JP5509265B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
本発明は、左右のフロントサイドフレームの前端部及び左右のアッパメンバの前端部から、それぞれエクステンションが車体前方に向って延びている車体前部構造に関する。
車体のなかには、左右のフロントサイドフレームの前端部から、内エクステンションが車体前方に向って延びていると共に、左右のアッパメンバの前端部から、外エクステンションが車体前方に向って延びている構成のものがある。近年、このような車体前部構造の開発が進められている。(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
特許文献1に示される車体は、左右両側において車体前後方向に延びている左右のフロントサイドフレームと、これらの左右のフロントサイドフレームの車幅方向外側に且つ上側において左右のフロントピラーから前下方へ延びた左右のアッパメンバと、これらの左右のフロントサイドフレームの前端から前方へ延びた左右の内エクステンションと、左右のアッパメンバの前端から前方へ延びた左右の外エクステンションと、これら左右の外エクステンション間にわたって設けられ左右の内エクステンション及び左右の外エクステンションが取付けられているバンパビームと、からなる。
車両の前部の車幅外方端部の狭い範囲に前方から衝突荷重(前突荷重)が作用する、いわゆるナローオフセット衝突が発生した場合に、前突荷重はバンパビームから左右の内及び外エクステンションに伝わる。各エクステンションは前突荷重によって潰れることにより、衝撃を吸収することができる。
一般に、車両の走行中には、走行状態によって車体に種々の外力が作用する。例えば走行中の車両の姿勢によっては、左右のフロントサイドフレームや左右のアッパメンバに、捩り方向の力が加わる。これに対し、車両の操縦安定性をより高めるには、車体の前側の端部近傍の剛性、特に捩り剛性を高めることが求められる。しかし、単に車体の前側の端部近傍の剛性を高めるのでは、前突荷重によるナローオフセット衝突が発生した場合の、衝撃吸収性能を十分に確保することはできず、改良の余地がある。
本発明は、ナローオフセット衝突に対する車体前後方向の衝撃吸収性能を確保しつつ、車両の操縦安定性を高めることができる技術を、提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体前部の左右両側において車体前後方向に延びた左右のフロントサイドフレームと、この左右のフロントサイドフレームの車幅方向外側に且つ上側において左右のフロントピラーから前下方へ延びた左右のアッパメンバと、前記左右のフロントサイドフレームの前端から前方へ延びた左右の内エクステンションと、前記左右のアッパメンバの前端から前方へ延びた左右の外エクステンションと、を含む車体前部構造において、左の内及び外エクステンションの前端間にわたって設けられた左の取付プレートと、右の内及び外エクステンションの前端間にわたって設けられた右の取付プレートと、車幅方向に延びて、前記左右の取付プレートに取付けられたバンパビームと、を有していることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、左右の取付プレートは、各々少なくとも前後2枚の補強部材から成り、前記左の前後2枚の補強部材は、車体前後方向に互いに重ね合わされ且つ一体化されるとともに、上端から互いに前後逆向きに延びる上フランジをそれぞれ有し、下端から互いに前後逆向きに延びる下フランジをそれぞれ有し、前記右の前後2枚の補強部材も、車体前後方向に互いに重ね合わされ且つ一体化されるとともに、上端から互いに前後逆向きに延びる上フランジをそれぞれ有し、下端から互いに前後逆向きに延びる下フランジをそれぞれ有している、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、左右の取付プレートは、それぞれ車体前後方向に互いに重ね合わされ且つ一体化される、少なくとも前後2枚の補強部材から成り、前記左右の前側の補強部材は、車体前方へ延びる左右の係止爪を有し、前記バンパビームは、前記左右の係止爪に掛け止めることが可能な左右の開口を有している、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、バンパビームは、前記左右の内エクステンションよりも車幅内方の部位に、左右のアイボルトを取付けるための左右のボルト取付部を有し、この左右のボルト取付部は、前記左右のアイボルトによって牽引される牽引部分である、ことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、左の内及び外エクステンションの前端間にわたって、左の取付プレートが設けられている。