JP5656428B2 - 光伝導素子 - Google Patents
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Description
本発明は、光励起で電磁波の発生または検出を行う光伝導素子及びそれを用いた装置に関する。特に、超短パルス光などによる光励起で、テラヘルツ帯(30GHz以上30THz以下の周波数領域)の成分を含む電磁波(以下、テラヘルツ波とも記す)の発生または検出を行う光伝導素子に関する。
テラヘルツ波の領域には、生体材料・医薬品・電子材料などの多くの有機分子について、構造や状態に由来した吸収ピークが存在する。また、テラヘルツ波は、紙・セラミック・樹脂・布といった材料に対して高い透過性を有する。近年、この様なテラヘルツ波の特徴を活かしたイメージング技術やセンシング技術の研究開発が行われている。例えば、X線装置に代わる安全な透視検査装置や、製造工程におけるインラインの非破壊検査装置などへの応用が期待されている。テラヘルツ波の発生及び検出は、超短パルス光で光伝導素子を励起する方式が一般的である。光伝導素子は、典型的には、基板上に形成した半導体結晶などからなる光伝導層と、光伝導層上に形成した2つの電極とからなる。光伝導層に超短パルス光を照射することで発生した光励起キャリアを電極間の印加バイアス電圧で加速し、テラヘルツ波を発生させる。また、光伝導層に超短パルス光とテラへルツ波を照射し、テラヘルツ波の電界で加速される光励起キャリアを電流変化として計測することで、テラヘルツ波を検出する。
光伝導素子から発生するテラヘルツ波の強度は、簡易的に、
ETHz∝μEbiasdn/dt (式1)
で表される。ここで、ETHzはテラヘルツ波の電界強度、μは光伝導層の移動度、Ebiasはバイアス電圧で光伝導層に生じる内部電界、nは光伝導層の光励起キャリア数、tは時間である。光伝導素子としては、光伝導層に低温成長ガリウムヒ素(GaAs)を用い、超短パルス光に800nm帯フェムト秒レーザを使用する発生・検出システムが知られている(特許文献1参照)。また、超短パルス光に、通信分野で普及している1μm以上の波長帯の光を用いれば、超短パルスのファイバレーザが使用可能となり、小型で低コスト且つ安定した発生・検出システムの実現が期待される。こうした発生・検出システムとして、光伝導層に低温成長インジウムガリウムヒ素(InGaAs)を用い、超短パルス光に1.5μm帯のファイバレーザを使用した例が提案されている(非特許文献1参照)。上記の如き光伝導素子から発生するテラヘルツ波の高強度化(上記ETHzに係る)に関し、光伝導層の表面における超短パルス光の反射でテラヘルツ波の発生効率が低下するという点が指摘される。こうした低下は、照射される超短パルス光が光伝導層の平滑な表面で反射されるため、実際に光伝導層に入射してキャリア生成(上記nに係る)に寄与する成分が少なくなることに起因する。この様な問題に関連して、フォトニック結晶構造を形成した光伝導層により、入射した超短パルス光を光伝導層内に局在化させることで、少量の入射光でも吸収効率が改善する構成が提案されている(特許文献1参照)。
ETHz∝μEbiasdn/dt (式1)
で表される。ここで、ETHzはテラヘルツ波の電界強度、μは光伝導層の移動度、Ebiasはバイアス電圧で光伝導層に生じる内部電界、nは光伝導層の光励起キャリア数、tは時間である。光伝導素子としては、光伝導層に低温成長ガリウムヒ素(GaAs)を用い、超短パルス光に800nm帯フェムト秒レーザを使用する発生・検出システムが知られている(特許文献1参照)。また、超短パルス光に、通信分野で普及している1μm以上の波長帯の光を用いれば、超短パルスのファイバレーザが使用可能となり、小型で低コスト且つ安定した発生・検出システムの実現が期待される。こうした発生・検出システムとして、光伝導層に低温成長インジウムガリウムヒ素(InGaAs)を用い、超短パルス光に1.5μm帯のファイバレーザを使用した例が提案されている(非特許文献1参照)。上記の如き光伝導素子から発生するテラヘルツ波の高強度化(上記ETHzに係る)に関し、光伝導層の表面における超短パルス光の反射でテラヘルツ波の発生効率が低下するという点が指摘される。こうした低下は、照射される超短パルス光が光伝導層の平滑な表面で反射されるため、実際に光伝導層に入射してキャリア生成(上記nに係る)に寄与する成分が少なくなることに起因する。この様な問題に関連して、フォトニック結晶構造を形成した光伝導層により、入射した超短パルス光を光伝導層内に局在化させることで、少量の入射光でも吸収効率が改善する構成が提案されている(特許文献1参照)。
