JP5564905B2 - 化粧板製造方法及びその方法により得られた化粧板 - Google Patents
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Description
そこで、生産効率を向上するために、接着剤を介して鏡面の化粧シートと基材を貼り合せて塗装品と同等の鏡面性を得る製造方法が行われている。この方法により化粧板を製造する場合には、接着剤として反応型ホットメルト接着剤が用いられている。この反応型ホットメルト接着剤は、常温では固体であり、加熱して融解させた状態で基材又はシートに塗布し、基材と化粧シートとを貼り合せる。
上記反応型ホットメルト接着剤の代表例であるウレタン系反応型ホットメルト(以下、「PUR」という。)は、成分の中に水分と反応する官能基(イソシアネート基)を含んでおり、冷却硬化後、基板や化粧シートに付着している水分やそれらを通して与えられる水分と反応する。反応後は、加熱をしても溶融せず、高い接着強度を有するという特徴がある。
しかしながら、PURよりなる接着剤を軟化温度以上になるように加熱するためラミネートロールの前段に加熱ロールを設け、後段に冷却ロールを設けるものであり、ラミネート時のラミネートロール及び接着剤の温度制御についての考慮がなされていなかった。
さらに、これらの方法では、化粧板の表面がゆらぐような(ゆず肌)外観変化を起こすことがあり、化粧板の鏡面性が損なわれる場合があった。
[1]接着剤を介して化粧シートと基材とを第1押圧手段で圧着して貼り合せる第1押圧工程を含む化粧板製造方法であって、該接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1と該接着剤の損失正接tanδが1である温度K(℃)とが下記式(1)で表わされる関係を有し、且つ該損失正接tanδピーク温度T(℃)における損失正接tanδが1より大きいことを特徴とする化粧板製造方法、
t1−K ≧ 0 (1)
[損失正接tanδの測定条件:パラレルプレート型レオメータを用いる動的試験により、周波数 0.16Hz(角速度ω 1rad/sec)、動歪ε 0.1%、温度傾斜Δt −2K/min にて測定する。]
[2]前記接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1と前記接着剤の損失正接tanδピーク温度T(℃)とが下記式(2)で表わされる関係を有することを特徴とする上記[1]に記載の化粧板製造方法、
t1−T ≧ 0 (2)
[3]前記第1押圧工程で前記接着剤を介して貼り合された前記化粧シートと前記基材とを、第2押圧手段で冷却圧着する第2押圧工程を含む化粧板製造方法であって、該接着剤の第2押圧手段による冷却圧着時の温度tCと該接着剤の損失正接tanδが1である温度K(℃)とが下記式(3)で表わされる関係を有することを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の化粧板製造方法、
tC−K < 0 (3)
[4]前記第1押圧手段が、加熱圧着手段である上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化粧板製造方法、
[5]前記第2押圧工程が、最終押圧工程である上記[3]又は[4]に記載の化粧板製造方法、
[6]前記接着剤が、反応型ホットメルト接着剤であることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれかに記載の化粧板製造方法、
[7]前記第1押圧手段が、平台プレス又はプレスロールであることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれかに記載の化粧板製造方法、
[8]前記第2押圧手段が、平台プレス又はプレスロールであることを特徴とする上記[3]〜[7]のいずれかに記載の化粧板製造方法、
[9]上記[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法で製造したことを特徴とする化粧板を提供するものである。
t1−K ≧ 0 (1)
ここで、損失正接tanδの測定条件は、パラレルプレート型レオメータを用いる動的試験により、周波数 0.16Hz(角速度ω 1rad/sec)、動歪ε 0.1%、温度傾斜Δt −2K/min にて測定するものである。
