JP5542547B2 - 太陽電池モジュール、太陽電池封止材用組成物及びそれからなる太陽電池封止材 - Google Patents
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Description
これらの中でも、太陽光発電は、太陽電池モジュールの発電効率等の性能向上が著しく、価格の低下が進んだこと、国や自治体が住宅用太陽光発電システム導入促進事業を進めてきたことから、近年その普及が著しく進んでいる。
しかしながら、更なる普及には一層の低コスト化が必要であり、そのため、従来型のシリコンやガリウムー砒素などに変わる新たな素材を用いた太陽電池素子の開発だけでなく、太陽電池モジュールの製造コストをより一層低減する努力も地道に続けられている。
そこで、太陽電池におけるこれら光エネルギーの変換効率を向上させるために、太陽電池モジュールの透明なガラス基板と太陽電池セルとの間に紫外線を可視光に変換させる波長変換物質を配した太陽電池モジュールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、保護透明板と基板との間にエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる封止材層を設けたこの中に太陽電池セルを配置した構造を有し、入射光が太陽電池セルに達するまでの波長360nmにおける光線透過率が40%以上70%以下である太陽電池モジュールが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これら特許文献2または特許文献3で使用されている封止材は、いずれもEVAであり、後述されるように、脱酢酸性、水蒸気バリア性、耐吸湿性等の欠点を有し、太陽電池モジュールの製造過程や性能の点で問題点を内抱している。
そして、太陽電池素子の封止作業では、太陽電池素子を樹脂製の封止材でカバーした後、数分から十数分程度加熱して仮接着し、オーブン内において有機過酸化物が分解する高温で数分から1時間加熱処理して接着させている(例えば、特許文献5参照)。
しかしながら、これらのEVAは、高温で脱酢酸が生じる、水蒸気バリア性、耐吸湿性等が劣る等の短所を有している。
この特許文献6では、非晶性又は低結晶性のエチレン−ブテン−1共重合体に有機過酸化物を混合し、異型押出機を用いて加工温度100℃でシートを作製することが例示されているが、加工温度が低いために十分な生産性は低いという問題を有している。特に、シングルサイト触媒で製造されるα−オレフィン重合体は、分子量分布が狭く、加工性に劣り、押出機等のトルクが増大し、なお一層生産性の低下が著しいものとなる。また、このような分子量分布が狭い樹脂を高速で成形するためにはより高温で成形する必要が生じ、焼け樹脂や目やにの発生増大の要因となっているばかりでなく、太陽エネルギーの変換効率については何ら示唆開示がなく、これら上記従来の太陽モジュールの諸々の欠点を解消すべく改良が求められているいる。
前記封止材層は、α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)から形成され、かつ、前記表面保護材層、封止材層および裏面保護材層の少なくとも一層は、波長変換層を含み、しかも前記α−オレフィン系重合体(A)が、下記の特性(a1)〜(a5)を満足するエチレン−α−オレフィン共重合体(A1)であることを特徴とする太陽電池モジュールが提供される。
(a1)密度が0.86〜0.92g/cm 3
(a2)190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.05〜50g/10分
(a3)100℃で測定した剪断速度2.43×10s −1 での溶融粘度(η * 1 )が9.0×10 4 poise以下
(a4)100℃で測定した剪断速度2.43×10 2 s −1 での溶融粘度(η * 2 )が1.8×10 4 poise以下
(a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)と、引張弾性率(E)が下記式(a)を満たす。
式(a): N ≧ −0.67×E+53
(但し、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
(a6)フローレシオ(FR):190℃における10kg荷重でのMFR測定値であるI 10 と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値であるI 2.16 との比(I 10 /I 2.16 )が7.0未満
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、前記封止材層は、α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)と波長変換剤(D)を含むことを特徴とする太陽電池モジュールが提供される。
また、上記太陽電池モジュールの封止材層に使用する樹脂組成物をα−オレフィン系重合体(A)100〜5重量%、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)および/または官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)と波長変換剤(D)を含む樹脂組成物とすることにより、さらに該太陽電池モジュールを簡単に波長変換化し、かつ従来のEVAに比較して高温に晒されても脱酢酸しにくく、生産性が高く、水蒸気バリア性、耐吸湿性等に優れる太陽電池モジュールを得ることができる。
また、αーオレフィン系重合体と官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)との組成物層にすることにより、ガラス等の表面保護材との接着性を向上させることも可能である。
さらに、太陽電池封止材用樹脂組成物に、架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、および加工助剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の添加剤を配合することにより、耐熱性、透明性、柔軟性、接着性等の太陽電池用封止材に要求される諸性能を保持した太陽電池封止材が製造され、太陽電池モジュールの生産性も大幅に向上させることが可能である。
本発明の太陽電池モジュールでは、上記波長変換層として波長変換剤(D)を含む太陽電池封止材用樹脂組成物から形成された封止材層を設けることが最も効果的であり、この際には、α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)および/または官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)100重量部に、波長変換剤(D)0.001〜5重量部を添加する。
以下、本発明を項目毎に、詳細に説明する。
1.α−オレフィン系重合体(A)
本発明に係るα−オレフィン系重合体(A)(以下、単に「成分(A)」と略称することもある。)とは、(1)未変性のα−オレフィン系重合体(Aα)、(2)官能基変性α−オレフィン系重合体(Aβ)、(3)未変性のα−オレフィン系重合体(Aα)と官能基変性α−オレフィン系重合体(Aβ)との混合物を、包含するものである。
本発明に係る未変性のα−オレフィン系重合体(Aα)とは、エチレンを主成分とする他のα−オレフィンとの共重合体、プロピレンを主成分とする他のα−オレフィンとの共重合体が挙げられ、他のα−オレフィンの1種または2種以上を副成分とし、必要に応じて、ジエンモノマーを少量共重合させた共重合体を包含するものであり、特に、X線による結晶化度40%以下のα−オレフィン系重合体、とりわけ、密度が0.86〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。
ここでα−オレフィンの含有量は、下記の条件の13C−NMR法によって計測される値である。
装置:日本電子製JEOL−GSX270
濃度:300mg/2mL
溶媒:オルソジクロロベンゼン
