JP5630833B2 - 塗料組成物および該塗料組成物を用いた塗膜形成方法 - Google Patents
塗料組成物および該塗料組成物を用いた塗膜形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5630833B2 JP5630833B2 JP2011138023A JP2011138023A JP5630833B2 JP 5630833 B2 JP5630833 B2 JP 5630833B2 JP 2011138023 A JP2011138023 A JP 2011138023A JP 2011138023 A JP2011138023 A JP 2011138023A JP 5630833 B2 JP5630833 B2 JP 5630833B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coating
- acid
- polymerizable unsaturated
- range
- hydroxyl group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
項1.
(A)水酸基価が110〜700mgKOH/gの範囲内であり、かつ数平均分子量が200〜1,800の範囲内である1分子中に3個以上の水酸基を有するポリオール化合物、(B)ポリイソシアネート化合物ならびに(C)(C1)水酸基価が50〜200mgKOH/gの範囲内であり、かつ重量平均分子量が1,000以上5,000未満の範囲内である水酸基含有アクリル樹脂及び(C2)シリカ粒子を混合し80℃以上で加熱して得られる樹脂被覆シリカ粒子を含有し、かつ該樹脂被覆シリカ粒子(C)を構成している該シリカ粒子(C2)の量が、該ポリオール化合物(A)、該ポリイソシアネート化合物(B)及び該樹脂被覆シリカ粒子(C)の合計固形分を基準として10〜60質量%の範囲内となるように調整されていることを特徴とする塗料組成物。
項2.
ポリオール化合物(A)が、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも一種のポリオール化合物である上記項1に記載の塗料組成物。
項3.
ポリイソシアネート化合物(B)が、脂肪族ジイソシアネート及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記項1又は2に記載の塗料組成物。
項4.
水酸基含有アクリル樹脂(C1)が、(c1−1)イソボルニル(メタ)アクリレート5〜60質量%、(c1−2)水酸基含有重合性不飽和モノマー10〜45質量%、ならびに(c1−3)上記重合性不飽和モノマー(c1−1)及び(c1−2)以外の重合性不飽和モノマー0〜85質量%からなるモノマー成分(c1)を共重合することにより得られる水酸基含有アクリル樹脂である、上記項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項5.
樹脂被覆シリカ粒子(C)の構成成分として、平均粒子径が5〜100nmの範囲内であるシリカ粒子(C2)を使用することを特徴とする上記項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項6.
さらに、(d−1)スチレン5〜40質量%、(d−2)水酸基含有重合性不飽和モノマー10〜45質量%、(d−3)酸基含有重合性不飽和モノマー0.5〜3質量%及び(d−4)上記重合性不飽和モノマー(d−1)〜(d−3)以外の重合性不飽和モノマー12〜84.5質量%からなるモノマー成分(d)を共重合することにより得られる、水酸基価が50〜200mgKOH/g、重量平均分子量が5,000以上50,000以下の範囲内である水酸基含有アクリル樹脂(D)を含有する上記項1〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物。
項7.
上記項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装して得られる塗膜を含む物品。
項8.
