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JP5555040B2 - 配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム - Google Patents

配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム Download PDF

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JP5555040B2 JP2010093702A JP2010093702A JP5555040B2 JP 5555040 B2 JP5555040 B2 JP 5555040B2 JP 2010093702 A JP2010093702 A JP 2010093702A JP 2010093702 A JP2010093702 A JP 2010093702A JP 5555040 B2 JP5555040 B2 JP 5555040B2
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Description

本発明は、複数の配電線(フィーダ)を有する配電用変電所の保護リレーシステムに適用され、各々の配電線保護リレーユニットの整定値において、各配電線保護リレーユニット間での合理的な設定を必要とする整定値の合理性チェック機能を備えた、配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムに関する。
電力系統における配電用変電所と配電線の電力設備においては、屋外に設置され、厳しい自然環境にさらされることも多く、様々な原因により地絡事故が発生することがある。これらの地絡事故に対して、母線を含む電力設備の保護や、事故の対象外の配電線に係る電力供給を円滑に行うために、配電用変電所における保護リレーシステムが設けられている。
一般的な配電用変電所の保護リレーシステムでは、複数の配電線を有する配電用変電所バンクの2次側母線を保護するための、母線(バンク)保護リレーに備えられた地絡過電圧検出要素が、母線に発生する地絡事故電圧を検出すると、前記複数の配電線に配備された各配電線保護リレーに対して、その検出を通報する信号を出力する。それを受けて、各配電線保護リレーは、その地絡事故電圧が消滅するまで、あらかじめ設定された各々の遮断順位整定の順に従って、各々の配電線の遮断器(CB:Circuit Breaker)を順次遮断(開放)していく。
また地絡事故発生元の配電線の遮断器が遮断され、その地絡事故電圧が母線において消滅した後は、あらかじめ設定された投入順位整定の順に従って、各々の遮断器を順次投入(接続)していく。
以上のように母線(バンク)保護リレーと各配電線保護リレーとが協調して、処理の起動及び、整定順位に基づいた、各配電線の遮断器の遮断/投入を実施する。このように、一般に順序遮断、あるいは地絡試開放と呼ばれる機能を実施している。
なお、以上において、例えば特許文献1のように各々の配電線保護リレーユニットの遮断/投入順位の整定値を操作員がそれぞれ配電線保護リレーユニット毎に設定していた。
特開平9−308137号公報
前記の従来技術では、各々の配電線保護リレーユニットの遮断/投入順位の整定値を操作員がそれぞれ配電線保護リレーユニット毎に設定する。そして、配電線保護リレーユニット間におけるそれらの合理性のチェック(照合)は操作員自身の判断に委ねられている。したがって、誤って複数の配電線保護リレーユニットに同一の順位整定値を設定するといった不合理な整定値設定を実施する可能性がある。
そこで、本発明はこのような問題点を解決するもので、その目的とするところは、これらの複数の配電線保護リレーユニット間において、不合理な整定値設定を未然に防止するものである。
前記の課題を解決して、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
すなわち、複数の配電線とそれぞれを遮断する複数の遮断器を有する配電用変電所の保護リレーシステムにおいて、前記複数の遮断器の開閉を制御し、かつそれぞれの作動条件を定める整定値情報を有する複数の配電線保護リレーユニットと、前記複数の配電線保護リレーユニットの作動条件を定める整定値情報を処理する情報処理手段と、を備え、前記情報処理手段は前記複数の配電線保護リレーユニットに個々に設定された整定値情報を互いに通信路を介して送受信し、前記複数の配電線保護リレーユニット間で前記整定値の配電線保護リレーユニット間での合理性を照合する。
かかる構成により、不合理な各配電線保護リレーユニットの整定値を事前にチェックして、警報を出す。
