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JP5472832B2 - 磁気メモリ - Google Patents

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Description

本発明は、スピントランスファー方式の磁気メモリに関する。
近年、高速で大容量の不揮発性メモリの開発への要求がますます高まっている。例えば、携帯端末等の小型情報機器において、高速のワークメモリと大容量のストレージメモリを兼ねることができる不揮発性メモリが実現されれば、消費電力やメモリ領域の無駄をなくすことができる。また、高速で大容量の不揮発メモリが実現されれば、電源ONの後瞬時に機器を起動できる「インスタント・オン」機能も可能になってくる。
大容量・高速動作の観点から有望な不揮発性メモリの1つが、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)である。MRAMでは、磁気抵抗効果により抵抗値が変化する「磁気抵抗素子」が、メモリセルとして利用される。より詳細には、磁気抵抗素子は、磁化方向が固定された磁化固定層と、磁化方向が反転可能な磁気記録層(磁化自由層)と、それら磁化固定層と磁気記録層とに挟まれた非磁性層とから構成される。磁化固定層と磁気記録層の磁化方向が“反平行”である場合の抵抗値(R+ΔR)は、磁気抵抗効果により、それらが“平行”である場合の抵抗値(R)よりも大きくなる。MRAMのメモリセルは、このような抵抗値の変化を利用することによって、データを不揮発的に記憶する。
磁気抵抗素子としては、巨大磁気抵抗(GMR:Giant MagnetoResistance)効果を利用したGMR素子や、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel MagnetoResistance)効果を利用したMTJ(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)素子が知られている。MTJ素子の場合、磁化固定層と磁気記録層とに挟まれる非磁性層として、MgOやAl等の絶縁層(トンネルバリア層)が用いられる。一般に、MTJ素子のMR比(=ΔR/R)は、GMR素子のものよりも大きい。更に、MTJ素子の抵抗値は、GMR素子のものよりも高く、直列接続されるトランジスタのon抵抗と同等な値に調整可能である。これらのことは、データ読み出し信号の観点から好ましく、MTJ素子をMRAMのメモリセルとして用いることは好適である。
データ書き込みは、磁気記録層の磁化方向を反転させることによって行われる。代表的なデータ書き込み方式は「電流磁界方式」である。電流磁界方式によれば、磁気抵抗素子の近傍に配置された書き込み配線に書き込み電流が流される。そして、その書き込み電流により発生する書き込み磁界が磁気記録層に印加され、それにより磁気記録層の磁化方向が反転させられる。この電流磁界方式によれば、磁気記録層の磁化方向の反転に必要な反転磁界は、磁気抵抗素子のサイズにほぼ反比例して、大きくなる。すなわち、メモリセルが微細化されるにつれて、書き込み電流が増加してしまうという問題点がある。
微細化に伴う書き込み電流の増加を抑制することができる書き込み方式として、「スピントランスファー(spin
transfer)方式」が提案されている(例えば、非特許文献1を参照)。スピントランスファー方式によれば、強磁性導体にスピン偏極電流(spin−polarized current)が注入され、その電流を担う伝導電子のスピンと導体の磁気モーメントとの間の直接相互作用によって磁化方向が反転する。このような磁化反転は、「スピン注入磁化反転(Spin Transfer Magnetization Switching)」とも呼ばれる。スピン注入磁化反転の概略を、図1を参照することによって説明する。
図1は、典型的なメモリセル100(2端子MTJ素子)の構成を示している。メモリセル100は、第1端子T101、第2端子T102、磁化固定層110、トンネルバリア層120、及び磁気記録層(磁化自由層)130を備えている。トンネルバリア層120は、磁化固定層110と磁気記録層130との間に挟まれており、それら磁化固定層110、トンネルバリア層120及び磁気記録層130によって磁気トンネル接合(MTJ)が形成されている。更に、第1端子T101が磁化固定層110に接続されており、第2端子T102が磁気記録層130に接続されている。言い換えれば、MTJの両端に第1端子T101と第2端子T102がそれぞれ接続されている。このように構成された2端子MTJ素子が、メモリセル100として用いられる。
このメモリセル100において、磁化固定層110と磁気記録層130の磁化方向が“平行”である低抵抗状態はデータ“0”に対応付けられ、それらが“反平行”である高抵抗状態はデータ“1”に対応付けられる。データ読み出し時には、適度な大きさの読み出し電流が、MTJを貫通するように第1端子T101と第2端子T102との間に流される。その読み出し電流に基づいて、抵抗値の大小、すなわち、記録データが“1”か“0”かを判定することができる。
データ書き込み時には、書き込み電流が、MTJを貫通するように第1端子T101と第2端子T102との間に流される。具体的には、データ“1”からデータ“0”への遷移時、書き込み電流は、第2端子T102から第1端子T101へと流される。この場合、スピンフィルターとしての磁化固定層110と同じスピン状態を有する電子が、磁化固定層110からトンネルバリア層120を通して磁気記録層130に移動する。スピントランスファー効果により、磁気記録層130の磁化方向が反転し、磁化固定層110の磁化方向と“平行”になる。一方、データ“0”からデータ“1”への遷移時、書き込み電流は、第1端子T101から第2端子T102へと流される。この場合、スピンフィルターとしての磁化固定層110と同じスピン状態を有する電子が、磁気記録層130からトンネルバリア層120を通して磁化固定層110に移動する。スピントランスファー効果により、磁気記録層130の磁化方向が反転し、磁化固定層110の磁化方向と“反平行”になる。
このように、スピントランスファー方式では、スピン電子の移動によりデータ書き込みが行われる。膜面に垂直に注入される書き込み電流(スピン偏極電流)の方向に応じて、磁気記録層130の磁化方向を規定することが可能である。ここで、スピン注入磁化反転の閾値は、スピン偏極電流の電流密度に依存することが知られている。従って、メモリセルサイズが縮小されるにつれ、スピン注入磁化反転に必要な書き込み電流が減少する。メモリセルの微細化に伴って書き込み電流が減少するため、スピントランスファー方式は、MRAMの大容量化の実現にとって重要である。
但し、図1で示された構成の場合、読み出し電流経路と書き込み電流経路が同じである。すなわち、読み出し電流だけでなく大きな書き込み電流も、MTJを貫通するように流れる。このことは、次のような問題点を引き起こす。
まず、データ書き込み時、書き込み電流を流すための高電圧がトンネルバリア層120に印加される。そのような高電圧の印加は、絶縁層であるトンネルバリア層120における絶縁破壊の原因となる。絶縁破壊が発生したメモリセル100は、もはや正常に機能せず、不良セルとなる。これは、メモリの信頼性を低下させる。
トンネルバリア層120に印加される電圧を低減するために、トンネルバリア層120の抵抗値を下げることが考えられる。しかしながら、トンネルバリア層120の抵抗値が小さくなると、MTJに直列接続されるトランジスタのon抵抗とのバランスが崩れてしまい、それはデータ読み出し信号量の低下を招く。また、抵抗値を下げるためにトンネルバリア層120の膜厚が小さくされた場合、ピンホール等の欠陥が増加し、絶縁破壊がより発生しやすくなる。これらのことは、結局、メモリの信頼性を低下させる。