また、ジエンモノマーを少量共重合させた共重合体としては、エチレン・プロピレン・ジシクペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・1,6−ヘキサジエン共重合体等を例示することができる。
(a1)密度が0.86〜0.92g/cm3
(a2)190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.05〜50g/10分
(a3)100℃で測定した剪断速度2.43×10s−1での溶融粘度(η* 1)が9.0×104poise[ポアズ(P)]以下
(a4)100℃で測定した剪断速度2.43×102s−1での溶融粘度(η* 2)が1.8×104poise[ポアズ(P)]以下
一方、密度が0.86g/cm3未満であると、シートが柔らかすぎて取り扱い作業性が低下し、かつ耐熱性が劣るものとなる。また、密度が0.92g/cm3を超えると、シートの柔軟性が損なわれるおそれが生じ、かつ、透明性が劣るものとなるおそれが生じる。
すなわち、(a3)100℃で測定した剪断速度2.43×10s−1での溶融粘度(η* 1)が9.0×104poise以下、好ましくは8.0×104poise以下、より好ましくは7.0×104poise以下、さらに好ましくは5.5×104poise以下、さらにまた好ましくは5.0×104poise以下、特に好ましくは3.0×104poise以下、最も好ましくは2.5×104poise以下である。一方、溶融粘度(η* 1)の下限は、1.0×104poise以上、さらには1.5×104poise以上であることが好ましい。
溶融粘度(η* 1)は、エチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)や分子量分布などにより調整可能である。メルトフローレート(MFR)の値を高めると、溶融粘度(η* 1)は小さくなる傾向がある。分子量分布など他の性状が異なれば、大小関係が逆転することもあり得るが、たとえば、好ましくはMFR(JIS K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重))が5〜50g/10分であり、より好ましくは10〜40g/10分、さらに好ましくは15〜35g/10分とすることで、溶融粘度(η* 1)を所定の範囲に収めやすい。
ここで、(a3)溶融粘度(η* 1)、(a4)溶融粘度(η* 2)は、径1.0mm、L/D=10のキャピラリーを有するキャピラリーレオメーターを用いて得られる測定値である。
2種類の剪断速度を設けるのは、低速成形時、高速成形時の製品の表面への影響が小さく、それぞれの成形速度領域で同じような製品が得られるようにするためである。
式(a): N ≧ −0.67×E+53
(但し、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
ここで、ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)は、例えば、E.W.Hansen,R.Blom,and O.M.Bade,Polymer,36巻4295頁(1997年)を参考に、13C−NMRスペクトルから算出することができる。
本発明では、エチレン・α−オレフィン共重合体のコモノマーによる分岐数(N)が式(a)を満たすポリマー構造となっているので、剛性と架橋効率のバランスが良好である。
式(a’): −0.67×E+80 ≧ N ≧ −0.67×E+53
式(a’’): −0.67×E+75 ≧ N ≧ −0.67×E+54
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体が式(a)を満たすためには、エチレン・α−オレフィン共重合体中のコモノマーは、プロピレン、1−ブテン、又は1−ヘキセンから選択するのが好ましい。また、気相法、高圧法を用いて製造するのが好ましく、特に、高圧法を選択するのがより好ましい。
より具体的には、シートの引張弾性率のEを固定して、分岐数のNを増減させるためには、主にエチレンと共重合させるコモノマーの炭素数を変更する方法によることができる。エチレンに対して、1−ブテン又は1−ヘキセンの量が60〜80wt%となるように混合し、メタロセン触媒を使用して、重合温度130〜200℃で反応させ、エチレン・α−オレフィン共重合体を製造することが好ましい。
これにより、エチレン・α−オレフィン共重合体の分岐数Nが適度に調整でき、得られるシートの引張弾性率Eが、40MPa以下となって、式(a)が示す範囲のエチレン・α−オレフィン共重合体を得ることができる。
本発明では、上記(a1)〜(a4)の条件を満たすポリマーの中でも、190℃における10kg荷重でのMFR測定値(I10)と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値(I2.16)との比(I10/I2.16)が7.0未満であるものを使用する。このような長鎖分岐に特徴があるポリマー構造となっている共重合体を用いることにより、剛性と架橋効率のバランスが良好なものとなる。これに対して、FRが7.0以上であると、太陽電池封止材として、架橋する際の架橋効率が悪くなる傾向にある。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体のFRは、7.0未満であり、好ましくは、6.5未満、より好ましくは、6.3未満である。ただし、FRが5.0未満であると、太陽電池封止材として、十分な剛性が得られ難くなることがある。特性(a6)のフローレシオ(FR)は、5.0〜6.2であることが最も好ましい。
また、Mz/Mnは、2.0以上が好ましく、より好ましくは2.5以上、さらに好ましくは3.0以上である。ただし、Mz/Mnが8.0を超えると、透明性が悪化する。(Mz/Mn)を所定の範囲に調整するには、適当な触媒系を選択する方法等によることができる。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工製AD806M/S 3本
(カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いて、ポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンは、α=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
上記MFRが0.05g/10分未満では、高速時の成形加工性が悪化し、生産性が低下する懸念が生じる。また、MFRが50g/10分を超える場合には、機械的強度の低下等が起こり、シートの薄肉化等ができないなどの懸念が生じる。
エチレンを主成分とするα−オレフィンとの共重合体の市販品としては、日本ポリエチレン社製のハーモレックス(登録商標)シリーズ、カーネル(登録商標)シリーズ、プライムポリマー社製のエボリュー(登録商標)シリーズ、住友化学社製のエクセレン(登録商標)GMHシリーズ、エクセレン(登録商標)FXシリーズ等が挙げられる。
また、バナジウム触媒としては、可溶性バナジウム化合物と有機アルミニウムハライドとを触媒成分とする触媒が挙げられる。
本発明に係る官能基変性α−オレフィン系重合体(Aβ)は、前記のα−オレフィン系重合体(Aα)を後述の官能基含有化合物(a)〜(f)でグラフト化反応させた官能基変性α−オレフィン系重合体(Aβ)である。
官能基変性α−オレフィン系重合体(Aβ)は、後述の官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)で詳述されるように、α−オレフィン系重合体(Aα)を、ラジカル開始剤の存在下、グラフト化反応しうる前記官能基含有化合物で変性させて製造することができる。変性方法等の処方は、後述の官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)と同様に、行われるものである。
上記未変性のα−オレフィン系重合体(Aα)と官能基変性αーオレフィン系重合体(Aβ)との配合割合は、任意であるものの、太陽電池用封止材としてガラスとの表面材との接着性と及び経済性等を考慮した場合には、重量比で、未変性重合体(Aα)/変性重合体(Aβ)=50〜95/50〜5、好ましくは未変性重合体(Aα)/変性重合体(Aβ)=60〜90/40〜10の範囲で選択される。
