JP5469117B2 - 電動流体ポンプ - Google Patents
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Description
まず、構成を説明する。実施例1の電動流体ポンプ(以下、単に「ポンプ1」という。)は、作動流体として冷却媒体(冷却水)を用い、熱交換機(ラジエータ)に接続された循環回路中に組み込まれる冷却用ポンプであり、例えばハイブリッド自動車においてエンジン(内燃機関)や駆動用モータ、インバータ等に冷却水を供給するウォーターポンプである。ポンプ1は、ポンプ部2と、ポンプ部2を駆動する駆動部としてのモータ部3と、モータ部3の作動を制御する制御部4とを、同一のハウジングHSG内に有する1つのユニットとして構成されている。ハウジングHSGは、複数のハウジングユニット5〜7の結合により形成されている。図1は、ポンプ1の中心軸Oを通る平面で切った断面図である。軸Oは、支持軸65の軸心であり、ロータ31の(理想的な)回転軸である。説明のため、軸Oの方向にx軸を設け、モータ部3に対してポンプ部2の側を正方向とする。
ポンプ部2は、ポンプ室R1を形成するポンプハウジング5と、ポンプ室R1内に回転自在に収容されたインペラ20とを有している。ポンプハウジング5は、軸O上に延びてポンプ室R1内に開口する吸入口INと、ポンプ室R1の外周部からx軸に直交する平面内に延びてポンプ室R1外に開口する吐出口OUTとを有している。ポンプ1は、インペラ20が回転することで冷却水に対して径方向に圧力を与える遠心ポンプである。インペラ20が回転することにより、冷却水は、吸入口INからポンプ室R1内に吸入され、インペラ20の外周側の吐出流路を経て、吐出口OUTから吐出(圧送)される。インペラ20は、複数の羽根201,202等を有する羽根車であり、ロータ31のx軸正方向端にロータ31と同軸一体に形成され、x軸方向で吸入口INに対向する位置に設置されている。各羽根201等は、ロータ31の中心軸Pを中心として放射状に配置されている。各羽根201等は、例えば、軸Pから外径側に向かうにつれてインペラ20の回転方向とは反対側に傾斜するように配置され、全体として渦巻き状に設置されている。ポンプハウジング5には、ロータ31(インペラ20)のx軸正方向側への移動を規制する移動規制部材50が、ポンプハウジング5と一体に形成されている。移動規制部材50は、吸入口INの内周から突出する複数のリブ(脚部)501,502等により支持され、軸O上に配置されており、リブ501等を介してポンプハウジング5に固定されている。移動規制部材50のx軸負方向側には、軸Oの周りに、x軸正方向側に向かって凹部51が形成されている。
モータ部3は、所謂インナロータ型のDCブラシレスモータであり、筒状のステータ(固定子)30と、ステータ30の内周側に設けられたロータ(回転子)31と、モータ室R2を形成するモータハウジング6と、モータハウジング6に設けられロータ31を回転自在に支持する支持軸65と、を有している。ステータ30は複数のコイル300を有しており、コイル300への通電により内周側に磁束を生じさせる。ロータ31は、磁極保持部311と軸部312を一体に有しており、例えば樹脂材料を射出成形することでインペラ20と一体に形成される。なお、インペラ20をロータ31とは別部材としてこれをロータ31に固定することとしてもよい。磁極保持部311は、ステータ30(コイル300)の内周面301と僅かな隙間(エアギャップG)を介して対向するように設置される円柱状の部材であり、その内部には、ステータ30の複数のコイル300に対応して複数の磁極(周方向で交互にN極S極が並ぶ永久磁石)が保持されている。軸部312は、インペラ20を回転させるための動力を伝達する軸部材であり、磁極保持部311と同軸に中空に設けられ、その軸心Pの周りに支持孔313が貫通形成されている。軸部312のx軸負方向側は磁極保持部311(の内周側)と一体に設けられ、軸部312のx軸正方向側にはインペラ20が固定設置されている。ロータ31のx軸正方向側には、軸部312のx軸正方向端(インペラ20との接続部位)であって支持孔313のx軸正方向端に、支持孔313よりも大径の円筒状の凹部として、第1軸受け保持部32が形成されている。また、ロータ31のx軸負方向側には、磁極保持部311(軸部312)のx軸負方向端であって支持孔313のx軸負方向端に、支持孔313よりも大径の円筒状の凹部として、第2軸受け保持部33が形成されている。