更に、非特許文献2及び非特許文献3によれば、スピン注入磁化反転を実現しながら書き込み電流のパルス幅を低減するためには、書き込み電流量を増加させる必要がある。すなわち、書き込み速度を上げて高速動作を実現するためには、書き込み電流を更に増やす必要がある。この場合、絶縁破壊が発生しやすくなり、メモリの信頼性が低下する。
以上に説明されたように、書き込み電流がMTJを貫通する場合、トンネルバリア層120において絶縁破壊が発生しやすくなり、それはメモリ信頼性の低下を招く。
関連技術として、特許文献1(特開2005−50907号公報)は、スピントランスファー方式に基づく磁気抵抗素子を開示している。その磁気抵抗素子は、第1磁化固着層と、第2磁化固着層と、第1磁化固着層と第2磁化固着層との間に設けられた磁気記録層と、第1磁化固着層と磁気記録層との間に設けられたトンネルバリア層と、磁気記録層と第2磁化固着層との間に設けられる中間層と、を備える。第1磁化固着層と第2磁化固着層の磁化方向は、逆方向である。この磁気抵抗素子では、第1磁化固着層と第2磁化固着層の両方から磁気記録層に対してスピントランスファーが発生する。これにより、書き込み電流が低減されている。但し、読み出し電流経路と書き込み電流経路は同一であり、書き込み電流がトンネルバリア層を貫通することに変わりはない。
特開2005−50907号公報
J. C. Slonczewski, "Current-drivenexcitation of magnetic multilayers", Journal of Magnetism and MagneticMaterials, 159, 1996, L1-L7. R. H. Koch et al., "Time-ResolvedReversal of Spin-Transfer Switching in a Nanomagnet", Physical Review Letters,92, 2004, 088302. R. Heindl et al., "Size dependence ofintrinsic spin transfer switching current density in elliptical spinvalues", Applied Physics Letters, 92, 2008, 262504.
以上に説明されたように、図1で示されたスピントランスファー方式の場合、読み出し電流経路と書き込み電流経路は同一であり、書き込み電流がトンネルバリア層(MTJ)を貫通する。この場合、トンネルバリア層において絶縁破壊が発生しやすくなり、それは信頼性の低下を招く。
本発明の1つの目的は、トンネルバリア層における絶縁破壊を防止することができるスピントランスファー方式の磁気メモリを提供することにある。
本発明の1つの観点において、複数のメモリセルを備えるスピントランスファー方式の磁気メモリが提供される。複数のメモリセルの各々は、磁化方向が反転可能な強磁性層を含む磁気記録層と、磁化方向が固定された強磁性層を含むセンス層と、磁気記録層とセンス層との間に挟まれたトンネルバリア層と、磁化方向が固定された強磁性層を含む第1スピン供給層と、磁気記録層と第1スピン供給層との間に挟まれた第1非磁性層と、第1端子と、第2端子と、第3端子と、を備えている。第1端子は、センス層及びトンネルバリア層を介して、磁気記録層に接続されている。第2端子は、第1スピン供給層及び第1非磁性層を介して、磁気記録層に接続されている。第3端子は、センス層、トンネルバリア層、第1スピン供給層及び第1非磁性層を介することなく、磁気記録層に接続されている。
本発明の他の観点において、半導体集積回路が提供される。その半導体集積回路は、複数の第1メモリセルを備えるスピントランスファー方式の第1磁気メモリと、複数の第2メモリセルを備えるスピントランスファー方式の第2磁気メモリと、を具備する。
複数の第1メモリセルの各々は、磁化方向が反転可能な強磁性層を含む第1磁気記録層と、磁化方向が固定された強磁性層を含む第1センス層と、第1磁気記録層と第1センス層との間に挟まれた第1トンネルバリア層と、磁化方向が固定された強磁性層を含む第1スピン供給層と、第1磁気記録層と第1スピン供給層との間に挟まれた第1非磁性層と、第1端子と、第2端子と、第3端子と、を備えている。第1端子は、第1センス層及び第1トンネルバリア層を介して、第1磁気記録層に接続されている。第2端子は、第1スピン供給層及び第1非磁性層を介して、第1磁気記録層に接続されている。第3端子は、第1センス層、第1トンネルバリア層、第1スピン供給層及び第1非磁性層を介することなく、第1磁気記録層に接続されている。
複数の第2メモリセルの各々は、磁化方向が反転可能な強磁性層を含む第2磁気記録層と、磁化方向が固定された強磁性層を含む第2センス層と、第2磁気記録層と第2センス層との間に挟まれた第2トンネルバリア層と、第2センス層に接続された第4端子と、第2磁気記録層に接続された第5端子と、を備えている。
本発明に係るスピントランスファー方式の磁気メモリによれば、トンネルバリア層における絶縁破壊を防止することが可能となる。その結果、メモリの信頼性が向上する。
上記及び他の目的、長所、特徴は、次の図面と共に説明される本発明の実施の形態により明らかになるであろう。
図1は、典型的なMRAMのメモリセルの構成を概略的に示している。 図2は、本発明の実施の形態に係るMRAMの構成を概略的に示している。 図3は、本発明の実施の形態に係るMRAMのメモリセルの構成を概略的に示している。 図4は、図3で示されたメモリセルにおける読み出し電流の経路を示している。 図5は、図3で示されたメモリセルにおける書き込み電流の経路を示している。 図6は、第1の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。 図7は、第1の実施の形態におけるセルレイアウトを示す平面図である。 図8は、第1の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す回路図である。 図9は、第2の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。 図10は、第2の実施の形態におけるセルレイアウトを示す平面図である。 図11は、第2の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す回路図である。 図12は、第3の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。 図13は、第4の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。 図14は、第5の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。 図15は、第6の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。 図16は、第7の実施の形態に係る半導体チップの構成を概略的に示している。 図17は、第7の実施の形態に係るメモリセルの構成を示す断面図である。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施の形態において、スピントランスファー方式の磁気メモリが提供される。以下、スピントランスファー方式のMRAMを例に挙げて説明する。図2は、本実施の形態に係るMRAMの構成を概略的に示している。図2に示されるように、MRAMは、アレイ状に配置された複数のメモリセル1を備えている。
図3は、本実施の形態に係るメモリセル1(3端子MTJ素子)の構成を示している。メモリセル1は、第1端子T1、第2端子T2、第3端子T3、センス層(第1磁化固定層)10、トンネルバリア層20、磁気記録層(磁化自由層)30、非磁性層40、及びスピン供給層(第2磁化固定層)50を備えている。
センス層(第1磁化固定層)10は、磁化方向が固定された強磁性層を含んでいる。センス層10は、非磁性層を介して複数の強磁性層が積層された積層フェリ構造を有していてもよい。その場合も、複数の強磁性層の各々の磁化方向は固定されている。このセンス層10に含まれる強磁性層のうち1つはトンネルバリア層20と接触している。以下の説明において、センス層10の磁化方向とは、トンネルバリア層20と接触する強磁性層の磁化方向を意味する。
