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JP5624902B2 - ベルトコンベア用潤滑剤組成物 - Google Patents

ベルトコンベア用潤滑剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ベルトコンベア用潤滑剤組成物に関し、更に詳細には、お茶、コーヒー、紅茶、乳飲料、炭酸飲料、ビール、酒類、調味料、加工食品等の製造工程や充填工程において、プラスチック製、紙製、金属製、ガラス製及びセラミック製容器をベルトコンベアで移動搬送する際に用いられるベルトコンベア用潤滑剤組成物に関する。
清涼飲料水、牛乳、ジュース、酒類、ドリンク剤等の容器には、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製容器、紙製容器、金属製容器、ガラス製及びセラミック製容器等が使用されるが、飲料製造工場においてこれらの容器を取り扱う場合、大量の容器を移動搬送するために一般的にベルトコンベアが使用されている。このような工場においては、ベルトコンベアを連続運転させることが一般的であるが、このとき容器同士あるいは容器とベルトコンベアとの接触面に発生する摩擦により、容器の変形や容器の転倒等がおこる場合があり、こうした障害を防ぐために潤滑剤を塗布あるいは噴霧して摩擦係数を下げることが一般的である。
従来のベルトコンベア用の潤滑剤としては、界面活性剤の水溶液を用いることが一般的であった。例えば、特許文献1には、炭素数12〜18の一級または二級アルコールにポリオキシエチレンを付加して生成された、HLB10〜16を有するポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤を0.0025重量% 以上含有するように水で希釈して、コンベア上に塗布等の手段により供給することにより使用に供することが開示されている(特許文献1を参照)。
しかしこのようなベルトコンベア潤滑剤の使用方法では、大量の潤滑剤水溶液が必要となり、一般的に1〜3トン/月の潤滑剤原液と、100〜2100トン/月程度の多量の希釈用水が用いられる。そのため大きな水使用コスト及び排水処理コストを要することになってしまう。
そこで特許文献2には、アルキルポリオキシアルキレングリコール型非イオン界面活性剤等の界面活性剤と、高沸点溶剤と水を含有するコンベア用潤滑剤組成物を水で希釈することなくコンベアプレートの表面及び/又は裏面に供給して用いる方法が開示されている。この場合、潤滑剤の希釈用水にかかわるコストの削減が可能となっている(特許文献2を参照)。
特許第3982860 特開2008-106253
しかしながら、特許文献2に記載されているようなコンベア潤滑剤組成物は、コンベア上に形成される潤滑膜が水溶性の成分で構成されるため、ボトルに付着している水分の滴下や、製造設備からの水分の飛散によって、コンベア表面から潤滑膜が容易に除去されて、潤滑性が低下する。すなわち耐水性が低いという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、水の混入によっても潤滑性が低下しない耐水性の潤滑膜を形成できるベルトコンベア用潤滑剤組成物を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討した結果、アクリル系共重合体からなる潤滑性補助剤を含む水中油型乳化物は、驚くべくことに耐水性に優れ、形成された潤滑膜の寿命が長いことを発見し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)ベルトコンベア上及び/又は搬送物上に噴霧、塗布、滴下して使用するベルトコンベア用潤滑剤組成物であって、A成分として、アクリル酸又はアクリル酸塩と、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとを重合させてなるアクリル系共重合体、B成分として油性物質とを、重量比でA成分:B成分=1:0.1〜1600の割合で含有することを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(2)A成分が下記の一般式(I)で表されるアクリル酸又はアクリル酸塩、一般式(II)で表されるアクリル酸エステル及び/又は一般式(III)で表されるメタクリル酸エステルを、(I):(II):(III)=1〜9:0〜9:0〜9(ただし、(II)または(III)のいずれか一方が0のとき、他方は必ず0ではない)で重合させてなるアクリル系共重合体であることを特徴とする上記(1)に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物、
Figure 0005624902
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(3)B成分が、エステル油、炭素数10〜24の直鎖又は分岐アルコール、ポリアルファオレフィン、流動パラフィン、鉱油、パーフルオロポリエーテル、シリコーン油より選ばれた少なくとも1種である上記(1)又は(2)に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(4)A成分、B成分とともに、更にC成分として水を含有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(5)A成分のアクリル系共重合体を0.01〜1重量%含有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物、
