JP5646404B2 - ガスバリアフィルム - Google Patents
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本発明のガスバリアフィルムを構成する無機化合物層が形成された基材フィルムは、熱可塑性樹脂からなるフィルムである。
本発明に係る基材フィルムの厚さは、通常、1〜500μm、好ましくは3〜400μm、更に好ましくは5〜300μmの範囲にある。
本発明に係る基材フィルムの片面に形成されてなる無機化合物層は、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウム、インジウムなどの無機元素、無機元素の酸化物、窒化物、弗化物の単体、あるいはそれらの複合物からなる層である。無機化合物層は、種々公知の方法、例えば、CVD法(プラズマCVD法、CAT−CVD法など)、PVD法などの蒸着、スパッタリング法などの成膜方法、あるいは、乾式製膜法を用いて形成することができる。無機化合物層の厚さは、通常、0.1〜1000nm、好ましくは1〜500nm、さらに好ましくは3〜200nmの範囲にある。
これら無機化合物層の中でも、酸化アルミ、酸化ケイ素、無機窒化物などがガスバリア性に優れているので好ましい。
本発明のガスバリアフィルムを構成する不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)を含有する層(X)は、不飽和カルボン酸多価金属塩を重合することによって得ることができる層である。
不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)に用いられる不飽和カルボン酸化合物多価金属塩を形成する不飽和カルボン酸化合物は、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のα、β−エチレン性不飽和基を有するカルボン酸化合物であり、重合度が20未満、好ましくは単量体若しくは重合度10以下の重合体である。重合度が20を越える重合体(高分子化合物)を用いた場合は、後述の多価金属化合物との塩が完全には形成されない虞があり、その結果、当該金属塩を重合して得られる層は高湿度下でのガスバリア性が劣る虞がある。これら不飽和カルボン酸化合物は、一種でも二種以上の混合物であってもよい。
本発明に係わる不飽和カルボン酸化合物多価金属塩を形成する成分である多価金属化合物は、周期表の2A〜7A族、1B〜3B族及び8族に属する金属及び金属化合物であり、具体的には、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)等の二価以上の金属、これら金属の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硫酸塩若しくは亜硫酸塩等である。これら金属化合物の中でも、二価の金属化合物が好ましく、特には酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化亜鉛等が好ましい。これら二価の金属化合物を用いた場合は、前記不飽和カルボン酸化合物との塩を重合して得られる膜の高湿度下でのガスバリア性が特に優れている。これら多価金属化合物は、少なくとも一種が使用され、一種のみの使用であっても、二種以上を併用してもよい。これら多価金属化合物の中でもMg、Ca、Zn、Ba及びAl、特にZnが好ましい。
本発明に係る不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)を構成する成分である不飽和カルボン酸化合物多価金属塩は、前記重合度が20未満の不飽和カルボン酸化合物と前記多価金属化合物との塩である。これら不飽和カルボン酸化合物多価金属塩は一種でも二種以上の混合物であってもよい。かかる不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の中でも、特に(メタ)アクリル酸亜鉛が得られる重合体層の耐熱水性に優れるので好ましい。
本発明のガスバリアフィルムを構成する層(Y)は、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)、ビニルアルコール系重合体(b)、及び、シランカップリング剤を含む層である。
層(Y)に含まれるビニルアルコール系重合体(b)は、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、変性ビニルアルコール系重合体などの主成分として、ビニルアルコールを含む重合体である。
本発明に係る変性ビニルアルコール系重合体(b1)としては、ビニルアルコール系重合体(b)に、種々の公知の反応性を有する基(反応性基)を付加、置換、あるいはエステル化等により反応性基を結合して変性したもの、酢酸ビニル等のビニルエステルと反応性基を有する不飽和化合物とを共重合して得た共重合体を鹸化したもの等を挙げることができる。これら反応性重合基としては、(メタ)アクリレート基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、アリル基、スチリル基、チオール基、シリル基、アセトアセチル基、エポキシ基などが挙げられる。反応性基の量は、適宜決めることができるが、基体となるビニルアルコール系重合体のOH基の量が少なくなるとビニルアルコール系重合体が本来有するガスバリア性が損なわれる虞があるので、通常、反応性基の量は、0.001〜50モル%の範囲にある(反応性基とOH基の合計で100モル%とする)。
