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JP5688283B2 - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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JP5688283B2
JP5688283B2 JP2010286715A JP2010286715A JP5688283B2 JP 5688283 B2 JP5688283 B2 JP 5688283B2 JP 2010286715 A JP2010286715 A JP 2010286715A JP 2010286715 A JP2010286715 A JP 2010286715A JP 5688283 B2 JP5688283 B2 JP 5688283B2
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Description

本発明は、使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品については、各部材の材料や構造が改良され、その機能や着用感の向上が図られてきた。その1つとして、使い捨ておむつに弾性部材を配し、漏れの抑制やフィット性を向上させる工夫がなされ、最近では使用状況や物品の種類に応じた高機能のものも提案されている。
例えば、おむつの前身頃及び後身頃のそれぞれにおいて、一方の側接合縁から股下へ延び股下側を横断して他方の側接合縁に達するU字状の湾曲弾性部材が配されたパンツ型使い捨ておむつが開示されている(特許文献1参照)。また、ウエスト開口部縁から股下を横断してV字状に配される装着用第1弾性部材とそれよりやや下の接合縁部から股下を横断してV字状に配される装着用第2弾性部材とを前身頃及び後身頃のそれぞれに有するパンツ型使い捨ておむつが開示されている(特許文献2参照)。これらのおむつにおいては、ウエスト開口部から股下部までのU字状又はV字状の弾性部材によって、この前身頃及び後身頃をそれぞれ独立に股下部から身丈方向に引き上げ、ズレ落ち防止、体へのフィット性及びはき易さの向上が図られるとされる。
特開2006−43415号公報 特開2006−271454号公報
使い捨ておむつに代表されるこの種の吸収性物品は、吸収体において尿などの排泄物が吸収されることによりその重量が増え、その重量が股下方向への負荷となっておむつ全体を引き下げようとする。特に成人用おむつにおいては、着用者の排泄物の量も多く、また尿とりパッドを重ねて使用することもあり、おむつの股下方向に働く力が幼児用に比べて大きくなる。乳幼児用おむつのおいても、着用者の月齢や体格によっては排泄物の量が多くなることもある。このように使用状況や着用者の体格等によっておむつのズレ落ち易さの程度は様々であるが、この尿などの排泄物が吸収されることによりその重量が増え、股下方向への負荷となることによるおむつのズレ落ちの問題はおむつの本来の機能から無視できない。
通常、このようなズレ落ちに対しては、使用時の重量を考量して胴回りの周方向の締め付け力や足周りの締め付け力によって調節される。前記の特許文献に記載のおむつにおいても、股下の重さがウエスト付近に直接伝わり易いため胴回りの締め付け強化など何らかの支えが必要となる。しかし、胴回りや足回りへの締め付け力を同時に大きくすると、使用者の体型によっては使用の初期から胴回りへの圧迫感が感じられることもある。
また、着用者の体型によっては、おむつ装着時に吸収体の側縁が大腿部内側にあたって引き上げ難かったり捲れが生じたりすることがある。これでは吸収体が体に密着せず、装着後に排泄物の横漏れが生じかねない。さらに、着用者が寝たきりの状態にある場合、臀部の丸み部分でおむつが押されて股下から背側にかけて隙間が生じ易くなり、その隙間から液漏れが生じかねない。この点は、寝返りを打つ際の体勢の変化などの場合にも同様である。できるだけ、吸収体の股下付近を体に沿うようにフィットさせて、体の動きに合わせて追従させるようにしたい。
上記の観点から、着用時には吸収体側部が容易に体にフィットし、かつ着用後の排泄後にも着用者の胴回りや足回りを強く締め付けなくても股下方向への力にも適応してズレ落ちを効果的に防止し、おむつの体への良好な追従性と漏れ防止性を維持することができるパンツ型吸収性物品の提供を課題とする。
