JP5466552B2 - 伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板 - Google Patents
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質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.10〜0.25%、
Si+Al:合計で0.5〜3.0%、
Mn:0.5〜3.0%、
P:0.1%未満(0%を含む)、
S:0.005%以下(0%を含む)、
N:0.01%以下(0%を含む)、
V:0.10〜0.50%、
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、
面積率で、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトからなる軟質母相を20〜60%、残留オーステナイトおよびマルテンサイトからなる硬質第2相を5〜20%含み、残部がベイナイト、ベイニティックフェライト、および、オートテンパされたマルテンサイトの少なくとも1種からなる組織であって、前記残留オーステナイトを単独では面積率で1%以上含む組織を有し、
前記硬質第2相の平均粒径が円相当直径で1.5μm以下であり、
前記軟質母相中に存在する炭化物のうち、円相当直径8〜15nmの炭化物の体積率が50%以上であり、かつ、円相当直径50nm以上の炭化物が該軟質母相1μm2当たり3個以下である
ことを特徴とする伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板である。
請求項2に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Nb+Ti:0.02〜0.2%
を含むものである請求項1に記載の伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板である。
請求項3に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.01〜1.0%、
Ni:0.01〜1.0%、
B:0.0002〜0.0030%の1種または2種以上
を含むものである請求項1または2に記載の伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板である。
請求項4に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Ca:0.0005〜0.01%、および/または
Mg:0.0005〜0.01%
を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板である。
〔本発明鋼板の組織〕
上述したとおり、本発明鋼板は、上記特許文献1〜8と近似のTAM鋼の組織をベースとするものであるが、特に、軟質母相中に析出した炭化物の分布状態が制御されるとともに、硬質第2相の粒度が制御されている点で、上記特許文献1〜8の鋼板とは相違している。
<焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトからなる軟質母相:面積率で20〜60%>
強度は低いが延性の高い組織である、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトを適正量含むことで、伸びを確保する。軟質組織としてポリゴナルフェライトが混在すると伸びは優れるものの、強度や伸びフランジ性が劣化するため、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトのみからなる組織とする。より好ましくは30〜50%である。
<残留オーステナイトおよびマルテンサイトからなる硬質第2相:面積率で5〜20%>
残留オーステナイトとマルテンサイトを併せて硬質第2相(以下、「MA(Martensite-Austenite constituent)」ともいう。)と定義する。TRIP効果を発現する残留オーステナイトと、加工硬化指数の高い組織であるマルテンサイトを含有することで強度と伸びのバランスを高められる。一方で、残留オーステナイトやマルテンサイトは特に硬質な組織であり、その面積率が高いと破壊の起点として振舞うことで伸びフランジ性を劣化させる。そのため、該硬質第2相の面積率は強度と伸びを確保しつつ、伸びフランジ性を劣化させない範囲に規定する。より好ましくは10〜16%である。
<残部:ベイナイト、ベイニティックフェライト、および、オートテンパされたマルテンサイトの少なくとも1種>
残部を、強度が適度に高く変形能をも有する、ベイナイト、ベイニティックフェライト、および、オートテンパされたマルテンサイトの少なくとも1種とすることで、伸びや伸びフランジ性を劣化させずに引張強度を確保する。
<残留オーステナイト単独:面積率で1%以上>
残留オーステナイトの割合を一定以上確保することで、TRIP現象を有効に作用させ、伸びを確保する。より好ましくは5%以上である。
<硬質第2相の平均粒径:円相当直径で1.5μm以下>