本発明における他のポリオレフィン系樹脂(B)(以下、単に「成分(B)」と略称することもある。)とは、高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン(B1)、エチレン−ビニルエステル共重合体(B2)、チーグラー触媒、バナジウム触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒等のイオン重合法による密度0.86〜0.91g/cm3未満の超低密度ポリエチレン(B3)、0.91〜0.94g/cm3未満の直鎖状低密度ポリエチレン(B4)、0.94〜0.97g/cm3の高密度ポリエチレン(B5)、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B6)、及びプロピレンの単独重合体またはプロピレンと他のα−オレフィン共重合体(B7)からなる群から選択された少なくとも1種の樹脂を包含するものである。
上記高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン(LDPE)(B1)は、190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.05〜100g/10分、好ましくは0.1〜70g/10分、さらに好ましくは0.5〜50g/10分である。この範囲内であれば組成物の溶融張力が適切な範囲となりシート成形がし易い。
密度は、0.905〜0.940g/cm3、好ましくは0.910〜0.938g/cm3、さらに好ましくは0.912〜0.935g/cm3である。
溶融張力は、1.5〜25g、好ましくは3〜20g、さらに好ましくは3〜15gである。
また、Mw/Mnは、3.0〜15、好ましくは4.0〜10である。溶融張力、Mw/Mnは、樹脂の弾性項目であり、上記の範囲であれば、シート成形がし易い。なお、ここでいうMw/Mnは、GPC分析による重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)である。
本発明に係るエチレンービニルエステル共重合体(B2)とは、高圧ラジカル重合法で製造されるエチレンを主成分とするプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニル等のビニルエステル単量体との共重合体である。これらの中でも特に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げることができる。すなわち、エチレン50〜99.5重量%、ビニルエステル0.5〜50重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0〜49.5重量%からなる共重合体が好ましい。該ビニルエステル含有量は3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の範囲である。これら共重合体のMFRは、0.01〜50g/10分、好ましくは0.1〜40g/10分、であり、溶融張力は2.0〜25g、好ましくは3〜20gである。
本発明に係るイオン重合による直鎖状ポリエチレンとは、密度0.86〜0.97g/cm3のエチレン単独重合体またはエチレン−α−オレフィン共重合体として、(B3)0.86〜0.91g/cm3未満の超低密度ポリエチレン(VLDPE)、(B4)0.91g/cm3〜0.94g/cm3未満の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(B5)0.94g/cm3以上の直鎖状中・高密度ポリエチレン(MDPE・HDPE)等が挙げられる。
これらの中でも、特に柔軟性、透明性等の点から超低密度ポリエチレン(VLDPE)および低密度ポリエチレン(LLDPE)が好ましい。
超低密度ポリエチレン(VLDPE)および低密度ポリエチレン(LLDPE)の分子量分布(Mw/Mn)は、2.0〜6.0、好ましくは2.5〜5.0、より好ましくは2.8〜4.0の範囲である。この範囲であると、柔軟性、透明性等のバランスのとれたシートの提供が可能である。
本発明に係るエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B6)としては、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、エチレン−1−ブテン共重合体ゴム等が挙げられる。
本発明に係るプロピレン系重合体(B7)としては、プロピレンの単独重合体またはプロピレンと他のα−オレフイン共重合体であって、アイソタックプロピレン単独重合体、シンジオタクチックプロピレン重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等のα−オレフィンとのランダム重合体、ブロック重合体等が例示される。これらの中でも、柔軟性、透明性等の点から、ランダム重合体が好ましい。
本発明に係る官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)(以下、単に「成分(C)」と略称することもある。)とは、下記の官能基含有化合物(a)〜(f)とオレフィンとの共重合体(C1)、またはポリオレフィン系樹脂にラジカル発生剤の存在下で官能基含有化合物(a)〜(f)変性グラフトして得られる官能基変性ポリオレフィン系樹脂(C2)を包含するものである。
官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)は、一種でも、二種以上の併用であってもよい。
本発明に係る官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)の官能基含有化合物は、エポキシ基含有化合物(a)、不飽和カルボン酸基含有化合物またはその誘導体(b)、エステル基含有化合物(c)、ヒドロキシル基含有化合物(d)、アミノ基含有化合物(e)、及びシラン基含有化合物(f)の群から選択される少なくとも1種の化合物であり、エポキシ基含有化合物(a)、又は不飽和カルボン酸基含有化合物またはその誘導体(b)が好ましい。
エポキシ基含有化合物としては、例えばフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル、エポキシ化植物油などが挙げられる。
これらのエポキシ化植物油は、例えば、旭電化工業(株)製、O−130P(エポキシ化大豆油)、O−180A(エポキシ化亜麻仁油)等として市販されている。
なお、植物油をエポキシ化する際に若干副生するエポキシ化されていない、またはエポキシ化が不十分な油分は、それが存在しても本発明における作用効果を何ら妨げるものではない。
本発明において使用する不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、カルボン酸基または酸無水基含有化合物から選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
例えば、一塩基性不飽和カルボン酸、二塩基性不飽和カルボン酸、ならびに、これらの金属塩、アミド、イミド、エステルおよび無水物が挙げられる。一塩基性不飽和カルボン酸の炭素数は20個以下、好ましくは15個以下、また二塩基性不飽和カルボン酸の炭素数は30個以下、好ましくは25個以下であり、誘導体の炭素数は30個以下、好ましくは25個以下である。これら不飽和カルボン酸基含有化合物およびその誘導体の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸およびその無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸およびその無水物、ならびにメタクリル酸グリシジルが好ましく、特に無水マレイン酸、5−ノルボルネン酸無水物が、樹脂組成物の接着性能が優れることから好適である。
