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JP5665613B2 - 金属基材のコーティング方法 - Google Patents

金属基材のコーティング方法 Download PDF

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Description

本発明は、活性エネルギー線照射を行なうことにより、金属基材の表面にコーティング層を形成するための金属基材のコーティング方法に関する。
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、ごく短時間の放射線の照射により硬化が完了するので、各種基材へのコーティング剤や接着剤、又はアンカーコート剤等として幅広く用いられている。
しかし、金属系の基材の表面に硬化被膜を形成させるためのコーティング剤や塗料に関しては、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いたコーティング剤や塗料では、金属系基材に対する密着性に劣るものであったため、なかなか充分なものが得られておらず、金属密着性を上げるべく種々の開発が進められてきた。
また、有機溶媒を含有する硬化型樹脂組成物では、溶媒揮散により環境汚染が生じたり、汚染を防ぐための設備が必要となったり等の製造上の欠点があり、無溶剤の硬化型樹脂組成物が求められている。
例えば、特許文献1においては、活性エネルギー線によって反応しうる重合性不飽和基を分子中に有する有機りん酸エステルを組成物の一成分として含有する被覆材用組成物が、金属の基材に対して優れた密着性を有することが記載されている。
しかしながら、特許文献1の開示技術では、有機りん酸エステルを用いたことにより、金属基材に対する密着性がある程度認められるものの、実用上まだまだ充分なものとは言い難い。またコートされた金属基材は加工、製造時に折り曲げられたり、水中浸漬、高温条件下にさらされることが多い。したがって、これらを考慮すると、良好な密着性を有しており、かつ基材加工や水中浸漬等のより過酷な条件下においても密着性維持などの耐久性を有するコーティング層の開発が求められていた。
特開昭58−219272号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属基材に対し良好な密着性を有し、かつより過酷な条件下(水中浸漬時や屈曲時)においても密着性維持などの耐久性を有するコーティング層を得るための金属基材のコーティング方法を提供することである。
しかるに本発明者は鋭意検討を重ねた結果、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)、およびエチレン性不飽和基を2個以上含有するエチレン性不飽和化合物(C)(ただし、前記(A)成分および前記(B)成分を除く。)を含有する無溶剤のコーティング剤組成物を用いて金属基材の表面に塗工した後、活性エネルギー線照射を行なう金属基材のコーティング方法において、塗膜形成の際に、塗工後、活性エネルギー線照射前に適切なプレヒート工程を採用することで、コーティング層の金属密着促進効果が発現されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)、およびエチレン性不飽和基を2個以上含有するエチレン性不飽和化合物(C)(ただし、前記(A)成分および前記(B)成分を除く。)を含有する無溶剤のコーティング剤組成物を金属基材の表面に塗工し、70〜130℃で、0.5〜20分間加熱した後に、活性エネルギー線照射を行なうことを特徴とする金属基材のコーティング方法に関する。
本発明の金属基材のコーティング方法によれば、通常では余り密着性が得られなかった金属基材に対して、良好な密着物性を有するコーティング層を得ることができ、かつ、そのコーティング層はウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)由来の構造部位を含有することで良好な塗膜柔軟物性を得ることができる。したがって、コーティング後の金属基材の折り曲げ時や煮沸時にも塗膜の剥離や外観変化が生じ難いといった優れた効果を有するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
〔ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)〕
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)を反応させて得られるものであり、必要に応じて、上記(a1)、(a2)に加えて、更にポリオール系化合物(a3)を反応させて得られるものである。
水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、脂肪酸変性−グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイル−オキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、エチレン性不飽和基を1個有する水酸基(メタ)アクリレート系化合物が好ましく、特にはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、中でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを用いることが、反応性および汎用性に優れる点で好ましい。
また、これらは1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
多価イソシアネート系化合物(a2)としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ポリイソシアネート、或いはこれらポリイソシアネートの3量体化合物又は多量体化合物、アロファネート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(例えば、日本ポリウレタン工業(株)製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アクアネート200」、「アクアネート210」等)、等が挙げられる。