本発明は、外装材とその肌面側で幅方向中央に配される中央吸収体を有する吸収性本体とを備え、長手方向に腹側部、股下部及び背側部に区分され、腹側部及び背側部の両側縁部同士が接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側部のウエスト開口部とレッグ開口部との間には、着用時に着用者の腸骨稜を覆う腹側腸骨稜領域があり、前記腹側部の側縁部又はその周辺の前記腹側腸骨稜領域より上方から前記腸骨稜領域を通り前記股下部に至る前側弾性部材と、前記背側部の側縁部又はその周辺から前記股下部に至る後側弾性部材とを有し、前記腹側部及び前記背側部の側縁部は、前記前側弾性部材と前記後側弾性部材とが連接されるよう前記サイドシール部で接合されており、前記股下部における前側弾性部材及び後側弾性部材は、前記中央吸収体に対し、その側縁外方において長手方向に沿って配設されるパンツ型吸収性物品を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明のパンツ型吸収性物品は、着用時には吸収体側部が容易に体にフィットし、かつ着用後の排泄後にも着用者の胴回りや足回りを強く締め付けなくても股下方向への力にも適応してズレ落ちを効果的に防止し、おむつの体への良好な追従性と漏れ防止性を維持することができるという優れた作用効果を奏する。
本発明における第1の実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ10を概ね着用状態の形状として腹側のやや着用者左側上方からみて模式的に示した斜視図である。 図1に示すパンツ型おむつの展開かつ伸張状態を肌面側から模式的に示す一部切欠展開平面図である。 図2のIII―III線に沿った拡大断面図である。 腸骨の形状を模式的に示す説明図である。 腸骨稜領域の人体に対する位置関係を説明するための人体の側面図である。 本実施形態のパンツ型おむつを着用した着用者の状態を模式的に示した説明図であり、(a)はその正面図であり、(b)は左側面図である。 本実施形態のパンツ型使い捨ておむつの股下部分を背側のやや左斜めより模式的に示した説明図である。 本発明における第2実施形態としての別のパンツ型の使い捨ておむつを模式的に示した展開平面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態である成人用パンツ型使い捨ておむつについて詳細に説明する。
図1は、本発明における第1の実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ10を概ね着用状態の形状として着用者の腹側のやや左側上方からみて模式的に示した斜視図である。図2は図1に示すパンツ型おむつの展開かつ伸張状態を肌面側から模式的に示す一部切欠展開平面図である。図3は図2のIII―III線に沿った拡大断面図である。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ10は、外装材2とその肌面側で幅方向中央に配される中央吸収体31を有する吸収性本体3とを備えている。おむつ10は、図2に示すとおり、その展開状態で長手方向(Y方向)に着用者の腹側に配される腹側部Fと背側に配される背側部Rとその間に位置する股下部Cとに区分される。また外装体2は、その長手方向中央の両側縁が幅方向(X方向)内方に括れた略砂時計形状であり、おむつ10の外形となる。このおむつ10は、展開した状態から股下部Cのおむつの長手方向中央線CL付近で折りたたまれて外装体2の腹側部Fの両側部25,25と背側頃Rの両側部の両側部26,26とが接合されることにより、着用時の形状でウエスト開口部11と一対のレッグ開口部12とが形成される(図1参照)。両側部25と26との接合部分は、ウエスト開口部11からレッグ開口部12にかけて着用者の背丈方向に延びて接合されるサイドシール部7となる(図1参照)。サイドシール部7の接合には例えばヒートシール、高周波シール、超音波シール等が用いられる。
吸収性本体3は、液透過性の表面シート32、液不透過性又は撥水性の裏面シート33及び両シート間に介在配置される中央吸収体31を有しており、実質的に縦長の形状である。吸収性本体3は、外装体の肌面側において、その長手方向をおむつの長手方向(Y方向)に向け、外装体3の股下部Cを中心に腹側部F及び背側部Rへ亘って配設され固定されている。その固定方法としては、例えば接着剤、ヒートシール、超音波シール等による方法が用いられる。中央吸収体31は、平面視において股下部Cに位置する部分に括れ部を有し、かつ、複数の切れ込み形状を有した左右対称な形状である。少なくとも股下部Cにおいては、吸収性本体3の両側部には中央吸収体31が配されない側方領域37,37があり、本実施形態においては、側方領域37,37は腹側部Fと背側部Rそれぞれにまで延在している。本発明において、中央吸収体31とは着用者の尿排泄対応領域39a,39b(男性の場合は領域39a、女性の場合は領域39b)から排便対応領域39cを覆っておむつの液吸収保持機能の主たる部分を担う吸収体のことである。例えば、中央吸収体31には、横漏れ防止のために吸収性本体の側縁に配される別体の、あるいは部分的に連続した補助的吸収体などは含まれない。また、本発明の中央吸収体3の形状は本実施形態のものに限定されるものではなく、長方形や砂時計状、その他の形状でもよい。
