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JP5493694B2 - 放電ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の前照灯などに使用される放電ランプに関するものである。
自動車の前照灯などに使用される放電ランプは、特許第3596812号公報(以下、特許文献1)で知られているように、内管と外管とを具備する二重管構造となっている。この内管は、発光部とその両端に形成されたシール部とで構成されており、発光部内には希ガスや金属ハロゲン化物が封入され、シール部には電極マウントが封着されてなる。
この種の放電ランプでは、ランプを始動させるためには、数kV〜数十kVの電圧が必要であり、始動が困難であることが知られている。そこで、特許文献1に記載のように、内管と外管とで構成された空間に誘電体バリア放電可能なガスを封入することで、ランプの始動性を改善する発明が提案されている。
また、特開2003−529194号公報(以下、特許文献2)、特開2006−80078号(以下、特許文献3)、公報特開2007−42369号公報(以下、特許文献4)、特開2008−527623号公報(以下、特許文献5)では、発光部やシール部の外表面に導電性の被膜を形成することで、ランプの始動性を改善する発明が提案されている。
特許第3596812号公報 特開2003−529194号公報 特開2006−80078号公報 特開2007−42369号公報 特開2008−527623号公報
特許文献1〜特許文献5の発明を採用することにより、ランプの始動性を改善することができる。しかしながら、水銀入りの放電ランプと比較すると、現行の水銀を含まないランプはまだまだ始動性が悪いため、更なる改善が求められている。
本発明の目的は、始動性に優れた放電ランプを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放電ランプは、内部に放電空間を有する発光部およびシール部を有する内管と、前記放電空間に封入された放電媒体と、前記シール部に封着された電極マウントと、前記発光部を覆うように設けられた外管とを具備する放電ランプにおいて、前記内管と前記外管との間に形成された空間にはガスが封入されているとともに、前記シール部の表面に前記外管の外部空間と離間するように配置され、前記シール部の表面に接する隆起部または/および縁部に鋸歯状部を備えた導電性被膜が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、始動性に優れた放電ランプを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態の放電ランプについて説明するための側面図。 図1の放電ランプを90°回転させた状態について説明するための図。 図1のシール部付近について説明するための図。 本実施の形態の導電性被膜の一形成方法について説明するための図。 T1/T2を変化させたときの始動電圧について説明するための図。 本発明の第2の実施の形態の放電ランプについて説明するための図。 本発明の第3の実施の形態の放電ランプについて説明するための図。 本発明の第4の実施の形態の放電ランプについて説明するための図。
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の放電ランプについて、図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の放電ランプについて説明するための側面図、図2は図1の放電ランプを90°回転させた状態について説明するための図、図3は図1のシール部付近について説明するための図であり、図3(a)は拡大図、図3(b)は図3(a)の一点鎖線X−X’部分の断面を矢印方向から見た図である。
図1の放電ランプは自動車の前照灯に用いられる、いわゆるD4タイプの放電ランプであり、主要部として内管1を有している。内管1は細長い形状であり、その中央付近には略楕円形の発光部11が形成されている。発光部11の両端には、板状のシール部12、その両端には境界部13を介して円筒部14が連続形成されている。なお、内管1としては、例えば石英ガラスなどの耐熱性と透光性を具備した材料で構成されるのが望ましい。また、シール部12はピンチシールにより形成されたものに限らず、シュリンクシールにより形成されたものであってもよい。