硬質第2相を微細化させることにより焼戻しマルテンサイトフェライトと硬質第2相の界面での応力集中を低減させることで、伸びフランジ性が改善される。より好ましくは1.3μm以下、さらに好ましくは1.0μm以下である。
<軟質母相中に存在する炭化物のうち、円相当直径8〜15nmの炭化物:体積率で50%以上、かつ、円相当直径50nm以上の炭化物:該軟質母相1μm2当たり3個以下>
焼戻しマルテンサイト中に適切なサイズの析出物である炭化物を一定密度以上で分散させることにより母相側の加工硬化率を高めることで、引張強度および伸びが確保される。ここで、上記適切なサイズを円相当直径で8〜15nmとしたのは、析出物のサイズが小さすぎると転位密度の上昇には寄与するものの加工硬化率の上昇には寄与せず、一方、析出物のサイズが大きすぎると析出強化量が不足するためである。より好ましくは60%以上である。
〔各相の面積率の測定方法〕
TAM鋼を走査型電子顕微鏡(SEM)で組織観察した場合、図1に示すように、画像のコントラストから黒い部分と白い部分に区別でき、黒い部分は焼戻しマルテンサイト、焼戻しベイナイト、ポリゴナルフェライトからなる軟質組織とし、残りの白い部分は残留オーステナイト、マルテンサイト、ベイナイト、ベイニティックフェライト、オートテンパされたマルテンサイトからなる硬質組織とする。
上記面積率の測定の際に測定した、1視野につき100個の硬質第2相(MA)の各粒子の面積AからD=2×(A/π)1/2の式を用いて該各粒子の円相当直径Dを算出し、その算術平均値をMAの平均粒径とした。
〔炭化物のサイズおよびその存在密度の測定方法〕
析出物のサイズおよびその存在密度については、各供試鋼板の抽出レプリカサンプルを作成し、0.8μm×1μmの領域3視野について倍率100000倍の透過型電子顕微鏡(TEM)像を観察した。
〔本発明鋼板の成分組成〕
C:0.10〜0.25%
Cは、硬質第2相の面積率および残留オーステナイトの面積率に影響し、強度と伸びに影響する重要な元素である。0.10%未満では強度が確保できなくなる一方、0.25%超では溶接に適さない。
Si:0.4〜3.0%
Siは、残留オーステナイトの面積率に影響し、伸びの向上に寄与する有用な元素である。0.4%未満では、第2段階熱処理の際におけるオーステンパでのベイナイト変態時に残留オーステナイトが分解してしまうため、残留オーステナイトの面積率が確保できず、伸びを確保できなくなる。一方、3.0%超では第1段階および第2段階熱処理の際の加熱時におけるオーステナイト形成を阻害するため、硬質第2相の面積率および残留オーステナイトの面積率を確保できず、強度と伸びが確保できなくなる。Si含有量の下限は、好ましくは0.5%、さらに好ましくは1.0%であり、その上限は、好ましくは2.5%、さらに好ましくは2.2%である。
Al:0.1%以下(0%を含む)
Alは固溶強化により強度向上に寄与する。0.1%超では加熱時におけるオーステナイトの形成を阻害するため、硬質第2相の面積率および残留オーステナイトの面積率を確保できず、強度と伸びを確保できなくなる。
Si+Al:0.5〜3.0%
上記のように、SiおよびAlは、いずれも残留オーステナイトの生成に必要な元素であるが、残留オーステナイトを十分に確保して優れた加工性を安定して発揮させるためには、SiとAlを合計で0.5%以上含有させることが好ましく、より好ましくは1.0%以上である。しかしながら、SiとAlの合計含有量が過剰になっても、残留オーステナイトの生成効果は飽和するだけでなく、延性の低下や鋼の脆化を招くため、合計量は3.0%以下とすべきであり、より好ましくは2.5%以下にするのがよい。
Mn:0.5〜3.0%
Mnは、硬質第2相の面積率および残留オーステナイトの面積率に影響し、強度と伸びに寄与する有用な元素である。0.5%未満では硬質第2相の面積率および残留オーステナイトの面積率が確保できず、強度と伸びを確保できなくなる。一方、3.0%超とするとベイナイト変態を遅らせるため、第2段階熱処理の際におけるオーステンパ時にオーステナイトへのCの濃縮が不十分となり、最終組織における残留オーステナイトの面積率を確保できず、伸びを確保できなくなる。Mn含有量の下限は、好ましくは0.8%、さらに好ましくは1.2%であり、その上限は、好ましくは2.5%、さらに好ましくは2.2%である。
P:0.1%未満(0%を含む)
Pは不純物元素として不可避的に存在し、固溶強化により強度の上昇に寄与するが、 旧オーステナイト粒界に偏析し、粒界を脆化させることで伸びフランジ性を劣化させるので、0.1%未満とする。好ましくは0.05%以下、さらに好ましくは0.03%以下である。
S:0.005%以下(0%を含む)
Sも不純物元素として不可避的に存在し、MnS介在物を形成し、穴拡げ時に亀裂の起点となることで伸びフランジ性を低下させるので、0.005%以下とする。より好ましくは0.003%以下である。
N:0.01%以下(0%を含む)
Nも不純物元素として不可避的に存在し、歪時効により伸びと伸びフランジ性を低下させるので、低い方が好ましく、0.01%以下とする。
V:0.10〜0.50%