また、複数の配電線とそれぞれを遮断する複数の遮断器を有する配電用変電所の保護リレーシステムにおいて、前記複数の遮断器の開閉を制御し、かつそれぞれの作動条件を定める整定値情報を有する複数の配電線保護リレーユニットと、前記複数の配電線保護リレーユニットの作動条件を定める整定値情報を処理する情報処理機器と、を備え、前記情報処理機器は前記複数の配電線保護リレーユニットに個々に設定された整定値情報を通信路を介して受信し、表示し、照合し、編集しまたは編集を支援し、その後、前記通信路を介して、各前記配電線保護リレーユニットに、前記編集された整定値情報を配信する。
かかる構成により、合理的な各配電線保護リレーユニットの整定値を各配電線保護リレーユニットに配信する。
本発明によれば、これらの複数の配電線保護リレーユニット間において、不合理な整定値設定を未然に防止する。
本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの第1実施形態を示す図である。 本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの第2実施形態を示す図である。 本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムを適用する配電用変電所の配電線保護リレーユニットの構成例を示す図である。 従来の複数の配電線保護リレーユニットの遮断順位、投入順位整定値の設定例を示す図である。 従来の複数の配電線保護リレーユニットのタイマー時間整定値の設定例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1、図2にそれぞれ、本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの第1実施形態、および第2実施形態を図示している。
ただし、前記実施形態が理解されやすくするために、まず先に、本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの実施形態を適用する配電用変電所の配電線保護リレーユニットの構成例(図3)を示す。そして、この構成において、地絡事故の際の配電線保護リレーユニットの動作例を説明する。次に、その配電線保護リレーユニットにおける遮断順位、投入順位整定値(図4)について説明する。さらに配電線保護リレーユニットにおけるタイマー時間整定値(図5)について説明する。以上の本発明に関連する事項について述べた後に、図1、図2を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、以下において、配電線保護リレーユニット、または配電線保護リレーユニット装置を単に「保護リレー」と表記する場合がある。
(本発明の実施形態を適用する配電用変電所の保護リレーの構成例)
図3は、本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの実施形態を適用する配電用変電所の保護リレーの構成例を示す図である。この図は配電線(フィーダ、Feeder)の数が5回線である場合の構成例である。
図3において、配電用変圧器80の2次側の母線11は、母線遮断器(CBS)36を介して、配電用変電所バンク2次側母線(以下、単に「母線」と表記することもある)10に接続されている。配電用変電所バンク2次側母線10には、5台の遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35が配備され、それぞれに5系統の配電線(F1)21〜配電線(F5)25が接続されている。
また、図3において、配電線保護リレーユニットは「保護リレー」と略記され、それぞれF1保護リレー〜F5保護リレーとして図示されている。
5台の保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45は、それぞれ5台の遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35を制御している。したがって、これらの遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35を介して、それぞれ配電線(F1)21〜配電線(F5)25を遮断、投入する機能を有している。
また、配電用変電所バンク2次側母線10に発生する地絡事故電圧を検出する、配電用変電所バンク2次側母線電圧検出部(GPT:Ground Potential Transformer、以下、「母線電圧検出部」と表記する)37が設けられている。
また、母線電圧検出部(GPT)37を介して母線10の状態を検出し、母線遮断器36を制御する母線保護リレーユニット46が設けられている。
また、前記した保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45間で整定値情報を送受信するための配電線保護リレーユニット間通信路60と、前記した母線保護リレーユニット46と保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45との間で整定値情報を送受信するための配電線保護リレーユニット−母線保護リレーユニット間通信路61と、配電線・母線保護リレーユニット−パソコン間通信路62と、からなる。