この発光部11の内部には、中央が略円柱状、両端がテーパ状の放電空間111が形成されている。この放電空間111の容積は、自動車前照灯用の場合には、10mm〜40mm、さらには20mm〜30mmであるのが適当である。放電空間111には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、金属ハロゲン化物2と希ガスとで構成されている。
金属ハロゲン化物2は、ナトリウム、スカンジウム、亜鉛、インジウムなどのハロゲン化物で構成されている。それらの金属ハロゲン化物に結合されるハロゲンとしてはヨウ素が最適であるが、臭素や塩素などを組み合わせてもよい。また、金属ハロゲン化物の組み合わせもこれに限らず、スズやセシウムのハロゲン化物などを追加してもよい。
希ガスは、キセノンで構成されている。希ガスは、目的によってその封入圧力を調整することができる。例えば、全光束等の特性を高めるためには、封入圧力を常温(25℃)において12atm以上にするのが望ましい。ただし、上限は製造上、現状で20atm程度である。なお、希ガスの圧力は、水中で発光部11とシール部12の境界を破壊して放電空間111内部のガスを収集、測量し、その後に放電空間111の容積を測定することにより、算出することができる。また、希ガスとしては、キセノンの他に、ネオン、アルゴン、クリプトンなどを使用したり、それらを組み合わせて使用したりすることもできる。
ここで、放電媒体は、水銀を実質的に含んでいない。この「水銀を実質的に含んでいない」とは、水銀の封入量が0mgであるのが最適であるが、従来の水銀入りの放電ランプと比較してもほとんど封入されていないに等しい程度の量、例えば1mlあたり2mg未満、好ましくは1mg以下の水銀量を封入していても許容するという意味である。
シール部12には、電極マウント3が封着されている。電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33およびリード線34により構成されている。
金属箔31は、例えば、モリブデンからなる薄い金属板である。金属箔31の表面のうち、電極32側の半分の面には、パターン311が形成されている。このパターン311は、WO2008/129745A1やWO2007/086527A1などに記載のような非貫通の半円状の凹みが複数配列されてなるものであり、つまり表面には微小な凹凸が形成されている。これにより、封止ガラスと箔の封着性を増すことができるとともに、金属ハロゲン化物2と金属箔31が反応することが原因で生じることがあるクラックリークの発生を抑制することができる。なお、パターン311は箔の両面に形成するとさらに高い効果を期待できる。
パターン311を構成する凹みは、例えば、YVOレーザーを照射することにより形成することができ、その深さ、大きさ等はレーザーの出力や焦点の合わせ方等で自由に調整できる。また、凹みの配列は、レーザーを複数回照射することで様々に形成することができ、例えば、形成された凹みの円周に接触するようにレーザーを照射することで、図3のような箔表面の縦横に凹み同士が接触するパターンを形成することができる。また、厚みが薄いために構造的に脆い箔両端のナイフエッジ部分には、凹みを形成しないように制御することもできる。
電極32は、例えば、タングステンに酸化トリウムをドープした、いわゆるトリエーテッドタングステンからなる電極である。その一端は金属箔31の発光部11側端部に重ね合わせ接続されており、他端は放電空間111内で所定の電極間距離を保って、互いの先端同士が対向するように配置されている。その電極間距離としては、自動車前照灯用の場合には、外観上における距離で4.0mm〜4.4mmであるのが望ましい。なお、電極形状は、直棒状に限らず、先端の直径が大きい非直棒状の形状や直流点灯タイプのように一対の電極の大きさが異なる形状であってもよい。また、電極材料は、純タングステンやドープタングステン、レニウムタングステンなどであってもよい。
コイル33は、例えば、ドープタングステンからなる金属線であって、シール部12に封着される電極32の軸部の軸周りに螺旋状に巻装されている。このコイル設計としては、コイル線径は30μm〜100μm、コイルピッチは600%以下であるのが好適である。
リード線34は、例えば、モリブデンからなる金属線である。その一端は、発光部11に対して反対側の金属箔31に重ね合わせ接続されており、他端は管軸に沿って内管1の外部に延出されている。そのうち、ランプの前端側に延出したリード線34には、例えば、ニッケルからなるL字状のサポートワイヤ35の一端がレーザー溶接により接続されている。このサポートワイヤ35には、内管1と平行する部分に、例えば、セラミックからなるスリーブ4が装着されている。
