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JP5609058B2 - 表示装置 - Google Patents

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JP5609058B2
JP5609058B2 JP2009243689A JP2009243689A JP5609058B2 JP 5609058 B2 JP5609058 B2 JP 5609058B2 JP 2009243689 A JP2009243689 A JP 2009243689A JP 2009243689 A JP2009243689 A JP 2009243689A JP 5609058 B2 JP5609058 B2 JP 5609058B2
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Description

本発明は、自発光型の有機発光素子を備えた表示装置に関する。
近年、液晶ディスプレイに代わる表示装置として、有機層を含む自発光型の有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた有機EL表示装置が実用化されている。有機EL表示装置は、自発光型であるので、液晶などに比較して視野角が広く、また、高精細度の高速ビデオ信号に対しても十分な応答性を有するものである。
このような有機EL表示装置の1つに、白色発光する有機発光素子(以下、白色発光素子という。)とカラーフィルタとを組み合わせた構成のものが知られている。このような構成を採用することにより、各色に発光する有機発光素子を作り分けることなく、すなわち発光層の形成においてメタルマスクを用いた高精細な塗り分け操作を行わずにフルカラーの表示装置を比較的容易に作製することができる。
白色発光素子は、例えば陽極と陰極との間に狭持された1つの発光ユニット内に2層の発光層を積層させ、これらを同時に発光させることにより、全体として白色発光を取り出す構成を有している。
白色発光素子の他の構成として、陰極と陽極との間に電荷発生層を介して複数の発光ユニットを積層させた、いわゆるタンデム型のものが挙げられる(例えば特許文献1参照)。このようなタンデム型発光素子では、1または2以上の発光層を各々有する複数の発光ユニットを備え、各発光ユニットからの発光色の重ね合わせによって全体の発光色が白色となるように構成されている。
特開2006−324016号公報
上記特許文献1に開示された白色発光素子を備えた表示装置は、低電圧駆動が可能であり、かつ、発光バランスが良好に制御された優れた性能を発揮するものである。しかしながら、白色発光素子とカラーフィルタとを組み合わせた方式では、カラーフィルタの厚みをある程度大きくしなければ十分な色分離を行うことができない。最近では、さらなる発光効率の向上や、コンパクト性の向上に対する要求が強まっているが、上記特許文献1の表示装置では、その要求に十分に応えることが困難となりつつある。したがって、コンパクトな構成でありながら高い発光効率を有する表示装置が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、良好な表示性能を確保しつつ、より簡素な構成を有する表示装置を提供することにある。
本発明の第1の表示装置は、基板上に、シアン光を発光するシアン有機発光素子およびマゼンタ光を発光するマゼンタ有機発光素子を各々複数有する発光素子群と、青色光を透過する複数の青色フィルタおよび黄色光を透過する複数の黄色フィルタを有するカラーフィルタ群とが順に積層されてなる積層構造を備える。ここで複数の黄色フィルタのうち、一部はシアン有機発光素子からのシアン光が入射するように配置され、他の一部はマゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されており、複数の青色フィルタは、それぞれ、シアン有機発光素子からのシアン光またはマゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されている。
本発明の第1の表示装置では、発光素子群からシアン光およびマゼンタ光が発光され、カラーフィルタ群へ入射するシアン光およびマゼンタ光は、青色フィルタによっていずれも青色光に変換され、黄色フィルタによって緑色光または赤色光に変換される。これにより、発光素子群が白色光を発光する場合と比べ、カラーフィルタ群の厚みを薄くしても良好に色分離される。
本発明の第2の表示装置は、基板上に、シアン光を発光するシアン有機発光素子およびマゼンタ光を発光するマゼンタ有機発光素子を各々複数有する発光素子群と、赤色光を透過する複数の赤色フィルタ、緑色光を透過する複数の緑色フィルタ、および青色光を透過する複数の青色フィルタを有するカラーフィルタ群とが順に積層されてなる積層構造を備える。複数の赤色フィルタは、マゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されており、複数の緑色フィルタは、シアン有機発光素子からのシアン光が入射するように配置されており、複数の青色フィルタは、それぞれ、シアン有機発光素子からのシアン光またはマゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されている。
本発明の第2の表示装置では、発光素子群からシアン光およびマゼンタ光が発光され、カラーフィルタ群へ入射する。シアン光は、青色フィルタによって青色光に変換され、あるいは緑色フィルタによって緑色光に変換される。一方、マゼンタ光は、青色フィルタによって青色光に変換され、あるいは赤色フィルタによって赤色光に変換される。これにより、発光素子群が白色光を発光する場合と比べ、カラーフィルタ群の厚みを薄くしても良好に色分離される。
本発明の第1および第2の表示装置によれば、発光素子群がシアン光、マゼンタ光もしくはイエロー光をそれぞれ発光する有機発光素子を複数有するようにしたので、発光素子群が白色光を発光する場合と比べ、色純度を維持しつつカラーフィルタ群の厚みを薄くすることができる。その結果、全体の発光効率が向上すると共に全体構成の薄型化を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の構成を表す図である。 図1に示した画素駆動回路の一例を表す図である。 図1に示した表示領域における表示素子の概略構成を表す断面図である。 シアン光の強度分布を表す特性図である。 マゼンタ光の強度分布を表す特性図である。 図3に示した有機発光素子の構成を表す拡大断面図である。 図6に示した各発光層から各々射出される赤色光、緑色光および青色光の理想的な波長強度分布を表す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る表示装置における表示素子の概略構成を表す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る表示装置における表示素子の概略構成を表す図である。 イエロー光の強度分布を表す特性図である。 図9に示した有機発光素子の構成を表す拡大断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る表示装置における有機発光素子の構成を表す拡大断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という。)について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(表示装置の全体構成)
