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JP5596747B2 - 個人情報カード用カード素材提供方法及び個人情報カード交付方法 - Google Patents

個人情報カード用カード素材提供方法及び個人情報カード交付方法 Download PDF

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Description

本願の発明は、健康保険証のような個人情報カードを発行する際に必要なカード素材の提供に関するものであり、また特定の個人への個人情報カードの交付に関するものである。
現代は情報化社会の時代であり、何らかの情報を記載したカードを持ち歩いて生活することが避けられない時代である。例えば、健康保険証や免許証、社員証、学生証等の身分証になり得るカード、各種会員カードや病院の診察券、販売促進用のポイントカード等の多種多様なカードを保持しており、必要に応じて持ち歩いてる。
このようなカードには、氏名等の個人情報が記載されている(以下、このように個人情報が記載されたカードを個人情報カードと呼ぶ)。各種団体において、団体に所属する者に対して個人情報カードを発行することが盛んに行われている。例えば、地方公共団体では、国民健康保険の被保険者に対してカードタイプの健康保険証が発行されている。
特開2003−312171号公報
このような個人情報カードは、耐久性を考慮し、ラミネート加工されていることが望ましい。健康保険証のような個人情報カードは、常時持ち歩くことが要請されている。このため、ラミネート加工されていないと、擦れてよれてしまったり、手垢で汚れたり、水に濡れて劣化したりし易い。特に、個人情報カードは、情報の印刷のために上質紙のような紙でできている場合が多く、劣化や汚れが発生し易い。
しかしながら、ラミネート加工を行う場合、ラミネート加工の上から情報を印刷したり書いたりするは困難である。無理矢理印刷したり書いたりすることは不可能ではないが、ラミネート加工は潤滑性の高い樹脂製のシートでカバーするものであるため、インクが定着せず、短期間のうちに字が滲んだり消えてしまったりする。したがって、情報の記載は、ラミネート加工を行う前にする必要がある。
ラミネート加工を行う前に情報を記載する方法としては、幾つかの方法がある。ラミネート加工を施した従来の個人情報カードの発行方法について、図9及び図10を参照しながら説明する。図9及び図10は、従来の個人情報カードの発行方法の幾つかの例について示した斜視概略図である。
従来の方法の一つは、台紙ごとラミネートしてしまう方法である。図9(1)に示すように、この方法では、カードより大きなサイズの台紙51が印刷機に投入され、カードとなる領域に対して必要な情報が印刷される。その後、図9(2)に示すように、カードとなる領域を覆うようにしてラミネート処理がされる。即ち、カードとなる領域がラミネートシート52で覆われる。そして、図9(2)に示すように、台紙51の裏側において、カードとなる領域を覆うようにして保持シート53が貼り付けられる。その上で、図9(3)に示すように、カードとなる領域の輪郭に沿って切り込み54が入れられる。切り込み54は、保持シート53までは達しないようにし、周状の切り込み54の内側の部分が保持シート53によって保持された状態とする。保持シート53は、カードとなる領域を擬似接着により保持しており、図9(4)に示すように、切り込み54の内側の部分を保持シート53から引き剥がすことで、個人情報カード55が提供される。切り込み54ではなく、ミシン目を周状に形成する場合もある。この場合は、保持シート53は不要である。
別の方法として、図10(A)に示すように、個人情報カードを発行した後にラミネート加工する方法がある。この方法では、個人情報が記載されたカード61がラミネート機62に投入され、ラミネート加工が施される。
さらに別の方法として、ハーフラミネートと呼ばれる方法がある。この方法では、図10(B)に示すように、カード71の表面はラミネートシート72で覆われているものの、ラミネートシート72には、情報記載欄73の輪郭に沿ってコ状の切り込み74が入れられている。切り込み74の内側の部分については、ラミネートシート72に不図示の剥離紙が付着しており、このため、情報記載欄73については、ラミネートシート72は接着されていない。つまり、ラミネートシート72をめくって情報記載欄73を露出させることができるようになっている。
したがって、図10(B)に示すように、ラミネートシート72をめくった状態で、情報記載欄73に手書きで氏名等の個人情報を記載した後、不図示の剥離紙を剥がす。ラミネートシート73の下面には接着材が塗布されており、不図示の剥離紙を剥がして情報記載欄72に押し付けると、ラミネートシート72が情報記載欄73に接着され、情報記載欄73が保護される。
これらの方法によりラミネート加工済みの個人情報カードが発行可能なのであるが、いずれの方法も一長一短がある。まず、図9に示す方法は、各個人に一括してカードを発行する場合には適しているが、情報の変更等があって個別に再発行する場合には不向きである。
即ち、一括提供の場合、図9に示すように、各個人の情報を記憶したコンピュータでオンデマンド印刷機を制御し、台紙51の一つ一つの領域に各個人情報を順次印刷した後、順次ラミネートシート52を貼り付けていけば良い。しかしながら、再発行の場合には、一つのカード用の台紙51をオンデマンド印刷機にかけることは現時的ではなく、パソコンを使用しプリンタで印刷することになる。この場合、ラミネートシート52が貼られている状態では印刷ができないから、ラミネートシート52が貼られていない状態の台紙を用意し、プリンタで個人情報を印刷した後、ラミネートシート52を貼り付けることになる。その後、ラミネートシート52に切り込みを設けながらカードを台紙51から切り離す。しかしながら、この作業は面倒であり、ラミネートシート52の貼り付けを誤ると見栄えが悪くなってしまう。
図10(A)に示す方法では、一括提供の場合も個別提供の場合も、発行作業自体はそれほど困難ではないが、ラミネート加工のために全体としてカードが大きくなってしまう欠点がある。即ち、図10(A)に示す方法では、ラミネートシート同士の縁を融着させることでラミネート加工を行うので、ラミネートシートはカードより大きいものにせざるを得ない。個人情報カードは、持ち運びを考慮し、名刺サイズのものが一般的になってきているが、図10(A)に示す方法では、それよりも大きくなってしまう欠点がある。