これらの中でも、脂環式多価イソシアネート系化合物が好ましく用いられ、特にはイソホロンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネートが硬化塗膜の黄変が少ない点や、硬化収縮が小さい点で更に好ましく用いられる。
ポリオール系化合物(a3)としては、例えば、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、(メタ)アクリル系ポリオール、ポリシロキサン系ポリオール等が挙げられる。
ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等のアルキレン構造含有ポリエーテル系ポリオールや、これらポリアルキレングリコールのランダム或いはブロック共重合体が挙げられる。
ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物;環状エステル(ラクトン)の開環重合物;多価アルコール、多価カルボン酸及び環状エステルの3種類の成分による反応物などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−テトラメチレンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、シクロヘキサンジオール類(1,4−シクロヘキサンジオールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールなど)などが挙げられる。
前記多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホスゲンとの反応物;環状炭酸エステル(アルキレンカーボネートなど)の開環重合物などが挙げられる。
上記多価アルコールとしては、前記ポリエステル系ポリオールの説明中で例示の多価アルコール等が挙げられ、上記アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカーボネートなどが挙げられる。
なお、ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であればよく、カーボネート結合とともにエステル結合を有していてもよい。
ポリオレフィン系ポリオールとしては、飽和炭化水素骨格としてエチレン、プロピレン、ブテン等のホモポリマーまたはコポリマーを有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールとしては、炭化水素骨格としてブタジエンの共重合体を有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールは、その構造中に含まれるエチレン性不飽和基の全部または一部が水素化された水添化ポリブタジエンポリオールであってもよい。
(メタ)アクリル系ポリオールとしては、(メタ)アクリル酸エステルを重合体又は共重合体の分子内にヒドロキシル基を少なくとも2つ有しているものが挙げられ、かかる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
ポリシロキサン系ポリオールとしては、例えば、ジメチルポリシロキサンポリオールやメチルフェニルポリシロキサンポリオール等が挙げられる。
これらの中でも、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオールが好ましく、硬化時に柔軟性等の機械的物性に優れる点で、ポリエステル系ポリオールが特に好ましい。
本発明で用いるポリオール系化合物(a3)の分子量としては、通常100〜8000が好ましく、特に好ましくは300〜5000、更に好ましくは600〜3000である。ポリオール(a3)の分子量が大きすぎると、硬化時に塗膜硬度等の機械的物性が低下する傾向があり、小さすぎると硬化収縮が大きく安定性が低下する傾向がある。
本発明においては、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)としては、下記一般式(1)で示されるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)であることが、様々な用途に用いた際にも要求される物性を付与しやすい点で好ましい。
Figure 0005665613
〔式中、R1は多価イソシアネート系化合物のウレタン結合残基、R2は水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物のウレタン結合残基、aは2〜50の整数である。〕
上記一般式(1)中のaは2〜50の整数であればよく、好ましくは2〜20、特に好ましくは2〜10である。
上記一般式(1)で示されるウレタン(メタ)アクリレート(A−1)(以下、「ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)」と略すことがある。)は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物および多価イソシアネート系化合物を反応させてなるものである。
かかる水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物としては、例えば、上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)に関する説明の中で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)として例示したものと同様のものが挙げられる。また、かかる多価イソシアネート系化合物としては、例えば、上記ウレタン(メタ)アクリレート(A)に関する説明の中で、多価イソシアネート系化合物(a2)として例示したものと同様のもの、或いは、多価イソシアネート系化合物(a2)とポリオール系化合物(a3)とを反応させたものが挙げられる。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の製造方法は、公知一般のウレタン(メタ)アクリレート系化合物の製造方法に準じて製造すればよい。例えば、上記水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)および多価イソシアネート系化合物(a2)を反応器に一括又は別々に仕込み反応させればよい。