図1は、本発明における第1の実施の形態に係る有機発光素子を用いた表示装置の構成を表すものである。この表示装置は、極薄型の有機発光カラーディスプレイ装置などとして用いられる。この表示装置は、基板111の上に表示領域110が形成されたものである。基板111上の表示領域110の周辺には、例えば映像表示用のドライバである信号線駆動回路120、走査線駆動回路130および電源供給線駆動回路140が形成されている。
表示領域110には、マトリクス状に二次元配置された複数の表示素子10(10R,10G,10B)と、それらを駆動するための画素駆動回路150とが形成されている。画素駆動回路150において、列方向には複数の信号線120A(120A1,120A2,・・・,120Am,・・・)が配置され、行方向には複数の走査線130A(130A1,・・・,130An,・・・)および複数の電源供給線140A(140A1,・・・,140An,・・・)が配置されている。各信号線120Aと各走査線130Aとの各交差点に、表示素子10R,10G,10Bのいずれか1つが対応して設けられている。各信号線120Aは信号線駆動回路120に接続され、各走査線130Aは走査線駆動回路130に接続され、各電源供給線140Aは電源供給線駆動回路140に接続されている。
信号線駆動回路120は、信号供給源(図示せず)から供給される輝度情報に応じた映像信号の信号電圧を、信号線120Aを介して選択された表示素子10R,10G,10Bに供給するものである。
走査線駆動回路130は、入力されるクロックパルスに同期してスタートパルスを順にシフト(転送)するシフトレジスタなどによって構成されている。走査線駆動回路130は、各表示素子10R,10G,10Bへの映像信号の書き込みに際し行単位でそれらを走査し、各走査線130Aに走査信号を順次供給するものである。
電源供給線駆動回路140は、入力されるクロックパルスに同期してスタートパルスを順にシフト(転送)するシフトレジスタなどによって構成されている。電源供給線駆動回路140は、走査線駆動回路130による行単位の走査と同期して、各電源供給線140Aに対し互いに異なる第1電位および第2電位のいずれかを適宜供給する。これにより、後述する駆動トランジスタTr1の導通状態または非導通状態の選択が行われる。
画素駆動回路150は、基板111と表示素子10との間の階層(後述の画素駆動回路形成層112)に設けられている。図2に、画素駆動回路150の一構成例を表す。図2に示したように、画素駆動回路150は、駆動トランジスタTr1および書込トランジスタTr2と、その間のキャパシタ(保持容量)Csと、表示素子10とを有するアクティブ型の駆動回路である。表示素子10は、電源供給線140Aおよび共通電源供給線(GND)の間において駆動トランジスタTr1と直列に接続されている。駆動トランジスタTr1および書込トランジスタTr2は、一般的な薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))により構成され、その構成は例えば逆スタガー構造(いわゆるボトムゲート型)でもよいしスタガー構造(トップゲート型)でもよく特に限定されない。
書込トランジスタTr2は、例えばドレイン電極が信号線120Aと接続されており、信号線駆動回路120からの映像信号が供給されるようになっている。また、書込トランジスタTr2のゲート電極は走査線130Aと接続されており、走査線駆動回路130からの走査信号が供給されるようになっている。さらに、書込トランジスタTr2のソース電極は、駆動トランジスタTr1のゲート電極と接続されている。
駆動トランジスタTr1は、例えばドレイン電極が電源供給線140Aと接続されており、電源供給線駆動回路140による第1電位または第2電位のいずれかに設定される。駆動トランジスタTr1のソース電極は、表示素子10と接続されている。
保持容量Csは、駆動トランジスタTr1のゲート電極(書込トランジスタTr2のソース電極)と、駆動トランジスタTr1のソース電極との間に形成されるものである。
(表示領域の構成)
表示領域110では、一の表示素子10Rと、一の表示素子10Gと、一の表示素子10Bとが1つの表示単位である画素(ピクセル)1(後出)を構成している。すなわち、表示領域110には、複数の画素1が、全体としてマトリックス状をなすように順に配列されている。表示素子10Rは赤色光Rを表示し、表示素子10Gは緑色光Gを表示し、表示素子10Bは青色光Bを表示するものである。
図3は、表示領域110における任意の画素1の断面の概略構成を表すものである。図3に示したように、表示領域110では、基板111に画素駆動回路形成層112が設けられてなる基体11の上に、有機発光素子群20を含む発光素子形成層12が形成されている。発光素子形成層12の上には、カラーフィルタ群25を埋設した保護層18と、封止基板19とが順に設けられている。
基板111は、ガラス,シリコン(Si)ウェハあるいは樹脂などよりなり、画素駆動回路形成層112には画素駆動回路150が形成されている。
有機発光素子群20は、シアン光Cを発光する有機発光素子20Cおよびマゼンタ光Mを発光する有機発光素子20Mが基体11の上面に各々複数配列されたものである。また、カラーフィルタ群25は、青色光(例えば400nm以上500nm未満の光)を透過する複数の青色フィルタ25Bと、黄色光(例えば500nm以上700nm未満の光)を例えば70%以上透過する複数の黄色フィルタ25Yとが封止基板19の下面に沿って配列されたものである。ここで、一部の黄色フィルタ25Yは有機発光素子20Cと対応する位置に配置され、シアン光Cを透過するように構成されている。残りの黄色フィルタ25Yは有機発光素子20Mと対応する位置に配置され、マゼンタ光Mを透過するように構成されている。また、複数の青色フィルタ25Bは、有機発光素子20Cからのシアン光Cおよび有機発光素子20Mからのマゼンタ光Mのうちの少なくとも一方を透過するように配置されている。
例えば図3に示したように、表示素子10Rは有機発光素子20Mと黄色フィルタ25Yとの組み合わせにより赤色光Rを表示する。同様に、表示素子10Gは有機発光素子20Cと黄色フィルタ25Yとの組み合わせにより緑色光Gを表示し、表示素子10Bは有機発光素子20Cと青色フィルタ25Bとの組み合わせにより青色光Bを表示する。あるいは、有機発光素子20Mと青色フィルタ25Bとの組み合わせにより青色光Bを表示するようにしてもよい。
なお、ここでいうシアン光Cは、例えば図4の曲線4Cで表される強度の波長依存性を有するものである。図4では、縦軸が相対強度を示し、横軸が波長[nm]を示す。すなわちシアン光Cは、その強度分布において400nm以上500nm以下の範囲に極大値を示す第1ピークP1と、500nm以上580nm以下の範囲に極大値を示す第2ピークP2とを有し、かつ、第1ピークP1または第2ピークP1が最大の強度を示すものである。また、マゼンタ光Mは、例えば図5の曲線5Mで表される強度の波長依存性を有するものである。図5では、縦軸が相対強度を示し、横軸が波長[nm]を示す。すなわちマゼンタ光Mは、その強度分布において400nm以上500nm以下の範囲に極大値を示す第3ピークP3と、600nm以上700nm以下の範囲に極大値を示す第4ピークP4とを有し、かつ、第3ピークP3または第4ピークP4が最大の強度を示すものである。
有機発光素子20C,20Mは、基体11の側から、例えば陽極としての第1電極層13、第1有機層14、接続層17、第2有機層15、および陰極としての第2電極層16が各々順に積層されたものである。第1電極層13は、素子分離層24によって表示素子10R,10G,10Bごとに分離されている。一方、第1有機層14、接続層17、第2有機層15、および第2電極層16は、全ての表示素子10R,10G,10Bに共通して設けられている。但し、第1有機層14に含まれる電荷制御層144(図3には図示せず。)は、有機発光素子20Cと有機発光素子20Mとで異なる材料によって構成され、個別に設けられている。また、第2電極層16は保護層23によって覆われている。保護層23は、その上面が平坦化されており、例えば窒化ケイ素(SiNx )などの絶縁材料からなるものである。なお、図3では、画素駆動回路形成層112における駆動トランジスタTr1および書込トランジスタTr2などの詳細な構成については図示を省略した。