また、図10(B)に示す方法は、上記のような欠点はないが、情報記載欄72に対して手書きではなくプリンタによって印刷を行うのは実質的に不可能である。したがって、この方法は、大量にカードを発行したり、見栄えの良いカードを発行したり、公的機関が公的なカードを発行したりするのには向いていない。
本願の発明は、上述した各課題を解決するために為されたものであり、ラミネート加工された個人情報カードを発行するに際し、各個人用のカードを一括して発行する場合も、個人情報の変更等のために個別に発行する場合も、見栄えの良い個人情報カードが容易に発行できるようにすることを目的としたものである。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、表面に個人情報が記載され、表面及び裏面がラミネートシートで覆われている個人情報カードを個人に発行するために行われる個人情報カード用カード素材提供方法であって、
一括用カード台紙を加工して一括用カード素材を各個人用にそれぞれ作製し、各個人に送付することで各一括用カード素材を各個人に提供する一括発行ステップと、個別用カード台紙を加工して個別用カード素材を作製し、特定の個人への個人情報カードの交付を行う交付場所に送付することで交付担当者に個別用カード素材を提供する個別発行ステップとを有しており、
一括用カード台紙及び個別用カード台紙には、カード形成片となる領域である形成片領域が設定されており、カード形成片は、中央の折り畳み線で折り畳んで貼り合わせることで個人情報カードとなるものであり、
各形成片領域には、折り畳んだ際に表側となる面に個人情報記載領域が設定されており、
一括発行ステップは、共通情報一括印刷工程と、個人情報一括印刷工程と、一括ラミネート工程とを含んでおり、
共通情報一括印刷工程は、各個人情報カードにおいて共通した情報を各一括用カード台紙に印刷する工程であり、
個人情報一括印刷工程は、一括発行の対象となっている多数の者の個人情報を記憶した記憶部を有する一括用コンピュータから当該個人情報を印刷機に送信し、当該印刷機によって各一括用カード台紙の個人情報記載領域に各個人情報を印刷する工程であり、
一括ラミネート工程は、個人情報一括印刷工程により個人情報が印刷された各一括用カード台紙について、折り畳んだ際に表側となる面及び裏側となる面の双方において形成片領域を覆った状態でラミネートシートを貼り付ける工程であり、
各一括用カード台紙には、送付用領域が設定されており、個人情報一括印刷工程は、個人情報記載領域への印刷に加え、各個人への送付用の氏名及び住所を送付用領域に印刷する工程であり、
個別発行ステップは、共通情報個別印刷工程と、個別ラミネート工程とを有しており、
共通情報個別印刷工程は、各個人情報カードにおいて共通した情報を各個別用カード台紙に印刷する工程であり、
個別ラミネート工程は、各個別用カード台紙における形成片領域のうち、折り畳んだ際に裏側となる面を覆い且つ表側となる面は覆わない状態で二層ラミネートシートを接着する工程であり、
二層ラミネートシートは、前記裏側となる面に対する接着を行っている第一の接着層と、接着層の上に設けられた第一のラミネートシートと、第一のラミネートシートの上に設けられた擬似接着層と、擬似接着層の上に設けられた第二のラミネートシートと、第二のラミネートシートの上に設けられた第二の接着層と、第二の接着層の上に設けられた剥離カバーとから成っているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記一括発行ステップは、前記一括用カード台紙に貼り合わせ用接着シートを貼り付ける貼り合わせ用接着シート貼付工程を有しており、
前記個別発行ステップは、前記個別用カード台紙に貼り合わせ用接着シートを貼り付ける貼り合わせ用接着シート貼付工程を有しており、
各貼り合わせ用接着シートは、擬似接着層によりカード台紙に貼り付けられるシート基材と、シート基材を覆った剥離カバーと、シート基材と剥離カバーとの間に設けられた主接着層とからなっており、擬似接着層がシート基材をカード台紙に貼り付ける接着力は、主接着層がシート基材をカード台紙に貼り付ける接着力よりも弱くなっており、
前記一括用カード台紙には、形成片領域のうちの折り畳んだ際に内側となる面において、秘匿情報記載欄が設定されており、
前記個別用カード台紙には、形成片領域のうちの折り畳んだ際に内側となる面において、秘匿情報記載欄が設定されており、
各秘匿情報記載欄は、折り畳み線の一方の側に設定されており、
各貼り合わせ用接着シート貼付工程は、形成片領域のうちの折り畳んだ際に内側となる面において、折り畳み線を挟んで秘匿情報記載欄とは反対の部分に前記貼り合わせ用接着
シートを貼り付ける工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項2の構成において、前記個人情報カードは健康保険証であり、前記秘匿情報記載欄は臓器提供意思の記載欄であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの方法により前記交付担当者に提供された前記個別用カード素材により特定の個人に個人情報カードを交付する個人情報カード交付方法であって、
交付担当者が行う個人情報個別印刷工程と、交付担当者が行う交付時ラミネート工程とを有しており、
個人情報個別印刷工程は、交付対象となっている特定の個人の個人情報を記憶した記憶部を有する個別用コンピュータを使用し、当該個人情報をプリンタに送信して前記個別用カード素材の個人情報記載領域に印刷する工程であり、
交付時ラミネート工程は、前記二層ラミネートシートの前記剥離カバーを剥がした上で、前記カード形成片をカード形成時とは逆向きに前記折り畳み線で折り畳んで貼り合わせ後、当該カード形成片を再び開いた状態とする工程であるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1記載の発明によれば、発行される各個人情報カードは表面及び裏面がラミネート加工されたものとなるため、汚れが付着しにくく耐久性が高くなる。この際、一括発行においては印刷機により印刷された後にラミネートシートで覆われた状態とされ、個別発行においてもプリンタにより印刷された後にラミネートシートで覆われた状態にできるので、印刷が不十分になったり不鮮明になったりする問題はない。