本発明に係る(メタ)アクリレート基変性ビニルアルコール系重合体(b1イ)としては、好ましくは(メタ)アクリロイル基の量(−OH基との対比;エステル化率)が0.001〜50%、より好ましくは0.1〜40%の範囲にある。エステル化率が0.001%未満のものは得られる層(Y)の耐熱水性、柔軟性等が改良されない虞があり、一方、50%を超えるものは得られる層(Y)の耐熱水性、酸素バリア性等が改良されない虞がある。
本発明に係るチオール基変性ビニルアルコール系重合体(b1ロ)としては、イソチウロニウム塩やチオール酸エステルを有するビニルモノマーと酢酸ビニルとを共重合し、得られた重合体を酸や塩基で分解しチオール基とする方法、高分子反応により、ポリビニルアルコール系重合体の側鎖に反応性官能基を導入する方法、−COSH基を有する有機チオール酸を包含する、チオール酢酸、チオールプロピオン酸、チオール酪酸等のチオールカルボン酸の存在下に、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサテイック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のビニルエステル類を重合し、得られた重合体を鹸化することにより分子の末端にのみチオール基を導入する方法等、公知の方法により分子内にチオール基を付与させた重合体で、通常、チオール基変性率は0.1〜50モル%の範囲にある。
本発明に係るシリル基変性ビニルアルコール系重合体(b1ハ)としては、ビニルアルコール系重合体あるいはカルボキシル基又は水酸基を含有する酢酸ビニル系重合体にトリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、ビニルトリクロルシラン、ジフェニルジクロルシラン等のオルガノハロゲンシラン、トリメチルアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン等のオルガノアセトキシシランあるいはトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等のオルガノアルコキシシラン等のシリル化剤を用いて後変性によりシリル基を付加する方法、あるいは酢酸ビニルと例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルジメチルアセトキシシラン、ビニルイソブチルジメトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリヘキシロキシシラン、ビニルメトキシジヘキシロキシシラン、ビニルジメトキシオクチロキシシラン等のビニルシラン、あるいは3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルエチルトリメトキシシラン、N−(2−(メタ)アクリルアミド−エチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルトリアセトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−エチルトリメトキシシラン、1−(メタ)アクリルアミド−メチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プロピルジメチルメトキシシラン、3−(N−メチル−(メタ)アクリルアミド)−プロピルトリメトキシシラン、3−((メタ)アクリルアミド−メトキシ)−3−ハイドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−((メタ)アクリルアミド−メトキシ)−プロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルアミド−アルキルシラン等のシリル基含有オレフィン性不飽和化合物との共重合体を鹸化する方法等で得られる分子内にアルコキシシリル基、アシロキシシリル基あるいはこれらの加水分解物であるシラノール基又はその塩等のシリル基を有する重合体等を挙げることができる。かかるシリル基の変性量は、通常、0.1〜50モル%の範囲にある。
本発明に係るアセトアセチル基変性ビニルアルコール系重合体(b1ニ)としては、前記ビニルアルコール系重合体の溶液、分散液又は粉末に液状又はガス状のジケテンを添加反応させて得られるものであり、通常、アセトアセチル化度は1〜10モル%、好ましくは3〜5モル%の範囲にある。
層(Y)に含まれるシランカップリング剤は、下記一般式(1)で表されるシランカップリング剤である。
これらシランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メトクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどがあげられる。
この中でも、 有機材料との反応性官能基を有するビニル基、エポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基、アクリル基またはメタクリル基を有するシランカップリング剤が好ましく、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩との反応性官能基を有したビニル基、アクリル基、メタクリル基や接着剤中のイソシアネートとの反応性官能基を有するアミノ基を有するシランカップリグ剤が特に好ましい。
本発明のガスバリアフィルムを、他のフィルムと積層する際に用いられる、接着剤層は、種々公知の接着剤等からなる。本発明に係る接着剤層を構成するための接着剤としては、有機チタン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、変性シリコン樹脂及びアルキルチタネート、ポリエステル系ポリブタジエン等から組成されているラミネート接着剤、または一液型、二液型のポリオールと多価イソシアネート、水系ウレタン、アイオノマー等がある。また用途によりそれらの接着剤に硬化剤、シランカップリング剤など等、他の添加物を添加する場合もある。またアクリル系、酢酸ビニル系、ウレタン系、ポリエステル樹脂等を主原料とした水性接着剤もある。レトルト等の熱水処理の場合、耐熱性や耐水性の観点より、ポリウレタン系接着剤に代表されるドライラミネート用接着剤が用いられる場合が多く、好ましくは溶剤系の二液硬化タイプのポリウレタン系接着剤がよい。