なお、前記母線電圧検出部(GPT)37は母線10に発生する地絡事故電圧を検出するものであるが、ここで検出されるのは母線10に発生する地絡事故のみに限らない。配電線(F1)21〜配電線(F5)25に発生した地絡事故であっても、遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35を通って、異状な電圧が母線10に到達する場合には、母線電圧検出部(GPT)37が地絡事故電圧を検出する。
(地絡事故の際の保護リレーの動作)
次に、図3の配電用変電所バンク2次側母線10、もしくは、配電線(F1)21〜配電線(F5)25に地絡事故が発生した場合における保護リレーの動作について説明する。
配電用変電所バンク2次側母線10を保護する、母線保護リレー46に備えられた地絡過電圧検出要素(不図示)が、母線10に発生する地絡事故電圧を母線電圧検出部(GPT)37を介して検出すると、保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45に対して、その検出を通報する信号を、ON/OFF(オン・オフ)信号の母線・配電線保護リレーユニット間伝達用信号線70を通して伝達する。
地絡事故の地点は母線10であるか、配電線(F1)21〜配電線(F5)25のいずれかであるかは、当初は判らない。配電線(F1)21〜配電線(F5)25のいずれかに起きた事故であっても、母線10には影響が生じて、地絡事故電圧を母線電圧検出部(GPT)37が異状を検出する。地絡事故が検出された場合、まず、配電線(F1)21〜配電線(F5)25のいずれかで起きたという仮定の下に、対処する。つまり、配電線(F1)21〜配電線(F5)25の何処で起きたかを検知するために、遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35を保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45の制御によって、ひとつずつ順番に遮断する。遮断順位が一番早く設定された遮断器をまず遮断して、異状が治まるか否かを検出する。
異状が治まれば、この遮断器に接続されていた配電線の何処かで地絡が起きていたと判断する。そして、それ以上の遮断順位の遅い遮断器を遮断することはしない。
また、異状が継続していれば、前記遮断器で遮断した配電線においては異状なく、他の配電線における地絡であると判断して、遮断順位が次に設定された遮断器を遮断する。そして、異状が治まるか否かを母線電圧検出部(GPT)37が検出する。
異状が治まれば、この遮断器に接続されていた配電線の何処かで地絡が起きていたと判断する。異状がそのままであれば遮断順位が次の遮断器を遮断する。
この工程を遮断順位整定の順に繰り返していく。このようにして、配電線の何処かでの地絡であれば、前記した配電線の遮断器を順に繰り返す過程で、どの配電線での地絡かを判定することができる。
また、すべての配電線の遮断器(31〜35)を遮断しても異状が治まらない場合には、母線10における地絡であると判定して、母線遮断器36を遮断する。
以上の配電線(F1)21〜配電線(F5)25の遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35の制御を行うのは保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45である。また、母線10の母線遮断器36の制御を行うのは母線保護リレー46である。
以上のように、各保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45は、その地絡事故電圧が消滅する(母線電圧検出部(GPT)37で検知)まで、あらかじめ設定された各々の遮断順位整定の順に従って、各々の配電線の遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35を順次遮断(開放)していく。また地絡事故発生元の配電線の遮断器(CB)が遮断され、その地絡事故電圧が消滅した後は、保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45にあらかじめ設定された投入順位整定の順に従って、各々の遮断器(CB1)31〜遮断器(CB5)35を順次、投入(接続)していく。
以上のように母線保護リレー46と配電線保護リレー41〜45とが協調して、処理の起動及び、整定順位に基づいた、各配電線の遮断器31〜35の遮断/投入を実施する。以上は一般に「順序遮断」と呼ばれる機能である。なお、この順序遮断は「地絡試開放」とも呼称される。それは地絡の際に試験的に遮断器を開放(遮断)していく方法だからである。