被塗物に順次、少なくとも1層の着色ベースコート塗料及び少なくとも1層のクリヤコート塗料を塗装することにより複層塗膜を形成する方法であって、最上層のクリヤコート塗料として上記項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装することを含む複層塗膜形成方法。
ポリオール化合物(A)は、水酸基価が110〜700mgKOH/gの範囲内であり、かつ数平均分子量が200〜1,800の範囲内である1分子中に3個以上の水酸基を有するポリオール化合物である。
ポリイソシアネート化合物(B)は、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物であって、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、該ポリイソシアネートの誘導体などを挙げることができる。
樹脂被覆シリカ粒子(C)は、水酸基価が50〜200mgKOH/gの範囲内であり、かつ重量平均分子量が1,000以上5,000未満の範囲内である水酸基含有アクリル樹脂(C1)及びシリカ粒子(C2)を混合し80℃以上で加熱することによって得られる。
水酸基含有アクリル樹脂(C1)は、水酸基価が50〜200mgKOH/gの範囲内であり、かつ重量平均分子量が1,000以上5,000未満の範囲内の水酸基含有アクリル樹脂である。
Tg(℃)=Tg(K)−273
式中、W1、W2、・・・Wnは各モノマーの質量分率であり、T1、T2・・・Tnは各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度Tg(K)である。
なお、各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度は、POLYMER HANDBOOK Fourth Edition,J.Brandrup,E.h.Immergut,E.A.Grulke編(1999年)による値であり、該文献に記載されていないモノマーのガラス転移温度は、該モノマーのホモポリマーを重量平均分子量が50,000程度になるようにして合成し、そのガラス転移温度を示差走査型熱分析により測定したときの値を使用する。
シリカ粒子(C2)としては、特に制限されないが、具体的には、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、シリカゲル、カルシウムイオン交換シリカ微粒子、コロイダルシリカ等を使用することができる。
樹脂被覆シリカ粒子(C)は、前記水酸基含有アクリル樹脂(C1)及びシリカ粒子(C2)を混合し80℃以上で加熱することにより、得られる樹脂被覆シリカ粒子である。具体的には、例えば、水酸基含有アクリル樹脂(C1)、シリカ粒子(C2)及び必要に応じて添加される溶媒等を混合後、得られた混合液を加熱する方法、ならびに水酸基含有アクリル樹脂(C1)もしくは水酸基含有アクリル樹脂(C1)及び溶媒の混合液を80℃以上に加熱しながら、これにシリカ粒子(C2)を加えて混合する方法等が挙げられる。なかでも、前記水酸基含有アクリル樹脂(C1)及びシリカ粒子(C2)を混合し80℃以上で加熱した後に、溶媒等を減圧下で留去することが優れた塗膜外観を得る観点から好ましい。
本発明の塗料組成物は、前記ポリオール化合物(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及び樹脂被覆シリカ粒子(C)を含有し、該樹脂被覆シリカ粒子(C)を構成している該シリカ粒子(C2)の量が、該ポリオール化合物(A)、該ポリイソシアネート化合物(B)及び該樹脂被覆シリカ粒子(C)の合計固形分を基準として10〜60質量%の範囲内となるように調整されていることを特徴とする塗料組成物である。
ポリイソシアネート化合物(B):16〜50質量%、好ましくは25〜45質量%、さらに好ましくは30〜40質量%、
樹脂被覆シリカ粒子(C):20〜80質量%、好ましくは10〜70質量%、さらに好ましくは20〜60質量%。
前記硬化触媒としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、2−エチルヘキサン酸鉛などの有機金属触媒、第三級アミンなどを挙げることができる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の塗料組成物が適用される被塗物としては、特に限定されるものではないが、例えば、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、ステンレス鋼板、錫メッキ鋼板等の鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板等の金属基材;各種プラスチック素材等を挙げることができる。またこれらにより形成された自動車、二輪車、コンテナ等の各種車両の車体であってもよい。
本塗料が上塗りトップクリヤコート塗料として塗装される複層塗膜形成方法としては、被塗物に順次、少なくとも1層の着色ベースコート塗料及び少なくとも1層のクリヤコート塗料を塗装することにより複層塗膜を形成する方法であって、最上層のクリヤコート塗料として本発明の塗料組成物を塗装することを含む複層塗膜形成方法を挙げることができる。
製造例1