を要旨とする。
本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、容器やベルトコンベア上に形成された潤滑膜の耐水性に優れ、飛散した水等によって潤滑膜が容易に除去されて潤滑性が低下する虞がないため、優れた潤滑性が長く維持される等の効果を奏する。
本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物を構成するA成分のアクリル系共重合体は、アクリル酸又はアクリル酸塩と、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとを共重合させてなる共重合体である。耐水性に優れた潤滑膜を形成する共重合体を得ることができるため、下記の一般式(I)で示されるアクリル酸又はアクリル酸塩と、一般式(II)で表されるアクリル酸エステル及び/又は一般式(III)で表されるメタクリル酸エステルを組み合わせて反応させることにより得られるアクリル系共重合体が好ましい。
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上記の(I)と(II)のモノマーを共重合させる、または(I)と(III)のモノマーを共重合させる、あるいは(I)と(II)と(III)のモノマーを共重合させることにより、A成分のアクリル系共重合体を得ることができるが、性能が良好なことから、(I)と(II)のモノマーを共重合、または(I)と(III)のモノマーを共重合させたアクリル系共重合体が好ましく、(I)と(III)のモノマーを共重合させたアクリル系重合体がより好ましい。共重合体を得るにあたり、(I)のモノマーと共重合する、(II)のモノマー及び/又は(III)のモノマーは1種でも2種以上を使用してもよく、(I)のモノマーに対する、(II)のモノマー、(III)のモノマーの反応比率は特に限定されない。通常、重量比で(I):(II):(III)=1〜9:0〜9:0〜9(ただし、(II)または(III)のいずれか一方が0のとき、他方は必ず0ではない)の割合で(I)、(II)、(III)のモノマーが共重合した共重合体が用いられるが、潤滑膜の耐水性が好ましいことから、(I)のモノマーと(II)のモノマーとの共重合体の場合、(I):(II)=9〜1:1〜9(重量比)で反応させることが好ましく、(I):(II)=8〜2:2〜8(重量比)で反応させることがより好ましい。また(I)のモノマーと、(III)のモノマーとの共重合体の場合も同様に、(I):(III)=9〜1:1〜9(重量比)で反応させることが好ましく、(I):(III)=8〜2:2〜8(重量比)で反応させることがより好ましい。また(I)と(II)及び(III)のモノマーの共重合体の場合は、(I):(II):(III)=1〜8:1〜8:1〜8(重量比)で反応させることが好ましい。(I)式において、Mがアルカリ金属、アルカリ土類金属、アミン類残基、NHであるモノマーは、MがHであるアクリル酸にアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、エタノールアミン等のアミン類、水酸化アンモニウム等を反応させることにより得ることができる。特に、MがHであるアクリル酸に、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン類を反応させたときのアミン類残基であることが好ましい。特にトリエタノールアミンと反応させることが好ましい。また(II)式、(III)式のモノマーは、アクリル酸又はメタクリル酸と、炭素数10〜30のアルコール類とを反応させることにより得ることができる。アルコール類としては、脂肪族アルコールを用いることができる。脂肪族アルコールは直鎖および分岐状アルコール類、さらに飽和および不飽和脂肪族アルコール類も使用することができる。脂肪族アルコールとしては、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール、ヘンエイコサノール、ドコサノール、トリコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、トリアコンタノール、リノレンアルコール、エルシルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコールなどが挙げられる。尚、(I)式においてMがHであるアクリル酸と、(II)式のモノマー及び/又は(III)式のモノマーとを共重合させた後、アルカリ物質を添加することにより、(I)式におけるMがアルカリ金属、アルカリ土類金属、アミン類残基、NHであるモノマーを用いた場合と同じ共重合体を得ることができる。
上記アルカリ物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−ブチルエタノールアミン、N−t−ブチルジエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)イソプロパノールアミン、N,N−ジエチルイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、アミノメチルプロパノール、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン、2−メチルピペラジン、トランス2,5−ジメチルピペラジン、シス−2,6−ジメチルピペラジン、β−アラニン、リシンが挙げられる。これらの成分のうち好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、アミノメチルプロパノール等が挙げられるが、好ましくはトリエタノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、アミノメチルプロパノールである。これらアルカリ物質は単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