(遮断順位と投入順位の整定)
次に、遮断器31〜35の遮断順位、及びその投入順位の整定について述べる。ただし、遮断器31〜35の制御は、それぞれ保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45によって行われるので、実際には保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45の遮断順位及びその投入順位の整定が問題となる。
各配電線(F1)21〜配電線(F5)25における遮断器31〜35の遮断順位及びその投入順位整定値の設定、つまり前記したように、保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45の遮断順位及びその投入順位の整定は、操作員がそれぞれの配電線保護リレーユニット(保護リレー)41〜45毎に個別に設定を実施する。したがって、場合によっては、複数の配電線保護リレーユニット(保護リレー)に同一の順位整定を設定するといった誤った設定操作を実施してしまう恐れがある。
なお、各配電線における各遮断器(つまりは各保護リレー)の遮断順位及びその投入順位整定値の設定は各配電線系統の重要度や緊急度等によって決められる。
遮断順位及び投入順位整定値の設定例を図4に示す。
(正しい各配電線(保護リレー)間の遮断順位/投入順位の整定値の設定例)
図4(a)は配電線F1〜F5における遮断器CB1〜CB5の遮断順位と投入順位を定めた一例である。
図4(a)において、F1〜F5の符号は、前記配電線(F1)21〜配電線(F5)25のF1〜F5の符号、あるいは保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45のF1〜F5の符号に相当している。
遮断器CB1〜CB5の遮断順位を、それを制御する保護リレーF1〜F5に対応して、Fについた番号の順に1から5の順番を割り当てている。これは保護リレーF1〜F5において、F1を1番目に、F2を2番目というように、番号に従って順番に作動させる、つまり配電線F1〜F5(したがって、遮断器CB1〜CB5)を保護リレーF1〜F5を制御することで遮断していくことを表している。
また、投入順位として、F5を1番として、Fについた番号の大きい方から順に1から5の順番を割り当てている。これは地絡事故電圧が消滅した後は、保護リレーF1〜F5(遮断器CB1〜CB5)において、F5を1番目に、F4を2番目というように、番号の大きい方から順番に投入していくことを示している。
以上の図4(a)においては、遮断順位と投入順位は順番に定められており、順位の重なりもなく、特に問題のない順位の設定であり、「正しい設定例」である。
次に、問題のある順位の設定例について述べる。
(不正な各配電線(保護リレー)間の遮断順位の整定値の設定例1)
また、図4(b)においては、投入順位は図4(a)と同一である。しかし、遮断順位において、F4を除くF1〜F3、およびF5は図4(a)の遮断順位と同一であるが、F4がF3と同一順位の3となっている。
(不正な各配電線(保護リレー)間の投入順位の整定値の設定例2)
また、図4(c)においては、遮断順位は図4(a)と同一である。しかし、投入順位において、F3を除くF1、F2、F4およびF5は図4(a)の投入順位と同一であるが、F3がF4と同一順位の4となっている。
ここで、図4(a)に示すように、遮断順位及び投入順位各々において、その順位設定が各配電線間で重複がなければ問題はない。
しかし、図4(b)または図4(c)の設定例のように複数の配電線で順位設定が重複するような整定値設定の場合、その複数の配電線遮断器の遮断や投入が同時に実施されることになる。
図4(b)の場合のように、複数の配電線遮断器の遮断が同時に行われ、かつその遮断によって、地絡の異状が消滅した場合には、その複数の遮断器の先の配電線の何処かで地絡が起こっていたことになるが、その対象となる配電線が同時に複数の遮断器で遮断されているので、そのいずれかで地絡が起きていたかを判定することが困難となる。
図4(b)の場合では、もし遮断順位3番目のF3とF4の遮断時において、地絡の異状が消滅した場合には配電線F3の地絡か、配電線F4の地絡かを判別できない。
また、図4(c)のように、複数の配電線遮断器の投入が同時に行われた場合には、仮にどちらかの配電線の系統に異状が残っていると、投入後、他の配電線の系統にも影響を与えるが、同時に投入されたどちらの配電線の系統に問題があったのか、判別することが困難となる。
また、他の例として、配電線の系統において負荷としてモータを多く含む場合には、電源投入時において過電流が流れることがあるが、それらの過電流が複数の配電線の系統で重なる恐れもある。
したがって、配電線遮断器の投入の際にも、同時に重なることなく、順番に行われていくことが望ましい。
図4(c)においては、投入順位4番目のF2とF3の遮断器が同時に投入される順位として設定されている。したがって、前記したような好ましくない状況が発生する恐れがある。