同様に、右の内及び外エクステンションの前端間にわたって、右の取付プレートが設けられている。さらに、バンパビームは、左右の取付プレートに取付けられている。即ち、左の内及び外エクステンションの前端間が、左の取付プレートによって繋がれていると共に、右の内及び外エクステンションの前端間が、右の取付プレートによって繋がれている。このため、車体の前側の端部近傍の剛性、特に捩り剛性を高めることができる。この結果、車両の操縦安定性を高めることができる。加えて、バンパビームは、左右の取付プレートによって、左の内及び外エクステンションの前端と、右の内及び外エクステンションの前端とに取付けられている。左右の取付プレートは、左右の内及び外エクステンションの前端間を繋いでいるから、車両の前部の車幅外方端部の狭い範囲に前方から衝突荷重(前突荷重)が作用する、いわゆるナローオフセット衝突が発生した場合に、左右の内及び外エクステンションによる車体前後方向の衝撃吸収性能に影響を及ぼすことはない。このように、ナローオフセット衝突に対する車体前後方向の衝撃吸収性能を確保しつつ、車両の操縦安定性を高めることができる。
請求項2に係る発明では、左右の取付プレートは、各々前後2枚の補強部材から成り、上端から互いに前後逆向きに延びる上フランジ、及び、下端から互いに前後逆向きに延びる下フランジをそれぞれ有している。2枚の補強部材を重合わせること及び上下の端部からフランジが延びていることにより、車体の前側の端部近傍の剛性、特に捩り剛性をさらに高めることができる。
請求項3に係る発明では、左右の前側の補強部材は、車体前方へ延びる左右の係止爪を有し、バンパビームは、左右の係止爪に掛け止めることが可能な左右の開口を有している。車両の組立て時に、左右の開口をそれぞれ左右の係止爪に係止することにより、バンパビームを仮止めすることができる。バンパビームの取付け時にバンパビームを抑え続ける必要がなく、組立作業が容易になる。
請求項4に係る発明では、バンパビームは、左右の内エクステンションよりも車幅内方に、左右のアイボルトを取付けるための左右のボルト取付部を有している。即ち、ボルト取付部は、左右の取付プレートよりも内方に形成されている。剛性が高められている取付プレートの車幅内方に、ボルト取付部が形成されている。このボルト取付部にアイボルトを取付け、車両を牽引した場合に、車両を牽引することによって発生する反力がバンパビームに負荷として加わる。バンパビームに加わった負荷は、取付プレートを介して内及び外のエクステンションに伝わる。取付プレートの剛性が高いことにより、牽引荷重をより広い範囲に確実に分散させることができ、牽引時におけるバンパビーム等の変形を抑制することができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。
また、図中Frは前、Rrは後、Lは乗員から見て左、Rは乗員から見て右、Upは上、Dwは下を示している。
なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。
また、図中Frは前、Rrは後、Lは乗員から見て左、Rは乗員から見て右、Upは上、Dwは下を示している。
図1〜図3に示されるように、車両10は4ドアタイプの乗用車であり、車体11の内側に、前部のエンジンルーム12と、このエンジンルーム12の真後ろに位置する車室13とが、形成されている。車体11は、モノコックボディから成り、車両10の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線CLに対し左右対称形に形成されている。
車体11は、左右のフロントサイドフレーム15,15と、左右のアッパメンバ21,21と、バルクヘッド16とを含む。左右のフロントサイドフレーム15,15は、車体11の前部の左右両側に位置し、車体11の前後方向に延びている。左右のアッパメンバ21,21は、左右のフロントサイドフレーム15,15の上方に位置して、車体11の前後方向に延びている。バルクヘッド16は、略矩形状の枠である。
エンジンルーム12と車室13とは、ダッシュボードロアパネル18によって仕切られている。ダッシュボードロアパネル18の左右両端は、左右のフロントピラー19,19に結合されている。
左右のフロントサイドフレーム15,15と、左右のアッパメンバ21,21と、の間には、それぞれ左右のダンパハウジング27,27が掛け渡されている。左右のダンパハウジング27,27間には、ストラットタワーバー28が渡されている。
左右のアッパメンバ21,21は、それぞれ、左右のフロントピラー19,19から略水平に延びている水平部21b,21bと、この水平部21b,21bの先端21a,21aから前方に向かって下げられている下がり部21c,21cとからなる。
