JP5621696B2 - 平角導体の曲げ成形装置及び方法 - Google Patents
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Description
本発明は、コイルを構成する平角導体を所定形状に曲げるための曲げ成形装置及び方法に関する。より詳細には、ステータコアに装着されコア端面から突出している平角導体を所定形状に曲げる成形装置及び方法に関するものである。
一般に、誘導モータ、直流モータ(ジェネレータを含む)等の回転電機は、産業用又は車輌用の動力源として広く用いられている。近年、ハイブリッド駆動車輌及び電気自動車に用いられるモータに対して、モータの高効率化及び小型軽量化の要請が高まっている。このため、多くの電流を流すことができ、かつ占積率を向上させる目的で平角導体をコイルに用いることが検討されている。
そして、平角導体を用いてコイルを構成するためには、平角導体を所定の形状に曲げる必要がある。そこで例えば、複数の折り曲げ型を用いて平角導体を所定の形状に折曲してセグメントを成形し、各セグメントの端部をステータコアの一端側で順次溶接等にて接合して全体としてコイルを形成することが提案されている。ここで、平角導体の曲げ成形は、導体材料をベンダー機により曲げて所定の2次元形状に成形し、その2次元形状に成形された導体材料をプレス成形機の型で挟持して成形し、所定長さに切断して、所定の3次元形状に成形している(特許文献1参照)。また、特許文献1には、プレス加工の代わりに、ローラを用いた倣い加工により導体材料を成形することができるとの記載がある。なお、倣い加工に用いるローラは、公報の図面からシリンダ等を用いて2軸動作をするように構成されていると考えられる。
しかしながら、上記した平角導体の曲げ成形方法により、ステータコアに装着された状態の平角導体を曲げ成形することが困難であるという問題があった。なぜなら、ステータコアに装着された状態の平角導体を曲げ成形するためのスペースが限られており、上記の曲げ成形を行うためには、その装置構造上、一定以上のスペースが必要となりそのまま適用することができないからである。また、上記した平角導体の曲げ成形を行うための装置構成ではコスト的にも不利であった。なお、テータコアに装着された状態で平角導体を曲げ成形するのは、複数の平角導体を組み合わせてコイルを形成する際に、予め曲げ成形した平角導体を用いると複数の平角導体を組み合わせる際に平角導体同士が干渉してしまうから、そのような平角導体同士の干渉を防止するためである。
ここで、省スペース化及び低コスト化を図って、ステータコアに装着された状態の平角導体を曲げ成形するために、ローラを一方向(水平方向)にのみ移動させる1軸動作の倣い加工を用いることが考えられる。ところが、この方法では、段差等を備える複雑な形状に平角導体を曲げ成形する場合、ローラで平角導体を押圧することができない箇所が発生してしまう。その結果、平角導体を所望の形状に精度良く曲げ成形することができない。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、ステータコアに装着されコア端面から突出している平角導体を、簡単な構成により所定形状に精度良く曲げることができる平角導体の曲げ成形装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、コイルを構成するためにステータコアに装着された状態の平角導体を所望の形状に曲げる平角導体の曲げ成形装置において、前記平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面を備え、前記ステータコアの端面に沿って配置されるパンチと、前記平角導体に当接して前記パンチの成形面に倣うように前記平角導体を曲げ成形する第1ローラと、前記パンチの成形面と同形状に形成されたガイド面を備え、前記パンチに対して平行に配置されるレールと、前記レールのガイド面に沿って移動する第2ローラと、前記第1及び第2ローラを回転可能に保持するとともに、前記第1ローラを前記第2ローラに連動させて移動可能に保持し、前記パンチと前記レールとの間に配置される保持機構と、前記保持機構を一方向にのみ移動させる移動機構と、を有することを特徴とする。
この平角導体の曲げ成形装置では、平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面を備えたパンチがステータコアの端面に沿って配置され、保持機構によって保持された第1ローラが、ステータコアに装着された状態の平角導体に当接させられ、パンチの成形面に倣うように移動させられて、パンチと第1ローラとにより平角導体が曲げ成形される。このとき、第1ローラは、保持機構により、第2ローラとともに回転可能に保持されているとともに、第2ローラに連動して移動させられる。そして、第2ローラは、パンチの成形面と同形状に形成されガイド面を備え、パンチに対して平行に配置されたレールのガイド面に沿って移動する。このため、第1ローラを常時、平角導体に当接させてパンチの成形面に倣うように移動させることができる。これにより、ステータコアに装着された状態の平角導体を、所望の形状に精度良く曲げ成形することができる。