Applied Physics Letter,91,011102,2007
光伝導素子の表面反射について、特許文献1の様に急峻な屈折率変化を利用したフォトニック結晶を用いる場合、反射抑制の効果のある波長帯幅は比較的狭くなることが予想される。また、特許文献1に開示された構成では、光伝導層に形成した空隙部分では光励起キャリアが発生しないため、テラヘルツ波の高強度化の観点から改善の余地があると考えられる。
上記課題に鑑み、本発明の光伝導素子は次の特徴を有する。光伝導素子は、化合物半導体結晶からなる光伝導層と、光伝導層に配置された2つ以上の電極と、を少なくとも備える。前記光伝導層は、光による光励起キャリアが発生するキャリア発生部と、キャリア発生部の表面に電気的に接続され幅とピッチがλ未満(λ:前記光の波長)の複数の突起構造を含み構成される表面部と、を少なくとも備える。
本発明の光伝導素子によれば、比較的広い波長帯幅における励起光の反射抑制と光伝導層の高抵抗化が実現され、比較的広帯域で且つ高強度なテラヘルツ波などの電磁波が得られる。また、SN比の良い電磁波検出が可能となる。
本発明の光伝導素子では、複数の電極間における光伝導膜に、サブ波長構造(SWS:Sub Wavelength Structure)を設ける。一般的に、SWSには、反射防止の効果があり、SWSを光伝導膜の最表面近傍に設けることで、励起光によって効率良くキャリアを生じさせこれに電界を印加することができる。また、SWSによって生じる欠陥に光伝導膜のキャリアがトラップされるので、光伝導膜を高抵抗化することができる。こうした考え方に基づき、本発明の光伝導素子の基本的な構成は、上記の如き構成を有する。典型的には、前記光伝導層に照射される光は、時間変調されたパルス光などの光であるが、連続光を用いることもできる。連続光では、例えば、周波数差がテラヘルツ領域となる2種類の周波数の光を照射光として用いる。複数の電極に関しては、典型的には、全ての電極が、光が照射される側の光伝導層の面上にあるが(後述の例を参照)、一部または全てが、光が照射される側の反対側の光伝導層の面上にあったり、光伝導層内にあったりしてもよい。
以下、図を用いて本発明の実施形態及び実施例を説明する。
光伝導素子の一実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。外観平面図と一部拡大図を含む図1(a)及び拡大部の断面図の図1(b)に示す様に、本実施形態の光伝導素子100は、基板107上に形成された光伝導層102と、光伝導層102上に形成された電極103とを有する。電極103は、第1電極103a及び第2電極103bを含む。基板107は、光伝導層102からのリーク電流を抑制する為に、絶縁性の高い材料であることが好ましい。または、光伝導層102の下に絶縁性の高い層を配置してリーク電流を抑制する構成であってもよい。基板107の抵抗率は、典型的には10kΩ・cm以上であれば好適であり、材料としては、例えば、半絶縁性インジウムリン(SI−InP)や高抵抗シリコンなどが用いられる。
光伝導素子の一実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。外観平面図と一部拡大図を含む図1(a)及び拡大部の断面図の図1(b)に示す様に、本実施形態の光伝導素子100は、基板107上に形成された光伝導層102と、光伝導層102上に形成された電極103とを有する。電極103は、第1電極103a及び第2電極103bを含む。基板107は、光伝導層102からのリーク電流を抑制する為に、絶縁性の高い材料であることが好ましい。または、光伝導層102の下に絶縁性の高い層を配置してリーク電流を抑制する構成であってもよい。基板107の抵抗率は、典型的には10kΩ・cm以上であれば好適であり、材料としては、例えば、半絶縁性インジウムリン(SI−InP)や高抵抗シリコンなどが用いられる。
