JP5557686B2 - 断熱材および断熱材の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体上に、
固形分換算で、リン酸アルミニウム5〜50質量%と、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子40〜90質量%と、無機バインダー0〜10質量%とを含む被覆層が形成されてなり、
前記断熱性成形体と被覆層との界面において、前記断熱性成形体は、表面に亀裂を有し、前記被覆層は、前記被覆層を構成する成分が前記断熱性成形体表面の亀裂の凹部に貫入する貫入部を有してなる
ことを特徴とする断熱材、
(2)固形分換算で、前記被覆層に含まれるリン酸アルミニウムと、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子と、無機バインダーとの合計含有量を100質量部としたときに、さらに補強繊維を0.5〜10質量部含むものである上記(1)に記載の断熱材、
(3)前記被覆層を構成する算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子がアルミナ粒子またはシリカ粒子である上記(1)または(2)に記載の断熱材、
(4)前記貫入部は、平均深さが10〜1000μmである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の断熱材、
(5)ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体上に、
固形分換算で、リン酸アルミニウムの総量が5〜50質量%、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子の総量が40〜90質量%、無機バインダーの総量が0〜10質量%となるように、被覆層形成用分散液を塗布する
ことを特徴とする断熱材の製造方法、
(6)前記無機バインダーがpH1〜5のコロイダルシリカである上記(5)に記載の断熱材の製造方法
を提供するものである。
本発明の断熱材は、ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体上に、固形分換算で、リン酸アルミニウム5〜50質量%と、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子40〜90質量%と、無機バインダー0〜10質量%とを含む被覆層が形成されてなり、前記被覆層は、前記断熱性成形体との界面において、前記被覆層を構成する成分が前記断熱性成形体に貫入する貫入部を有してなることを特徴とするものである。
ナノ粒子含有圧縮成形体を構成するナノ粒子としては、一次粒子の平均径が3〜1000nmの範囲のものが好ましく、3〜100nmの範囲のものがより好ましく、3〜50nmの範囲のものがさらに好ましい。
一次粒子の平均径が小さいナノ粒子を用いることにより、二次粒子内に形成される空隙のサイズを低減することができ、さらに、この空隙のサイズを低減することにより、圧縮成形体内における空気の対流を効果的に抑制することができる。このため、例えば、一次粒子の平均径が10nm未満であるナノ粒子の圧縮成形体は、優れた断熱性を発揮することができる。
これ等の無機ナノ粒子のうち、シリカからなるナノ粒子(シリカナノ粒子)は、断熱性成形体の断熱性を効果的に高めることができる。
乾式シリカとしては、その表面にシラノール基等の親水基を豊富に有する親水性フュームドシリカ、又は当該親水性フュームドシリカの表面に疎水化処理を施すことにより製造される疎水性フュームドシリカを用いることができる。疎水性フュームドシリカの圧縮成形体は、親水性フュームドシリカの圧縮成形体に比べて、吸湿による断熱性の低下が起こりにくい。
チョップド繊維の平均繊維径が小さく、平均長さが長くなるほど、ナノ粒子含有圧縮成形体の可撓性を向上させ、当該圧縮成形体の変形に伴う亀裂の形成を効果的に抑制することができる。
なお、本出願書類において、上記平均繊維径および平均長は、測定試料となるチョップド繊維300〜500個の直径と長さを光学顕微鏡で測定したときのそれぞれの平均値を意味する。
ステープル繊維は、繊維径が0.1〜12μmの範囲のものが好ましい。また、ステープル繊維は、例えば、メルトブロー法により製造することができる。
繊維状物質の熱伝導率は、ナノ粒子又はその集合体の熱伝導率に比べて大きいことから、使用するナノ粒子含有圧縮成形体の熱伝導率を考慮した上で、繊維状物質の含有割合を決定することが好ましい。
上記輻射散乱材は、平均粒径が50μm以下、より具体的には1〜50μmであることが好ましく、また、1μm以上の波長の光に対する比屈折率が1.25以上であることが適当である。
こうした輻射散乱材を添加することにより、例えば800℃以上といった高温での熱伝導率を低減することができる。
上記BET比表面積は、圧縮成形の作製時に圧縮成形体を構成するナノ粒子の平均粒径や後述する圧縮条件を適宜調整することにより調整することができる。
