での位置変化を正確に求めることができる。これにより、移動対象物検知部50は、車両12の運動成分を相殺した画像を利用して、対象物としての道路歩行者116を正しく検知することができる。
一方、道路112上の地点122から遠い陸橋歩行者118に関し、平面射影行列Hを用いて、フレーム間での位置変化を正確に求めることができない。これにより、移動対象物検知部50は、陸橋歩行者118を対象物から除外することができる。
このように、本検知処理を用いることで、道路112上に存在する物体(道路歩行者116)の検知・認識精度を向上することができる。これは、道路112上に存在する物体ほど車両12との衝突の危険度が高いため特に好ましい。逆に、車両12との衝突の危険度が低い物体、すなわち道路112から離れた位置に存在する物体(陸橋歩行者118)については、対象物として正しく検知できなくなるため、煩わしい過警報等を抑制することができる。
ところで、本検知処理は、通常想定される動作範囲内において効果的に機能する。しかし、本検知処理によって各対象物の検知精度が十分に確保できない場合もある。そこで、演算部30は、複数の検知処理(本検知処理を含む。)を実行可能であり、撮像画像を取得した都度に本検知処理の適性を判別した上で、実行する検知処理を1つ選択してもよい。
第1の適性として、撮像画像の中から道路領域を抽出可能であるか否かを考慮してもよい。本検知処理を適用するために、第1撮像画像Ia内の道路60a(図5Bの路面S)をフレーム毎に抽出する必要があるからである。例えば、自己の車両12のすぐ前方に他の車両が存在する等、カメラ14の撮像視野から道路60aが遮られる場合、平面パラメータを高精度に推定できなくなり、各対象物の検知精度が低下する可能性が高い。演算部30は、この状態を検出する際、エピポール、フロー(動きベクトル)等に関する位置情報を利用してもよい。
第2の適性として、平面射影行列Hの算出精度を十分に確保できるか否かを考慮してもよい。例えば、自己の車両12の走行速度が極めて低い場合、平面射影行列Hの算出誤差が生じ易くなり、各対象物の検知精度が低下する可能性が高い。そこで、演算部30は、車速センサ16から取得した車速Vsが所定の閾値を上回るか否かで判別してもよい。
以上のように、本発明に係る車両周辺監視装置10は、車両12に搭載され、車両12の走行中に異なる撮像時点T1、T2で撮像することで複数の撮像画像Ia、Ibを取得するカメラ14と、第1撮像時点T1にて第1撮像画像Iaが撮像された際のカメラ14の位置・姿勢を基準とした、第2撮像時点T2にて第2撮像画像Ibが撮像された際のカメラ14の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル↑t及び回転行列Rを算出する変化量算出部44と、並進ベクトル↑t及び回転行列Rに基づいて、第1撮像画像Iaが示す第1撮像面から第2撮像画像Ibが示す第2撮像面への射影変換を表す平面射影行列Hを算出する変換行列算出部46と、平面射影行列Hに基づいて、第1撮像画像Iaと第2撮像画像Ibとの間の車両12の運動成分を相殺した差分画像Dを作成する差分画像作成部48と、少なくとも1つの差分画像Dに基づいて、車両12の周辺で移動する対象物(例えば、人体M)を検知する移動対象物検知部50とを備える。
このように、カメラ14の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル↑t及び回転行列Rを算出する変化量算出部44と、並進ベクトル↑t及び回転行列Rから算出された平面射影行列Hに基づいて、第1撮像画像Iaと第2撮像画像Ibとの間の車両12の運動成分を相殺する車両運動成分相殺手段(例えば、差分画像作成部48)とを設けたので、車両12の姿勢の変動に起因して生じる、カメラ14の位置・姿勢の変化量に等しい車両12の運動成分を相殺できる。これにより、車両12の姿勢が突発的に変動した場合であっても、車両12の周辺で移動する対象物(人体M)の存在を正確に検知できる。
ここで、カメラ14の位置・姿勢の変化量(車両12の運動成分)を相殺した画像は、差分画像Dに限られず、勾配法・ブロックマッチング法等を用いて得たオプティカルフローを示す画像であってもよい。特に、画像差分法を適用することで、他の画像処理手法と比べて演算処理量を大幅に低減できる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
本実施の形態では、単眼カメラ(カメラ14)により得られた撮像画像に対して上記した画像を作成しているが、複眼カメラ(ステレオカメラ)でも同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
10…車両周辺監視装置 12…車両
14…カメラ 22…ECU
28…入出力部 30…演算部
34…記憶部 40…対象物抽出部
42…平面パラメータ推定部 44…変化量算出部
46…変換行列算出部 48…差分画像作成部
50…移動対象物検知部 52…動き検出部