光伝導層102は、超短パルス光(hν)を吸収して光励起キャリアが生成される材料で構成される。材料は、超短パルス光(hν)の波長(フォトンエネルギー)よりバンドギャップエネルギーが小さい材料が好適である。光(hν)が通信帯の波長であれば、例えばInGaAsなどの3元系の半導体材料が用いられる。一例を挙げると、波長1.5μm帯でパルス幅20fsのエルビウムドープファイバレーザを超短パルス光源に用いた場合は、MBE法により300℃以下でエピタキシャル成長した低温成長インジウムガリウムヒ素(In53Ga47As)などが用いられる。また、波長1μm帯の超短パルス光源であれば、In30Ga70Asなどを用いることもできる。以下の説明では、超短パルス光(hν)に1.5μm帯を、光伝導層102にIn53Ga47Asを用いた例について述べる。光伝導層102は、基板107上の、超短パルス光(hν)を照射して光励起キャリアが生成する領域にのみあればよく、図1に示す構成では略その様になっている。
本実施形態では、第1電極103a及び第2電極103bは、光伝導層102の上に形成された一組の電極対から構成される。ここで、電極103は、光伝導層102の所望の領域(光照射によりキャリアが生じる領域)に電界を発生することができれば、数や形状、配置形態などは問わない。また、本実施形態の様に光伝導層102上に直接形成してもよいし、誘電体層や他の半導体層等を介して光伝導層102の上に形成してもよい。電極103は、テラヘルツ波が発生する領域の近傍において、テラヘルツ波を外部に放射する様なアンテナ形状を有していてもよい。アンテナ形状としては、例えばダイポールアンテナやボウタイアンテナ等が挙げられる。電極103の材料は、光伝導層102の材料に応じて適宜選択される。例えば、光伝導層102がIn53Ga47Asであれば、金−ゲルマニウム(AuGe)/ニッケル(Ni)/金(Au)やチタン(Ti)/金(Au)等が好適である。また、電極103は、外部電源110から光伝導素子100にバイアス電圧を印加するためのパッド電極111a、111bを有していてもよい。
本実施形態の光伝導素子100は、光伝導層102のうちの第1電極103aと第2電極103bとで挟まれた領域が、図1(b)に示した通り、表面部101とキャリア発生部104とから構成される。表面部101は、キャリア発生部104の上に電気的に接続されて配置された領域で、実質的に、光伝導層102の最表面にあたる。また、キャリア発生部104は、光伝導層102の最表面以外の領域であり、表面部101の直下にある高抵抗領域105を含み構成される。表面部101とキャリア発生部104は、同一材料であっても、異なる材料で形成されていてもよく、また、一体で形成されていてもよい。キャリア発生部104は、光伝導層102のうちの、超短パルス光(hν)を吸収して光励起キャリアを発生し、且つ、電極103a、103b間のバイアス電圧で光励起キャリアが加速されテラヘルツ波が発生する領域である。キャリア発生部104のうち、表面部101の直下の領域は、表面部101の表面準位にキャリアがトラップされて形成される表面空乏層が広がった高抵抗領域105となる。
表面部101は、幅とピッチがλ未満(例えば、λ/2以下)(λ:超短パルス光の波長)の複数の突起構造106からなるサブ波長構造を含み構成される。突起構造106は、典型的には、次第に先細りするテーパー断面形状の構造であり、例えば、図1(c)に示した様な、先端が細く尖った針形状の構造が挙げられる。図1(c)で、幅(r)とは、突起構造106の底の幅(r)を、ピッチとは、隣り合う突起構造106の間隔幅を指し、本実施形態では、簡易的にピッチは幅(r)と略同じとして考える。また、hは、突起構造106の高さであり、本実施形態の構成では、アスペクト比(h/r)が1以上となる様な高さであることが好ましい。場合に応じて、あまり先細りしない略円筒形状等の他の形態の針形状の構造を用いることもできる。
一般的に、物体の表面における光の反射は、屈折率の急激な変化により生じる。一方、物体の表面に、上記の如きサブ波長の突起構造を配置すれば、入射光に対して、屈折率が入射方向に連続的に単調変化するため、表面反射が有効に抑制される。従って、本実施形態の光伝導素子100は、光伝導層102の最表面に配置されたサブ波長の突起構造106により、表面が平滑な従来の光伝導素子に比べて、表面反射の低減が期待される。このため、多くの超短パルス光が表面部101を通過してキャリア発生部104に入射し吸収され、光励起キャリアの発生に寄与することになり、従来の光伝導素子より光励起キャリア数の増大が見込まれる。