本発明のガスバリアフィルムは、前記片面に無機化合物層が形成された基材フィルムの無機化合物層に、前記不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)を含有する層(X)、前記不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)、ビニルアルコール系重合体(b)、及び、シランカップリング剤を含む層(Y)、及び前記接着剤層が順次積層されてなるガスバリアフィルムである。
本発明のガスバリアフィルムは、片面に無機化合物層が形成された基材フィルムの他の片面(無機化合物層が形成されていない面)に、熱融着層を積層することにより、ヒートシール可能な包装用フィルムとして好適なガスバリアフィルムが得られる。
本発明のガスバリアフィルムは、前記片面に無機化合物層が形成された基材フィルムの無機化合物層に、重合度が20未満の不飽和カルボン酸化合物多価金属塩を含有する溶液(s)を塗工した後、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩を重合し、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)を含有する層(X)を形成させた後、層(X)上に、重合度が20未満の不飽和カルボン酸化合物多価金属塩を含有する溶液(s)、前記ビニルアルコール系重合体(b)、及び前記シランカップリング剤を所望の量で混合した溶液を塗工した後、重合度が20未満の不飽和カルボン酸化合物多価金属塩を重合し、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)、ビニルアルコール系重合体(b)、及び、シランカップリング剤を含む層(Y)を形成させた後、層(Y)上に、前記接着剤層を形成することにより製造し得る。
化学当量比=(多価金属化合物のモル数)×(多価金属化合物の価数)/不飽和カルボン酸化合物に含まれるカルボキシル基のモル数
例えば、多価金属化合物として水酸化カルシウム(分子量74g/モル)を37g、不飽和カルボン酸化合物としてアクリル酸単量体(分子量72g/モル)72gを混合した場合の化学当量比は1となる。
実施例及び比較例における物性値等は、以下の評価方法により求めた。
(1)酸素透過度[ml/(m2・day・MPa)]:モコン社製 OX−TRAN2/21 MLを用いて、JIS K 7126に準じ、温度20℃、湿度90%R.H.の条件で測定。
(2)折り曲げ試験
ラミネートフィルムを重ねて、端面をヒートシールし、ヒートシール部分を折り曲げた状態で、135℃で30分間、レトルト処理を行った。レトルト処理後の折り曲げ部分の浮きの状態を観察した。評価結果を、「極めて良好」、「良好」、「一部不可」、「不可」により評価した。
(3)ウエット剥離強度
135℃30分レトルト処理した積層フィルムを、濡れた状態でバリアフィルムのラミネート面と無延伸ポリプロピレンフィルムの間を剥離し、15ミリメータ(mm)幅にサンプリングした後、300(mm/分)の剥離速度で、90度ラミネート剥離強度、180度ラミネート剥離強度を測定した。
<溶液(Z1)の作製>
アクリル酸亜鉛水溶液 液濃度30%(浅田化学工業社製)を固形分比率で98.0質量%、メチルアルコールで25質量%に希釈した光重合開始剤〔1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 商品名:イルガキュアー 2959)〕を固形分比率で1.7重量%、及び界面活性剤(花王社製 商品名:エマルゲン120)を固形分比率で0.3重量%となるように混合し、アクリル酸亜鉛溶液(S1)を作製した。
アクリル酸亜鉛とアクリレート基変性ポリビニルアルコールの混合水溶液 液濃度21%(アクリル酸亜鉛成分18.5%、アクリレート基変性ポリビニルアルコール成分2.5%)に上記アクリル酸亜鉛の溶液(S1)を混合させて、アクリル酸亜鉛成分を固型分比率で89.4%、アクリレート基変性ポリビニルアルコール成分を固型分比で8.8%、メチルアルコールで25質量%に希釈した光重合開始剤〔1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 商品名:イルガキュアー 2959)〕を固形分比率で1.2重量%、及び界面活性剤(花王社製 商品名:エマルゲン120)を固形分比率で0.6重量%となるように混合し、アクリル酸亜鉛とアクリレート基変性ポリビニルアルコールからなる溶液(S2)を作成した。
アクリル酸亜鉛とアクリレート基変性ポリビニルアルコールの混合水溶液 液濃度21%(アクリル酸亜鉛成分18.5%、アクリレート基変性ポリビニルアルコール成分2.5%)に上記アクリル酸亜鉛の溶液(S1)を混合させて、アクリル酸亜鉛成分を固型分比率で92.3%、アクリレート基変性ポリビニルアルコール成分を固型分比で5.9%、メチルアルコールで25質量%に希釈した光重合開始剤〔1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 商品名:イルガキュアー 2959)〕を固形分比率で1.2重量%、及び界面活性剤(花王社製 商品名:エマルゲン120)を固形分比率で0.6重量%となるように混合し、アクリル酸亜鉛とアクリレート基変性ポリビニルアルコールからなる溶液(S2)を作成した。