(I)のモノマーと、(II)及び/又は(III)のモノマーとの反応条件及び各モノマーの添加方法により、得られるアクリル系共重合体は、ブロック構造であっても良いし、ランダム構造であってもよい。アクリル系共重合体の製造方法は、特に限定されず、汎用的な種々の製造方法にて製造することができる。得られるアクリル系共重合体の分子量は反応条件によって変化するが、重量平均分子量として1,000〜10,000,000が好ましく、2,000〜5,000,000がより好ましい。このような共重合体は市販品を使用することができ、例えば、日光ケミカル製のPEMULEN TR−1、PEMULEN TR−2等をあげることができる。これらは単独でも2種類以上を組み合わせて用いても良い。
本発明のベルトコンベア潤滑剤におけるB成分の油性物質は、水に難溶解であり、且つ水と混合すると分離する物質をいずれも使用することができる。特にエステル油、炭素数10〜24の直鎖又は分岐アルコール、ポリアルファオレフィン、流動パラフィン、鉱油、パーフルオロポリエーテル、シリコーン油等が用いられる。エステル油としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、n−デシルアルコール、イソデシルアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアルコール、デシルテトラデシルアルコール、グリセリン、ソルビタン、エチレングリコール、プロピレングリコール、又はペンタエリスリトールから選ばれる単一又は混合されたアルコール類と、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ヤシ脂肪酸、メタクリル酸、2−エチルヘキサン酸、フタル酸、アジピン酸、又はトリメリット酸から選ばれる単一又は混合された有機酸とを、モノエステル化、ジエステル化、トリエステル化、又はテトラエステル化して得られるエステル油が挙げられる。炭素数10〜24の直鎖又は分岐アルコールとしては、n−デシルアルコール、イソデシルアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、オクチルドデシルアルコール、デシルテトラデシルアルコール等が挙げられる。これらの成分のうち、カプリン酸トリグリセライド、カプリル酸トリグリセライド、n−デシルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデシルアルコール、ポリアルファオレフィン、流動パラフィン、シリコーン油が好ましく、さらに好ましくはカプリン酸トリグリセライド、流動パラフィン、ポリアルファオレフィン、シリコーン油である。これら油性物質は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記B成分は、重量比でA成分1部に対して0.1〜1600部の範囲で配合することが好ましく、10〜1000部の範囲で配合することがより好ましい。0.1部未満であると、潤滑性が不十分になる場合があり、1600部超えて配合した場合は貯蔵安定性が悪くなる場合がある。
本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、ベルトコンベア上に直接塗布して用いても良いが、塗布作業を容易とするために更に水と混合して乳化物として用いることが好ましい。水の添加量は、特に限定されないが、通常、A成分とB成分の合計量100部当たり、0.1〜100000部(重量)の割合で添加することができるが、50〜70000部が好ましく、100〜10000がより好ましく、500〜5000部(重量)がさらにより好ましい。水を混合して用いる場合、貯蔵安定性を高めるために、pHが4〜10となるように調整することが好ましい。pHを4〜10とするために、必要に応じてpH調整剤を添加することができる。水を含む組成物は、水にA成分を分散し、必要に応じてpH調整剤を添加した後、B成分を添加、攪拌し、水中油型に乳化することにより調製することができる。
潤滑油組成物のpHが4未満またはpHが10を超える場合、貯蔵安定性が悪くなる場合がある。潤滑油組成物は、pH6から9であることが好ましく、必要に応じpH調整剤として上記アルカリ物質を用いてpH6〜9に調整することがより好ましい。
本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、A成分とB成分の配合比が上記の範囲内であればA〜Cの各成分の配合量は特に規定されない。しかし、配合量によっては製品安定性や潤滑性等が低下する場合もあるため、ベルトコンベア用潤滑剤組成物全量に対するA成分は、組成物全量に対して0.01〜1重量%になるように配合することが好ましく、0.05〜0.2重量%がより好ましい。0.01重量%未満では貯蔵安定性が悪くなって、保存中に分離する場合があり、1重量%超えて配合する場合には粘度が高くなりベルトコンベア上及び/又は容器等の搬送物上への安定的な供給が難しくなる場合がある。
さらに本発明のコンベア潤滑剤組成物は、必要に応じて非イオン性界面活性剤や、レシチン等の界面活性剤を含有することができる。非イオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンロジンエステル、ポリオキシチチレンラノリンエーテル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリプロピレンブロックポリマー、アルキルグリコシド等が挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