制御部4は、モータ部3の駆動電流を供給するドライバであり、基板収容室R3を形成する制御ハウジング7と、基板収容室R3に収容される基板40と、キャパシタ(コンデンサ)等を有している。基板40には、電子回路(CPUやトランジスタ等)が搭載されており、これらの回路素子とキャパシタ等により変換機及び制御回路が構成されている。変換機は、直流電源であるバッテリから電力供給を受けてモータ部3(コイル300)へ交流電力を供給し、制御回路は変換機を制御する。制御ハウジング7は、第1制御ハウジング7aと、第2制御ハウジング7bとを有している。第1制御ハウジング7aは第2モータハウジング6bのx軸負方向側に嵌合し、第2制御ハウジング7bは第1制御ハウジング7aのx軸負方向側にボルト締結される。基板40と略平行に配置される第2制御ハウジング7bのx軸負方向端面にはヒートシンクが形成されている。ロータ収容室R22からステータ収容室R21への作動流体の浸入は、シール部材Sにより遮断される。すなわち、ステータ収容室R21および基板収容室R3は、ロータ収容室R22に対して液密に隔離されており、冷却水が入り込まないように設けられている。
次に、作用を説明する。
ポンプ室と連通するロータ収容室からステータ収容室へ作動流体が浸入しないよう、ステータとロータの間に隔壁部材を設置した所謂キャンド型の電動流体ポンプにおいて、製造を簡略化するため、隔壁部材を樹脂材料により形成することが考えられる。例えば特許文献1には、ステータ(コイル)をインサート成形により収容したケーシングを備え、ケーシングに支持されたシャフトにより(インペラが固定された)ロータを回転自在に支持し、ステータ(コイル)を防水するための隔壁は、ケーシング成形時にステータ(コイル)の内周面までを樹脂成形することで、ケーシングと一体に構成される電動流体ポンプが記載されている。しかし、隔壁部材を樹脂材料により型成形する場合には、成形時に溶融樹脂の流れ込みを確保する観点から、隔壁部材においてある程度の肉厚が必要となる。また、例えば、ハイブリッド車の場合、電動流体ポンプを用いて水冷式エンジンを冷却したいという要求がある。そこで、エンジン冷却用に上記構成の電動流体ポンプを用いた場合、樹脂製の隔壁部材があまりに薄いと、これに接する冷却水の温度(エンジン冷却用の場合、加圧する関係上、例えば120℃までの温度域を見込む。)と外気温(冬の場合、例えば−40℃までの温度域を見込む場合もある。)との差により、隔壁部材に(成形の不具合が有ればその箇所に)ヒビが入る等、隔壁部材の強度や耐久性が低下し、その防水機能が悪化するおそれがある。すなわち、製法上、その成形性を確保するため、また、使用する環境(温度環境)における隔壁部材の強度を確保するために、隔壁部材の肉厚がある程度必要となり、よって、モータのステータとロータの間のエアギャップを大きく取らざるを得ない。エアギャップが大きくなると、ステータからロータに伝達される磁力が(距離の二乗に比例して)低下し、モータの出力が低下する。このため、ポンプの性能を維持しようとすると、例えば消費電力が増加してポンプの効率が低下する。または、磁石として高価なネオジム等を用いたり、その使用量を増やしたりすることとなり、コストが増大する。
以下、実施例1から把握される本発明のポンプ1の効果を列挙する。
(1)車両に搭載される電動流体ポンプであって、ステータ30が発生する磁束により回転力を与えられるロータ31と、ロータ31の回転軸方向の少なくとも一端に固定されたインペラ20と、ロータ31とインペラ20を収容するハウジングHSGと、ハウジングHSG内にロータ31とステータ30との間に設置され、インペラ20およびロータ31の収容室(ポンプ室R1, ロータ収容室R22)とステータ30の収容室(ステータ収容室R21)とを画成する隔壁部材6cと、を備え、ロータ31をハウジングHSG(第2モータハウジング6b)に対し回転自在に支持すると共に、隔壁部材6cは、非磁性の金属材料で作られ、軸方向両端が開口する円筒状の薄肉部材とした。
よって、隔壁部材6cを金属材料で作られた薄肉部材とすることで、エアギャップを可及的に小さくし、これによりコストを削減しつつポンプ効率の低下を抑制することができる。また、隔壁部材6cを軸方向両端が開口する筒形状とすることで、ポンプ1の振動を抑制しつつポンプ出力を増大することができる。
