JP5691956B2 - ハードコートフィルムの製造方法 - Google Patents
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(A)平均粒径10nm〜100nmの金属酸化物微粒子、
(B)電離放射線硬化性樹脂、
(C)少なくとも、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンから選ばれるケトン類とアルコール類とを含む有機溶媒、
を少なくとも含有し、
前記有機溶媒がアルコール類を0.8〜5質量%含む有機溶媒であり、
該塗布組成物を透明基材フィルムに塗布した後、硬化、乾燥を行い、該ハードコート層の全厚みをLとした場合前記透明基材フィルムと反対側の厚み方向1/2L未満の領域に、該ハードコート層に含有される金属酸化物微粒子の50質量%以上を含有する局在相を形成することを特徴とするハードコートフィルムの製造方法。
(B)電離放射線硬化性樹脂
(C)少なくとも、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンから選ばれるケトン類とアルコール類とを含む有機溶媒
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のハードコートフィルムの製造方法によって製造されたハードコートフィルム(簡単に本発明のハードコートフィルムともいう)の断面写真である。図1bはaの局在相部分を拡大したものである。
本発明に係るハードコート層には、(A)平均粒径10nm〜100nmの金属酸化物微粒子を含有し、好ましい平均粒径は10nm〜50nmの範囲である。平均粒径が10nm未満、または100nmを越える金属酸化物微粒子の場合は、本発明に係る局在相の形成が生じ難くい。
本発明のハードコートフィルムはハードコート層に(B)電離放射線硬化性樹脂を含有する。
前記ハードコート層形成用組成物は、必要に応じて、性能を損なわない範囲で、顔料、充填剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤、チクソトロピー化剤等を含んでもよい。これらの添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、本発明に係るハードコート層は、本発明に係る前記(A)金属酸化物微粒子、及び(B)電離放射線硬化性樹脂を、本発明に係る(C)有機溶媒で希釈し、添加剤を加えてハードコート層塗布組成物として、以下の方法で透明基材上に塗布、硬化、乾燥して設けることが生産性の観点から好ましい。
本発明のハードコートフィルムに用いられる透明基材フィルムは、製造が容易であること、ハードコート層と接着し易いこと、光学的に等方性であることが好ましい。(以下、簡単に基材フィルムという)
上記性質を有した基材フィルムであれば何れでもよく、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等のセルロースエステル系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオレフィン系フィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリル系フィルム等を使用することができる。
基材フィルムとして好ましいセルロースエステルフィルムについて、より詳細に説明する。
式(II) 0≦X≦2.5
中でも1.9≦X≦2.5、0.1≦Y≦0.9であることが好ましい。セルロースエステルの数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw)は、高速液体クロマトグラフィーを用い測定できる。測定条件は以下の通りである。
カラム:Shodex K806、K805、K803G
(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
基材フィルムは、熱可塑性アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂とを含有し、熱可塑性アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂の含有質量比が、熱可塑性アクリル樹脂:セルロースエステル樹脂=95:5〜50:50であるフィルムを用いることも好ましい。
本発明に係る基材フィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましく用いられる。
基材フィルムには、組成物の流動性や柔軟性を向上するために、可塑剤を併用することもできる。可塑剤としては、フタル酸エステル系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポリエステル系、糖エステル系、アクリル系ポリマー等が挙げられる。この中では、ポリエステル系、糖エステル系及びアクリル系ポリマーの可塑剤が好ましく用いられる。
基材フィルムは、その全光線透過率が90%以上であることが好ましく、より好ましくは93%以上である。また、現実的な上限としては、99%程度である。ヘイズ値は2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下である。全光線透過率、ヘイズ値はJIS K7361及びJIS K7136に準じて測定することができる。
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxは基材フィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyは基材フィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率、nzは基材フィルムの厚み方向の屈折率、dは基材フィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。)
上記リターデーションは、例えばKOBRA−21ADH(王子計測機器(株))を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmで求めることができる。
次に、基材フィルムの製膜方法の例を説明するが、これに限定されるものではない。基材フィルムの製膜方法としては、インフレーション法、T−ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルジョン法、ホットプレス法等の製造法が使用できる。
基材フィルムは、溶液流延法によって製造することができる。溶液流延法では、樹脂および添加剤を溶剤に溶解させてドープを調製する工程、ドープをベルト状もしくはドラム状の金属支持体上に流延する工程、流延したドープをウェブとして乾燥する工程、金属支持体から剥離する工程、延伸または幅保持する工程、更に乾燥する工程、仕上がったフィルムを巻き取る工程により行われる。