表面シート32の肌当接面側の両側部には、サイドシート4が吸収性本体3の長手方向に沿うように配されている(図2参照)。サイドシート4は中央吸収体31の幅方向外方に延出してその非肌当接面側に捲き下げられ、中央吸収体31と裏面シート33との間又は裏面シート33と外装体2との間に固定されている(図3参照)。サイドシート4の幅方向内方の端縁は、表面シート32に固着されない一対の自由端41となり、その端部を折り返した内部に防漏カフ用弾性部材42を有する。おむつの着用状態において、防漏カフ用弾性部材42の収縮により自由端41,41が起立して防漏カフとなりポケットpが形成され、液等の横モレを防ぐ効果を有する(図3参照)。
図2に示すとおり、サイドシール部で展開したおむつ10において、外装体2が砂時計形状とされ吸収性本体3を中央に覆うようにして配置されている。外装体2は、肌面側の内層シート21と非肌面側の外層シート22とからなり、両シート間には、図示しないが、ウエスト開口部11の近傍の縁部のウエスト弾性部材及びこれより股下側に位置する胴回り弾性部材が複数本幅方向(X方向)に伸長状態で挟持され固定されている。これらの組立て状態で環状になる弾性部材により、おむつ10は着用者の胴回りを適度に締め付け良好なフィット性を示す。また、レッグ開口部12の縁部近傍には左右一対のレッグ弾性部材53が複数本(図中では3本ずつ)配設され、着用者の足の付け根回りをバランス良く適度に締め付けて良好な装着性とこの部分からの液等の漏れ防止性とを発揮する。
上記表面シート32、外装体2、及び吸収性本体3の材料等に関する詳細は後述するが、本実施形態において表面シート32は、排泄された体液を速やかに透過し、吸収体に伝達する観点と、肌触りのよさの観点から親水性のエアスルー不織布を用いている。また、裏面シート33には、液不透過性で且つ水蒸気の透過性を有する多孔質フィルムを用いている。外装体2としては、肌面側の内層不織布21と非肌面側の外層不織布22とからなり実質的に液不透過性で且つ通気性及び水蒸気の透過性を有する構造とされている。中央吸収体31としてはパルプ繊維やこれに吸収性ポリマー等を含有した集合体をコアラップシート(図示せず)被覆したものを用いている。本実施形態のパンツ型おむつ10は、その表面シート32側を着用者の肌当接面に向け、かつ、その長手方向を下腹部から臀部にかけて配し、その幅方向を左右の足をつなぐラインの方向に向けて配している。
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側を肌面側ないし肌当接面側あるいは表面側といい、これと反対側を非肌面側ないし非肌当接面側あるいは裏面側という。着用時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み(厚さ)方向といいその量を厚み(厚さ)という。さらに、吸収性物品ないし吸収体の平面視において相対的に長さのある方向を長手方向といい、この長手方向と直交する方向を幅方向という。なお、前記長手方向は典型的には装着状態において人体の前後方向と一致する。
パンツ型使い捨ておむつ10において、腹側部Fの左右両側部25,25と腹側部Rの左右両側部26、26とが対向してサイドシール部7で接合されている(図1参照)。接合されて形成されるパンツ型使い捨ておむつ10においては、ウエスト開口部11の縁がなす面を身丈方向(Y方向)に平行移動して、機能上、ウエスト領域61、腸骨稜領域62、胴周領域63、腿周領域64に区分することができる(図1参照)。このウエスト領域61、腸骨稜領域62、胴周領域63は、図2の展開平面図では、腹側部F及び背側部Rに対応し、腿周領域64は、股下部Cに対応する。腸骨稜領域62は、おむつ10を着用したときに着用者の体の腸骨稜を外装体2が覆う部分の腹側腸骨稜領域とこれと対応する背側の位置に存在する背側腸骨稜領域とからなる領域である。図4及び5を参照して説明すると、腸骨稜領域62は、人体について上前腸骨棘(きょく)91から腸骨稜92に亘る部分を包含する範囲に相当する(図4参照)。さらに詳しくいうと、腸骨稜領域62は、腸骨が張り出した体の部分97を含め、腸骨稜頂点92aを通る腰周り方向(X方向)の線を上部境界線とし、上前腸骨棘91を通る腰周り方向の線を下部境界線としたときの幅95を包含する範囲に相当する(図5参照)。ウエスト領域61は腸骨稜領域62上端よりウエスト開口部11まで至る領域であり、ウエスト開口部11の近傍の縁部のウエスト弾性部材を配している領域及びウエスト弾性部材を配していない領域を含む。
外装体2の内層シート21及び外層シート22の間には、腹側部Fの左右両側の腸骨稜領域よりも上方の位置(ウエスト領域61)から腸骨稜領域62を通って吸収性本体3に至り該吸収性本体3の長手方向に沿って配される前側弾性部材81及び82と、背側部Rの左右両側から吸収性本体3に至り該吸収性本体3の長手方向に沿って配される後側弾性部材83及び84とがそれぞれ複数本(図中では3本ずつ)伸長状態で挟持・固定されている。そして、腹側部Fの側縁部25及び背側部Rの側縁部26において、前側弾性部材81及び82の端部81a及び82aと後側弾性部材83及び84の端部83a及び84aとが対抗して連接されるように前記サイドシール部7で接合されている。さらに、股下部Cにおける前側弾性部材81及び82並びに後側弾性部材83及び84は、吸収性本体3における中央吸収体31の側縁外方の位置で該吸収性本体3の長手方向に沿って配置される部分を有する。