素子分離層24は、隣り合う表示素子10における第1電極層13同士の隙間を埋めるように設けられている。素子分離層24は、例えばポリイミドなどの電気絶縁性を有する有機材料からなり、第1電極層13同士の電気絶縁性を確保すると共に、有機発光素子20C,20Mの発光領域を所望の形状に正確に規定するものでもある。
発光素子形成層12を覆う保護層18は、保護層23と同様に窒化ケイ素などの絶縁材料からなる。また、その上に設けられた封止基板19は、保護層18や接着層(図示せず)などと共に表示素子10を封止するものであり、第1有機層14および第2有機層15において発生した光を透過する透明なガラスなどの材料により構成されている。
(有機発光素子の構成)
次に、図6を参照して、有機発光素子20C,20Mの詳細な構成について説明する。なお、有機発光素子20C,20Mは、第1有機層14に含まれる電荷制御層144の構成が異なることを除き、他は共通の構成であるので、以下ではまとめて説明する。
第1電極層13は、反射層としての機能も兼ねており、できるだけ高い反射率を有する材料によって構成することが発光効率を高める上で望ましい。第1電極層13は、例えば厚みが100nm以上1000nm以下であり、銀(Ag),アルミニウム(Al),クロム(Cr),チタン(Ti),鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),モリブデン(Mo),銅(Cu),タンタル(Ta),タングステン(W),白金(Pt),ネオジウム(Nd)あるいは金(Au)などの金属元素の単体またはそれらの合金により構成されている。第1電極層13は、基体11を覆うと共に図示しない接続孔を充填するように形成されている。第1電極層13は、その接続孔を介して駆動トランジスタTr1と導通された状態となっている。
第1有機層14は、図6に示したように、第1電極層13の側から正孔注入層141、正孔輸送層142、赤色発光層143R、電荷制御層144(144C,144M)、緑色発光層143G、および電子輸送層145が順に積層された積層構造を有する。
正孔注入層141は、赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gへの正孔注入効率を高めると共にリークを防止するためのバッファ層として機能するものである。正孔注入層141は、例えば、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)あるいは4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)などによって構成され、10nmの厚さを有するとよい。
正孔輸送層142は、赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gへの正孔輸送効率を高めるためのものである。正孔輸送層142は、例えば、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)により構成され、10nmの厚みを有しているとよい。
赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gは、いずれも電界をかけることにより電子と正孔との再結合を生じさせ、構成材料に応じた色の光を発生するものである。なお、視感度の高いスペクトルを得るため、赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gの構成材料としては、図7に示した波長強度分布を有する赤色光Rおよび緑色光Gをそれぞれ発光する材料を選ぶことが望ましい。
赤色発光層143Rは、例えば、ホスト材料としての正孔輸送性を有する8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )に、ゲスト材料としての2,6−ビス[4−[N−(4−メトキシフェニル)−N−フェニル]アミノスチリル]ナフタレン−1,5−ジカルボニトリル(BSN−BCN)を40体積%の割合で混合したものから構成される。あるいは、ホスト材料としてα−NPDを用いてもよい。その場合、ゲスト材料としてBSN−BCNを30体積%の割合で混合するとよい。一方、緑色発光層143Gは、例えばホスト材料としてのADN(anthracene dinaphtyl)に、緑色発光性のゲスト材料としてのクマリン6(Coumarin6)を5重量%混合したものにより構成される。緑色発光層143Gにおけるホスト材料は、赤色発光層143Rを構成するホスト材料と比較して電子輸送性が高ければよい。具体的には、赤色発光層143Rのホスト材料における最高占有軌道のエネルギー準位(以下、HOMOと略す)よりも、緑色発光層143GのHOMOが低い準位であり、特に両者の差が0.2eV以上であることが望ましい。またゲスト材料は、蛍光性のものでも燐光性のものでもよいが、発光特性の制御の容易さから蛍光性のものが好ましい。赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gは、それぞれ、例えば5nmおよび10nmの厚みとするとよい。
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mは、赤色発光層143Rへの電子注入を促進し、緑色発光層143Gへの正孔注入を妨げる材料により所定の厚みを有するように構成される。具体的には、例えば化1で表される材料、あるいは8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )を用いて3nm以上(特に好ましくは20nm)の厚みで構成するとよい。このような電荷制御層144Mの存在により、緑色発光層143Gへ注入された電子が赤色発光層143Rへ移動しやすくなる一方、赤色発光層143Rへ注入された正孔が緑色発光層143Gへ移動しにくくなる。このため、有機発光素子20Mの第1有機層14では、赤色発光層143Rの発光が緑色発光層143Gの発光よりも有利に行われる。
Figure 0005609058
一方、有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cは、緑色発光層143Gへの正孔注入を促進し、赤色発光層143Rへの電子注入を妨げる材料により所定の厚みを有するように構成される。具体的には、例えば化2で表される材料、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)あるいは4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)を用いて3nm以上(特に好ましくは20nm)の厚みで構成するとよい。このような電荷制御層144Cの存在により、赤色発光層143Rへ注入された正孔が緑色発光層143Gへ移動しやすくなる一方、緑色発光層143Gへ注入された電子が赤色発光層143Rへ移動しにくくなる。このため、有機発光素子20Mの第1有機層14では、緑色発光層143Gの発光が赤色発光層143Rの発光よりも有利に行われる。
Figure 0005609058
電子輸送層145は、赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gへの電子輸送効率を高めるためのものである。電子輸送層145は、例えば、Alq3 により構成され、20nmの厚みを有するとよい。