トンネルバリア層20は、センス層10と磁気記録層30との間に挟まれた絶縁層である。トンネルバリア層20は、例えばMgOやAl等の絶縁材料で形成される。
非磁性層40は、スピン供給層50と磁気記録層30との間に挟まれている。非磁性層40は、例えばRuやCu等の非磁性導電材料で形成される。
スピン供給層(第2磁化固定層)50は、磁化方向が固定された強磁性層を含んでいる。スピン供給層50は、非磁性層を介して複数の強磁性層が積層された積層フェリ構造を有していてもよい。その場合も、複数の強磁性層の各々の磁化方向は固定されている。このスピン供給層50に含まれる強磁性層のうち1つは非磁性層40と接触している。以下の説明において、スピン供給層50の磁化方向とは、非磁性層40と接触する強磁性層の磁化方向を意味する。スピン供給層50はセンス層10と物理的に離れている。また、スピン供給層50の磁化方向は、センス層10の磁化方向と平行あるいは反平行である。
磁気記録層(磁化自由層)30は、磁化方向が反転可能な強磁性層を含んでいる。磁気記録層30の磁化方向は、センス層10の磁化方向と“平行”あるいは“反平行”となることが許される。また、磁気記録層30の磁化方向は、スピン供給層50の磁化方向と“平行”あるいは“反平行”となることが許される。
磁気記録層30は、トンネルバリア層20を介してセンス層10に接続されている。すなわち、センス層10、トンネルバリア層20及び磁気記録層30によって、MTJが形成されている。このMTJを含む部分は、以下「MTJ部SR」と参照される。MTJ部SRは、少なくともセンス層10、トンネルバリア層20及び磁気記録層30を含んでいる。MTJ部SRは、非磁性層40及びスピン供給層50を含んでいてもよい。後に説明されるように、MTJ部SRには、データ読み出し時に読み出し電流Irが流れる。逆に、読み出し電流Irが流れる部分をMTJ部SRと定義することもできる。
また、磁気記録層30は、非磁性層40を介してスピン供給層50に接続されている。これら磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50は、「スピントランスファー部SW」を形成している。スピントランスファー部SWは、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50を含むが、センス層10とトンネルバリア層20は含まないことに留意されたい。後に説明されるように、スピントランスファー部SWには、データ書き込み時に書き込み電流Iwが流れる。逆に、書き込み電流Iwが流れる部分をスピントランスファー部SWと定義することもできる。
第1端子T1は、MTJ部SRの一端に接続されている。より詳細には、図3に示されるように、第1端子T1は、MTJ部SRのセンス層10に接続されている。つまり、第1端子T1は、センス層10及びトンネルバリア層20を介して、磁気記録層30に接続されている。
第2端子T2は、スピントランスファー部SWの一端に接続されている。より詳細には、図3に示されるように、第2端子T2は、スピントランスファー部SWのスピン供給層50に接続されている。つまり、第2端子T2は、スピン供給層50及び非磁性層40を介して、磁気記録層30に接続されている。
第3端子T3は、スピントランスファー部SWの他端に接続されている。より詳細には、図3に示されるように、第3端子T3は、磁気記録層30に接続されている。ここで、第3端子T3は、上述のセンス層10、トンネルバリア層20、非磁性層40及びスピン供給層50を介することなく、磁気記録層30に接続されていることに留意されたい。このことは、第2端子T2と第3端子T3を用いることによって、スピントランスファー部SWを貫通するがトンネルバリア層20を貫通しない電流を流すことができることを意味する。
図4は、データ読み出し時の読み出し電流Irの経路PRを示している。読み出し電流Irは、第1端子T1と第2端子T2の間、あるいは、第1端子T1と第3端子T3との間に流される。いずれの場合であっても、読み出し電流Irは、トンネルバリア層20を通してセンス層10(第1磁化固定層)と磁気記録層30との間を流れる。センス層10と磁気記録層30の磁化方向が“平行”である場合、MTJ部SRの抵抗値は比較的低く、その低抵抗状態はデータ“0”に対応付けられる。一方、センス層10と磁気記録層30の磁化方向が“反平行”である場合、MTJ部SRの抵抗値は比較的高く、その高抵抗状態はデータ“1”に対応付けられる。図4に示される読み出し電流Irに基づいて、その抵抗値の大小、すなわち、記録データが“1”か“0”かを判定することができる。
図5は、データ書き込み時の書き込み電流Iwの経路PWを示している。書き込み電流Iwは、第2端子T2と第3端子T3の間に流される。つまり、書き込み電流Iwは、非磁性層40を通してスピン供給層50と磁気記録層30との間を流れる。このとき、磁化方向が固定されたスピン供給層50はスピンフィルターとしての役割を果たし、スピン供給層50と磁気記録層30との間でスピントランスファーが発生する。
例えば図5に示されるように、センス層10とスピン供給層50の磁化方向が逆向きの場合を考える。データ“0”の状態では、磁気記録層30の磁化方向は、センス層10の磁化方向と“平行”であり、スピン供給層50の磁化方向と“反平行”である。一方、データ“1”の状態では、磁気記録層30の磁化方向は、センス層10の磁化方向と“反平行”であり、スピン供給層50の磁化方向と“平行”である。データ“0”からデータ“1”への遷移時、書き込み電流Iwは、第3端子T3から第2端子T2へと流される。この場合、スピン供給層50と同じスピン状態を有する電子が、スピン供給層50から非磁性層40を通して磁気記録層30に移動する。スピントランスファー効果により、磁気記録層30の磁化方向が反転し、スピン供給層50の磁化方向と“平行”になる。一方、データ“1”からデータ“0”への遷移時、書き込み電流は、第2端子T2から第3端子T3へと流される。この場合、スピン供給層50と同じスピン状態を有する電子が、磁気記録層30から非磁性層40を通してスピン供給層50に移動する。スピントランスファー効果により、磁気記録層30の磁化方向が反転し、スピン供給層50の磁化方向と“反平行”になる。このように、書き込み電流Iwの方向に応じて、磁気記録層30の磁化方向を規定することが可能である。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、スピントランスファー方式によりデータ書き込みが行われる。スピントランスファー方式の場合、メモリセルの微細化に伴って、書き込み電流Iwをより小さくすることが可能である。このことは、MRAMの大容量化及び低消費電力の観点から好適である。
また、本実施の形態では、図5から明らかなように、書き込み電流Iwがトンネルバリア層20を貫通しない。第2端子T2と第3端子T3との間の書き込み電流経路PW(スピントランスファー部SW)は、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50を含んでいるが、センス層10とトンネルバリア層20を含んでいない。従って、第2端子T2と第3端子T3を用いることによって、スピントランスファー部SWを貫通するがトンネルバリア層20を貫通しない書き込み電流Iwを流すことができるのである。大きな書き込み電流Iwがトンネルバリア層20を貫通しないため、トンネルバリア層20の劣化や絶縁破壊が防止される。その結果、MRAMの信頼性が向上する。
