JP5594113B2 - 架橋高分子粒子の製造方法、及び、架橋高分子粒子 - Google Patents
架橋高分子粒子の製造方法、及び、架橋高分子粒子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5594113B2 JP5594113B2 JP2010278513A JP2010278513A JP5594113B2 JP 5594113 B2 JP5594113 B2 JP 5594113B2 JP 2010278513 A JP2010278513 A JP 2010278513A JP 2010278513 A JP2010278513 A JP 2010278513A JP 5594113 B2 JP5594113 B2 JP 5594113B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- polymer
- cellulose
- ionic liquid
- crosslinked polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/54—Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
天然ポリマーであるアガロースやセルロースのような多糖類からなるゲルは、クロマトグラフィー用充填剤の担体として汎用されている。例えば、アガロースは高温で水に溶解させることができ、次いである温度(ゲル化点)に冷却すると多孔質ゲルを形成することから、アガロースが溶解した水相を有機溶剤に分散させて液滴を形成した後、ゲル化点以下に冷却することにより、アガロースゲル粒子を得ることができる。
1)イオン液体に溶解した高分子を、前記イオン液体と相溶性の低い有機溶剤中で液滴分散させながら架橋剤と反応させる工程を含むことを特徴とする、架橋高分子粒子の製造方法。
2)分散液にイオン液体に相溶し且つ実質的に該高分子を溶解しない媒体を加え、液滴を凝固させる工程をさらに含む、上記1)の方法。
3)高分子が、多糖類、及びそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上である、上記1)又は2)の方法。
4)多糖類が、セルロース、アガロース、キトサン、デキストラン、プルラン及びそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上である、上記3)の方法。
5)多糖類が、少なくともセルロース又はその誘導体を含む、上記4)の方法。
6)架橋剤がハロヒドリン類、ビスエポキシド類、ポリエポキシド類及びジビニルスルホンから選ばれる1種又は2種類以上である上記1)〜5)の方法。
7)上記1)〜6)の方法により製造される架橋高分子粒子。
8)上記7)の架橋高分子粒子を用いたクロマトグラフィー用充填剤。
9)上記7)の架橋高分子粒子を用いた抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤。
10)アフィニティーリガンドが導入された、上記9)の抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤。
11)アフィニティーリガンドがプロテインAである、上記10)の抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤。
以下に、本発明の架橋高分子粒子の製造方法及び、架橋高分子粒子について説明する。 尚、本明細書中、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」と同義であり、A及びBを数値範囲内に含む。
多糖類としては、その由来は特に制限はなく、天然多糖、合成多糖の何れでもよい。具体的には、セルロース、アガロース、キチン、キトサン、デキストラン、プルラン、デンプン、グアーガム、カラギナン、アルギン酸、アラビアガム、アラビノガラクタン、ペクチン、ローカストビーンガム、タラガム、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、カシアガム、グルコマンナン、キサンタンガム、ジェランガム、カードラン、イヌリン、シクロデキストリン等が挙げられ、これらを単独で、或いは複数を混合して用いることができる。
このうち好適な多糖類としては、セルロース、アガロース、キトサン、デキストラン、プルランが挙げられ、中でも、生体高分子の高結合容量と低非特異吸着性の観点から、セルロース、アガロースを主成分とするのが好ましく、さらに耐圧性の観点から、セルロースを主成分とするのが好ましい。
斯かる誘導体としては、例えば、水酸基の一部がエステル化されたもの(エステル誘導体)、水酸基がエーテル化されたもの(エーテル誘導体)が挙げられる。具体的には、セルロースを例にとると、例えば、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ニトロセルロース、りん酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、トリチルセルロース、シアノエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、アミノエチルセルロース、オキシエチルセルロース等が挙げられる。