さらに、電子輸送層143と接続層17との間には、LiF,Li2 Oなどからなる電子注入層(図示せず)を設けてもよい。その場合、電子注入層についても、全ての有機発光素子20C,20Mによって共有された共通層とすることが望ましい。また、上述の正孔注入層141、正孔輸送層142、電子輸送層145および電子注入層は、それぞれが複数層からなる多層構造であってもよい。
接続層17は、電荷発生層として機能するものであり、第1有機層14に対して電子を注入すると共に、第2有機層15に対して正孔を注入するものである。このような接続層17は、例えば第1電極層13の側から順に、電子注入層171、電荷発生層172および正孔注入層173が積層されたものである。なお、接続層17はこのような構成に限定されるものではなく、電子注入層171が電荷発生層172を兼ねてもよい。また、接続層17は、その上下に配置される第1有機層14および第2有機層15の構成に応じて適宜選択される構成とすることができる。例えば、正孔注入層173が、その上部に位置する第2有機層15の正孔注入層151(後出)を兼ねるようにしてもよい。
電子注入層171としては、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム(Alq3 )等の電子輸送性有機材料と、アルカリやアルカリ土類金属等の還元性金属との混合層を用いることができる。電荷発生層172は、電子および正孔を発生させることのできる材料、例えばV2 5 を用いて構成することができる。特に、仕事関数が4.5eV以上の材料が好ましい。また、正孔注入層173としては、ヘキサアザトリフェニレンを用いて構成するとよい。
第2有機層15は、図6に示したように、接続層17の側から正孔注入層151、正孔輸送層152、青色発光層153Bおよび電子輸送層154が順に積層された積層構造を有する。第2有機層15に設けられた発光層、すなわち青色発光層153Bは、電界をかけることにより電子と正孔との再結合を生じさせ、第1有機層14に設けられた赤色発光層143Rおよび緑色発光層143Gよりも短波長側の青色光Bを発光するものである。なお、視感度の高いスペクトルを得るため、その構成材料として、図7に示した波長強度分布を有する青色光Bを発光する材料を選ぶことが望ましい。具体的には、例えば、ホスト材料としてADNを用い、青色発光性のゲスト材料として4,4’−ビス[2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPAVBi)を2.5重量%混合したものが挙げられる。青色発光層153Bは、例えば30nmの厚さとするとよい。正孔注入層151、正孔輸送層152、および電子輸送層154については、第1有機層14における正孔注入層141、正孔輸送層142、および電子輸送層145と同様の材料によって構成することができる。
第2電極層16は、例えば、厚みが5nm以上50nm以下であり、アルミニウム(Al),マグネシウム(Mg),カルシウム(Ca),ナトリウム(Na)などの金属元素の単体または合金により構成されている。中でも、マグネシウムと銀との合金(MgAg合金)、またはアルミニウム(Al)とリチウム(Li)との合金(AlLi合金)が好ましい。第2電極層16は、各表示素子10R,10G,10Bの第1電極層13と対向配置されている。
第1電極層13が反射層としての機能を発揮するのに対し、第2電極層16は半透過性反射層としての機能を発揮する。これら第1電極層13および第2電極層16により、第1有機層14および第2有機層15において発生した光を多重反射させるようになっている。すなわち、有機発光素子20C,20Mは、第1電極層13の上面と、第2電極層16の下面との間において、第1有機層14および第2有機層15を共振部として、赤色発光層143R,緑色発光層143Gおよび青色発光層153Bで発生した各色光を共振させて、第2電極層16の側から取り出す共振器構造を有している。このような共振器構造を有することで、取り出される光のスペクトルの半値幅が減少し色純度を高めることができる。また、封止基板19の側から入射した外光についても多重反射により減衰させることができ、さらに位相差板や偏光板(図示せず)との組み合わせにより有機発光素子20C,20Mにおける外光の反射率を極めて小さくすることができる。
(表示装置の動作)
このようにして得られた表示装置では、各画素に対して走査線駆動回路130から書込トランジスタTr2のゲート電極を介して走査信号が供給されると共に、信号線駆動回路120から画像信号が書き込みトランジスタTr2を介して保持容量Csに保持される。その一方で、電源供給線駆動回路140が、走査線駆動回路130による行単位の走査と同期して、各電源供給線140Aに対し第2電位よりも高い第1電位を供給する。これにより駆動トランジスタTr1の導通状態が選択され、各有機発光素子20C,20Mに駆動電流Idが注入されることにより、正孔と電子とが再結合して発光が起こる。この光は、第1電極層13と第2電極層16との間で多重反射し、第2電極層16、保護膜18および封止基板19を透過して上面から取り出される。
図3に示したように、表示素子10Rの有機発光素子20Mから取り出されたマゼンタ光Mは、黄色フィルタ25Yを透過することにより赤色光Rに変換される。表示素子10Gの有機発光素子20Cから取り出されたシアン光Cは、黄色フィルタ25Yを透過することにより緑色光Gに変換される。表示素子10Bの有機発光素子20C(20M)から取り出されたシアン光C(マゼンタ光M)は、青色フィルタ25Bを透過することにより青色光Bに変換される。この結果、各画素1から赤色光R,緑色光Gおよび青色光Bを取り出すことができる。
(第1の実施の形態の効果)
以上、説明したように、本実施の形態の表示装置では、有機発光素子群20からシアン光Cおよびマゼンタ光Mが発光され、カラーフィルタ群25へ入射するシアン光Cおよびマゼンタ光Mは、青色フィルタ25Bによっていずれも青色光Bに変換され、黄色フィルタ25Yによって緑色光Gまたは赤色光Rに変換される。これにより、有機発光素子群20が白色光を発光する場合と比べ、色分離が容易となる。すなわち、色純度を低下させることなく青色フィルタ25Bおよび黄色フィルタ25Yの厚みを薄くすることができる。このため、全体の発光効率が向上すると共に全体構成の薄型化を実現することができる。また、有機発光素子群20が白色発光する場合と異なり、3色ではなく2色のカラーフィルタ(青色フィルタ25Bおよび黄色フィルタ25Y)のみを用いて赤色光R,緑色光Gおよび青色光Bを取り出すことができるので、カラーフィルタ群25の構成が簡素化される。さらに、有機発光素子20C,20Mが、第1有機層14に含まれる電荷制御層144以外の部分について共通の構成を有するようにしたので、製造段階において、第1有機層14における電荷制御層144以外の部分(正孔注入層141、正孔輸送層142、赤色発光層143R、緑色発光層143G、および電子輸送層145)、接続層17(電子注入層171、電荷発生層172および正孔注入層173)ならびに第2有機層15(正孔注入層151、正孔輸送層152、青色発光層153Bおよび電子輸送層154)のうちの少なくとも一部を、有機発光素子ごとに塗り分ける必要がなくなり、製造工程の簡略化も可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態としての画素2を備えた表示装置について説明する。画素2は、カラーフィルタ群25の構成が異なる点を除き、他は上記第1の実施の形態における画素1と同様の構成である。よって、以下の説明では、画素2について、画素1と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付し、適宜説明を省略することとする。