更に、本実施の形態では、読み出し電流経路PRと書き込み電流経路PWが異なっているため、読み出し特性と書き込み特性とを別々に最適化することが可能である。例えば、読み出し特性は、トンネルバリア層20を含むMTJに主に依存するが、そのトンネルバリア層20は書き込み電流経路PWには含まれていない。従って、データ書き込みの観点から要請される制約を受けることなく、トンネルバリア層20を設計することが可能となる。結果として、MTJのMR比を高くすることが可能となる。また、MTJの抵抗値を、直列接続されるトランジスタのon抵抗と同等な値に調整することも可能である。これらにより、データ読み出し時に充分な大きさの読み出し信号を得ることが可能となる。
更に、書き込み速度を上げて高速動作を実現するために、書き込み電流Iwのパルス幅を低減することができる。この場合、書き込み電流量を増加させる必要があるが、書き込み電流Iwはトンネルバリア層20を貫通しないため、絶縁破壊は発生しない。すなわち、絶縁破壊や信頼性劣化を招くことなく、書き込み速度を向上させることが可能である。
尚、読み出し電流経路PRと書き込み電流経路PWのそれぞれに選択トランジスタが設けられてもよい。その場合、データ読み出し時及びデータ書き込み時の「回り込み電流」を抑制することが可能となる。回り込み電流とは、選択メモリセルに対する電流経路と並列な経路上を流れる電流であって、当該選択メモリセルを通過しない電流のことである。書き込み対象ビットあるいは読み出し対象ビットのみを選択的に操作することが可能となるため、アレイ規模を大型化することが可能となり、また、高速動作も可能となる。
以下、様々な実施の形態を詳しく説明する。
1.第1の実施の形態
図6は、第1の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す断面図である。図7は、第1の実施の形態におけるセルレイアウトを示す平面図である。図8は、第1の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す回路図である。尚、半導体基板5の表面に垂直な方向がZ方向と定義され、その表面と平行な平面がXY平面と定義される。Z方向とXY平面とは互いに直交している。
メモリセル1は、半導体基板5上に形成されている。本実施の形態では、センス層10、トンネルバリア層20、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50が、この順番で半導体基板5側から積層されている。つまり、磁気記録層30は、トンネルバリア層20と非磁性層40との間に挟まれている。
センス層10、磁気記録層30、及びスピン供給層50は、面内磁気異方性を有する面内磁化膜、あるいは、垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜で形成される。図6で示される例では、センス層10、磁気記録層30、及びスピン供給層50は、面内磁化膜で形成されている。センス層10の磁化方向は−X方向に固定されており、スピン供給層50の磁化方向は+X方向に固定されている。磁気記録層30の磁化方向は、+X方向あるいは−X方向を向く。トンネルバリア層20は、例えば、MgO膜やAl膜等の絶縁膜である。非磁性層40は、例えば、Ru膜やCu膜等の非磁性金属膜、あるいは、低抵抗な酸化物膜である。
センス層10の上面上には、トンネルバリア層20を介して磁気記録層30が形成されている。センス層10の底面は、半導体基板5上に形成された第1コンタクト部60に接続されている。第1コンタクト部60は、ビアや配線を含んでいる。第1コンタクト部60は、下地層や、センス層10の磁化方向を固定するための反強磁性層を含んでいてもよい。
磁気記録層30の上面上には、非磁性層40を介してスピン供給層50が形成されている。より詳細には、磁気記録層30の上面は、異なる第1領域R1と第2領域R2とを有している。非磁性層40及びスピン供給層50は、第1領域R1上に形成されている。スピン供給層50上には、上部接続部70が形成されている。上部接続部70は、キャップ層や、スピン供給層50の磁化方向を固定するための反強磁性層を含んでいてもよい。上部接続部70は、更に、X方向に延在する上部配線PLに接続されている。本実施の形態では、この上部接続部70が、第2端子T2に相当する。
半導体基板5上には第2コンタクト部90が形成されている。第2コンタクト部90は、ビアや配線を含んでいる。更に、第2コンタクト部90と磁気記録層30との間をつなぐように、非磁性導体層80が形成されている。この非磁性導体層80は、磁気記録層30の上面の第2領域R2に接続するように形成されており、非磁性層40及びスピン供給層50からは物理的に離れている。
メモリセル1は更に、半導体基板5上に形成された第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2を備えている。第1トランジスタTR1のゲート電極は、X方向に延在する第1ワード線WL1に接続されている。第2トランジスタTR2のゲート電極は、X方向に延在する第2ワード線WL2に接続されている。
第1トランジスタTR1は、第1端子T1とセンス層10との間に介在している。より詳細には、第1トランジスタTR1のソース/ドレインの一方は、第1端子T1に接続されている。第1端子T1は、更に、Y方向に延在する第1ビット線BL1に接続されている。第1トランジスタTR1のソース/ドレインの他方は、第1コンタクト部60を介して、センス層10に接続されている。
第2トランジスタTR2は、第3端子T3と磁気記録層30との間に介在している。より詳細には、第2トランジスタTR2のソース/ドレインの一方は、第3端子T3に接続されている。第3端子T3は、更に、Y方向に延在する第2ビット線BL2に接続されている。第2トランジスタTR2のソース/ドレインの他方は、第2コンタクト部90及び非磁性導体層80を介して、磁気記録層30の上面の第2領域R2に接続されている。
本実施の形態では、MTJ部SRは、センス層10、トンネルバリア層20、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50を含んでいる。読み出し電流Irが流れる読み出し電流経路PRは、第1端子T1と第2端子T2との間である。その読み出し電流経路PR上には、第1トランジスタTR1が選択トランジスタとして設けられている。データ読み出し時、第1ワード線WL1にハイレベルの電圧が印加され、第1トランジスタTR1がONする。一方、第2ワード線WL2にはローレベルの電圧が印加され、第2トランジスタTR2はOFFする。更に、第1ビット線BL1と上部配線PLとの間に読み出し電圧が印加される。その結果、第1端子T1と第2端子T2との間の読み出し電流経路PRに、読み出し電流Irが流れる。
スピントランスファー部SWは、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50を含むが、センス層10とトンネルバリア層20は含まない。書き込み電流Iwが流れる書き込み電流経路PWは、第2端子T2と第3端子T3との間である。その書き込み電流経路PW上には、第2トランジスタTR2が選択トランジスタとして設けられている。データ書き込み時、第2ワード線WL2にハイレベルの電圧が印加され、第2トランジスタTR2がONする。一方、第1ワード線WL1にはローレベルの電圧が印加され、第1トランジスタTR1はOFFする。更に、第2ビット線BL2と上部配線PLとの間に書き込み電圧が印加される。その結果、第2端子T2と第3端子T3との間の書き込み電流経路PWに、書き込み電流Iwが流れる。その書き込み電流Iwは、トンネルバリア層20を貫通しない。
尚、本実施の形態に係るセル構成の場合、図7に示されるように、1メモリセルあたりの単位セル面積を16F(F:Feature Size:リソグラフィーでの最小線幅)に設計可能である。
2.第2の実施の形態
図9は、第2の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す断面図である。図10は、第2の実施の形態におけるセルレイアウトを示す平面図である。図11は、第2の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す回路図である。第1の実施の形態と重複する説明は、適宜省略される。