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、グリセリン(分子量92)92g(1mol)ε−カプロラクトン(分子量114)456g(4mol)を仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した後、モノブチル錫オキサイド0.011gを入れ、反応液の温度を120℃に保ちながら、内容物をサンプリングし、ガスクロマトグラフにより、未反応のε−カプロラクトン量を定量しながら、反応率が95%を超えたところで冷却を行い、固形分60%のポリエステルポリオール(A−1)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−1)は水酸基価300mgKOH/g、数平均分子量は550であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、グリセリン(分子量92)92g(1mol)、塩化第2スズ1.06gを仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した。オートクレーブ内を窒素置換した後、40℃以下に保ちながらプロピレンオキサイド(分子量58)174g(3mol)を圧入し、1時間熟成を行い固形分60%のポリエーテルポリオール(A−2)を得た。得られたポリエーテルポリオール(A−2)は水酸基価640mgKOH/g、数平均分子量は270であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、トリメチロールプロパン(分子量134)134g(1mol)、塩化第2スズ1.23gを仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した。オートクレーブ内を窒素置換した後、40℃以下に保ちながらプロピレンオキサイド(分子量58)174g(3mol)を圧入し、1時間熟成を行い、固形分60%のポリエーテルポリオール(A−3)を得た。得られたポリエーテルポエリオール(A−3)は水酸基価550mgKOH/g、数平均分子量は310であった。
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却機及び水分離機を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン(分子量134)26.8g、ネオペンチルグリコール(分子量104)84.2g、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物(分子量154)64.7g及びアジピン酸(分子量146)65.7gを仕込み、160℃から230℃まで昇温させた後、縮合水を水分離機により除去させながら230℃で保持し、酸価が1mgKOH/gとなるまで反応させた後、120℃まで冷却し、エトキシエチルプロピオネートで希釈することにより固形分60%のポリエステルポリオール(A−4)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−4)の水酸基価は120mgKOH/g、数平均分子量は1,700であった。
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却機及び水分離機を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン(分子量134)40.2g、ネオペンチルグリコール(分子量104)72.8g、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物(分子量154)61.6g及びアジピン酸(分子量146)58.4gを仕込み、160℃から230℃まで昇温させた後、縮合水を水分離機により除去させながら230℃で保持し、酸価が1mgKOH/gとなるまで反応させた後、120℃まで冷却し、エトキシエチルプロピオネートで希釈することにより固形分60%のポリエステルポリオール(A−5)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−5)の水酸基価は190mgKOH/g、数平均分子量は1,100であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、トリメチロールプロパン(分子量134)134.2g(1mol)およびε−カプロラクトン(分子量114)399g(3.5mol)仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した後、モノブチル錫オキサイド0.012gを入れ、反応液の温度を120℃に保ちつつ、内容物をサンプリングし、ガスクロマトグラフにより、未反応のε−カプロラクトン量を定量しながら、反応率が95%を超えたところで冷却を行い、固形分60%のポリエステルポリオール(A−6)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−6)は、水酸基価480mgKOH/g、数平均分子量350であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、ペンタエリスリトール(分子量136)136g(1mol)およびε−カプロラクトン(分子量114)912g(8mol)仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した後、モノブチル錫オキサイド0.021gを入れ、反応液の温度を120℃に保ちつつ、内容物をサンプリングし、ガスクロマトグラフにより、未反応のε−カプロラクトン量を定量しながら、反応率が95%を超えたところで冷却を行い、固形分60%のポリエステルポリオール(A−7)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−7)は、水酸基価220mgKOH/g、数平均分子量1,100であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(分子量261)261g(1mol)およびε−カプロラクトン(分子量114)456g(4mol)仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した後、モノブチル錫オキサイド0.014gを入れ、反応液の温度を120℃に保ちつつ、内容物をサンプリングし、ガスクロマトグラフにより、未反応のε−カプロラクトン量を定量しながら、反応率が95%を超えたところで冷却を行い、固形分60%のポリエステルポリオール(A−8)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−8)は、水酸基価240mgKOH/g、数平均分子量750であった。