イオン液体としては、上記高分子を均一に溶解できるイオン液体であれば特に制限はない。ここで、「高分子を均一に溶解できる」とは、例えばイオン液体に、3質量%溶液となる分量で高分子を混合し、目視で溶解を確認できることが挙げられる。なお、前記の通り溶解すればその温度は問わない。
ここで、イオン液体は、溶液の粘度上昇による液滴の形成の困難性、及び高分子の濃度低下による液滴形成時の微小粒子の多発を抑制する点から、溶液中の総高分子濃度が3〜50質量%、好ましくは6〜30質量%となるように用いるのが好ましい。
尚、原料高分子のイオン液体への溶解濃度により、得られる粒子の細孔径が変化する。すなわち、高分子の溶解濃度が濃いほど粒子の細孔径が小さくなる傾向がある。従って、上記の範囲内において、総高分子濃度を調整することにより、任意の細孔径をもつ粒子を得ることができる。尚、本発明の架橋高分子粒子において細孔径に特に制限はないが、一般にクロマトグラフィー用充填剤として用いられる場合には数nm〜数μm程度が好ましい。
ここで、「イオン液体と相溶性の低い有機溶剤」とは、イオン液体と有機溶剤とを体積比で1:1で混合した際に、イオン液体と有機溶剤との間に界面が形成される有機溶剤を意味する。
アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド等の両性界面活性剤;
しょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレン脂肪酸エステル等のノニオン系の界面活性剤;
等が挙げられる。
これらのうちノニオン系の界面活性剤が好ましく、特に好ましくはソルビタンモノオレエート(SPAN80)、ソルビタントリオレエート(SPAN85)である。
これらのうち、セルロース誘導体が好ましく、とりわけエチルセルロースが好ましい。
上記親油性高分子は、1種のみを使用することができるが、2種以上を併用することもできる。
尚、重量平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量を意味する。
ここで、「イオン液体に相溶し且つ実質的に該高分子を溶解しない媒体」とは、常温でイオン液体と体積比で1:1で混合した際に均一に混和し、また常温で媒体100gに溶ける該高分子の質量が1g以下であることを意味する。斯かる媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール等の極性溶剤の1種又は2種以上を挙げることができる。
媒体は上記の液滴分散液に添加してもよいが、液滴の形状を保ったまま架橋高分子を凝固させることができる方法が好ましい。具体的にはイオン液体と相溶性の低い有機溶剤と、水、メタノール、エタノール等の上記媒体、必要に応じて界面活性剤又は親油性高分子を、混合・撹拌して媒体の分散液を調製後、液滴分散液に接触させる方法を挙げることができる。このときの有機溶剤は高分子溶液の分散媒と同種のものであることが好ましい。
本発明の方法で得られる架橋高分子粒子の体積平均粒径は、クロマトグラフィー用担体として用いた場合の、高流速下での圧力の上昇及びタンパク質等の精製対象物質の結合容量の低下等を考慮すると、好ましくは20〜300μm、より好ましくは30〜150μmである。
例えば、抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤として用いる場合のアフィニティーリガンドとしては、抗体に特異性の高い抗原やタンパク質、プロテインA、プロテインGやその変異体、抗体結合活性を有するペプチド等を用いることができ、中でも抗体に対する高い特異性、結合能を有するプロテインAが好適に用いられる。従って、本発明の架橋高分子粒子の水酸基の少なくとも一部を介して、公知の方法によりプロテインAを固定化することにより、抗体精製に好適なクロマトグラフィー用充填剤を提供することができる。
1.1.粒径分布の測定
レーザー散乱回折法粒度分布測定装置LS 13 320(ベックマン・コールター)により粒径分布を測定した。光学モデルはFluid R.I. Real 1.333、Sample R.I. Real 1.54 Imaginary 0を使用した。
これより、セルロース粒子の体積平均粒径、及び体積粒度の変動係数(C.V.値:(標準偏差/体積平均粒径)×100)を求めた。
粒子を水分散し、目盛り付き容器に入れ、12時間静置後の粒子沈降体積を目視により測定した。
内径0.5cmのガラス製カラム(GEヘルスケア社製、Tricorn 5/200 column)に下記の実施例及び比較例で得られる粒子をベッド高20cmまで充填した。各カラムをクロマトグラフィーシステム(GEヘルスケア社製、AKTA prime)にセットして25℃の純水を流し、その際のカラム入り口とカラム出口の圧力差をカラム圧力とした。