ここで、突起構造106がアスペクト比(h/r)の大きい構造体であれば、屈折率変化がより緩やかになるため、高い反射抑制効果が期待できる。また、反射抑制の効果を、超短パルス光の広いバンド幅で得るためには、突起構造106の幅(r)、高さ(h)、ピッチ、及び周期性は、λ未満(例えばλ/2以下)の条件とアスペクト比の条件を満たしていれば、或る程度ランダムである方が好ましい。つまり、複数の突起構造106は、必ずしも、同様な形状のものが規則的に配される必要はなく、或る程度、異なる形状のものがランダムに配されていてもよい。こうすれば、より広い範囲の波長の光の反射を有効に抑制することができる。例えば、波長1.5μm・パルス幅10fsの超短パルス光を用いた場合の一例を挙げれば、幅(r)は、(λ/10)±30%程度となる様に約100nm〜200nmの範囲にあれば好適である。また、表面部101は、光励起キャリアの発生やテラヘルツ波の発生に直接的に寄与する必要はない。このため、表面部101の厚さ(高さ(h)と略同じと考えてよい)は、光伝導層102の厚さ(z)に比べて、十分に薄くてもよい。従って、幅(r)は、より小さく(例えばλ/10以下)、高さ(h)は、アスペクト比(h/r)が1〜10となる程度であれば、より好適な構造であると言える。
一方、半導体の最表面には、結晶の不連続性による不完全な結合や、表面に吸着した不純物などに起因して多くの表面準位が形成される。このため、表面付近は、表面準位にキャリアがトラップされて表面空乏層が形成され、高抵抗化する。表面空乏層の幅(w)は、
w=(2εVFB/eNa)1/2 (式2)
で簡易的に表される。ここで、wは表面空乏層の幅、εは光伝導層102の誘電率、Naは光伝導層102のキャリア密度、eは素電荷である。また、VFBは、表面準位に対応したフラットバンド電圧であり、表面準位にキャリアがトラップされることで生じる表面電場のポテンシャルと理解され、表面状態に依って変化する。本実施形態の光伝導素子100は、表面部101の突起構造106により、光伝導層102の表面が平滑な従来の光伝導素子と比較して、光伝導層102の最表面における表面積が増大する。これは、アスペクト比(h/r)が高いほど顕著であり、簡単な見積りでは、表面積は2(h/r)倍程度で増大する。例えば、アスペクト比が2の場合であれば、面積は約3〜4倍程度大きくなる。表面積が増加すれば、トラップされるキャリア数が増えることで生じる表面電場により表面空乏層が広がり、キャリア発生部104が高抵抗化することが予想される。
w=(2εVFB/eNa)1/2 (式2)
で簡易的に表される。ここで、wは表面空乏層の幅、εは光伝導層102の誘電率、Naは光伝導層102のキャリア密度、eは素電荷である。また、VFBは、表面準位に対応したフラットバンド電圧であり、表面準位にキャリアがトラップされることで生じる表面電場のポテンシャルと理解され、表面状態に依って変化する。本実施形態の光伝導素子100は、表面部101の突起構造106により、光伝導層102の表面が平滑な従来の光伝導素子と比較して、光伝導層102の最表面における表面積が増大する。これは、アスペクト比(h/r)が高いほど顕著であり、簡単な見積りでは、表面積は2(h/r)倍程度で増大する。例えば、アスペクト比が2の場合であれば、面積は約3〜4倍程度大きくなる。表面積が増加すれば、トラップされるキャリア数が増えることで生じる表面電場により表面空乏層が広がり、キャリア発生部104が高抵抗化することが予想される。
図2は、本実施形態の光伝導素子の特性を説明するグラフである。横軸は、光伝導層102の膜厚であり、縦軸は、それぞれ、左が電極間の抵抗、右が吸収量を示している。吸収量は、従来の突起構造(SWS)の無い素子において光伝導層表面を透過した励起光の光量で規格化している。光伝導層102の膜厚と抵抗及び吸収量との関係は、膜厚が吸収長以下(InGaAsで約1μm前後)であれば、抵抗は膜厚に反比例して減少し、吸収量は膜厚の増大につれて増加するトレードオフの関係にある。従って、光伝導層102の膜厚を厚くすれば、光吸収量は増えるが抵抗が低下してバイアス電圧が制限されるため、テラヘルツ波の強度は伸びない。
