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JP5451268B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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JP5451268B2
JP5451268B2 JP2009202416A JP2009202416A JP5451268B2 JP 5451268 B2 JP5451268 B2 JP 5451268B2 JP 2009202416 A JP2009202416 A JP 2009202416A JP 2009202416 A JP2009202416 A JP 2009202416A JP 5451268 B2 JP5451268 B2 JP 5451268B2
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Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはそれらの複合機等に代表される、電子写真プロセスや静電記録プロセス等を採用した画像形成装置に用いられ、記録材上の像を加熱する誘導加熱方式の像加熱装置に関する。像加熱装置としては、記録材上に形成した未定着画像を固着画像として加熱定着させる定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢度を増大させる光沢度増大装置等を挙げることができる。
本出願人は、スタンバイ中の消費電力を低減することが可能な像加熱装置として、回転可能な像加熱部材のおよそ全周を加熱する電磁誘導方式の像加熱装置(以下、誘導加熱装置と記す)を提案している(特許文献1)。この装置は、像加熱部材の周方向のおよそ全体を加熱するために、像加熱部材の回転方向に沿って複数の励磁コイルが配置されている。
特開2008−15082号公報
複数の励磁コイルがそれぞれ発生する高周波磁界がお互いに打ち消し合わないようにするためには、それぞれのコイルには同一周波数の電流を印加しなければならない。ところが、複数のコイルに対して複数の高周波電源を用意すると、高周波電源の素子のバラツキにより同一の周波数を得ることが困難である。そこで、複数のコイルに対して1つの高周波電源で高周波電流を印加することが望ましい。ここで、高周波電源に複数のコイルが並列に接続され、それを一定電圧で高周波電流を印加するような誘導加熱装置においては、複数のコイルの内のあるコイルが断線した場合、断線していない残りのコイルに対して通常よりも大きな電流が印加されてしまう。より具体的には、複数のコイルとして第一と第二の2つのコイルが高周波電源に並列に接続された装置を例にすると、一方のコイルが断線した場合、もう一方のコイルに対して2倍の電流が印加されてしまう。誘導加熱装置においては、発熱量は交番磁界の強さ(=コイルに印加される電流量の2乗に比例)に依存するため、一方が断線した場合、もう一方のコイルにより像加熱部材の発熱量は通常の4倍相当になってしまう。したがって、複数のコイルの内のあるコイルが断線した場合、像加熱部材は断線していない残りのコイルによって局所的に過熱されてしまい、断線していないコイルや装置の他の部分に対しても熱的ダメージを与えてしまう可能性がある。本発明は、特許文献1のような誘導加熱装置の更なる改善に係り、複数のコイルの内のあるコイルが断線した場合における装置の熱的ダメージを確実に回避することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の代表的な構成は、コイルから生ずる磁束により発熱して記録材上の像を加熱する回転可能な像加熱部材と、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、同一の高周波電源に対して並列に接続されていて高周波電流が印加される複数のコイルと、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、前記像加熱部材の、前記複数のコイルの各コイル対応加熱領域の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段と、を有し、前記複数の温度検知手段のどれかが所定の温度以上の温度を検知すると前記高周波電源から各コイルへの通電が停止されることを特徴とする。
本発明によれば、複数のコイルの内のあるコイルが断線した場合でも、断線していないコイルによる局所的な発熱を防止することができる。これにより、コイル自身や装置の他の部分に対してもダメージを与えることがなく、装置の熱的ダメージを確実に回避することができる。