また、請求項2記載の発明によれば、上記効果に加え、貼り合わされる内側の面に秘匿情報が記載されるので、個人情報カードに秘匿情報を保持した状態とすることができる。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、貼り合わされる内側の面に臓器提供意思情報が記載されるので、個人情報カードに臓器提供意思情報を秘匿状態で保持することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、二層ラミネートシートを展開して表裏にラミネート加工をする工程が交付担当者において行われるので、特定の個人に個人情報カードを交付する際のラミネート加工のミスが生じにくくなる。
本願発明の実施形態に係る個人情報カード用カード素材提供方法の主要な要素について示した概略図である。 実施形態の方法における一括用カード素材の概略図であり、(1)は表側の斜視概略図、(2)は裏側の斜視概略図、(3)は断面概略図である。 実施形態の方法における個別用カード素材の概略図であり、(1)は表側の斜視概略図、(2)は裏側の斜視概略図、(3)は断面概略図である。 一括用カード素材を作製して提供する各工程について示した斜視概略図である。 個別用カード素材を作製して提供する提供する各工程について示した斜視概略図である。 実施形態の方法で提供された一括用カード素材から個人情報カードを得る方法について示した斜視概略図である。 実施形態の方法で提供された個別用カード素材から個人情報カードを交付する方法について示した斜視概略図である。 実施形態の方法により提供されたカード素材から切り離されたカード形成片の裏側の面を示した概略図である。 従来の個人情報カードの発行方法の例について示した斜視概略図である。 従来の個人情報カードの発行方法の例について示した斜視概略図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
まず、個人情報カード用カード素材提供方法の発明の実施形態について説明する。図1は、本願発明の実施形態に係る個人情報カード用カード素材提供方法の主要な要素について示した概略図である。
本実施形態において、発行される個人情報カードは、表面及び裏面がラミネート加工されたものである。ラミネート加工は、典型的には樹脂製のシートで覆い、カードの耐久性(耐水性、耐摩耗性等)を向上させることである。但し、ラミネートシートは、原理的には、カードの耐久性を向上できるものではあれば樹脂製シートに限られるものではない。
カード素材は、このような個人情報カードを産み出す素材である。本実施形態では、カード素材は二種類の異なったものが提供される。一つは、一括発行用のカード素材(以下、一括用カード素材)であり、もう一つは、個別発行用のカード素材(以下、個別用カード素材)である。
実施形態の方法を利用して発行される個人情報カードとしては、前述したのと同様、健康保険証が例として想定されている。例えば国民健康保険証の場合、一定の有効期間が到来するたびに新しい保険証を一括して加入者に発行している。各健保組合や協会けんぽによる健康保険でも、名称が変わったり制度が変わったりするたびに新しい保険証を一括して加入者に発行している。
個人情報カードは、このような一括発行とは別に、個別に発行される場合もある。住所が変わったり、婚姻等で名前が変わったりした場合、加入者の申請により新しい個人情報カードが発行される。例えば、国民健康保険証では、転居した際、転入先の自治体で新しい保険証が発行される。
このように、個人情報カードは、一括して発行される場合と、申請に基づいて特定の個人に個別に発行される場合とがある。前者のために提供されるのが、一括用カード素材であり、後者のために提供されるのが、個別用カード素材である。
本実施形態では、一括用カード素材と個別用カード素材は、提供される相手が異なっている。一括用カード素材は、各個人に直接提供され、各個人において一括用カード素材から個人情報カードが産み出される。一方、個別用カード素材は、個別の交付業務を行う交付担当者に提供され、交付担当者が個別用カード素材から個人情報カードを産み出して個人に交付する。
より具体的に説明すると、実施形態の方法は、一括発行ステップと個別発行ステップとを有する。“ステップ”とは、実施形態の方法を構成する要素という程度の意味である。一括発行ステップは、個人情報カードを各個人に一括して発行するために行われるステップであり、個別発行ステップは、個人情報カードを特定の個人に一括して発行するために行われるステップである。一括発行ステップでは、各一括用カード台紙から各一括用カード素材が作製されて提供される。個別発行ステップでは、各個別用カード台紙から各個別用カード素材が作製されて提供される。
図1に示すように、実施形態の方法は、一括発行ステップも個別発行ステップも、版下デザイン制作工程から開始される。一括発行ステップでも個別発行ステップでも、最終的に発行される個々の個人情報カードの様式やデザインは統一されている。したがって、版下デザイン制作工程は共通である。その後、図1に示すように、一括用カード素材を作製して提供する各工程と、個別用カード素材を作製して提供する各工程とに分離する。版下デザイン制作工程は、通常、コンピュータを使用してカードの様式やデザインを作っていく工程であり、版下はデジタルデータにより出力される。
一括用カード素材1は、一括用カード台紙に印刷や加工を行うことで作製される。印刷には、版下デザイン制作工程から出力された版下デザインの印刷も含む。具体的には、一括発行ステップでは、図1に示すように、共通情報一括印刷工程と、個人情報一括印刷工程と、一括ラミネート工程が行われることで一括用カード素材1が作製され、その後、送付工程を行うことによって各個人に一括用カード素材1が提供される。そして、各個人が貼り合わせ工程を行うことで最終的に個人情報カード100が提供される。
また、個別用カード素材2は、個別用カード台紙に印刷や加工を行うことで作製される。同様に、印刷には、版下デザイン制作工程から出力された版下デザインの印刷も含む。具体的には、個別発行ステップでは、図2に示すように、共通情報個別印刷工程と、個別ラミネート工程と、輸送工程とを行うことで個別用カード素材2が交付担当者に提供される。その後、交付担当者が個人情報個別印刷工程と交付時ラミネート工程を行うことでカード形成片が個人に交付され、交付を受けた個人が貼り合わせ工程を行うことで最終的に個人情報カード200が提供される。