さらに本発明のコンベア潤滑剤組成物には、任意成分として殺菌又は抗菌成分を添加することができる。殺菌又は抗菌成分としては、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、チアゾリン類、ヒダントイン類、ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト、イソプロピルメチルフェノール、ヘキサクロロフェン、イルガサン、トリクロサン、アルコール類等が挙げられる。これらの成分のうち、より好ましいものとしてはチアゾリン類、ヒダントイン類、ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト、イソプロピルメチルフェノールが挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記殺菌又は抗菌成分のカチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジオクチルジメチルアンモニウム塩、デシルイソノニルジメチルアンモニウム塩、ジデシルメチルポリオキシエチレンアンモニウム塩、アルキルベンジルイミダゾリウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウム塩、アルキルジメチルメチルベンジルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム、トリアルキルアミン塩、アルキルトリアミン塩、ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、1,4−ビス(3,3‘−(1デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド等が挙げられる。両性界面活性剤としては、例えばナトリウムラウリルジアミノエチルグリシン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸アルキルポリアミノエチルグリシン等が挙げられる。チアゾリン類としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−ベンズイソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。ヒダントイン類としては、1,3−ジメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、1又は3−モノメチロール−5,5−ジメチルヒダントイン、ジメチルヒダントイン、1、3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1、3−ジクロロエチルメチルヒダントイン等が挙げられる。アルコール類としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
本発明のベルトコンベア潤滑剤組成物は、ベルトコンベア上及び/又は搬送物上に、原液または水で希釈したものを噴霧、塗布、あるいは滴下して使用することができるが、ベルトコンベアに適することからスプレー等で噴霧することが好ましい。噴霧の形状はスプレーノズルの種類によって変わるが、用途に応じて使い分ければよく、公知のものであればいずれも使用することはできるが、中でも、ホロコーンタイプ、フルコーンタイプ、フラットスプレー、微細スプレー等の使用が好ましい。
搬送物としては、ベルトコンベアで使用するものであれば特に規定されないが、飲料物用の容器が好ましく、こうした容器の素材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)製、ポリエチレン製、ポリプロピレン製、ポリスチレン製、ポリアミド製、ポリカーボネート製等のプラスチック製容器、紙製容器(ワックス仕上げや樹脂コーティングを含む)、鉄製、アルミニウム製、錫製、銅製、亜鉛製、ガラス製容器、セラミックス製容器が挙げられる。これらの容器の中でも、PET製容器、アルミニウム製容器、ガラス製容器での使用が好ましい。
噴霧方法例としては、潤滑剤及び水の使用量を削減できることから間欠噴霧を行い、1〜100ml/分程度の噴霧量で、5〜300秒間程度噴霧し、その後10〜180分程度噴霧をとめる等の工程を連続的に行うことが挙げられる。
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明する。尚、実施例および比較例中の数値は純分の質量(%)である。実施例、比較例において用いた、A成分、B成分を下記に示す。
(A成分)
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体(1);一般式(I)のMがトリエタノールアミンであるモノマーと、一般式(III)のRが炭素数12直鎖アルキル基であるモノマーとの、(I):(III)=5:5(重量比)の共重合体、重量平均分子量2,800,000。
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体(2);一般式(I)のMがトリエタノールアミンであるモノマーと、一般式(III)のRが炭素数24分岐アルキル基であるモノマーとの、(I):(III)=3:7(重量比)の共重合体、重量平均分子量550,000
(B成分)
ポリアルファオレフィン
カプリル酸トリグリセライド
オレイルアルコール
流動パラフィン
実施例1〜23、比較例1〜10
表1〜4に示す配合に基づき潤滑剤組成物を調整した。実施例の組成物、比較例の組成物は配合が異なることにより、安定な乳化物が得られるように、それぞれ異なる方法で調製した。実施例の潤滑剤組成物、比較例の潤滑剤組成物の調製方法を以下に示す。得られた各潤滑剤組成物のpH及び、保存安定性、潤滑性、潤滑安定性を以下に示す方法で測定した結果を、表1〜4にあわせて示す。
(1)潤滑剤組成物調製法
i)実施例の潤滑剤組成物調製法:
水にA成分を分散し、pH調整剤を添加した後、B成分を添加して800rpmで15分間攪拌して乳化を行い、潤滑剤組成物を調整した。
ii)比較例の潤滑剤組成物調製法:
非イオン界面活性剤とB成分を混合した後に、これを水に分散し、ホモミキサーを用いて3000rpmで15分攪拌して潤滑剤組成物を調整した。
(2)保存安定性試験
試験方法:
調整した潤滑剤組成物100gを透明ガラス瓶に入れ、50℃で1ヶ月静置した後に外観を観察した。
安定性評価基準:
○:油相と水相の分離が見られず安定である。
△:全体的な分離はないが、表面に油膜が見られる。
×:クリーミング(分散した油相の液滴が上昇して不均一になること)により底部に水相が分離する。
(3)潤滑性試験
i)試験方法:
角底、900ml容積のポリエチレンテレフタレート(PET)製容器、または500ml容積のアルミ缶製容器を置き、ベルトコンベアスピード30m/分の樹脂コンベア上に、潤滑剤組成物を10ml噴霧した後、直後の摩擦係数(付着直後)、噴霧終了15分後の乾燥時の摩擦係数(乾燥後)、さらに60ml/分の供給速度で30分間水洗した後の摩擦係数(水洗後)を測定した。なお、摩擦係数は、容器と荷重測定器を連結させ、コンベア稼動中の引張り荷重値を測定し、以下の計算式より算出したものである。
(数1)
摩擦係数(μ)=引張り荷重(g)/容器重量(g)
ii)潤滑性評価方法:
○:摩擦係数(μ)=0.10未満(滑りが良好)
△:摩擦係数(μ)=0.10以上0.12未満(問題なく滑る)
×:摩擦係数(μ)=0.12以上(滑りが悪い)
(4)潤滑安定性試験
i)試験方法:
潤滑剤組成物100gを透明ガラス瓶に入れ50℃で1ヶ月静置し、角底、900ml容積のポリエチレンテレフタレート(PET)製容器を置き、ベルトコンベアスピード30m/分の樹脂コンベア上に、サンプル上部(瓶中の液高の90〜100%部分)及びサンプル下部(瓶中の液高の0〜10%部分)からそれぞれ10mlずつ潤滑剤組成物を噴霧し、15分後の摩擦係数を測定した。なお、摩擦係数は、容器と荷重測定器を連結させ、コンベア稼動中の引張り荷重値を測定し、以下の計算式より算出したものである。
(数2)
摩擦係数(μ)=引張り荷重(g)/容器重量(g)
ii)潤滑安定性評価方法:
○:サンプル下部摩擦係数/サンプル上部摩擦係数=1以上1.2未満(潤滑性が安定である)。
△:サンプル下部摩擦係数/サンプル上部摩擦係数=1.2以上1.5未満(潤滑性がやや不安定だが問題はない)。
×:サンプルサンプル下部摩擦係数/サンプル上部摩擦係数=1.5以上(潤滑性が不安定である)。
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以上の通り、本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、保存安定性及び潤滑性に優れ、更に水の混入によっても潤滑性が低下しない耐水性の潤滑膜を得ることが出来るという効果を奏する。

Claims (5)

  1. ベルトコンベア上及び/又は搬送物上に噴霧、塗布、滴下して使用するベルトコンベア用潤滑剤組成物であって、A成分として、アクリル酸又はアクリル酸塩と、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルとを重合させてなるアクリル系共重合体、B成分として油性物質とを、重量比でA成分:B成分=1:0.1〜1600の割合で含有することを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤組成物。
  2. A成分が下記の一般式(I)で表されるアクリル酸又はアクリル酸塩、一般式(II)で表されるアクリル酸エステル及び/又は一般式(III)で表されるメタクリル酸エステルを、(I):(II):(III)=1〜9:0〜9:0〜9(ただし、(II)または(III)のいずれか一方が0のとき、他方は必ず0ではない)で重合させてなるアクリル系共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。
    Figure 0005624902
    Figure 0005624902
    Figure 0005624902
  3. B成分が、エステル油、炭素数10〜24の直鎖又は分岐アルコール、ポリアルファオレフィン、流動パラフィン、鉱油、パーフルオロポリエーテル、シリコーン油より選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。
  4. A成分、B成分とともに、更にC成分として水を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。
  5. A成分のアクリル系共重合体を0.01〜1重量%含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。
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