反応装置に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸(分子量148)296g(2mol)を仕込み、反応容器内の窒素置換を行い、120℃に加熱した。そこへ、「カージュラE」(商品名、油化シェルエポキシ社製)490gを2時間かけて滴下し、120℃を保持し、酸価が9以下になった時点で反応を終了させ、分子量377の多価アルコール化合物を得た。得られた多価アルコール化合物(分子量377)393g(1.04mol)およびε−カプロラクトン(分子量114)684g(6mol)仕込み、120℃減圧下で1時間脱水した後、モノブチル錫オキサイド0.022gを入れ、反応液の温度を120℃に保ちつつ、内容物をサンプリングし、ガスクロマトグラフにより、未反応のε−カプロラクトン量を定量しながら、反応率が95%を超えたところで冷却を行い、固形分60%のポリエステルポリオール(A−9)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−9)は、水酸基価160mgKOH/g、数平均分子量1,100であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、グリセリン92g(1mol)、塩化第2スズ2.46gを仕込み、120℃減圧下で1時間脱水する。空間部分を窒素置換した後、40℃以下に保ちながらプロピレンオキサイド(分子量58)522g(9mol)を圧入し、1時間熟成を行い、固形分60%のポリエーテルポリオール(A−10)を得た。得られたポリエーテルポリオール(A−10)は水酸基価280mgKOH/g、数平均分子量は600であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、トリメチロールプロパン(分子量134)134.2g(1mol)および水酸化カリウム3.5gを仕込み、装置内を窒素置換および120℃減圧下で1時間脱水した後、反応温度120℃でブチレンオキサイド(分子量72)216.3g(3mol)を5時間かけて導入し、さらに同温度で2時間熟成し、固形分60%のポリエーテルポリオール(A−11)を得た。得られたポリエーテルポリオール(A−11)は、水酸基価が320mgKOH/g、数平均分子量540であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、ジトリメチロールプロパン(分子量250)250.3g(1mol)および水酸化カリウム7.6gを仕込み、装置内を窒素置換および120℃減圧下で1時間脱水した後、反応温度120℃でブチレンオキサイド(分子量72)504.7g(7mol)を5時間かけて導入し、さらにどう温度で2時間熟成し、固形分60%のポリエーテルポリオール(A−12)を得た。得られたポリエーテルポリオール(A−12)は、水酸基価300mgKOH/g、数平均分子量760であった。
反応装置に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸296部を仕込み、反応容器内の窒素置換を行い、120℃に加熱した。そこへ、「カージュラE10」490部を2時間滴下し、120℃を保持して、酸価が9以下になった時点で反応を終了させ、分子量377の多価アルコール化合物を得た。
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却機及び水分離機を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン(分子量134)20.1g、ネオペンチルグリコール(分子量104)83.2g、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物(分子量154)69.3g及びアジピン酸(分子量146)65.7gを仕込み、160℃から230℃まで昇温させた後、縮合水を水分離機により除去させながら230℃で保持し、酸価が1mgKOH/gとなるまで反応させた後、120℃まで冷却し、エトキシエチルプロピオネートで希釈することにより固形分60%のポリエステルポリオール(A−14)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−14)の水酸基価は91mgKOH/g、数平均分子量は2,400であった。
温度計、サーモスタット、撹拌装置、還流冷却機及び水分離機を備えた反応容器に、トリメチロールプロパン(分子量134)6.7g、ネオペンチルグリコール(分子量104)98.8g、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物(分子量154)53.9g及びアジピン酸(分子量146)73.0gを仕込み、160℃から230℃まで昇温させた後、縮合水を水分離機により除去させながら230℃で保持し、酸価が1mgKOH/gとなるまで反応させた後、120℃まで冷却し、エトキシエチルプロピオネートで希釈することにより固形分60%のポリエステルポリオール(A−15)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−15)の水酸基価は95mgKOH/g、数平均分子量は1500であった。
撹拌機、温度コントローラーを備えたオートクレーブに、エチレングリコール(分子量62)62g(1mol)、モノブチル錫オキサイド0.011gを仕込み、120℃減圧下で1時間脱水する。空間部分を窒素置換した後、40℃以下に保ちながらε−カプロラクトン(分子量114)468g(4.1mol)を圧入し、1時間熟成を行い、固形分60%のポリエステルポリオール(A−16)を得た。得られたポリエステルポリオール(A−16)は水酸基価220mgKOH/g、数平均分子量は530であった。
製造例17
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた四ツ口フラスコにエトキシエチルプロピオネート30部を仕込み、窒素ガス通気下で150℃に昇温した。150℃に達した後、窒素ガスの通気を止め、下記の表1に示すモノマーと重合開始剤からなる組成配合のモノマー混合物を4時間かけて滴下した。次いで、150℃で窒素ガスを通気しながら2時間熟成させた後、100℃まで冷却し、エトキシエチルプロピオネート32.5部で希釈することにより、固形分65%の水酸基含有アクリル樹脂溶液(C1−1)を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂の固形分(%)及び樹脂特数値を併せて表1に示す。