エステル基含有化合物としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどが例示でき、特に好ましいものとして、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルを挙げることができる。
エステル基含有化合物の含有量は、官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)中に、5.0〜40.0重量%が好ましく、より好ましくは10〜30.0重量%、特に好ましくは15.0〜25.0重量%である。この範囲の含有量であれば、官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)の柔軟性や接着性が発現する。
これらエチレン共重合体のMFRは、0.05〜50g/10分、好ましくは0.1〜45g/10分の範囲で選択される。
ヒドロキシル基含有化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有化合物の含有量は、官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)中に、0.05〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.2〜2重量%である。この範囲の含有量であれば、未反応モノマーが増加することなく、十分な接着性能を付与することができる。
アミノ基含有化合物としては、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基含有化合物の含有量は、官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)中に、0.05〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.2〜2重量%である。この範囲の含有量であれば、未反応モノマーが増加することなく、十分な接着性能を付与することができる。
シラン基含有化合物としては、ビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリスメチルエチルケトオキシムシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン等のビニルシラン類、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン等のアクリルシラン類、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン等のメタクリルシラン類、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、スチリルメチルジメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のスチリルシラン類等の不飽和シラン化合物が挙げられる。
なお、これらの不飽和シラン化合物は、単独で、又は2種類以上を混合して使用することができる。
本発明において、シラン基含有化合物の含有量は、官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)中に、0.01〜5重量%である。好ましくは、0.01〜3重量%、より好ましくは0.01〜1重量%である。この範囲の含有量であると、ガラス等の保護材との十分な接着が得られ、また、体積固有抵抗値の低下を抑えることができる。
官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)は、官能基含有化合物とオレフィンとを共重合するか、ポリオレフィン系樹脂(B)を、ラジカル開始剤の存在下、グラフト化反応しうる前記官能基含有化合物でグラフト化反応させて製造することができる。
また、先の官能基変性α−オレフィン系重合体(Aβ)に対しても、同様の手法で変性して製造することができる。
好ましい共重合体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸グリシジル基含有化合物共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸共重合体、エチレン・無水マレイン酸・酢酸ビニル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・無水マレイン酸・アクリル酸エチル共重合体等の二元又は三元共重合体が挙げられる。共重合量は、官能基含有化合物の種類によっても異なるが、共重合体100重量%中に、官能基含有化合物単位が0.5〜30重量%含まれるようにする。
官能基変性ポリオレフィン系重合体(C2)は、次に詳述するように、ポリオレフィン系重合体を、ラジカル開始剤の存在下、グラフト化反応しうる前記官能基含有化合物で変性させて製造するものである。
本発明においてグラフト化反応に用いるラジカル開始剤としては、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、ジt−ブチルジパーオキシイソフタレート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラウレート、アセチルパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる。
これらの中でも、半減期1分を得るための分解温度が、160〜200℃のものが好ましい。分解温度が低すぎると、原料のα−オレフィン系重合体が押出機内で十分可塑化しないうちに分解反応が始まるため、反応率が低くなり、逆に、分解温度が高すぎると、押出機内等で反応が完結せず、未反応の官能基含有化合物の量が多くなる。
以下、成分(C)のポリオレフィン系樹脂の変性について詳述するものの、成分(Aβ)の変性物についても、同様に行うことができる。
ポリオレフィン系樹脂100重量部に、官能基含有化合物0.05〜20重量部並びにラジカル開始剤0.005〜0.5重量部を加え、単軸押出機及び/又は二軸押出機、単数又は複数の反応器などを用いて、溶融混練または溶媒中で変性することにより製造される。
具体的には、押出機やバンバリーミキサー、ニーダーなどを用いる溶融混練法、適当な溶媒に溶解させる溶液法、適当な溶媒中に懸濁させるスラリー法、あるいはいわゆる気相グラフト法等が挙げられる。
処理温度としては、樹脂の劣化、官能基含有化合物の分解、使用するラジカル開始剤の分解温度などを考慮して適宜選択されるが、前記の溶融混練法を例に挙げると、通常、190〜350℃であり、とりわけ200〜300℃が好適である。
グラフト量は、高いほど望ましいが、官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)100重量%中に、0.001〜5.0重量%の官能基含有化合物単位が含まれるようにするのが好ましい。
また、このような高温で反応を行うため、押出機や反応器などの内部への空気の混入はできるだけ抑える必要があり、また溶融混練では、押出機内などでの樹脂の長時間滞留も避けなければならない。このため、原料樹脂投入口付近での窒素フィードを行うことが極めて好ましい。
このような溶融混練での変性方法で得られるグラフト化反応率(官能基含有量)は、一般的に0.2〜2.5重量%程度の範囲である。最終次の官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C2)のグラフト化反応率は、一般的には0.55〜2.5重量%の範囲である。しかし、特にこの範囲に限定されるものではなく、より高い変性率にすることが望ましい。
本発明において、成分(A)と、成分(B)及び/または成分(C)との配合割合は、好ましくは、成分(A)100〜5重量%に対して、成分(B)および/または成分(C)が0〜95重量%である。
これら成分(B)と成分(C)は、任意成分であるが、封止材の機能、例えば接着性、加工性との性能を向上させるためには、成分(B)および/または成分(C)を配合することが好ましい。