これらのように同時遮断や同時投入を避ける必要のある配電線保護システムの場合では、このような同時の順位が存在する設定は問題となる。
(各配電線間の時間設定)
また、遮断や投入においては、このような順位設定の場合だけでなく、各配電線(遮断器、保護リレー)での設定値に所定の時間差が必要とされ、各配電線間の時間設定の協調が必要とされる例も考えられる。
図5で、この各配電線(遮断器、保護リレー)の遮断や投入が行われるタイミングを定める、タイマー時間整定値の設定例に示す。
図5(a)、(b)においては、各配電線での投入順位または遮断順位における間隔の時間設定例を示している。ここでは各配電線での時間設定可能範囲は0〜300ms(1msステップ)で共通であり、各配電線での設定時間の差が50ms以上、必要な場合としての例である。
(正しい各配電線(保護リレー)間の時間整定値の設定例)
図5(a)においては、F5は投入もしくは遮断の指示が来てから10ms後に作動させるように設定している。また、F4は70ms後に作動させるように設定している。このためF5とF4の間隔は60msである。また、F3は130ms、F2は190ms、F1は250msと設定されているので、F5からF1まで、Fに添えた番号の大きい方から小さい方へ順番に60msの間隔で作動するように設定されている。この60msの時間間隔は、前提とした50ms以上であるので、正しく設定された例であり、好ましい動作が想定される場合である。
なお、F1〜F5の符号は図4の場合と同じく、配電線(F1)21〜配電線(F5)25のF1〜F5の符号、あるいは保護リレー(F1)41〜保護リレー(F5)45のF1〜F5の符号に相当している。
(不正な各配電線(保護リレー)間の時間整定値の設定例)
また、図5(b)において、F1、F2、F4、F5の設定されたタイマー時間は図5(a)と同一であるが、F3が100msと設定されており、F3とF4の時間間隔が30msしかない状態である。したがって、50ms以上の設定条件が満たされていないので、「不正な設定例」である。
なお、以上において、50ms以上という条件を設定条件としたが、これは単なる例であって、電力系統における特性は異なることもあるので、実態に合わせて設定条件を決定することが望ましい。
これらの図4、図5の場合において、他回線の配電線保護リレーユニットの整定値を共有し、互いに参照することが出来れば、不合理な望ましくない整定値設定を防止することができる。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1に本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの第1実施形態の構成図を示す。
各配電線保護リレーユニット41〜45(F1保護リレー〜F5保護リレー)において、各配電線保護リレーユニット間で所定の条件を満たす必要のある遮断順位整定値情報や投入順位整定値情報を含む整定値情報(401〜405)と、それらに配電線保護リレーユニット毎の配電線の回線番号情報(401〜405)を付加して、各配電線保護リレーユニット間通信路60を介して、互いに送信、および受信する。なお、配電線保護リレーユニット41〜45にはそれぞれに情報処理手段(不図示)が備えられている。
そして、配電線保護リレーユニット41〜45にそれぞれ備えられた情報処理手段(不図示)が、前記情報(401〜405)を受信する際は、上記にて付加された各配電線の回線番号情報から、それぞれの配電線毎の整定値を特定して、システム内の全配電線の全リレーユニットの整定順位情報406を受信する。
そして、各配電線保護リレーユニット41〜45のそれぞれのヒューマンインターフェイス表示(不図示)の一部に、これらの整定値情報406を表示する。
またこれらの各配電線の整定値情報406を参照して、他回線の整定値との合理性をチェック(照合)する(整定値照合表407)。
なお、図1において、整定順位情報406、整定値照合表407には遮断順位と投入順位しか示していないが、前記した各配電線のタイマー時間整定値の情報も含まれることもある。
そして、配電線保護リレーユニット(装置)の操作員がその整定値に要求されている所定の条件を満たさない設定操作をした場合には、前記情報処理手段(不図示)が警報情報を表示する。
なお、以上は配電線保護リレーユニット41〜45(F1保護リレー〜F5保護リレー)について説明したが、母線保護リレー46を含めたシステムもほぼ同様に構成できる。
また、この際には配電線保護リレーユニット−母線保護リレーユニット間通信路61が整定値情報406や警報情報の伝達に使用される。
(第2実施形態)
図2に本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムの第2実施形態の構成図を示す。