これに対して、本実施形態の光伝導素子100の場合は(SWS有、実線)、最表面に突起構造を備えることで、図2の様に、同じ光伝導層厚であっても、従来(SWS無、点線)に比べて、表面空乏化による高抵抗化と反射低減による吸収量増加が見込まれる。従って、従来のものと比べて、(式1)における電界強度と光励起キャリア数の両方が増加すると見込まれるので、テラヘルツ波が高強度化される。また、サブ波長の突起構造106は、比較的広いバンド幅(狭いパルス幅)の超短パルス光に対して反射を低減する効果があるため、テラへルツ波の狭帯域化が防止される。このため、本実施形態の光伝導素子100を用いれば、高強度で且つ広帯域なテラヘルツ波が得られることになる。
なお、突起構造106の裾が、電極103と光伝導層102との接触界面より上にする構成であれば、突起構造106とキャリア発生部104内の電界との干渉が低減されて、より高強度で且つ広帯域なテラヘルツ波が得られる。また、表面部101を、結晶欠陥を多く含む半導体結晶などで構成すれば、欠陥準位にトラップされるキャリアが増えて、キャリア発生部104の高抵抗化が促進されることが期待される。また、表面部101が表面準位を多く含む層であれば、表面空乏化による高抵抗が期待される。更に、以下の様にすることも可能である。図3(a)に示した様に、光伝導層102の最表面を掘り下げる様に表面部101を形成してもよい。図3(b)の様に、表面部101とキャリア発生部104を同一材料で一体化して形成してもよい。この構成は作製が容易である。図3(c)に示した様に、表面部の突起構造106の最表面に異なる材料や、結晶欠陥層、アモルファス層、ダメージ層などで構成される層115を配置する構成であってもよい。この構成は、最表面のみを酸化したりイオン照射したりすることなどで作製できる。図3(d)の様に、光伝導層は、突起構造106を含む表面部101の有る領域と、突起構造の無い領域113とに分かれていてもよい。
本実施形態によれば、励起光の反射抑制と光伝導層の高抵抗化を実現し、広帯域で且つ高強度なテラヘルツ波が得られる光伝導素子を提供できる。すなわち、突起構造により光伝導層の表面積が増大するので、トラップされるキャリア数が増加して表面空乏層が広がり、キャリア発生部に高抵抗な領域が形成されて光伝導層が高抵抗化される。また、突起構造は、屈折率が連続的に変化する構成とできるため、光伝導層に入射する励起光の反射が抑制され、より多くの光励起キャリアが得られる。また、本実施形態の光伝導素子では、高抵抗化や反射防止効果を担う突起構造が、照射光のバンド幅の制限、電極間の加速電界への干渉、光励起キャリア発生の妨げを惹き起こさない様な構成とできる。従って、本実施形態の光伝導素子では、キャリア発生効率の向上と光伝導層の高抵抗化が実現され、従来のものより、広帯域で且つ高強度の電磁波を得られ、SN比の良い電磁波検出が可能となる。
(実施例1)
以下に、図1〜図4を用いて、本発明の実施例について説明する。
本実施例は、1.5μm帯の超短パルス光でInGaAsの光伝導層を励起してテラヘルツ波を発生・検出する光伝導素子の一例である。超短パルス光源には、エルビウムドープファイバレーザ(波長1.5μm、パルス幅20fs)を用いている。光伝導層102は、MBE法により300℃以下でエピタキシャル成長したIn53Ga47Asであり、膜厚は0.8μm、キャリア密度は1015cm−3のオーダーである。基板107は、半絶縁性インジウムリン基板を用いることで、光伝導層102からのリーク電流を防止している。電極103は、Ti/Au膜(=20nm/200nm)であり、電極間のギャップ(L)は5μm、電極幅(t)は10μmである(図1参照)。表面部101の材料は、エピタキシャル成長したIn53Ga47Asである。突起構造106は、高さ(h)は約0.1μm前後、幅(r)は約30nm〜150nmの範囲で適度に分散しており、超短パルス光の波長(λ)に対してλ/10以下となっている。図4に、この様に作製した光伝導素子の突起構造1076の拡大写真(SEM像)を示した。この様な構造は、例えば、EBリソグラフィとICP−RIEを用いた微細加工技術で作製される。
以下に、図1〜図4を用いて、本発明の実施例について説明する。