本発明において前側弾性部材と後側弾性部材とが「連接される」とは、中央吸収体31を引き上げるよう前側弾性部材と後側弾性部材とが機能的に連動する配置を広く含み、本実施形態のようにサイドシーム部7内で内層シート21を介して間接的に重なったり交差したりする配置に限らず、例えば、サイドシーム部7の身丈方向(Y方向)において接することなくほぼ同じ高さとなる配置、サイドシーム部7以外で直接接合される配置などを含む意味である。「長手方向に沿って配置される部分」とは、吸収性本体3の側縁と略平行になって配置される部分をいい、例えば、途中に蛇行するような曲線部分があってもその部分全体の配置が概ね吸収性本体3の長手方向と略平行になっているものを含む意味である。また、前側弾性部材と後半弾性部材とは、直接接合されていてもよく、1つの連続した弾性部材を用いるものであってもよい。
この点について図2の展開図を参照して説明する。図2の展開図に向かって腹側部Fの左側の部分においては、ウエスト領域61にある始点71から腸骨稜領域62を通り同じ左側の吸収性本体3の側方領域37に至るようにして前側弾性部材81が配設されている。一方、背側部Rの左側の部分においては、側部26のウエスト領域61にある始点73から下って、腸骨稜領域62を通り同じ左側の吸収性本体3の側方領域37に至るようにして後側弾性部材83が配設されている。そして、腹側部Fの側縁部25と背側部Rの側縁部26とをサイドシール部7で接合すると、前側弾性部材81の端部81aと後側弾性部材83の端部83aとは、サイドシール部7内で実質的に対向して接合されている。図2の展開図における向って右側においても同様に、腹側部Fの始点72から腸骨稜領域62を通って吸収性本体3に至る前側弾性部材82と、背側部Rの始点74から腸骨稜領域62を通って吸収性本体3に至る後側弾性部材84が配されており、前側弾性部材82の端部82aと後側弾性部材84の端部84aとは、サイドシール部7内で実質的に対向して接合されている。
吸収性本体3の側方領域37においては、前側弾性部材81及び後側弾性部材83の股下側の端部がおむつの中心線CLよりも腹側部F寄りの股下部Cで交差し連接されている(以下、交差部87という。)。同様に、前側弾性部材82及び後側弾性部材84の股下側の端部がおむつの中心線CLよりも腹側部F寄りの股下部Cで連接あるいは交差されている(以下、交差部87という。)。さらに、前側弾性部材81及び82が側方領域37で吸収性本体3の長手方向に沿う長さmを有し、後側弾性部材83及び84が側方領域37で吸収性本体3の長手方向に沿う長さmを有する。このようにして、腸骨稜領域62よりも上方から吸収性本体3まで繋ぐ環状弾性帯90が、おむつ10の左右両側のそれぞれにおいて形成される(図6参照)。
この環状弾性帯90は吸収性本体3の側方領域37を長手方向で下支えするので、おむつ10の装着時に中央吸収体31の形状が保持された状態で引き上げられる。これにより中央吸収体31と体と間に隙間が生じにくくなり、中央吸収体31が着用者の股下にしっかりとフィットして液の横漏れ防止効果が高まる。特に、後側弾性部材83及び84が股下部Cの前方から背側部Rまでを長手方向に支えるので、着用者の臀部におけるフィット性が高められる。これにより着用者が仰向けや寝返りなど様々な姿勢をとっても、おむつの液漏れが効果的に抑制され得る。加えて、環状弾性帯90がその肌当接面側にある防漏カフの伸縮性の自由端41を押し上げるよう作用するので、自由端41が着用者の体にフィットし易くポケットpによる防漏効果も向上し得る。また、おむつを引き上げる手の力がサイドシール部7で環状弾性帯90に伝わりやすく、その力で環状弾性帯90が股下部Cの吸収性本体3の側方領域37を長手方向に支えてそのままの形で引き上げ得る。その結果、大腿部の内側での吸収性本体3の捲れが抑えられ、吸収性本体3内部の中央吸収体31が股下にぴったりと当接し易くなり、装着操作性(はかせやすさ等)が向上する。
さらに、おむつ10の装着後においては、この環状弾性帯90は、腸骨稜領域62、特に腸骨が張り出した部分97が支えとなって股下部Cの吸収性本体3を引き上げるように作用する。これにより、排泄物の量や尿とりパッドの重さに係らず、おむつのずれ落ちが効果的に防止され得る。
以上のおむつ10の作用は、おむつが着用者の体を締め付けることによるのではなく着用者の体型を利用した弾性部材による吊り上げによって奏されるものである。そのため本実施形態のおむつ10においては、同時に締め付けによる不快感が軽減され得る。
環状弾性帯90となる前側弾性部材81及び82は、着用者の鼠経部よりも上方の下腹部あたりを通るので(図6(a)参照)、鼠経部等の足回りの可動性が制限されない。さらに前述のとおり環状弾性帯90によって液の横漏れの防止効果が向上することから、その幅方向外方のレッグ弾性部材53による装着圧を軽減して、着用者の足回りの可動性をさらに高めることも可能となる。このように、前側弾性部材81及び後側弾性部材83並びに前側弾性部材82及び後側弾性部材84がなす2つの環状弾性帯90によって、ズレ落ちの防止、液の横漏れの防止、装着操作性の向上、着用者の足回りの可動性の向上が奏され、おむつ全体の良好な装着感が得られる。