そして、この平角導体の曲げ成形装置では、第1ローラ(及び第2ローラ)を、保持機構で保持し一方向(水平方向)にのみ移動させて倣い加工を行っている。つまり、1軸動作の倣い加工により、平角導体を曲げ成形している。これにより、省スペース化及び低コスト化を図って、ステータコアに装着された状態の平角導体を、精度良く曲げ成形することができる。
上記した平角導体の曲げ成形装置において、前記保持機構は、前記第1ローラを回転可能に保持する第1保持部材と、前記第1保持部材に対して回動可能に軸支され、前記第2ローラを回転可能に保持する第2保持部材と、前記平角導体が前記第1ローラにより一定の荷重が掛けられた状態で曲げ成形されるように、前記第1保持部材を介して前記第1ローラを前記平角導体に押圧する押圧機構と、を有していればよい。
このような構成にすることにより、簡単な構造で保持機構を実現することができる。すなわち、簡単な構造で、第1ローラと第2ローラとを回転可能に保持しつつ、第1ローラを第2ローラに連動させて移動させることができ、曲げ成形装置の省スペース化及び低コスト化に寄与する。そして、押圧機構により、常に一定の荷重で第1ローラを平角導体に押圧することができる。これにより、曲げ成形装置の省スペース化及び低コスト化を図りつつ、ステータコアに装着された状態の平角導体を、第1ローラ及びパンチによって、より精度良く曲げ成形することができる。
そして、上記した平角導体の曲げ成形装置において、前記押圧機構は、前記第1保持部材と前記第2保持部材とを離間させる方向に付勢力を発生するバネと、前記バネの初期長さを調整するためのスペーサと、を有することが望ましい。
押圧機構が、このようなバネ及びスペーサを有することにより、平角導体に対する第1ローラの押圧力を調整することができる。従って、平角導体を複雑な形状に曲げる場合であっても、平角導体に対して所望の荷重を掛けながら成形することができるため、非常に精度良く曲げ成形することができる。
上記した平角導体の曲げ成形装置において、前記保持機構は、前記第1ローラの前記第2ローラに対する高さ位置を調整するローラ高さ調整機構を備えることが望ましい。
保持機構が、このようなローラ高さ調整機構備えることにより、第1ローラの第2ローラに対する高さ位置を微調整することができる。これにより、第1ローラを平角導体に確実に当接させてパンチの成形面に倣うように移動させることができる。その結果、ステータコアに装着された状態の平角導体を、第1ローラによって所望の形状に精度良く曲げ成形することができる。
そして、上記した平角導体の曲げ成形装置において、前記ローラ高さ調整機構は、前記第1保持部材に螺合してその先端が前記第2保持部材に当接する調整ネジを有していればよい。
このような構成にすることにより、非常に簡単な構造でローラ高さ調整機構を実現することができる。これにより、非常に簡単な構造で、ステータコアに装着された状態の平角導体に対する曲げ成形の精度を向上させることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明の別態様は、前記平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面を備えるパンチを、前記ステータコアの端面に沿って配置するとともに、前記パンチの成形面と同形状に形成されたガイド面を備えるレールを、前記パンチに対して平行に配置し、前記第1及び第2ローラを回転可能に保持するとともに前記第1ローラを前記第2ローラに連動させて移動可能に保持する保持機構を、前記パンチと前記レールとの間に配置し、移動機構により前記保持機構を一方向にのみ移動させることにより、前記第2ローラを前記レールのガイド面に沿わせて移動させ、前記第1ローラを前記平角導体に当接させて前記パンチの成形面に倣うように前記平角導体を曲げ成形することを特徴とする。
この平角導体の曲げ成形方法では、平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面を備えるパンチがステータコアの端面に沿って配置されるとともに、パンチの成形面と同形状に形成されたガイド面を備えるレールがパンチに対して平行に配置される。そして、第1ローラ及び第2ローラを保持した保持機構をパンチとレールとの間に配置して、移動機構により保持機構を一方向(水平方向)にのみ移動させる。このとき、第2ローラがレールのガイド面に沿って移動するため、第1ローラが平角導体に当接しながらパンチの成形面に倣うように平角導体を曲げ成形することができる。このようにして、ステータコアに装着された状態の平角導体を、所望の形状に精度良く曲げ成形することができる。