製造例17において下記表1に示すモノマー、重合開始剤及び溶剤を用いたこと以外は製造例17と同様にして固形分65%の水酸基含有アクリル樹脂溶液(C1−2)〜(C1−11)を得た。
製造例28
製造例17で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(C1−1)62部(固形分40部)及び「PGM−ST」(商品名、日産化学工業社製、プロピレングリコールモノメチルエーテル分散シリカゾル、SiO2 30%、平均粒子径10〜20nm)67部(固形分20部)を均一になるように撹拌混合した後、120℃で6時間撹拌した。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルを、80℃で減圧留去して固形分40%の樹脂被覆シリカ粒子分散液(C−1)を得た。
下記表2に示す配合とする以外、製造例28と同様にして、樹脂被覆シリカ粒子分散液(C−2)〜(C−20)を得た。
※2)日産化学社製 粒径:40〜100nm、分散溶剤:イソプロパノール15%
※3)日揮触媒化成社製 粒径:120nm、分散溶剤:メチルイソブチルケトン30%
製造例48
製造例17で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(C1−1)62部(固形分40部)及び「PGM−ST」133部(固形分40部)を均一になるように撹拌混合した後、120℃で6時間撹拌して固形分40%の樹脂被覆シリカ粒子分散液(C−21)を得た。
製造例17で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(C1−1)62部(固形分40部)及び「PGM−ST」133部(固形分40部)を均一になるように撹拌混合した後、85℃で6時間撹拌した。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルを80℃で減圧留去して固形分40%の樹脂被覆シリカ粒子分散液(C−22)を得た。
製造例17で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(C1−1)62部(固形分40部)及び「PGM−ST」133部(固形分40部)を均一になるように撹拌混合した後、60℃で6時間撹拌した。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルを60℃で減圧留去して固形分40%の樹脂被覆シリカ粒子分散液(C−23)を得た。
製造例51
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた四ツ口フラスコにエトキシエチルプロピオネート31部を仕込み、窒素ガス通気下で120℃に昇温した。120℃に達した後、窒素ガスの通気を止め、下記に示すモノマーと重合開始剤からなる組成配合のモノマー混合物を4時間かけて滴下した。
スチレン 20部
n−ブチルアクリレート 19部
2−エチルヘキシルアクリレート 22部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 38部
アクリル酸 1部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 0.5部
次いで、120℃で窒素ガスを通気しながら1時間熟成させた後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部とエトキシエチルプロピオネート5部の混合物を1時間かけて滴下し、その後、120℃で1時間熟成させ、エトキシエチルプロピオネート27.5部で希釈することにより、固形分60%の水酸基含有アクリル樹脂溶液(D−1)を得た。得られた水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は150mgKOH/g、重量平均分子量は18,000であった。
実施例1
製造例1で得たポリエステルポリオール溶液(A−1)16.7部(固形分10部)、「スミジュールN3300」(商品名、住化バイエルウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、固形分100%、イソシアネート基含有率21.8%)38部、製造例28で得た樹脂被覆シリカ粒子分散液(C−1)150部(固形分60部)及び製造例51で得た水酸基含有アクリル樹脂溶液(D−1)25部(固形分15部)を均一に混合した。
実施例1において、配合組成を下記表3に示す通りとする以外は、実施例1と同様にして、塗料組成物(X−2)〜(X−39)を得た。
実施例29
リン酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板上に、「エレクロンGT−10」(関西ペイント社製、商品名、熱硬化性エポキシ樹脂系カチオン電着塗料)を硬化膜厚が20μmになるように電着塗装し、170℃で30分間加熱して硬化させ、その上に「TP−65−2」(関西ペイント社製、商品名、ポリエステル・メラミン樹脂系自動車中塗り塗料)を硬化膜厚35μmとなるようにエアスプレー塗装し、140℃で30分間加熱硬化させた。該塗膜上に「WBC−713T No.202」(関西ペイント社製、アクリル・メラミン樹脂系自動車用水性上塗ベースコート塗料、黒塗色)を膜厚15μmとなるように塗装し、室温で5分間放置してから、80℃で10分間プレヒートを行った後、未硬化の該塗膜上に実施例1で得た塗料組成物(X−1)を硬化膜厚35μmとなるように塗装し、室温で10分間放置してから、140℃で20分間加熱してこの両塗膜を一緒に硬化させることにより試験板を得た。得られたそれぞれの試験板を20℃で7日間放置してから下記の塗膜性能試験を行った。
実施例29において、塗料組成物(X−1)に代えて、表4に示した塗料組成物を用いる以外は、実施例29と同様にして、実施例30〜56及び比較例12〜22の試験板を得た。
耐擦り傷性:ルーフにニチバン社製耐水テープにて試験板を貼りつけた自動車を、20℃の条件下に、洗車機で15回洗車を行った後の試験板の20度鏡面反射率(20°光沢値)を測定し、試験前の20°光沢値に対する光沢保持率(%)により評価した。該光沢保持率が高いほど耐擦り傷性が良好であることを表わす。洗車機としては、ヤスイ産業社製「PO20 FWRC」を用いた。
L値は「CR−200」(商品名、コニカミノルタ社製、色差計)を用いて測定した。
○:0.2≦ΔL<1
△:1≦ΔL<2
×:2≦ΔL
なお、耐汚染性の試験においては、リン酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板上に、「エレクロンGT−10」(関西ペイント社製、商品名、熱硬化性エポキシ樹脂系カチオン電着塗料)を膜厚が20μmになるように電着塗装し、170℃で30分間加熱して硬化させ、その上に「TP−65−2」(関西ペイント社製、商品名、ポリエステル・メラミン樹脂系自動車中塗り塗料、白塗色)を膜厚35μmとなるようにエアスプレー塗装し、140℃で30分間加熱硬化させた塗膜上に、実施例1〜28又は比較例1〜11で得た塗料組成物(X−1)〜(X−39)をそれぞれ膜厚35μmとなるように塗装し、室温で10分間放置してから、140℃で20分間加熱して硬化させ、次いで該試験板を20℃で7日間放置してから耐汚染性の試験を行った。
Claims (8)
- (A)水酸基価が110〜700mgKOH/gの範囲内であり、かつ数平均分子量が200〜1,800の範囲内である1分子中に3個以上の水酸基を有するポリオール化合物、(B)ポリイソシアネート化合物ならびに(C)(C1)水酸基価が50〜200mgKOH/gの範囲内であり、かつ重量平均分子量が1,000以上5,000未満の範囲内である水酸基含有アクリル樹脂及び(C2)シリカ粒子を混合し80℃以上で加熱して得られる樹脂被覆シリカ粒子を含有し、かつ該樹脂被覆シリカ粒子(C)を構成している該シリカ粒子(C2)の量が、該ポリオール化合物(A)、該ポリイソシアネート化合物(B)及び該樹脂被覆シリカ粒子(C)の合計固形分を基準として10〜60質量%の範囲内となるように調整されていることを特徴とする塗料組成物。
- ポリオール化合物(A)が、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールから選ばれる少なくとも一種のポリオール化合物である請求項1に記載の塗料組成物。
- ポリイソシアネート化合物(B)が、脂肪族ジイソシアネート及びそれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の塗料組成物。
- 水酸基含有アクリル樹脂(C1)が、(c1−1)イソボルニル(メタ)アクリレート5〜60質量%、(c1−2)水酸基含有重合性不飽和モノマー10〜45質量%、ならびに(c1−3)上記重合性不飽和モノマー(c1−1)及び(c1−2)以外の重合性不飽和モノマー0〜85質量%からなるモノマー成分(c1)を共重合することにより得られる水酸基含有アクリル樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 樹脂被覆シリカ粒子(C)の構成成分として、平均粒子径が5〜100nmの範囲内であるシリカ粒子(C2)を使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- さらに、(d−1)スチレン5〜40質量%、(d−2)水酸基含有重合性不飽和モノマー10〜45質量%、(d−3)酸基含有重合性不飽和モノマー0.5〜3質量%及び(d−4)上記重合性不飽和モノマー(d−1)〜(d−3)以外の重合性不飽和モノマー12〜84.5質量%からなるモノマー成分(d)を共重合することにより得られる、水酸基価が50〜200mgKOH/g、重量平均分子量が5,000以上50,000以下の範囲内である水酸基含有アクリル樹脂(D)を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗料組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装して得られる塗膜を含む物品。
- 被塗物に順次、少なくとも1層の着色ベースコート塗料及び少なくとも1層のクリヤコート塗料を塗装することにより複層塗膜を形成する方法であって、最上層のクリヤコート塗料として請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装することを含む複層塗膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011138023A JP5630833B2 (ja) | 2011-06-22 | 2011-06-22 | 塗料組成物および該塗料組成物を用いた塗膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011138023A JP5630833B2 (ja) | 2011-06-22 | 2011-06-22 | 塗料組成物および該塗料組成物を用いた塗膜形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013001897A JP2013001897A (ja) | 2013-01-07 |
JP5630833B2 true JP5630833B2 (ja) | 2014-11-26 |
Family
ID=47670792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011138023A Expired - Fee Related JP5630833B2 (ja) | 2011-06-22 | 2011-06-22 | 塗料組成物および該塗料組成物を用いた塗膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5630833B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5850526B2 (ja) * | 2011-10-04 | 2016-02-03 | 関西ペイント株式会社 | 塗料組成物および塗膜形成方法 |