図8は、画素2の断面構成を表すものであり、図3に対応している。図8に示したように、画素2では、赤色フィルタ25R、緑色フィルタ25G、および青色フィルタ25Bが封止基板19の下面に沿って配列されたカラーフィルタ群25を備えている。赤色フィルタ25Rは、赤色光(例えば580nm以上700nm未満の光)を透過するものであり、緑色フィルタ25Gは緑色光(例えば500nm以上580nm未満の光)を透過するものである。
画素2では、例えば表示素子10Rは有機発光素子20Mと赤色フィルタ25Rとの組み合わせにより赤色光Rを表示する。表示素子10Gは、有機発光素子20Cと緑色フィルタ25Gとの組み合わせにより緑色光Gを表示する。表示素子10Bについては画素1と同様であり、有機発光素子20Cと青色フィルタ25Bとの組み合わせにより青色光Bを表示し、あるいは有機発光素子20Mと青色フィルタ25Bとの組み合わせにより青色光Bを表示する。
すなわち、画素2では、表示素子10Rの有機発光素子20Mから取り出されたマゼンタ光Mは、赤色フィルタ25Rを透過することにより赤色光Rに変換される。表示素子10Gの有機発光素子20Cから取り出されたシアン光Cは、緑色フィルタ25Gを透過することにより緑色光Gに変換される。表示素子10Bの有機発光素子20C(20M)から取り出されたシアン光C(マゼンタ光M)は、青色フィルタ25Bを透過することにより青色光Bに変換される。この結果、各画素2から赤色光R,緑色光Gおよび青色光Bを取り出すことができる。
以上、説明したように、本実施の形態の表示装置では、有機発光素子群20からシアン光Cおよびマゼンタ光Mが発光され、それらがカラーフィルタ群25へ入射する。シアン光Cは緑色フィルタ25Gおよび青色フィルタ25Bによって緑色光Gおよび青色光Bにそれぞれ変換され、カラーフィルタ群25へ入射するマゼンタ光Mは赤色フィルタ25Rおよび青色フィルタ25Bによって赤色光Rおよび青色光Bにそれぞれ変換される。これにより、有機発光素子群20が白色光を発光する場合と比べ、色分離が容易となる。すなわち、色純度を低下させることなく赤色フィルタ25R、緑色フィルタ25G、および青色フィルタ25Bの厚みを薄くすることができる。このため、全体の発光効率が向上すると共に全体構成の薄型化を実現することができる。また、第1の実施の形態と比較した場合、赤色フィルタ25Rの透過波長領域(例えば580nm以上700nm未満)および緑色フィルタ25Gの透過波長領域(例えば500nm以上580nm未満)が黄色フィルタ25Yの透過波長領域(例えば500nm以上700nm未満)よりも狭いので、外光の反射を抑制し易い。このため、コントラストを高めることができる。さらに、黄色フィルタ25Yは赤色光および緑色光の双方を透過するのに対し、赤色フィルタ25Rは緑色光を遮断し、緑色フィルタ25Gは赤色光を遮断することができる。このため、赤色フィルタ25Rまたは緑色フィルタ25Gを用いる本実施の形態によれば、黄色フィルタ25Yを用いる第1の実施の形態と比べて隣接画素からの漏れ光をよりいっそう抑制することができ、色度の視野角依存性を低減することもできる。
(変形例1)
上記第2の実施の形態では、表示素子10Rがマゼンタ光Mを発光する有機発光素子20Mを有するようにしたが、以下のようにしてもよい。すなわち、表示素子10Rが赤色光を発光する変形例1としての有機発光素子(図示せず)を有するようにしてもよい。その場合の有機発光素子は、図6に示した有機発光素子20Mから電荷制御層144Mを除去した積層構造とする。このような変形例1としての有機発光素子を有する場合においても、表示素子10Rは、上記の赤色フィルタ25Rとの組み合わせにより赤色光Rを表示することとなる。
[第3の実施の形態]
次に、図9から図11を参照して、本発明の第3の実施の形態としての画素3を備えた表示装置について説明する。画素3は、有機発光素子群20のかわりに有機発光素子群21を備える点を除き、他は上記第2の実施の形態における画素2と同様の構成である。よって、以下の説明では、画素3について、画素1,2と実質的に同じ構成要素については同じ符号を付し、適宜説明を省略することとする。
図9は、画素3の断面構成を表すものであり、図8に対応している。図9に示したように、画素3では、例えば表示素子10Rがイエロー光Yを発光する有機発光素子21Yと赤色フィルタ25Rとを有し、表示素子10Gが有機発光素子21Cと緑色フィルタ25とを有し、表示素子10Bが有機発光素子21Cと青色フィルタ25Bとを有している。あるいは、表示素子10Rが有機発光素子21Mと赤色フィルタ25Rとを有し、表示素子10Gが有機発光素子21Yと緑色フィルタ25とを有し、表示素子10Bが有機発光素子21Mと青色フィルタ25Bとを有するようにしてもよい。なお、表示素子10Rと表示素子10Gと表示素子10Bとの構成の組み合わせは上記のものに限定されず、任意に選択可能である。
ここでいうイエロー光Yは、例えば図10の曲線10Yで表される強度の波長依存性を有するものである。図10では、縦軸が相対強度を示し、横軸が波長[nm]を示す。すなわちイエロー光Yは、その強度分布において500nm以上580nm以下の範囲に極大値を示す第5ピークP5と、580nm以上700nm以下の範囲に極大値を示す第6ピークP6とを有し、かつ、第5ピークP5が最大の強度を示すものである。
次に、画素3の表示素子10R,10G,10Bを構成する有機発光素子21C,21M,21Yの詳細な構成について説明する。図11は、有機発光素子21C,21M,21Yの断面構成を表している。なお、有機発光素子21C,21M,21Yは、第1有機層14に含まれる電荷制御層144の構成が異なることを除き、他は共通の構成であるので、以下ではまとめて説明する。
第1有機層14は、図11に示したように、第1電極層13の側から正孔注入層141、正孔輸送層142、赤色発光層143R、電荷制御層144(144C,144M)、青色発光層143B、および電子輸送層145が順に積層された積層構造を有する。但し、有機発光素子20Yについては、電荷制御層144を有しない。ここで、正孔注入層141は、赤色発光層143Rおよび青色発光層143Bへの正孔注入効率を高めると共にリークを防止するためのバッファ層として機能するものである。正孔輸送層142は、赤色発光層143Rおよび青色発光層143Bへの正孔輸送効率を高めるように機能する。青色発光層143Bは、図6に示した青色発光層153Bと同様の構成を有し、電子と正孔との再結合により青色光Bを発光するものである。また、電子輸送層145は、赤色発光層143Rおよび青色発光層143Bへの電子輸送効率を高めるためのものである。
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mは、赤色発光層143Rへの電子注入を促進し、青色発光層143Bへの正孔注入を妨げるように機能する。この電荷制御層144Mの存在により、青色発光層143Bへ注入された電子が赤色発光層143Rへ移動しやすくなる一方、赤色発光層143Rへ注入された正孔が青色発光層143Bへ移動しにくくなる。このため、有機発光素子21Mの第1有機層14では、赤色発光層143Rの発光が青色発光層143Bの発光よりも有利に行われる。
一方、有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cは、青色発光層143Bへの正孔注入を促進し、赤色発光層143Rへの電子注入を妨げるように機能する。この電荷制御層144Cの存在により、赤色発光層143Rへ注入された正孔が青色発光層143Bへ移動しやすくなる一方、青色発光層143Bへ注入された電子が赤色発光層143Rへ移動しにくくなる。このため、有機発光素子21Mの第1有機層14では、青色発光層143Bの発光が赤色発光層143Rの発光よりも有利に行われる。