そして、この平角導体の曲げ成形方法では、第1ローラ(及び第2ローラ)を、保持機構で保持し一方向にのみ移動させて倣い加工を行っている。つまり、1軸動作の倣い加工により、平角導体を曲げ成形している。これにより、省スペース化及び低コスト化を図りつつ、ステータコアに装着された状態の平角導体を、精度良く曲げ成形することができる。
本発明に係る平角導体の曲げ成形装置及び方法によれば、上記した通り、ステータコアに装着されコア端面から突出している平角導体を、簡単な構成により所定形状に精度良く曲げることができる。
以下、本発明の平角導体の曲げ成形装置及び方法を具体化した実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。本実施の形態では、ステータコアに装着された状態の平角導体を、円弧状凸部を有する形状(図9に示す平角導体30a参照)に曲げ成形する場合に本発明を適用する場合について説明する。
まず、曲げ成形装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る平角導体の曲げ成形装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、曲げ成形装置10には、パンチ11と、第1ローラ12と、第2ローラ13と、レール14と、第1ローラ12及び第2ローラ13を保持している保持部15とが備わっている。そして、曲げ成形装置10では、パンチ11と第1ローラ12とにより、平角導体を所定形状に曲げ成形するようになっている。なお、ここでは、パンチ(及びレール)として1つだけ例示しているが、曲げ成形装置10は、平角導体の曲げ形状に応じて必要数だけパンチ(及びレール)を備えている。
パンチ11は、平角導体を曲げ成形するための細長い形状の成形型であり、平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面11aを備えている。そして、成形面11aの反対面、つまり底面11bはフラットになっている。本実施の形態におけるパンチ11では、一方の端部に円弧状凸部11cが形成されている。このパンチ11は、後述するように、ステータコアの端面にコア外周側から内側に向かってスライドさせられて、ステータコアの端面に沿うようにして配置される。
第1ローラ12は、平角導体を曲げるためのローラ(成形ローラ)であり、平角導体に当接してパンチ11の成形面11aに沿うように移動するようになっている。そして、パンチ11とともに平角導体に対し倣い加工を施し、平角導体を所定形状に曲げ成形するようになっている。
第2ローラ13は、レール14のガイド面14aに沿って移動するローラ(ガイドローラ)であり、第1ローラ12と連動して移動するようになっている。
第2ローラ13は、レール14のガイド面14aに沿って移動するローラ(ガイドローラ)であり、第1ローラ12と連動して移動するようになっている。
ここで、レール14は、第2ローラ13をガイドするものであり、第2ローラ13が接触するガイド面14aは、パンチ11の成形面11aと同じ形状となっている。そして、このレール14は、パンチ11に対して平行に配置され、ガイド面14aに沿って第2ローラ13が移動するようになっている。
上記した第1ローラ12と第2ローラ13とは、保持部15によりそれぞれ回転可能に保持されている。これにより、第1ローラ12と第2ローラ13とを連動して移動させることができるようになっている。
保持部15には、第1ローラ12を回転可能に保持する第1保持部材16と、第2ローラ13を回転可能に保持する第2保持部材17とが備わっている。そして、第2保持部材17は、第1保持部材16に対して回動可能に軸支されている。具体的には、第2保持部材17は、ピン18によって、第1保持部材16に対して回動可能に連結されている。これにより、第1保持部材16と第2保持部材17とは、ピン18を中心にしてそれぞれに対して互いに回動可能となっている。
保持部15には、第1ローラ12を回転可能に保持する第1保持部材16と、第2ローラ13を回転可能に保持する第2保持部材17とが備わっている。そして、第2保持部材17は、第1保持部材16に対して回動可能に軸支されている。具体的には、第2保持部材17は、ピン18によって、第1保持部材16に対して回動可能に連結されている。これにより、第1保持部材16と第2保持部材17とは、ピン18を中心にしてそれぞれに対して互いに回動可能となっている。