下記の実施例及び比較例で得られる粒子の結合容量は、プロテインA結合状態でのヒトポリクローナルIgGに対する動的結合容量で評価した。すなわち、下記の実施例及び比較例で得られるプロテインA結合粒子をそれぞれ内径0.5cmのガラス製カラム(GEヘルスケア社製、Tricorn 5/200 column)にベッド高20cmまで充填した。各カラムをクロマトグラフィーシステム(GEヘルスケア社製、AKTA prime)にセットして20mMリン酸バッファー(pH7.4)で平衡化した後、ヒトポリクローナルIgG(5mg/ml)を含む20mMリン酸バッファー(pH7.4)を線流速300cm/時間で流し、吸光度モニターで溶出液中のヒトポリクローナルIgG濃度が10%ブレークスルー(破過)の時のヒトポリクローナルIgG吸着量と充填剤体積から動的結合容量を求めた。また、上記の測定時の背圧を測定した。
500mlセパラブルフラスコ内で1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(Aldrich社製)60gにセルロース粉末3.86g(フナコシ株式会社製)を加え、温水バスにセットし95℃に加熱し、2時間攪拌を行い溶解してセルロース溶液を得た。別の500mlセパラブルフラスコ内でトルエン(和光純薬工業社製)200mlにエチルセルロース45(和光純薬工業社製)16gを加え、温水バスにセットし80℃で2時間攪拌を行い溶解してエチルセルロース含有トルエンを得た。さらに別のセパラブルフラスコ内でトルエン150mlにエチルセルロース45を12g加え、温水バスにセットし80℃で2時間攪拌を行い溶解した後、0.2M硫酸ナトリウム水溶液62.5mlを加え400rpm、80℃で30分間攪拌を行いW/O型エマルジョンを得た。次に上記セルロース溶液にグリセロールポリグリシジルエーテル(製品名:エピオールG−100、日油社製)0.4gを加え、さらに上記エチルセルロース45含有トルエンを加えて300rpm、90℃で4時間撹拌した。この懸濁液に上記W/O型エマルジョンを加え300rpmで撹拌しながら室温に冷却した。その後、エタノール1500ml中に注いで撹拌し、静置の後デカンテーションにより上澄み液を除去した。さらにエタノール1500mlでデカンテーションを2回行った後、エタノール及び純水で濾過洗浄を行い、さらに水浴中で篩分級して沈降体積50mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は64μm、C.V.値は41%であった。
実施例1で得られた粒子25ml(沈降体積)を25mlの純水に懸濁し、さらに32重量%硫酸ナトリウム水溶液40mlを加えた。撹拌下で45%水酸化ナトリウム水溶液1ml及びNaBH4200mgを加え、50℃に昇温した。50℃で撹拌を継続しながら、45wt%水酸化ナトリウム水溶液1.5ml及びエピクロロヒドリン(和光純薬工業社製)1.2mlを1時間おきに計12回加え、さらに12時間撹拌を継続した。その後、上記の懸濁液を冷却し、純水、エタノール、純水の順で濾過洗浄を行い、さらに水浴中で篩分級して沈降体積25mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は62μm、C.V.値は40%であった。
実施例2で得られた粒子5ml(沈降体積)をサクションドライし、水を加えて計7mlの懸濁液とした。上記の懸濁液に5M水酸化ナトリウム水溶液0.8ml、NaBH424mg、及びエピクロロヒドリン(和光純薬工業社製)4mlを加え、25℃で8時間振とうした。その後、上記の反応液を純水、エタノール、純水の順で濾過洗浄を行い、沈降体積5mlの粒子を得た。
実施例3で得られた粒子5ml(沈降体積)を、プロテインA(製品名:rPA50、RepliGen社製)102mgを含む1.5M硫酸ナトリウム、0.1Mリン酸バッファー(pH6.8)45mlで懸濁した。上記懸濁液を25℃で24時間振とうしたのち、遠心して上澄み液を除いた。残存する粒子に1Mチオグリセロール、0.5M硫酸ナトリウム水溶液(pH8.3)45mlを加えて25℃で4時間振とうしたのち、0.1Mクエン酸バッファー(pH3.2)、0.1M水酸化ナトリウム水溶液、PBS(−)で順次洗浄し、沈降体積5mlの粒子を得た。
原料としてセルロースとプルランの2種類の多糖類の混合物を用いた以外は、実施例1の方法に従って粒子を製造した。すなわち、500mlセパラブルフラスコ内で1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(Aldrich社製)60gにセルロース粉末3.86g(フナコシ株式会社製)とプルラン0.39g(林原生物化学研究所社製)を加え、温水バスにセットし95℃に加熱し、2時間攪拌を行い溶解してセルロースとプルランの混合物の溶液を得た。別の500mlセパラブルフラスコ内でトルエン(和光純薬工業社製)200mlにエチルセルロース45(和光純薬工業社製)16gを加え、温水バスにセットし80℃で2時間攪拌を行い溶解してエチルセルロース含有トルエンを得た。さらに別のセパラブルフラスコ内でトルエン150mlにエチルセルロース45を12g加え、温水バスにセットし80℃で2時間攪拌を行い溶解した後、0.2M硫酸ナトリウム水溶液62.5mlを加え400rpm、80℃で30分間攪拌を行いW/O型エマルジョンを得た。次に上記セルロースとプルランの混合物の溶液にグリセロールポリグリシジルエーテル(製品名:エピオールG−100、日油社)0.4gを加え、さらに上記エチルセルロース含有トルエンを加えて270rpm、90℃で4時間撹拌した。この懸濁液に上記W/O型エマルジョンを加え270rpmで撹拌しながら室温に冷却した。その後、エタノール1500ml中に注いで撹拌し、静置の後デカンテーションにより上澄み液を除去した。さらにエタノール1500mlでデカンテーションを2回行った後、エタノール及び純水で濾過洗浄を行い、さらに水浴中で篩分級して沈降体積50mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は65μm、C.V.値は44%であった。