次に図6を参照して、おむつ10における前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84とが腸骨稜領域62を通るように配さることによる作用機序について説明する。図6は本実施形態のパンツ型おむつを着用した着用者の状態を模式的に示した説明図であり、(a)はその正面図であり、(b)は左側面図である。身体の形状はモデル化した外形部分と身体の位置を説明するために腸骨を模式的に示した。
まず、通常の使い捨ておむつに代表されるこの種の吸収性物品は、吸収体において尿などの排泄物が吸収されることによりその重量が増え、その重量は股下方向への力となりおむつ全体が股下方向に移動しやすくなってしまう。特に成人用おむつは、排泄される量も多く、股下方向に働く力Pは幼児用に比べてはるかに強い。かかる股下方向への力Pに対し胴回り方向に配された弾性部材を強化すると、同時に胴回りへの締め付け力Pも強くなり、使用者の体型によっては使用の初期から胴回りへの圧迫感が感じられることもある。またこの胴回り方向の弾性部材の締め付けを強化してしまうと、その締め付け圧でウエスト開口部付近が次第に絞り込まれて腹回りが細くなる部位まで該ウエスト開口部付近がずれ下がってきてしまうことがある。特にお腹回りの大きい乳幼児や高齢者が装着する場合、そのお腹回りのふくらみに対して、ウエスト開口部付近の締め付けを強化することは逆にずれ落ち大きくしてしまいかねず好ましくない。
これに対し、本実施形態のパンツ型おむつ10は前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84とが腸骨稜領域62,62を通るように配されて、2つの環状弾性帯90,90が形成されている。この配置において、環状弾性帯90は腸骨が張り出した体の部分97の腸骨稜92に引っかかって固定された状態となる。このような形態のおむつに多量の排泄がなされ上述したような股下方向への力Pがかかったとしても、環状弾性帯90は腸骨稜92(特に腸骨が張り出した部分97)に引っかかり固定される。そして、股下部Cにおいては前側弾性部材81及び82並びに後側弾性部材83及び84の弾性力によって吸収性本体3の側方領域37を上方へ引き上げる力Pを発生させる。この吸収性本体3の側方領域37を上方へ引き上げる力Pは胴回りへの締め付け力Pとは独立した力であるため、胴回りへの圧迫感を与えることなく、おむつ全体のずれ落ちや身体と吸収性本体3との隙間の発生が抑えられる。このおむつ全体のずれ落ちや身体と吸収性本体3との隙間の発生を抑える作用をより効果的とする観点から、前側弾性部材81及び82の始点71及び72をウエスト領域61内のウエスト弾性部材が配されていない領域においてウエスト弾性部材と離間して配設することが、ウエスト弾性部材によるウエスト開口部付近の締め付け力と吸収性本体3を引き上げる力が独立した力となり、より好ましい。
特におむつ10の股下部Cにおいては、着用者の大腿部からの幅方向内方への力や前後方向への力などにより複雑に変形し易い。おむつ10は、このような力に対しても十分に対応して中央吸収体31を着用者の体にフィットさせることができる。この点について図7を参照して説明する。
図7はおむつ10の股下部分を背側のやや左斜めより模式的に示した説明図である。本名発明の作用の理解のため、外装体2、中央吸収体31及び環状弾性帯90(前側弾性部材81と後側弾性部材83)の一部を模式的に示し、他の部材を省略した。図7では、おむつ10を着用したときの形状である横断主曲率面25と縦断主曲率面26を有する鞍面として模式的かつ部分的に示した。鞍面の形状は、横断主曲率面25は負(D)の方向に曲率半径の中心を有する凸面とすれば、縦断主曲率面26は正(U)の曲率半径の中心を有する凹面としてみることができる。図7では、右足、左足のための足回り開口部をなす端縁11(すそ回り)が形成される。端部11(すそ回り)を繋ぐ方向には横断主曲率面25があり、典型的には股下部分に矢印fの力がかかり横断主曲率面25の曲率が大きくなろうとし、反対におむつの前後端を結ぶ方向には縦断主曲率26があり、典型的には股下部分に矢印fの力がかかり縦断主曲率26の曲率が小さくなろうとする背反する力が働く。この矢印fとfとの背反する力作用で、中央吸収体31が股下部Cあるいは臀部近傍の背側部で体から離れようとし、その結果おむつ10と体との間に隙間が生じ易い。