この保持部15は、1軸のシリンダ(移動機構)19により駆動されるようになっている。本実施の形態では、第2保持部材17がシリンダ19に接続されており、シリンダ19の駆動により、第2保持部材17が図中矢印方向(水平方向)に移動するように構成されている。そして、第1保持部材16は、第2保持部材17に連結されているため、第2保持部材17とともに移動する。これにより、保持部15に保持された第1ローラ12と第2ローラ13とが連動して移動する。
このように非常に簡単な構造の保持部15により、第1ローラ12と第2ローラ13とを連動させて移動させることができるようになっている。この保持部15の簡素化は、曲げ成形装置10の省スペース化及び低コスト化に寄与している。
このように非常に簡単な構造の保持部15により、第1ローラ12と第2ローラ13とを連動させて移動させることができるようになっている。この保持部15の簡素化は、曲げ成形装置10の省スペース化及び低コスト化に寄与している。
また、保持部15には、曲げ成形する平角導体に対して第1ローラ12を一定の荷重で押圧するための押圧機構20が設けられている。これにより、常に一定の荷重で第1ローラ12を平角導体に押圧することができるため、後述するように、ステータコアに装着された状態の平角導体を、第1ローラ12及びパンチ11によって、精度良く所定の形状に曲げ成形することができるようになっている。
ここで、押圧機構20には、第2保持部材17に形成されたバネ配置スペース17aに自然長より縮められて設置されたバネ21と、バネ配置スペース17aの端部に配置されたスペーサ22とが備わっている。そして、バネ21の一端は、第1ローラ12とピン18との間で第1保持部材16に当接し、他端はバネ配置スペース17aでスペーサ22に当接している。これにより、バネ21の付勢力により、第1保持部材16がピン18を中心に図中反時計回りに回動するため、第1ローラ12が平角導体に対して押圧されるようになっている。
そして、スペーサ22の厚さを変えることにより、バネ21の初期長さ(縮み代)を微調整することができ、平角導体に対する第1ローラ12の押圧力を調整することができるようになっている。この第1ローラ12の押圧力の調整により、平角導体に対して所望の荷重を掛けながら成形することができるため、非常に精度良く平角導体を所定の形状に曲げ成形することができる。
さらに、保持部15には、第1ローラ12の高さ位置(第2ローラ13に対する相対的な高さ位置)を調整するためのローラ高さ調整機構25が設けられている。この調整機構25は、ピン18に対して第1ローラ12とは反対側に設けられている。この調整機構25により、第1ローラ12を、平角導体に対し確実に当接させてパンチ11の成形面11aに倣うように移動させることができるようになっている。
ここで、ローラ高さ調整機構25には、第1保持部材16に螺合してその先端が第2保持部材17に当接する調整ネジ26が備わっている。これにより、調整ネジ26を締めることにより、第1保持部材16が図中時計回りに回動して、第1ローラ12の位置を上昇させることができる。逆に、調整ネジ26を緩めることにより、第1保持部材17が図中反時計回りに回動して、第1ローラ12の位置を下降させることができる。このように、非常に簡単な構造でローラ高さ調整機構25が実現されている。
続いて、上記した曲げ成形装置10により、ステータコアに装着された平角導体を所定形状に曲げ成形する方法について、図2〜図7を参照しながら説明する。ここでは、ステータコアに装着された状態の平角導体を、円弧状凸部を有する形状(図9に示す平角導体30a参照)に曲げ成形する場合について説明する。図2は、曲げ成形前の平角導体が装着されたステータを模式的に示す図である。図3は、第1ローラを所定位置に配置した状態を模式的に示す図である。図4は、パンチを所定位置に配置した状態を模式的に示す図である。図5は、平角導体を曲げ成形するために第1ローラが移動し始めた状態(平角導体に当接する前)を模式的に示す図である。図6は、第1ローラが平角導体に当接して平角導体を曲げ始めた状態を模式的に示す図である。図7は、平角導体に円弧状凸部が形成された状態を模式的に示す図である。図8は、平角導体が円弧状凸部を有する形状に曲げ成形された状態を模式的に示す図である。図9は、平角導体が曲げ成形された後のステータを模式的に示す図である。なお、これらの図面では、平角導体(及びステータコア)を一部省略している。
まず、図2に示すように、平角導体30が装着されたステータコア40が所定位置にセットされる。このとき、平角導体30は、コア端面40aから突出した状態(曲げ成形前)となっている。そして、図3に示すように、第1ローラ12がステータコア40の内周側の所定位置に配置される。続いて、図4に示すように、パンチ11が所定位置に配置される。このとき、本実施の形態では、パンチ11がステータコア40の端面40aに沿ってステータコア40の外周側から内周側に向かってスライドさせられて、パンチ11の先端が曲げ成形を行う平角導体30に当接する。
次に、図5に示すように、第1ローラ12をパンチ11の方へ移動させる。具体的には、シリンダ19を駆動させて保持部15をステータコア40の外側に向かって(図中矢印方向)へ移動させる。そうすると、第1ローラ12が平角導体30に当接する。そして、さらに第1ローラ12を移動させると、図6に示すように、平角導体30が曲がり始める。さらに第1ローラ12を移動させると、図7に示すように、第1ローラ12がパンチ11の成形面11aに沿って移動していく。これにより、平角導体30は、第1ローラ12により一定の荷重が掛けられながら曲げられていく。その結果、平角導体30がパンチ11の成形面11aに倣うように曲げ成形されて、平角導体30に円弧状凸部が形成される。
その後、図8に示すように、第1ローラ12をさらに移動させていき、平角導体30をパンチ11の成形面11aに倣うように成形して、第1ローラ12とパンチ11とによる平角導体30に対する1軸動作の倣い加工が終了する。かくして、ステータコア40に装着された状態の平角導体30が、円弧状凸部を有する形状の平角導体30aに曲げ成形される。以降、上記したようにして順次、平角導体30が曲げ成形されていき、図9に示すように、各種の形状に曲げ成形された平角導体30aや30b等が得られる。なお、平角導体30aと平角導体30bとを得るために使用するパンチの成形面の形状は異なっている。
ここで、第1ローラ12の移動に連動して、第2ローラ13も移動する。このとき、第2ローラ13は、レール14のガイド面14aに沿って移動する。そして、ガイド面14aはパンチ11の成形面11aと同じ形状であり、レール14はパンチ11に対して平行に配置されている。そのため、保持部15を水平方向へ移動させるだけで、パンチ11の成形面11aのうち円弧状凸部11cにおいても、第1ローラ12を平角導体30から離間させることなく移動させることができる。すなわち、第1ローラ12を、常時、平角導体30を押圧しながらパンチ11の成形面11aに倣うように移動させることができる。このように曲げ成形装置10では、1軸動作の倣い加工を行うことにより、省スペース化及び低コスト化を図りながら、ステータコア40に装着された状態の平角導体30を、精度良く曲げ成形することができる。その結果として、平角導体30aのような複雑な形状であっても、精度良く曲げ成形することができる。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係る曲げ成形装置10によれば、平角導体30の所望の曲げ形状に形成された成形面11aを備えたパンチ11がステータコア40の端面40aに沿って配置され、保持部15によって保持された第1ローラ12が、ステータコア40に装着された状態の平角導体30に当接させられ、パンチ11の成形面11aに倣うように移動させられて、パンチ11と第1ローラ12とにより平角導体30が曲げ成形される。このとき、第1ローラ12は、保持部15により、第2ローラ13とともに回転可能に保持されているとともに、第2ローラ13に連動して移動させられる。そして、第2ローラ13は、パンチ11の成形面11aと同形状に形成されガイド面14aを備え、パンチ11に対して平行に配置されたレール14のガイド面14aに沿って移動する。このため、第1ローラを常時、平角導体30に当接した状態でパンチ11の成形面11aに倣うように移動させることができる。これにより、ステータコア40に装着された状態の平角導体30を、所望の形状に精度良く曲げ成形することができる。
そして、曲げ成形装置10では、第1ローラ12(及び第2ローラ13)を、保持部15で保持し一方向(水平方向)にのみ移動させて倣い加工を行っている。つまり、1軸動作の倣い加工により、平角導体30を曲げ成形している。これにより、省スペース化及び低コスト化を図って、ステータコア40に装着された状態の平角導体30を、精度良く曲げ成形することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、第2ローラ13及びレール14を1つだけ設けているが、図10に示すように、第2ローラ13及びレール14を2つ(又はそれ以上)設けてもよい。これにより、第1ローラ12がパンチ11の成形面11aにおける円弧状凸部11cを乗り越える際に、第2保持部材17が傾かないようにすることができるため、第1ローラ12の平角導体30に対する押圧力を確実に一定に保つことができる。その結果、平角導体30を一層精度良く所望形状に曲げ成形することができる。
また、上記した実施の形態では、パンチ11の先端部は平坦面となっているが、図11に示すように、パンチ11の先端部両端に突起11dを設けて、パンチ11の先端部を平角導体30を誘い込む形状にしてもよい。特に、突起11dの内側面をテーパ状に形成することにより、平角導体30とパンチ11との相対的な位置決めをスムーズに行うことができる。このようにして、曲げ成形時に平角導体30がパンチ11から確実にずれないようにすることができる。