多価イソシアネート系化合物(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応モル比は、例えば、多価イソシアネート系化合物(a2)のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基が1個である場合は、多価イソシアネート系化合物(a2):水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)が1:2〜3程度であり、多価イソシアネート系化合物(a2)のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基が1個である場合は、多価イソシアネート系化合物(a2):水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)が1:3〜4程度である。
この多価イソシアネート系化合物(a2)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が得られる。
また、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)、ポリオール系化合物(a3)からウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)を製造する場合、通常、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)、多価イソシアネート系化合物(a2)、ポリオール系化合物(a3)を反応器に一括又は別々に仕込み反応させてもよいが、ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)とを予め反応させて得られる反応生成物に、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)を反応させることが、反応の安定性や副生成物の低減等の点で有用である。
ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)との反応には、公知の反応手段を用いることができる。その際、例えば、多価イソシアネート系化合物(a2)中のイソシアネート基:ポリオール系化合物(a3)中の水酸基とのモル比を通常2n:(2n−2)(nは2以上の整数)程度にすることにより、イソシアネート基を残存させた末端イソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を得た後、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応を可能にする。
上記ポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)とを予め反応させて得られる反応生成物と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応にも、公知の反応手段を用いることができる。
反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応モル比は、例えば、多価イソシアネート系化合物(a2)のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)が1:2程度であり、多価イソシアネート系化合物(a2)のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)が1:3程度である。
この反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が得られる。
かかるポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)との反応、またその反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応、更には上記(a1)〜(a3)の反応においては、反応を促進する目的で触媒を用いることも好ましく、かかる触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、トリメチル錫ヒドロキシド、テトラ−n−ブチル錫等の有機金属化合物;オクトエ酸亜鉛、オクトエ酸錫、ナフテン酸コバルト、塩化第1錫、塩化第2錫等の金属塩;トリエチルアミン、ベンジルジエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N−エチルモルホリン等のアミン系触媒;硝酸ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマス、硫化ビスマス等の無機ビスマス化合物の他;ジブチルビスマスジラウレート、ジオクチルビスマスジラウレート等の有機ビスマス化合物や;2−エチルヘキサン酸ビスマス塩、ナフテン酸ビスマス塩、イソデカン酸ビスマス塩、ネオデカン酸ビスマス塩、ラウリル酸ビスマス塩、マレイン酸ビスマス塩、ステアリン酸ビスマス塩、オレイン酸ビスマス塩、リノール酸ビスマス塩、酢酸ビスマス塩、ビスマスリビスネオデカノエート、ジサリチル酸ビスマス塩、ジ没食子酸ビスマス塩等の有機酸ビスマス塩等のビスマス系触媒等が挙げられ、中でも、ジブチル錫ジラウレート、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセンが好適である。
またポリオール系化合物(a3)と多価イソシアネート系化合物(a2)との反応、またその反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(a1)との反応、更には上記(a1)〜(a3)の反応においては、イソシアネート基に対して反応する官能基を有しない有機溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン等の芳香族類等の有機溶剤を用いることができる。