これに対しおむつ10では、中央吸収体31の側方を環状弾性帯90が上方の腸骨稜領域62側から引き上げようと作用する。例えば、おむつ10の左側の環状弾性帯90において、股下から背側の臀部付近に長手方向に配され後側弾性部材83は矢印U方向に力が働く。この力の作用により股下部では、中央吸収体3は矢印Vの方向に引き上げられ着用者の股下に当接しようとする。つまり、後側弾性部材83の力が股下の鞍面形状における矢印fを相殺しようとする。また臀部付近では、中央吸収体3は矢印Vの方向に働き着用者の臀部に当接しようとする。つまり、後側弾性部材83の力が股下の鞍面形状における矢印fを相殺しようとする。同様に、下腹部に配される前側弾性部材81も矢印U方向に力が働き、中央吸収体3は矢印Vの方向に働き着用者の臀部に当接しようとする。以上のとおり、環状弾性帯90における後側弾性部材83及び前側弾性部材81の作用により、吸収性本体3の側方領域37が体に近づいて隙間が解消され、これにあわせて中央吸収体31の側縁が体にフィットし易くなる。このことは、おむつ10の右側の後側弾性部材84及び前側弾性部材82においても同様の作用が生じ得る。これによりおむつ10の股下及び背側における液漏れが効果的に抑制され得る。
またおむつ10の着用時において、前側弾性部材81及び82並びに後側弾性部材83及び84が中央吸収体31を上方へ引き上げる力Pによって、股下の中央吸収体31の側縁外方が長手方向に支えられてそのまま引き上げられる。これにより、中央吸収体31は、着用者の太腿に擦れて捲れることなく体に密着させられ、おむつのはき上げが容易となる。したがって、本実施形態のパンツ型おむつ10は着用時においては吸収体側部が容易に体にフィットし、かつ、着用者の胴回りを強く締め付けなくても排泄された液による股下方向への力Pにも好適に対応して、良好な身体への追従性と漏れ防止性を実現することができるという優れた作用効果を奏する。
本実施形態において、前側弾性部材81及び82、後側弾性部材83及び84は、それぞれ3本ずつ配されているが、その本数は吸収体の引き上げ及びフィット性と着用者への締め付けの程度を勘案して適宜決めることができる。また、前記の前側弾性部材81及び82並びに後側弾性部材83及び84の引き上げ強さは、弾性部材の素材、太さ、配置間隔とその弾性部材の伸長倍率の設定により決まる収縮力として調整することができる。
前側弾性部材81及び82、後側弾性部材83及び84の材料としては、吸収性物品に用いられる通常の弾性材料を用いることができ、例えば素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、或いはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
前側弾性部材81及び82、後側弾性部材83及び84の伸長倍率としては自然状態(非伸長状態)の1.2〜2.4倍に伸長した状態で該吸収性物品に配することが、引上げ強さが十分に得られ、かつ収縮が適度で外観が良好であるとともに装着し易いので好ましく、1.4〜1.8倍で配することが同様の観点から特に好ましい。また、排泄物の量や尿とりパッドの重さが加わってもおむつのずれ落ちを防止し、吸収性本体と身体をフィットさせる観点から、該弾性部材の収縮力は20%伸長時に0.05〜1.0Nであるのが好ましく、0.1〜1.5Nが特に好ましい。なお、ここで「20%伸長」とは、非伸長状態から1.2倍に伸長することを意味する。
弾性部材の伸長倍率は次のように測定される。パンツ型おむつを展開、伸長状態とし、その状態で該弾性部材の長さ(L1)を測定する。このL1の測定には画像データとして取り込んで画像解析から求めてもよいし、伸長しない紐状のものを該弾性部材に沿わせその紐の長さを測定してもよい。その後、パンツ型おむつから該弾性部材を取り出し、自然状態の弾性部材の長さ(L0)を測定する。このL1とL0とから下記の式1で伸長倍率を算出する。
伸長倍率=L1/L0 (式1)
また、弾性部材の収縮力は次のように測定される。弾性部材を狭持・固定しているシートごと略短冊状になるように切り出して試料を作製する。弾性部材が複数本配されている場合は、全ての弾性部材が含まれるように試料を切り出す。その試料の自然状態の長さを勘案したチャック間距離(L0)で自然状態の試料を引張試験機に取り付ける。その後、引張速度300mm/分にて試料を引き伸ばし、チャック間距離がL0×1.2となった時に試料に負荷された力を測定し収縮力とする。
前述の通り、このような伸長倍率と収縮力は弾性部材の素材、太さ、配置間隔により適宜設定することができるが、収縮力の発現と取り扱いの容易さの観点から、ポリウレタン素材からなるマルチフィラメントの糸状のものを用いることが好ましい。その太さは620〜1880dtexが好ましく、940〜1240dtexが特に好ましい。その際の前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84の本数はそれぞれ2〜5本が好ましく、その間隔は2〜10mmが好ましい。
