JP5630630B2

JP5630630B2 - コアレス電流センサ

Info

Publication number: JP5630630B2
Application number: JP2009251311A
Authority: JP
Inventors: 準二宮本; 季之原田
Original assignee: Kohshin Electric Corp
Current assignee: Kohshin Electric Corp
Priority date: 2009-10-09
Filing date: 2009-10-09
Publication date: 2014-11-26
Anticipated expiration: 2029-10-09
Also published as: JP2011080973A

Description

この発明は電流センサに関し、特に磁性体コアを持たないコアレス電流センサに関する。

従来のコアレス電流センサとして、基板の部品実装面に感磁素子を実装し、基板裏面に一次導体を密着させて取り付けたものがある。（例えば、特許文献１参照）

公開実用新案平３−８７７０公報

上記特許文献１に開示されているコアレス電流センサは、基板の部品実装面に感磁素子が実装され、その裏面上に一次導体が基板に密着して配置されており、一次導体に流れる電流により発生した磁界を基板部品実装面に実装された感磁素子で検出し、電圧等の信号に変換することで一次電流の大きさを測定するよう構成されている。

このようなコアレス電流センサは、一次導体からの磁界を感磁素子で直接測定するため、一次導体と感磁素子の相対位置の変化に敏感であり、一次導体と感磁素子を確実に固定する必要がある。このため、一次導体は基板に密着させた状態で接着固定されている。

しかしながら、一次導体を基板に接着する方法は、接着時の位置決めが難しく、接着剤の硬化に時間が必要なため作業性が悪いという問題点がある。

また、一次導体と基板が密着しているため、一次導体の発熱により感磁素子やその他電子部品が加熱され、特性や信頼性に悪影響を及ぼすという問題がある。

また、電流センサの感度を変えるためには一次導体と感磁素子の距離を変える必要があるが、一次導体を基板に接着する方法では基板の厚さを変えるしかないため、測定する電流レンジによって感磁素子に印加される磁界の強さを最適化するのが難しいという問題がある。

本発明の目的の一つは、一次導体と基板の固定を高精度かつ容易に行うことのできるコアレス電流センサを提供することにある。

また、本発明の目的の一つは、一次導体の発熱による電子部品への影響を抑えたコアレス電流センサを提供することにある。

また、本発明の目的の一つは、測定する電流により、感磁素子へ印加する磁界の強さを最適化するのが容易なコアレス電流センサを提供することにある。

本発明は、基板の部品実装面に感磁素子、その裏面に一次導体が配置され、前記一次導体に流れる電流により発生した磁界を前記感磁素子で検出し、電圧等の信号に変換することで一次電流の大きさを測定するよう構成されたコアレス電流センサにおいて、前記一次導体側面の一部を略９０°に折り曲げて形成された半田付け用の端子を前記基板に設けたスルーホールに挿入し、前記一次導体と前記基板の間に所定の間隙を空けた状態で半田付け固定したことを特徴とする。

また、前記一次導体を前記基板に半田付け固定する際、前記基板と接触させて一次導体と基板の間に所定の間隙を確保するための突起部を前記端子の根本部にに設けたものである。

本発明のコアレス電流センサによれば、一次導体と基板の固定を基板に対する一次導体のＸ軸方向およびＹ軸方向、またＺ軸方向の全ての方向に対して高精度かつ容易に行うことができる。また、本発明のコアレス電流センサによれば、一次導体の発熱による電子部品への影響を抑えることができる。また、本発明のコアレス電流センサによれば、測定する電流の大きさに応じて、感磁素子へ印加する磁界の強さを容易に最適化できる。

本実施形態におけるコアレス電流センサの平面図である。本実施形態におけるコアレス電流センサの側面図である。本実施形態におけるコアレス電流センサの一次導体を示す斜視図である。

以下、本発明に係るコアレス電流センサの実施形態について、図を用いて説明する。まず、図１および図２において、基板１の部品実装面には感磁素子２および増幅回路等を構成するための周辺回路部品３が実装されている。一次導体４（図１では一部破線で示す）は、基板１の裏面と所定の間隔７を空けた状態で、一次導体４の３カ所に略９０°に折り曲げて設けた端子５を基板１のスルーホール６に挿入して半田付け固定されている。この構成により、一次導体４と基板１の固定を高精度かつ容易に短時間で行うことができ、更に基板１と一次導体４の間に間隔７を設けることにより、基板１と一次導体４間の熱電導抵抗が上がるため、一次導体４の発熱が感磁素子２やその他電子部品３へ伝わりにくくなり、一次導体の発熱による影響を抑えることができる。

また、図３において端子５の根本部には突起部８が設けられており、一次導体４の端子５を基板１のスルーホール６に挿入する際、突起部８と基板１が接触するまで挿入した後半田付けを行うことで、所定の間隔７が正確かつ容易に確保できるよう構成されている。さらに、一次導体４に流す電流の大きさに応じて突起部８の突起寸法を変えることにより、前記一次導体４と基板１との間隔７の寸法、すなわち一次導体４と前記感磁素子２の距離が変わり、感磁素子２に印加される磁界の強さを最適化することができる。
なお、本実施例では一次導体４に端子５を３カ所設けているが、一次導体４が基板１に安定して固定できれば、端子５の数は２個以下または４個以上であっても良い。

１基板、２感磁素子、３周辺回路部品、４一次導体、５端子、６スルーホール、７間隙、８突起部

Claims

基板の部品実装面に感磁素子、その裏面に一次導体が配置され、前記一次導体に流れる電流により発生した磁界を前記感磁素子で検出し、電圧等の信号に変換することで一次電流の大きさを測定するよう構成されたコアレス電流センサにおいて、一次導体の一部を略９０°に折り曲げて形成された、少なくとも１個以上の半田付け固定用の端子を設け、この端子を前記基板に設けたスルーホールに挿入し、一次導体と基板の間に所定の間隔を設けた状態で半田付け固定するよう構成したことを特徴とするコアレス電流センサ。
請求項１に記載のコアレス電流センサにおいて、前記端子の根本部に少なくとも１ヶ所以上の突起部を設け、一次導体を前記基板に固定するとき、この突起部を基板に接触させて一次導体と基板の間に所定の間隔を得ることができるようにしたことを特徴とするコアレス電流センサ。