配合割合は、成分(A)90〜95重量%に対して、成分(B)/成分(C)が5〜10重量%、好ましくは、成分(A)80〜90重量%に対し、成分(B)、成分(C)が10〜20重量%、より好ましくは成分(A)70〜90重量%に対し、成分(B)、成分(C)が10〜30重量%の範囲であることが望ましい。
本発明の波長変換剤(D)とは、特に太陽光中の可視領域以外の紫外線流域及び/または赤外線領域の波長を変換、利用するものであり、特に限定されるものではなく、昨今では太陽光の全波長領域(300nm〜10μm)に亘って吸収可能な有機/無機のハイブリット材も開発されているが、少なくとも希土類金属錯体および蛍光物質を含むことが肝要である。
上記カルボン酸としては、酪酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、t−ブチルカルボン酸、コハク酸等の脂肪族カルボン酸、安息香酸、ナフトエ酸、キノリンカルボン酸などの芳香族カルボン酸などが挙げられる。
本発明の太陽電池封止材用組成物においては、さらに、架橋剤(E)、架橋助剤(F)、シランカップリング剤(G)、酸化防止剤(H)、紫外線吸収剤(I)、光安定剤(J)、および加工助剤(K)からなる群から選ばれる少なくとも一種の添加剤を配合させることが好ましい。
本発明の架橋剤(E)は、有機、無機のラジカル発生剤を使用することが可能であるが、中でも有機過酸化物が好ましい。
有機過酸化物としては、分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、とくに90〜160℃の有機過酸化物を用いることができる。
このような有機過酸化物として、例えば、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物には、架橋助剤(F)を配合することができる。架橋助剤(F)は、架橋反応を促進させ、α−オレフィン共重合体の架橋度を高めるのに有効であり、その具体例としては、ポリアリル化合物やポリ(メタ)アクリロキシ化合物のような多不飽和化合物を例示することができる。
本発明におけるシランカップリング剤(G)としては、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロルシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
これらのシランカップリング剤(G)は、樹脂材料(X)100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部、さらに好ましくは0.5〜1重量部で使用される。
本発明で使用される酸化防止剤(H)としては、(h1)ヒンダードフェノール系酸化防止剤、(h2)リン系酸化防止剤、(h3)硫黄系酸化防止剤など種々のタイプのものを使用することができるが、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(h1)の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、トコフェロール、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオ)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
リン系酸化防止剤(h2)としては、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファネートジメチルエステル、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファネートなどを挙げることができる。
硫黄系酸化防止剤(h3)としては、2,4−ビス−n−オクチルチオ−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾールなどを挙げることができる。
本発明の樹脂組成物には、紫外線吸収剤を配合することができる。紫外線吸収剤(I)としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどを挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、などを挙げることができる。またトリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどを挙げることができる。サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどを挙げることができる。これら紫外線吸収剤は、樹脂材料(X)100重量部に対し0〜2.0重量部配合することが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、光安定化剤を配合することができる。光安定化剤(J)としては、ヒンダードアミン系光安定化剤(J1)などを挙げることができる。
本発明において、樹脂組成物にはヒンダードアミン系光安定化剤(J1)を配合することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定化剤は、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするものである。ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物があるが、従来公知のものであれば特に制限されずに用いることができる。
低分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、
デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキサイド及びオクタンの反応生成物(分子量737)70重量%とポリプロピレン30重量%からなるもの;
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685);
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509);
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481);テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791);
テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847);
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900);
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)などが挙げられる。
高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、
ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);
コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);
N,N’,N”,N”‘−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;
ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)、並びに、
4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体などが挙げられる。上述したヒンダードアミン系光安定化剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);
コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);
N,N’,N”,N”‘−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;
ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体を用いるのが好ましい。製品使用時に経時でのヒンダードアミン系光安定剤のブリードアウトが妨げられるからである。また、ヒンダードアミン系光安定化剤は、融点が、60℃以上であるものを用いるのが、組成物の作製しやすさの観点から好ましい。
