JP5579228B2 - プラズマ重合膜の製造方法、画像形成方法、及びプラズマ重合膜 - Google Patents
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Description
即ち、本発明は、膜表面及び膜内部の双方が高い硬化度を示すプラズマ重合膜、及びその製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、画像移り等のない、定着性に優れた画像を形成可能な方法を提供することを課題とする。
少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、を含有する組成物に、プラズマ照射する。
好ましくは、重合開始剤として、光重合開始剤を用いる。
さらに好ましくは、重合開始剤として、高分子アゾ系重合開始剤を用いる。
さらに好ましくは、プラズマ照射を、窒素ガスプラズマ、又は、ヘリウムガスプラズマを用いて行う。
さらに好ましくは、プラズマ照射と同時に、又はプラズマ照射の前及び/又は後に、UV光を照射する。
さらに好ましくは、ラジカル重合性化合物が、分子内に2以上の重合性基を有する。
本発明の積層膜の製造方法は、本発明のプラズマ重合膜の製造方法によってプラズマ重合膜を製造すること、及びプラズマ重合膜の表面上に、有機溶媒を含む塗布液を用いた塗布により膜を形成すること、を少なくとも含む。
本発明の画像形成方法は、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、少なくとも1種の色材を含有するインクと、を含む組成物を、基材の表面に、画像様に配置すること;及び
組成物に、プラズマ照射して、プラズマ重合膜からなる画像を形成すること、を含む。
好ましくは、インクが水性インクであり、ラジカル重合性化合物が、分子内にアルキレンオキシ鎖を有する多官能アクリルアミド系モノマーである。
本発明のプラズマ重合膜は、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、を含有する組成物を、プラズマ照射によって重合させてなる。
好ましくは、厚さが、50〜5000nmである。
さらに好ましくは、重合開始剤として、光重合開始剤を用いる。
さらに好ましくは、重合開始剤として、高分子アゾ系重合開始剤を用いる。
さらに好ましくは、プラズマ照射を窒素ガスプラズマ、又は、ヘリウムガスプラズマを用いて行う。
さらに好ましくは、ラジカル重合性化合物が、分子内に2以上の重合性基を有する。
さらに好ましくは、プラズマ照射及びUV光照射されてなる。
即ち、本発明によれば、膜表面及び膜内部の双方が高い硬化度を示すプラズマ重合膜、及びその製造方法を提供することができる。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書中、「プラズマ重合膜」および「硬化膜」の用語は、自己支持性のある膜、及び支持体上に形成される層及び被膜のいずれも含む意味で用いられる。
本発明は、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、を含有する組成物に、プラズマ照射して重合させてなるプラズマ重合膜に関する。プラズマ照射による重合では、放電空間に導入され、プラズマ化されたガスを照射することで重合を進行させる。プラズマには、放電空間に導入されたガスが分解、励起、活性化、ラジカル化、及びイオン化等されることによって生じた活性種が種々含まれているので、プラズマ照射することにより、ラジカル重合性化合物を活性化させて、ラジカル重合反応を進行させることができる。光重合や熱重合と異なり、プラズマ照射による重合は、酸素によって阻害されず、プラズマ照射される膜表面からラジカル重合反応が進行する。それにより、高い表面硬度の膜を形成することができる。一方で、膜厚が厚い(例えば50nm以上)と、膜内部におけるラジカル重合反応の進行が不十分になり、基材からの剥離等が生じやすくなる場合がある。本発明では、重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、を含有する組成物をプラズマ重合させることで、膜内部の硬化性を損なうことなく、膜表面の硬化度が高い硬化膜を提供する。
重合率は、重合反応前後の膜の赤外吸収を測定し、重合性基に起因する吸収ピークの強度を比較することで知ることができる。