本実施の形態では、スピン供給層50、非磁性層40、磁気記録層30、トンネルバリア層20及びセンス層10が、この順番で半導体基板5側から積層されている。磁気記録層30は、トンネルバリア層20と非磁性層40との間に挟まれている。
スピン供給層50の上面上には、非磁性層40を介して磁気記録層30が形成されている。スピン供給層50の底面は、半導体基板5上に形成された第1コンタクト部60に接続されている。第1コンタクト部60は、ビアや配線を含んでいる。第1コンタクト部60は、下地層や、スピン供給層50の磁化方向を固定するための反強磁性層を含んでいてもよい。
磁気記録層30の上面上には、トンネルバリア層20を介してセンス層10が形成されている。より詳細には、磁気記録層30の上面は、異なる第1領域R1と第2領域R2とを有している。トンネルバリア層20及びセンス層10は、第1領域R1上に形成されている。センス層10上には、上部接続部70が形成されている。上部接続部70は、キャップ層や、センス層10の磁化方向を固定するための反強磁性層を含んでいてもよい。上部接続部70は、更に、X方向に延在する上部配線PLに接続されている。本実施の形態では、この上部接続部70が、第1端子T1に相当する。
半導体基板5上には第2コンタクト部90が形成されている。第2コンタクト部90は、ビアや配線を含んでいる。更に、第2コンタクト部90と磁気記録層30との間をつなぐように、非磁性導体層80が形成されている。この非磁性導体層80は、磁気記録層30の上面の第2領域R2に接続するように形成されており、トンネルバリア層20及びセンス層10からは物理的に離れている。
メモリセル1は更に、半導体基板5上に形成された第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2を備えている。第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2のゲート電極は、共に、X方向に延在する共通のワード線WLに接続されている。
第1トランジスタTR1は、第2端子T2とスピン供給層50との間に介在している。より詳細には、第1トランジスタTR1のソース/ドレインの一方は、第2端子T2に接続されている。第2端子T2は、更に、Y方向に延在する第1ビット線BL1に接続されている。第1トランジスタTR1のソース/ドレインの他方は、第1コンタクト部60を介して、スピン供給層50に接続されている。
第2トランジスタTR2は、第3端子T3と磁気記録層30との間に介在している。より詳細には、第2トランジスタTR2のソース/ドレインの一方は、第3端子T3に接続されている。第3端子T3は、更に、Y方向に延在する第2ビット線BL2に接続されている。第2トランジスタTR2のソース/ドレインの他方は、第2コンタクト部90及び非磁性導体層80を介して、磁気記録層30の上面の第2領域R2に接続されている。
本実施の形態では、MTJ部SRは、センス層10、トンネルバリア層20、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50を含んでいる。読み出し電流Irが流れる読み出し電流経路PRは、第1端子T1と第2端子T2との間である。その読み出し電流経路PR上には、第1トランジスタTR1が選択トランジスタとして設けられている。データ読み出し時、ワード線WLにハイレベルの電圧が印加され、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2がONする。また、第2ビット線BL2はフローティング状態(Hi−Z)に設定される。更に、第1ビット線BL1と上部配線PLとの間に読み出し電圧が印加される。その結果、第1端子T1と第2端子T2との間の読み出し電流経路PRに、読み出し電流Irが流れる。
スピントランスファー部SWは、磁気記録層30、非磁性層40及びスピン供給層50を含むが、センス層10とトンネルバリア層20は含まない。書き込み電流Iwが流れる書き込み電流経路PWは、第2端子T2と第3端子T3との間である。その書き込み電流経路PW上には、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が選択トランジスタとして設けられている。データ書き込み時、ワード線WLにハイレベルの電圧が印加され、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2がONする。また、上部配線70はフローティング状態(Hi−Z)に設定される。更に、第1ビット線BL1と第2ビット線BL2との間に書き込み電圧が印加される。その結果、第2端子T2と第3端子T3との間の書き込み電流経路PWに、書き込み電流Iwが流れる。その書き込み電流Iwは、トンネルバリア層20を貫通しない。
尚、図10に示されるように、第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2とでワード線WLが共用されている。更に、ビット線(BL1,BL2)につながるコンタクトが、隣接セル間で共用されている。その結果、図10に示されるように、1メモリセルあたりの単位セル面積を12F(F:Feature Size:リソグラフィーでの最小線幅)に設計可能である。
3.第3の実施の形態
図12は、第3の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す断面図である。第3の実施の形態は、磁気記録層30の構成を除いて、既出の第1の実施の形態と同じである。第1の実施の形態と重複する説明は、適宜省略される。
本実施の形態において、磁気記録層30は、第1磁気記録層31、第2磁気記録層32、及び非磁性層33を含んでいる。第1磁気記録層31は、磁化方向が反転可能な強磁性層であり、トンネルバリア層20と接触している。第2磁気記録層32は、磁化方向が反転可能な強磁性層であり、非磁性層40と接触している。非磁性層33は、第1磁気記録層31と第2磁気記録層32との間に挟まれている。非磁性層33は、例えばRuやCu等の非磁性導電材料で形成される。
第1磁気記録層31と第2磁気記録層32は、非磁性層33を介して、互いに磁気的に結合している。例えば、第1磁気記録層31と第2磁気記録層32は、非磁性層33を介して、反強磁性的に結合している。第2磁気記録層32の磁化方向が反転すると、それにつられて、第1磁気記録層31の磁化方向も反転する。
図12では、第1磁気記録層31の上面は、異なる第1領域R1と第2領域R2とを有している。第2磁気記録層32は、第1領域R1上に非磁性層33を介して形成されている。そして、第2磁気記録層32上に、非磁性層40及びスピン供給層50が積層されている。一方、第2トランジスタTR2につながる非磁性導体層80は、第2領域R2上の非磁性層33に接続されている。この非磁性層導体層80は、第2磁気記録層32、非磁性層40及びスピン供給層50からは物理的に離れている。あるいは、非磁性層33が第2コンタクト部90に直接つながるように延長され、非磁性導体層80が省かれてもよい。いずれの場合も、第3端子T3は、第2トランジスタTR2を介して、磁気記録層30の非磁性層33に接続される。
データ読み出し/書き込み時の電圧制御、セルレイアウト等は、第1の実施の形態と同様である。
4.第4の実施の形態
図13は、第4の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す断面図である。第4の実施の形態は、磁気記録層30の構成を除いて、既出の第2の実施の形態と同じである。第2の実施の形態と重複する説明は、適宜省略される。
本実施の形態において、磁気記録層30は、第1磁気記録層31、第2磁気記録層32、及び非磁性層33を含んでいる。第1磁気記録層31は、磁化方向が反転可能な強磁性層であり、非磁性層40と接触している。第2磁気記録層32は、磁化方向が反転可能な強磁性層であり、トンネルバリア層20と接触している。非磁性層33は、第1磁気記録層31と第2磁気記録層32との間に挟まれている。非磁性層33は、例えばRuやCu等の非磁性導電材料で形成される。
第1磁気記録層31と第2磁気記録層32は、非磁性層33を介して、互いに磁気的に結合している。例えば、第1磁気記録層31と第2磁気記録層32は、非磁性層33を介して、反強磁性的に結合している。第2磁気記録層32の磁化方向が反転すると、それにつられて、第1磁気記録層31の磁化方向も反転する。
図13では、第1磁気記録層31の上面は、異なる第1領域R1と第2領域R2とを有している。第2磁気記録層32は、第1領域R1上に非磁性層33を介して形成されている。そして、第2磁気記録層32上に、トンネルバリア層20及びセンス層10が積層されている。一方、第2トランジスタTR2につながる非磁性導体層80は、第2領域R2上の非磁性層33に接続されている。この非磁性層導体層80は、第2磁気記録層32、トンネルバリア層20及びセンス層10からは物理的に離れている。あるいは、非磁性層33が第2コンタクト部90に直接つながるように延長され、非磁性導体層80が省かれてもよい。いずれの場合も、第3端子T3は、第2トランジスタTR2を介して、磁気記録層30の非磁性層33に接続される。
データ読み出し/書き込み時の電圧制御、セルレイアウト等は、第2の実施の形態と同様である。
5.第5の実施の形態
図14は、第5の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す断面図である。第5の実施の形態は、スピントランスファー部SWの構成を除いて、既出の第1の実施の形態と同じである。第1の実施の形態と重複する説明は、適宜省略される。
本実施の形態において、スピントランスファー部SWは、磁気記録層30、第1非磁性層40A、第1スピン供給層50A、第2非磁性層40B、及び第2スピン供給層50Bを有している。第1非磁性層40Aは、磁気記録層30と第1スピン供給層50Aとの間に挟まれている。第2非磁性層40Bは、磁気記録層30と第2スピン供給層50Bとの間に挟まれている。
より詳細には、磁気記録層30の上面は、異なる第1領域R1と第2領域R2とを有している。第1非磁性層40A及び第1スピン供給層50Aは、第1領域R1上に形成されている。これら第1非磁性層40A及び第1スピン供給層50Aは、第1の実施の形態における非磁性層40及びスピン供給層50(図6参照)のそれぞれに対応しており、第1スピン供給層50A上に上部接続部70が形成されている。一方、第2非磁性層40B及び第2スピン供給層50Bは、第2領域R2上に形成されている。第2トランジスタTR2とつながる非磁性導体層80は、第2スピン供給層50Bと接触しており、第2スピン供給層50B及び第2非磁性層40Bを介して磁気記録層30の第2領域R2に接続されている。
第1スピン供給層50Aと第2スピン供給層50Bの各々は、磁化方向が固定された強磁性層である。ここで、第1スピン供給層50Aと第2スピン供給層50Bの固定磁化方向は反対向きである。図14で示された例では、第1スピン供給層50Aの磁化方向は−X方向に固定されており、第2スピン供給層50Bの磁化方向は+X方向に固定されている。これにより、データ書き込み時の磁気記録層30に対するスピントランスファーの効率が向上する。その結果、書き込み電流Iwを更に低減することが可能となる。
データ読み出し/書き込み時の電圧制御、セルレイアウト等は、第1の実施の形態と同様である。
6.第6の実施の形態
図15は、第6の実施の形態に係るメモリセル1の構成を示す断面図である。第6の実施の形態は、スピントランスファー部SWの構成が、既出の第2の実施の形態と異なっている。第2の実施の形態と重複する説明は、適宜省略される。
本実施の形態において、スピントランスファー部SWは、磁気記録層30、第1非磁性層40A、第1スピン供給層50A、第2非磁性層40B、及び第2スピン供給層50Bを有している。第1非磁性層40Aは、磁気記録層30と第1スピン供給層50Aとの間に挟まれている。第2非磁性層40Bは、磁気記録層30と第2スピン供給層50Bとの間に挟まれている。
より詳細には、磁気記録層30の底面は、異なる第1領域R1と第2領域R2とを有している。第1非磁性層40A及び第1スピン供給層50Aは、第1領域R1上に形成されている。これら第1非磁性層40A及び第1スピン供給層50Aは、第2の実施の形態における非磁性層40及びスピン供給層50(図9参照)のそれぞれに対応している。第1スピン供給層50Aは、第1コンタクト部60を介して第1トランジスタTR1に接続されている。一方、第2非磁性層40B及び第2スピン供給層50Bは、第2領域R2上に形成されている。第2スピン供給層50Bは、第2コンタクト部90を介して第2トランジスタTR2に接続されている。非磁性導体層80は省かれている。第2トランジスタTR2は、第2スピン供給層50B及び第2非磁性層40Bを介して、磁気記録層30の第2領域R2に接続されている。
第1スピン供給層50Aと第2スピン供給層50Bの各々は、磁化方向が固定された強磁性層である。ここで、第1スピン供給層50Aと第2スピン供給層50Bの固定磁化方向は反対向きである。図15で示された例では、第1スピン供給層50Aの磁化方向は−X方向に固定されており、第2スピン供給層50Bの磁化方向は+X方向に固定されている。これにより、データ書き込み時の磁気記録層30に対するスピントランスファーの効率が向上する。その結果、書き込み電流Iwを更に低減することが可能となる。
データ読み出し/書き込み時の電圧制御、セルレイアウト等は、第2の実施の形態と同様である。
尚、矛盾しない限りにおいて、上述の第1〜第6の実施の形態のうち2以上を組み合わせてもよい。
7.第7の実施の形態
図16は、第7の実施の形態に係る半導体集積回路(半導体チップ)の構成を概略的に示している。この半導体集積回路は、異なる種類の第1MRAMと第2MRAMとを搭載している。つまり、異なる種類の第1MRAM及び第2MRAMが、1チップ上に集積されている。
第1MRAMのメモリセルは、これまでの実施の形態で説明されたメモリセル1(3端子MTJ素子)である。つまり、第1MRAMは、スピントランスファー方式のMRAMであり、図2で示されたMRAMと同様に、アレイ状に配置された複数のメモリセル1を備えている。一方、第2MRAMのメモリセルは、図1で示されたメモリセル100(2端子MTJ素子)である。つまり、第2MRAMは、スピントランスファー方式のMRAMであり、アレイ状に配置された複数のメモリセル100を備えている。
図17は、本実施の形態に係るメモリセル構成を示す断面図である。第1MRAMのメモリセル1も第2MRAMのメモリセル100も、同じ半導体基板5上に形成されている。第1MRAMのメモリセル1の例として、第1の実施の形態で説明されたものが示されている。
第2MRAMのメモリセル100は、磁化固定層(センス層)110、磁気記録層130、磁化固定層110と磁気記録層130との間に挟まれたトンネルバリア層120、磁化固定層110に接続された第4端子T4、及び磁気記録層130に接続された第5端子T5を備えている。第4端子T4は、Y方向に延在する第3ビット線BL3に接続されている。また、第4端子T4と磁化固定層110との間には、半導体基板5上に形成された第3トランジスタTR3が介在している。第3トランジスタTR3のゲート電極は、X方向に延在する第3ワード線WL3に接続されている。第5端子T5は、X方向に延在する上部配線PL2に接続されている。
第2MRAMのメモリセル100の製造プロセスは、第1MRAMのメモリセル1の製造プロセスに包含される。すなわち、第1MRAMのメモリセル1を製造する際、第2MRAMのメモリセル100をも同時に製造することが可能である。例えば、メモリセル100の磁化固定層110、トンネルバリア層120及び磁気記録層130は、それぞれ、メモリセル1のセンス層10、トンネルバリア層20及び磁気記録層30と同じプロセスで同じ層に形成され得る。また、上部配線(PL、PL2)、トランジスタ(TR1、TR2、TR3)、ワード線(WL1、WL2、WL3)、ビット線(BL1、BL2、BL3)、コンタクト部のそれぞれの製造プロセスも、メモリセル1とメモリセル100とで共通化できる。また、メモリセル100においては、スピン供給層50、非磁性導体層80、第2コンタクト部90を作成するプロセスは不要である。
以上に説明されたように、本実施の形態では、2種類のMRAMが1チップ上に形成される。第1MRAMのメモリセル1(3端子MTJ素子)では、上述の通り、書き込み電流Iwがトンネルバリア層20を貫通しない。そのため、トンネルバリア層20の劣化が発生せず、書き換え回数は実質的に無制限である。また、このメモリセル1は、高速書き込み、高速読み出しが可能であるという特徴も有している。一方、第2MRAMのメモリセル100(2端子MTJ素子)は、メモリセル1(3端子MTJ素子)と比較してセルサイズが小さいという特徴を有している。従って、第1MRAMと第2MRAMを、用途に応じて使い分けることができる。
例えば、本実施の形態をマイコンチップに応用することができる。MCU(マイクロコンピューティング・ユニット:マイコン)の主な構成要素は、CPU、SRAM、フラッシュメモリであり、それら構成要素が1チップ(混載メモリチップ)に集積されている。SRAMには、(1)書き込み回数無制限、(2)高速書込み、(3)高速読み出し、といった特性が要求される。一方、フラッシュメモリには、(1)メモリセルの小型化、(2)高速読み出し、といった特性が要求される。従って、マイコンチップのSRAM及びフラッシュメモリを、それぞれ、本実施の形態に係る第1MRAM及び第2MRAMで置き換えることができる。SRAMが不揮発性のMRAMで置き換えられるため、暗電流が大幅に削減される。また、上述の通り、同じ製造プロセスで第1MRAMと第2MRAMを同時に作成することができ、好適である。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
本出願は、2009年9月28日に出願された日本国特許出願2009−222979を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (10)

  1. 複数のメモリセルを備えるスピントランスファー方式の磁気メモリであって、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    磁化方向が反転可能な強磁性層を含む磁気記録層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含むセンス層と、
    前記磁気記録層と前記センス層との間に挟まれたトンネルバリア層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第1スピン供給層と、
    前記磁気記録層と前記第1スピン供給層との間に挟まれた第1非磁性層と、
    前記センス層及び前記トンネルバリア層を介して、前記磁気記録層に接続された第1端子と、
    前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介して、前記磁気記録層に接続された第2端子と、
    前記センス層、前記トンネルバリア層、前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介することなく、前記磁気記録層に接続された第3端子とを備え、
    前記各々のメモリセルは、更に、基板上に形成された第1トランジスタ及び第2トランジスタを備え、
    前記センス層、前記トンネルバリア層、前記磁気記録層、前記第1非磁性層、及び前記第1スピン供給層は、この順番で前記基板側から積層されており、
    前記第1トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第1端子に接続されており、その他方は前記センス層に接続されており、
    前記第2トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第3端子に接続されており、その他方は前記磁気記録層に接続され、
    前記第1非磁性層は、前記磁気記録層の上面の第1領域上に形成されており、
    前記磁気記録層の前記上面は、前記第1領域と異なる第2領域を有し、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記第2領域に接続されている
    磁気メモリ。
  2. 請求項1に記載の磁気メモリであって、
    前記磁気記録層は、
    前記トンネルバリア層と接触し、磁化方向が反転可能な第1磁気記録層と、
    前記第1非磁性層と接触し、磁化方向が反転可能な第2磁気記録層と、
    前記第1磁気記録層と前記第2磁気記録層との間に挟まれた非磁性層と
    を有し、
    前記第1磁気記録層と前記第2磁気記録層は、前記非磁性層を介して磁気的に結合しており、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記磁気記録層の前記非磁性層に接続されている
    磁気メモリ。
  3. 請求項1に記載の磁気メモリであって、
    前記各々のメモリセルは、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第2スピン供給層と、
    前記磁気記録層と前記第2スピン供給層との間に挟まれた第2非磁性層と
    を更に備え、
    前記第2非磁性層は、前記第2領域上に形成されており、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記第2スピン供給層及び前記第2非磁性層を介して、前記第2領域に接続されており、
    前記第1スピン供給層と前記第2スピン供給層の固定磁化方向は反対である
    磁気メモリ。
  4. 複数のメモリセルを備えるスピントランスファー方式の磁気メモリであって、
    前記複数のメモリセルの各々は、
    磁化方向が反転可能な強磁性層を含む磁気記録層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含むセンス層と、
    前記磁気記録層と前記センス層との間に挟まれたトンネルバリア層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第1スピン供給層と、
    前記磁気記録層と前記第1スピン供給層との間に挟まれた第1非磁性層と、
    前記センス層及び前記トンネルバリア層を介して、前記磁気記録層に接続された第1端子と、
    前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介して、前記磁気記録層に接続された第2端子と、
    前記センス層、前記トンネルバリア層、前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介することなく、前記磁気記録層に接続された第3端子とを備え、
    前記各々のメモリセルは、更に、基板上に形成された第1トランジスタ及び第2トランジスタを備え、
    前記第1スピン供給層、前記第1非磁性層、前記磁気記録層、前記トンネルバリア層、及び前記センス層は、この順番で前記基板側から積層されており、
    前記第1トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第2端子に接続されており、その他方は前記第1スピン供給層に接続されており、
    前記第2トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第3端子に接続されており、その他方は前記磁気記録層に接続され、
    前記トンネルバリア層は、前記磁気記録層の上面の第1領域上に形成されており、
    前記磁気記録層の前記上面は、前記第1領域と異なる第2領域を有し、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記第2領域に接続されている
    磁気メモリ。
  5. 請求項4に記載の磁気メモリであって、
    前記磁気記録層は、
    前記第1非磁性層と接触し、磁化方向が反転可能な第1磁気記録層と、
    前記トンネルバリア層と接触し、磁化方向が反転可能な第2磁気記録層と、
    前記第1磁気記録層と前記第2磁気記録層との間に挟まれた非磁性層と
    を有し、
    前記第1磁気記録層と前記第2磁気記録層は、前記非磁性層を介して磁気的に結合しており、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記磁気記録層の前記非磁性層に接続されている
    磁気メモリ。
  6. 請求項4に記載の磁気メモリであって、
    前記各々のメモリセルは、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第2スピン供給層と、
    前記磁気記録層と前記第2スピン供給層との間に挟まれた第2非磁性層と
    を更に備え、
    前記第1非磁性層は、前記磁気記録層の底面の第1領域上に形成されており、
    前記磁気記録層の前記底面は、前記第1領域と異なる第2領域を有し、
    前記第2非磁性層は、前記第2領域上に形成されており、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記第2スピン供給層及び前記第2非磁性層を介して、前記第2領域に接続されており、
    前記第1スピン供給層と前記第2スピン供給層の固定磁化方向は反対である
    磁気メモリ。
  7. 請求項4乃至6のいずれか一項に記載の磁気メモリであって、
    前記第1トランジスタのゲート電極と前記第2トランジスタのゲート電極は、共通のワード線に接続されている
    磁気メモリ。
  8. 複数の第1メモリセルを備えるスピントランスファー方式の第1磁気メモリと、
    複数の第2メモリセルを備えるスピントランスファー方式の第2磁気メモリと
    を具備し、
    前記複数の第1メモリセルの各々は、
    磁化方向が反転可能な強磁性層を含む第1磁気記録層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第1センス層と、
    前記第1磁気記録層と前記第1センス層との間に挟まれた第1トンネルバリア層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第1スピン供給層と、
    前記第1磁気記録層と前記第1スピン供給層との間に挟まれた第1非磁性層と、
    前記第1センス層及び前記第1トンネルバリア層を介して、前記第1磁気記録層に接続された第1端子と、
    前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介して、前記第1磁気記録層に接続された第2端子と、
    前記第1センス層、前記第1トンネルバリア層、前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介することなく、前記第1磁気記録層に接続された第3端子と
    を備え、
    前記複数の第2メモリセルの各々は、
    磁化方向が反転可能な強磁性層を含む第2磁気記録層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第2センス層と、
    前記第2磁気記録層と前記第2センス層との間に挟まれた第2トンネルバリア層と、
    前記第2センス層に接続された第4端子と、
    前記第2磁気記録層に接続された第5端子とを備え、
    前記第1メモリセルの各々は、更に、基板上に形成された第1トランジスタ及び第2トランジスタを備え、
    前記第1センス層、前記第1トンネルバリア層、前記第1磁気記録層、前記第1非磁性層、及び前記第1スピン供給層は、この順番で前記基板側から積層されており、
    前記第1トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第1端子に接続されており、その他方は前記第1センス層に接続されており、
    前記第2トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第3端子に接続されており、その他方は前記第1磁気記録層に接続され、
    前記第1非磁性層は、前記第1磁気記録層の上面の第1領域上に形成されており、
    前記第1磁気記録層の前記上面は、前記第1領域と異なる第2領域を有し、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記第2領域に接続されている
    半導体集積回路。
  9. 複数の第1メモリセルを備えるスピントランスファー方式の第1磁気メモリと、
    複数の第2メモリセルを備えるスピントランスファー方式の第2磁気メモリと
    を具備し、
    前記複数の第1メモリセルの各々は、
    磁化方向が反転可能な強磁性層を含む第1磁気記録層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第1センス層と、
    前記第1磁気記録層と前記第1センス層との間に挟まれた第1トンネルバリア層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第1スピン供給層と、
    前記第1磁気記録層と前記第1スピン供給層との間に挟まれた第1非磁性層と、
    前記第1センス層及び前記第1トンネルバリア層を介して、前記第1磁気記録層に接続された第1端子と、
    前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介して、前記第1磁気記録層に接続された第2端子と、
    前記第1センス層、前記第1トンネルバリア層、前記第1スピン供給層及び前記第1非磁性層を介することなく、前記第1磁気記録層に接続された第3端子と
    を備え、
    前記複数の第2メモリセルの各々は、
    磁化方向が反転可能な強磁性層を含む第2磁気記録層と、
    磁化方向が固定された強磁性層を含む第2センス層と、
    前記第2磁気記録層と前記第2センス層との間に挟まれた第2トンネルバリア層と、
    前記第2センス層に接続された第4端子と、
    前記第2磁気記録層に接続された第5端子とを備え、
    前記第1メモリセルの各々は、更に、基板上に形成された第1トランジスタ及び第2トランジスタを備え、
    前記第1スピン供給層、前記第1非磁性層、前記第1磁気記録層、前記第1トンネルバリア層、及び前記第1センス層は、この順番で前記基板側から積層されており、
    前記第1トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第2端子に接続されており、その他方は前記第1スピン供給層に接続されており、
    前記第2トランジスタのソース及びドレインの一方は前記第3端子に接続されており、その他方は前記第1磁気記録層に接続され、
    前記トンネルバリア層は、前記第1磁気記録層の上面の第1領域上に形成されており、
    前記第1磁気記録層の前記上面は、前記第1領域と異なる第2領域を有し、
    前記第2トランジスタの前記ソース及び前記ドレインの前記他方は、前記第2領域に接続されている
    半導体集積回路。
  10. 請求項8又は9に記載の半導体集積回路であって、
    前記第1磁気記録層と前記第2磁気記録層とは同じ層に形成され、
    前記第1トンネルバリア層と前記第2トンネルバリア層とは同じ層に形成され、
    前記第1センス層と前記第2センス層とは同じ層に形成された
    半導体集積回路。
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