前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84の収縮力は、上述の範囲内で同じとなるように設定してもよいし、異なる設定としてもよいが、後側弾性部材83及び84が股下部Cで吸収性本体3の長手方向に沿う長さ(m)は前側弾性部材81及び82が股下部Cで吸収性本体3の長手方向に沿う長さ(m)より長く(m、mについては後述する)、後側弾性部材83及び84が股下部Cの腹側部よりにまで至り、股下部Cにおける吸収性本体3の身体へのフィット性を高め、モレを防止する観点から、典型的には後側弾性部材83及び84の収縮力が前側弾性部材81及び82の収縮力より高い方が望ましい。一方、使用者、使用場面などの特性によって前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84の収縮力を変えても良く、例えば、男性用であれば前側弾性部材の収縮力をより強くしたり、女性用であれば後側弾性部材の収縮力をより強くしてもよい。
環状弾性帯90が腸骨稜領域62の張り出しを利用して股下の吸収体を効果的に引き上げるために、前側弾性部材81及び82の始点71及び72は、サイドシール部7の身丈方向の長さに対してウエスト開口部11から10〜45%、特に15〜40%の範囲にあるのが好ましい。同様に、後側弾性部材83及び84の始点73及び74は、サイドシール部7の身丈方向の長さに対してウエスト開口部11から10〜45%、特に15〜40%の範囲にあるのが好ましい。
環状弾性帯90が股下部Cの中央吸収体31の形状を保持しつつその側部を効果的に支えるために、前側弾性部材81及び82が股下部Cで吸収性本体3の長手方向に沿う長さ(m)は、吸収性本体3の全体の長さ(m)に対する比(m/m)として0.10〜0.35が好ましく、0.18〜0.32がさらに好ましい。後側弾性部材83及び84が股下部Cで吸収性本体3の長手方向に沿う長さ(m)は、吸収性本体3の全体の長さ(m)に対する比(m/m)として0.17〜0.65が好ましく、0.30〜0.58がさらに好ましい。同様に、前側弾性部材と後側弾性部材とが股下部Cにおいて交差する交差部87の中心と吸収性本体3の長手方向中心線CLとの距離(m)は、吸収性本体3の全体の長さ(m)に対する比(m/m)として0.05〜0.25が好ましく、0.10〜0.20がさらに好ましい。
次に、本発明の第2実施形態としての使い捨ておむつ20について、図8を参照し、主として第1実施形態との相違点について説明する。図8は第2実施形態としての使い捨ておむつを模式的に示した展開平面図である。
第2実施形態においては、図8に示すように、吸収性本体3における吸収体が幅方向において3つ配されており、平面視において中央に位置する中央吸収体31とその側方に位置する側部吸収体34,34とに区画されている。本実施形態において前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84とは、中央吸収体33の側部に配され、かつ、側部吸収体34,34の非肌当接面側に配されている。このようにすることで、側部吸収体34,34は前側弾性部材81及び82と後側弾性部材83及び84とに押し上げられ、身体側に立ち上がる形状となる。そのため、防漏カフの伸縮性の自由端41が着用者の体にフィットして形成されるポケットp内においても液吸収保持機能を有する側部吸収体34、34が存在し、おむつ10の横漏れ防止効果が更に高まる。特に、尿とりパッド等をおむつ10内に重ねて使用した場合、尿とりパッドが吸収保持できずに溢れた液を側部吸収体が吸収保持することができるので、その横漏れ防止効果がより一層高まる。
本実施形態における表面シート32は、排泄された体液を速やかに吸収し、吸収体に伝達する観点と肌触りのよさの観点とから親水性のサーマルボンド不織布が好ましく、特にエアスルー不織布が好ましい。表面シート31は親水化処理された熱可塑性樹脂繊維であり、かつ、該繊維が2次クリンプ又は3次クリンプのような立体捲縮がなされた繊維であることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、及びこれらの複合繊維を作成し、所定の長さにカットしてステープルを形成する前の段階で、各種親水化剤を塗工する。親水化剤としては、αオレフィンスルホン酸塩に代表される各種アルキルスルホン酸塩、アクリル酸塩、アクリル酸塩/アクリルアミド共重合体、エステルアミド、エステルアミドの塩、ポリエチレングリコール及びその誘導物、水溶性ポリエステル樹脂、各種シリコーン誘導物、各種糖類誘導物、及びこれらの混合物など、当業者公知の親水化剤による親水化処理を用いることができる。
裏面シート33としては、防水性があり透湿性を有していれば特に限定されないが、例えば疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラー又は相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、該フィルムを一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。該ポリオレフィンとしては、高〜低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられ、これらを単独で又は混合して用いることができる。
外装体2における外層シート22、内層シート21の材料は、この種の物品に一般的に用いられるものを好適に使用することができる。外層シート22としては、例えばエアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等の各種製法による不織布、織布、編布、樹脂フィルム等が挙げられ、これらを積層一体化させてなるシート材等を用いることができる。内層シート21も外層シート22と同様のシート材等を用いることができる。また、外層シート22、内層シート21は、いずれか一方もしくは両方が伸縮性を有するシート材で構成されていてもよい。伸縮性を有するシートとしては、2枚のシート材の間に伸縮性を有するフィルムを挟み込んだシートやポリウレタン等の伸縮性を有するエラストマー繊維から構成された不織布等が挙げられる。いずれの場合も外層シート22、内層シート21からなる外装体2は液不透過性を有していた方が防漏性の観点から好ましく、通気性及び水蒸気の透過性を有していた方が、おむつ10内の過度の湿度の上昇を防ぐために好ましい。また、内層シート21は1枚であっても複数のシートを組み合わせたものであってもよい。
中央吸収体31は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物、または、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物、または、複数の繊維シートの間に高吸収性ポリマー粒子が挟まれた吸水性シートであり、所要の厚みに圧縮されている。コアは、その型崩れやポリマー粒子の脱落を防ぐため、その全体がティッシュペーパーや親水性繊維不織布等の透液性シートに被覆されていてもよい。ポリマー粒子としては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系のものを使用することができる。
ウエスト弾性部材や胴回り弾性部材等の前側弾性部材81及び82、後側弾性部材83及び84以外の各弾性部材の材料としては、前側弾性部材81及び82、後側弾性部材83及び84と同様に吸収性物品に用いられる通常の弾性材料を用いることができ、それらは前側弾性部材81及び82、後側弾性部材83及び84と同じでもよいし、異なる素材、太さでもよい。
本発明の吸収性物品は、上記の実施形態の成人用パンツ型使い捨ておむつのほか、乳児用のおむつであってもよく、生理用ショーツ、ショーツ型ナプキンなどのパンツ型の構造を有する吸収性物品一般を含む概念である。また、表面シート31、及び外装体2の他にも用途や機能に合わせ適宜部材を組み込んでもよい。
2 外装体
3 吸収性本体
31 中央吸収体
34 側部吸収体
7 サイドシール部
53 レッグ弾性部材
81、82 前側弾性部材
83、84 後側弾性部材
10、20 パンツ型使い捨ておむつ
62 腸骨稜領域

Claims (5)

  1. 外装材とその肌面側で幅方向中央に配される中央吸収体を有する吸収性本体とを備え、長手方向に腹側部、股下部及び背側部に区分され、腹側部及び背側部の両側縁部同士が接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されるパンツ型吸収性物品であって、
    前記腹側部のウエスト開口部とレッグ開口部との間には、着用時に着用者の腸骨稜を覆う腸骨稜領域があり、
    前記パンツ型吸収性物品の左右両側のそれぞれにおいて、前記腹側部の側縁部又はその周辺の前記腸骨稜領域より上方から前記腸骨稜領域を通り前記股下部に至る前側弾性部材と、前記背側部の側縁部又はその周辺から前記股下部に至る後側弾性部材とを有し、前記前側弾性部材の腹側部側の端部と前記後側弾性部材の背側部側の端部が前記サイドシール部で連接れ、前記前側弾性部材及び前記後側弾性部材の股下部側の端部が交差部を形成し、前記前側弾性部材と前記後側弾性部材とで環状弾性帯をなしており、
    前記股下部における前側弾性部材及び後側弾性部材は、前記中央吸収体の側縁外方において該中央吸収体の側縁と略平行に、長手方向に沿って配設され
    前記股下部における吸収性本体の両側部には中央吸収体が配されない側方領域を備え、前記前側弾性部材及び前記後側弾性部材は、前記吸収性本体とは平面視において重なり、前記中央吸収体とは平面視において重ならずに前記側方領域を通って配置されているパンツ型吸収性物品。
  2. 前記後側弾性部材は、前記股下部の腹側部寄りにまで至る請求項1記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記パンツ型吸収性物品の着用時に前記吸収性本体の両側縁部が肌当接面側に隆起する請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記吸収性本体は、前記中央吸収体と幅方向両側外方に少なくとも一部離間して配置される側部吸収体を有する請求項1〜のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記側部吸収体に前記後側弾性部材が平面視において重なる請求項記載のパンツ型吸収性物品。
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