まず、提供される各カード素材の構造について詳しく説明する。
図2は、実施形態の方法における一括用カード素材の概略図であり、(1)は表側の斜視概略図、(2)は裏側の斜視概略図、(3)は断面概略図である。
図2に示すように、一括用カード素材1は、全体としては方形のシート状である。一括用カード素材1は、一辺の方向のちょうど真ん中の位置で二つに区分けするように中央にミシン目11が形成されている。ミシン目11で区分けされた一方の領域は、個人情報カードとなる部分を含む領域12である(以下、カード用領域と呼ぶ)。他方の領域13は、送付用に住所や氏名を印刷する箇所を含む領域である(以下、送付用領域と呼ぶ)。
カード用領域12には、ほぼ方形の切り込み14が設けられている。切り込み14で取り囲まれた部分が最終的に個人情報カードとなる部分(以下、カード形成片と呼ぶ)15である。
本実施形態では、方形のカード形成片15を中央で折り畳んで貼り合わせることで最終的に個人情報カードとなる。したがって、カード形成片15を一辺の方向のちょうど真ん中の位置で二つに区分けするように折り畳み線151が形成されている。
尚、図2(1)は“表側”であり、(2)は“裏側”であるとしたが、ここでの表側及び裏側は、折り畳み線151で折り畳む前の状態での表現である。折り畳みは、裏側の面が閉じられるように行われるから、図2(2)の面は、最終的には個人情報カードの内部側の面(内側面)ということになる。
一括用カード素材1では、カード形成片15の表側の面に、文字や図柄が印刷されている。これらの印刷は、各個人に共通した文字や図柄(共通情報)の印刷と、各個人それぞれの情報(個人情報)の印刷とが含まれている。本実施形態では、表側の面のうち折り畳み線151を挟んで左側の半面部分(以下、左半面部という)に個人情報記載領域16が設定されており、ここに個人情報が印刷されている。そして、図2(3)に示すように、カード形成片15の表側の面は全体にラミネートシート17で覆われている。ラミネートシート17は、共通情報や個人情報が印刷された上に設けられている。
また、カード形成片15の裏側の面では、折り畳み線151を挟んだ左半面部に印刷がされている。この印刷は、共通情報の印刷である。そして、右側の半面の部分(以下、右半面部)には、貼り合わせ用接着シート18が貼り付けられている。
貼り合わせ用接着シート18は、折り畳み線151で折り畳んだ際の貼り合わせのための接着を行うシートである。図2(3)に拡大して示すように、貼り合わせ用接着シート18は、カード形成片15に対して擬似接着層182により接着されたシート基材181と、シート基材181を覆った剥離カバー183と、シート基材181と剥離カバー183との間に設けられた主接着層184とから成っている。剥離カバー183は、剥離紙と呼ぶべきものであるが、紙に限定されるものではないので、「剥離カバー」と呼んでいる。
また、図2(3)に示すように、一括用カード素材1において、ラミネートシート17の上には、不図示の擬似接着層を介して保持シート19が設けられている。保持シート19は、カード形成片15を一括用カード素材1から離れないよう保持するためのシートである。保持シート19は、ほぼ方形の切り込み14よりも少し大きな方形であり、切り込み14を覆い、カード形成片15とその周囲の一括用カード素材1の部位とにまたがるようにして設けられている。不図示の擬似接着層は、ラミネートシート17に対する接着力は弱く一回限りであるものの、カード形成片15の周囲の部分(一括用カード素材1の材料(この例では紙))に対しては通常の強い接着力となっている。
次に、個別用カード素材について説明する。図3は、実施形態の方法における個別用カード素材の概略図であり、(1)は表側の斜視概略図、(2)は裏側の斜視概略図、(3)は断面概略図である。図3に示すように、個別用カード素材2も、方形のシート状となっている。個別用カード素材2による個人情報カードは、後述するように、窓口での交付が原則となっているので、送付用領域は設定されていない。
個別用カード素材2も、最終的に個人情報カードとなる部分(以下、同様にカード形成片と呼ぶ)21を有している。個別用カード素材2では、カード形成片21の輪郭はミシン目22となっている。このカード形成片21も、中央で折り畳んで貼り合わせることで個人情報カードとなるものであり、中央に折り畳み線23が形成されている。
個別用カード素材2も、最終的な個人情報カードの様式やデザインは一括用カード素材1と同じであるから、図3(1)に示すように、個別用カード素材2も、表側の面のうち、左半面部に個人情報記載領域24が設定されている。
そして、個別用カード素材2では、表側の面のうち、折り畳み線2の右側の半面部(右半面部)を覆うようにして二層ラミネートシート25が設けられている。図3(3)に示すように、二層ラミネートシート25は、個別用カード素材2に対する接着を行っている第一の接着層251と、第一の接着層251の上に設けられた第一のラミネートシート252と、第一のラミネートシート252の上に設けられた擬似接着層253と、擬似接着層253の上に設けられた第二のラミネートシート254と、第二のラミネートシート254の上に設けられた第二の接着層255と、第二の接着層255の上に設けられた剥離カバー256とから成っている。
個別用カード素材2の裏側の面については、基本的に一括用カード素材1と同様である。折り畳み線23に対して左半面部に共通情報が印刷され、右半面部に貼り合わせ用接着シート26が貼り付けされている。貼り合わせ用接着シート26は、カード形成片21に対して擬似接着層262により接着されたシート基材261を、主接着層264を介して剥離カバー263で覆った構造である。
尚、個別用カード素材2では、ミシン目22によりカード形成片21が区画されているので、一括用カード素材1のように保持シートは設けられていない。
また、個別用カード素材2は、後述するようにパソコンのプリンタで印刷が行われることを想定しているので、全体の寸法形状としては例えばA5版とされる。
次に、このような各カード素材を作製して提供する各工程について説明する。
まず、一括用カード素材1を作製して提供する各工程について説明する。図4は、一括用カード素材1を作製して提供する各工程について示した斜視概略図である。