図2においては、情報処理手段である情報処理機器として、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)であるパソコン(PC)50が備えられている。各配電線保護リレーユニット41〜45において、各配電線保護リレーユニット間で所定の条件を満たす必要のある整定値情報(401〜405)と、それらに配電線保護リレーユニット毎の配電線の回線番号情報(401〜405)を付加して、配電線保護リレーユニット間通信路60、配電線保護リレーユニット−母線保護リレーユニット間通信路61、および配電線・母線保護リレーユニット−パソコン間通信路62を介して、パソコン50に送信する。
パソコン50は前記整定値情報(401〜405)を受信する際は、上記にて付加された各配電線の回線番号情報(401〜405)から、それぞれの配電線毎の整定値を特定して、システム内の全配電線の全リレーユニットの整定順位情報406を受信する。
パソコン50はこれらの配電線保護リレーユニット41〜45の各整定値情報(401〜405)を集約して表示、編集できるソフトがあらかじめインストールされている。パソコン50は、前記受信した整定順位情報406に基づいて、不合理性のない、所望の整定値設定になるように編集する。この編集はパソコン50が前記インストールされたソフトによって、自動的に行う。ただし、操作員が編集に介入することもできる。この場合は操作員が編集するのをパソコン50、または本実施形態の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムが支援する。
その後、パソコン50は、配電線・母線保護リレーユニット−パソコン間通信路62、配電線保護リレーユニット間通信路60、配電線保護リレーユニット−母線保護リレーユニット間通信路61を介して、各配電線保護リレーユニット41〜45、および母線保護リレーユニット46に、それら編集された合理性のある整定値を編集済整定値情報501として、配信する。
それら編集された合理性のある整定値である編集済整定値情報501を受信した各配電線保護リレーユニット41〜45、および母線保護リレーユニット46は、それに付加されている配電線毎の回線番号情報から、自回線分の整定値のみを取り出して受信し、各配電線保護リレーユニット41〜45内、および母線保護リレーユニット46内の整定値格納用のメモリ(不図示)に保存する。
なお、これらの遮断や投入の整定値設定は、事故発生以前に保護対策として事前に設定する。このとき、操作員も整定値をチェックする。配電線保護リレーユニット(装置)への整定値の設定も操作員が行う。ただし、各情報の集約や表示や警告を本実施形態の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムが行い、操作員を支援する。
そして、地絡事故の際には事前に配電線保護リレーユニット41〜45、および母線保護リレーユニット46に設定されていた整定値に従って、遮断および投入が自動的に行われる。
なお、前記したように、地絡事故の際は母線電圧検出部(GPT)37(図3)で異状電圧を検出し、母線保護リレー46(図3)で判定し、ON/OFF信号の母線・配電線保護リレーユニット間伝達用信号線70(図3)を通して、その検出を通報する信号が伝達される。この信号と前記した事前に設定されていた整定値に従って、保護リレー41〜45(図3)が遮断器31〜35(図3)の遮断の制御を行う。
また、投入も母線電圧検出部(GPT)37(図3)で地絡事故に関する異状電圧の有無を検出し、母線保護リレー46(図3)が母線での地絡事故の影響が排除され、回復したと判定した場合には、ON/OFF信号の母線・配電線保護リレーユニット間伝達用信号線70(図3)を通して、その回復を通報する信号が伝達される。この信号と前記した事前に設定されていた整定値に従って、保護リレー41〜45(図3)が遮断器31〜35(図3)の投入の制御を行う。
(その他の実施形態)
以上、第1、第2実施形態について述べたが、実施形態はそれらに限られるものではない。
図1、図2においては、配電線が5系統の場合を示したが、それ以下の複数の系統でも、それ以上の系統であっても本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムが適用できる。
また、配電線保護リレーユニットに個々に設定された整定値情報を、互いに通信路を介して送受信し、前記複数の配電線保護リレーユニット間で前記整定値の配電線保護リレーユニット間での合理性を照合することは、前記複数の配電線保護リレーユニット間だけでも可能であり、必ずしも前記母線保護リレーユニットが介在するとは限らない。
また、整定値情報として、遮断順位、投入順位、タイマー時間、回線番号情報を例示したが、その他の情報を含めてもよい。例えば、遮断順位にしたがって、配電線保護リレーユニットを遮断する過程において、異状が治まった場合の対処について、単純な遮断順位、投入順位情報としてだけでなく、様々な復旧方法のオプションを整定値情報として備えてもよい。