実施例5で得られた粒子を用い、実施例2に示した方法と同様の方法により、水沈降体積25mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は65μm、C.V.値は35%であった。
実施例6で得られた粒子を用い、実施例3に示した方法と同様の方法により、沈降体積5mlの粒子を得た。
実施例7で得られた粒子を用い、実施例4に示した方法と同様の方法により、沈降体積5mlの粒子を得た。
J.Chromatogr.A 1217(2010),1298−1304(前記非特許文献1)記載の方法に従って、セルロース粒子を製造した。すなわち、500mlセパラブルフラスコ内で1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリド(Aldrich社製)60gにセルロース粉末4.17g(フナコシ株式会社製)を加え、温水バスにセットし95℃に加熱し、2時間撹拌を行い溶解してセルロース溶液を得た。別の500mlセパラブルフラスコ内でmineral oil(heavy)(Aldrich社製)200mlにSpan85(分子量957)(和光純薬工業社製)9mlを加え、温水バスにセットし80℃で2時間撹拌を行い溶解してSpan85含有mineral oil(heavy)を得た。さらに別のセパラブルフラスコ内でmineral oil(heavy)150mlにSpan85 6.75mlを加え、温水バスにセットし80℃で2時間撹拌を行い溶解した後、0.2M硫酸ナトリウム水溶液62.5mlを加え400rpm、80℃で30分間撹拌を行いW/O型エマルジョンを得た。次に上記セルロース溶液に上記Span85含有mineral oil(heavy)を加え800rpm、100℃で10分間撹拌した。この懸濁液に上記W/O型エマルジョンを加え800rpmで撹拌しながら室温に冷却した。その後、エタノール1500ml中に注いで撹拌し、静置の後デカンテーションにより上澄み液を除去した。さらにエタノール1500mlでデカンテーションを2回行った後、エタノール及び純水で濾過洗浄を行い、さらに水浴中で篩分級して水沈降体積10mlの粒子を得た。この操作を複数回行い、必要量の粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は66μm、C.V.値は48%であった。
比較例1で得られた粒子を用い、実施例2に示した方法と同様の方法により、水沈降体積25mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は65μm、C.V.値は47%であった。
比較例2で得られた粒子を用い、実施例3に示した方法と同様の方法により、沈降体積5mlの粒子を得た。
比較例3で得られた粒子を用い、実施例4に示した方法と同様の方法により、沈降体積5mlの粒子を得た。
架橋剤であるグリセロールポリグリシジルエーテルの添加を除いた以外は、実施例1の方法に従って粒子を製造した。すなわち、500mlセパラブルフラスコ内で1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテート(Aldrich社製)60gにセルロース粉末(フナコシ株式会社製)3.86gを加え、温水バスにセットし95℃に加熱し、2時間攪拌を行い溶解してセルロース溶液を得た。別の500mlセパラブルフラスコ内でトルエン(和光純薬工業社製)200mlにエチルセルロース45(和光純薬工業社製)16gを加え、温水バスにセットし80℃で2時間攪拌を行い溶解してエチルセルロース含有トルエンを得た。さらに別のセパラブルフラスコ内でトルエン150mlにエチルセルロース45を12g加え、温水バスにセットし80℃で2時間攪拌を行い溶解した後、0.2M硫酸ナトリウム水溶液62.5mlを加え400rpm、80℃で30分間攪拌を行いW/O型エマルジョンを得た。次に上記セルロース溶液に上記エチルセルロース含有トルエンを加えて300rpm、90℃で10分間撹拌した。この懸濁液に上記W/O型エマルジョンを加え300rpmで撹拌しながら室温に冷却した。その後、エタノール1500ml中に注いで撹拌し、静置の後デカンテーションにより上澄み液を除去した。さらにエタノール1500mlでデカンテーションを2回行った後、エタノール及び純水で濾過洗浄を行い、さらに水浴中で篩分級して水沈降体積50mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は67μm、C.V.値は36%であった。
比較例5で得られた粒子を用い、実施例2に示した方法と同様の方法により、水沈降体積25mlの粒子を得た。得られた粒子の体積平均粒径は72μm、C.V.値は34%であった。