なお、Mはウェブまたはフィルムを製造中または製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。
延伸工程では、フィルムの長手方向(MD方向)、及び幅手方向(TD方向)に対して、逐次または同時に延伸することができる。互いに直交する2軸方向の延伸倍率は、それぞれ最終的にはMD方向に1.0〜2.0倍、TD方向に1.05〜2.0倍の範囲とすることが好ましく、MD方向に1.0〜1.5倍、TD方向に1.05〜2.0倍の範囲で行うことが好ましい。例えば、複数のロールに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用してMD方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、クリップやピンの間隔を進行方向に広げてMD方向に延伸する方法、同様に横方向に広げてTD方向に延伸する方法、或いはMD/TD方向同時に広げてMD/TD両方向に延伸する方法などが挙げられる。
本実施形態における基材フィルムの膜厚は、特に限定はされないが10〜250μmが用いられる。特に膜厚は10〜100μmであることが特に好ましい。更に好ましくは20〜60μmである。前記範囲とすることで、基材フィルムの取り扱い性に優れる。本発明に係る基材フィルムは、幅1〜4mのものが用いられる。特に幅1.4〜4mのものが好ましく用いられ、特に好ましくは1.6〜3mである。4mを超えると搬送が困難となる。
本発明のハードコートフィルムのハードコート層上に、直接又は他の層を介して低屈折層等の反射防止層を積層して反射防止フィルムとすることも好ましい。
基材フィルム/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層
基材フィルム/ハードコート層/低屈折率層
基材フィルム/ハードコート層/導電性層/低屈折率層
基材フィルム/ハードコート層/高屈折率層(導電性層)/低屈折率層
基材フィルム/ハードコート層/防眩性層/低屈折率層
バックコート層/基材フィルム/ハードコート層/低屈折率層
バックコート層/基材フィルム/ハードコート層/中屈折率層/低屈折率層
バックコート層/基材フィルム/ハードコート層/防眩性層/低屈折率層
バックコート層/基材フィルム/ハードコート層/導電性層/低屈折率層
バックコート層/基材フィルム/ハードコート層/高屈折率層(導電性層)/低屈折率層
<偏光板>
本発明のハードコートフィルムを用いた偏光板について述べる。偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明のハードコートフィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理したハードコートフィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。
本発明のハードコートフィルムを用いて作製した本発明の偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子A 67質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−2101、溶媒:メチルエチルケトン(MEK)、比重(20℃):1.011、平均粒径12nm、粘度(20℃):1.1mPa・s SiO2:30.6% 水分:0.16、固形分20質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A、表中PETAと記載)76質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量部、MEK 99.5質量部、イソプロピルアルコール0.5質量部を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子A 18質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−2101、固形分5質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)91質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量部、MEK 97質量部、イソプロピルアルコール1質量部を加えて47%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子B 150質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−4101、溶媒:メチルエチルケトン、比重(20℃):1.006、平均粒径43nm、粘度(20℃):3.2mPa・s SiO2:30.7% 水分:0.06、固形分45質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)45質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)10質量部、MEK 97質量部、イソプロピルアルコール3質量部を加えて33%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子A 33質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−2101、固形分10質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)83質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量部、防汚剤(ビックケミー・ジャパン(株)製:BYK−UV3510)2質量部、MEK 99質量部、イソプロピルアルコール1質量部を加えて44%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子B 7質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−4101、固形分2質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)88質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)10質量部、MEK 98質量部、イソプロピルアルコール2質量部を加えて49%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子C 33質量部(日産化学工業(株)製:MEK−ST、溶媒:メチルエチルケトン、比重(20℃):1.01、平均粒径20nm、粘度(25℃):1.0mPa・s、SiO2:30%、水分:0.5%、固形分10質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)80質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)10質量部、MEK 