また、図2、図3においては情報処理機器として、パソコンを例示したが、情報処理機能があればよく、パソコンとは限らない。例えば、EWS(Engineering Work Station)でもよく、また、母線保護リレーユニットに備えられた情報処理機能で行うことも可能である。
以上、本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムでは、複数の配電線保護リレーユニット間で整定値情報を送受信し、その情報を共有して、相互に参照する。
また、本発明の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システムは不合理な整定値設定があれば、警報を出力する。さらに整定値設定の編集を行う、もしくは操作員が整定値の編集を行うのを情報収集、表示、警告、配信等を通じて、支援する。
したがって、複数の配電線保護リレーユニット装置間における、各配電線保護リレーユニット間で整定値が事前にチェック(照合)でき、整定値の重複がなく、排他関係を要するなどの所定の条件を満たす必要のある整定値の設定において、誤った条件での設定を防止することができる。
また整定操作を実施する操作員の労力も削減できる。
さらには、円滑な電力系統の保全、維持、管理ができる。
10 配電用変電所バンク2次側母線、母線
11 変圧器2次側母線、母線
21、22、23、24、25 (F1〜F5)配電線
31(CB1)、32(CB2)、33(CB3)、34(CB4)、35(CB5) 遮断器、
36(CBS) 配電用変電所バンク2次側母線遮断器、母線遮断器
37(GPT) 配電用変電所バンク2次側母線電圧検出部、母線電圧検出部
41、42、43、44、45 配電線保護リレーユニット装置、配電線保護リレーユニット、リレーユニット、保護リレー、(F1〜F5)保護リレー
46 配電用変電所バンク2次側母線保護リレーユニット装置、母線保護リレーユニット装置、母線保護リレーユニット、母線保護リレー
50(PC) パソコン、情報処理機器
60 配電線保護リレーユニット間通信路、通信路
61 配電線保護リレーユニット−母線保護リレーユニット間通信路、通信路
62 配電線・母線保護リレーユニット−パソコン間通信路、通信路
70 母線・配電線保護リレーユニット間伝達用信号線
80 配電用変圧器
401、402、403、404、405 整定値情報、遮断順位整定値情報、投入順位整定値情報、回線番号情報
406 全リレーユニットの整定順位情報、回線番号情報、整定値情報
407 整定値照合表、回線番号情報
501 編集済整定値情報(編集された整定値情報)

Claims (5)

  1. 複数の配電線とそれぞれを遮断する複数の遮断器を有する配電用変電所の保護リレーシステムにおいて、
    前記複数の遮断器の開閉を制御し、かつそれぞれの作動条件を定める整定値情報を有する複数の配電線保護リレーユニットと、
    前記複数の配電線保護リレーユニットの作動条件を定める整定値情報を処理する情報処理手段と、
    を備え、
    前記情報処理手段は前記複数の配電線保護リレーユニットに個々に設定された整定値情報を互いに通信路を介して送受信し、前記複数の配電線保護リレーユニット間で前記整定値の配電線保護リレーユニット間での合理性を照合することを特徴とする配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム。
  2. 前記複数の配電線に接続された母線を遮断する母線遮断器の開閉を制御し、かつ作動条件を定める整定値情報を有する母線保護リレーをさらに備え、
    前記情報処理手段は前記複数の配電線保護リレーユニット間と前記母線保護リレーとを含めて、前記整定値の配電線保護リレーユニット間、および母線保護リレーとでの合理性を照合することを特徴とする請求項1に記載の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム。
  3. 前記情報処理手段が前記複数の配電線保護リレーユニットに個々に設定された整定値情報が所定の条件を満たさないと判定した場合に警報を出すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム。
  4. 前記警報が前記複数の配電線保護リレーユニットに表示されることを特徴とする請求項3に記載の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム。
  5. 前記情報処理手段が前記配電線保護リレーユニットに備えられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のひとつの請求項に記載の配電線保護リレーユニット整定値設定支援システム。
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