Vは 第2段階熱処理で焼戻しマルテンサイト中に炭化物を形成し、焼戻しマルテンサイトの加工効果挙動に影響し、鋼板全体の強度に影響する。0.10%未満では炭化物の形成が不足し、焼戻しマルテンサイトの強度が不十分となり、強度を確保できなくなる。一方、0.50%超では第1段階熱処理で炭化物が析出してしまい、焼戻しマルテンサイト中に炭化物を一定密度以上析出させることができず、焼戻しマルテンサイトを強化できなくなる。
Nb+Ti:0.02〜0.2%
NbとTiは冷延後の第1段階熱処理で炭化物を形成し、そのピン止め作用により旧オーステナイト粒の粗大化を抑制することで硬質第2相を微細化し、伸びフランジ性を向上させるのに有用な元素である。NbとTiの合計量が0.02%未満では、炭化物の形成が少なく、旧オーステナイト粒の粗大化抑制作用が不十分となり、硬質第2相のサイズが増大して、伸びフランジ性を確保できなくなる。一方、0.2%超では、冷延後の第1段階熱処理前に炭化物が析出してしまい、最終組織の硬質第2相を微細化できなくなり、やはり伸びフランジ性を確保できなくなる。
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.01〜1.0%、
Ni:0.01〜1.0%、
B:0.0002〜0.0030%の1種または2種以上
これらの元素は、固溶強化により残留オーステナイトを安定化することで、強度と伸びを向上させるのに有用な元素である。各元素の下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえない。一方、Crはその上限値を超える添加では粗大なCr7C3が形成されるようになり、伸びフランジ性が劣化してしまう。また、その他の各元素は各上限値を超える添加ではコストが高くなりすぎる。
これらの元素は、介在物を微細化し、破壊の起点を減少させることで、伸びフランジ性を向上させるのに有用な元素である。各元素とも0.0005%未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも0.01%を超える添加では逆に介在物が粗大化し、伸びフランジ性が低下する。
〔本発明鋼板の好ましい製造方法〕
上記のような冷延鋼板を製造するには、まず、上記成分組成を有する鋼を溶製し、造塊または連続鋳造によりスラブとしてから熱間圧延を行う。
[熱間圧延条件]
熱間圧延条件としては、スラブ加熱温度:1250℃以上、スラブ保持時間:10800〜18000sでスラブを加熱し、仕上圧延終了温度:900℃以上にて熱間圧延したのち、熱間圧延終了後巻取りまでの冷却速度:30℃/s以上で冷却を行った後、巻取温度:450℃以下Ms点以上で巻き取る。
<スラブ加熱温度:1250℃以上、スラブ保持時間:10800〜18000s>
熱間圧延前にVを完全に固溶させておくためである。スラブ加熱温度が1250℃未満または保持時間が10800s未満では、Vが完全には固溶せず、その後の炭化物の形成量に影響し、最終組織の焼戻しマルテンサイト中の炭化物の存在密度を確保できなくなる、または、硬質第2相のサイズを微細化できなくなり、強度もしくは伸びフランジ性を劣化させる。一方、スラブ保持時間が18000s超になると、生産性が極端に悪化するので好ましくない。
<仕上圧延終了温度:900℃以上>
仕上圧延終了温度が900℃未満では、熱間圧延中にVが炭化物として析出してしまい、最終組織の硬質第2相を微細化できなくなり、かつ、焼戻しマルテンサイト中に一定以上の密度で炭化物を析出させることができなくなり、強度と伸びフランジ性が劣化する。
<熱間圧延終了後巻取りまでの冷却速度:30℃/s以上>
熱間圧延終了後巻取りまでVを全て固溶状態としておくためである。冷却速度が30℃/s未満では、熱間圧延終了後巻取りまでの間にVが炭化物として析出してしまい、最終組織の硬質第2相を微細化できず、かつ、焼戻しマルテンサイト中に一定以上の炭化物を析出させることができなくなり、強度と伸びフランジ性が劣化する。
<巻取温度:450℃以下Ms点以上>
上記熱間圧延終了後巻取りまでの冷却速度と同様、Vを全て固溶状態としておくためである。巻取温度が450℃超となると、巻取り中に拡散型のフェライト変態が起こり、Vが炭化物として析出してしまい、最終組織の硬質第2相を微細化できず、かつ、焼戻しマルテンサイト中に一定以上の炭化物を析出させることができなくなり、強度と伸びフランジ性が劣化する。一方、巻取温度がMs点未満になると、マルテンサイト変態が起こり、次工程の冷間圧延が難しくなる。
[第1段階熱処理条件]
まず、第1段階の熱処理により、オーステナイト単相組織にしたうえで、0.1%以上と比較的多量に添加したVを一旦完全に固溶させるために、Ac3とV炭化物の固溶限温度TsVCをともに超える温度域で十分な時間保持する必要がある。
ここで、TsVC、DγVはそれぞれ、下記式(3)、式(4)で与えられる。
DγV=0.000028×exp(−291060/8.314/(T1+273)) …式(4)
ただし、[V]、[C]はそれぞれ、V、Cの含有量(質量%)である。
<第1段階加熱温度:Ac3〜Ac3+100℃、第1段階保持時間:1000s以下の範囲で、かつ、上記式(2)を満たす条件で加熱保持>