第2有機層15は、図11に示したように、接続層17の側から正孔注入層151、正孔輸送層152、緑色発光層153Gおよび電子輸送層154が順に積層された積層構造を有する。第2有機層15に設けられた発光層、すなわち緑色発光層153Gは、図6に示した緑色発光層143Gと同様の構成を有し、電子と正孔との再結合により赤色発光層143Rからの赤色光Rと青色発光層143Bからの青色光Bとの間の波長を有する緑色光Gを発光するものである。
このような構成の画素3では、図9に示したように、表示素子10Rの有機発光素子21Y(21M)から取り出されたイエロー光Y(マゼンタ光M)は、赤色フィルタ25Rを透過することにより赤色光Rに変換される。表示素子10Gの有機発光素子21C(21Y)から取り出されたシアン光C(イエロー光Y)は、緑色フィルタ25Gを透過することにより緑色光Gに変換される。表示素子10Bの有機発光素子21C(21M)から取り出されたシアン光C(マゼンタ光M)は、青色フィルタ25Bを透過することにより青色光Bに変換される。この結果、各画素3から赤色光R,緑色光Gおよび青色光Bを取り出すことができる。
以上、説明したように、本実施の形態の表示装置では、有機発光素子群21からシアン光C、マゼンタ光Mおよびイエロー光Yのうちの少なくとも2種が発光され、それらがカラーフィルタ群25へ入射する。そののち、イエロー光Yは赤色フィルタ25Rおよび緑色フィルタ25Gによって赤色光Rおよび緑色光Gにそれぞれ変換され、シアン光Cは緑色フィルタ25Gおよび青色フィルタ25Bによって緑色光Gおよび青色光Bにそれぞれ変換され、マゼンタ光Mは赤色フィルタ25Rおよび青色フィルタ25Bによって赤色光Rおよび青色光Bにそれぞれ変換される。これにより、有機発光素子群21が白色光を発光する場合と比べ、色分離が容易となる。すなわち、色純度を低下させることなく赤色フィルタ25R、緑色フィルタ25G、および青色フィルタ25Bの厚みを薄くすることができる。このため、全体の発光効率が向上すると共に全体構成の薄型化を実現することができる。
[第4の実施の形態]
次に、図12を参照して、本発明の第4の実施の形態としての表示装置について説明する。この表示装置は、有機発光素子20C,20Mの代わりに有機発光素子22C,22Mを備える点を除き、他は上記第2の実施の形態と同様の構成である。よって、以下では、有機発光素子22C,22Mについての説明を行い、他の説明は省略することとする。
図12に示したように、有機発光素子22C,22Mでは、接続層17が設けられておらず、一の有機層26のみが第1電極層13と第2電極層16との間に設けられている。なお、有機発光素子22C,22Mは、有機層26における電荷制御層264の構成を除き、他は共通の構成であるので、以下ではまとめて説明する。
有機層26は、第1電極層13の側から、正孔注入層261、正孔輸送層262、赤色発光層263R、電荷制御層264、共通発光層263GB、および電子輸送層265が順に積層された積層構造を有する。ここで、正孔注入層261、正孔輸送層262、赤色発光層263R、電荷制御層264、および電子輸送層265は、図6における正孔注入層141、正孔輸送層142、赤色発光層143R、電荷制御層144および電子輸送層145と同様の構成を有する。
共通発光層263GBは、電子輸送性のホスト材料に、緑色発光性のゲスト材料および青色発光性のゲスト材料を添加したものにより構成される。具体的には、例えばホスト材料としてのADN(anthracene dinaphtyl)に、緑色発光性のゲスト材料としてのクマリン6(Coumarin6)を5重量%混合し、さらに青色発光性のゲスト材料としてのDPAVBiを2.5重量%混合したものが挙げられる。
このような構成の有機発光素子22C,22Mを備えた表示装置であっても、上記第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
本発明の実施例について説明する。
(実験例1)
ここでは、上記第2の実施の形態で説明した有機発光素子を有する表示装置を作製した。その構造を表1に示す。また、具体的な作製手順は以下の通りである。まず、基体11の上に、厚さ150nmのITO膜を成膜したのち所定形状にパターニングすることで、陽極としての第1電極層13を形成した。次いで、その第1電極層13の周囲を埋めるように酸化シリコンからなる素子分離層24をスパッタリング法により2μmの厚さで成膜した。
次に、第1電極層13の表面上に2−TNATAを蒸着し、10nmの膜厚を有する正孔注入層141を形成したのち、そのうえにα−NPDを蒸着することにより、10nmの膜厚を有する正孔輸送層142を形成した。そののち、α−NPDにBSNを30重量%混合したものを蒸着することにより、5nmの厚みを有する赤色発光層143Rを形成した。
そののち、表示素子10G,10Bを構成することとなる有機発光素子20Cには、α−NPDを蒸着して厚さ20nmの電荷制御層144Cを形成した。一方の表示素子10Rを構成することとなる有機発光素子20Mには電荷制御層として何も形成しなかった。
さらに、電荷制御層144Cもしくは赤色発光層143Rを覆うように、ADNにクマリン6を5重量%混合したものを10nmの厚さで蒸着し緑色発光層143Gを得たのち、Alq3を用いて10nmの厚みを有する電子輸送層145を形成することにより、第1有機層14を得た。
続いて、第1有機層14の上に、厚さ5nmの電子注入層171と厚さ10nmの電荷発生層172との2層構造からなる接続層17を形成した。電子注入層171については、Alq3にリチウム(Li)を10重量%混合したものを蒸着することにより形成し、電荷発生層172については、V2 5 を蒸着することにより形成した。
続いて、接続層17の上に、第2有機層15を以下のようにして形成した。まず、接続層17上に、正孔注入層151として、2−TNATAを10nmの膜厚で蒸着し、次いで正孔輸送層152として、α−NPDを10nmの膜厚で蒸着した。そののち、ADNにDPAVBiを2.5重量%混合したものを30nmの厚さで蒸着成膜することにより青色発光層153Bを形成した。さらに、電子輸送層154としてAlq3を10nmの膜厚となるように蒸着した。これにより、青色発光層153Bを含む第2有機層15を得た。
続いて、第2有機層15を覆うようにLiF層を0.5nmの膜厚で成膜し、さらにアルミニウム層を50nmの膜厚で成膜することにより陰極としての第2電極層16を形成した。最後に、赤色フィルタ25R,緑色フィルタ25Gおよび青色フィルタ25Bを有するカラーフィルタ群25や、保護層18および封止基板19などを順次形成することにより表示装置を完成させた。
(実験例2)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cを、α−NPDの代わりに化2で示した材料を蒸着するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例3)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cを、α−NPDの代わりにm−MTDATAを蒸着するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例4)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cを、α−NPDの代わりに2−TNATAを蒸着するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例5)
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mとして、Alq3 を蒸着して20nmの膜厚の層を形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例6)