一括用カード素材1は、一括用カード台紙10に対して印刷や加工を行うことで作製される。一括用カード台紙10は、図4(1)に示すように、全体としては方形のシート状であるが、印刷や加工の都合上、多数の一括用カード台紙が帯状に連なったものが使用される。各一括用カード台紙10の境界部分にはミシン目101が形成されており、最終的には切り離されて個々の一括用カード素材1となる。
また、帯状に連なった多数の一括用カード台紙10の両側の縁には、送り穴が形成されたマージン部102が設けられている。送り穴は、印刷機や加工機における一括用カード台紙10の送り用である。マージン部102もミシンン目103を介して形成されており、最終的には切り離される。
このような一括用カード台紙10に対しては、まず、図4(1)に示すように、共通情報一括印刷工程が行われる。一括用カード台紙10のカード用領域12内には、カード形成片となる領域(以下、形成片領域)が予め設定される。共通情報一括印刷工程は、形成片領域の表側の面及び裏側の面に共通情報を印刷機30により印刷する工程である。共通情報には、健康保険の名称や、発行年度等が含まれる。下地のカラー印刷が行われる場合、最初に下地の印刷(これも共通情報の一種である)が行われ、その後、保険名称等の文字の印刷が行われる。
次に、個人情報一括印刷工程が行われる。個人情報一括印刷工程は、図4(2)に示すように、カード用領域12内に設定されている個人情報記載領域に各個人の個人情報を印刷する工程である。この工程では、一括用コンピュータ31が使用される。一括用コンピュータ31の記憶部(ハードディスク等)には、一括提供の対象となっている多数の者の個人情報を記憶した個人情報ファイルが記憶されている。個人情報ファイルの内容は、印刷機32に送られ、印刷機32によって各一括用カード台紙10の個人情報記載領域に各個人情報が印刷される。印刷機32は、典型的にはオンデマンド印刷機である。
また、図4(2)に示すように、個人情報一括印刷工程では、送付用領域13への個人情報の印刷も行われる。即ち、一括用カード台紙10の送付用領域13に対し、氏名や住所が印刷される。
個人情報一括印刷工程の後、ラミネート工程が行われる。ラミネート工程は、一括用カード台紙10の表側の面のうち形成片領域を覆うようにしてラミネートシート17を貼り付ける工程である。ラミネートシート17としては、例えばPP(ポリプロピレン)やPET(ポリエチレンテレフタレート)をシート基材と、シート基材を接着する接着層とから成る二層構造のものが使用できる。
そして、図4(3)に示すように、ラミネートシート17をさらに覆うようにして、保持シート19の貼り付け工程が行わる。また、貼り合わせ用接着シート18の貼り付け工程も行われる。即ち、図4(3)に示すように、各一括用カード台紙10の裏側の面のうち、カード形成片の右半面部となる位置に(この段階では切り込み線は形成されていないので、カード形成片は形成されていない)、貼り合わせ用接着シート18が貼り付けられる。
その後、切り込み14の形成工程が行われる。これにより、図4(4)に示すように、カード形成片15が作られたことになる。尚、ラミネートシート17及び保持シート19はいずれも透明なので、表側では、切り込み線14やカード形成片15が視認される。
一括用カード台紙10が帯状に連なった状態での加工は終了であり、各一括用カード台紙10を切り離し、両側のマージン部102も切り離す。これで、各一括用カード素材1が作製されたことになる。尚、図示を省略したが、各一括用カード台紙10の切り離しの前のいずれかのタイミングで折り畳み線151の形成工程が行われる。折り畳み線151は、例えばプレス機で線状にプレスすることで形成される。
切り離し工程の後、封入工程及び送付工程が行われ、各一括用カード素材1の各個人への提供が完了する。封入工程は、切り離しがされて枚葉状態となった各一括用カード素材1を、中央のミシン目11で二つに折り、封筒に入れる工程である。封筒は窓付きのものが使用され、送付用領域に印刷された氏名や住所が見えるように封入される。送付工程では、個人情報が印刷されたものなので、通常は郵送により送付が行われる。
次に、個別用カード素材2を作製して提供する各工程について説明する。図5は、個別用カード台紙から個別用カード素材2を作製して提供する提供する各工程について示した斜視概略図である。
図5(1)に示すように、個別用カード台紙20も方形のシート状あり、帯状に多数連なったものが使用される。各個別用カード台紙20の境界部分には同様にミシン目201が形成されており、両側にマージン部202が形成されてはいるものの、送付用領域の設定はないので、送付用領域とカード用領域の区画はなく、区画するミシン目も形成されていない。
個別用カード台紙20に対しては、図5(1)に示すように、まず共通情報個別印刷工程が行われる。ここで印刷される共通情報は、前述した共通情報一括印刷工程と同様であり、表側の面及び裏側の面に共通情報が印刷される。
次に、図5(2)に示すように、個別ラミネート工程が行われる。即ち、個別用カード台紙20の表側の面のうち、カード形成片の右半面部となる領域に二層ラミネートシート25が貼り付けられる。
次に、図5(3)に示すように、個別用カード台紙20の裏側の面において、カード形成片の左半面部(裏返した場合には右半面部)となる領域に貼り合わせ用接着シート26が貼り付ける工程が行われる。
そして、図5(4)に示すように、ミシン目22の形成工程が行われる。ミシン目22は、カード形成片となる領域の輪郭に沿って形成される。尚、いずれかのタイミングで、折り込み線23を形成する工程が行われる。
その後、帯状に連なった各個別用カード台紙20を切り離し、マージン部202も切り離す。これにより、枚葉状の個別用カード素材2が作製されたことになる。各個別用カード素材2は、多数積み重ねられ、段ボール等に入れられて輸送工程で交付場所に輸送される。これにより、個別用カード素材2の提供が完了したことになる。
上記各カード素材の作製・提供工程において、ラミネートシート17,25や貼り合わせ用接着シート18,26の貼り付けについては、市販されているラベル貼付機やラベル貼り付けロボットを使用することができる。また、一括用カード素材1の封入工程については、ダイレクトメールの発送用等で使用される封入機を使用することができる。
次に、このようにして提供された各カード素材1,2から個人情報カードを得る方法について説明する。
図6は、実施形態の方法で提供された一括用カード素材1から個人情報カードを得る方法について示した斜視概略図である。