比較例6で得られた粒子を用い、実施例3に示した方法と同様の方法により、沈降体積5mlの粒子を得た。
比較例7で得られた粒子を用い、実施例4に示した方法と同様の方法により、沈降体積5mlの粒子を得た。
1.3項に記載の方法に従って、実施例2、実施例6、比較例2、及び比較例6の粒子の耐流速性を評価した。結果を表1と図1に示す。実施例2及び実施例6で得られる粒子は、比較例で得られる粒子と比較して一定線流速における背圧が低く、さらに比較例の粒子では圧密化が発生する大きな線流速での送液が可能であった。すなわち、実施例2及び実施例6の粒子は比較例の粒子よりも優れた耐流速性を示した。
1.4項に記載の方法に従って、実施例4、実施例8、比較例4、及び比較例8の粒子のヒトポリクローナルIgGに対する動的結合容量を評価した。結果を表2に示す。実施例4及び実施例8で得られる粒子は、比較例で得られる粒子と比較して、体積あたりのIgG結合容量が大きく、また背圧が低かった。
Claims (11)
- イオン液体に溶解した高分子を、前記イオン液体と相溶性の低い有機溶剤中で液滴分散させながら架橋剤と反応させる工程を含むことを特徴とする、架橋高分子粒子の製造方法。
- 分散液にイオン液体に相溶し且つ実質的に該高分子を溶解しない媒体を加え、液滴を凝固させる工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
- 高分子が、多糖類、及びそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2記載の方法。
- 多糖類が、セルロース、アガロース、キトサン、デキストラン、プルラン及びそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上である、請求項3記載の方法。
- 多糖類が、少なくともセルロース又はその誘導体を含む、請求項4記載の方法。
- 架橋剤がハロヒドリン類、ビスエポキシド類、ポリエポキシド類及びジビニルスルホンから選ばれる1種又は2種類以上である請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の方法により製造される架橋高分子粒子。
- 請求項7記載の架橋高分子粒子を用いたクロマトグラフィー用充填剤。
- 請求項7記載の架橋高分子粒子を用いた抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤。
- アフィニティーリガンドが導入された、請求項9記載の抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤。
- アフィニティーリガンドがプロテインAである、請求項10記載の抗体精製用クロマトグラフィー用充填剤。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010278513A JP5594113B2 (ja) | 2010-12-14 | 2010-12-14 | 架橋高分子粒子の製造方法、及び、架橋高分子粒子 |
US13/994,495 US9352298B2 (en) | 2010-12-14 | 2011-12-14 | Method for producing polymer particles, and polymer particles |
PCT/JP2011/078902 WO2012081616A1 (ja) | 2010-12-14 | 2011-12-14 | 高分子粒子の製造方法、及び、高分子粒子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010278513A JP5594113B2 (ja) | 2010-12-14 | 2010-12-14 | 架橋高分子粒子の製造方法、及び、架橋高分子粒子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012126796A JP2012126796A (ja) | 2012-07-05 |
JP5594113B2 true JP5594113B2 (ja) | 2014-09-24 |
Family
ID=46644204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010278513A Active JP5594113B2 (ja) | 2010-12-14 | 2010-12-14 | 架橋高分子粒子の製造方法、及び、架橋高分子粒子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5594113B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2014157606A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2017-02-16 | 国立大学法人京都大学 | 架橋された疎水化多糖ナノゲル粒子とその製造方法 |