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mとして、化1で示した材料を蒸着して20nmの膜厚の層を形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例7)
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mとして、α−NPDを蒸着して1nmの膜厚の層を形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例8)
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mとして、化2で示した材料を蒸着して1nmの膜厚の層を形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例9)
ここでは、上記第3の実施の形態で説明した有機発光素子(図11)を有する表示装置を作製した。すなわち、第1有機層14および第2有機層15を以下のようにして形成したことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
第1有機層14については、実験例1と同様にして電荷制御層144Cもしくは赤色発光層143Rを形成したのち、さらに、電荷制御層144Cもしくは赤色発光層143Rを覆うように、ADNにDPAVBiを2.5重量%混合したものを30nmの厚さで蒸着することにより青色発光層143Bを形成した。さらに、Alq3を蒸着して10nmの厚みを有する電子輸送層145を形成することにより第1有機層14を得た。
また、第2有機層15については、実験例1と同様にして正孔注入層151と、正孔輸送層152とを形成したのち、ADNにクマリン6を5重量%混合したものを10nmの厚さで蒸着成膜することにより緑色発光層153Gを得た。さらに、電子輸送層154としてAlq3 を10nmの膜厚となるように蒸着することにより、第2有機層15を得た。
(実験例10)
ここでは、上記第4の実施の形態で説明した有機発光素子(図12)を有する表示装置を作製した。すなわち、第1有機層14、接続層17および第2有機層15の代わりに有機層26を以下のようにして形成したことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
有機層26は、第1電極層13の表面上に2−TNATAを蒸着し、10nmの膜厚を有する正孔注入層261を形成したのち、そのうえにα−NPDを蒸着することにより、10nmの膜厚を有する正孔輸送層262を形成した。そののち、α−NPDにBSNを30重量%混合したものを蒸着することにより、5nmの厚みを有する赤色発光層263Rを形成した。
そののち、表示素子10G,10Bを構成することとなる有機発光素子20Cには、α−NPDを蒸着して厚さ20nmの電荷制御層144Cを形成した。一方の表示素子10Rを構成することとなる有機発光素子20Mには電荷制御層として何も形成しなかった。
さらに、電荷制御層144Cもしくは赤色発光層143Rを覆うように、ホスト材料としてのADNに、5重量%のクマリン6と2.5重量%のDPAVBiとを混合したものを10nmの厚さで蒸着することにより共通発光層263Gを形成した。さらに、Alq3を用いて10nmの厚みを有する電子輸送層145を形成することにより、有機層26を得た。
(実験例11)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cおよび有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mを、いずれもα−NPDを用いて3nmの厚みとなるように形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例12)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cおよび有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mを、いずれもα−NPDを用いて20nmの厚みとなるように形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例13)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cおよび有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mを、いずれもAlq3を用いて20nmの厚みとなるように形成するようにしたことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例14)
有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cおよび有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mを、いずれも形成しなかったことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例15)
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mとして、α−NPDを蒸着して20nmの膜厚の層を形成すると共に、有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cをα−NPDを用いて30nmの厚みとなるように形成したことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例16)
有機発光素子20Mにおける電荷制御層144Mとして、化2に示した材料を蒸着して20nmの膜厚の層を形成すると共に、有機発光素子20Cにおける電荷制御層144Cをα−NPDを用いて30nmの厚みとなるように形成したことを除き、他は実験例1と同様にして表示装置を作製した。
(実験例17)
有機層26における電荷制御層264をいずれも形成しなかったことを除き、他は実験例10と同様にして表示装置を作製した。
Figure 0005609058
実験例1〜10では、上記の構成により、表示素子10Rを構成する有機発光素子20Mがマゼンタ光Mを発光し、表示素子10G,10Bを構成する有機発光素子20Mがシアン光Cを発光することとなった。これに対し、実験例11では表示素子10R,10G,10Bを構成する有機発光素子20C,20Mが全て白色光を発光することとなり、実験例12,15,16では表示素子10R,10G,10Bを構成する有機発光素子20C,20Mが全てシアン光Cを発光することとなり、実験例13,14,17では表示素子10R,10G,10Bを構成する有機発光素子20C,20Mが全てマゼンタ光Mを発光することとなった。また、上記各実験例としての表示装置について、その評価(カラーフィルター群を透過した光の色度および発光効率の比較)を行った。その結果を表2にまとめて表す。
Figure 0005609058
表2からわかるように、本発明の表示装置に対応する実験例1〜10によれば、赤色光R,緑色光Gおよび青色光Bをより効率的に発光させることが可能であることがわかった。これは、有機発光素子群から、シアン光、マゼンタ光およびイエロー光のうちの少なくとも2種の光を発生させるようにしたことによるものと考えられる。
以上、いくつかの実施の形態および実験例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態等において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法や成膜条件などは限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