本発明に係る加工助剤(K)としては、(k1)脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪族炭化水素系加工助剤から選択される少なくとも1種の滑剤系加工助剤、(k2)炭素数9〜40の飽和又は不飽和の脂肪酸エステル系加工助剤、(k3)エポキシ化動植物油系加工助剤、(k4)フッ素系エラストマー系加工助剤、(k5)シリコーン系加工助剤、及び(k6)ポリエステル系加工助剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の加工助剤が挙げられる。
上記加工助剤(K)の配合量は、樹脂材料(X)100重量部に対して、0.05〜20重量部に範囲で選択される。該加工助剤の配合量が0.05重量部未満では、その効果が発揮されず、20重量部を超える場合には、スクリューがスリップして押出成形が円滑に行われない懸念が生じる。また太陽電池用封止材の透明性やシートの強度低下を招くおそれも生じる。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を著しく損なわない範囲で、他の付加的任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン系樹脂材料に使用される、着色剤、分散剤、充填剤、蛍光増白剤等を挙げることができる。
本発明の太陽電池封止材(以下、単に封止材ともいう。)とは、上記樹脂組成物をペレット化し、押出成形、カレンダー成形等によって、フィルムまたはシート化したものである。
すなわち、本発明の太陽電池封止材とは、前述した太陽電池封止材用樹脂組成物を押出成形してなる単層フィルムまたは多層フィルムからなる太陽電池封止材用フィルム、あるいは、該太陽電池封止材用フィルムと少なくとも表面および/または裏面の保護フィルムとを、所望により接着フィルムを介在させて積層してなる多層シートである。
本発明の単層フィルムからなる太陽電池封止材の好ましい態様例としては、例えば、以下の組成物を用いたものが挙げられる。
(i)α−オレフィン重合体としてシングルサイト触媒で製造された密度0.86〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体(A1)100重量部に、所定量の波長変換剤、さらには必要に応じて、加工助剤、架橋剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系安定剤を配合した組成物をフィルムまたはシート化してなる太陽電池封止材
(ii)シングルサイト触媒で製造された密度0.86〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体(A1)95〜40重量%と、他のポリオレフィン系樹脂(B)、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(B)、および/またはエチレン−アルキルアクリレート共重合体(C)等のエチレン共重合体5〜60重量%に、所定量の波長変換剤、さらには必要に応じて、加工助剤、架橋剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤および高分子量ヒンダードアミン系安定剤を配合した組成物をフィルムまたはシート化してなる太陽電池封止材
このような組成物を組み合わせることにより、柔軟性、透明性、耐熱性、生産性向上等の本発明の目的を達成するバランスの取れた太陽電池封止材が提供される。
本発明の多層フィルムからなる太陽電池封止材の好ましい態様例としては、例えば、上記(A1)の単層フィルム(i)または(A1+B及び/又はC)の組成物からなる単層フィルム(ii)と超低密度ポリエチレン(B3)、直鎖状低密度ポリエチレン(B4)等の他のポリオレフィン系樹脂(B)との2層フィルムからなる太陽電池封止材、該単層フィルム(i)/超低密度ポリエチレン(B3)/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(B4)との3層フィルム、該単層フィルム(ii)/超低密度ポリエチレン(B3)/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(B4)との3層フィルム等の多層フィルムが挙げられる。これらのフィルムには、適宜各層に所定量の波長変換剤、さらには必要に応じて、架橋剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤および高分子量ヒンダードアミン系安定剤、加工助剤を等の添加剤を処方して封止材の機能を付与または性能の向上を図ることが可能である。
本発明の多層シートからなる太陽電池封止材とは、少なくとも表面および/または裏面の保護フィルム、他の基材を所望により接着フィルムを介在させて上記単層もしくは多層の太陽電池封止材用フィルムとを積層してなる多層シートを含む太陽電池用封止材である。
上記、表面および/または裏面の保護フィルムとしては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂から選択された1種の樹脂のフィルム、またはそれらの樹脂の延伸フィルム、並びにそれらの樹脂の表面に無機酸化物を蒸着したフィルム等が挙げられる。
また、基材としては、ポリプロピレン系またはポリエステル系不織布、無機、有機の不織布または織布、金属箔等が挙げられる。
これら積層体の製造方法は、従来周知の押出ラミネート加工、事前にフィルムとしたものを積層するサンドラミネート加工、ドライラミネート加工、またはこれらの樹脂を共押出ラミネート加工して積層する方法等、一般的な積層方法が採用される。
また、上記積層体の製造時において必要に応じて、接着フィルムあるいは前記本発明の官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)を押出ラミネート時に用いてもよい。また、溶融フィルムに、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、フレーム処理、アンカー処理等を施して融着させてもよい。
0.1mmよりも薄いと強度が小さく、接着が不十分となり、1mmよりも厚いと透明性が低下して問題になる場合がある。好ましい厚さは、0.1〜0.8mmである。
太陽電池モジュールは、一般的に、太陽電池素子以外に、表面保護材層、封止材層、裏面保護材層、および所望により基材層を具備している。
本明の太陽電池モジュールでは、封止材層は、α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)から形成されており、しかも、表面保護材層、封止材層および裏面保護材層の少なくとも一層は、波長変換層であることが必要である。これらの中でも、波長変換剤(D)が封止材層中に添加されている波長変換層が特に効果的である。
この太陽電池封止材を用いれば、太陽電池素子を上下の保護材とともに固定することにより製作することができる。このような太陽電池モジュールとしては、種々のタイプのものを例示することができる。
例えば、上部透明保護材/封止材/太陽電池素子/封止材/下部保護材のように太陽電池素子の両側から封止材で挟む構成のもの、下部基板保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と上部透明保護材を形成させるような構成のもの、上部透明保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子、例えばフッ素樹脂系透明保護材上にアモルファス太陽電池素子をスパッタリング等で作成したものの上に封止材と下部保護材を形成させるような構成のものなどを挙げることができる。
また、裏面(下部)保護材としては、金属や各種熱可塑性樹脂フィルムなどの単体もしくは多層のシート等であり、例えば、錫、アルミ、ステンレススチールなどの金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの1層もしくは多層の保護材を例示することができる。このような表面(上部)及び/又は裏面(下部)の保護材には、封止材との接着性を高めるためにプライマー処理、接着剤、接着フィルム等を施すことができる。