本実施例は、1.5μm帯の超短パルス光でInGaAsの光伝導層を励起してテラヘルツ波を発生・検出する光伝導素子の一例である。超短パルス光源には、エルビウムドープファイバレーザ(波長1.5μm、パルス幅20fs)を用いている。光伝導層102は、MBE法により300℃以下でエピタキシャル成長したIn53Ga47Asであり、膜厚は0.8μm、キャリア密度は1015cm−3のオーダーである。基板107は、半絶縁性インジウムリン基板を用いることで、光伝導層102からのリーク電流を防止している。電極103は、Ti/Au膜(=20nm/200nm)であり、電極間のギャップ(L)は5μm、電極幅(t)は10μmである(図1参照)。表面部101の材料は、エピタキシャル成長したIn53Ga47Asである。突起構造106は、高さ(h)は約0.1μm前後、幅(r)は約30nm〜150nmの範囲で適度に分散しており、超短パルス光の波長(λ)に対してλ/10以下となっている。図4に、この様に作製した光伝導素子の突起構造1076の拡大写真(SEM像)を示した。この様な構造は、例えば、EBリソグラフィとICP−RIEを用いた微細加工技術で作製される。
図2に示した様に、0.8μm厚の光伝導層102を有する本実施例の素子は、従来(SWS無、点線)に比べて、反射率が20〜30%程度改善されるため、光伝導層102における吸収量も20〜30%程度向上する。また、0.8μm厚の光伝導層102において、電極間の抵抗は約30kΩとなり、従来(SWS無)に比べて約1.5倍向上する。従って、電界強度と光励起キャリア数の増加が見込めるので、テラヘルツ波が高強度化する。また、サブ波長の突起構造106が、或る程度ランダムで、寸法に幅を持つことで、広いバンド幅の超短パルス光に対して反射の低減効果を有している。このため、本実施例の光伝導素子は、前述の通り、高強度で且つ広帯域なテラヘルツ波を得ることが可能となる。また、SN比の良い電磁波検出が可能となる。
以上に説明した本実施例では、光伝導層としてInGaAs混晶を例にとって説明したが、これに限定されるものではない。例えば、3種類以上の元素からなる化合物半導体材料としては、他にもInGaSb、InGaAsP、AlGaAs等があり、この様な材料を適宜使用することができる。また、本実施例ではキャリアが電子である場合を想定して説明しているが、これに限定されるものではなく、正孔(ホール)を用いたものであってもよい。正孔をキャリアとして用いる場合は、電極の陽極と陰極を入れ替えればよい。また、基板107の材料は用途に応じて選定すればよく、シリコン基板、ガリウムヒ素基板、インジウムヒ素基板、ガリウムリン基板、窒化ガリウム基板などの半導体基板や、ガラス基板、セラミック基板、樹脂基板などを用いてもよい。上述した構造は、公知の半導体プロセスを用いて作製することができる。
本実施例において、超短パルスのファイバレーザなどを使用可能とするためにバンドギャップの狭い3元以上の化合物半導体を光伝導層に用いた場合、次の様な特に顕著な効果が得られる。テラヘルツ波の広帯域化における課題の1つとして、超短パルス光の短パルス化がある。例えば、10THz以上の広帯域なテラヘルツ波を実現するには、パルス幅が数10fs以下の超短パルス光が必要となることが知られている。この時、トランスフォームリミットパルスの関係、
Δν・Δτ=0.32 (式3)
から、よりバンド幅の広い超短パルス光が必要となる。ここで、ΔνとΔτは、それぞれ、超短パルス光のバンド幅とパルス幅であり、sech型の超短パルス光と仮定している。このため、特に1μm以上の通信波長帯の超短パルス光を用いる場合には、よりバンド幅の広い光源が必要となる。例えば、1.5μm帯を例に挙げると、10fsのパルス幅を維持するためには、超短パルス光は1.3μm〜1.8μm程度の帯域(1.5μmの約30%)が求められる。これと共に、上述した様に、光伝導層の表面における超短パルス光の反射によりテラヘルツ波の発生効率が低下するという課題がある。こうしたバンド幅の広い光源の必要性と光伝導素子の表面反射抑制について、上記特許文献1の様に急峻な屈折率変化を利用したフォトニック結晶を用いる場合、反射抑制の効果のある波長帯幅は比較的狭くなることが予想される。このため、特に、広いバンド幅の超短パルス光が求められる通信波長帯では、吸収効率を改善するためにバンド幅が犠牲となり、テラヘルツ波の広帯域化が阻害される可能性がある。これに対して、本実施例を含む本発明では、反射抑制の効果のある波長帯幅は比較的広くできるので、テラヘルツ波の広帯域化を実現することができる。
