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JP5561822B2 - 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物及び粒度分布のシャープな脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末の製造方法 - Google Patents

脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物及び粒度分布のシャープな脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、衣料用粉末洗剤の原料等として好適な脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物及びその製造方法、並びに衣料用粉末洗剤の原料等として好適な脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末の製造方法、該製造方法により得られる脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末及び該粉末を含有する繊維製品用又は食器用粉末洗剤組成物に関する。
脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩(以下、「MES」と称する)は、衣料用の粉末洗剤組成物を製造するための界面活性剤として広く用いられている。粉末洗剤組成物の製造方法は種々知られているが、その代表的な方法にMESの粉末を他の界面活性剤やビルダー等からなる粉末にドライブレンドする方法あるいは噴霧乾燥法などがある。
MESをドライブレンドする場合にはペースト状のMESを濃縮して固体状としたものを粉砕する。また、MESから噴霧乾燥法により粉末洗剤組成物を製造する場合、水分を多く含んだペースト状のMESを用い、ビルダー等と混合することにより洗剤スラリーを調製するのが一般的である。このとき、ペースト状のMESを製造した場所から遠く離れた場所で粉末のドライブレンドを行ったり、洗剤スラリーを調製することもある。その場合、国内外はもとより海外までペースト状のMESを輸送する必要がある。輸送するにはペースト状のMESではコストが高くなってしまうため、濃縮物として輸送する方が経済的である。MESの濃縮方法としてはこれまでに幾つかの方法が知られている(特許文献1〜4)。
しかし、濃縮物を固体状態で輸送すると、加重下にさらされたり、高温環境下にさらされたりして、固化してしまい、容器から排出するのが困難となる。また、塊状物となってしまうと、輸送先で粉末としたり、ペースト状に戻すのに支障をきたし、ハンドリング性に劣ることとなる。
また、粉末洗剤組成物は、界面活性剤、ゼオライト、アルカリ剤、染料等から構成され、造粒後、流動性や外観を改善するために整粒を目的として粉砕工程を設けることが多い。
脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩(MES)は、粉末洗剤組成物を構成する界面活性剤として広く用いられているが、MESの粉末を製造する場合、粉砕機へ粉末が付着するのを防止するため、一般的に、30℃よりも低い冷風を粉砕機に吹き込みながら行う(例えば、特許文献2)。
しかし、このようにして得られるMES粉末は、粒度分布が広く、粗粉や微粉の多い粉末となってしまう。粗粉が多いと水に溶けにくいという問題がある。微粉が多いと保存中に塊を形成してしまい、水に溶けにくくなるという問題がある。
これに対し、微粉や粗粉が少なく、粒度分布が狭い粉末は、上記問題を生じにくいのに加え、ゼオライト等の無機粉体と混ぜ合わせるのに分級せずに済み、工業的に有利であるという利点がある。
特開2004−210807号公報 国際公開第2004/111166号パンフレット 特開2003−105396号公報 特開2003−82395号公報
従って、本発明は、固化し難い脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、粉末洗剤組成物の製造においてMESのフレークを粉砕する際、粉砕機内部の温度を上げると粉砕されたフレークの粉砕機内部への付着が懸念されるため、30℃以下の低温で行うことが必須であり、そのため粒度分布が広くなることが課題であった。また逆に、粒度分布の狭いMES粉末を得るために、フレークや風、または粉砕機自体の温度を調整して、粉砕機内部の温度を高くして粉砕をすると、べたついて粉砕機に付着してしまうことも課題であった。
従って、本発明は、粉砕機への付着を抑制した、粒度分布の狭い脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩に特定の処理を施すことで新規な結晶状態に変換され、固化しにくい安定な構造となることを見出した。
すなわち、本発明は、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物であって、示差走査熱分析計を用いて測定される50〜130℃における熱吸収ピーク面積が、0〜130℃における全吸収ピーク面積に対して50%以上であることを特徴とする前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を提供する。
本発明はまた、(I)脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を、30℃以上、20000Pa以下の圧力において、少なくとも48時間維持する工程、
(II)脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を溶融し、得られた溶融物を、前記金属塩の準安定固体の融点以上であって前記固形物の融点以下の温度において5分以上維持する工程、又は
(III)脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を溶融し、得られた溶融物に、前記金属塩の準安定固体の融点以上であって80℃以下の温度において100(1/s)以上の剪断速度で剪断力を与える工程、のいずれかの工程を含むことを特徴とする前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の製造方法を提供する。
更に、本発明者らが鋭意検討した結果、MESの特定の結晶型を用いて粉砕すると、粉砕機付着がなく、高温で粉砕することができるためシャープな粒度分布を有するMES粉末が得られることが分かった。
すなわち、本発明は、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末の製造方法であって、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物であって、示差走査熱分析計を用いて測定される50〜130℃における熱吸収ピーク面積が、0〜130℃における全吸収ピーク面積に対して50%以上であることを特徴とする前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を、粉砕機内部の温度が30℃以上50℃以下の温度で粉砕することを特徴とする前記製造方法を提供する。
本発明はまた、上記製造方法により得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末を提供する。
本発明はまた、上記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末を含有することを特徴とする繊維製品用又は食器用粉末洗剤組成物を提供する。
本発明によれば、加重下、高温下といった過酷な条件下において保存しても固化しにくい脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物が得られる。
また、本発明によれば、粒度分布の狭い脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末を得ることができる。
本発明の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の原料となる脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩は、以下の式(1)で示される。
