JP5518706B2 - 小型の多相電気モータを備えたギアモータ - Google Patents

Description

本発明は、多相電気モータを含むギアモータに関し、特に寸法および質量に関する要求仕様に対処することを可能とするギアモータに関する。

自動車、産業の分野では、多相モータおよび減速機の選択は、コスト、寿命、ならびに寸法および質量を考慮した基準に従って行われる。寸法に関して、多数の用途では可能な限り寸法を減少させることが必要であり、この目的で、モータおよびギアを統合する解決策は最適であることが求められる。

したがって、本発明の目的は、外部寸法および質量に関する制約も顧慮しつつ、運動を変化させるための減速機またはシステムとの容易な統合を可能とする多相電気モータを含む、経済的かつ堅牢で、大量生産に適合した、１つのギアモータを提供することである。

これを達成するために、本発明は、電気コイル（好適には３つ以上）によって作動される固定子部分と、径方向において交互の向きに磁化されたＮ対の極を与える磁気回転子とによって形成される、多相電動機（有利には三相）を含むギアモータに関する。この固定子部分は、全コイルを再編成する、半径Ｒ１で２２０°未満の扇形部アルファ１と、半径Ｒ２の有歯扇形部アルファ２とを与える。

このようにモータを単純化することにより、さらに、コイル数を減少させ、縮小した扇形部にそれらのコイルを再編成することで、モータ接続を単純化することが可能となる。このことがモータ性能に影響を与えることはなく、それにもかかわらず、幅の広い歯および幅の狭い歯を与える固定子構造によって、弱い残留トルクを保証するとともに、銅の体積を最適化する。

本発明によるギアモータのモータの断面図。 本発明による非常に平坦なギアモータを示す図。 本発明による、第１の直線減速ステージおよび第２のウォーム歯車ステージを備えるギアモータを示す図。 本発明による、第１の直線減速ステージおよび第２のウォーム歯車ステージを備えるギアモータを示す図。 本発明による、ウォーム歯車システムからなる１減速ステージを備えるギアモータを示す図。

本発明は添付の図面を参照し、以下の記載を読むことによって、さらによく理解される。
図１に示す本発明によるギアモータのモータは、６つの広幅歯（２〜７）および６つの狭幅歯（８〜１３）を与える固定子（１）と、径方向において交互の向きに磁化されたＮ対の極（Ａ１〜Ａ１０）を与える回転子（１４）と、を備える。固定子（１）は、最良のトルク定数を保証する１２歯構造を有し、広幅歯（２〜７）および狭幅歯（８〜１３）を用い、極の幅を適切に選択することによって、残留のトルクが非常に低いことを保証する
。広幅歯（２〜７）と狭幅歯（８〜１３）との間の幅の比は、ほぼ４である。

コイル（１５〜１７）は、モータのアンペア回転当たりの最大トルクを得るように、広幅歯（２〜７）の周囲に配置される。このアンペア回転当たりのトルクは、実際、コイルの巻かれた歯の幅に応じて変化するが、飽和を示さない限り、コイルの巻かれていない歯の幅の影響はほとんど受けない。

コイルの巻かれていない歯に狭い極を用いることによって、コイルを通すためのノッチ（１８）を非常に大きくすることが可能となる。このノッチの幅（１８）は、狭幅歯の幅より大きい。この固定子（１）の特有の形状によって、コイル（１５〜１７）を分離して、広幅歯（２〜７）の周囲において固定子（１）へ挿入することが可能となる。この手法により、コイルの長さ、したがって銅の体積を最適化し、コイル（１５〜１７）を歯の極と面一とすることが可能であり、これによって漏れ磁束が最小となる。

図２には、特に平坦なギアモータ（２０）を示す。このギアモータは、モータ部分から互いに６０°に配置された３つのコイル（１５〜１７）と、減速機用の２つの直線減速ステージ（ｅｔａｇｅｓ ｄｒｏｉｔｓ ｄｅ ｒｅｄｕｃｔｉｏｎ）（２１）とを備える。第１の減速ステージの歯車（２２）は、扇形部アルファ２においてモータピニオン（２３）と噛み合い、これによって、コイル（１５〜１７）の接続部の全てにおいてに影響を与えない。このコイルの高さにおける歯車（２２）の統合によって、非常に平坦なギアモータ（２０）を得ることが可能となる。

図３および４には、第１の直線減速ステージ（２１）と、それに続くウォーム歯車ステージ（２４）とを備える、ギアモータ（２０）を示す。ホールセンサ（２５〜２７）は、扇形部アルファ２に配置され、やはりコイル（１５〜１７）の接続を可能とするプリント回路基板（２８）に保持される。Ｒ１とＲ２との間で半径が減少することによって、第２のウォーム減速ステージ（２９）を最小寸法で統合することが可能となる。

図５には、ウォーム歯車システム（２４）からなる１減速ステージを備えるギアモータ（２０）を示す。このモータは、減速ウォーム（２９）の軸に直接配置される。外部にモータを形成することには、扇形部アルファ２を配置することによる利点が存在する。扇形部アルファ２は減少した半径Ｒ２を与えるので、モータが減速機を越えて延びることは可能な限り最小とされる。

Claims (5)

1. ギアモータであって、電気的なコイルに励起される固定子部分と、径方向において交互の向きに磁化されたＮ対の極を有する回転子とによって形成された多相電気モータを備え、前記固定子部分はそれぞれ半径Ｒ１、Ｒ２を有する２つの扇形部アルファ−１、アルファ−２を備え、環状のクラウン部から径方向に延びる広幅歯および狭幅歯を備え、広幅歯は狭幅歯の幅の２倍以上の幅を有することと、ノッチの幅は狭幅歯の幅より大きいことと、扇形部アルファ−１は２２０°未満であり、全てのコイルを含むことと、比Ｒ１／Ｒ２は１．２〜２の範囲であることと、を特徴とするギアモータ。
2. 前記電気モータは三相であり、前記固定子部分は３つ以上の電気コイルによって作動される、請求項１に記載のギアモータ。
3. Ｎは５および７のいずれかに等しく、前記モータの固定子部分は６つの広幅歯および６つの狭幅歯を与え、互いから６０°に配置された３つのコイルによって作動される、請求項１または２に記載のギアモータ。
4. 扇形部アルファ２に配置されており、位置を検出するとともに回転子の前面の末端に作用するための素子を含む、請求項１乃至３のいずれか一項に記載のギアモータ。
5. 第１の減速ステージの歯車はコイルの高さに含まれる、請求項１乃至４のいずれか一項に記載のギアモータ。