99質量部、メタノール1質量部を加えて45%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)95質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量部、MEK 100質量部を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、ジルコニア微粒子D 117質量部(日産化学工業(株)製:OZ−S30K−AC、溶媒:メチルエチルケトン、比重1.09、平均粒径9nm、粘度(25℃):1.1mPa・s、ZrO2:30.6%、水分:0.08%、固形分35質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)58質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)7質量部、MEK 97質量部、イソプロピルアルコール3質量部を加えて35%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子A 0.17質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−2101、固形分0.05質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)95.95質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量部、MEK 99.95質量部、イソプロピルアルコール0.05質量部を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカ微粒子B 173質量部(日産化学工業(株)製:MEK−AC−4101、固形分52質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)41質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)7質量部、MEK 100質量部を加えて45%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、セリア微粒子E 173質量部(日産化学工業(株)製:CE−40BL、溶媒:アルカリ水溶液、比重(25℃):1.56、平均粒径55nm、粘度(25℃):1.0mPa・s、CeO2:40%、水分:0.5%、固形分69質量部)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)27質量部、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量部、MEK 97質量部、イソプロピルアルコール3質量部を加えて33%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
(1)局在相及び微粒子含有量
透過型電子顕微鏡(日立製作所(株)製:H−7650)を用いた断面観察にて、局在相の有無を確認した。
○:厚み方向1/2L未満の領域に50質量%以上70質量%未満含有
尚、局在相が形成されなかったハードコート層は、添加した金属酸化物微粒子がハードコート層内に均一に分散されていた。
(2)鉛筆硬度測定
JIS K 5600の規格に従って実施した。鉛筆を45度の角度として、750gの荷重をかけて、各ハードコートフィルム試料表面の引っ掻き試験を行なった。5回のうち4回以上傷の付かなかった鉛筆の硬さ記号で、ランク付けを行なった。
(3)耐擦り傷性
ハードコート層表面を500g/cm2の荷重を掛けたスチールウール(日本スチールウール(株)製、#0000)で10往復させて、傷の発生有無を目視にて観察した。
△:5本未満の傷
×:5本以上の傷
(4)全光線透過率測定
JIS K7165の規格に従って実施した。サンプルをD65光源を用いてヘイズメーター(商品名NDH2000、日本電色工業株式会社製)にて測定した。
△:91%以上92%以下
×:91%未満
(5)ヘイズ測定
JIS K7165の規格に従って実施した。サンプルをD65光源を用いてヘイズメーター(商品名NDH2000、日本電色工業株式会社製)にて測定した。
×:0.5%以上
上記ハードコート層塗布組成物構成、局在相の状態、及び各種評価結果を表1、表2に示す。
2 ハードコート層
3 透明基材フィルム
4 金属酸化物微粒子
5 電離放射線硬化性樹脂
L ハードコート層の厚み
Claims (6)
- 透明基材フィルムの少なくとも片面側にハードコート層を設けるハードコートフィルムの製造方法において、該ハードコート層の塗布組成物が、
(A)平均粒径10nm〜100nmの金属酸化物微粒子、
(B)電離放射線硬化性樹脂、
(C)少なくとも、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンから選ばれるケトン類とアルコール類とを含む有機溶媒、
を少なくとも含有し、
前記有機溶媒がアルコール類を0.8〜5質量%含む有機溶媒であり、
該塗布組成物を透明基材フィルムに塗布した後、硬化、乾燥を行い、該ハードコート層の全厚みをLとした場合前記透明基材フィルムと反対側の厚み方向1/2L未満の領域に、該ハードコート層に含有される金属酸化物微粒子の50質量%以上を含有する局在相を形成することを特徴とするハードコートフィルムの製造方法。 - 前記局在相がハードコート層に含有される前記金属酸化物微粒子の70質量%以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルムの製造方法。
- 前記ハードコート層に含有される全固形分に対する前記金属酸化物微粒子の含有量が1質量%以上50質量%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルムの製造方法。
- 前記ハードコート層に含有される全固形分に対する前記金属酸化物微粒子の含有量が1質量%以上20質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコートフィルムの製造方法。
- 前記金属酸化物微粒子が、オルガノシリカゾルの形態で添加されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハードコートフィルムの製造方法。
- 前記透明基材フィルムが、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系、セルロース系樹脂から選択される樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のハードコートフィルムの製造方法。
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