(1)メルトフローレート(MFR):エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)Mz/Mn:前述の通り、GPCにより測定した。
(4)溶融粘度:JIS−K−7199−1999に準拠して、東洋精機製作所製キャピログラフ1−Bを用い、設定温度:100℃、D=1mm、L/D=10のキャピラリーを用いて、せん断速度2.43×10sec−1での溶融粘度(η* 1)、せん断速度2.43×102sec−1での溶融粘度(η* 2)の測定を行う。
溶融混練によって得られたペレットを160℃−0kg/cm2の条件で、3分予熱した後、160℃−100kg/cm2の条件で27分加圧(160℃で30分間プレス成形)し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cm2の加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmのシートを作製した。
(1)HAZE
JIS−K7136−2000に準拠して測定した。
(2)引張弾性率(MD)
ISO1184−1983に準拠し、MD方向(シートの引き取り方向)の引張弾性率を測定した。この値が小さい程、柔軟性に優れていることを示す。
160℃で30分架橋したシートのゲル分率で評価した。ゲル分率が高いほど架橋が進行しており、耐熱性が高いと評価できる。ゲル分率が70wt%のものを、耐熱性評価「○」とした。尚、ゲル分率は、当該シートを、約1gを切り取り精秤して、キシレン100ccに浸漬し110℃で24時間処理し、ろ過後残渣を乾燥し精秤して、処理前の重量で割りゲル分率を算出する。
縦7.6cm×横2.6cm×厚み1mmのスライドガラスを用いた。
樹脂組成物とスライドガラスを接触させ、150℃で15分の条件でプレス機を用いて加熱を行った。23℃雰囲気下に、24時間放置後、ガラスから樹脂を手で剥がせる場合を「×」、剥がせない場合を「○」として評価を行った。
(i)押出適正
40mmφ単軸押出機を用いて溶融混練中に樹脂圧力やせん断発熱による樹脂温度の上昇がなく、押出量(17kg/時)以上でペレットを作成できたものを「○」、押出量(9〜17kg/時)でペレットを作成できたものを「△」、押出量(9kg/時)以下でペレットを作成できたもの、またはペレットを作成できなかったものを「×」とした。
(ii)シート外観
上記にて作成したペレットを使用して上記、2.押出成形物(シート)の作成方法により作成した厚み0.7mmのシート外観を目視によって確認した。
溶融混練中に樹脂圧力やせん断発熱による樹脂温度の上昇がなかったシートは、架橋が進行することにより発生するゲルがなく均一な状態となり、良好なシートだと判断し「○」とした。樹脂温度の上昇による有機化酸化物の分解が進行した場合は、シート中に架橋が進行してできたゲルが見られ、不均一なシートとなり良好なシートではないと判断し「×」とした。
波長変換物質(蛍光希土類金属錯体・蛍光色素)を添加しない以外は、波長変換物質を添加した樹脂と同様に製造した封止材を用いた太陽電池モジュールの発電量を1とした場合の、波長変換物質を添加した封止材を用いた太陽電池モジュールの発電量比率(それぞれ5サンプルの平均値)を示した。
(1)成分(A1):エチレン・α−オレフィン共重合体
下記の<製造例1>で重合したエチレンとヘキセン−1の共重合体(PE−1)、<製造例2>で重合したエチレンとブテン−1の共重合体(PE−2)、及び市販のエチレン・1−ブテン共重合体、三井化学社製 タフマーA4085S(PE−3)を用いた。物性を表1に示す。
(2)シランカップリング剤:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM503)
(3)有機過酸化物:アルケマ吉富社製、ルペロックス101(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
(4)ヒンダードアミン系光安定化剤:ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物
(i)触媒の調製
エチレンとヘキセン−1の共重合体を製造するための触媒は、特表平7−508545号公報に記載された方法で調製した。即ち、錯体ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ハフニウムジメチル2.0mモルに、トリペンタフルオロフェニルホウ素を上記錯体に対して等モル加え、トルエンで10リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
内容積1.5リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を130MPaに保ち、エチレンと1−ヘキセンとの混合物を1−ヘキセンの組成が75重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が150℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約4.3kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量が24重量%、MFRが35g/10分、密度が0.880g/cm3、Mz/Mnが3.7であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−1)を得た。このエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−1)の特性を表1に示す。
表1に示す組成、密度、および溶融粘度となるように、製造例1における重合時のモノマー組成、重合温度を変更して重合を行った。反応終了後、1−ブテン含有量=35重量%、MFR=33g/10分、密度=0.870g/cm3、Mz/Mn=3.5であるエチレン・1−ブテン共重合体(PE−2)を得た。このエチレン・1−ブテン共重合体(PE−2)の特性を表1に示す。
エチレンと1−ヘキセン共重合体(PE−1)100重量部に対して、シランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM503)を1重量部と、有機過酸化物として、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(アルケマ吉富社製、ルペロックス101)を0.5重量部と、ヒンダードアミン系光安定化剤として、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、CHIMASSORB 2020FDL)0.2重量部及び波長変換剤としてトリス(2,2,6,6‐テトラメチル‐3,5‐ヘプタンジオナト)ユウロピウム(III)(J&K SCIENTIFIC LTD.社製)0.2重量部配合した。これを十分に混合し、40mmφ単軸押出機を用いて設定温度130℃、押出量(17kg/時)の条件でペレット化した。
得られたペレットを、次に160℃で30分間プレス成形して、厚み2mmのシートを作製した。シートのHAZE、引張弾性率(MD)、耐熱性、接着性を測定、評価した。発電量比率は(比較例1)の発電量を1とした。
評価結果を表2に示す。
実施例1において、エチレンと1−ヘキセン共重合体(PE−1)に替えて、エチレンと1−ブテン共重合体(PE−2)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートのHAZE、引張弾性率(MD)、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は(比較例2)の発電量を1とした。評価結果を表2に示す。
実施例2において、蛍光色素系波長変換剤としてクマリン153を用いた以外は同様にシートを作成した。シートのHAZE、引張弾性率(MD)、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は(比較例3)の発電量を1とした。評価結果を表2に示す。