接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1 が接着剤の損失正接tanδが1である温度K(℃)以上であれば、鏡面性の良好な化粧板が得られるからである。接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1 の上限は特に限定されないが、(T+30)(℃)以下が好ましく、(T+25)(℃)以下がさらに好ましく、(T+20)(℃)以下が特に好ましい。
本発明においては、接着剤の第1押圧手段による圧着時の表面温度を接着剤の圧着時の温度t1と見做す。
また、上記式(1)を満足するためには、第1押圧手段の表面温度t2が接着剤の圧着時の温度t1(℃)以上かつ(t1+15)(℃)以下が好ましく、(t1+3)(℃)以上かつ(t1+15)(℃)以下がより好ましい。
t1−T ≧ 0 (2)
ここで、損失正接tanδの測定条件は、上記式(1)と同じである。
接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1 が接着剤の損失正接tanδピーク温度T以上であれば、鏡面性のより優れた化粧板が得られるからである。
tC−K < 0 (3)
ここで、損失正接tanδの測定条件は、上記式(1)と同じである。
第1押圧工程で該接着剤を介して貼り合された化粧シートと基材とを、第2押圧手段で冷却圧着することにより、鏡面性のさらに優れた化粧板が得られるからである。ここで、冷却圧着する第2押圧工程において、該接着剤の第2押圧手段による冷却圧着時の温度tCが、該接着剤の損失正接tanδが1である温度K(℃)より低いことが好ましく、この観点から、下記式(3−a)で表わされる関係がより好ましく、下記式(3−b)で表わされる関係がさらに好ましい。
tC−K ≦ −3 (3−a)
tC−K ≦ −5 (3−b)
温度tC には特に下限がないが、冷却し過ぎると作業性が低下し、かつ冷却費用が過大となるので、下記式(3−c)で表わされる関係が好ましく、下記式(3−d)で表わされる関係がより好ましい。
tC−K ≧ −20 (3−c)
tC−K ≧ −15 (3−d)
本発明においては、接着剤の冷却圧着時の表面温度を接着剤の第2押圧手段による冷却圧着時の温度tCと見做す。
また、上記式(3)を満足するためには、第2押圧手段の表面温度t4が接着剤の冷却圧着時の温度tC(℃)以下かつ(tC−25)(℃)以上が好ましく、(tC−3)(℃)以下かつ(tC−20)(℃)以上が特に好ましい。
図1に示すように、本発明の製造方法10の第1押圧工程において、工程ライン上流から搬送ロール11により基材60が搬送され、第1押圧手段、ここではプレスロールA16aに導かれる。また、化粧シート供給ロール12から供給される化粧シート40は、接着剤供給装置13の接着剤コーティングヘッド13aから供給される接着剤をバックアップロール14上で塗布されて、保温装置15により接着剤を所定の温度に保温されてプレスロールA16aに供給される。塗布された接着剤を介して、化粧シート40と基材60とが、プレスロールA16a、プレスロールB16b、プレスロールC16cを通過して圧着され貼り合わされる。このとき、第1押圧手段であるプレスロールA16aにより押圧される接着剤が第1押圧工程として上記式(1)で表わされる温度に制御されていることにより、鏡面性の良好な化粧板30が得られることになる。
さらに第2押圧手段であるプレスロールC16cにより押圧される接着剤が第2押圧工程として上記式(3)で表わされる温度に制御されていることにより、鏡面性にさらに優れた化粧板30が得られることになる。
上記式(1)を満足させるためには、第1押圧手段は、加熱圧着手段であることが好ましい。この加熱圧着手段によって塑性流動をより良く起こさせることができる。第1押圧工程は最初の押圧工程であることが好ましい。
また、第2押圧工程は、得られた形状を弾性支配が優勢となる温度領域まで冷却し、優れた鏡面性を維持固定化する観点から、最終押圧工程であることが好ましい。
プレスロール16が2つのプレスロールから構成される場合は、最初のプレスロールが第1押圧手段となり、2つ目のプレスロールが第2押圧手段となる。
第1押圧手段は、複数のプレスロールから構成されても良く、第2押圧手段も、複数のプレスロールから構成されても良い。また、第1押圧手段と第2押圧手段の双方が、それぞれ複数のプレスロールから構成されても良い。
以上、第1押圧手段及び第2押圧手段がプレスロールである場合を説明したが、第1押圧手段及び/又は第2押圧手段として平台プレスを用いても良い。
また、保温装置15は、非接触型の保温装置が好ましく、例えば、赤外線ヒーターは、温度制御が容易であり好ましく用いられる。
図2は、本発明における動的試験の測定機と測定方法の概要を示す模式図であり、温度制御機能付きパラレルプレート型レオメータを示す。可動プレート(直径25mm)21と固定プレート22とは平行であり、ギャップは1mmである。接着剤50aはこのギャップ間に充填され、駆動及び検出装置23により上記の動歪が与えられ、動的応力が検出される。
tanδ = G"/G' (4)
図3によれば、供試のPUR接着剤の損失正接tanδピーク温度Tは約70℃であり、42〜120℃にわたって損失正接tanδ値は1以上となっている。
図4に示すように、本発明の製造方法で得られる化粧板30は、化粧シート40と基材60とを反応型ホットメルト接着剤等(例えば、PUR接着剤)からなる接着剤層50を介して積層してなる。
PUR接着剤で使用可能なポリオール成分としては、例えば、ポリエステルジオール等のポリエステルポリオール、ポリエーテルジオール等のポリエーテルポリオール、又はこれらの混合物若しくは共重合物等が挙げられる。更に、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、ひまし油ポリオール、多価アルコール等、又はこれらの混合物若しくは共重合物が挙げられる。
また、ポリイソシアネート成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンイソシアネート等の脂肪族あるいは脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。これらの中で、加熱時の蒸気圧が低いジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いることが好ましい。
本実施形態で使用されるPUR接着剤としては、100〜130℃で溶融し、粘度が1000〜30000mPa・sのものが好ましく、その中でも特に初期接着力に優れることからポリエステルポリオールベースのPUR接着剤が好適である。特に、かかるPUR接着剤は、ポリエステルポリオールにポリエーテルポリオールやその他のポリオール、例えばアクリルポリオールを併用して得られるものが好適である。
なお、ポリウレタン反応性ホットメルトは市販されているものも利用することができ、例えばDIC(株)製、タイホースFH−100が挙げられる。
PUR接着剤の塗布量は、例えば、接着剤層50の厚さとして50〜150μmである。
基材60の厚さは、特に制限はないが、製造上の制限、及び重量の観点から、1〜50mmが好ましく、2.5〜30mmがより好ましく、4〜30mmがさらに好ましい。
このような高密度木質系繊維板としては、HDF(高密度繊維板)、ハードボード等が好ましく挙げられる。
低密度木質系繊維板は、JIS A5905−2003に規定される繊維板のうち、密度0.35g/cm2未満の木質系繊維板のことをいう。このような低密度木質系繊維板としては、インシュレーションボード、タタミボード、シージングボード等が挙げられる。
化粧シート40の厚さは35〜400μmであることが好ましい。
本発明に係る化粧シート40において所望により積層される絵柄印刷層42は、意匠効果を奏するために設けられ、着色樹脂層41により意匠効果を十分奏する場合は設けなくても良い。
上記絵柄印刷層42は、模様や文字等とパターン状の絵柄を表現する層である。絵柄印刷層42の絵柄は任意であるが、例えば、木目、石目、布目、砂目、幾何学模様、文字等からなる絵柄である。絵柄印刷層42は、通常は、印刷インキでグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷、昇華転写印刷、インキジェット印刷等公知の印刷法により形成する。
着色樹脂層41の厚さは35〜200μmであることが好ましく、絵柄印刷層42の厚さは、絵柄模様に応じて適宜選択すれば良い。
上記インキ又は塗料に用いる着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノンイエロー、ハンザイエローA、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(あるいは染料も含む)、アルミニウム、真鍮、等の金属粉末からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料、蛍光顔料等を、1種又は2種以上混合して用いる。
上述の着色樹脂層41又は絵柄印刷層42は、金属薄膜層等でも良い。金属薄膜層の形成は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。あるいはこれらの組み合わせでも良い。該金属薄膜層は、全面に設けても、あるいは、部分的にパターン状に設けても良い。
ここで(メタ)アクリルとはアクリル又はメタクリルを意味する。
プライマー層43の形成方法としては、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコート等のコーティング法によって形成することができ、また、転写法を用いることも可能である。
非晶質ポリエステル樹脂としては、市販されているものとして、例えば、イーストマンケミカル社製の商標「Eastar PETG 6763」(商品名)(押出グレード)が使用出来る他、既に樹脂シートとなっているものとしては、鐘紡株式会社による「カネボウPETシート」(商品名)、帝人株式会社による「テイジンテトロンシート」(商品名)、電気化学工業株式会社による「デンカA−PETシート」(商品名)、東洋紡績株式会社による「東洋紡PETMAXシート」(商品名)、長瀬産業株式会社による「NAGASE A−PETシート」(商品名)、ポリテック株式会社による「ポリテックA−PETシート」(商品名)、SAEHAN社による「SAEHAN APET SEET」(商品名)、三菱化学株式会社による「ノバクリアー」(商品名)、三井・デュポンポリケミカル社による「シーラーPT」(商品名)等が使用できる。なお、包装材料分野でA−PET(APETと表記することもある)と呼ばれている樹脂又は樹脂シートは、非晶質ポリエステル樹脂であり、PET−G(PETGと表記することもある)と呼ばれている樹脂又は樹脂シートも、非晶質ポリエステル樹脂である。
なお、透明樹脂層(単層ではなく、多層の場合は全体として)の厚さは、用途、層構成(単層、多層)等によるが、通常は35〜250μm程度である。
なお、上記紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系等の有機物の紫外線吸収剤の他に、粒径0.2μm以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
表面保護層45の厚さは1〜20μmであること好ましい。1μm以上であれば、耐摩耗性及び耐擦傷性が向上する。20μm以下であれば、成形性が向上し、自動車内装用途等の複雑な3次元形状への高い追従性を得ることができる。
上記熱可塑性樹脂のうち、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体等の(メタ)アクリル系樹脂を主成分とするものが好ましく、なかでもモノマー成分として少なくとも(メタ)アクリル酸エステルを含有する単量体を重合してなるものが好ましい。
また、分子中にカチオン重合性官能基を有する重合性オリゴマー等に対しては、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。
また、光増感剤としては、例えばp−ジメチル安息香酸エステル、第三級アミン類、チオール系増感剤等を用いることができる。
本発明においては、調製された塗工液を、着色樹脂層41等の表面に、硬化後の厚さが1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材11として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材11への余分な電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、樹脂層の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
評価方法
(1)損失正接tanδピーク温度、ピーク時のtanδ値及びtanδ>1となる温度
上述の方法により測定した。
(2)接着剤圧着時温度及びプレスロール表面温度
接触式赤外放射温度計(アズワン(株)製、商品名「デジタル温度計IT−2000(K式熱伝対IK−500)」)により測定した。
(5)鏡面性
化粧シートをラミネートされた化粧板の表面に蛍光ランプの光を斜めに写し、その写像の歪みを目視観察することよって、鏡面性が最も優れていた化粧板を評価7とし、化粧板表面にゆず肌が現れて鏡面性が劣った化粧板を評価1として、下記1〜7の相対評価基準に基づき評価した。
7: 化粧板表面の鏡面性が非常に優れていた。
6: 化粧板表面の鏡面性がさらに優れていた。
5: 化粧板表面の鏡面性がより優れていた。
4: 化粧板表面の鏡面性が優れていた。
3: 化粧板表面にゆず肌が認められず、鏡面性が良好であった。
2: 化粧板表面にゆず肌がわずかに現れ、鏡面性がやや劣った。
1: 化粧板表面にゆず肌が現れ、鏡面性が劣った。
鏡面化粧シート(大日本印刷(株)製、商品名「PIAFORTE」)を化粧シート供給ロールから巻き出し、接着剤供給装置の接着剤コーティングヘッドから供給される第1表記載のPUR接着剤を厚さ100μm塗布した。塗布時のPUR接着剤の温度は、80〜130℃であった。これを赤外線ヒーターで第1表記載の圧着時温度になるように保温しプレスロールに供給した。一方、工程ライン上流から搬送ロール11によりMDF(中密度繊維板)からなる基材を搬送し、第1押圧工程のプレスロールに供給し、加熱したプレスロールにおいてPUR接着剤を介して化粧シートと基材とを接着した。第1押圧工程のプレスロールは、最初のシリコーンゴムロールと2〜6番目の金属ロールとを併せ、6個のロールから構成される。第1押圧手段である各ロールでの圧着時の動歪は10%であった。加熱条件は第1表に示す。
実施例2〜4、12及び比較例2、6については、さらに、3個の金属ロールから構成される第2押圧工程のプレスロールを設け、第1押圧工程により加熱処理された化粧板の化粧シート面を冷却処理した。第2押圧手段である各ロールでの圧着時の動歪は10%であった。冷却条件は第1表に示す。
得られた実施例1〜15及び比較例1〜7の化粧板の鏡面性を評価した。結果を第1表に示す。
接着剤A: 日立化成工業(株)製、ポリエステル系
接着剤B: DIC(株)製、ポリエステル系
接着剤C: 三洋化成工業(株)製、ポリエステル系
接着剤D: DIC(株)製、商品名、ポリエステル系
接着剤E: DIC(株)製、ポリエステル系
接着剤F: アイカ工業(株)製、ポリエステル系
接着剤G: アイカ工業(株)製、ポリエステル系
11.搬送ロール
12.化粧シート供給ロール
13.接着剤供給装置
13a.接着剤コーティングヘッド
14.バックアップロール
15.保温装置
16.プレスロール
16a.プレスロールA
16b.プレスロールB
16c.プレスロールC
20.パラレルプレート型レオメータ
21.可動プレート
22.固定プレート
23.駆動及び検出装置
30.化粧板
40.化粧シート
41.着色樹脂層
42.絵柄印刷層
43.プライマー層
44.透明樹脂層
45.表面保護層
50.接着剤層
60.基材
Claims (8)
- 接着剤を介して化粧シートと基材とを第1押圧手段で圧着して貼り合せる第1押圧工程、及び該第1押圧工程で該接着剤を介して貼り合された該化粧シートと該基材とを、第2押圧手段で冷却圧着する第2押圧工程を含む化粧板製造方法であって、該接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1と該接着剤の損失正接tanδが1である温度K(℃)とが下記式(1)で表わされる関係を有し、該損失正接tanδピーク温度T(℃)における損失正接tanδが1より大きく、該温度K(℃)が該ピーク温度T(℃)よりも低温側にあり、該接着剤の第2押圧手段による冷却圧着時の温度t C と該接着剤の損失正接tanδが1である温度K(℃)とが下記式(3)で表わされる関係を有することを特徴とする化粧板製造方法。
t1−K ≧ 0 (1)
[損失正接tanδの測定条件:パラレルプレート型レオメータを用いる動的試験により、周波数 0.16Hz(角速度ω 1rad/sec)、動歪ε 0.1%、温度傾斜Δt −2K/min にて測定する。]
t C −K < 0 (3) - 前記接着剤の第1押圧手段による圧着時の温度t1と前記接着剤の損失正接tanδピーク温度T(℃)とが下記式(2)で表わされる関係を有することを特徴とする請求項1に記載の化粧板製造方法。
t1−T ≧ 0 (2) - 前記第1押圧手段が、加熱圧着手段である請求項1又は2に記載の化粧板製造方法。
- 前記第2押圧工程が、最終押圧工程である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧板製造方法。
- 前記接着剤が、反応型ホットメルト接着剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板製造方法。
- 前記第1押圧手段が、平台プレス又はプレスロールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化粧板製造方法。
- 前記第2押圧手段が、平台プレス又はプレスロールであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の化粧板製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法で製造したことを特徴とする化粧板。
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