よって、渦電流による損失を低減し、モータ効率を向上することができる。
よって、エアギャップGをより小さくすることができる。
よって、エアギャップGを可及的に小さくすることができる。
この場合、部品点数や組付け工数を削減し、両収容室(R21,R22)間の液密性(シール性)を向上することができる。
よって、隔壁部材6cの防水機能を担保することができると共に、ポンプ1の組付け性を向上することができる。
よって、本発明をエンジン冷却用ポンプに適用することで、上記(1)〜(6)の効果をより効果的に得ることができる。
図3は、実施例2のポンプ1が有する隔壁部材6cの(a)斜視図と(b)x軸正方向側から見た正面図である。本体部66の内周側の表面には、x軸方向に延びる複数の溝(凹部)660が、本体部66のx軸方向全範囲にわたって設けられている。他の構成は実施例1と同様であるため、説明を省略する。実施例2においても、実施例1と同様、溝(ギャップ)660により、渦電流による損失を低減し、モータ効率を向上することができる。なお、溝660は、本体部66の内周面と外周面のどちらに設けてもよいし、両方に設けてもよい。
(8)隔壁部材6cの表面に、軸方向に延びる複数の溝660を設けた。
よって、渦電流による損失を低減し、モータ効率を向上することができる。
以上、本発明を実施例1,2に基づいて説明してきたが、各発明の具体的な構成は実施例1,2に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
30 ステータ
31 ロータ
6b 第2モータハウジング
6c 隔壁部材
HSG ハウジング
R1 ポンプ室(インペラの収容室)
R22 ロータ収容室(ロータの収容室)
R21 ステータ収容室(ステータの収容室)
Claims (7)
- 車両に搭載される電動流体ポンプであって、
ステータが発生する磁束により回転力を与えられるロータと、
前記ロータの回転軸方向の少なくとも一端に固定されたインペラと、
前記ロータと前記インペラを収容するハウジングと、
前記ハウジングに固定され、前記ロータを回転自在に支持する支持軸と、
前記ハウジング内に前記ロータと前記ステータとの間に設置され、前記インペラおよび前記ロータの収容室と前記ステータの収容室とを画成する隔壁部材と
を備え、
前記隔壁部材は、非磁性の金属材料で作られ、軸方向両端が開口する円筒状の薄肉部材とし、
前記隔壁部材の軸方向一方側の開口部に、前記隔壁部材の本体部とは径が異なる円筒状に前記軸方向一方側に延び、シール部材が設置されるシール保持部を設け、
前記ハウジングにおいて前記隔壁部材の前記軸方向一方側の開口部に対向する面から前記軸方向一方側とは反対方向側に盛り上がる肉厚部を設け、前記肉厚部により前記支持軸を保持すると共に、前記肉厚部を前記シール保持部の内周側に配置した
ことを特徴とする電動流体ポンプ。 - 請求項1に記載の電動流体ポンプにおいて、
前記隔壁部材の表面に、周方向または軸方向に延びる複数の溝を設けたことを特徴とする電動流体ポンプ。 - 請求項1または2に記載の電動流体ポンプにおいて、
前記ステータの内周面と前記隔壁部材の外周面は当接していることを特徴とする電動流体ポンプ。 - 請求項3に記載の電動流体ポンプにおいて、
前記ステータの内周面に当接する部分の前記隔壁部材の肉厚は0.5mm以下であることを特徴とする電動流体ポンプ。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の電動流体ポンプにおいて、
前記ハウジングは樹脂材料にて成形され、前記隔壁部材がインサート成形されていることを特徴とする電動流体ポンプ。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の電動流体ポンプにおいて、
前記隔壁部材の軸方向他方側の開口部に、前記ステータを収容する前記ハウジング側の部材に当接するフランジ部を設けたことを特徴とする電動流体ポンプ。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の電動流体ポンプにおいて、
前記電動流体ポンプは、自動車の内燃機関を冷却するためのウォーターポンプであることを特徴とする電動流体ポンプ。
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