式(1)中、R1は、炭素数10〜20、好ましくは炭素数10〜18、より好ましくは炭素数10〜16の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基であり、R2は炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜2の直鎖又は分岐アルキル基であり、Mは、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオン、好ましくはアルカリ金属イオン、より好ましくはナトリウム又はカリウムであり、Xはアルカリ金属イオンの場合1、アルカリ土類金属イオンの場合1/2の数である。
本発明において、MESは一種単独を使用することもできるし、二種以上の混合物として使用することもできる。混合物であるのが好ましい。前記混合物が、上記式(1)においてR1が炭素数14の直鎖もしくは分岐のアルキル基またはアルケニル基である化合物を含有するのがさらに好ましい。前記混合物中、上記式(1)においてR1が炭素数14の直鎖もしくは分岐のアルキル基またはアルケニル基である化合物が40質量%以上、好ましくは60質量%以上、特に好ましくは80質量%以上の量で含まれるのが特に好ましい。
前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩は、公知の方法で製造することもできるし、市販品を使用することもできる。
脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩を結晶に変換する方法(熟成方法と記す場合もある)としては、例えば上記(I)〜(III)があげられる。脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩を結晶化できる方法であれば他の方法であってもよい。
原料となる脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩は、様々な結晶状態を取ることが知られている。例えば、2−スルホパルミチン酸メチルエステルナトリウムの安定結晶では無水、2水、5水、10水の結晶状態がある。報告によれば無水物の融点は112℃であり、前記2水塩の融点は70℃である(M. Fujiwara,et.al, Langmuir, 13, 3345 (1997))。
原料となるMESの結晶状態は特に限定されないが、MESを融解し、急冷すると、準安定固体を形成する。例えば、MESを100〜150℃で融解し、3分間以内の間に0〜40℃に冷却することにより、MESの準安定固体を得ることができる。準安定固体は液晶状態が過冷却して固体になったものと考えられる。MESの準安定固体は、X線回折により測定すると、面間隔が20-30Å,10-15Å及び3-5Åの間にピークトップを持つ3本の回折ピークを有する結晶構造を有することを特徴とする(図1)。
純粋なMESからは、このような準安定固体は形成されにくいが、硫酸メチル金属塩や脂肪酸スルホナート金属塩が混合していると、準安定固体状態を形成しやすい。しかし、硫酸メチル金属塩はペーストのMESの粘度を下げハンドリング性を向上させる。また準安定固体は急冷により容易に固体を形成するので製造上は好ましい状態と言える。従って、原料として用いる脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩としては、脂肪酸アルキルエステルからそのスルホナート金属塩を製造する際に発生する副生物である硫酸メチル金属塩や脂肪酸スルホナート金属塩を含有するのが好ましい。なお、硫酸メチル金属塩は下記式(2)で表される。脂肪酸スルホナート金属塩は、下記式(3)又は(4)で表される。
式(2)中、R3は炭素数1〜4の直鎖又は分岐アルキル基であり、M及びXは上で述べたとおりである。
式(3)及び式(4)中、R1、M及びXは式(1)について上で述べたとおりである。
特に、60〜98質量%の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩と、1〜10質量%の硫酸アルキル金属塩と、1〜10質量%の脂肪酸スルホナート金属塩とから製造されるのがより好ましい。MESの量が60質量%未満であると、その固体物性がMES以外の物質による影響が大きくなる。MESの量が98質量%を超えると、固体物性が大きく異なり製造時のハンドリング性が劣ってしまう。硫酸アルキル金属塩又は脂肪酸スルホナート金属塩の量が10質量%を超えると、MESの準安定固体から本発明の結晶型への変換速度が著しく遅くなる。中でも、前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩が、上記式(1)におけるR1が炭素数14の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基である化合物を、全脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の40質量%以上、好ましくは60質量%以上、特に好ましくは80質量%以上含有するのが好ましい。
本発明の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を得るための上記工程(I)は、MESの準安定固体を30℃以上、20000Pa以下の圧力において、少なくとも48時間維持する工程である。
30℃未満の温度で維持した場合、準安定固体から本発明の結晶型へ転換するが、その速度が極めて遅い。40℃以下の温度で維持するのが好ましい。40℃を超える温度で維持すると、準安定固体の場合、わずかに融解が観察され、このためMESの準安定固体が融着し、保存中に固化してしまう恐れがある。維持温度は30℃以上であれば一定温度である必要はなく、例えば断続的に加熱し、冷却しても良い。温度の設定方法は特に限定されず、例えばMESを容器に入れ、その外部環境を条件温度にしたり、容器そのものを条件温度に調整したり、容器の内部に条件温度の気流を流す、といった方法により行うことができる。容器としては、サイロ、フレキシブルコンテナバッグ、ドラム缶、クラフト袋、ポリエチレンバッグ等を使用することができる。
20000Paを超える圧力で維持すると固化する場合がある。実用上、保管のための容器への充填によりMES自体の荷重がかかり、特に底部への圧力がかかることは避けられない。ここでいう圧力は底面での圧力とし、圧力[Pa]=容器への充填質量[kg]×重力加速度g[m/s2]/容器底面積[m2]で定義される。12000Pa以下の圧力で維持するのが好ましい。更に500〜8000Paの圧力において維持するのが好ましい。
維持時間が48時間未満であると、準安定固体から本発明の結晶型への転換が十分でない場合がある。長くても6週間、好ましくは72時間以上である。
MESを上記条件で維持する間、MESを容器に入れて密閉状態を保ってもよいし、開放状態を保っても良いが、開放状態の場合、吸湿の影響があるので、好ましくは湿潤した空気との接触は避けた方が良い。
特に、30〜35℃、3000〜7000Paにおいて200〜400時間、維持するのが好ましい。
得られる脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物は、50℃以上の高融点を有するため、高温下で保存しても融解しにくい。
本発明の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を得るための上記工程(II)は、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を溶融し、得られた溶融物を、前記金属塩の準安定固体の融点以上であって前記固形物の融点以下の温度において5分以上維持する工程である。
この温度は、準安定固体の融点と結晶型の融点とから決定することができる。準安定固体の融点及び結晶型の融点は、示差走査熱分析計(DSC)により予め決定することができる。
例えば原料として上記式(1)で表される脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩を使用する場合、40℃以上であって90℃未満の温度で維持するのが好ましく、50℃以上80℃未満の温度で維持するのが好ましい。この範囲を外れると短時間で結晶型を形成しにくくなる。他方、維持時間が5分に満たないと固形物状態がDSCで規定される安定状態に達しない場合がある。
特に、55〜75℃において10〜500分、維持するのが好ましい。
本発明の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を得るための上記工程(III)は、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を溶融し、得られた溶融物に、前記金属塩の準安定固体の融点以上であって80℃以下の温度において、100(1/s)以上の剪断力を与える工程である。