CN105518091B (zh) * | 2013-07-10 | 2018-03-30 | 关西涂料株式会社 | 涂料组合物 |
SE1400571A1 (sv) * | 2014-12-04 | 2015-11-24 | Perstorp Ab | Radiation curing coating composition |
CN110691824B (zh) * | 2017-06-01 | 2021-05-25 | 日东化成株式会社 | 防污涂料组合物、在表面具有利用该组合物形成的防污涂膜的涂装物 |
JP6340539B1 (ja) * | 2017-11-28 | 2018-06-13 | ナトコ株式会社 | 塗料組成物、硬化膜、硬化膜を備えた物品 |
CN111448230B (zh) | 2017-12-22 | 2022-10-28 | 三菱化学株式会社 | 树脂组合物、涂料组合物、涂装物 |
JP7340394B2 (ja) | 2019-09-17 | 2023-09-07 | 株式会社ダイセル | 組成物及びその硬化物 |
JP7420513B2 (ja) * | 2019-09-17 | 2024-01-23 | 株式会社ダイセル | 組成物及びその硬化物 |
JP7461754B2 (ja) | 2020-02-20 | 2024-04-04 | 株式会社ダイセル | ポリイソシアネート化合物、並びに、それを用いたポリウレタン樹脂形成用組成物、及びその硬化物 |
CN116323204A (zh) * | 2020-10-07 | 2023-06-23 | 株式会社大赛璐 | 固化性组合物及其固化物 |
WO2022259740A1 (ja) * | 2021-06-08 | 2022-12-15 | Dic株式会社 | 硬化性樹脂組成物、塗料及び物品 |
JP2024156529A (ja) * | 2023-04-24 | 2024-11-06 | ダイセル・オルネクス株式会社 | 硬化性組成物及びその硬化物、積層体 |
-
2011
- 2011-06-22 JP JP2011138023A patent/JP5630833B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013001897A (ja) | 2013-01-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5630833B2 (ja) | 塗料組成物および該塗料組成物を用いた塗膜形成方法 | |
JP5946356B2 (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP5080322B2 (ja) | 複層塗膜形成方法 | |
JP6523969B2 (ja) | 水性塗料組成物 | |
JP5850526B2 (ja) | 塗料組成物および塗膜形成方法 | |
JP5534998B2 (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
WO2010047195A1 (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP2009530425A (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP7043621B2 (ja) | 複層塗膜形成方法 | |
EP3733797B1 (en) | Coating material composition | |
JP2008081606A (ja) | 2液型クリヤ塗料組成物及び複層塗膜形成方法 | |
JP6230473B2 (ja) | 塗料組成物及び複層塗膜形成方法 | |
JP2010285458A (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP5843384B2 (ja) | 複層塗膜形成方法 | |
JP5015884B2 (ja) | 複層塗膜形成方法 | |
JP2010285459A (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
WO2022107848A1 (ja) | 高固形分塗料組成物及び複層塗膜形成方法 | |
WO2022107847A1 (ja) | 高固形分塗料組成物及び複層塗膜形成方法 | |
WO2020166197A1 (ja) | 粘性調整剤及び塗料組成物 | |
JP5416385B2 (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP6925724B2 (ja) | 複層塗膜形成方法 | |
JP2009144111A (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP2009149825A (ja) | 塗料組成物及び塗膜形成方法 | |
JP6925723B2 (ja) | 複層塗膜形成方法 | |
WO2022030536A1 (ja) | 高固形分塗料組成物及び複層塗膜形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140922 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141002 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141002 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5630833 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |