JP5455852B2 - 化合物系半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
図1(a)は、本実施の形態の化合物系半導体発光素子の上面図であり、図1(b)は、図1(a)に示される化合物系半導体発光素子のIb−Ibの断面図である。
本実施の形態において、基板100は、サファイア基板を用いることが好ましい。また、基板100は、その表面が平坦であってもよいし、凹凸が形成されていてもよい。発光素子の光取り出し効率を向上するという観点から、凹凸が形成されていることが好ましい。
本発明において、半導体積層構造は、図1(b)に示される積層構造のみに限定されるものではなく、一般的な窒化ガリウム系半導体積層構造であって、かつリークパス層が半導体積層構造を構成する他の層の面積よりも面積が小さい限り、本発明の範囲を逸脱するものではない。以下においては、リークパス層およびそれを形成する位置を説明する。
本発明において、リークパス層210は、化合物系半導体発光素子の外部からサージが印加されたときの電流経路としての役割をなすものである。このようなリークパス層210を設けることにより、静電耐圧特性を向上させることができる。
本実施の形態において、バッファ層110は、半導体積層構造190のうちの基板100に接して形成されるものである。このような位置にバッファ層110を形成することにより、半導体積層構造190を構成する他の層の結晶状態を良好に保つことができる。
本発明において、n型層は、たとえば2nm以上5nm以下の厚みのInxGa1-xN層(0.05≦X≦0.15)と、2nm以上5nm以下の厚みのSiドープGaN層とを交互に各10層ずつ積層して超格子構造としたものを用いることができる。
本発明において、発光層150は、たとえば2.5nmの厚みのアンドープIn0.25Ga0.75N層と、2.5nmの厚みのアンドープGaN層とを交互に各6層ずつ繰り返して積層構造としたものを用いることができる。
本発明において、p型層160は、Mgのドーピング濃度が5×1019/cm3程度のMgドープGaNからなることが好ましい。このようなp型層160は、1100℃程度の温度で形成されるものであり、たとえば80nm程度の厚みである。このようにしてp型層160を形成した後、室温まで冷却してから基板を取り出すことにより半導体積層構造が形成される。
本発明において、透明電極層300は、透明性を有し、かつ導電性を有する材料からなるものであればいかなるものをも用いることができる。透明電極層300に好適な材料としては、ITOを挙げることができる。また、透明電極層300の厚みは、従来公知の厚みとすることができる。
図2は、本実施の形態の化合物系半導体発光素子の断面図である。本実施の形態の化合物系半導体発光素子は、図2に示されるように、p側パッド電極310の直下にリークパス層210を形成することが異なる他は、実施の形態1と同様のものである。このような位置にリークパス層210を設けることにより、p側パッド電極310の直下の発光層150のみに電流が注入されにくくすることができる。これにより光出力を低下させることなくESD対策を講じることができ、もってさらに発光効率を高めることができる。
図3は、本実施の形態の化合物系半導体発光素子の断面図である。本実施の形態の化合物系半導体発光素子は、図3に示されるように、p側パッド電極310の直下にあたる透明電極層300の位置に、電気導電性が低い電流狭窄層800を設けたことが異なる他は、実施の形態2と同様のものである。
本実施の形態において、電流狭窄層800は、単層構造であってもよいし、2層以上を積層した多層構造であってもよい。また、電流狭窄層800を構成する材料は、p側パッド電極310の直下の発光効率が低い領域の発光層150にキャリアが注入されにくくする程度の絶縁性を示すものであればよく、たとえばSiO2、SiN、TiO2等を用いることができる。
実施の形態1〜3の化合物系半導体発光素子は、基板の表裏のうちの一方の面にp側電極およびn側電極を形成した構造のものであるが、実施の形態4の化合物系半導体発光素子は、基板の表裏のうちの一方の面にp側電極を形成し、他方の面にn側電極を形成したものである。このように化合物系半導体発光素子の上下にそれぞれn側電極およびp側電極を形成する場合であっても、本発明の効果を得ることができる。
図5は、本実施の形態の化合物系半導体発光素子の断面図である。本実施の形態の化合物系半導体発光素子は、図5に示されるように、n側パッド電極321の直下にリークパス層211を形成することが異なる他は、実施の形態4と同様のものである。このような位置にリークパス層211を配置することにより、光出力を低下させることなくESD対策を講じることができ、もって発光効率を高めることができる。
図6は、本実施の形態の化合物系半導体発光素子の模式的な断面図である。本実施の形態の化合物系半導体発光素子は、図6に示されるように、n側パッド電極321のSiドープGaN層131に接する位置に、電流狭窄層801を設けたことが異なる他は、実施の形態5と同様のものである。
以下においては、図7〜図17を参照して、実施の形態1の化合物系半導体発光素子の製造方法を説明する。図7〜図17は、実施の形態1の化合物系半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。図7〜図17に示される製造工程は、概ね素子1個分に相当する直径2インチの領域を抜き出して模式的に示しているが、実際は、図17に示される構造が連続的に形成されており、その隣接チップ間を切り離すことによって、図1に示される化合物系半導体発光素子を得ることになる。
図9は、基板上にバッファ層、n型層、リークパス全面層等を形成した後の状態を示す模式的な断面図である。図9に示される構造は、有機金属気相成長(MOVPE:Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy)装置を用いて各層を結晶成長させることにより作製する。まず、図8に示される、凹凸形状を表面に有する基板をMOVPE装置に投入する。そして、基板を550℃に加熱した上で、10nm以上50nm以下の厚みのアンドープGaNからなるバッファ層110を形成する。
図10は、リークパス全面層の一部をドライエッチングで除去した後の状態を示す模式的な断面図である。図9のようにリークパス全面層210aを形成した後に、通常のフォトリソグラフィー法と、ドライエッチング法とを組み合わせて、図10に示されるようにリークパス全面層210aの一部を除去する。ドライエッチング法としては、SiCl4ガスを用いた誘導結合プラズマ方式を用いることが好ましい。
図14は、リークパス層上に半導体積層構造を形成した後の状態を示す模式的な断面図である。上記の方法によりリークパス層210を形成した後に、基板100をMOVPE装置にセットして、図14に示されるように、n側超格子層140、発光層150、p型層160をこの順に形成する。以下においては、n側超格子層140、発光層150、およびp型層160の成膜条件を述べる。
以下においては、図18〜図26を参照して、実施の形態4の化合物系半導体発光素子の製造方法を説明する。図18〜図26は、実施の形態4の化合物系半導体発光素子の製造方法の一工程を示す模式的な断面図である。
本実施例では、以下の各ステップによって図1に示される化合物系半導体発光素子を作製した。
実施例1の化合物系半導体発光素子の製造方法に対し、リークパス層の一部を除去するステップを行なわなかったことが異なる他は、実施例1と同様の方法により、比較例1の化合物系半導体発光素子を作製した。
実施例1および比較例1のそれぞれの化合物系半導体発光素子に対し、順方向に60mAの電流を流したところ、実施例1では、75mWの全放射束で発光したのに対し、比較例1では、58mWの全放射束で発光した。なお、全放射束は、TO−18ステムに搭載した素子を積分球により測定した値を採用した。また、実施例1および比較例1の化合物系半導体発光素子が発光する発光波長の半値幅を測定すると、実施例1が18nmであったのに対し、比較例1は23nmであった。
Claims (13)
- 基板と、該基板上に形成された半導体積層構造とを有する化合物系半導体発光素子であって、
前記半導体積層構造は、前記基板側から順に、n型層、発光層、およびp型層を含むものであり、
前記p型層に接するp側電極と、
前記n型層に接するn側電極とを有し、
前記n型層は、前記半導体積層構造を構成する他の層よりも表面粗さが粗い、ピットを有するリークパス層を1層以上有し、
前記化合物系半導体発光素子の上面からの平面視において、前記リークパス層の面積は、前記半導体積層構造を構成する他の層の面積よりも小さい、化合物系半導体発光素子。 - 前記基板の表裏のうちのいずれか一方の面に前記n側電極と前記p側電極とが載置されており、
前記化合物系半導体発光素子の上面からの平面視において、前記リークパス層が、前記n側電極と前記p側電極の間に位置する、請求項1に記載の化合物系半導体発光素子。 - 前記化合物系半導体発光素子の上面からの平面視において、前記p側電極の配置される領域と、前記リークパス層の配置される領域とが重ならないように前記リークパス層を配置する、請求項1または2に記載の化合物系半導体発光素子。
- 前記基板の表裏のうちのいずれか一方の面に前記n側電極と前記p側電極とが載置されており、
前記化合物系半導体発光素子の上面からの平面視において、前記リークパス層が、前記p側電極の直下に位置する、請求項1に記載の化合物系半導体発光素子。 - 前記p側電極の直下の前記発光層のみに電流が注入されにくい構造を有する、請求項4に記載の化合物系半導体発光素子。
- 前記半導体積層構造の前記p側電極の直下の領域において、前記p側電極と、該p側電極の真下の半導体積層構造の表面との間に、電気導電性が低い電流狭窄層を有する、請求項5に記載の化合物系半導体発光素子。
- 前記p側電極と、該p側電極の直下に形成する前記p型層との界面において、前記p側電極の直下の接触抵抗が、前記p側電極の直下以外の部分の接触抵抗よりも高く、かつ、0.1Ωcm2以上である、請求項5に記載の化合物系半導体発光素子。
- 基板と、該基板上に形成された半導体積層構造とを有する化合物系半導体発光素子であって、
前記半導体積層構造は、前記基板側から順に、p型層、発光層、およびn型層を含むものであり、
前記基板の表裏のうちの半導体積層構造が形成された側とは反対側の面に接するp側電極と、
前記n型層に接するn側電極とを有し、
前記n型層は、前記半導体積層構造を構成する他の層よりも表面粗さが粗い、ピットを有するリークパス層を1層以上有し、
前記化合物系半導体発光素子の上面からの平面視において、前記リークパス層の面積は、前記半導体積層構造を構成する他の層の面積よりも小さく、前記リークパス層が、前記n側電極の直下に形成される、化合物系半導体発光素子。 - 前記n側電極の直下の前記発光層のみに電流が注入されにくい構造を有する、請求項8に記載の化合物系半導体発光素子。
- 前記半導体積層構造の前記n側電極の直下の領域において、前記n側電極と、該n側電極の真下の半導体積層構造の表面との間に、電気導電性が低い電流狭窄層を有する、請求項9に記載の化合物系半導体発光素子。
- 基板上に、n型層と、ピットを有するリークパス層とをこの順に結晶成長させるステップと、
前記リークパス層の一部を除去することにより前記n型層を露出させるステップと、
前記リークパス層および露出した前記n型層上に、発光層およびp型層をこの順に形成するステップとをこの順に含む、化合物系半導体発光素子の製造方法。 - 前記n型層を露出させるステップは、前記リークパス層にフォトリソグラフィーを行なった後に、塩素系のガスを用いて前記リークパス層の一部をドライエッチングすることにより行なう、請求項11に記載の化合物系半導体発光素子の製造方法。
- 基板上に、n型層を結晶成長させるステップと、
前記n型層上に誘電体膜を形成するステップと、
前記誘電体膜をパターニングすることにより、前記n型層の一部を露出させるステップと、
前記誘電体膜および露出した前記n型層上に、ピットを有するリークパス層を結晶成長させるステップと、
前記誘電体膜および該誘電体膜上に形成された前記リークパス層をエッチングで除去することにより、前記n型層を露出させるステップと、
前記リークパス層および露出した前記n型層上に、発光層およびp型層をこの順に形成するステップとをこの順に含む、化合物系半導体発光素子の製造方法。
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