<溶液(S1)の作製>
N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製 商品名:KBM−603)を水で10質量%に希釈し、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン水溶液(S1)を作成した。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製 商品名:KBM−403)を水で10質量%に希釈し、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン水溶液(S2)を作成した。
3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製 商品名:KBM5103)10gに精製水44.9gを加え、酢酸0.24gを加えて20分攪拌し、その後、イソプロピルアルコール44.9gを加えて3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン加水分解液(S3)を得た。
酸化アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム(三井化学東セロ株式会社製 TL−PET H)の酸化アルミニウム蒸着面に、アクリル酸亜鉛水溶液(Z1)をバーコート法にて乾燥後の塗布量が0.4g/m2となるよう塗工し、塗膜に水分を残した状態で、直ちに紫外線照射装置(フュージョン社製)を用い照射光量が200mJ/cm2になるようにフィルム全体に照射した。さらにこの層上に、溶液(Z2)と溶液(S1)をN-2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの固型分比が3%となるよう混合し、塗工量にあわせ液濃度を調整した液を、バーコート法で乾燥後の塗布量が0.8g/m2となるよう塗工した。次いで、オーブン中で40℃、15秒の条件で乾燥後、塗膜に水分を残した状態で紫外線照射装置を用い照射光量200mJ/cm2になるようにフィルム全体に照射し、重合体層が表面に形成されたバリアフィルムを得た。
レン系重合体のT−ダイフィルムであるハイレトルト用CPPフィルム(三井化学東セロ社製 RXC−22 70μm)を貼り合わせて、40℃で5日間エージングしたのち、性能を評価した。
評価結果を表1に示す。
実施例1の、溶液(Z2)と溶液(S1)の混合液を、溶液(Z2)と溶液(S2)を3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランの固型分比が3%となるよう混合した液を用いる以外は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1の、溶液(Z2)と溶液(S1)の混合液を、溶液(Z2)と溶液(S3)を3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランの固型分比が3%となるよう混合した液を用いる以外は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す
実施例1の、溶液(Z2)と溶液(S1)の混合液を、溶液(Z2)と溶液(S1)をN−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランの固型分比が1.5%と溶液(S3)を3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランの固型分比が1.5%となるよう三つの溶液を混合した液を用いる以外は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1の(Z2)と(S1)の混合液に替えて、(Z2)にN−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミドを固型分比で2%となるよう混合した液を用いる以外は、実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
実施例1の(Z2)と(S1)の混合液に替えて、(Z2)を用いる以外は、実施例1と同様に行った。
Claims (4)
- 片面に無機化合物層が形成された基材フィルムの無機化合物層に、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)を含有する層(X)、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)、ビニルアルコール系重合体(b)、及び、シランカップリング剤を含み、ビニルアルコール系重合体(b)の含有量が、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)とビニルアルコール系重合体(b)との合計量:100質量%に対して、2〜40質量%である層(Y)、及び接着剤層が順次積層されてなるガスバリアフィルム。
- 層(Y)におけるシランカップリング剤の含有量が、不飽和カルボン酸化合物多価金属塩の重合体(a)とビニルアルコール系重合体(b)との合計量:100質量%に対して、0.1〜20質量%である請求項1記載のガスバリアフィルム。
- 層(Y)におけるビニルアルコール系重合体(b)が、変性ビニルアルコール系重合体(b1)である請求項1または2記載のガスバリアフィルム。
- 請求項1〜3の何れかに記載のガスバリアフィルムの接着剤層面に、他のフィルムが積層されてなるガスバリアフィルム。
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