また、反応温度は、通常30〜90℃、好ましくは40〜80℃であり、反応時間は、通常2〜10時間、好ましくは3〜8時間である。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、20個以下のエチレン性不飽和基を有するものであることが好ましく、10個以下のエチレン性不飽和基を有するものであることが特に好ましく、更には4個以下のエチレン性不飽和基を有するものであることが、硬化塗膜の硬度の点で更に好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が含有するエチレン性不飽和基の下限は通常1個であり、好ましくは2個である。
得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の重量平均分子量としては700〜50,000であることが好ましく、更には2,000〜40,000、特には4,000〜30,000であることが好ましい。かかる重量平均分子量が小さすぎると硬化塗膜が脆くなる傾向があり、大きすぎると高粘度となり取り扱いにくくなる傾向がある。
尚、上記の重量平均分子量とは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(昭和電工社製、「Shodex GPC system−11型」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の60℃における粘度が500〜15万mPa・sであることが好ましく、特には500〜12万mPa・s、更には1000〜10万mPa・sであることが好ましい。かかる粘度が上記範囲外では塗工性が低下する傾向がある。
尚、粘度の測定法はE型粘度計による。
〔リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)〕
本発明におけるリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)としては、例えば、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、リン酸エチレン(メタ)アクリレート、リン酸トリメチレン(メタ)アクリレート、リン酸1−クロロメチルエチレン(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を1個有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物、ビス(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ホスフェート、エチレンオキサイド変性リン酸ジアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を2個以上有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。これらリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なかでもエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物を用いることが耐擦傷性の点で好ましく、特にはビス(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ホスフェートが、殊にはビス(2−メタクリロイロキシエチル)ホスフェートが基材密着性の点で好ましい。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)の含有量としては、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)100重量部としたときに、0.01〜100重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.05〜50重量部、更に好ましくは0.1〜25重量部、殊に好ましくは0.2〜10重量部である。リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)の含有量が少なすぎると、密着性が低下する傾向があり、多すぎると基材を腐食したり、耐擦傷性、硬度等の機械的物性を低下させる傾向がある。
〔エチレン性不飽和基を2個以上含有するエチレン性不飽和化合物(C)〕
本発明におけるエチレン性不飽和化合物(C)は、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有するエチレン性不飽和モノマーであって、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)およびリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)を除くエチレン性不飽和モノマーであり、例えば、2官能モノマー、3官能以上のモノマーが挙げられる。
2官能モノマーとしては、エチレン性不飽和基を2個含有するモノマーであればよく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上のモノマーとしては、エチレン性不飽和基を3個以上含有するモノマーであればよく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらエチレン性不飽和化合物(C)は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
好ましくはエチレン性不飽和基を3個以上含有する3官能以上のモノマーであり、具体的には、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートであることが高硬度の塗膜を得るためには好ましい。
この他に、単官能モノマーを混合してもよい。単官能モノマーとしては、エチレン性不飽和基を1個含有するモノマーであれば良く、塗工後のプレヒートプロセスにおいて揮発しない化合物、もしくは、揮発性の小さい化合物が好ましい。単官能モノマーを混合することで、塗料の低粘度化に繋がり、塗工性が向上する。