一括用カード素材1の送付を受けた個人は、封筒から一括用カード素材1を取り出し、図6(1)に示すように、一括用カード素材1を裏返し、カード形成片15を裏側から取り外す。そして、図6(2)に示すように、貼り合わせ用接着シート18の剥離カバー183を剥がした上、折り畳み線151で折り畳んで貼り合わせる。これにより、図6(3)に示すように、最終的に個人情報カード100が提供されたことになる。
次に、実施形態の方法で提供された個別用カード素材2から個人情報カードを交付する方法について説明する。以下の説明は、個人情報カード交付方法の発明の実施形態の説明も兼ねている。図7は、上記実施形態の方法で提供された個別用カード素材2から個人情報カードを交付する方法について示した斜視概略図である。
個別用カード素材2から個人情報カードを得る場合、交付場所で個人情報個別印刷工程と交付時ラミネート工程とが行われる。交付場所とは、本実施形態では、個人情報カードを手渡しで交付する窓口付近の場所であり、交付事務が行われる場所である。
例えば国民健康保険証の場合、転入時には自治体の役所の窓口で個別交付が行われる。交付事務を行う部署には、住民情報を管理するデータサーバにアクセス可能な端末が設けられている。この端末が本実施形態における個別用コンピュータ41である。
新規発行の場合、個別用コンピュータ41では、個人の申請に基づいて当該個人の個人情報が入力され、データサーバへの登録が行われる。そして、入力された個人情報を個別用カード台紙20に設定された個人情報記載領域24にプリンタ42により印刷する。同一自治体内での転居や婚姻等による指名変更の場合、修正発行が行われるが、この場合は、申請に基づき、個別用コンピュータ41からデータサーバにアクセスし、登録データを呼び出してそれを修正する入力が行われる。そして、修正された個人情報を個別用カード台紙20に設定された個人情報記載領域24にプリンタ42により印刷する。
個別用コンピュータ41は、デスクトップ型又はノート型のパソコンである場合が多い。プリンタ42は、汎用のものであり、パソコン用のプリンタやプリンタ機能を有する複合コピー機等である。交付事務を行う担当者は、輸送された個別用カード台紙20を一枚取り出し、プリンタ42にセットし、図7(1)に示すように、個人情報記載領域24に個人情報を印刷する。
このように個人情報個別印刷工程が行われた後、交付担当者は、交付時ラミネート工程を行う。即ち、図7(2)に示すように、二層ラミネートシート25の剥離カバー256を剥がす。これにより、二層ラミネートシート25の第二の接着層255が露出する。この状態で、図7(3)に示すように、カード形成の際とは逆向きに個別用カード素材2を全体に折り畳み線23で折り畳む。
これにより、個人情報を印刷した個人情報記載領域24のある表側の面の左半面部に対して右半面部が合わせられる。交付担当者は、左半面部に対して第二の接着層255により右半面部が接着されるよう強く押し付ける。
次に、交付担当者は、図7(4)に示すように、半分に折り畳まれた状態で、ミシン目22を破り、個別用カード素材2からカード形成片21を切り離す。その上で、図7(4)に示すように、カード形成片21を再び開く。この際、第二の接着層255が第二のラミネートシート254を左半面部に接着させており、第二のラミネートシート254と第一のラミネートシート252との間は疑似接着層253となっているので、第二のラミネートシート254と第一のラミネートシート252が分離した状態となる。即ち、第二のラミネートシート254は、カード形成片21の表側の左半面部上に残り、第一のラミネートシート252は、右半面部上に接着された状態が維持される。つまり、図7(5)に示すように、カード形成片21の表側の面は、ラミネートシート252,254により全体が覆われた状態となる。
これで、交付担当者が行う工程(業務)は終わりであり、この開いた状態でカード形成片21が個人に交付される。カード形成片21の交付を受けた個人は、それを折り畳んで個人情報カードを得ることになるが、この部分のは一括発行の場合と同様である。即ち、貼り合わせ用接着シート26の剥離カバー263を剥がし、裏側の面が閉じ合わされるように折り畳み線23で折り畳んで貼り合わせる。これにより、ラミネートシート252,254で表裏がカバーされた個人情報カードが得られたことになる。
尚、カード形成片21は、貼り合わせて個人情報カードとなるものではあるが、後述するように貼り合わせは秘匿情報の保持のためにであり、カード形成片21の状態でも個人情報カードとして通用するものである。したがって、実施形態の方法も、広い意味では個人情報カードの交付であると言える。
次に、秘匿情報の記載について説明する。
上述したように、一括発行の場合、個人情報カードは一括用カード素材1の形で各個人に提供され、各個人がカード形成片15を折り畳んで貼り合わせることで最終的に個人情報カードが提供される。個別発行の場合も同様で、交付担当者は、カード形成片15を個人に提供するのみであり、交付を受けた個人がカード形成片21を折り畳んで貼り合わせることで最終的に個人情報カードが提供される。
実施形態の方法がこのようにしているのは、折り畳んで貼り合わせる前のカード形成片15,21に秘匿情報を書き込ませ、その後貼り合わせを行うことで、個人情報カードが秘匿情報を内部に保持した状態とするためである。
例えば、健康保険証では、臓器移植法の改正に伴い、臓器提供意思の有無を記載する欄が設けられるようになっている。この際、臓器提供意思に関する情報は、必要になった場合にのみ確認されるべき情報であって、平時には秘匿されるべき情報であるから、秘匿された状態で健康保険証に記載されるべきである。
秘匿状態で臓器提供意思を記載する方法としては、健康保険証の裏面に臓器提供意思記載欄を設け、目隠しシールでカバーする方法が考えられる。臓器提供意思を記載した後、目隠しカバーで覆う。目隠しシールは、一回剥がしてしまうと再接着できない構成とする。このようにすれば、健康保険証において臓器提供意思を秘匿状態で保持できる。
しかしながら、健康保険証の裏面は、保険についての注意事項等を記載する箇所として確保しなければならない場合が多く、ここに秘匿情報の記載箇所として十分な領域を確保するのは難しい場合が多い。この問題を解決するものとして、健康保険証を中央の折り畳み線で折り畳んで貼り合わせる構造とし、貼り合わされて見えなくなる内側の面に秘匿情報を記載する構造とすることが考えられる。本実施形態の方法も、このような構造の個人情報カードを提供するための方法となっている。
