JP5455730B2 - 加飾用ハードコートフィルム、加飾フィルムおよび加飾成形品 - Google Patents
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Description
インモールド成形等が使用される対象物としては、携帯電話の外装部品、自動車関係部品、医療用機械器具、エレクトロニクス製品、家電製品、建材、洗剤や化粧品などの容器、玩具などが挙げられる。
しかしながら、当該材料からなるハードコート層は耐摩耗性を有するものの、柔軟性が低い問題を有していた。インモールド成形等において、当該ハードコート層を具備してなる加飾フィルムを金型の間に挟みこみ所定の形状にする際に、当該ハードコート層に割れが生ずる問題を有していた。この割れの問題は、成形の絞りが深くなるほど生じやすいものであり、また、ハードコート層を硬くして耐摩耗性を向上させるほど生じやすくなるものであった。
加えて、上記の割れの問題は、インモールド成形等を行う射出成形のみならず、射出成形前の予備成形(例えば、圧空成形や真空成形時)においても成形の絞りが深くなるほど生じやすいものであった。
また、近年ハードコート層側にも絵柄や文字などの意匠性付与及び製造番号の印刷などを行う目的で印刷を行うなどのニーズが高まっている。しかし、従来の加飾フィルムにおけるハードコート層上に印刷層の塗装をおこなうと、ハードコート層と印刷層の密着性が不足して剥がれが発生しやすいという問題を有していた。
また、前記ウレタンアクリレートの鉛筆硬度が3B以上であることが好ましい。
また、前記ハードコート層が光重合開始剤を含有してなることが好ましい。
また、本発明の加飾フィルムは加飾用ハードコートフィルムのハードコート層が積層されていない面に印刷層が積層されてなることを特徴とする。
また、本発明の加飾成形品は、前記加飾フィルムを用いて成形したことを特徴とする。
図1に示すように、本発明のハードコートフィルム1は、基材フィルム10上にハードコート層20が積層されてなる構成を有する。基材フィルム10とハードコート層20間に粘着層または接着層を設けることもできる。これによって、基材フィルム10とハードコート層20間の接着力を向上させることができる。
<ハードコート層>
本発明を構成するハードコート層は、ウレタンアクリレートと(メタ)アクリレートと表面改質剤とを含有することが必要である。
本発明を構成するハードコート層において、ウレタンアクリレート量と、(メタ)アクリレート量を合計した量は、ハードコート層の全固形分中40〜99.99質量%の範囲にあることが好ましく、50〜95質量%であることがさらに好ましく、60〜90質量%であることが特に好ましい。40質量%未満であると塗膜の柔軟性や耐摩耗性、耐擦傷性、光学特性等が低下する問題がある。99.99質量%超であると、光重合の開始が遅くなるため、生産上好ましくない。
本発明におけるウレタンアクリレートは、オリゴマー、プレポリマーのいずれであってもよく、特に制限されるものではない。
本発明を構成するウレタンアクリレートは、伸び率が20〜85%であることが必要である。ウレタンアクリレートの伸び率は25〜85%であることが好ましく、25〜80%であることがさらに好ましい。ウレタンアクリレートの範囲を当該範囲にすることによって、耐摩耗性と成形時における割れの発生が少ないハードコートフィルムを提供することができる。ウレタンアクリレートの伸び率が20%未満であると成形時に割れが発生する問題がある。ウレタンアクリレートの伸び率が85%超であるとハードコート層が軟らかくなり耐摩耗性が低下する問題がある。
ウレタンアクリレートは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本明細書に使用される用語「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタアクリレートを意味する。本発明において、(メタ)アクリレートは、モノマー、オリゴマー、プレポリマーのいずれであってもよく、特に制限されるものではない。(メタ)アクリレートは、単官能(メタ)アクリレートでも2官能以上の多官能(メタ)アクリレートでもよく、極性基を有する分子構造でもよいし低極性分子構造でもよい。本発明においては、3官能以上の多官能(メタ)アクリレートを使用することが好ましく、ハードコート層の耐摩耗性を向上させることができる。
これらの(メタ)アクリレートは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における表面改質剤としては、シリコーン系添加剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。シリコーン系添加剤としては、ジメチルポリシロキサン等の未変性のシリコーンでも良いが、塗工適性、接着性等が添加により低下し難い変性シリコーンがより好ましい。変性シリコーンとしては、例えば、アルキル変性ポリシロキサン、アルキルアラルキル変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサンを一種又は二種以上用いることができる。具体的には、ポリジメチルシロキサン系シリコーンオイルの変性物等を用いる。或いは、変性シリコーンとしては、アクリル樹脂成分とシリコーン樹脂成分とのブロック共重合体やグラフト共重合体等からなるアクリル変性シリコーン樹脂等の他の樹脂で変性した化合物も使用できる。
特にアルキル変性シリコーンオイル、アルキルアラルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル(ポリプロピレンオキサイド)変性シリコーンオイル、ポリエーテル(ポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサイドランダム共重合体)変性シリコーンオイルのうちいずれかのシリコーンオイルが好ましい。当該シリコーンオイルを使用することで、優れた印刷適性を有し、耐摩耗性および防汚性が良好で、且つ、成形において割れを生ずる恐れが少ないハードコート層を得ることができる。
ハードコート層に含有する表面改質剤量は、ハードコート層の全固形分中0.1〜5質量%の範囲内にあることが好ましく、0.5〜3質量%にあることがさらに好ましい。
本発明のハードコート層には光重合開始剤を含有させることができる。光重合開始剤を含有させることによって、光(紫外線)照射によるハードコート層の重合硬化反応を短時間に行うことができる。
また、光硬化性を向上させるために公知の各種染料や増感剤を添加することも可能である。さらにハードコート層を加熱により硬化させることの出来る熱重合開始剤を光重合開始剤と共に併用することも出来る。この場合、光硬化の後に加熱することによりハードコート層の重合硬化を更に促進することが期待できる。
また、熱重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチルP、パーメンタH(いずれも日本油脂社製)等が好適に用いられる。
これらの熱重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
ハードコート層には状況に応じてレベリング剤、消泡剤、防汚剤等の界面活性剤や、表面改質剤等の添加剤や、有機フィラー、無機フィラー等のフィラーを添加することができる。
基材フィルムとしては例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢ビフィルム、アイオノマー基材フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等ならびに、これらの架橋フィルム等が用いられる。さらにこれらの積層フィルムであってもよい。さらに必要に応じ、上記フィルムを着色したフィルム、フッ素基材フィルム等を用いることができる。
本発明における耐熱性は、基材フィルムを150℃のオーブン内に5秒間投入した後、変形が全く認められないか、実質的に変形が認められないものであればよい。
保護フィルムは、ハードコート層上および基材フィルム上に設けることができる。保護フィルムは樹脂フィルム上に粘着層を設けたものが好ましく使用される。保護フィルムを構成する樹脂フィルムとしては、上記の基材フィルムと同一のものを使用することができる。
上記以外に自己粘着ポリエチレンフィルムも使用できる。
本発明においては、アクリル樹脂を主成分とする粘着層を使用することが透明性の点から好ましい。
印刷層は金属またはインクを使用することにより形成することができる。
金属を使用する場合、蒸着またはスパッタリングにより形成させ、パターニングプロセスなどの方法により所定のパターンを形成させることができる。インクを使用する場合、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルク印刷、スクリーン印刷または昇華熱転写などの印刷法によって基材フィルム上に形成させることができる。
ハードコート層上に積層する印刷層および塗装は、従来公知の印刷方式及び塗装方式が使用出来る。例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、シルク印刷、転写シートなどの印刷法、またはスプレー塗装、粉体塗装などの塗装方法によってハードコート層上に形成させることができる。
<加飾用ハードコートフィルムの製造方法>
本発明を構成するハードコート層を基材フィルム上に塗布する際には、溶剤を添加することができる。溶剤としては例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族炭化水素、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン等が挙げられる。希釈剤の配合量は適宜選定すればよい。
次いで、溶剤を蒸発させ放射線(紫外線、可視光線、赤外線または電子線)を照射することにより硬化されて、ハードコート層が形成される。これらの放射線は、偏光であっても、無偏光であってもよい。特に、設備コスト、安全性、ランニングコスト等の観点から紫外線が好適である。紫外線照射による硬化を行う場合は、光重合開始剤の添加が必要である。紫外線のエネルギー線源としては、例えば、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、窒素レーザー、電子線加速装置、放射性元素などが好ましい。エネルギー線源の照射量は、紫外線波長365nmでの積算露光量として、100〜5,000mJ/cm2の範囲が好ましく、300〜3,000mJ/cm2照射量が、100mJ/cm2未満の場合は、硬化が不十分となるため、ハードコート層の硬度が低下する場合がある。また5,000mJ/cm2を超えると、ハードコート層が着色して透明性が低下する。
放射線照射時における酸素濃度は、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、2%以下が特に好ましい。酸素不含又は低濃度雰囲気には、酸素以外に含まれる気体は不活性ガスが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等が挙げられる。また、紫外線は偏光であっても無偏光であってもよい。
紫外線照射等の放射線照射により形成させたハードコートフィルムの片面または両面には、保護フィルムを積層することができる。
ハードコートフィルムを構成する基材フィルム上には印刷層を設けることができる。なお、ハードコートフィルムの片面または両面に保護フィルムが積層されている場合、該保護フィルムを剥離して基材フィルムを露出させた後に、印刷層を形成すればよい。
図4を用いて、本発明の加飾成形品の製造方法を説明する。
図4(a)は成形前の断面図であって、第1の金型50と第2の金型60の間に、加飾フィルム3が配置されている。第2の金型60には加飾フィルム3に樹脂材料を被覆するための樹脂注入口61が形成されている。