エチレン性不飽和化合物(C)の含有量としては、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)とリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)との合計100重量部に対して、1〜1000重量部であることが好ましく、特に好ましくは5〜500重量部、殊に好ましくは1〜200重量部である。エチレン性不飽和化合物(C)の含有量が少なすぎると、表面硬度が低下する傾向があり、多すぎると活性エネルギー線照射時に硬化収縮が大きくなりすぎ、基材への密着性を阻害する傾向がある。
本発明では、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)、およびエチレン性不飽和化合物(C)の他に、光重合開始剤(D)を更に含有してなることも本発明の効果を発揮する点で好ましい。
光重合開始剤(D)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;等があげられる。なお、これら光重合開始剤(D)は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、これらの助剤として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。
これらの中でも、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンを用いることが好ましい。
光重合開始剤(D)の含有量としては、上記(A)〜(C)成分の合計を100重量部としたときに、0.1〜20重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5〜15重量部、殊に好ましくは1〜10重量部である。光重合開始剤(D)の含有量が少なすぎると、硬化不良となる傾向があり、多すぎると塗膜表面のみで活性エネルギー線が吸収されてしまい、塗膜深部の硬化性が低下する傾向があったり、脆化や着色の問題が起こりやすい傾向がある。
本発明においては、上記(A)〜(D)成分に加えて、必要に応じて更に、表面調整剤、レベリング剤、重合禁止剤等を添加することができる。
表面調整剤としては特に限定されず、例えば、セルロース系添加剤、アルキッド樹脂等を挙げることができる。
かかるセルロース系添加剤、アルキッド樹脂は、塗布時の造膜性を付与する作用や、金属蒸着面との接着性を上げる作用を有する。該セルロース系添加剤としては、流動性を低下させるために数平均分子量15000以上の高分子量品が好ましく、このようなものとしては、例えば、セルロース−アセテート−ブチレート樹脂等を挙げることができる。
レベリング剤としては、塗液の基材への濡れ性付与作用、表面張力の低下作用を有するものであれば、公知一般のレベリング剤を用いることができ、例えば、シリコーン変性樹脂、フッ素変性樹脂、アルキル変性の樹脂等を用いることができる。
重合禁止剤としては、例えば、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、トルキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、ハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノ−t−ブチルハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール等を挙げることができる。
また、コーティング剤組成物には、必要に応じて、有機微粒子、無機微粒子、染料、顔料、油、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、安定剤、補強剤、艶消し剤、研削剤等を配合することも可能である。
かくしてウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)、およびエチレン性不飽和化合物(C)を少なくとも含有する無溶剤のコーティング剤組成物が得られる。
無溶剤のコーティング剤組成物を製造するにあたり、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)、エチレン性不飽和化合物(C)、光重合開始剤(D)の混合方法については、特に限定されるものではなく、種々方法により混合することができる。例えば、(A)成分〜(D)成分を一括で仕込む方法、(A)成分と(B)成分を混合し、(C)を追加した後、(D)を加える方法が好ましく用いられる。
また、エチレン性不飽和化合物(C)は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)の製造時に、希釈モノマーとして使用してもよい。
〔金属基材の表面への塗工工程〕
上記の無溶剤のコーティング剤組成物(以下、塗料ともいう。)は、金属基材の表面に塗工される。かかる金属基材としては、アルミニウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、スズ、クロム、ニッケル、銅、銀から選ばれる少なくとも一種の元素を含む基材であることが好ましく、例えばアルミニウム基材、SUS304、SUS304BA、Znメッキ鋼板、AL/Zn合金板などが挙げられる。
塗工に際しては、一般の塗工(塗装)手段を採用することができ、例えば、バーコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、コンマコーター、リップコーター、ダイコーター等のコーティング設備が付随する塗工装置による塗工、スプレー塗装などを採用することができる。
塗工膜厚は、通常、1〜300μm、好ましくは3〜100μm、更に好ましくは5〜50μmである。塗工に際しては、通常、常温(室温)で塗工可能であるが、加温して塗料の粘度を下げて使用することも可能である。ただし、加温をする場合の温度は、光重合開始剤(D)が反応や揮発しない程度の温度まで、例えば80℃程度までとする。加温温度が高すぎる状態で塗料を放置すると、光重合開始剤が反応してしまうため、塗料の安定性上好ましくない傾向があり、また、光重合開始剤(D)の種類によっては揮発してしまうことから、塗布後の硬化塗膜として均一な物性を得ることが困難になる傾向がある。
〔プレヒート工程〕