この点について、図8を使用してより詳しく説明する。図8は、実施形態の方法により提供されたカード素材から切り離されたカード形成片15,21の裏側の面を示した概略図である。ここでの“裏側”とは、折り畳む前の状態での裏側の意味である。
図8に示すように、裏側の面のうち、折り畳み線151,23を挟んで一方の側には、秘匿情報記載欄(ここでは臓器提供意思記載欄)150,230を示す印刷がされている。他方の側には、前述したように貼り合わせ用接着シート18,26が貼り付けられている。そして、貼り合わせ用接着シート18の剥離カバー183,263には、秘匿情報記載欄150,230についての説明(ここでは、臓器提供意思の記載についての説明)が印刷されている。
上述したように、一括発行の場合は、各個人が一括用カード素材1からカード形成片15を切り離す。個別発行の場合は、交付担当者が個別用カード素材2からカード形成片21を切り離して交付時ラミネート工程を行って個人に交付する。いずれの場合も、カード形成片15,21を得た各個人は、貼り合わせ用接着シート18,26の剥離カバー183,263に印刷された説明を読み、その上で秘匿情報記載欄150,230に秘匿情報を記載する。そして、剥離カバー183,263を剥がし、カード形成片15,21を折り畳み線151,23で折り畳んで貼り合わせ、主接着層184,264により接着を行う。これにより、カード形成片15,21は個人情報カードとなる。
何からの事情で秘匿情報を確認する必要が生じた場合、貼り合わせた個人情報カードを再度開く。この際、貼り合わせ用接着シートのシート基材181,261は、カード形成片15,21の裏側の面の右半面部に対しては擬似接着層182,262により接着されているので、シート基材181,261は主接着層184,264により左半面部に接着された状態が維持される。つまり、シート基材181,261が左半面部に接着された状態で個人情報カードが開かれる。擬似接着層182,262は、一度接着が解除されると再接着ができないものであるので、開かれた個人情報カードは、折り畳み線151,23で再度折り畳んでも貼り合わせることができない。したがって、仮に不正に開られて秘匿情報が見られた場合にはそれを判明してしまう。このため、情報の秘匿状態の維持に役立つ。
上記説明では臓器提供意思を例にしたが、これ以外の秘匿情報についても、本実施形態の方法を利用して提供される個人情報カードにおいて保持することができる。例えば、ある会員カードのようなものを個人情報カードとして発行する場合、パスワードや暗証番号といった秘匿情報を、貼り合わせた内側面の秘匿情報記載欄に記載して保持することができる。
上述した実施形態に係るカード素材提供方法及び個人情報カード交付方法によれば、表面及び裏面がラミネート加工された個人情報カードが一括発行において各個人に提供することが可能になる一方、個別発行においても、表側の面の左半面部の個人情報記載領域24に個人情報が未記載の状態であって且つ右半面部に二層ラミネートシート25が設けられた個別用カード素材2が交付担当者に提供される。したがって、交付担当者は個別用コンピュータ41を操作して個人情報記載領域24に個人情報を印刷した後、交付時ラミネート工程を行うことで、一括発行の際と同様のカード形成片21を個人に交付することができる。このため、個別発行においても、表裏がラミネート加工された個人情報カードを当該個人は得ることができる。
この際、一括発行においても個別発行においても、ラミネート加工は個人情報が印刷された上に施されることになるので、印刷が滲んだり不定着になったりすることがない。このため、ラミネート加工しつつも見栄えが悪くなることはない。また、ラミネート加工はカードと同じ大きさとすることができ、ラミネートシートの部分がカードからはみ出してしまうこともない。さらに、個人情報の記載はオンデマンド印刷機32やプリンタ42によって行うことができ、手書きする必要はないので、この点でも見栄えの良いカードが得られる。
さらに、貼り合わされる裏側の面の左半面部に秘匿情報記載欄150,230が設定され、右半面部に貼り合わせ用接着シート18,26が設けられており、貼り合わせ用接着シート18,26では、シート基材181,261が擬似接着182,262により右半面部に接着されているので、貼り合わせ後に開いた際には、再接着不可となる。このため、秘匿情報記載欄150,230に記載された情報の秘匿保持に役立つ。
上述した個人情報カード交付方法の実施形態の説明において、交付時ラミネート工程は交付担当者が行うとしたが、この点は、一括発行におけるラミネート加工がより確実に誤りなく行えるという意義を有する。
交付時ラミネート工程は、交付を受けた個人が行うようにすることも可能である。この場合、交付担当者は、個別用カード素材2に個人情報を印刷し、その個別用カード素材2を交付するか、カード形成片21を個別用カード素材2から切り離して交付する。交付を受けた個人は、二層ラミネートシート25の剥離カバー256を自分で剥がし、交付時ラミネート工程を行う。このようにしても良いのであるが、交付時ラミネート工程は、カード形成片21をいったん逆向きに折り畳んで貼り合わせるというややこしい作業となるので、慣れていないとミスが発生し易い。交付担当者は、個別発行の業務を日常的に行っており、何回も交付時ラミネート工程をしているので、ミスは少ない。但し、交付を受ける個人に対して交付時ラミネート工程の仕方を十分に説明し、個人にやってもらうようにしても良いことは勿論である。
また、上記説明において、個別発行の際の特定の個人へのカード形成片21の交付は、手交即ち窓口で交付担当者が手で交付するとして説明した。しかしながら、交付は郵送や宅配便等の方法による場合もあり、手交に限定される訳ではない。
尚、一括発行ステップにおいて、カード用領域12と送付用領域13とは一枚の台紙10に作り込まれたが、別々の台紙で作っても良い。また、共通情報一括印刷工程と個人情報一括印刷工程は順序が逆であっても良い。
また、個別用カード素材2によるカード形成片21の交付において、個人情報個別印刷工程や交付時ラミネート工程は、一人の交付担当者で行われる場合もあるが、別々の担当者により行われる場合もある。