上記で構成された内管1の外側には、筒状の外管5が内管1と同心状に設けられている。これら内外管の接続は、内管1の円筒部14付近に外管5の両端を溶着することにより行なわれている。内管1と外管5との間に形成された空間51には、ガスが封入されている。このガスには、誘電体バリア放電可能なガス、例えばネオン、アルゴン、キセノン、窒素から選択された一種のガスまたは混合ガスを使用することができる。ガスの圧力は0.3atm以下、さらには0.1atm以下、さらには0.05atm以下であるのが望ましい。なお、外管5としては、内管1に熱膨張係数が近く、かつ紫外線遮断性を有する材料で構成するのが望ましく、例えば、チタン、セリウム、アルミニウム等の酸化物を添加した石英ガラスを使用することができる。
外管5が接続された内管1の一端には、ソケット6が接続されている。これらの接続は、外管5の外周面に金属バンド71を装着し、その金属バンド71をソケット6から突出形成させた金属製の舌片72で挟持することで行なっている。また、ソケット6の底部には底部端子81、側部には側部端子82が形成されており、底部端子81と側部端子82には、リード線34とサポートワイヤ35とがそれぞれ接続されている。
これらで構成された放電ランプは、底部端子81が高圧側、側部端子82が低圧側になるように点灯回路(図示なし)が接続され、管軸が略水平の状態に配置されて点灯される。その点灯回路の出力は、例えば、安定時は約35W、始動時は安定時電力に対して2倍以上である約75Wに設定される。
そして、高圧側のシール部12の表面のうち、金属箔31と面する部分には、導電性被膜9が形成されている。このように、空間51にガスを封入するとともに、高圧側に設定されたシール部12の表面に導電性被膜9を形成することにより、始動性が向上する。これは、ランプ始動のための高電圧を印加すると、導電性被膜9が形成されたガラス部分が分極し、電荷が溜まった当該ガラス部分と外管5の間でガスによって誘電体バリア放電が発生し、始動が補助されるためである。なお、導電性被膜9は、その面積が5〜20mmであると効果的である。また、図3(a)のように、パターン311上に導電性被膜9が形成されている状態であれば、パターン311の凹凸形状により、始動直後の分極が促されるため、さらに始動性の向上を期待できる。
導電性被膜9としては、導電性(例えば、膜の抵抗が10MΩ以下、望ましくは50〜100kΩ。抵抗値は、厚みが150nmである膜の表面を、端子間を1.5mmに設定したテスターで測定したときの値とする。)と透光性、さらには耐熱性を持つ材料を使用するのが望ましい。例えばインジウムの酸化物、スズの酸化物、亜鉛の酸化物、インジウムとスズの酸化物であるITO、酸化亜鉛に酸化アルミニウムをドープしたAZO、酸化亜鉛に酸化ガリウムをドープしたGZO等やこれらにフッ素、ガリウム、アンチモン等をドープしたものを使用することができる。本発明では、安価な酸化スズを用いるのが特に望ましい。
ここで、本実施の形態の導電性被膜9は、図3(b)のように、隆起部91と平面部92とで構成されており、隆起部91は平面部92を囲うように導電性被膜9の縁部に形成されている。隆起部91は、その形成面に対して略垂直な方向に延出した、平面部92よりも高さの高い部分であり、このように導電性被膜9の少なくとも一箇所に凸状の隆起部分が形成されていることで、始動電圧印加時に、その隆起部91に電界が集中して、誘電体バリア放電が発生しやすくなるため、導電性被膜9が単なる平面状に構成されている場合よりもさらに始動性を向上させることができる。特に、隆起部91の膜厚をT1(mm)、平面部92の膜厚をT2(mm)としたとき、T1/T2≧2を満たしていると効果的である。なお、平面部92は、多少膜厚が変化していても許容するものとし、その場合のT2は平均的な値とする。
ここで、図3(b)のような導電性被膜9の一形成方法について、図4を参照しながら説明する。
まず、(a)のように、発光部11の両端をシールした内管の一方のシール部12の表面付近に、ディスペンサー101を非接触に配置し、酸化スズと酢酸ブチルを混合してなる導電性溶液9’をシール部12表面に滴下する。この導電性溶液9’は、表面張力が低いため、シール部12に滴下後は(b)のように、その表面で広がろうとする。しかし、その広がりには限界があり、限界に達すると今度は導電性溶液9’が端部に溜まるようになって、縁部が隆起していく。このように、縁部に隆起部分が形成された後、(c)のように、水素バーナー102で導電性被膜9’を焼成することで、シール部12表面に隆起部91と平面部92を備えた導電性被膜9を形成することができる。この焼成工程では、導電性被膜9’から酢酸ブチルの成分が飛んで、抵抗値が約100kΩになる程度に加熱するのが望ましい。なお、加熱手段はバーナーに限られない。このように焼成された導電性被膜9の隆起部91は、一般に透過性が高い酸化スズやITOなどでも透明性が低下するため、導電性被膜9がどの程度形成されているかの検査を目視でも容易に行えるようになる。
本発明の放電ランプの実施例の一仕様を下記に示す。
(実施例)
発光部11;石英ガラス製、放電空間111の内容積=26mm、最大内径=2.5mm、最大外径=6.2mm、長手方向の球体長=7.8mm、
シール部12;肉厚=2.4mm、幅=4.1mm、
金属ハロゲン化物2;ScI、NaI、ZnI、InBr(=1:1.5:0.4:0.01)、合計=0.4mg、
希ガス;キセノン、ガス圧=13atm、
水銀;0mg、
金属箔31;モリブデン製、長さ×幅=6.5mm×1.5mm、厚さ=0.02mm、
パターン311;直径=0.02mm、深さ=0.003mmの凹みを、隣接する凹みと接触するように配列、
電極32;トリエーテッドタングステン製、直径=0.38mm、外観上の電極間距離=4.32mm、
コイル33;ドープタングステン製、線径=60μm、ピッチ=250%、
リード線34;モリブデン製、直径=0.4mm、
外管5;内径=7.0mm、肉厚=1.0mm、
空間51中のガス;窒素、ガス圧=0.02atm、
導電性被膜9;酸化スズを高圧側のシール部12上に形成、面積S=14mm(シール部11の表裏面にそれぞれ7mmづつ)、膜厚T1=0.00035mm、膜厚T2=0.00015mm。
この実施例のランプと均一な膜厚の導電膜を形成した従来のランプについて、始動パルス電圧=23kV、ライズタイム=250nsecである電圧波形を連続出力する点灯回路を使用し、始動するかどうかの試験を行った。その結果、実施例のランプでは従来例のランプよりも始動電圧が低下する傾向があった。また、個数を200本に増やして試験を行った結果、従来例のランプはその試験したランプの中で始動性が悪いものは約18kVであったのに対し、実施例のランプは始動性が悪いものでも約16kVであった。このことから、実施例のランプの方では、始動ばらつきが小さく、点灯不良が少ないといえる。
次に、隆起部91の膜厚T1と平面部92の膜厚T2の関係T1/T2を変化させたときの始動電圧の変化について試験をした。その結果を図5に示す。なお、試験数は各200本である。
図5からわかるように、T1/T2が大きくなるほど始動電圧の平均値や最悪値(ばらつきの最大値)が低くなる傾向があり、特にT1/T2が2以上であればよいことがわかる。つまり、T1/T2≧2を満たすように導電性被膜9を形成するのが望ましい。ただし、T1/T2が2以上の範囲では始動性にそれほどの変化が見られないため、製造上の容易性を考慮すると、T1/T2は5以下、さらには3以下であるのが望ましい。
したがって、本実施の形態では、内管1と外管5との間に形成された空間51に窒素を封入するとともに、高圧側に設定されたシール部12表面に縁部に隆起部91と平面部92を備える導電性被膜9を形成したことにより、始動電圧印加時に、その隆起部91に電界が集中して、誘電体バリア放電が発生しやすくなるため、従来の導電性被膜よりもさらに始動性を向上させることができる。その際、隆起部91の膜厚をT1(mm)、平面部92の膜厚T2(mm)としたとき、T1/T2≧2を満たすように導電性被膜9を形成すると、高い効果を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態の放電ランプについて説明するための図であり、(a)は拡大図、(b)は図6(a)の一点鎖線X−X’部分の断面を矢印方向から見た図である。この第2の実施の形態の各部について、図1の第1の実施の形態の放電ランプの各部と同一部分は同一符号で示し、その説明を省略する。
本実施の形態では、高圧側のシール部12に突起121が形成されており、その突起121を含むシール部12の表面に導電性被膜9が塗布されることで、隆起部91が形成されている。この場合にも、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、突起121は、高さは0.2mm以上であるのが良く、また一つに限らず、複数形成しても良い。また、突起121は、隆起部91の形成のためのみならず、ランプ製造過程における目印などとしても利用することができる。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態の放電ランプについて説明するための図であり、(a)は拡大図、(b)は図7(a)の二点鎖線Y部分の拡大図である。
本実施の形態では、導電性被膜9の縁部にノコギリの歯のように複数のギザギザを備えた鋸歯状部93が形成されている。このように、導電性被膜9の縁部に鋸歯状部93を形成することで、その先端部に電界が集中しやすくなるため、始動時に誘電体バリア放電を発生させやすくすることができる。また、導電性被膜93は同じ面積でも被膜の縁の長さが長いほど導電膜効果が高くなるため、導電性被膜9の縁部に鋸歯状部93を形成することにより始動性を改善することができる。
なお、縁部に鋸歯状部93を備えた導電性被膜9は、例えば図4(a)において導電性溶液9’の滴下高さを高くするなどにより形成することができる。
(第4の実施の形態)
図8は、本発明の第4の実施の形態の放電ランプについて説明するための図である。
本実施の形態では、導電性被膜9の縁部に隆起部91と鋸歯状部93の両方が形成されている。つまり、第1と第3の実施の形態の特徴を組み合わせた導電性被膜9であり、外観上、王冠のような形状となっている。この導電性被膜9により、平面状で縁が滑らかな同じ面積の被膜の場合と比較して、始動電圧を約4kVも下げることができる。
なお、本発明の実施の形態は上記に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。
導電性被膜9は、真円状に限らず、楕円状や多角形状であってもよい。また、それらの形状を組み合わせたり、互いに繋げたような形状であってもよい。
また、導電性被膜9は、金属箔31と面するシール部12の表面上に限らず、例えば、電極32上やリード線34上のシール部12の表面、シール部12の側面であってもよい。
また、導電性被膜9は、シール部12の表面のみならず、外管5の内表面にも形成してよい。これにより、始動性をさらに向上させることができる。このとき、外管5に形成する導電性被膜は、低圧側のシール部付近の外管5の内表面に形成するなど、誘電体バリア放電が発光部11付近で発生するように構成すると好適である。
隆起部91、鋸歯状部93は、先端部はともに弧状よりも尖った形状で、かつ鈍角よりも鋭角あるのが望ましい。また、形成数は多いほど望ましい。これらを採用することにより、隆起部91や鋸歯状部93に電界がより集中しやすくなるため、始動性を改善することができる。
1 内管
11 発光部
111 放電空間
12 シール部
2 金属ハロゲン化物
3 電極マウント
31 金属箔
32 電極
33 コイル
34 リード線
5 外管
51 空間
9 導電性被膜
91 隆起部
92 平面部
93 鋸歯状部

Claims (4)

  1. 内部に放電空間を有する発光部およびシール部を有する内管と、前記放電空間に封入された放電媒体と、前記シール部に封着された電極マウントと、前記発光部を覆うように設けられた外管とを具備する放電ランプにおいて、
    前記内管と前記外管との間に形成された空間にはガスが封入されているとともに、前記シール部の表面に前記外管の外部空間と離間するように配置され、前記シール部の表面に接する隆起部または/および縁部に鋸歯状部を備えた導電性被膜が形成されていることを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記隆起部は、導電性被膜の縁部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 前記導電性被膜は隆起部と平面部を備え、前記隆起部の膜厚をT1(mm)、前記平面部の膜厚T2(mm)としたとき、T1/T2≧2を満たしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電ランプ。
  4. 前記シール部は前記発光部の両端に一対形成されており、一方の前記シール部側を高圧側、他方の前記シール部側を低圧側に設定したとき、前記導電性被膜は高圧側の前記シール部表面に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の放電ランプ。
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