(a)は実施例1における画像形成装置例の概略構成図、(b)は実施例1における定着装置(複数のコイルを用いた誘導加熱方式の像加熱装置)の要部の拡大横断面模型図 (a)はコイルアセンブルの分解斜視図、(b)は制御系統のブロック図 (a)は実施例1における異常温度検知構成を説明するフローチャート図、(b)は実施例2における異常温度検知構成を説明するフローチャート図 (a)は実施例3における異常温度検知構成を説明するフローチャート図、(b)は実施例5における異常温度検知構成を説明する制御系統のブロック図 (a)は実施例5における異常温度検知構成の変形構成を説明する制御系統のブロック図、(b)乃至(e)はそれぞれ実施例6における各種の装置構成の模式図
[実施例1]:《画像形成装置例》図1の(a)は本発明に従う誘導加熱方式の像加熱装置を定着装置Fとして備えた画像形成装置の一例の模式図である。この画像形成装置は電子写真プロセスを用いたレーザー走査露光方式のデジタル画像形成装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機能機等)である。41は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)であり、矢印の時計方向R41に所定の周速度をもって回転駆動される。42は一次帯電器(接触帯電ローラ)であり、回転するドラム41の表面を本実施例においてはマイナスの所定の暗電位Vdに一様に帯電する。43は像露光手段であるレーザービームスキャナである。スキャナ43は画像読取装置・コンピュータ・相手方ファクシミリ等のホスト装置(不図示)から入力されるデジタル画像信号に対応して変調されたレーザービームLを出力し、ドラム41の一様帯電処理面を走査露光する。これにより、ドラム面の露光部分は電位絶対値が小さくなって明電位Vlとなり、ドラム面に画像信号に対応した静電潜像が形成される。静電潜像は現像器44により、ドラム面の露光明電位Vl部にマイナスに帯電したトナーが付着することで、トナー画像Tとして顕像化(反転現像)される。一方、給送部(不図示)から給送された記録材(被加熱材)Pが、転写バイアスが印加された転写部材としての転写ローラ45とドラム41との圧接部である転写ニップ部TNへ適切なタイミングをもって搬送される。そして、ニップ部TNにおいて記録材Pの面にドラム上のトナー画像Tが順次に転写される。記録材Pは、ニップ部TNを通過してドラム41から分離され、定着装置Fに導入される。この定着装置Fにおいて、記録材上のトナー画像Tが熱と圧によって固着画像として定着される。その記録材Pが画像形成物(プリント、コピー)として機外に排出される。記録材Pを分離した後のドラム41の表面は、クリーニング装置46で転写残トナーの除去を受けてクリーニングされ、繰り返して作像に供される。
《定着装置F》図1の(b)は定着装置Fの要部の拡大横断面図、図2の(a)はコイルアセンブリの分解斜視図、(b)は制御系統のブロック図である。この装置Fは複数のコイル(励磁コイル)を用いた加熱ローラ型の誘導加熱方式の像加熱装置である。即ち、コイルから生ずる磁束により発熱して記録材上の像を加熱する回転可能な像加熱部材(回転加熱体)として定着ローラ(加熱ローラ)101を有する。また、ローラ101の周方向に沿って配置されており、同一の高周波電源108に対して並列に接続されていて高周波電流が印加される複数のコイルを有する。本実施例の装置においては、第一と第二の2つのコイル103・104を有する。また、ローラ101の周方向に沿って配置されており、ローラ101の、前記複数のコイル103と104の各コイル対応加熱領域H1とH2の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段としての第一と第二のサーミスタ106・107を有する。また、ローラ101と相互に圧接してニップ部(定着ニップ部)Nを形成する加圧部材(ローラ101に圧接して記録材Pを挟持する加圧手段)としての弾性加圧ローラ102を有する。ローラ101は、コイル103・104から生ずる磁束により誘導発熱する中空の金属導体製の芯金101aを主体とする。金属導体は、例えば鉄、ニッケル、SUS430などの導電性磁性材料及びこれらの合金が好例である。芯金101aの外周表面には、フッ素樹脂等よりなる耐熱性の離型層101bが形成されている。また、カラー画像の品位を向上させるために、芯金101aと離型層101bとの間に、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱弾性層を設けても良い。ローラ101は装置枠体(不図示)の左右の側板間に回転可能に配設されていて、駆動源Mによって矢印aの時計方向に所定の速度で回転駆動される。ローラ101の中空部には、同一の高周波電源108に対して並列に接続されていて高周波電流が印加されることで高周波磁界を生じる第一と第二の2つのコイル103・104がローラ101の周方向に沿って配置されている。