左右の水平部21b,21bの先端21a,21aから、バルクヘッド16の左右の上端16a,16aに向かって、バルクヘッド16を支持するバルクヘッドサポート部材26,26が渡されている。バルクヘッド16の左右の下端は、左右のフロントサイドフレーム15,15の先端によって支持されている。
左右のフロントサイドフレーム15,15の先端から前方に向かって、車両の衝突時に衝撃を吸収する左右の内エクステンション24,24が延びている。左右の内エクステンション24,24と同様に、下がり部21c,21cの先端から前方に向かって、車両の衝突時に衝撃を吸収する左右の外エクステンション25,25が延びている。左右の外エクステンション25,25は、左右の内エクステンション24,24の外方に沿って設けられている。これらの左右の外エクステンション25,25の前方に渡ってバンパビーム17が渡されている。内及び外エクステンション24,25とバンパビーム17との関係について、図4も参照して詳細に説明する。
図3及び図4に示されるように、左側の内及び外エクステンション24,25の先端に補強部材44が縦板状に渡されている。車体11の右側においても同様である。即ち、右側の内及び外エクステンションの先端にも取付プレートが渡されている。この補強部材44を介して、バンパビーム17は、内及び外エクステンション24,25の前方に取り付けられている。以下、補強部材44を適宜「取付プレート44」という。
なお、前述の通り、車体は車幅中心線CLを中心に左右対称の部材である。即ち、車体左側の構成は、基本的に車体右側の構成と共通する。以後、適宜車体左側の構成を例に説明し、車体右側の構成については説明を割愛する。
図1に戻り、バンパビーム17の前方且つ左右の内エクステンション24,24よりも車幅内方には、車両の牽引時にアイボルトを螺合するためのボルト穴17b,17bが開けられている。このボルト穴17b,17bの位置に合わせて、ボルト取付部110,110が形成されている。ボルト取付部110,110については、詳細を後述する。
図5以降において取付プレート44について詳細に説明する。
図5及び図6に示されるように、取付プレート44は、略L字状の2枚のプレートを接合してなる。2枚のプレートとすることにより、引張強度が980MPa級の高張力鋼(超高張力鋼)を用いた場合であっても加工精度を保つことができる。
図5及び図6に示されるように、取付プレート44は、略L字状の2枚のプレートを接合してなる。2枚のプレートとすることにより、引張強度が980MPa級の高張力鋼(超高張力鋼)を用いた場合であっても加工精度を保つことができる。
より詳細には、取付プレート44は、内及び外エクステンション24,25が接合される後補強部材58(後プレート58)と、この後補強部材58に接合されると共に前方にバンパビーム(図1、符号17)が取り付けられる前補強部材57(前プレート57)とからなる。前及び後補強部材57,58は、スポット溶接によって接合することができる。
後補強部材58は、プレート状の底板81と、この底板81の上端から後方に向かって立上げられている上フランジ82と、底板81の右端(内側の端部)から後方に向かって立上げられている右フランジ83(内フランジ83)と、底板81の下端から後方に向かって立上げられている下フランジ84と、底板81の左端(外側の端部)から後方に向かって立上げられている左フランジ85(外フランジ85)とからなる。それぞれのフランジ82〜85は、底板81の各辺に渡って形成されている。それぞれのフランジ82〜85の端部は、離間して形成されている。
底板81のうち、内エクステンション24が取り付けられる部位において、上フランジ82の下面から下フランジ84の上面までの距離H1は、内エクステンション24の上面24c及び下面24eが接触するよう、内エクステンション24の高さH2に近似している。即ち、H1≒H2である。
同様に、底板81のうち、外エクステンション25が取り付けられる部位において、上フランジ82の下面から下フランジ84の上面までの距離H3は、外エクステンション25の上面25c及び下面25eが接触するよう、外エクステンション25の高さH4に近似している。即ち、H3≒H4である。
後補強部材58の底板81の高さは、内及び外エクステンション24,25の取り付けられる部位によって異なる高さに設定されている。即ち、内エクステンション24が取り付けられる位置において高く、外エクステンション25が取り付けられる位置において低く設定されている。
前補強部材57は、後補強部材58よりも一回り大きな板状の部材であり、プレート状の底板91と、この底板91の上端から前方に向かって立上げられている上フランジ92と、底板91の下端から前方に向かって立上げられている下フランジ94とからなる。
後補強部材58の底板81には、後補強部材58に内エクステンション24を締結するための複数(3つ)のナット81a及び後補強部材58に外エクステンション25を締結するための複数(2つ)のナット81bが接合されている。
前補強部材57の底板91には、後補強部材58と内エクステンション24とを締結するためのボルトが通される複数(3つ)の穴91a及び後補強部材58と外エクステンション25とを締結するためのボルトが通される複数(2つ)の穴91bが形成されている。加えて、底板91の幅方向略中央の部位には、略矩形状の開口91cが形成されている。この開口91cの幅方向中央に底板91の一部を下から上に向かって延出した係止爪91dが形成されている。係止爪91dについては詳細を後述する。
車体11の組み立てについて説明すると、まず、前及び後補強部材57,58をスポット溶接し、取付プレート44を作成する。
次に、後補強部材58を内及び外エクステンション24,25の前端24a,25aに嵌め込む。嵌め込んだ後に、内及び外エクステンション24,25と後補強部材58に形成されている各フランジ82〜85とをMIG溶接する。
より具体的には、内エクステンション24の上面24cと上フランジ82、内側面24dと右フランジ83、下面24eと下フランジ84とを溶接する。内エクステンション24は、3面が後補強部材58に接合される。同様に、外エクステンション25の上面25cと上フランジ82、外側面25fと左フランジ85、下面25eと下フランジ84とを溶接する。外エクステンション25は、3面が後補強部材58に接合される。
図7及び図8に示されるように、内及び外エクステンション24,25の前方に取付プレート44を取り付けたら、次に、バンパビーム17を取り付ける。バンパビーム17の後部には、略矩形の開口17cが形成されている。バンパビーム17を取り付ける際には、まず、開口17cの位置を前補強部材57に形成されている係止爪91dに合わせて、バンパビーム17を係止爪91dに係止させる。即ち、バンパビーム17を仮止めする。バンパビーム17の取付け時にバンパビーム17を抑え続ける必要がなく、組立作業が容易になる。
図9に示されるように、仮止めをした状態のまま、バンパビーム17を取り付けることにより、組立作業は終了する。バンパビーム17に取り付けられているボルト取付部110について、図10以降において詳細に説明する。
図10及び図11に示されるように、バンパビーム17の前部にはアイボルト100を取り付けるためのボルト取付部110が形成されている。ボルト取付部110は、内エクステンション24及び取付プレート44よりも車幅内方に形成されている。
ボルト取付部110は、略矩形状の板であるボルト取付板111をバンパビーム17に取り付けてなる。ボルト取付板111は、バンパビーム17に2本のボルト112,112によって取り付けられている。ボルト取付板111の中央には、アイボルト100を締結するためのボルト取付穴111aが形成されている。ボルト取付部110は、アイボルト100によって牽引される牽引部分である。
図12において本発明の効果を説明する。
図12(a)に示されるように、車両の前部の車幅外方端部の狭い範囲(例えば、バンパビーム17の車幅方向の端部17a)に対して、白抜き矢印で示すように、前方から衝突荷重(前突荷重)が作用する、いわゆるナローオフセット衝突が発生することがある。ナローオフセット衝突が発生した場合に、取付プレート44は、左右の内及び外エクステンション24,25の前端24a,25a間を繋いでいるから、内及び外エクステンション24,25による車体前後方向の衝撃吸収性能に影響を及ぼすことはない。
図12(a)に示されるように、車両の前部の車幅外方端部の狭い範囲(例えば、バンパビーム17の車幅方向の端部17a)に対して、白抜き矢印で示すように、前方から衝突荷重(前突荷重)が作用する、いわゆるナローオフセット衝突が発生することがある。ナローオフセット衝突が発生した場合に、取付プレート44は、左右の内及び外エクステンション24,25の前端24a,25a間を繋いでいるから、内及び外エクステンション24,25による車体前後方向の衝撃吸収性能に影響を及ぼすことはない。
一方、図12(b)に示されるように、内及び外エクステンション24,25の前端24a,25a間が、縦板状の取付プレート44によって繋がれている。例えば、矢印で示すように、外エクステンション25にねじり方向の負荷がかかることがある。この場合、外エクステンション25の前端25aと、内エクステンション24の前端24aとが取付プレート44によって繋がれているため、内エクステンション24及び取付プレート44が相対的に外エクステンション25のねじりを抑制する。即ち、車体の前側の端部近傍の剛性、特に捩り剛性を高めることができる。この結果、車両の操縦安定性を高めることができる。このように、ナローオフセット衝突に対する車体前後方向の衝撃吸収性能を確保しつつ、車両の操縦安定性を高めることができる。
さらに図5及び図6も参照して、取付プレート44は、前後2枚の補強部材80,90から成り、上端から互いに前後逆向きに延びる上フランジ82,92、及び、下端から互いに前後逆向きに延びる下フランジ84,94をそれぞれ有している。2枚の補強部材80,90を重合わせること及び上下の端部からフランジ82,84,92,94が延びていることにより、車体の前側の端部近傍の剛性、特に捩り剛性をさらに高めることができる。
加えて、内エクステンション24は、上面24c、内側面24d、下面24eがそれぞれフランジ82〜84に接合されている。3面が接合されていることにより、さらに捻り剛性を高めることができる。外エクステンション25も同様である。即ち、外エクステンション25は、上面25c、外側面25f、下面25eがそれぞれフランジ82,84,85に接合されている。3面が接合されていることにより、さらに捻り剛性を高めることができる。
図10及び図11を参照して、ボルト取付部110は、取付プレート44よりも内方に形成されている。剛性が高められている取付プレート44の車幅内方に、ボルト取付部110が形成されている。このボルト取付部110にアイボルト100を取付け、車両を牽引した場合に、牽引に対する反力がバンパビーム17に加わる。バンパビーム17に加わった反力は、取付プレート44を介して内及び外エクステンション24,25に伝わる。取付プレート44の剛性が高いことにより、牽引荷重をより広い範囲に確実に分散させることができ、牽引時におけるバンパビーム17等の変形を抑制することができる。
尚、本発明に係る車体は、乗用車を例に説明したが、他の車種であっても適用可能であり、これらの形式のものに限られるものではない。
本発明の車体構造は、乗用車等の車両の車体に用いるのに好適である。
10…車両、11…車体、15…フロントサイドフレーム、17…バンパビーム、、17c…開口、21…アッパメンバ、24…内エクステンション、25…外エクステンション、44…補強部材(取付プレート)、57…前プレート(前補強部材)、58…後プレート(後補強部材)、82…(後プレートの)上フランジ、84…(後プレートの)下フランジ、91d…係止爪、92…(前プレートの)上フランジ、94…(前プレートの)下フランジ、100…アイボルト、110…ボルト取付部。
Claims (4)
- 車体前部の左右両側において車体前後方向に延びた左右のフロントサイドフレームと、
この左右のフロントサイドフレームの車幅方向外側に且つ上側において左右のフロントピラーから前下方へ延びた左右のアッパメンバと、
前記左右のフロントサイドフレームの前端から前方へ延びた左右の内エクステンションと、
前記左右のアッパメンバの前端から前方へ延びた左右の外エクステンションと、を含む車体前部構造において、
左の内及び外エクステンションの前端間にわたって設けられた左の取付プレートと、
右の内及び外エクステンションの前端間にわたって設けられた右の取付プレートと、
車幅方向に延びて、前記左右の取付プレートに取付けられたバンパビームと、を有していることを特徴とする車体前部構造。 - 前記左右の取付プレートは、各々少なくとも前後2枚の補強部材から成り、
前記左の前後2枚の補強部材は、車体前後方向に互いに重ね合わされ且つ一体化されるとともに、上端から互いに前後逆向きに延びる上フランジをそれぞれ有し、下端から互いに前後逆向きに延びる下フランジをそれぞれ有し、
前記右の前後2枚の補強部材も、車体前後方向に互いに重ね合わされ且つ一体化されるとともに、上端から互いに前後逆向きに延びる上フランジをそれぞれ有し、下端から互いに前後逆向きに延びる下フランジをそれぞれ有している、
ことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。 - 前記左右の取付プレートは、それぞれ車体前後方向に互いに重ね合わされ且つ一体化される、少なくとも前後2枚の補強部材から成り、
前記左右の前側の補強部材は、車体前方へ延びる左右の係止爪を有し、
前記バンパビームは、前記左右の係止爪に掛け止めることが可能な左右の開口を有している、ことを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。 - 前記バンパビームは、前記左右の内エクステンションよりも車幅内方の部位に、左右のアイボルトを取付けるための左右のボルト取付部を有し、
この左右のボルト取付部は、前記左右のアイボルトによって牽引される牽引部分である、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の車体前部構造。
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