上記工程(II)では、MESの溶融物を所定温度で所定時間放置することによりMES固形物を得られるが、本工程(III)では所定時間放置する代わりに剪断力を与える。剪断力を与えることにより、結晶型への転移が早くなる。
剪断力を付与する手段は特に限定されないが、例えば各種混練装置や押出造粒装置を用いて行うことができる。例えば、栗本鐵工所株式会社製KRCニーダー、Mazzoni S.p.a製Milling Prodder等の市販品を用いることができる。
剪断速度は、剪断速度=羽先端速度/クリアランスで規定される。本工程において剪断速度は100(1/s)以上であり、150(1/s)以上であるのが好ましい。100(1/s)未満だと攪拌処理が不足し、固形物状態がDSCで規定される安定状態に達しない場合がある。
剪断は、5秒以上であって5分未満の時間で行うのが好ましい。5秒より短い時間だと安定固体になりにくい。5分を超えると、一般に装置規模が極めて大きくなってしまう。
特に、55〜75℃において200〜5000(1/s)の剪断速度で剪断力を与えるのが好ましい。
本発明の結晶型MESのDSCピークは、準安定固体のMESのDSCピークとは異なる。上記式(1)におけるR1が14と16との混合物から製造されるMESを例にとって説明すると、準安定固体のDSCは、約35℃から約55℃の間に吸熱ピークが現れ、そのトップが約40℃から約50℃となる融解ピークが観察される(図2)。これに対し、結晶型のDSCは、約50℃以上での吸熱ピークが観察されるようになる(図3)。図2と図3とを対比すると、図3に示されるような結晶構造を有するMESは、図2に示されるような準安定固体のMESと異なり、40-50℃付近のピークが低減しており、より高温領域でも安定で
あると言える。さらに、本発明の結晶型のMESの吸熱ピークとしては、約50℃〜約70℃及び約70℃〜90℃付近に出現する複数のピークが観察され、水分率が低いと後者の吸熱ピークの絶対値が大きくなる。(図3-1、3-2)
本発明の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物は、示差走査熱分析計により測定される50〜130℃における熱吸収ピーク面積Aが、0〜130℃における全吸収ピーク面積Bに対して50%以上、好ましくは70%以上である。50%を下回ると固化しやすくなる。
本発明で規定するAとBとの比は、示差走差熱分析計を用いてアルミパン又はステンレスパンに分析対象を入れて所定昇温速度で昇温し、吸熱、発熱量の測定をすることにより決定する。この時、100℃以下で発熱ピークが観察されることがあるが、この場合には、発熱量を50℃以上の吸熱量から差し引いた値をAとする。Bについても同様に吸熱ピークの吸熱量から発熱ピークの発熱量の絶対値を差し引いた全吸熱量を用いる。
吸熱量を算出するために基準となるベースラインは、吸熱ピーク前後の直線部分結ぶ直線により定義される。
図4に示した模式図を見れば、当業者であればベースラインの決定及びピーク分割の仕方を容易に理解できるであろう。
融点はピークトップの値で規定される。例えば、準安定固体の融点は、図2で示される50℃以下のピークのピークトップで規定される。結晶型のMES固体の融点は、50から130℃の高温側のピークのピークトップの温度で規定される。例えば、図3−1、図3−2で示される高温側のピーク、即ち前者では88℃、後者では78℃で規定される。結晶型のMESの固体の融点は、MES中に含まれる他の成分や水分によっても変化し、また準安定固体から結晶型のMES固体への変化に伴い、その高温側のピークもシフトしていく。従って、結晶型MESの融点は、該当サンプルを入れたセルを、DSCで同様の測定を行い、少なくともすべてのピークの内で、最大ピークの10%以上の相対強度を持つ、最も高温側のピークの頂点の温度とする。なお、融点が不明確な場合はサンプルを45℃で1週間保管した後に測定すると、明確になる。
示差走査熱分析計としては、一般的に市販されている示差走査熱量計であれば使用可能であり、入力補償型、熱流束型のいずれもかまわない。例えば、Perkin Elmer Inc. Diamond DSCや、セイコーインスツル株式会社 EXSTAR 6000等の市販品を用いることができる。サンプルパンとしては、アルミ又はステンレス製を用いる。昇温速度は、1〜2℃/minであるのが好ましい。これより遅いとノイズが大きくなるためである。これより速いと微細なピークの検出ができなくなることがある。
本発明の結晶型MESをX線回折により測定すると、結晶格子に基づく反射と考えられる多数の反射が検出される(図5)。従って、本発明の結晶型MESは、一般的なブラベ格子を持つ分子結晶となっていると考えられる。ブロードな反射ピークが3つ観測される準安定固体のMESのX線回折(図1)と比較すると明らかに異なるため、MESが準安定固体であるか本発明で規定する結晶型であるかの区別は容易にできよう。
本発明の結晶型は、その成長方法によっては、顕微鏡によっても観察が可能である。準安定状態を溶融した状態を急冷した状態では、図6-1のように、均質な偏光を有する固体として観察されるが、溶融後、60℃に放置しておくと結晶が針状結晶として成長し(図6-2)、やがて、全体を占有するようになる(図6-3)。この図の場合のように、核を中心として、同心円状に結晶が成長したり、また、均質に針状結晶が成長する場合がある。
これら、DSC、X線回折、顕微鏡観察の結果より、本発明の結晶型MESは公知の準安定固体であるMESとは、明らかにその物理化学的な状態が異なっていると言うことができる。また、DSCとX線回折により、その存在を確認することが可能であるといえる。
本発明の結晶型MESは安定であり、本発明の結晶型以外のMESと共存した場合でも、本発明の結晶型MESが50%以上含まれることにより、たとえば40℃以上になるような高温環境下でもその溶融量が低減され、その結果、準安定固体MESの粘着性を軽減することで固化性も低減されると言うことができる。
本発明の結晶型MESの水分率は、10%以下であるのが好ましく、5%以下であるのがより好ましい。水分率が10%を超えると、本発明の結晶型MESの保存安定性が低下する傾向にある。その結果、低温での粘着性が増大し、保管並びに輸送性の改善の程度が著しく低下する恐れがある。下限は0.5%以上であるのが好ましい。
本発明の結晶型MESは、各種形態をとることができるが、フレーク又は粒子の形態であるのが好ましい。
フレークは、例えば、溶融した脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩含有物を冷却すると固体になるが、冷却する時に、ドラムフレーカー、ベルトクーラーなどを用い平板状固体とし、その後、解砕することにより製造することができる。フレーカー例としては、カツラギ工業株式会社製のドラムフレーカー、三菱マテリアルテクノ株式会社製のドラムフレーカーFLがあげられる。ベルトクーラーの例としては、日本ベルティング株式会社製のダブル・ベルト・クーラーやNR型ダブル・ベルト・クーラー、サンドビック株式会社製ダブルベルト冷却システムがあげられる。解砕機の例としては、ホソカワミクロ
ン社製のフレーククラッシャFCなどがあげられる。
本発明の結晶型MESの粒子の形態としては、例えばペレット、ヌードル、これらの解砕物、及び粉末(粉体)などがあるが、これ以外のものでも良い。
MES粉末は粉砕機を用いて調製できる。粉砕機例としては、ハンマーミル、ピンミルなどがあげられる。ハンマーミルとしてはホソカワミクロン株式社製のフェザミルFSやFitzpatrick Company製のFitzmillがある。
ペレット及びヌードルは、溶融した脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩含有物又はフレークを押し出し造粒機又は混練機に投入し、適当な径を持つダイス等を通すことにより製造することができる。冷却後、上述の解砕機等を用いて、適当な大きさに解砕する。押し出し造粒機の例としては、不二パウダル株式会社製ペレッターダブル、ツインドームグラン、ホソカワミクロン株式会社製、ギアペレタイザ、エクストルード・オー・ミックスがあげられる。
本発明の結晶型MESがフレーク又は粒子の形態をとる場合、以下で定義する平均径が少なくとも3mmであるのが好ましく、より好ましくは5mm以上であって、100mm以下であるのが好ましい。3mm未満であれば、接触点及び接触面積が大きくなり、温度が高くなっていく過程での粒子表面の粘着性の増大に耐えられず、固化しやすくなる。
平均径(3mm以上の場合)は以下のようにして決定する。即ち、フレーク又は粒子の最大長を有する軸をXとし、この軸に垂直な断面で最大長をもつ軸をY、この2つの軸と垂直な軸をZとして、フレーク又は粒子のサイズとして、上述のXの最大長、Yの最大長とZ軸での長さの加算平均を一つの粒子の代表径とする。この代表径を50個以上のフレーク又は粒子について測定を行い、重量平均値を取る。