KR101604272B1 (ko) | 2013-05-09 | 2016-03-25 | 주식회사 엘지화학 | 고흡수성 수지의 제조방법 |
JP2015199868A (ja) * | 2014-04-09 | 2015-11-12 | 東ソー株式会社 | 多孔性架橋セルロースゲル、その製造方法及びその用途 |
CN114276496A (zh) * | 2021-12-22 | 2022-04-05 | 苏州知益微球科技有限公司 | 一种交联塑料微球及其制备方法和应用 |
CN116554536A (zh) * | 2022-01-27 | 2023-08-08 | 江苏集萃智能液晶科技有限公司 | 高分子微粒及其制备方法和应用 |
CN115160603B (zh) * | 2022-06-07 | 2024-03-22 | 苏州百奥吉生物科技有限公司 | 一种高刚性大孔多糖微球及其制备方法 |
CN115044389B (zh) * | 2022-06-10 | 2024-01-19 | 北京航天试验技术研究所 | 一种胶质脱除剂、制备方法、应用以及燃料脱胶质的方法和设备 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008133269A1 (ja) * | 2007-04-24 | 2008-11-06 | Tokyo University Of Agriculture And Technology | イオン液体およびこのイオン液体からなるポリマー処理剤 |
JP5504596B2 (ja) * | 2007-08-31 | 2014-05-28 | Jnc株式会社 | 多孔性セルロースゲル、その製造方法及びその用途 |
CN102326075B (zh) * | 2009-02-20 | 2014-07-30 | Jnc株式会社 | 纤维素类凝胶、填充剂及填充剂的制法、免疫球蛋白制剂的制法 |
-
2010
- 2010-12-14 JP JP2010278513A patent/JP5594113B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012126796A (ja) | 2012-07-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2012081616A1 (ja) | 高分子粒子の製造方法、及び、高分子粒子 | |
JP5594113B2 (ja) | 架橋高分子粒子の製造方法、及び、架橋高分子粒子 | |
US5245024A (en) | Cellulose chromatography support | |
JP5504596B2 (ja) | 多孔性セルロースゲル、その製造方法及びその用途 | |
JP7497891B2 (ja) | 大孔径アガロース | |
JP5785553B2 (ja) | 多孔質粒子の製造方法、多孔質粒子、吸着体、およびタンパク質の精製方法 | |
US10836834B2 (en) | Separating agent for optical isomer | |
JP2016006410A (ja) | クロマトグラフィー担体およびそれを用いたタンパク質精製方法 | |
KR20140011337A (ko) | 다공질 셀룰로오스 비즈의 제조 방법 | |
JP5540368B2 (ja) | 光学異性体分離用充填剤 | |
JPWO2016159334A1 (ja) | 多孔質セルロース媒体の製造方法 | |
JP5594114B2 (ja) | 多糖複合粒子の製造方法、及び、多糖複合粒子 | |
JP5708300B2 (ja) | セルロースゲル | |
WO2019220866A1 (ja) | 多孔質セルロースビーズおよび吸着体の製造方法 | |
JP5578015B2 (ja) | セルロース粒子の製造方法、及び、セルロース粒子 | |
KR100843406B1 (ko) | 광학이성체 분리용 충전제, 그 제조방법 및 그 사용방법 | |
JP7378424B2 (ja) | 分離マトリクス及び分離方法 | |
JP3021641B2 (ja) | 改良されたセルロースクロマトグラフィー支持体 | |
CN107667135B (zh) | 多糖珠粒的制备方法 | |
JP2024127129A (ja) | 多孔質粒子、液体クロマトグラフィー担体、液体クロマトグラフィー装置、および生体高分子の分離精製方法 | |
JP2000256220A (ja) | 分離剤 | |
JP2023037724A (ja) | 多孔質粒子とその製造方法、およびこれを用いたクロマトグラフィー用充填剤 | |
XL Tan et al. | Parametric investigation of batch adsorption of proteins onto polymeric particles |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140708 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5594113 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |