JP5495099B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、この種のカラー画像形成装置としては、単色のトナー像からなる画像を形成するように一つの感光体を用いる単色モードと、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー画像を形成するように複数の感光体を用いる複数色モードとを選択的に実行し得るように構成したものがある。
このような装置では、一つの感光体を用いる単色モードのときは、他の感光体は使用しないため中間転写ベルトに対して離間させることが一般的である。これは、感光体、感光体周りの部品、及び、中間転写ベルトを挟んで感光体と対向する一次転写部材などの消耗を抑制し長寿命化を図るためである。
図10は、タンデム型のカラー画像形成装置の中間転写ベルト10及び4つの感光体40(Y,C,M,K)のレイアウトを示す説明図である。図10に示すレイアウトでは4つの感光体40(Y,C,M,K)は等間隔に配置されており、感光体間距離Wは100[mm]である。
図10に示す例では、4つの感光体40(Y,C,M,K)のそれぞれに対して中間転写ベルト10を挟んで対向する位置に4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,K)が配置され、4つの一次転写部を形成している。中間転写ベルト10は、画像形成時には図10中の矢印A方向に表面移動し、4つの感光体40(Y,C,M,K)のうち、中間転写ベルト10の表面移動方向の最下流側に配置された感光体40が黒用の感光体40Kである。
図11は、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)のうち黒用の感光体40Kから最も遠い位置に配置されたイエロー用の感光体40Y、イエロー用の一次転写ローラ12Y及び移動張架ローラ102が配置された図10中の領域αの拡大説明図である。また、図12は、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40M及びマゼンタ用の一次転写ローラ12Mが配置された図10中の領域βの拡大説明図である。
黒用の感光体40Kを用いる単色モードであるモノクロモードのときには、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)は使用しない。このため、モノクロモードのときには、移動張架ローラ102及びカラー用の3つの一次転写ローラ12(Y,C,M)を感光体40から離れる方向に図10中の実線で示す位置まで移動させる。これにより、中間転写ベルト10が図10中の実線で示す位置まで移動して、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)から離間する。モノクロモードのときにカラー用の3つの感光体40(Y,C,M)と中間転写ベルト10とを離間させることにより、カラー用の3つの感光体40(Y,C,M)やそれに対向する3つの一次転写ローラ12(Y,C,M)等の長寿命化を図ることができる。
また、感光体40を等間隔に並設する場合は感光体40の数が多いほど、黒用の感光体40Kの隣に配置された感光体40と中間転写ベルト10との離間量D1は、移動張架ローラ102の移動量Tに対して小さくなる。
図14は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も遠い位置に配置された追加トナー用の感光体40N、追加トナー用の一次転写ローラ12N及び移動張架ローラ102が配置された図13中の領域αの拡大説明図である。また、図15は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40M及びマゼンタ用の一次転写ローラ12Mが配置された図13中の領域βの拡大説明図である。
図13に示す感光体40を5つ備える構成は、近年主流であるCMYKの4色のトナーに加えて、色再現性、画質向上のために5色目のトナーを用いることができる構成である。例えば5色目にはクリアトナーや白トナーを用いることができ、他にも色再現性のためにライトマゼンタ、ライトシアン等いくつかのトナーを用いることができる。
さらに、移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすると、モノクロモードの状態とカラーモード状態とでのベルトテンションの変動量が大きくなるという問題が生じる。
図10及び図13の何れのレイアウトにおいても、テンションスプリング101sによって中間転写ベルト10の表面に付勢され、中間転写ベルト10にベルトテンションを与えるテンションローラ101を備えている。
カラーモードの状態からモノクロモードの状態となると、一次転写張架面10fにおける中間転写ベルト10の軌道が内側に移動する。このため、移動張架ローラ102に対して中間転写ベルト10の表面移動方向上流側の第一張架ローラ15から黒用の感光体40Kの転写位置に対して中間転写ベルト10の表面移動方向下流側の第二張架ローラ110までの中間転写ベルト10の軌道が短くなる。しかし、中間転写ベルト10の周長L[mm]は、モノクロモード時とカラーモード時とで変化しない。このため、テンションローラ101が移動することで第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道を長くして、一周がL[mm]となる中間転写ベルト10の軌道を形成している。
ここで、図10のレイアウトで、中間転写ベルト10の周長Lを904.38[mm]として、上述したように移動張架ローラ102を移動量T=5.0[mm]で移動させたところテンションローラ101の位置が約0.5[mm]変位した。一方、図13のレイアウトで、中間転写ベルト10の周長Lを仮に2200[mm]とすると、上述したように移動張架ローラ102を移動量T=6.6[mm]で移動させたところテンションローラ101の位置が約1.5[mm]変位した。
このように、移動張架ローラ102の移動量Tが大きくなるほどテンションローラ101が移動する距離も大きくなる。
テンションスプリング101sのバネ定数を仮に3[N/mm]とすると、テンションローラ101にかかる荷重は以下のように変化する。
図10に示すレイアウトでは、カラーモードの状態で60[N]であったものが、モノクロモードの状態では57[N]となり、テンションローラ101にかかる荷重の変動は5[%]である。一方、図13に示すレイアウトでは、カラーモードの状態で60[N]であったものが、モノクロモードの状態では51[N]となり、テンションローラ101にかかる荷重の変動は15[%]である。
このように、移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすると、モノクロモードの状態とカラーモード状態とでのテンションローラ101にかかる荷重の変動が大きくなり、ベルトテンションの変動も大きくなる。そして、ベルトテンションが大きく低下すると、中間転写ベルト10とベルト駆動ローラ14との間でスリップが発生し、中間転写ベルト10に対して精度よく駆動を伝達することができなくなるおそれがある。また、ベルトテンションが大きく低下することを考慮して、カラーモードの状態でベルトテンションが必要以上に高くなるように設定すると、中間転写ベルトを駆動するときの駆動負荷が過度に大きくなるという問題が生じる。
よって、移動張架ローラ102の移動量Tを大きくすることなく、黒用の感光体40Kの隣に配置された感光体40と中間転写ベルト10との離間量を確保することが求められる。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記ベルト部材にベルトテンションを付与するテンション付加機構と、上記近接状態のときには上記補助張架部材が該ベルト部材から離間し、上記離間状態のときには該補助張架部材が該ベルト部材に接触するように、上記ベルト接離手段の接離動作に補助張架部材の動作を同期させる同期機構とを備え、上記近接状態と上記離間状態とで上記ベルトテンションが変動することを抑制するように上記補助張架部材の位置を変位させることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記離間状態のときに上記補助張架部材を上記ベルト部材に向けて付勢する補助張架部材付勢手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、作像動作を行わないときには、上記複数のトナー供給部材を上記ベルト部材から離間させるとともに、上記補助張架部材を該ベルト部材から離間させることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記補助張架部材として電気抵抗率の高い材料からなる部材を用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記ベルト部材がベルト状の中間転写体であり、上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該中間転写体に転写されるトナー像が形成される像担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記ベルト部材がベルト状の潜像担持体であり、上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該潜像担持体上の異なる色の画像に対する潜像を現像する現像剤担持体であることを特徴とするものである。
以下、本発明を適用可能な中間転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置の一つ目の参考構成例である参考構成例1について説明する。
図2は、参考構成例1にかかる画像形成装置としての複写機(以下、複写機500という)の概略構成図である。複写機500は、複写装置本体(以下、装置本体部100という)、転写紙を収納し上方に装置本体部100を載せた給紙ユニット200、装置本体部100の上に取り付けるスキャナ300、スキャナ300の上方に取り付けられた原稿自動搬送装置(ADF)400、等から構成されている。また、複写機500内の各装置の動作を制御する不図示の制御部も備えている。
一次転写ローラ12(Y,C,M,K)は、発泡樹脂剤を金属製(鉄、SUS(ステンレス鋼)、AI(アルミニウム)など)の芯金に塗布したものである。発泡樹脂剤の肉厚は2[mm]〜10[mm]である。
そして、中間転写ベルト10上のフルカラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間に転写紙を送り込み、二次転写装置22で転写して転写紙上にカラーのトナー像を転写する。
一方、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト10の表面は中間転写ベルトクリーニング装置17によって、残留する残留トナーを除去され、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
中間転写ベルト10の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト10の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。したがって、複写機500における中間転写ベルト10の体積抵抗率および表面抵抗率は上記範囲内であることが好ましい。
なお、体積抵抗率および表面抵抗率の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9[mm]、リング電極内径11[mm])を接続し、中間転写ベルト10の表裏に100[V](表面抵抗率は500[V])の電圧を印加して10秒後の測定値を用いた。
複写機500に好適に用いられるトナーは重合法によって生成された重合トナーであり、トナーの形状係数SF−1が100〜180、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1が150を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記(1)式で表される。トナーを二次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
形状係数SF−2は、図4に示すように、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記(2)式で表される。トナーを二次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するとともに転写手段に付着した場合のクリーニング性も低下するため好ましくない。
参考構成例1の複写機500では、トナー粒径の体積平均粒径6.5[μm]のものを用いた。
図1は、複写機500の装置本体部100の要部構成の概略説明図である。なお、図2に示した複写機500の全体図では、4つの感光体40を備えた構成について説明したが、以下の説明では5つの感光体40を備える構成について説明する。なお、参考構成例1の特徴的な構成は、感光体40が5つの構成に限らず、4つの構成に対しても適用可能であり、さらには、複数の感光体40を備える構成であれば適用可能である。
図1に示すように複写機500は、複数の張架ローラ(14,15,16,102,110等)に支持された無端状の中間転写ベルト10と、中間転写ベルト10の外周面に接触して対向するように並設され、中間転写ベルト10の表面にトナー像を転写する5つの感光体40(Y,C,M,K,N)とを備える。
さらに、5つの感光体40(Y,C,M,K,N)が中間転写ベルト10に接触した図1中の破線で示す近接状態から、5つのうちの4つの感光体40(Y,C,M,N)が中間転写ベルト10から離間した図1中の実線で示す離間状態となるように、中間転写ベルト10を移動させるベルト接離手段を有する。このベルト接離手段は、黒トナーの転写位置に対して、カラートナーの転写位置を挟んで反対側の中間転写ベルト10の内周面を張架する移動可能な移動張架ローラ102を備える。そして、このベルト接離手段が、一次転写張架面10fを破線で示す接離状態から移動張架ローラ102と4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)とを5つの感光体40(Y,C,M,K,N)から離れるように下方に移動させる。これにより、一次転写張架面10fを実線で示すように4つの感光体40(Y,C,M,N)が中間転写ベルト10から離間した離間状態となる。
なお、黒トナーの転写位置は、離間状態のときに中間転写ベルト10に接触した状態となる1つの感光体40である黒用の感光体40Kが接触する中間転写ベルト10上の位置である。また、カラートナーの転写位置は、近接状態のときにカラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)が接触する中間転写ベルト10上の位置である。
しかし、参考構成例1の装置本体部100のように、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち、モノクロモードのときに離間しない黒用の感光体40Kに一番近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間に補助張架ローラ150を配置することが最適である。これは以下の理由による。
すなわち、補助張架ローラ150が当接する位置よりも黒トナーの転写位置側の中間転写ベルト10の軌道は斜め上方となるため、この位置に中間転写ベルト10と離間している感光体40が対向するとその感光体40と中間転写ベルト10との間の離間量は黒トナーの転写位置に近いほど小さくなる。これに対して、参考構成例1のように、黒用の感光体40Kに一番近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間に補助張架ローラ150を配置する。これにより、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)の各転写位置が補助張架ローラ150と移動張架ローラ102との間の中間転写ベルト10上の位置となる。このため、中間転写ベルト10における各転写位置の高さが、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に接触する位置と移動張架ローラ102が中間転写ベルト10に接触する位置との間の高さとなる。これにより、4つの感光体40(Y,C,M,N)の全てについて中間転写ベルト10に対して十分な離間量を確保することが出来る。
図5は、装置本体部100の要部構成について図1よりも詳しく記載した説明図であり、接触状態となるフルカラーモードのときの説明図である。図6は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も遠い位置に配置された追加トナー用の感光体40N、追加トナー用の一次転写ローラ12N及び移動張架ローラ102が配置された図5中の領域αの拡大説明図である。図6(a)は、フルカラーモードのとき(接触状態)の説明図、図6(b)はモノクロモードのとき(離間状態)の説明図である。また、図7は、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間で補助張架ローラ150が配置された図5中の領域γの拡大説明図である。図7(a)は、フルカラーモードのとき(接触状態)の説明図、図7(b)はモノクロモードのとき(離間状態)の説明図である。
4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、それぞれ一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)に支持されており、フルカラーモードのときには一次転写加圧スプリング121(Y,C,M,N)によって感光体40(Y,C,M,N)に対して付勢されている。そして、接離スライダ140が左右に移動することによって、4つの一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)が回転し、4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)が各感光体40(Y,C,M,N)に対して接離する。
すなわち、接離スライダ140を左右に移動させるで移動張架ローラ102が上下に移動するものであり、図5、図6(a)及び図7(a)に示すフルカラーモードの状態から移動張架ローラ102を下方に移動させることで中間転写ベルト10の軌道を変えて、中間転写ベルト10を4つの感光体40(Y,C,M,N)から離間させている。
図5、図6(a)及び図7(a)に示すフルカラーモードの状態から接離カム142が図7中の矢印E1方向に回転することで、接離スライダ140が図中の矢印E2で示すように左横方向に移動する。一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)は、接離スライダ140が左方向に移動することで、その下端部が接離スライダ140に設けられた突起部146(Y,C,M,N)に引っかかって回転する。これにより、4つの一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、一次転写加圧スプリング121(Y,C,M,N)による付勢が解除されて下方に移動し、各感光体40(Y,C,M,N)から離間する。また、接離スライダ140が図中左方向に移動することにより、移動張架ローラ102は下方に移動する。
このように接離スライダ140が図中の左方向に移動することで、一次転写ローラブラケット120(Y,C,M,N)及び移動張架ローラブラケット122が回転し、一次転写ローラ12(Y,C,M,N)及び移動張架ローラ102が下方に移動する。これにより、一次転写ローラ12(Y,C,M,N)は、感光体40(Y,C,M,N)及び中間転写ベルト10から完全に離間する。そして、一次転写張架面10fを形成する中間転写ベルト10は、黒用の一次転写ローラ12Kとマゼンタ用の一次転写ローラ12Mとの間に配置された黒用一次転写部上流側張架ローラ130と移動張架ローラ102との間で張架され、軌道が形成される。
モノクロモードのときに、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を押し下げることで、モノクロモードのときに中間転写ベルト10と離間する4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10との離間量を従来よりも大きくすることができる。
参考構成例1の装置本体部100では、駆動時に駆動ローラ14と中間転写ベルト10との間でスリップを防止するベルトテンションとしては、1.0〜2.5[N/cm]であることが好ましい。また、中間転写ベルト10の表面移動方向に直交する幅方向の長さであるベルト幅は、最大通紙幅によりある程度決まってくるが例えばA3であれば、300〜350[mm]とすることが好ましい。参考構成例1の装置本体部100では、一例としてベルト幅を330[mm]とすると、ベルトテンション1.0〜2.5[N/cm]を得るには、テンションスプリング101sは片側15〜35[N]の間で設定する。
その場合、上述したようにテンションスプリング101sのバネ定数が1〜5[N/mm]程度となり、テンションローラ101の位置変動がベルトテンション変動に大きく影響する。
このように、他の4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10とを十分に離間させることのみを目的とする場合は、移動張架ローラ102の移動量Tが6.6[mm]に対して、補助張架ローラ150による中間転写ベルト10の押し下げ量D2は、1〜2[mm]程度で十分であった。
テンションローラ101の位置が変動しないようにするには、第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道が変動しないように設定する必要がある。すなわち、第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道が変動しなければ、テンションローラ101を付勢するテンションスプリング101sの自然長からの変位量も変動しないため、テンションローラ101の位置が変動せず、ベルトテンションの変動も防止することが出来る。
そして、第二張架ローラ110から第一張架ローラ15までの中間転写ベルト10の軌道が変動しないようにするには、フルカラーモードとモノクロモードとで軌道が変化せざるを得ない第一張架ローラ15から第二張架ローラ110までの中間転写ベルト10の軌道の長さがフルカラーモードとモノクロモードとで一定になるように、補助張架ローラ150による中間転写ベルト10の押し下げ量D2を設定する。参考構成例1の装置本体部100では押し下げ量D2を3.6[mm]に設定することにより、テンションローラ101の位置が変動しないように設定することができた。このようなベルトテンションの変動を防止することが出来る押し下げ量D2の値は、図5に示す参考構成例1のレイアウトの場合は3.6[mm]であったが、押し下げ量D2の値はレイアウトによって異なるため、レイアウトによって適切な値を算出する必要がある。
そして、作像動作を行わない待機時や電源OFF時には、全ての一次転写ローラ12(Y,C,M,K,N)をそれぞれの感光体40(Y,C,M,K,N)から離間させ、さらに、補助張架ローラ150も中間転写ベルト10から離間させるように制御する。これにより、黒用の感光体40等の黒トナー像の作像手段を構成する部材と補助張架ローラ150との不要な消耗を防止し、長寿命化を図ることができる。
図7に示す参考構成例1の装置本体部100では、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に対して離間した状態と当接した状態とで、それぞれ補助張架ローラ150の位置が固定された構成である。これに対して、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10に当接した状態では、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧する構成としてもよい。
図8は、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧する参考構成例2の構成における、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間で補助張架ローラ150が配置された領域γの拡大説明図である。
図8に示すように参考構成例2では、補助張架ローラブラケット160の回転軸に対して補助張架ローラ150を支持する側を下方に付勢する補助張架加圧スプリング161を備えている。図8(a)は、フルカラーモードのとき(接触状態)の説明図、図8(b)はモノクロモードのとき(離間状態)の説明図である。
また、参考構成例2の装置本体部100のように補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を加圧する構成でも、補助張架ローラ150が中間転写ベルト10を押し下げるため、上述した参考構成例1と同様に、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)と中間転写ベルト10との離間量を大きくすることができる。
上述した参考構成例1や参考構成例2では、モノクロモードのときに中間転写ベルト10に当接する補助張架部材としてローラ状の部材を用いる構成について説明したが、補助張架部材としてはローラ状の部材に限るものではない。
図9は、多数の短繊維251を植毛した補助張架ブラシ250が補助張架部材として中間転写ベルト10を加圧する実施例の構成における、カラー用の4つの感光体40(Y,C,M,N)のうち黒用の感光体40Kから最も近い位置に配置されたマゼンタ用の感光体40Mと黒用の感光体40Kとの間で補助張架部材が配置された領域γの拡大説明図である。
補助張架ブラシ250は上述した補助張架ローラ150と異なり、接触する中間転写ベルト10の表面移動に合わせて回転する部材ではない。
補助張架部材としてローラ部材を用いる構成の場合、ローラ部材はその軸の両端を支持されて回転するが、成型の誤差で偏心が生じる。この偏心によって回転中心からローラ表面までの長いところが接触している状態と短いところが接触している状態とで当接状態が繰り返し変化する。このため、回転中心からローラ表面までの距離が長いところが接触しているタイミングほどベルトの移動速度が速くなり、一次転写位置での速度ムラが生じ、ベルトの挙動が変動して画像に悪影響を及ぼすおそれがある。
これに対して、中間転写ベルト10に当接した状態で固定される補助張架ブラシ250であれば、ベルトの挙動が変動することを防止することが出来る。また、表面移動する中間転写ベルト10に対して固定された補助張架部材が接触するとその間に摩擦力が働き、摺擦による中間転写ベルト10の磨耗や駆動付加の増大が懸念されるが、短繊維251を中間転写ベルト10に接触させることで摩擦力を低減し、この摩擦力に起因する不具合を抑制することができる。
10f 一次転写張架面
12 一次転写ローラ
12K 黒用の一次転写ローラ
14 駆動ローラ
15 第一張架ローラ
16 二次転写対向ローラ
17 中間転写ベルトクリーニング装置
18 画像形成ユニット
20 タンデム画像形成部
21 露光装置
22 二次転写装置
23 二次転写張架ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 走行体
34 走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 感光体
40K 黒用の感光体
42 給紙ローラ
43 給紙テーブル
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 手差し給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 手差し分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 現像装置
100 装置本体部
101 テンションローラ
101s テンションスプリング
102 移動張架ローラ
110 第二張架ローラ
111 第三張架ローラ
113 第五張架ローラ
114 第四張架ローラ
120 一次転写ローラブラケット
120K 黒用の一次転写ローラブラケット
121 一次転写加圧スプリング
122 移動張架ローラブラケット
130 黒用一次転写部上流側張架ローラ
140 接離スライダ
141 スライダスプリング
142 接離カム
146 突起部
150 補助張架ローラ
151 補助張架位置決めスプリング
160 補助張架ローラブラケット
161 補助張架加圧スプリング
170 クリーニング対向ローラ
200 給紙ユニット
250 補助張架ブラシ
251 短繊維
300 スキャナ
400 ADF
500 複写機
T 移動量
D1 離間量
D2 押し下げ量
Claims (7)
- 複数の張架部材に支持された無端状のベルト部材と、
該ベルト部材の外周面に接触又は近接して対向するように並設され、該ベルト部材の表面にトナーを供給する複数のトナー供給部材と、
該複数のトナー供給部材が該ベルト部材に接触又は近接した近接状態から該複数のトナー供給部材のうちの一部のトナー供給部材が該ベルト部材から離間した離間状態となるように、該ベルト部材を移動させるベルト接離手段とを有し、
該ベルト接離手段は、上記離間状態のときに該ベルト部材に接触又は近接した状態となる他のトナー供給部材が対向する該ベルト部材の非離間対向位置に対して、上記近接状態のときに上記一部のトナー供給部材が対向する該ベルト部材の離間対向位置を挟んで反対側の該ベルト部材の内周面を張架する移動可能な移動張架部材を備え、
上記近接状態から該移動張架部材を上記該複数のトナー供給部材から離れる方向に移動させて該ベルト部材を該一部のトナー供給部材から離間させることで上記離間状態とする画像形成装置において、
上記離間状態のときに上記非離間対向位置と上記離間対向位置との間の該ベルト部材の外周面に接触し、該ベルト部材を張架する補助張架部材を有し、
該補助張架部材として、基体に短繊維を植毛したブラシ部材を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記ベルト部材にベルトテンションを付与するテンション付加機構と、
上記接触状態のときには上記補助張架部材が該ベルト部材から離間し、上記離間状態のときには該補助張架部材が該ベルト部材に接触するように、上記ベルト接離手段の接離動作に補助張架部材の動作を同期させる同期機構とを備え、
上記近接状態と上記離間状態とで上記ベルトテンションが変動することを抑制するように上記補助張架部材の位置を変位させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2の画像形成装置において、
上記離間状態のときに上記補助張架部材を上記ベルト部材に向けて付勢する補助張架部材付勢手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
作像動作を行わないときには、上記複数のトナー供給部材を上記ベルト部材から離間させるとともに、上記補助張架部材を該ベルト部材から離間させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記補助張架部材として電気抵抗率の高い材料からなる部材を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記ベルト部材がベルト状の中間転写体であり、
上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該中間転写体に転写するトナー像が形成される像担持体であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記ベルト部材がベルト状の潜像担持体であり、
上記複数のトナー供給部材がそれぞれ該潜像担持体上の異なる色の画像に対する潜像を現像する現像剤担持体であることを特徴とする画像形成装置。
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