本発明の重合開始剤としては、光重合開始剤、または、熱重合開始剤を用いることが好ましい。 光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤が使用できるが、本発明で使用し得る光重合開始剤は、窒素ガスを利用した窒素プラズマが、UV光を発光するので、UV光の照射によりラジカル等を発生するUV重合開始剤を利用するのがより好ましい。UV重合開始剤としては、α−アミノケトン類、α−ヒドロキシケトン類、ホスフィンオキサイド類、オキシムエステル類、チタノセン類等種々のものを利用できる。市販品(例えば、IRGACURE907、DAROCURE1173、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE379、IRGACURE819、IRGACURE784、IRGACURE OXE01、IRGACURE OXE02等BASF社製等)を利用してもよい。
熱によりラジカルを発生させる熱重合開始剤としては、有機過酸化物として、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、アゾ系重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の他、V−30、V−40、V−59、V−65、V−70、V−601、VF−096、VAm−110、VAm−111(和光純薬社製)等を利用できる。
本発明の高分子アゾ系重合開始剤としては、例えば、アゾ基と該アゾ基の両端に導入される高分子ユニット(例えば、ポリジメチルシロキサンユニット、ポリエチレングリコールユニット等)とから構成される繰り返し単位を有する高分子アゾ系重合開始剤が挙げられる。高分子ユニットの分子量は、2000〜10000であることが好ましく、5000〜10000であることがさらに好ましい。高分子アゾ系重合開始剤の具体例としては、「ファインケミカル Vol.39、No.9、47-52、2010」等に種々記載されていて、参照することができる。市販品(例えば、VPS−1001、VPE−0201、VPE−0401、VPE−0601、和光純薬社製)を用いてもよい。
重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、を含有する組成物に、プラズマ照射してなるプラズマ重合膜の製造方法である。
なお、本発明における「大気圧プラズマ」における「大気圧近傍の圧力」とは、70kPa以上130kPa以下の範囲を指し、好ましくは90kPa以上110kPa以下の範囲である。
不活性気体による搬送方式の場合でも、WO2009/096785号明細書に記載の方式と同様にインライン方式でプラズマを塗膜表面に適用しうる。即ち、塗布法により有機薄膜形成用の塗膜を形成し、塗布工程の下流側に不活性気体とプラズマとを塗膜表面に適用しうる吹き出しノズルなどを設けることで、連続的に有機薄膜の形成が可能となる。
不活性気体を用いるプラズマ発生方式の場合、塗膜中に存在するラジカル重合性化合物にプラズマが直接働きかけることで重合反応、および硬化反応が効率よく開始、進行するので、通常は、酸素阻害抑制を目的として不活性気体雰囲気の閉鎖系環境を必要とする重合反応を、開放系で行っても、酸素阻害の影響を受け難く良好な硬化性を達成しうるという利点を有する。
プラズマ照射時の温度は、プラズマ照射される塗膜中の材料の耐え得る温度以下であることが好ましく、一般的には、−196℃以上150℃未満が好ましく、−21℃以上100℃以下がより好ましい。特に好ましくは、環境温度雰囲気下である室温(25℃)近傍である。
このように、本発明のプラズマ重合膜の製造方法は、通常塗布法において問題となる隣接層との界面における相溶や低分子量成分の拡散が抑制されるので、多層構造を有するプラズマ重合膜を、塗布法、連続法により、高い生産性で製造しうる。
重合開始剤及び連鎖移動剤の少なくともいずれか一方と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、少なくとも一種の色材を含有するインクと、を含む組成物を、基材(例えば、紙又はポリマーフィルム等)の表面に、画像様に配置すること;及び
前記組成物に、プラズマ照射して、プラズマ重合膜からなる画像を形成すること、
を含む画像形成方法である。
前記インクを基材表面に画像様に配置して、画像を形成する方法としては、インクジェット法、及びスプレーコート法等を利用することができる。
なお、実施例1〜5、7、8は、本発明の参考例である。
(1)実施例1
Journal of Polymer Science: Part A. Polymer Chemistry, Vol.47,2664頁,2009年に記載されている、下記に示すアクリルアミド系重合性化合物(1)の20質量部と、光(UV)重合開始剤の0.4質量部とを、メタノールに溶解させた塗布液を調製した。
上記塗布液をスピンコート法により、銅箔上に塗布して成膜し、膜厚500nmの塗膜を形成した。
塗膜に、株式会社魁半導体製、S5000型大気圧低温プラズマジェット装置(放電ガス:窒素)を用いて低温N2プラズマを30秒間照射し、重合反応を進行させて、硬化させ、膜厚500nmのプラズマ重合膜を形成した。
放電ガスをHeガスに変更して、Heガスプラズマを照射した以外は、実施例1と同様にして、膜厚500nmのプラズマ重合膜を形成した。
塗布液として光重合開始剤を含まない溶液を調製したこと以外は、実施例1とそれぞれ同様にして、膜厚500nmのプラズマ重合膜を形成した。
(4)比較例2
実施例1と同様に厚さ500nmの塗膜を作製し、UVランプとしてUV LIGHT SOURCE EX250(HOYA−SCHOTT社製)を用い、大気中にてUV照射量:1J/cm2となるように、UV照射を行った。
実施例1おいて銅箔上に塗布した塗布量を変更し、膜厚1000nmのプラズマ重合膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3のプラズマ重合膜を形成した。
また、実施例1と同様にして塗膜を作製し、大気中にてUV照射を行った後、次にプラズマ照射を行い、実施例4のプラズマ重合膜を形成した。
比較例1において銅箔上に塗布した塗布量を変更し、膜厚1000nmのプラズマ重合膜を形成したこと以外は、比較例1と同様にして、比較例3のプラズマ重合膜を形成した。
(6)−1 表面タック性
上記で作製した各プラズマ重合膜の表面に、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(膜厚50μm)を貼付した後、剥離し、PETフィルム上の異物(膜成分)の有無を、デジタルマイクロスコープVHX−100(キーエンス社製)を用いて観察した。
PETフィルムへの異物の付着の有無はプラズマ重合膜表面の硬化度の指標になる。PETフィルム上に異物の付着がなければ、表面硬化度が高い膜であり、PETフィルム上に異物の付着がある場合は、表面硬化度が低い膜である。
表面タック性は、以下の基準で評価した。
A:PETフィルム上に異物の付着が無く、表面硬化度が高く、表面タック性が無い。
B:PETフィルム上に異物の付着が有り、表面硬化度が低く、表面タック性がある。
JIS K−5400:1990に従い、1mmピッチの碁盤目を作製した。幅24mmのセロハン粘着テープを貼付したのち、剥離し、テープに付着した塗膜の個数を計測した。
テープへの付着の有無は、膜内部の硬化度の指標になる。膜内部の硬化度が低くなるほど、テープへの付着個数が多くなると言える。
碁盤目試験は、以下の基準で評価した。
A:テープに付着した塗膜の個数が、0〜10個である。
B:テープに付着した塗膜の個数が、11〜20個である。
C:テープに付着した塗膜の個数が、21〜100個である。
イソプロピルアルコールをプラズマ重合膜および比較例の重合膜の表面に100μL滴下し、回転数200rpmで20秒間スピンコートを行った。イソプロピルアルコール滴下前後の膜厚を、膜厚計XP−200(Ambios社商品名)を用いて測定し(25℃)、その変化率を算出した。
また、各プラズマ重合膜の重合率をVarian 3100 FT−IR(VARIAN Inc.社製)を用い、重合反応前後のプラズマ重合膜の赤外吸収を測定し、波数987cm-1の強度を比較することで算出した。
結果を下記表に示す。
(1)実施例5
酸化ジルコニウム微粒子(一次平均粒径15nm)13質量部と、分散材料(4−オクチル安息香酸)1.3質量部とを、共にトルエン10質量部に混合し、オムニミキサー、超音波分散機を用い、十分に攪拌し、分散させて酸化ジルコニウム分散液を得た。
酸化ジルコニウム分散液24.3g質量部、下記に示す2官能モノマー(2)(「NKエステルA−BPEF」新中村工業社製品名)10質量部、及びトルエン6質量部をスターラーにより攪拌し、溶解し、更に超音波分散機により酸化ジルコニウム粒子を十分に分散させ、モノマー塗布液前駆体を作製した。
株式会社製、粒径1.5μm)4.2質量部と、トルエン14質量部とを混合し、スターラー、超音波分散機にて攪拌し、分散させ、さらにこの分散液に、光(UV)重合開始剤「IRGACURE819」(BASF社製)を0.3質量部溶解させ、塗布液を調製した。
表面がメタクリル変性シランカップリング剤「KBM−503」(信越化学工業社製)にて処理されたUVオゾン処理されたガラス基板上に、膜厚5μmとなるように、塗布液をバーコート法にて塗布し成膜した。UV露光機「ECS−401GX」(光源メタルハライドランプ、アイグラフィックス社製)を用いて、大気中にてUV照射量:2J/cm2となるように照射し、かつ実施例1に記載の方法で、窒素プラズマ照射を行った。さらに、120℃で30分加熱することで、プラズマ重合膜を作製した。
実施例5において、プラズマ照射を行わなかったこと以外は、実施例5と同様にして比較例4の重合膜を作製した。
得られた重合膜について、表面タック性、碁盤目試験、及び耐溶剤評価1を、実施例1と同様に行った。
耐溶剤性評価2:
イソプロピルアルコールを含ませた綿棒で、プラズマ重合膜および比較例の重合膜の表面を拭き取り、耐溶剤性を評価した。
A:綿棒になにも付着することなく、耐溶剤性が有る。
B:綿棒に付着物があり、耐溶剤性が無い。
結果を、下記表に示す。
一方、比較例4においては、上記2官能性モノマー(2)が、イソプロピルアルコールへの溶解性が低く、膜厚変化が観察されなかったが、耐溶剤評価2が良くないことから、酸素による重合阻害が発生し、膜表面の重合が十分でないと理解できる。
なお、実施例5のプラズマ重合膜は、有機EL素子の光取り出し層として、使用できる。
(1)実施例6
(インク調製)
PB−15:1顔料分散液(顔料濃度9wt%)を20質量部と、下記2官能アクリルアミド系モノマー(3)の20質量部と、純水58質量部とを、スターラーにより攪拌、溶解し、更に超音波分散機により超音波処理して、インクジェット用インク前駆体を調製した。ついで、光(UV)重合開始剤:IRGACURE2959(BASF社製)を1質量部溶解させ、インクジェット用インクを調製した。
インクジェットプリンターDMP2831を使用して、PPC用紙(富士ゼロックス用紙)に印字し、60℃の恒温槽内で乾燥させて、厚さ4μmのベタ画像を作製した。UV露光機ECS−401GX(光源メタルハライドランプ、アイグラフィックス社製)を用いて、大気中にてUV照射量:2J/cm2となるように照射し、かつ実施例1に記載の方法で、窒素プラズマ照射を行った。
実施例6において、プラズマ照射を行わなかったこと以外は、実施例6と同様にして比較例5の重合膜を作製した。
上記で作製したプラズマ重合膜および比較例の重合膜について、実施例1及び5と同様にして、表面タック性、碁盤目試験、耐溶剤性評価1、及び耐溶剤性評価2をそれぞれ行った。結果を下記表に示す。
以上の結果から、インクジェット法を用いても、膜表面および膜内部は十分硬化したプラズマ重合膜を得られることが確認された。即ち、本発明により、画像移り等のない定着性に優れた画像形成方法が提供できる。
(1)実施例7
2官能アクリルモノマー(4)(「NKエステルA−BPE−20」新中村化学工業社製)20質量部と、高分子アゾ系重合開始剤(「VPE−0201」和光純薬社製)0.4質量部とを、メチルエチルケトン400質量部に溶解し、塗布液を調製した。
表面がメタクリル変性シランカップリング剤(「KBM−503」信越化学工業社製)にて処理されたUVオゾン処理されたガラス基板上に、膜厚500nmとなるように、塗布液をスピンコート法にて塗布し成膜した。実施例1と同様に窒素プラズマ処理を行い、大気中にてホットプレートを用いて80℃、5分間加熱乾燥を行い、プラズマ重合膜を作製した。
実施例7において、高分子アゾ系重合開始剤の代わりに、連鎖移動剤:3−メルカトプロピルトリメトキシシランKBM−803(信越化学工業商品名)を添加した以外には、実施例7と同様に、プラズマ重合膜を作製した。
実施例7において、プラズマ照射処理を行わないこと以外は、実施例7と同様に、比較例6の重合膜を作製した。
実施例8において、プラズマ照射処理を行わないこと以外は、実施例8と同様に比較例7の重合膜を作製した。
実施例1〜3と同様にして、各プラズマ重合膜および各比較例の重合膜について、表面タック性、碁盤目試験、及び耐溶剤性評価1をそれぞれ行った。結果を下記表に示す。
Claims (5)
- 重合開始剤と、少なくとも1種のラジカル重合性化合物と、少なくとも1種の色材を含有するインクと、を含む組成物を、基材の表面に、画像様に配置すること;及び
前記組成物に、プラズマ照射して、プラズマ重合膜からなる画像を形成すること、
を含む画像形成方法において、
前記重合開始剤として、光重合開始剤を用い、
前記プラズマ照射は、窒素ガスプラズマ、又は、ヘリウムガスプラズマを用いて行い、
前記プラズマ照射と同時に、又は前記プラズマ照射の前及び/又は後に、UV光を照射する、画像形成方法。 - 前記インクが水性インクであり、前記ラジカル重合性化合物が、分子内にアルキレンオキシ鎖を有する多官能アクリルアミド系モノマーである請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記プラズマ照射は、70kPa以上130kPa以下の条件下で生成された大気圧プラズマを用いて行う請求項1または2に記載の画像形成方法。
- 前記プラズマ照射は、窒素ガスプラズマを用いて行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
- 前記基材が紙であり、前記組成物をインクジェット法により基材表面に画像様に配置する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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