フレーク又は粒子に粒径3mm未満の粉末を含むものついてはJIS Z8815の乾式ふるい分けにより、積算ふるい下百分率をロジンラムラー線図によりプロットし、同百分率が50%を、平均粒径として、上述の百分率に重量平均値として加算する。
本発明の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物は、更に細かく粉砕して脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末(以下、MES粉末と記す場合もある)として、繊維製品用粉末洗剤組成物や食器用粉末洗剤組成物に配合することができる。これらの粉末洗剤組成物に含まれる成分としては、アニオン性界面活性剤、例えば、MES、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルファオレフィンスルホン酸金属塩、アルキルサルフェート金属塩、石鹸金属塩や、ノニオン界面活性剤、例えば高級アルコールのアルキレンオキサイド付加物;ビルダー、例えば無機ビルダーとしてゼオライト、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム;アルカリ剤、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム;蛍光剤;漂白剤;漂白活性化剤;酵素;香料;柔軟剤、例えばベントナイト、カチオン化セルロース、粉末セルロース等があげられる。
本発明の結晶型MESのフレーク又は粒子の粉砕物(MES粉末)はMESの準安定固体の微粉砕物を配合した場合と比べて高温にさらされた場合でも、その粉末全体が高い流動性を保つことができる。
一般的な繊維製品用粉末洗剤組成物や食器用粉末洗剤組成物に配合する場合の配合量は、MESの含有量として1質量%以上で50質量%以下が好ましく、5%質量以上で40%質量以下であることが更に好ましい。配合量が1質量%以上で50質量%以下であると、流動性の高い粉末洗剤組成物を得ることができる。
MES粉末はコーティングすることで固化性を更に低減することができる。
コーティング剤としては無機粉体や有機酸塩等の粉体があるが、水溶性及び水不溶性いずれでもよく、また、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。無機粉体の例としては、A型ゼオライト等のアルミノ珪酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルカリ土類金属炭酸塩、非晶質シリカ、ホワイトカーボン(シリカ)、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、タルク、ベントナイト等の粘土鉱物、二酸化珪素、二酸化チタン、微粉砕された炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。このうち、アルミノ珪酸塩、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウムが好ましい。有機酸塩としては、ステアリン酸塩等の金属石鹸、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等がある。このうち、ステアリン酸塩が好ましい。
準安定固体のMESの微粉砕物の場合は、前述のコーティング剤をコーティングしても、高温で固化しやすい。
コーティング剤の量としては、MES粉末の質量を基準として、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは5〜10質量%で混合するとよい。1質量%未満では、固化性の更なる改善効果が見られず、30質量%をこえると、一般的な繊維製品用粉末洗剤組成物や食器用粉末洗剤組成物に配合する場合、他の成分の配合の自由度を低減することがある。
コーティング方法としては、MES粉末とコーティング剤との混合や、結晶型MESのフレーク又は粒子にコーティング剤を添加し、それを粉砕する方法が挙げられる。
コーティングされたMES粉末の平均粒子径は300μm以上3mm以下が好ましい。300μm以上であると、更なる固化性の低減が得られる。また3mm以上では、一般的な繊維製品用粉末洗剤組成物や食器用粉末洗剤組成物に配合する場合、これら組成全体の粒子の中で粒径が大きくなりすぎて、分級などの問題を生ずることがある。平均粒子径は、後述の実施例の<3mm未満の粉末の平均粒子径の測定>に記載の方法に従い測定された値である。
本発明の結晶型MES固形物を用いて粉砕を行うと、粉砕機付着がなく、高温で粉砕することができるためシャープな粒度分布を有するMES粉末が得られる。
MES粉末は粉砕機を用いて調製できる。粉砕機としては、前記結晶型MESを調製するのに使用できるものと同様なものを使用できる。
粉砕時の粉砕機内部温度は、特に制限はしないが、好ましくは30℃以上50℃以下であり、より好ましくは30℃以上であって40℃以下、特に好ましくは33℃以上であって38℃以下である。30℃未満であると、得られる粉末の粒度分布が広く、微粉が多くなる場合がある。50℃を超えると、粉末の粘着力が増えて、装置に対する付着が生じる場合がある。
粉砕機内部の温度は、特に限定されるものではないが、粉砕時に風を吹き込む場合は、風温を調整すること、また風を吹き込まない場合でもフレークの温度を調整することや粉砕機を外部から保温することなどにより制御することができる。また、粉砕機内部とは実際にフレーク等が砕かれているブレードやハンマー等が稼動している部分を囲い、保護している容器の内部を意味する。
特に、スクリーンを取り付けて粉砕するのがよい。スクリーンは、粗粉量が増えることが予想される場合は穴径2mmを、微粉量が増えることが予想される場合は穴径3mmを用いる。これは、当然のことながら、スクリーンの穴径が大きいと、粒径が大きくなり、スクリーンの穴径が小さくなると、粒径が小さくなる傾向があるからである。
本発明者らによれば、粉砕時に回転数(周速)を上げると、特に粗粉の量を減らすことができることがわかった。200〜8000rpmの回転数で粉砕するのが好ましく、600〜5000rpmがさらに好ましい。なお、回転数が大きくなると粒径が小さく、回転数が小さくなると粒径が大きくなる傾向がある。周速(回転解砕刃の先端の周速)での好適な範囲は、好ましくは20〜70m/s、より好ましくは30〜60m/s、更に好ましくは35〜55m/sである。
粉砕時間は、通常5秒〜5分である。
粉砕機は直列又は並列に多段配置してもよい。
本発明の製造方法により得られるMES粉末の粒度分布は、1000μm on50重量%以下及び、149μm pass10重量%以下であるのが好ましく、1000μm on8重量%以下及び、149μm pass8重量%以下であるのがより好ましい。粒度分布がこのような範囲にあると、溶解性の面で好ましい。粒度分布は、後述する実施例において説明するようにして求めることができる。
本発明の製造方法により得られるMES粉末(コーティングしていない場合)の平均粒子径は、300〜3000μmであるのが好ましく、400〜600μmであるのがより好ましい。平均粒子径がこのような範囲にあると、溶解性の面で好ましい。平均粒子径は、後述する実施例において説明するようにして求めることができる。
本発明の製造方法により得られるMES粉末の嵩密度は、0.55〜0.75kg/Lであるのが好ましく、0.60〜0.70kg/Lであるのがより好ましい。嵩密度がこのような範囲にあると、省スペースであり、溶解性が良好であるので好ましい。嵩密度は、JIS K 3362に準拠して測定することができる。
MES粉末を製造する際、無機粉体と共に粉砕してもよい。無機粉体としては、粉末洗剤組成物を製造するのに通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。好適には平均粒径0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.5〜30μmの無機粉体を使用するのが好ましい。無機粉体の平均粒子径が0.1μm未満であると、発塵性が悪化してしまう場合があり、100μmを超えてしまうと貯蔵時の分級による混合粉体の不均一化が生じてしまう場合がある。無機粉体の平均粒子径は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置、例えば株式会社堀場製作所製のPartica LA-950V2、東日コンピュータアプリケーションズ株式会社製、LDSA−1400A等によって測定することができる。
無機粉体は、仕上がり品の全量を基準として、好ましくは30質量%以下、より好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは5〜10質量%で混合するとMESの粉末物性改善に効果的である。無機粉体はMES粉末に必ずしも混合しなくてもよいが、混合することにより長期保存での粉末固化を更に効果的に防ぐことができる。30質量%を超えてしまうと混合粉体の流動性に問題が生じる。
無機粉体は、フレーク又はペレットを粉砕する前に粉砕機に投入してもよいし、粉砕中でも粉砕後でもよい。フレーク又はペレット、あるいは粉砕後のパウダーに混合するための装置としては、乾式混合に使用する装置であれば特に限定なく使用することができる。
具体例としては、水平円筒型混合機、V型混合機、撹拌造粒装置が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
調製例1〜10、12〜17
脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を製造するための原料として、フレーク状の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩(以下、「MESフレーク」と称することもある)を、以下のようにして調製した。
原料として、パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180)とを準備した。パルミチン酸メチルとステアリン酸メチルとを、炭素鎖長比が表1に示す割合(質量比)となるように混合した。
攪拌機を備えた容量1kLの反応装置に、前記脂肪酸メチルエステル混合物330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として、無水硫酸ナトリウムを脂肪酸メチルエステルの5質量%となる量で投入した後、攪拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSO3ガス(スルホン化ガス)110kg(原料メチルエステルに対して1.1倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込んだ。更に80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
エステル化槽に移送後、メタノール14kgを供給し、80℃においてエステル化反応を行った。更に80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
更に、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
ついで、この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35%過酸化水素水を純分換算で、AI(有効成分:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル金属塩)に対して純分で1〜2%となる量で供給し、80℃に保ちながら混合することにより漂白し、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩含有ペーストを得た。
得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩含有ペーストを、真空薄膜蒸発機(伝熱面:4m2、Ballestra社製)に200kg/hrで導入し、内壁加熱温度100〜160℃、真空度0.01〜0.03MPaにて濃縮し、温度100〜130℃の溶融物として取り出した。冷却された溶融物に含まれる脂肪酸メチルエステルスルホナートナトリウム塩(MES)は、JIS K3362に記載されているメチレンブルー(MB)逆滴定法で、またそのジナトリウム塩(DiNa)、メチル硫酸ナトリウム(MeSO4Na)及び硫酸ナトリウム(Na2SO4)を、液体クロマトグラフ法により測定した。測定条件は以下の通りである。
DiNa
カラム:Nucleosil 100-5SB (GLサイエンス社製)
溶離液:0.7%過塩素酸ナトリウム 水/メタノール(2/8 vol/vol)溶液
MeSO4Na及びNa2SO4
カラム:TSKgel SuperIC-Anion (東ソー製)
溶離液:1.7mM炭酸水素ナトリウム、1.8mM炭酸ナトリウム混合水溶液
水分率については、冷却されたMESの溶融物が固化した後、乳鉢で粉砕して、カールフィッシャー水分計(京都電子製、MKC-210)を用いて測定した。
結果を表1に示す。
ついで、この溶融物をベルトクーラー((株)日本ベルティング製)を用いて、20〜30℃まで0.5分間で冷却し、MESの準安定固体を得た。準安定固体の融点を、DSCを用いて測定した。結果を表1に示す。その後、解砕機((株)日本ベルティング製)を用いて準安定固体を解砕し、MESフレークを得た。
調製例11
原料として、パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)を、セパレート型丸底フラスコを用いて、窒素で希釈したSO3ガスで反応モル比(SO3/飽和脂肪酸メチルエステル)=1.2、反応温度80℃の条件にてスルホン化し、スルホン化生成物を得た。得られたスルホン化生成物を、80〜85℃で30分間熟成反応を行い、スルホン化を完結し、2−スルホパルミチン酸メチルエステルを得た。続いて、2−スルホパルミチン酸メチルエステル100質量部に対してメタノールを20質量部導入した後に、35%過酸化水素水を5.7質量部導入して、そのまま80〜85℃で30分漂白を行なった。このようにして得られた漂白酸に、所定の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を導入、SHIMAZAKI製ジェットアジター(TYPE:SJ)により激しく攪拌してpH7に調整した。得られたMES塩組成物を蒸発皿上で蒸発し、メタノールの除去及び濃縮化を行い、MES濃縮物を得た。得られた濃縮物を、株式会社入江商会製Bench-Kneader(PNV-1型)で、ジャケットに95℃の温水を通水しながら攪拌し、水分を2.6%まで濃縮した。得られた溶融物をステンレス板に挟み、冷却した後、手で解砕することによりフレークとした。
得られた溶融物を冷却後、各成分含有量については、前記調製例1〜10、12〜17に記載の測定法により測定を行った。
なお、表1記載の調製例1〜17の融点については、上記のようにして調製したフレークを以下の〔DSCによる融点、吸熱量及び発熱量の測定〕に述べるように、DSCで測定した。
〔実施例1〜10〕
後述する簡易試験に基づき、調製例1〜3、5、6、10、13又は15のMESフレークをセルに入れ、表2に示した温度及び圧力において、表2に示した期間放置した。
得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物のDSC及び固化性を測定した。固化性の測定は簡易試験により行った。結果を表2に示す。
〔比較例1〕
調製例4のMESフレークを熟成(結晶化)することなく、後述する簡易試験によりMESフレークのDSC及び固化性を測定した。固化性の測定は簡易試験により行った。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
後述する簡易試験に基づき、調製例3のMESフレークをセルに入れ、表2に示した温度及び圧力において、表2に示した期間放置した。
得られたMESフレークのDSC及び固化性を測定した。固化性の測定は簡易試験により行った。結果を表2に示す。
〔実施例11〕
フレキシブルコンテナバックを用いる試験に基づき、430Lのポリプロピレン製フレキシブルコンテナバッグ((有)古田商店)にポリエチレン製の内袋を入れ、そこに、調製例4のMESフレーク200kgを入れ、表3に示した温度及び圧力において、表3に示した期間放置した。
得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物のDSC及び固化性を測定した。固化性の測定はフレキシブルコンテナバックを用いる試験の評価基準に基づき行った。結果を表3に示す。
〔比較例3〕
放置温度を20℃とした以外は実施例11と同様にして、MESフレークのDSC及び固化性を測定した。結果を表3に示す。
〔実施例12〜15及び比較例4〜7〕
5Lのポリエチレン製の袋に、調製例1、3、6又は15のMESフレークを約1kg入れ、送風式恒温槽(ヤマト科学製、DN−61)で、表4に示した温度において表4に示した時間放置した。その後室温で冷却し、手で解砕することにより、フレークとした。
得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物のDSC及び固化性を測定した。
得られたMESフレークのDSC及び固化性を簡易試験により測定した。固化性の測定は簡易試験により行った。得られたMESフレークの融点は、後述の〔DSCによる融点、吸熱量及び発熱量の測定〕により測定した。結果を表4に示す。
〔実施例16〜20、比較例8〜12〕
調製例3、6、7、8又は9のMESフレークを加温し、表5記載の混練温度の溶融物とした。この溶融物を、ジャケットに表5記載の混練温度の温水を流したKRCニーダー(S2型、栗本鐵工所社製)に、600〜800g/minで投入して、表5記載の剪断速度で0.5分間混練した。その後、ニーダーから取り出した溶融物をステンレス板に挟み、冷却した後、手で解砕することによりフレークとした。得られたMESフレークのDSC及び固化性を測定した。固化性の測定は簡易試験により行った。結果を表5に示す。
〔実施例21〜25、比較例13〜17〕
調製例5、11、12、13又は15のMESフレーク1kgを表6記載の温度及び時間で熟成処理(結晶化処理)したMESフレークをスピードミル(粉砕条件:回転数1500rpm、スクリーン孔径2.0mm、粉砕機内部の温度25℃)粉砕して得られたそれぞれのMES粉末72gにゼオライト(アルミノ珪酸塩)(水澤化学株式会社製シルトンB)を8g混合してコーティングMES粉末を得た。得られたコーティング粉末について平均粒子径の測定、及び後述の簡易試験により固化性の測定を行った。結果を表6に示す。尚、比較例13〜17では熟成処理(結晶化処理)を行わなかった。表6中の「コーティング剤含有量」はMES粉末の質量を基準としたコーティング剤の含有量を示す。
〔実施例26〜30、比較例18〜22〕
以下のように調製して、MES粉末を粉体混合した粉末洗剤組成物を得た。
調製例18:粉末洗剤組成物の調製(1)
(スラリー調製工程)
傾斜角45°の2段傾斜パドル翼(翼長640mm、翼幅65mm)及び2枚の邪魔板(長さ600mm、幅50mm、壁面とのクリアランス30mm)を有する有効容積700Lの配合容器に25℃の水を加え傾斜パドル翼を120rpmで回転させつつ(配合終了まで撹拌は継続した)、珪酸Na、ポリアクリル酸Na、硫酸Na、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)及び炭酸Naの順にビルダー類を添加した。撹拌を継続しつつ、配合槽のジャケットに0.1MPa(ゲージ圧)のスチームもしくは8℃の冷水を通し、スラリー温度を50℃に調製し、その温度に保ちつつ1時間撹拌を継続した。このようにして、水分約42%のスラリー600kgを調製した。
(噴霧乾燥工程)
その後、向流式、塔径2.0m、有効長5.6mの乾燥塔に加圧ノズルを使用して400kg/hrの能力で乾燥塔上部からスラリーを供給及び噴霧し、噴霧乾燥粒子を得た。ノズルは特開平9−75786号公報の実施例2記載のものと同様のものを使用し、噴霧圧2〜3.5MPaで噴霧した。この時の乾燥塔での熱風温度は300℃、排風量は240m3/minであり、得られた噴霧乾燥粒子の水分は3.9%であった。得られた噴霧乾燥粒子の組成を表7に示す。
(粉末洗剤組成物の調製)
上記噴霧乾燥工程で得られた噴霧乾燥粒子(室温まで冷却されたもの)、酵素、漂白剤、漂白活性化剤及びMES粉末(直径50mm、長さ100mmのセルに、表1記載の調製例で得られたMESフレーク又はMES粒子120cm3を入れ、セルの上部に5000Paの荷重をかけ、表8に示すフレーク保管温度及び期間で熟成処理(結晶化処理)したMESフレークをスピードミル粉砕(粉砕機内部の温度35℃)して得られたもの)を用いて、表8に示した質量%になるように、ポリエチレンバッグ袋に充填し、袋ごと30回上下に手で振り混ぜた後、表8に示した質量%の香料を噴霧して洗剤粒子に賦香し、粉末洗剤組成物を得た。この組成物を、後述の<粉末洗剤配合物の流動性評価>に基づき、その流動性を評価した。結果を表8に示す。表8中の「MES粉末量」は粉末洗剤組成物の質量を基準としたMESの含有量を示す。また、表8中の「MES平均粒径」は、後述の<平均粒子径の測定>に従って測定したMES粉末の平均粒径である。尚、比較例18〜22ではMESフレークの熟成処理(結晶化処理)を行わなかった。
〔実施例31〜40及び比較例23〜26〕
調製例のMESフレークから製造した脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を粉砕することにより、前記固形物の粉末(MES粉末)を得た。
各実施例及び比較例で使用した脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の原料となるMESフレークの調製例番号及び結晶化手段を表9に示す。また、得られたMES固形物のDSCによる50〜130℃における熱吸収ピーク面積率を表9に併記する。
尚、表9に記載の結晶化手段(I)〜(III)は以下の通りである。
(I)430Lのポリプロピレン製フレキシブルコンテナバッグ((有)古田商店)にポリエチレン製の内袋を入れ、そこに、調製例1、3、4、6、13、16及び17のMESフレーク200kgを入れ、同バッグの下部底面基準で5880Paの圧力がかかるようにおもり(Na2SO4入りフレキシブルコンテナバッグ)を乗せ、表9に示した放置温度、放置期間及び放置圧力において、表9に示した期間放置した。
(II)調製例4、6及び14のMESフレークを、表9に示した放置温度において表9に示した放置期間放置した。その後室温で冷却し、手で解砕することにより、フレークとした。
(III)調製例3及び6のMESフレークを加温し、表9記載の混練温度の溶融物とした。この溶融物を、ジャケットに表9記載の混練温度の温水を流したKRCニーダー(S2型、(株)栗本鐵工所製)に、600〜800g/minで投入して、表9記載の剪断速度で0.5分間混練した。その後、ニーダーから取り出した溶融物をステンレス板に挟み、冷却した後、手で解砕することによりフレークとした。表9に混練温度と剪断速度を示す。
MES固形物の粉砕は、上記で得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を、粉砕機(フィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、DKA−3型))に投入し、処理速度180kg/hrで粉砕した。粉砕機回転数・周速、粉砕時の粉砕機内部の温度、スクリーンの穴径は、表9に示した通りである。粉砕時の粉砕機内部の温度は、粉砕機内部のスクリーン出直後の位置に、デジタル温度計センサー部を差し込み、粉砕直後の粉末温度を測定した。下記の<粉砕装置への付着状況の確認>、<粒度分布の測定>に基づいた結果を表9に示す。実施例31、比較例23については、各目開きの篩の重量頻度を表11に示した。
〔実施例41〜43、47〜49及び比較例27〜28〕
脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物と共に、無機粉体をフィッツミルに投入したこと以外は実施例31〜40と同様にして、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の粉末を得た。結晶化手段、無機粉体の種類及び量、粉砕時の粉砕機内部の温度、スクリーンの穴径は、表10に示した通りである。結果を表10にした。実施例42については、各目開きの篩の重量頻度を表11に示した。
〔実施例44〜46、50及び比較例29〕
脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物をフィッツミルで粉砕した後、無機粉体と混合したこと以外は実施例31〜40と同様にして、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の粉末を得た。得られたMES固形物のDSCによる50〜130℃における熱吸収ピーク面積率、結晶化手段、無機粉体の種類及び量、粉砕時の粉砕機内部の温度、粉砕機回転数・周速、スクリーンの穴径は、表10に示した通りである。結果を表10にした。
〔実施例51、52〕
調製例19:粉末洗剤組成物の調製(2)
(スラリー調製工程)
調製例18同様に、傾斜角45°の2段傾斜パドル翼(翼長640mm、翼幅65mm)及び2枚の邪魔板(長さ600mm、幅50mm、壁面とのクリアランス30mm)を有する有効容積700Lの配合容器に25℃の水を加え傾斜パドル翼を120rpmで回転させつつ(配合終了まで撹拌は継続した)、水酸化Naを添加し、水に溶解させた後、LAS−Hを添加して中和し、LAS−Naを生成させた(表12のLAS−NaはLAS−Hと水酸化Naの配合により中和生成した量を示す。生成LAS−Na:添加水酸化Na:添加LAS−H=10.00:1.25:9.36(質量比))。その後、珪酸Na、ポリアクリル酸Na、硫酸Na、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)及び炭酸Naの順にビルダー類を添加した。撹拌を継続しつつ、配合槽のジャケットに0.1MPa(ゲージ圧)のスチームもしくは8℃の冷水を通し、スラリー温度を50℃に調製し、その温度に保ちつつ1時間撹拌を継続した。このようにして、水分約42%のスラリー600kgを調製した。
(噴霧乾燥工程)
その後、向流式、塔径2.0m、有効長5.6mの乾燥塔に加圧ノズルを使用して400kg/hrの能力で乾燥塔上部からスラリーを供給及び噴霧し、噴霧乾燥粒子を得た。ノズルは特開平9−75786号公報の実施例2記載のものと同様のものを使用し、噴霧圧2〜3.5MPaで噴霧した。この時の乾燥塔での熱風温度は300℃、排風量は240m3/minであり、得られた噴霧乾燥粒子の水分は4.0%であった。
(粉末洗剤組成物の調製)
得られた噴霧乾燥粒子(室温まで冷却されたもの)、酵素、漂白剤、漂白活性化剤、実施例31で得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物粉末を用いて、表12に示した質量%になるように平円筒型転動混合機(円筒直径585mm、円筒長さ490mm、容器131.7Lのドラム内部壁面に内部壁面とのクリアランス20mm、高さ45mmの邪魔板を2枚有するもの)に投入し、充填率30%、回転数22rpm、25℃の条件で得られた洗剤粒子を混合しつつ、表12に示した質量%の香料を噴霧して洗剤粒子に賦香し、表12記載の実施例51、52の粉末洗剤組成物を得た。表12中の
「MES−Na(α−SF−Na)」とは、実施例31で得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物粉末であり、「その他少量成分」とは各原料から持ち込まれる副生成物等の合計である。
評価方法
〔DSCによる融点、吸熱量及び発熱量の測定〕
示差走差熱分析計としては、パーキンエルマー社Diamond DSCを用いた。アルミパンに実施例及び比較例で得られたMESフレーク20gをトリオブレンダー(トリオサイエンス 社製)で粉砕した後、5〜30mg入れ、0℃から130℃まで2℃/minの速度で昇温し、融点、吸熱量及び発熱量の測定を行った。準安定固体の融点は、最大ピークの頂点での温度とし、又、結晶型MESの融点は、該当サンプルを入れたセルを45℃で1週間保管した後、DSCで同様の測定を行い、少なくともすべてのピークの内で、最大ピークの10%以上の相対強度(ピーク高さ比)を持つ、最も高温側のピークの頂点の温度とする。また、この時の50℃〜130℃の吸熱量をA、0℃〜130℃の全吸熱量をBとして、(A/B)×100を求めた。
なお、100℃以下で発熱ピークが観察された場合、発熱量の絶対値を50℃以上の吸熱量から差し引いた値をAとした。またこの場合、Bについても同様に吸熱ピークの吸熱量から発熱ピークの発熱量の絶対値を差し引いた全吸熱量を用いた。
〔固化性の評価〕
<簡易試験>
以下の手順で簡易試験を行った。
なお、実施例1〜10及び比較例2については、前記工程(I)に相当する操作(結晶型MESに転換する操作)を実施した後、簡易試験を実施した。
−前記工程(I)に相当する操作−
直径50mm、長さ100mmのセルに、表1記載の調製例で得られたMESフレーク又はMES粒子120cm3を入れた。セルの上部に5000Paの荷重をかけ、表2記載の放置時間、放置温度で熟成操作を行った。
−簡易試験−
上述の熟成操作で得られた試料のセル、あるいは上述の熟成操作を実施しない比較例1及び表4記載(工程(II)に相当する)及び表5記載(工程(III)に相当する)の操作(結晶型MESに転換する操作)により得られたMESフレークまたは表6記載のMES粉末を120cm3を入れた直径50mm、長さ100mmのセルの上部に10000Paの荷重をかけ、45℃(表6記載のMES粉末の場合は40℃)の恒温槽に1週間保存してケーキを形成させた。形成させたケーキを目開き16mm(表6記載のMES粉末の場合は4.75mm)のふるいに入れ、10mmの高さから落下させた。このときの衝撃によってケーキが破壊され、フレーク同士の付着がなくなるまで(表6記載のMES粉末の場合はすべてがふるいを通過するまで)のケーキの落下回数を測定した。落下回数を評価指標とし、以下の基準で固化性を評価した。
〈評価基準〉
◎ :落下回数5回以内
○ :落下回数6回以上9回以内
× :落下回数10回以上
本発明では、〇以上を貯蔵時の固化性に関し良好な値とした。
<フレキシブルコンテナバックを用いる試験>
実施例11及び比較例3については、下記の前記工程(I)に相当する操作(結晶型MESに転換する操作)を実施した後、フレキシブルコンテナを用いる試験を実施した。
−工程(I)に相当する操作−
実施例11及び比較例3のMESフレークを、フレキシブルコンテナバッグに入れ、同バッグの下部底面基準で5880Paの圧力がかるようにおもり(Na2SO4入りフレキシブルコンテナバッグ)を乗せ、表3記載の放置温度及び放置期間にエージングブース(キャリーパック)(日測エンジニアリング株式会社製)で保管した。
−フレキシブルコンテナバックを用いる試験−
上述の熟成試験の後、11760Paの圧力がかかるように前述のおもり(Na2SO4入りフレキシブルコンテナバッグ)を変え、上述のエージングブースを用い45℃で1週間放置した後、下部排出孔からMESフレークを排出した。排出の様子を観察し、以下の指標で固化性を評価した。
〈評価基準〉
◎ :自然排出したもの
○ :自然排出したが塊状物があったもの
× :自然排出せず、外部からの打撃、圧力を必要としたもの
<粉末洗剤組成物の流動性評価>
表8の実施例26〜30、比較例18〜22の各組成の粉末洗剤組成物を、あらかじめ、切り目を入れて耐熱性テープ(マスキングテープ)で切り目を接続した直径50mm、高さ100mmのセル(図7)に50g入れて、10000Paの荷重をかけ、ポリエチレン袋で密閉したものを、45℃の恒温槽に2日間放置した後、容器ごとトレイの上に乗せた目開き16mmのふるい上に静かに置き、その後耐熱性テープをはがし、セルの側板を静かにはずす。上述粉末の崩れた部分はトレイ上に落ちるが、この落ちた部分の質量を電子天秤で測定した。この崩れ落ちた部分の全量に対する質量比率[単位:%]で、粉末の流動性を評価した。
<粉砕装置への付着状況の確認>
粉砕装置への粉末の付着状況は、装置を解体し、直接目視で確認した。以下の基準で評価した。結果を表9及び表10に示す。
◎:付着がない
△:つまってはいないが粉末が付着している
×:装置がつまる
<3mm未満の粉末の粒度分布の測定>
実施例21〜50及び比較例13〜29で得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の粉末の粒度分布を求めた。
粒度分布は、以下のようにして重量頻度(%)を算出することにより決定した。
即ち、目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、の9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1680μmの篩の上から100g/回の噴霧乾燥粒子サンプルを入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収する操作を行った。
この操作を繰すことによって1410〜1680μm(1410μm.on)、1190〜1410μm(1190μm.on)、1000〜1190μm(1000μm.on)、1000〜710μm(710μm.on)500〜710μm(500μm.on)、350〜500μm(350μm.on)、250〜350μm(250μm.on)、149〜250μm(149μm.on)、皿〜149μm(149μm.pass)の各粒子径の分級サンプルを得、重量頻度(%)を算出した。
得られた結果を以下の基準で評価した。
粗粉について(表9及び表10中「1000μm on」)
◎:1000μm onの重量頻度(%)が8%以下
○:1000μm onの重量頻度(%)が8%超〜10%以下
△:1000μm onの重量頻度(%)が10%超〜12%以下
×:1000μm onの重量頻度(%)が12%超
微粉について(表9及び表10中「149μm pass」)
◎:149μm passの重量頻度(%)が8%以下
○:149μm passの重量頻度(%)が8%超〜10%以下
△:149μm passの重量頻度(%)が10%超〜12%以下
×:149μm passの重量頻度(%)が12%超
なお、1000μm onと149μm passの評価が共に◎もしくは○であれば、粒度分布範囲がシャープとなり良好な粒度分布であるとした。逆にどちらかもしくは両方の評価に△もしくは×がある場合は良好な粒度分布ではないと判断した。
<3mm未満の粉末の平均粒子径の測定>
上で算出した重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%として、次式によって平均粒子径(重量50%)を求めた。
平均粒子径(重量50%径)=10(50-(c-d/(log b-log a) x log b))/(d/(log b-log a))
<3mm以上のフレーク又は粒子の平均径の測定>
フレーク又は粒子の最大長を有する軸をXとし、この軸に垂直な断面で最大長をもつ軸をY、この2つの軸と垂直な軸をZとして、フレーク又は粒子のサイズとして、上述のXの最大長、Yの最大長とZ軸での長さの加算平均を一つの粒子の代表径とした。この代表径を50個以上のフレーク又は粒子について測定を行い、重量平均値を取った。
実施例26〜30、51及び52、並びに比較例18〜22で使用した原料を以下に示す。
・炭酸Na:粒灰(ソーダアッシュジャパン(株)製)
・LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)(AV値(LAS−Hを1g中和するに要する水酸化カリウムのmg数)=180.0)なお、表5中ではNaOHと中和したLAS−Naとしての組成を示す。
・STTP:トリポリリン酸ナトリウム(太洋化学工業(株)製)
・珪酸Na:S50°珪酸ソーダ1号(日本化学工業(株)製)(SiO2/Na2Oモル比=2.15)
・ポリアクリル酸Na:アクアリックDL−453((株)日本触媒製)(純分35質量%水溶液)
・ゼオライト:A型ゼオライト(純分47.5質量%)(日本化学工業(株)製)
・硫酸Na:中性無水芒硝A0(四国化成(株)製)
・酵素:サビナーゼ18T(ノボザイムズジャパン(株)製)
・漂白剤:過炭酸ナトリウム(三菱瓦斯化学(株)製、SPC−D)
・漂白活性化剤:特開2007−153596号公報の実施例に記載の漂白活性化剤造粒物G
・香料:以下の組成から成る香料組成物
デカナール0.5%、オクタナール0.3%、ヘキシルシンナミックアルデヒド10.0%、ジメチルベンジルカルビニルアセテート8.0%、レモン油3.0%、リリアール6.0%、リラール2.0%、リナロール5.0%、フェニルエチルアルコール7.5%、トナリド2.0%、o−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート3.0%、ガラクソリド BB*2.0%、リナスコール2.5%、ゲラニオール1.0%、シトロネロール2.0%、ジャスモランジ2.0%、メチルジヒドロジャスモネート5.0%、ターピネオール1.0%、メチルヨノン3.0%、アセチルセドレン5.0%、レモニトリル1.0%、フルイテート1.0%、オリボン1.5%、ベンゾイン1.0%、シス−3−ヘキセノール0.5%、クマリン2.0%、ダマセノン0.2%、ダマスコン0.3%、ヘリオナール1.5%、ヘリオトロピン1.5%、アニスアルデヒド2.5%、ガンマーウンデカラクトン0.8%、バグダノール1.2%、トリプラール0.5%、スチラリルアセテート1.5%、キャロン0.1%、ペンタリド3.0%、オキサヘキサデセン−2−オン2.9%、エチレンブラシレート6.2%(*:BBはベンジルベンゾエート)
尚、香料成分の%は香料組成物中の質量%を示す。
準安定固体MESのX線回折ピーク 準安定固体MESのDSCピーク 本発明の結晶型MESのDSCピーク。図3−1は、水分率1.9%の準安定固体MESを35℃で4週間放置した後の結晶型MESのDSCピークである。図3−2は、水分率3.3%の準安定固体MESを35℃で4週間後放置した後の結晶型MESのDSCピークである。 吸熱量を算出するために基準となるベースライン及びピーク分割の仕方を示す模式図である。 本発明の結晶型MESのX線回折ピーク 本発明の結晶型MESの顕微鏡写真であり、この顕微鏡写真において上下方向の一辺は750μmに相当し、横方向の一辺は1000μmに相当する。 粉末洗剤組成物の流動性評価に用いるセルの模式図である。

Claims (11)

  1. 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物であって、前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩が下記式(1)で表され、示差走査熱分析計を用いて測定される50〜130℃における熱吸収ピーク面積が、0〜130℃における全吸収ピーク面積に対して50%以上であることを特徴とする前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物。
    式中、R1は、炭素数14又は16の直鎖又は分岐アルキル基であり、R2は炭素数1〜4の直鎖又は分岐アルキル基であり、Mは、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンであり、Xはアルカリ金属イオンの場合1、アルカリ土類金属イオンの場合1/2の数である。)
  2. 前記固形物に含まれる水分が10質量%以下であることを特徴とする請求項1記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物。
  3. 前記金属塩固形物が、60〜98質量%の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩と、1〜10質量%の硫酸アルキル金属塩と、1〜10質量%の脂肪酸スルホナート金属塩とから製造されることを特徴とする請求項1又は2記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物。
  4. 前記脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩が、前記式(1)におけるR1が炭素数14の直鎖又は分岐アルキル基である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩を含む混合物であって、前記式(1)におけるR1が炭素数14の直鎖又は分岐アルキル基である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩が、該混合物の全量を基準として、40質量%以上の量で含まれることを特徴とする請求項記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物。
  5. 粒子又はフレークの形態であり、その平均径が3mm以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物の製造方法であって、
    (I)脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を、30℃以上、20000Pa以下の圧力において、少なくとも48時間維持する工程、又は
    (III)脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩の準安定固体を溶融し、得られた溶融物に、前記金属塩の準安定固体の融点以上であって80℃以下の温度において100(1/s)以上の剪断速度で剪断力を与える工程、を含むことを特徴とする前記製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を粉砕して得られる、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を粉砕機内部の温度が30℃以上50℃以下の温度で粉砕することを特徴とする、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末の製造方法。
  9. 平均粒径0.1〜100μmの無機粉体の存在下において、脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩固形物を粉砕することを特徴とする請求項記載の製造方法。
  10. 請求項8又は9記載の製造方法により得られた脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末。
  11. 請求項7又は10記載の脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩粉末を含有することを特徴とする繊維製品用又は食器用粉末洗剤組成物。
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