実施例3において、エチレンと1−ブテン共重合体(PE−2)に替えてタフマーA4085S(PE−3)を用いて40mmφ単軸押出機を用いて設定温度100℃、押出量(9.7kg/時)の条件でペレット化した以外は同様にシート化した。シートのHAZE、引張弾性率、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は(比較例4)の発電量を1とした。評価結果を表2に示す。なお、この実施例4は、参考例である。
波長変換剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にシートを作成した。シートのHAZE、引張弾性率、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は1として、実施例1と比較した。評価結果を表2に示す。
波長変換剤を添加しなかった以外は、実施例2と同様にシートを作成した。シートのHAZE、引張弾性率、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は1として、実施例2と比較した。評価結果を表2に示す。
波長変換剤を添加しなかった以外は、実施例3と同様にシートを作成した。シートのHAZE、引張弾性率、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は1として、実施例3と比較した。評価結果を表2に示す。
波長変換剤を添加しなかった以外は、実施例4と同様にシートを作成した。シートのHAZE、引張弾性率(MD)、耐熱性、接着性を測定、評価を行った。発電量比率は1として、実施例4と比較した。評価結果を表2に示す。
これに対して、比較例1〜4では、加工性、HAZE、引張弾性率、耐熱性、接着性の点では実施例のものとほとんど差異がなかったが、発電量比率の点では明らかに劣っていた。
Claims (11)
- 表面保護材層、封止材層、裏面保護材層、および所望により基材層を具備した太陽電池モジュールにおいて、
前記封止材層は、α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)から形成され、かつ、
前記表面保護材層、封止材層および裏面保護材層の少なくとも一層は、波長変換層を含み、しかも前記α−オレフィン系重合体(A)が、下記の特性(a1)〜(a5)を満足するエチレン−α−オレフィン共重合体(A1)であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物。
(a1)密度が0.86〜0.92g/cm 3
(a2)190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.05〜50g/10分
(a3)100℃で測定した剪断速度2.43×10s −1 での溶融粘度(η * 1 )が9.0×10 4 poise以下
(a4)100℃で測定した剪断速度2.43×10 2 s −1 での溶融粘度(η * 2 )が1.8×10 4 poise以下
(a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)と、引張弾性率(E)が下記式(a)を満たす。
式(a): N ≧ −0.67×E+53
(但し、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。) - 前記α−オレフィン系重合体(A)は、下記の特性(a6)を満足するエチレン−α−オレフィン共重合体(A1)であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
(a6)フローレシオ(FR):190℃における10kg荷重でのMFR測定値であるI 10 と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値であるI 2.16 との比(I 10 /I 2.16 )が7.0未満 - 前記封止材層は、α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)と波長変換剤(D)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
- 前記波長変換層及び/又は波長変換剤(D)は、希土類元素、そのイオンまたはその有機金属錯体及び/又は有機蛍光色素の少なくとも1種の蛍光物質であることを特徴とする請求項3に記載の太陽電池モジュール。
- 前記α−オレフィン系重合体(A)は、シングルサイト系触媒で製造されたものであることを特徴とするに請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールに使用される太陽電池封止材用樹脂組成物であって、
α−オレフィン系重合体(A)5〜100重量%と、該α−オレフィン系重合体(A)以外の他のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)0〜95重量%とからなる樹脂材料(X)100重量部に、波長変換剤(D)0.001〜5重量部を含むことを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物。 - 前記波長変換剤(D)は、希土類元素、そのイオンまたはその有機金属錯体及び/又は有機蛍光色素の少なくとも1種の蛍光物質であることを特徴とする請求項6に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- 前記α−オレフィン系重合体(A)は、シングルサイト系触媒で製造されたものであることを特徴とする請求項6または7に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- 前記樹脂材料(X)は、密度が0.86〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体(A1)95〜5重量%と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B1)、エチレン−ビニルエステル共重合体(B2)、密度が0.86〜0.91g/cm3未満の超低密度ポリエチレン樹脂(B3)、密度が0.91〜0.94g/cm3未満の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(B4)、密度が0.94〜0.97g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂(B5)、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(B6)、およびポリプロピレン系樹脂(B7)からなる群から選択される少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂(B)及び/又は官能基含有ポリオレフィン系樹脂(C)5〜95重量%とからなることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- 該組成物は、さらに、架橋剤(E)、架橋助剤(F)、シランカップリング剤(G)、酸化防止剤(H)、紫外線吸収剤(I)、光安定剤(J)、および加工助剤(K)からなる群から選ばれる少なくとも一種の添加剤を含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- 請求項6〜10のいずれか1項に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物から形成される単層フィルムまたは多層フィルムからなる太陽電池用封止材、あるいは該単層フィルムまたは多層フィルムと、少なくとも表面及び/又は裏面の保護フィルムとを所望により他の基材及び/又は接着フィルムを介在させて積層してなる多層シートからなる太陽電池用封止材。
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