本発明においては、塗料の塗工工程後から後述の硬化工程までの間の段階でプレヒートを行なうことが重要である。プレヒートに用いられる乾燥炉のシステムには、塗工基材を加温できる装置であれば特に制約なく、例えば熱風循環型、赤外線型などに代表されるような公知のシステムが挙げられる。
プレヒートに必要な温度は、70〜130℃であり、好ましくは70〜120℃、さらに好ましくは80〜110℃である。温度が低すぎると、生産性を考慮したプロセス時間内では期待した金属密着性を得ることが困難となる傾向がある。また、温度が高すぎると、数分程度の短時間でのプレヒート工程においても、光重合開始剤(D)が反応を始めてしまい、活性エネルギー線照射による硬化の均一性に問題が生じる傾向がある。また、光重合開始剤(D)の種類によっては揮発してしまうものもあるので、期待する硬化塗膜が得られ難くなる傾向がある。なお、上記の温度は炉内環境(雰囲気)の温度である。
プレヒートに必要な加熱時間は0.5〜20分間であることが必要であり、好ましくは1〜15分間、さらに好ましくは2〜10分間である。加熱時間が短すぎると、塗工された基材全体が均一に加温され難く、性能にムラが発生し、期待された金属密着の効果が得られ難くなる傾向がある。また、加熱時間が長すぎると、期待された金属密着物性が発現し得るものの、ラインプロセス上、生産性が低下する傾向がある。
なお、前述の塗工工程、プレヒート工程、後述の硬化工程は、厳格に区別される必要はなく、塗工工程や硬化工程の一部において、プレヒートの温度条件を満たしていても良い。例えば、プレヒートのための加熱を行なった後、プレヒートの温度条件を満たす温度環境下で硬化工程に付しても良い。
〔活性エネルギー線照射による硬化工程〕
硬化工程に用いる活性エネルギー線としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。紫外線の必要波長は、光重合開始剤(D)の種類に関連するものであるが、一般に紫外線硬化用装置において利用されるものであれば、いずれの装置を用いても良い。例として、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ケミカルランプ、無電極放電ランプ、UV−LEDランプなどが用いられる。なお、電子線照射を行う場合は、光重合開始剤(D)を用いなくても硬化し得る。
硬化条件としての紫外線照射量は、光重合開始剤(D)の含有量等により変化するものであるが、通常、一般的な紫外線硬化工程として、一連のラインで取り扱われる条件に準ずるものであり、通常、200〜2,500mj/cm2程度である。照射量が少なすぎると、完全な架橋構造が形成されないため、紫外線硬化後の塗膜として充分な硬度が得られない傾向がある。また、照射量が多すぎると、照射量に見合う利点が得られず、過剰なエネルギー使用となり産業上好ましくない傾向がある。なお、硬化に要する時間は、露光量、すなわちランプ強度(照度)により左右され、出力の大きいランプであれば、短時間で目的の塗膜を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)組成物〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(C−1)を66.7g、水添キシリレンジイソシアネート32.3(0.17モル)、ネオペンチルグリコール(水酸基価1077.5mgKOH/g)11.6g(0.11モル)、重合禁止剤としてハイドロキノンメチルエーテル0.02g、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.01gを仕込み、60℃で2時間反応させ、イソシアネート基と水酸基の反応理論終点にて、2官能のポリエステルポリオール(水酸基価62.8mgKOH/g)49.6g(0.028モル)を仕込み、60℃で1時間反応させた。さらに、イソシアネート基と水酸基の反応理論終点にて2−ヒドロキシエチルアクリレート6.5g(0.056モル)を仕込み、60℃で4時間反応させ、残存イソシアネート基が0.5%となった時点で反応を終了し、2官能のウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)(重量平均分子量Mw=8,200、60℃でのE型粘度計粘度25,000mPa・s)の組成物を得た。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)として以下のものを用意した。
・(B−1)ビス(2−メタクリロイロキシエチル)ホスフェート(ライトエステルP−2M:共栄社化学社製)
エチレン性不飽和基を2個以上含有するエチレン性不飽和化合物(C)として以下のものを用意した。
・(C−1)トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(NKエステルA−DCP:新中村化学工業社製)
・(C−2)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA:日本化薬社製)
単官能モノマーとして以下のものを用意した。
・フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(ライトアクリレートP−200A:共栄社化学社製)
光重合開始剤(D)として以下のものを用意した。
・1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(Irg184:BASF製)
〔実施例1〕
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)組成物〔ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A−1)100部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(C−1)66.7部を含有する。)、ビス(2−メタクリロイロキシエチル)ホスフェート(B−1)4.2部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(C−2)23.6部、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(単官能モノマー)83.3部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(D)11.1部を配合し、無溶剤のコーティング剤組成物を得た。
上記で得られたコーティング剤組成物をアルミ基材(JIS H 4000,A1050P)上にアプリケーターを用いて、紫外線硬化後の膜厚が25μmとなるように塗工した。加温庫80℃で4分間プレヒートした後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、18cmの高さから2.0m/分のコンベア速度で紫外線照射(積算照射量800mJ/cm2)を行い、硬化塗膜(コーティング層)を形成した。得られた硬化塗膜について以下の評価を行った。
<基材密着性>
上記硬化塗膜について、JIS K 5400(1990年版)に準じて碁盤目テープ法により評価した。
(評価)
○:テープ試験後も塗膜が全て基材に密着している(100/100)。
△:テープ試験後も塗膜が全て基材に密着している(100/100)が、塗膜表面にべたつきが有る。
×:テープ試験後に塗膜が基材から剥がれている(100未満/100)。
<耐水基材密着性>
上記硬化塗膜を精製水に48時間浸漬した後、JIS K 5400(1990年版)に準じて碁盤目テープ法により評価した。
(評価)
○:テープ試験後も塗膜が全て基材に密着している(100/100)。
△:テープ試験後も塗膜が全て基材に密着している(100/100)が、塗膜表面にべたつきが有り、外観不良(白化)を伴っている。
×:テープ試験後に塗膜が基材から剥がれている(100未満/100)。
<屈曲性>
上記硬化塗膜が形成されたアルミ基材(試験片)を23℃、50%RHの環境下で48時間放置した後、JIS K 5600−5−1:1999(円筒形マンドレル法)による耐屈曲性の試験(タイプ1の試験装置でマンドレルの直径2mm、折り曲げ時間2秒、23℃50%環境下で試験)により評価した。
(評価)
○:180°折り曲げでも塗膜割れが無い。
×:180°未満で塗膜が割れる。
〔実施例2〕
実施例1において、加温庫の温度を100℃に変更した以外は同様にして、アルミ基材上に硬化塗膜(コーティング層)を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に、基材密着性、耐水基材密着性および屈曲性を評価した。
〔比較例1〕
実施例1において、アルミ基材上にコーティング剤組成物を塗工した後、プレヒートせずに、紫外線照射により硬化塗膜(コーティング層)を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に、基材密着性、耐水基材密着性および屈曲性を評価した。
〔比較例2〕
実施例1において、加温庫の温度を60℃に変更した以外は同様にして、アルミ基材上に硬化塗膜(コーティング層)を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に、基材密着性、耐水基材密着性および屈曲性を評価した。
〔比較例3〕
実施例1において、加温庫の温度を140℃に変更した以外は同様にして、アルミ基材上に硬化塗膜(コーティング層)を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に、基材密着性、耐水基材密着性および屈曲性を評価した。
実施例1,2及び比較例1〜3の評価結果を下記の表1にまとめた。
Figure 0005665613
金属基材への塗工後、本願特定の温度および時間でプレヒートを行なった実施例1および2の金属基材のコーティング方法では、基材密着性、耐水基材密着性、屈曲性の全てに優れる金属コーティング層が得られた。
一方、プレヒートを行なわなかった比較例1、プレヒートの温度が低い比較例2では、基材密着性及び耐水基材密着性に劣るものであることがわかる。
また、プレヒートの温度が高い比較例3では、金属基材との密着性には優れるものの、光重合開始剤の揮発による塗膜硬化不良のため金属コーティング層表面がべたついたものとなってしまい、更に耐水基材密着性の評価時には、過剰に浸入した水分により外観が白化してしまう結果となった。
本発明は、無溶剤型コーティング剤組成物を用いた金属基材、特にアルミニウム基材のコーティングに有用なコーティング方法である。

Claims (4)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)、
    リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)、および
    エチレン性不飽和基を2個以上含有するエチレン性不飽和化合物(C)(ただし、前記(A)成分および前記(B)成分を除く。)
    を含有する無溶剤のコーティング剤組成物を金属基材の表面に塗工し、70〜130℃で、0.5〜20分間加熱した後に、活性エネルギー線照射を行なうことを特徴とする金属基材のコーティング方法。
  2. リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)の含有量が、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)100重量部に対して、0.01〜100重量部であることを特徴とする請求項1記載の金属基材のコーティング方法。
  3. エチレン性不飽和基を2個以上含有するエチレン性不飽和化合物(C)の含有量が、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)とリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(B)の合計100重量部に対して、1〜1000重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の金属基材のコーティング方法。
  4. 前記金属基材が、アルミニウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、スズ、クロム、ニッケル、銅、銀から選ばれる少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の金属基材のコーティング方法。
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