図4(a)の段階において、加飾フィルム3を構成するハードコート層は紫外線照射により固められていることが好ましい。これによって、所定の形状を有する加飾成形品を得た後に紫外線照射処理を行う必要がなくなるため、作業性が向上する。
下記組成からなるハードコート層形成用材料をトルエンに均一に溶解混合させ、真空脱法により泡を取り除き、ハードコート層形成用塗料を作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−6640B) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
上記のハードコート層形成用塗料を、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルム上に塗布した。次いで、100℃で1分間乾燥させてトルエンを揮発させた。続いて、ハードコート層形成用塗料側から高圧水銀灯(120mW/cm2)で照射距離10cm、積算光量800mJ/cm2で紫外線照射することにより、ハードコートフィルムを作製した。なお、紫外線照射後のハードコート層の厚さは4μmであった。
ポリエチレンテレフタレートからなる基材フィルムの厚さを188μmとした以外は参考例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製した。
下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、本発明のハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−6640B) 10部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 37.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキルアラルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:XF42−334) 1.0部
・トルエン 50部
下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−6640B) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・ポリエーテル(ポリプロピレンオキサイド)変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4460) 1.0部
・トルエン 50部
下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−6640B) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・ポリエーテル(ポリエチレンオキサイド・ポリプロピレンオキサイドランダム共重合体)変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4452) 1.0部
・トルエン 50部
下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−6640B) 10部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート) 37.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−7510B) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、ハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−7510B) 10部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 37.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
シリコーンオイルを除いた以外は参考例1と同様にして比較用のハードコートフィルムを作製した。
[比較例2]
シリコーンオイルを除いた以外は参考例2と同様にして比較用のハードコートフィルムを作製した。
[比較例3]
ウレタンアクリレートを用いない下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、比較用のハードコートフィルムを作製した。
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 48.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 1.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
ウレタンアクリレートの伸び率が本発明における範囲からはずれるウレタンアクリレートを用いた下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、比較用のハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:EBECRYL8807) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
ウレタンアクリレートの伸び率が本発明における範囲からはずれるウレタンアクリレートを用いた下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、比較用のハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製 製品名:UV−3520TL) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