Δν・Δτ=0.32 (式3)
から、よりバンド幅の広い超短パルス光が必要となる。ここで、ΔνとΔτは、それぞれ、超短パルス光のバンド幅とパルス幅であり、sech型の超短パルス光と仮定している。このため、特に1μm以上の通信波長帯の超短パルス光を用いる場合には、よりバンド幅の広い光源が必要となる。例えば、1.5μm帯を例に挙げると、10fsのパルス幅を維持するためには、超短パルス光は1.3μm〜1.8μm程度の帯域(1.5μmの約30%)が求められる。これと共に、上述した様に、光伝導層の表面における超短パルス光の反射によりテラヘルツ波の発生効率が低下するという課題がある。こうしたバンド幅の広い光源の必要性と光伝導素子の表面反射抑制について、上記特許文献1の様に急峻な屈折率変化を利用したフォトニック結晶を用いる場合、反射抑制の効果のある波長帯幅は比較的狭くなることが予想される。このため、特に、広いバンド幅の超短パルス光が求められる通信波長帯では、吸収効率を改善するためにバンド幅が犠牲となり、テラヘルツ波の広帯域化が阻害される可能性がある。これに対して、本実施例を含む本発明では、反射抑制の効果のある波長帯幅は比較的広くできるので、テラヘルツ波の広帯域化を実現することができる。
また、InGaAsなどの3元以上の化合物半導体結晶は、一般的に、GaAsなどの2元の材料に比べてバンドギャップが狭く、比抵抗が小さい傾向にある。一方、テラヘルツ波の強度は(式1)より加速電界に比例するので、高強度のテラヘルツ波を得るためには、印加するバイアス電圧を大きくすることが有効である。ところが、光伝導層が低抵抗であると、キャリアの加速に必要なバイアス電圧を印加した際に、光伝導層に流れる電流に起因したジュール熱で半導体結晶が劣化する可能性がある。このため、動作時に高いバイアス電圧を印加することが難しく、テラヘルツ波の高強度化を阻害する要因となっている。更に、光伝導層が低抵抗であると、励起光未照射時に光伝導層に生じる暗電流の影響で、検出されるテラヘルツ波による電流の相対的な強度が低下しSN比が低下する可能性もある。これらの点に関しても、本実施例を含む本発明では、反射抑制と高抵抗化の効果により、バイアス電圧を或る程度大きくできると共に光伝導層の光励起キャリア数を増大できるので、SN比やテラヘルツ波の強度の低下の課題を解消できる。
(実施例2)
実施例2は、本発明の光伝導素子を用いて、時間領域分光THz−TDS(Time Domain Spectroscopy)で物体の情報を分析する分析装置に関する。図5は、本実施例の分析装置の光学系を説明するための図である。この分析装置は、本発明の光伝導素子とこれの光伝導層に光を照射して励起するための光を出力する光源とを備えてテラヘルツ波の発生または検出を行う光装置を有する。テラヘルツ波を発生するための発生手段と、発生手段から放射され物体を経て来たテラヘルツ波を検出するための検出手段との少なくとも一方が、こうした光装置である。
実施例2は、本発明の光伝導素子を用いて、時間領域分光THz−TDS(Time Domain Spectroscopy)で物体の情報を分析する分析装置に関する。図5は、本実施例の分析装置の光学系を説明するための図である。この分析装置は、本発明の光伝導素子とこれの光伝導層に光を照射して励起するための光を出力する光源とを備えてテラヘルツ波の発生または検出を行う光装置を有する。テラヘルツ波を発生するための発生手段と、発生手段から放射され物体を経て来たテラヘルツ波を検出するための検出手段との少なくとも一方が、こうした光装置である。