尚、交付時ラミネート工程において、個別用カード素材2を全体に折り畳んでからカード形成片21を切り離したが、カード形成片21を個別用カード台紙2から最初に切り離し、剥離カバー256を剥がした後に折り畳む(カード形成片21のみを折り畳む)ようにしても良い。また、個別用カード素材2全体に折り畳み線23が形成されていると、全体を折り畳んでからカード形成片21を切り離すのが容易になるが、折り畳み線23はカード形成片21においてのみ形成されていても良い。
上記説明では、個人情報カードとして健康保険証を例にしたが、本願発明は、健康保険証以外の各種個人情報カードに適用が可能である。
1 一括用カード素材
10 一括用カード台紙
11 ミシン目
12 カード用領域
13 送付用領域
14 切り込み線
15 カード形成片
151 折り畳み線
16 個人情報記載領域
17 ラミネートシート
18 貼り合わせ用接着シート
100 個人情報カード
2 個別用カード素材
20 個別用カード台紙
21 カード形成片
22 ミシン目
23 折り畳み線
24 個人情報記載領域
25 二層ラミネートシート
26 貼り合わせ用接着シート
200 個人情報カード
31 一括用コンピュータ
32 印刷機
41 個別用コンピュータ
42 プリンタ

Claims (4)

  1. 表面に個人情報が記載され、表面及び裏面がラミネートシートで覆われている個人情報カードを個人に発行するために行われる個人情報カード用カード素材提供方法であって、
    一括用カード台紙を加工して一括用カード素材を各個人用にそれぞれ作製し、各個人に送付することで各一括用カード素材を各個人に提供する一括発行ステップと、個別用カード台紙を加工して個別用カード素材を作製し、特定の個人への個人情報カードの交付を行う交付場所に送付することで交付担当者に個別用カード素材を提供する個別発行ステップとを有しており、
    一括用カード台紙及び個別用カード台紙には、カード形成片となる領域である形成片領域が設定されており、カード形成片は、中央の折り畳み線で折り畳んで貼り合わせることで個人情報カードとなるものであり、
    各形成片領域には、折り畳んだ際に表側となる面に個人情報記載領域が設定されており、
    一括発行ステップは、共通情報一括印刷工程と、個人情報一括印刷工程と、一括ラミネート工程とを含んでおり、
    共通情報一括印刷工程は、各個人情報カードにおいて共通した情報を各一括用カード台紙に印刷する工程であり、
    個人情報一括印刷工程は、一括発行の対象となっている多数の者の個人情報を記憶した記憶部を有する一括用コンピュータから当該個人情報を印刷機に送信し、当該印刷機によって各一括用カード台紙の個人情報記載領域に各個人情報を印刷する工程であり、
    一括ラミネート工程は、個人情報一括印刷工程により個人情報が印刷された各一括用カード台紙について、折り畳んだ際に表側となる面及び裏側となる面の双方において形成片領域を覆った状態でラミネートシートを貼り付ける工程であり、
    各一括用カード台紙には、送付用領域が設定されており、個人情報一括印刷工程は、個人情報記載領域への印刷に加え、各個人への送付用の氏名及び住所を送付用領域に印刷する工程であり、
    個別発行ステップは、共通情報個別印刷工程と、個別ラミネート工程とを有しており、
    共通情報個別印刷工程は、各個人情報カードにおいて共通した情報を各個別用カード台紙に印刷する工程であり、
    個別ラミネート工程は、各個別用カード台紙における形成片領域のうち、折り畳んだ際に裏側となる面を覆い且つ表側となる面は覆わない状態で二層ラミネートシートを接着する工程であり、
    二層ラミネートシートは、前記裏側となる面に対する接着を行っている第一の接着層と、接着層の上に設けられた第一のラミネートシートと、第一のラミネートシートの上に設けられた擬似接着層と、擬似接着層の上に設けられた第二のラミネートシートと、第二のラミネートシートの上に設けられた第二の接着層と、第二の接着層の上に設けられた剥離カバーとから成っていることを特徴とする個人情報カード用カード素材提供方法。
  2. 前記一括発行ステップは、前記一括用カード台紙に貼り合わせ用接着シートを貼り付ける貼り合わせ用接着シート貼付工程を有しており、
    前記個別発行ステップは、前記個別用カード台紙に貼り合わせ用接着シートを貼り付ける貼り合わせ用接着シート貼付工程を有しており、
    各貼り合わせ用接着シートは、擬似接着層によりカード台紙に貼り付けられるシート基材と、シート基材を覆った剥離カバーと、シート基材と剥離カバーとの間に設けられた主接着層とからなっており、擬似接着層がシート基材をカード台紙に貼り付ける接着力は、主接着層がシート基材をカード台紙に貼り付ける接着力よりも弱くなっており、
    前記一括用カード台紙には、形成片領域のうちの折り畳んだ際に内側となる面において、秘匿情報記載欄が設定されており、
    前記個別用カード台紙には、形成片領域のうちの折り畳んだ際に内側となる面において、秘匿情報記載欄が設定されており、
    各秘匿情報記載欄は、折り畳み線の一方の側に設定されており、
    各貼り合わせ用接着シート貼付工程は、形成片領域のうちの折り畳んだ際に内側となる面において、折り畳み線を挟んで秘匿情報記載欄とは反対の部分に前記貼り合わせ用接着シートを貼り付ける工程であることを特徴とする請求項1記載の個人情報カード用カード素材提供方法。
  3. 前記個人情報カードは健康保険証であり、前記秘匿情報記載欄は臓器提供意思の記載欄であることを特徴とする請求項2記載の個人情報カード用カード素材提供方法。
  4. 請求項1乃至3いずれかの方法により前記交付担当者に提供された前記個別用カード素材により特定の個人に個人情報カードを交付する個人情報カード交付方法であって、
    交付担当者が行う個人情報個別印刷工程と、交付担当者が行う交付時ラミネート工程とを有しており、
    個人情報個別印刷工程は、交付対象となっている特定の個人の個人情報を記憶した記憶部を有する個別用コンピュータを使用し、当該個人情報をプリンタに送信して前記個別用カード素材の個人情報記載領域に印刷する工程であり、
    交付時ラミネート工程は、前記二層ラミネートシートの前記剥離カバーを剥がした上で、前記カード形成片をカード形成時とは逆向きに前記折り畳み線で折り畳んで貼り合わせ後、当該カード形成片を再び開いた状態とする工程であることを特徴とする個人情報カード交付方法。
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