冷間圧延後の第1段階熱処理の際における加熱時には、Vを固溶状態に保ちつつ、100%オーステナイト(オーステナイト単相組織)に変態させるためである。
<Mf点以下の温度まで100℃/s以上の冷却速度で急冷>
冷却中にオーステナイトからフェライトやベイナイトが形成されることを抑制し、フルマルテンサイト組織を得るためである。
[第2段階熱処理条件]
上記第1段階の熱処理終了後、引き続き第2段階の熱処理にて再加熱を行う。
<第2段階加熱速度:2℃/s以上で、第2段階中間保持温度:600〜800℃まで加熱し、この温度で第2段階中間保持時間:10〜1000s保持>
上記第1段階熱処理の段階で固溶させていたVを、焼戻マルテンサイト中にV炭化物の析出物として均一なサイズで分散させるために、析出物の核生成が最頻化するノーズ温度近辺で析出を促進させる必要がある。
<第2段階加熱温度:((6Ac1+4Ac3)/10)〜((2Ac1+8Ac3)/10)にて、第2段階保持時間:600s以下保持>
再加熱時にマルテンサイトをオーステナイトに変態させて、面積率で20〜60%のオーステナイト組織とするためである。第2段階加熱温度が((6Ac1+4Ac3)/10)未満では、オーステナイト組織が不足し、((2Ac1+8Ac3)/10)を超えると、オーステナイト組織が過剰になる。また、第2段階保持時間が600sを超えると生産性が悪化するので好ましくない。
<オーステンパ温度までを第2段階冷却速度:50℃/s以上で冷却>
上記で得られたオーステナイト組織を急冷して過冷オーステナイト組織を得るためである。第2段階冷却速度が50℃/s未満では、オーステナイト組織がフェライトに変態してしまい、ベイナイト変態を起こすことができず、残留オーステナイトが不足し、伸びが確保できなくなる。
<オーステンパ温度:300〜500℃にて、オーステンパ保持時間:100〜600s保持>
適切な硬質第2相の面積率および残留オーステナイトの面積率を得るためである。 オーステンパ温度が300℃未満では、硬質第2相の面積率を確保できず、強度が劣化する。一方、500℃超になると、Cの濃縮が少なく、残留オーステナイトの面積率を確保できず、伸びが劣化する。また、オーステンパ保持時間が100s未満では、上記と同じく、Cの濃縮が少なく、残留オーステナイトの面積率を確保できず、伸びが劣化する。一方、600sを超えると、残留オーステナイトが分解してしまい、やはり残留オーステナイトの面積率を確保できず、伸びが劣化する。
Ac3(℃)=910−203√[C]+44.7[Si]−30[Mn]+700[P]+400[Al]+400[Ti]+104[V]−11[Cr]+31.5[Mo]−20[Cu]−15.2[Ni] …式(6)
ただし、[ ]は、各元素の含有量(質量%)を示す。
Claims (4)
- 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.10〜0.25%、
Si+Al:合計で0.5〜3.0%、
Mn:0.5〜3.0%、
P:0.1%未満(0%を含む)、
S:0.005%以下(0%を含む)、
N:0.01%以下(0%を含む)、
V:0.10〜0.50%、
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、
面積率で、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトからなる軟質母相を20〜60%、残留オーステナイトおよびマルテンサイトからなる硬質第2相を5〜20%含み、残部がベイナイト、ベイニティックフェライト、および、オートテンパされたマルテンサイトの少なくとも1種からなる組織であって、前記残留オーステナイトを単独では面積率で1%以上含む組織を有し、
前記硬質第2相の平均粒径が円相当直径で1.5μm以下であり、
前記軟質母相中に存在する炭化物のうち、円相当直径8〜15nmの炭化物の体積率が50%以上であり、かつ、円相当直径50nm以上の炭化物が該軟質母相1μm2当たり3個以下であることを特徴とする伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板。 - 成分組成が、更に、
Nb+Ti:0.02〜0.2%
を含むものである請求項1に記載の伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板。 - 成分組成が、更に、
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.01〜1.0%、
Ni:0.01〜1.0%、
B:0.0002〜0.0030%の1種または2種以上
を含むものである請求項1または2に記載の伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板。 - 成分組成が、更に、
Ca:0.0005〜0.01%、および/または
Mg:0.0005〜0.01%
を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の伸び、伸びフランジ性および溶接性を兼備した高強度冷延鋼板。
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