また、上記した実施の形態では、ステータコア40に装着された平角導体30を、1つの段差(円弧状凸部)を有するような形状に曲げ成形する場合を例示したが、本発明は、ステータコアに装着された平角導体を、図12に示すように、複数の段差を有するような形状に曲げ成形する場合にも適用することができる。
10 曲げ成形装置
11 パンチ
11a 成形面
11c 円弧状凸部
12 第1ローラ
13 第2ローラ
14 レール
14a ガイド面
15 保持部
16 第1保持部材
17 第2保持部材
18 ピン
19 シリンダ
20 押圧機構
21 バネ
22 スペーサ
25 ローラ高さ調整機構
30 平角導体(曲げ成形前)
30a 平角導体(曲げ成形後)
40 ステータコア
11 パンチ
11a 成形面
11c 円弧状凸部
12 第1ローラ
13 第2ローラ
14 レール
14a ガイド面
15 保持部
16 第1保持部材
17 第2保持部材
18 ピン
19 シリンダ
20 押圧機構
21 バネ
22 スペーサ
25 ローラ高さ調整機構
30 平角導体(曲げ成形前)
30a 平角導体(曲げ成形後)
40 ステータコア
Claims (7)
- コイルを構成するためにステータコアに装着された状態の平角導体を所望の形状に曲げる平角導体の曲げ成形装置において、
前記平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面を備え、前記ステータコアの端面に沿って配置されるパンチと、
前記平角導体に当接して前記パンチの成形面に倣うように前記平角導体を曲げ成形する第1ローラと、
前記パンチの成形面と同形状に形成されたガイド面を備え、前記パンチに対して平行に配置されるレールと、
前記レールのガイド面に沿って移動する第2ローラと、
前記第1及び第2ローラを回転可能に保持するとともに、前記第1ローラを前記第2ローラに連動させて移動可能に保持し、前記パンチと前記レールとの間に配置される保持機構と、
前記保持機構を一方向にのみ移動させる移動機構と、
を有することを特徴とする平角導体の曲げ成形装置。 - 請求項1に記載する平角導体の曲げ成形装置において、
前記保持機構は、
前記第1ローラを回転可能に保持する第1保持部材と、
前記第1保持部材に対して回動可能に軸支され、前記第2ローラを回転可能に保持する第2保持部材と、
前記平角導体が前記第1ローラにより一定の荷重が掛けられた状態で曲げ成形されるように、前記第1保持部材を介して前記第1ローラを前記平角導体に押圧する押圧機構と、
を有することを特徴とする平角導体の曲げ成形装置。 - 請求項2に記載する平角導体の曲げ成形装置において、
前記押圧機構は、
前記第1保持部材と前記第2保持部材とを離間させる方向に付勢力を発生するバネと、
前記バネの初期長さを調整するためのスペーサと、
を有することを特徴とする平角導体の曲げ成形装置。 - 請求項2に記載する平角導体の曲げ成形装置において、
前記保持機構は、前記第1ローラの前記第2ローラに対する高さ位置を調整するローラ高さ調整機構を備える
ことを特徴とする平角導体の曲げ成形装置。 - 請求項4に記載する平角導体の曲げ成形装置において、
前記ローラ高さ調整機構は、前記第1保持部材に螺合してその先端が前記第2保持部材に当接する調整ネジを有する
ことを特徴とする平角導体の曲げ成形装置。 - 請求項2から請求項5に記載するいずれか1つの平角導体の曲げ成形装置において、
前記第2保持部材は、前記第2ローラを複数、同じ高さ位置に保持しており、
前記レールが前記複数の第2ローラの数だけ設けられている
ことを特徴とする平角導体の曲げ成形装置。 - コイルを構成するためにステータコアに装着された状態の平角導体を所望の形状に曲げる平角導体の曲げ成形方法において、
前記平角導体の所望の曲げ形状に形成された成形面を備えるパンチを、前記ステータコアの端面に沿って配置するとともに、前記パンチの成形面と同形状に形成されたガイド面を備えるレールを、前記パンチに対して平行に配置し、
前記第1及び第2ローラを回転可能に保持するとともに前記第1ローラを前記第2ローラに連動させて移動可能に保持する保持機構を、前記パンチと前記レールとの間に配置し、
移動機構により前記保持機構を一方向にのみ移動させることにより、前記第2ローラを前記レールのガイド面に沿わせて移動させ、前記第1ローラを前記平角導体に当接させて前記パンチの成形面に倣うように前記平角導体を曲げ成形することを特徴とする平角導体の曲げ成形方法。
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