60a、60b、112…道路 64a、64b…歩行者
70、104…第1基準位置 72、100…第1関心領域
74、106…第2基準位置 76、108…第2関心領域
116…道路歩行者 118…陸橋歩行者
Ia…第1撮像画像 Ib…第2撮像画像
I(n−1)、I(n)、I(n+1)…撮像画像
H…平面射影行列 ↑t…並進ベクトル
M…人体 R…回転行列
S…路面

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、該車両の走行中に異なる時点で撮像することで複数の撮像画像を取得する撮像部と、
    第1撮像時点にて第1撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢を基準とした、第2撮像時点にて第2撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル及び回転行列を算出する変化量算出部と、
    前記変化量算出部により算出された前記並進ベクトル及び前記回転行列に基づいて、前記第1撮像画像が示す第1撮像面から前記第2撮像画像が示す第2撮像面への射影変換を表す平面射影行列を算出する変換行列算出部と、
    前記変換行列算出部により算出された前記平面射影行列に基づいて、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との間の前記車両の運動成分を相殺した画像を作成する画像作成部と、
    前記画像作成部により作成された少なくとも1つの前記画像に基づいて、前記車両の周辺で移動する対象物を検知する移動対象物検知部と
    を備え、
    前記変換行列算出部は、前記第1撮像画像の中に含まれる道路領域から前記第2撮像画像の中に含まれる道路領域への射影変換を表す前記平面射影行列を算出し、
    前記移動対象物検知部は、前記第1撮像時点及び前記第2撮像時点のうち少なくとも一方が異なる複数の前記画像に基づいて前記対象物を検知する
    ことを特徴とする車両周辺監視装置。
  2. 請求項記載の車両周辺監視装置であって、
    前記画像作成部は、前記画像として差分画像を作成する
    ことを特徴とする車両周辺監視装置。
  3. 車両に搭載され、該車両の走行中に異なる時点で撮像することで複数の撮像画像を取得する撮像部と、
    第1撮像時点にて第1撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢を基準とした、第2撮像時点にて第2撮像画像が撮像された際の前記撮像部の位置・姿勢の変化量を表す並進ベクトル及び回転行列を算出する変化量算出部と、
    前記変化量算出部により算出された前記並進ベクトル及び前記回転行列に基づいて、前記第1撮像画像が示す第1撮像面から前記第2撮像画像が示す第2撮像面への射影変換を表す平面射影行列を算出する変換行列算出部と、
    前記変換行列算出部により算出された前記平面射影行列に基づいて、前記第1撮像画像と前記第2撮像画像との間の前記車両の運動成分を相殺した画像を作成する画像作成部と、
    前記画像作成部により作成された少なくとも1つの前記画像に基づいて、前記車両の周辺で移動する対象物を検知する移動対象物検知部と
    を備え、
    前記変換行列算出部は、前記第1撮像画像の中に含まれる道路領域から前記第2撮像画像の中に含まれる道路領域への射影変換を表す前記平面射影行列を算出し、
    前記画像作成部は、前記対象物を含む第1関心領域を前記第1撮像画像の中から抽出し、前記対象物を含む第2関心領域を前記第2撮像画像の中から抽出した後、前記第1関心領域と前記第2関心領域との間の前記画像を作成する
    ことを特徴とする車両周辺監視装置。
  4. 請求項記載の車両周辺監視装置において、
    前記画像作成部は、前記第1関心領域の位置を特定する第1基準位置に対して前記平面射影行列に基づく正射影変換を施した位置を、前記第2関心領域の位置を特定する第2基準位置として前記画像を作成する
    ことを特徴とする車両周辺監視装置。
  5. 請求項記載の車両周辺監視装置において、
    前記画像作成部は、前記第2関心領域の位置を特定する第2基準位置に対して前記平面射影行列に基づく逆射影変換を施した位置を、前記第1関心領域の位置を特定する第1基準位置として前記画像を作成する
    ことを特徴とする車両周辺監視装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両周辺監視装置において、
    前記画像作成部は、前記第1撮像画像に対して前記平面射影行列に基づく正射影変換を施した撮像画像と前記第2撮像画像との間の前記画像、及び、前記第2撮像画像に前記平面射影行列に基づく逆射影変換を施した撮像画像と前記第1撮像画像との間の前記画像のうちいずれか一方を作成することを特徴とする車両周辺監視装置。
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