また、上記第1の実施の形態等においては、第1電極層13(第1電極層)上に、第1有機層14(第1発光ユニット)、接続層17(電荷発生層)、および第2有機層15(第2発光ユニット)をこの順に積層した構成を説明した。しかしながら、第1有機層14と第2有機層15との配置関係は逆であってもよい。すなわち、第1電極層13上に、第2有機層15、接続層17、第1有機層14の順に積層させた構造としてもよい。
また、上記実施の形態等においては、上部電極である第2電極層16側から発光を取り出す上面発光型の表示素子についての例を説明した。しかしながら、本発明は、基体11を透明材料で構成することにより、基体11側から光を取り出す下面発光型の表示素子にも適用可能である。また、第1電極層13および第2電極層16の双方を透明電極とするなどして、上面と下面の両方から発光を取り出すことも可能である。
また、上記実施の形態では、有機発光素子の構成を具体的に挙げて説明したが、必ずしも全ての層を備える必要はなく、また、他の層をさらに加えることも可能である。
また、上記各実施の形態では、アクティブマトリクス型の表示装置の場合について説明したが、本発明はパッシブマトリクス型の表示装置への適用も可能である。更にまた、アクティブマトリクス駆動のための画素駆動回路の構成は、上記各実施の形態で説明したものに限られず、必要に応じて容量素子やトランジスタを追加してもよい。その場合、画素駆動回路の変更に応じて、上述した信号線駆動回路120や走査線駆動回路130のほかに、必要な駆動回路を追加してもよい。
また、上記各実施の形態では、1つの画素を構成する表示素子10R,10G,10Bが、その順に一列に並ぶ場合を例示したが、その配列に限定されるものではない。用途に応じて適宜選択可能である。
1,2…画素、10(10R,10G,10B)…表示素子、11…基体、111…基板、112…画素駆動回路形成層、12…発光素子形成層、13…第1電極層、14…第1有機層、141…正孔注入層、142…正孔輸送、143R…赤色発光層、143G…緑色発光層、144(144C,144M)…電荷制御層、145…電子輸送層、15…第2有機層、16…第2電極層、17…接続層、18,23…保護層、19…封止基板、20,21…有機発光素子群、20C,20M,20Y…有機発光素子、21C,21M,21Y…有機発光素子、22C,22M…有機発光素子、24…素子分離層、25…カラーフィルタ群、25R…赤色フィルタ、20G…緑色フィルタ、25B…青色フィルタ、25Y…黄色フィルタ、26…有機層、110…表示領域、120…信号線駆動回路、120A…信号線、130…走査線駆動回路、130A…走査線、140…電源供給線駆動回路、140A…電源供給線、150…画素駆動回路、Cs…キャパシタ(保持容量)、Tr1…駆動トランジスタ、Tr2…書込トランジスタ、C…シアン光、M…マゼンタ光、R…赤色光、G…緑色光、B…青色光。

Claims (8)

  1. 基板上に、
    シアン光を発光するシアン有機発光素子およびマゼンタ光を発光するマゼンタ有機発光素子を各々複数有する発光素子群と、
    青色光を透過する複数の青色フィルタおよび黄色光を透過する複数の黄色フィルタを有するカラーフィルタ群と
    が順に積層されてなる積層構造を備え、
    前記複数の黄色フィルタのうち、一部は前記シアン有機発光素子からのシアン光が入射するように配置され、他の一部は前記マゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されており、
    前記複数の青色フィルタは、それぞれ、前記シアン有機発光素子からのシアン光または前記マゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されている
    表示装置。
  2. 基板上に、
    シアン光を発光するシアン有機発光素子およびマゼンタ光を発光するマゼンタ有機発光素子を各々複数有する発光素子群と、
    赤色光を透過する複数の赤色フィルタ、緑色光を透過する複数の緑色フィルタ、および青色光を透過する複数の青色フィルタを有するカラーフィルタ群と
    が順に積層されてなる積層構造を備え、
    前記複数の赤色フィルタは、前記マゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されており、
    前記複数の緑色フィルタは、前記シアン有機発光素子からのシアン光が入射するように配置されており、
    前記複数の青色フィルタは、それぞれ、前記シアン有機発光素子からのシアン光または前記マゼンタ有機発光素子からのマゼンタ光が入射するように配置されている
    表示装置。
  3. 前記シアン光は、その強度分布が、400nm以上500nm以下の範囲に極大値を示す第1のピークと、500nm以上580nm以下の範囲に極大値を示す第2のピークとを有し、かつ、前記第1のピークまたは第2のピークが最大の強度を示すものであり、
    前記マゼンタ光は、その強度分布が、400nm以上500nm以下の範囲に極大値を示す第3のピークと、600nm以上700nm以下の範囲に極大値を示す第4のピークとを有し、かつ、前記第3のピークまたは第4のピークが最大の強度を示すものである
    請求項1または請求項2記載の表示装置。
  4. 前記シアン有機発光素子およびマゼンタ有機発光素子は、いずれも、
    第1の電極層と、
    互いに異なる色の光を発する第1および第2の発光層を含む第1の発光ユニットと、
    電荷発生層と、
    前記第1および第2の発光層とは異なる色の光を発する第3の発光層を含む第2の発光ユニットと、
    第2の電極層と
    が順に積層された構造を有する請求項1または請求項2記載の表示装置。
  5. 前記第1の電極層は陽極であり、
    前記第2の電極層は陰極であり、
    前記第1の発光ユニットは、前記第1の電極層の側から順に第1の正孔輸送層と、前記第1の発光層としての赤色発光層と、電荷制御層と、前記第2の発光層としての緑色発光層と、第1の電子輸送層とを含み、
    前記第2の発光ユニットは、前記第1の電極層の側から順に第2の正孔輸送層と、前記第3の発光層としての青色発光層と、第2の電子輸送層とを含む
    請求項4記載の表示装置。
  6. 前記マゼンタ有機発光素子における前記電荷制御層は、前記赤色発光層への電子注入を促進し、前記緑色発光層への正孔注入を妨げる材料により構成され、
    前記シアン有機発光素子における前記電荷制御層は、前記緑色発光層への正孔注入を促進し、前記赤色発光層への電子注入を妨げる材料により構成される
    請求項5記載の表示装置。
  7. 前記マゼンタ有機発光素子における前記電荷制御層は、化1で表される材料、あるいは8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq3 )からなり、
    前記シアン有機発光素子における前記電荷制御層は、化2で表される材料、ビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)あるいは4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)からなる
    請求項5記載の表示装置。
    Figure 0005609058
    Figure 0005609058
  8. 前記電荷発生層は、前記第1の発光ユニットに対して電子を注入すると共に、前記第2の発光ユニットに対して正孔を注入するものである
    請求項4記載の表示装置。
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