ウレタンアクリレートの伸び率が本発明における範囲からはずれるウレタンアクリレートを用いた下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、比較用のハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(Miwon社製 製品名:Miramer PU340 ) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
ウレタンアクリレートの伸び率が本発明における範囲からはずれるウレタンアクリレートを用いた下記組成からなるハードコート層形成用材料以外は参考例1と同様にして、比較用のハードコートフィルムを作製した。
・ウレタンアクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:EBECRYL8402) 40部
・アクリレート(ダイセル・サイテック社製 製品名:DPHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)) 7.5部
・光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イルフェニルケトン) 2.5部
・アルキル変性シリコーンオイル(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製 製品名:TSF4421) 1.0部
・トルエン 50部
上記のようにして得られた実施例、参考例および比較例のハードコートフィルムにおいて、下記の特性を評価した。得られた結果を表2に示した。
ハードコート層の鉛筆硬度をJISK5600−5−4:1999に準拠して測定した。
耐摩耗性を耐スチールウール試験により評価した。ハードコート層上に、#0000のスチールウールを載せ、加重250gをかけた状態で10往復させ、ハードコート層の状態を観察した。キズが全くないものを○、キズが若干あるものを△、キズが中程度あるものを×、キズが多数あるものを××とした。
ハードコートフィルムの全光線透過率をJISK7361−1:1997に準拠して測定した。
実施例、参考例および比較例のハードコートフィルムを30mm×270mmにカットし、ハードコート層が外側になるように各ハードコートフィルムを約90度折り曲げ、折り曲げた部位の基材フィルム側に1kgの重しを載せた。なお、90度折り曲げる部位は、ハードコートフィルムの端から50mmのところで行った。続いて、折り曲げたハードコートフィルムを180度2分間オーブンの中に放置した。加熱終了後に室温になるまで各ハードコートフィルムを放冷した後、ハードコート層の割れをルーペにて観察した。評価基準は、全く割れが認められなかったものを○、割れが若干あるものを△、割れが中程度あるものを×、割れが多数あるものを××とした。
ハードコート層上に、オフセット印刷方式にて印刷層(T&K TOKA製 製品名:ベストキュアーUV BF墨)を積層して、密着性試験(JISK5600−5−6:1999に準拠して測定)により、ハードコート層と印刷層の密着性を観察した。評価基準は、印刷層の剥がれが全くないものを○、50%以下の剥がれが発生したものを△、50%以上の剥がれが発生したものを×とした。
実施例、参考例および比較例のハードコートフィルムをA4サイズにカットし縦20mm×横30mm×高さ5mm、曲面部R5の金型を使用し圧空成型機にてフィルム加熱温度180℃にて成型加工した。成型加工品のハードコート層の割れをルーペにて観察した。評価基準は、全く割れが認められなかったものを○、割れが若干あるものを△、割れが中程度あるものを×、割れが多数あるものを××とした。
一方、シリコーンオイルからなる表面改質剤を含有していない比較例1及び比較例2は、ハードコート層面への印刷適正が悪かった。また、ウレタンアクリレートを含有せずアクリレートからなる比較例3のハードコートフィルムは、耐スチールウール性に優れているものの90度折り曲げ試験及び成型加工性試験において割れが多数生じていたことから、インモールド成形の用途には使用しにくいものであった。また、ウレタンアクリレートの伸び率が本発明の範囲よりも高いウレタンアクリレートを使用した比較例4および5、鉛筆硬度が低いウレタンアクリレートを使用した比較例7は、90度折り曲げ試験及び成型加工性試験において割れが認められなかったものの、耐スチールウール性試験においてキズが多数認められた。伸び率が低いウレタンアクリレートを使用した比較例6は、90度折り曲げ試験及び成型加工性試験において割れが発生した。比較例1から7は、耐摩耗性と成形加工性を両立していないため、加飾用のハードコートフィルム(例えば、携帯電話の外装部品等)には使用しにくいものであった。
3 加飾フィルム
3’ 成形された加飾フィルム
10 基材フィルム
20 ハードコート層
30 保護フィルム
40 印刷層
50 第1の金型
60 第2の金型
61 樹脂注入口
62 成形用樹脂
70 加飾成形品
Claims (5)
- 基材フィルムの片面にハードコート層が積層されてなり、前記ハードコート層がウレタンアクリレートと(メタ)アクリレートとアルキルアラルキル変性シリコーンオイルからなる表面改質剤とを含有し、前記ウレタンアクリレートの伸び率が20〜85%であることを特徴とする加飾用ハードコートフィルム。
- 前記ウレタンアクリレートの鉛筆硬度が、3B以上であることを特徴とする請求項1に記載の加飾用ハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層が、光重合開始剤を含有してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加飾用ハードコートフィルム。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の加飾用ハードコートフィルムのハードコート層が積層されていない面に印刷層が積層されてなることを特徴とする加飾フィルム。
- 請求項4に記載の加飾フィルムを用いて成形したことを特徴とする加飾成形品。
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