すなわち、例えば、所定形状の型内にナノ粒子の粉末を敷き詰め、次いで当該型内で当該粉末を圧縮することにより、当該所定形状の圧縮成形体を得ることができる。また、例えば、ローラーを備えた圧縮成形装置にナノ粒子の粉末を連続的に供給し、当該ローラーによって当該粉末を圧縮することにより、長く連続的に延びる帯状の圧縮成形体を得ることができる。
すなわち、例えば、ナノ粒子と繊維状物質(例えば、チョップド繊維やステープル繊維)等を所定の重量比率で混合して、当該ナノ粒子の粉末内に当該繊維が分散された混合粉末を調製し、当該混合粉末を圧縮することにより、目的とする圧縮成形体を得ることができる。
また、有機エアロゲルとしては、炭素エアロゲルやポリイミド等の重合体エアロゲルを挙げることができる。
この中、シリカエアロゲルが多くの製造例があり、入手もし易い点で好ましい。エアロゲルの製造方法は例えば特表2004−517222公報に記載されている。
従って、エアロゲルは密度が低く、球状のナノ粒子が融合したクラスター構造をしている。また、エアロゲルは例えば平均径2〜7nm程度の極く小さな孔径を有する連続気泡構造体であり、大きな表面積を有する。
また、エアロゲルは、空気が格子状構造を越えて対流することができないため、対流による伝熱を効率的に抑制することができ、驚異的な断熱性を示す。気孔の平均的な大きさと密度は、製造時に制御することができる。
本発明の断熱材において、エアロゲル繊維体のBET比表面積は、特に制限はないが、上記ナノ粒子含有圧縮成形体と同様であればよい。
また、ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体の80℃における熱伝導率は、0.035W/m・K以下であることが適当であり、0.027W/m・K以下であることがより適当であり、0.025W/m・K以下であることがさらに適当である。
例えば、断熱性成形体が板状の構造を有する場合、その厚さは、例えば、1〜200mmの範囲とすることができ、好ましくは5〜150mmの範囲とすることができ、より好ましくは10〜100mmの範囲とすることができ、さらに好ましくは10〜70mmの範囲とすることができる。
リン酸アルミニウムの含有量が上記範囲内にあることにより、断熱性成形体表面に亀裂(ひび割れ)を形成させ、この亀裂に被覆層の形成成分が貫入して被覆層を強固に固定し得ることから、基材である断熱性成形体を構成する微粒子の脱離を抑制して、形状上の制約を受け難い断熱材を容易に提供することができる。
算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子の含有量が上記範囲内にあることにより、断熱材の耐熱性および強度を容易に向上することができる。
なお、本出願書類において、無機バインダーにはリン酸アルミニウムを含めないものとする。
無機バインダーとしては、コロイダルシリカが好適であり、pH1〜5のコロイダルシリカがより好適である。こうしたpHが1〜5の酸性のコロイダルシリカを使用することにより、酸性であるリン酸アルミニウムの反応が抑制される。したがって、後述する被覆層形成用分散液において、ゲル化などといった不具合が回避され、適度な流動性が確保される。その結果、被覆層形成用分散液を断熱材表面に好適に塗布することができる。
補強繊維としては、ワラストナイト、セピオライト粉末、アタパルジャイト、ショットレスセラミックスファイバー等を挙げることができる。
なお、上記平均繊維径および平均長は、測定試料となる補強繊維300〜500個の直径と長さを光学顕微鏡で測定したときのそれぞれの平均値を意味する。
上記貫入部の開口部の平均幅は、断熱性成形体の表面に対して、被覆層を構成するリン酸アルミニウム濃度に対応する濃度を有するリン酸アルミニウム溶液を塗布し、乾燥して、断熱性成形体の表面に亀裂を生じさせた後、走査型電子顕微鏡(SEM)で10箇所の亀裂の幅を測定した際の平均値を意味する。
上記被覆層の最表面には被覆層の層状部が形成され、被覆層の層状部の平均厚み(平均深さ)は、10〜1000μmであることが適当であり、25〜500μmであることがより適当であり、50〜200μmであることがさらに適当である。
上記被覆層を構成する貫入部の平均深さや層状部の平均厚みは、本発明の断熱材の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、それぞれ10箇所の貫入部の深さまたは層状部の厚みを測定した際の平均値を意味する。
さらにまた、本発明の断熱材は、80℃における熱伝導率が、例えば、0.035W/m・K以下であるものが好ましく、0.027W/m・K以下であるものがより好ましく、0.025W/m・K以下であるものがさらに好ましい。
本発明の断熱材において、25℃における熱伝導率が、0.024W/m・K以下であることにより、所望の耐熱性を発揮することができる。
本発明の断熱材の硬度が上記範囲内にあることにより、所望の強度を発揮することができる。
本発明の断熱材は、以下に詳述する本発明の断熱材の製造方法により作製することができる。
本発明の断熱材の製造方法は、ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体上に、固形分換算で、リン酸アルミニウムの総量が5〜50質量%、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子の総量が40〜90質量%、無機バインダーの総量が0〜10質量%となるように、被覆層形成用分散液を塗布することを特徴とするものである。
算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子や無機バインダーの具体例は、上述したとおりである。
被覆層形成用分散液に含まれるリン酸アルミニウムの総量が上記範囲内にあることにより、断熱性成形体表面に亀裂(ひび割れ)を生じさせ、この亀裂に被覆層の形成成分が貫入して被覆層を強固に固定し得ることから、基材である断熱性成形体を構成する微粒子の脱離を抑制して、形状上の制約を受け難い断熱材を簡便に作製することができる。
被覆層形成用分散液に含まれる算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子の総量が上記範囲内にあることにより、得られる断熱材の耐熱性および強度を容易に向上することができる。
被覆層形成用分散液に含まれる無機バインダーの総量が上記範囲内にあることにより、耐熱性および強度を維持しつつ、被覆層の構成成分を結合し易くなり、外表面における亀裂の発生を抑制して平滑性を向上させた断熱材を作製し易くなる。
被覆層形成用分散液が有機バインダーを含有する場合、被覆層形成用分散液に含まれる有機バインダーの総量は、固形分換算で、0.5〜5質量%であることが好ましく、1〜4質量%であることがより好ましく、1〜3質量%であることがさらに好ましい。
被覆層形成用分散液が補強繊維を含有する場合、被覆層形成用分散液に含まれる補強繊維の総量は、固形分換算で、1〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましく、2〜15質量%であることがさらに好ましい。
例えば、リン酸アルミニウムと算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子と無機バインダーとを、それぞれの総量が上記範囲内になるように液体媒体中に混合した、一液状の被覆層形成用分散液を調製してこれをナノ粒子を含んでなる断熱性成形体に塗布してもよいし、リン酸アルミニウムを必須成分として含む前処理用の被覆層形成用分散液と、リン酸アルミニウムを必須成分として含まない後処理用の被覆層形成用分散液を調製し、両分散液中のリン酸アルミニウム、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子、無機バインダーのそれぞれの総量が上記範囲内になるように塗布してもよい。
焼成温度は、600〜1300℃であることが好ましく、700〜900℃であることがより好ましい。また、焼成時の雰囲気は、特に制限されないが、空気雰囲気、酸素雰囲気または窒素雰囲気であることが好ましい。焼成時間は、0.5〜4時間が好ましい。
焼成処理を施すことによって、成形物の脱脂及び実使用時の収縮を防止することができる。
本発明の方法により得られる断熱材の詳細については、上述したとおりである。
(1)断熱性成形体の調製
一次粒子の平均径が15nmであるシリカ微粒子粉末80質量%と、平均粒径5μmの炭化ケイ素粉末20質量%とを混合した混合物を乾式プレス成形により、平板状の断熱性成形体(縦150mm、横100mm、厚さ25mm)を作製した。乾式プレス成形においては、断熱性成形体の嵩密度が250kg/m3となるようにプレス圧を調節した。
この断熱性成形体は、25℃における熱伝導率が0.01W/m・Kであった。
固形分濃度30質量%のリン酸アルミニウム水分散液と、算術平均粒子径が5μmであるアルミナ粉末と、固形分濃度20質量%の酸性コロイダルシリカ水分散液(pH3)とを混合して、固形分換算で、リン酸アルミニウム21.4質量%と、アルミナ粉末71.4質量%と、コロイダルシリカ7.1質量とを含む、固形分濃度55%の被覆層形成用水分散液を調製した。
上記(1)で得られた断熱性成形体の全面に、上記(2)で得られた被覆層形成用水分散液を所望の被覆層の厚さになるようにスプレーで塗布し、室温(25℃)下で6時間自然乾燥し、次いで105℃で6時間乾燥処理することにより、断熱性成形体上に被覆層が形成されてなる断熱材を得た。
上記断熱材の熱伝導率を周期加熱法により測定したところ、25℃における熱伝導率は0.01W/mKであった。
上記断熱材の硬度を、JIS K 7312に準拠した高分子計器(株)製アスカーゴム硬度計Type Cを用いて10回測定したときの平均値により算出したところ、84.7であった。
上記断熱材の表面に粘着テープ(Askul社製Cellohone tape 596-921)を貼り付けて剥がしたときの粘着テープ10mm2あたりの付着量(mg)を測定し、以下の基準により判断した。結果を表1に示す。
◎:粉の付着量が0.032mg/10mm2未満のもの
○:粉の付着量が0.032〜0.043mg/10mm2であるもの
△:粉の付着量が0.043mg/10mm2を超え0.065mg/10mm2以下であるもの
×:粉の付着量が0.065mg/10mm2を超えるもの
上記(3)の被覆層形成時における被覆層形成用水分散液の塗り易さを以下の基準により判断した。結果を表1に示す。
◎:スプレー塗布が可能なもの
○:スプレーでは塗布できないが刷毛なら容易に塗布が可能なもの
△:刷毛で塗布できるが容易ではないもの
また、上記断熱性成形体の表面に上記被覆層形成用水分散液に含まれる量と同量のリン酸アルミニウムを含む水分散液を調製し、塗布した後、自然乾燥させたところ、図2に示すように、断熱性成形体上に亀裂(ひび割れ)を形成し、このひび割れが貫入部を形成することが確認できた。貫入部の開口部における開口幅を測定したところ、開口部における平均幅は50μmであった。
実施例1(2)において、被覆層形成用水分散液の組成(固形分濃度)が表1〜表7のとおりになるように変更した分散液を使用し、実施例1と同様にして断熱材を作製した(表1〜表7においては、被覆層形成用水分散液調製時に使用した各成分量を質量部で記載するとともに、各成分の固形分換算量を質量%で記載する)。
実施例3〜実施例5、実施例14〜実施例18および実施例24〜実施例27においては、補強繊維としてワラストナイト(NYCO社製 NYAD−G)を、実施例19および実施例20においては、有機バインダーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)を、実施例22および実施例23においては、無機バインダーとして固形分濃度20質量%のアルカリ性コロイダルシリカ水分散液(pH10)をさらに使用いた。
また、実施例24〜実施例27においては、被覆層形成用水分散液の1回の塗布量を実施例1における塗布量の約1/4づつとし、それぞれ、3回、4回、6回、8回塗布することにより、塗布量の総量が表7に示す量になるようにした。
得られた各断熱材において、実施例1と同様にして、熱伝導率、硬度、粉っぽさ、塗り易さを測定した。結果を表1〜表7に示す。
実施例1(2)において、被覆層形成用水分散液の組成を表8のとおり変更して、この分散液を使用したことを除けば、実施例1と同様にして比較断熱材を作製した(表8においては、被覆層形成用水分散液中の各成分の含有割合を質量部で記載するとともに、各成分を固形分換算した質量%でも記載する)。
比較例1においては、固形分濃度20%の炭酸ナトリウム水溶液を用いた。
得られた各比較断熱材において、実施例1と同様にして、熱伝導率、硬度、粉っぽさ、塗り易さを測定した。結果を表8に示す。
(比較例5)
実施例1で用いた断熱性成形体に被覆層形成用分散液を塗布することなくそのまま比較断熱材とした。
得られた比較断熱材において、実施例1と同様にして、熱伝導率、硬度、粉っぽさを測定した。結果を表8に示す。
Claims (6)
- ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体上に、
固形分換算で、リン酸アルミニウム5〜50質量%と、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子40〜90質量%と、無機バインダー0〜10質量%とを含む被覆層が形成されてなり、
前記断熱性成形体と被覆層との界面において、前記断熱性成形体は、表面に亀裂を有し、前記被覆層は、前記被覆層を構成する成分が前記断熱性成形体表面の亀裂の凹部に貫入する貫入部を有してなる
ことを特徴とする断熱材。 - 固形分換算で、前記被覆層に含まれるリン酸アルミニウムと、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子と、無機バインダーとの合計含有量を100質量部としたときに、さらに補強繊維を0.5〜10質量部含むものである請求項1に記載の断熱材。
- 前記被覆層を構成する算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子がアルミナ粒子またはシリカ粒子である請求項1または請求項2に記載の断熱材。
- 前記貫入部は、平均深さが10〜1000μmである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の断熱材。
- ナノ粒子を含んでなる断熱性成形体上に、
固形分換算で、リン酸アルミニウムの総量が5〜50質量%、算術平均粒子径が0.5〜10μmである無機粒子の総量が40〜90質量%、無機バインダーの総量が0〜10質量%となるように、被覆層形成用分散液を塗布する
ことを特徴とする断熱材の製造方法。 - 前記無機バインダーがpH1〜5のコロイダルシリカである請求項5に記載の断熱材の製造方法。
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