具体的には、超短パルス光52の光源51は、パルス幅が10fsで繰り返し周波数が50MHzの1.5μm帯のエルビウムドープファイバレーザを用いた。超短パルス光52は、ビームスプリッタで、テラヘルツ波発生用の光伝導素子53とテラヘルツ波検出用の光伝導素子54とへ向かうものに分割される。光伝導素子53と光伝導素子54は、実施例1で説明したInGaAs光伝導層の素子である。発生用の光伝導素子53には、電源56から10V程度のバイアス電圧が印加される。発生用の光伝導素子53に超短パルス光52が照射されて、テラヘルツ波57が発生する。発生したテラヘルツ波57は、放物面鏡やレンズなどの光学系を通過して物体58に照射される。検出用の光伝導素子54へ向かう超短パルス光52は、遅延部55によって時間遅延を受ける。遅延部は、発生側光伝導素子におけるテラヘルツ波発生時と検出側光伝導素子におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整できれば、どの様なものでもよい。時間遅延を受けた超短パルス光52と、物体58において透過または反射したテラヘルツ波57とが、検出用の光伝導素子54に照射される。検出用の光伝導素子54では、超短パルス光52と同じタイミングで到達したテラヘルツ波57の電界強度に比例した電流が発生する。
処理部59は、この電流を信号として物体58の情報を分析する。例えば、遅延部55で超短パルス光52に与える遅延時間を一定にして物体58を動かした時の電流信号の大きさを記録して、物体58の厚さの情報を取得することができる。或いは、物体58を固定して遅延時間を変化させ、一般的な時間領域分光法を用いてテラヘルツ波57の時間波形を取得してもよい。時間波形をフーリエ変換して得られるスペクトルにおいて物体58の吸収帯をデータベースと比較することで、物質の同定を行うこともできる。処理結果は、表示部60に表示して、欠陥品のスクリーニングなどに使用する。この分析装置では、発生と検出に本発明の光伝導素子を用いるので、広帯域で且つ高強度のテラヘルツ波57により物体の分析を行うことができる。従って、本分析装置を用いれば、高強度で広帯域なテラヘルツ波を用いて、高いSN比で多様な物体を分析することが可能となる。なお、本実施例の分析装置は、テラヘルツ波の発生にのみ、又は、テラヘルツ波の検出にのみ、独立して本発明の光伝導素子を使用することも可能である。本実施例によれば、例えば、製造工程における欠陥検査の高精度化やセキュリティ画像の高速取得が実現される。
100…光伝導素子、101…表面部、102…光伝導層、103、103a、103b…電極、104…キャリア発生部、105…高抵抗領域、106…突起構造、107…基板
Claims (8)
- 化合物半導体結晶からなる光伝導層と、前記光伝導層に配置された2つ以上の電極と、を少なくとも備えた光伝導素子であって、
前記光伝導層は、
光による光励起キャリアが発生するキャリア発生部と、
前記キャリア発生部の表面に電気的に接続され、幅とピッチがλ未満(λ:前記光の波長)の複数の突起構造を含み構成される表面部と、
を少なくとも備える、
ことを特徴とする光伝導素子。 - 前記キャリア発生部は、前記表面部の直下に形成された高抵抗領域を含み構成されることを特徴とする請求項1に記載の光伝導素子。
- 前記表面部は、前記光の入射方向に屈折率が連続的に変化することを特徴とする請求項1または2に記載の光伝導素子。
- 前記突起構造は、針形状、または先細りしたテーパー断面形状を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の光伝導素子。
- 前記突起構造は、アスペクト比が1以上の構造体を含み構成されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の光伝導素子。
- 前記化合物半導体結晶は、3元以上の化合物半導体結晶であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に光伝導素子。
- テラヘルツ波を発生または検出する光装置であって、
請求項1から6のいずれか1項に記載の光伝導素子と、前記光伝導素子の光伝導層に光を照射して前記光伝導素子を励起するための光を出力する光源と、を有することを特徴とする光装置。 - テラヘルツ波を発生するための発生手段と、
前記発生手段から放射され物体を経て来たテラヘルツ波を検出するための検出手段と、
前記発生手段におけるテラヘルツ波発生時と前記検出手段におけるテラヘルツ波検出時との間の遅延時間を調整するための遅延部と、
を備えた物体の情報を分析する分析装置であって、
前記発生手段と前記検出手段の少なくとも一方が、請求項7に記載の光装置であることを特徴とする装置。
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