コイル103・104は、耐熱性の絶縁被覆を施したリッツ線を縒り束ねた電線を、耐熱及び電気絶縁性のエンジニアリング・プラスチック等から形成された円筒状のコイルホルダ105に、ローラ101の長手方向に沿って巻いて固定される。コイル103・104とコイルホルダ105の組立体がコイルアセンブリ110である。図2の(a)はコイルアセンブリ110の分解斜視図である。コイル103・104は、ローラ101の長手方向、即ちローラ101の回転軸線方向に平行に延びており、ローラ101の内周面に沿うように湾曲して複数回巻回された横長のコイルである。コイル103と104は円筒状のコイルホルダ105の外周面に対して互いにほぼ180°反対側に位置している。コイルアセンブリ110はローラ101の中空部に挿入されている。そして、アセンブル110は、ローラ内面とコイル103・104との間に所定の一定のギャップ(隙間)を保持させた状態でコイルホルダ105の左右両端部が装置枠体(不図示)の左右の保持部材に対して非回転に固定支持されて配設されている。コイル103・104はローラ101の両端開口部から外部に露呈しないようにローラ内部に位置している。本実施例の構成において、第一と第二のコイル103と104は、コイルの長さ、抵抗、巻き数、ローラ101とのギャップが略同一である。H1とH2は、ローラ101の、第一のコイル103と第二のコイル104の各コイル対応加熱領域である。H1を第一の加熱領域、H2を第二の加熱領域とする。即ち、第一の加熱領域H1は第一の励磁コイル103によってローラ101が加熱される領域を表し、第二の加熱領域H2は第二の励磁コイル104によってローラ101が加熱される領域を表す。本実施例の装置においては、第一のコイル103はローラ101の周方向のほぼ半周部分に対応しており、したがって第一の加熱領域H1もローラ101の周方向のほぼ半周部分に対応している。また、第二のコイル104はローラ101の周方向の他のほぼ半周部分に対応しており、したがって第二の加熱領域H2もローラ101の周方向の他のほぼ半周部分に対応している。106と107は、ローラ101の周方向に沿って配置されており、第一の加熱領域H1と第二の加熱領域H2の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段としての第一と第二のサーミスタである。サーミスタ106と107は、ローラ101の表面に圧接又は近接して温度を検知する。若しくは、ローラ101の内面側に圧接又は近接させても良い。加圧ローラ102は、中空の金属体である芯金102aと、この芯金回りに同心一体に形成したシリコーンゴム等からなる耐熱弾性層102bと、その弾性層の外周面を覆うフッ素樹脂等からなる離型層102cを備える。ローラ102はローラ101に対して並行に配列されて装置枠体(不図示)の左右の側板間に回転可能に配設されている。そして、ローラ102は、加圧機構(不図示)によって、ローラ101に対して所定の押圧力で弾性層102bの弾性に抗して圧接されている。これにより、ローラ101とローラ102との間には、記録材Pを挟持搬送してトナー画像Tを加熱定着するための、記録材搬送方向Cにおいて所定幅の定着ニップ部(加熱加圧ニップ部)Nが形成されている。
《画像定着動作》画像定着動作は次のとおりである。制御手段(制御回路:CPU)109により制御される駆動源Mによりローラ101が矢印の時計方向aに所定の速度で回転駆動される。このローラ101の回転に従動してローラ102も矢印の反時計方向bに回転する。制御手段109は高周波電源108を起動させて、電源108に並列に接続されている第一と第二のコイル103・104に対して所定の電圧の高周波電流を印加する。これにより、第一と第二のコイル103・104に高周波磁界が生じ、この高周波磁界の作用によってローラ101の芯金101aに渦電流が誘導されて芯金101aがジュール発熱してローラ101の加熱昇温が行われる。本実施例の装置においては、ローラ101の加熱は、第一と第二のコイル103・1041によってローラ101の周方向のおよそ全体が加熱される。そして、ローラ101の、第一の励磁コイル103によって加熱される第一の加熱領域H1の温度が第一のサーミスタ106で検知され、その検知温度情報が制御手段109に入力する。また、ローラ101の、第二の励磁コイル104によって加熱される第二の加熱領域H2の温度が第二のサーミスタ107で検知され、その検知温度情報が制御手段109に入力する。制御手段109は、第一と第二のサーミスタ106・107から入力する検知温度情報の何れか一方又は両方に基づいてローラ101の温度を所定の像加熱温度T(目標温度、定着温度:本実施例においては190℃)温調制御する。即ち、制御手段109はローラ101の温度が所定の像加熱温度Tに昇温してその温度に維持されるように、サーミスタ106・107の検知温度情報に基づいて、電源108から第一と第二のコイル103・104への高周波電流を制御する。そして、ローラ101が所定の像加熱温度Tに立ち上がってその温度に維持されている状態において、定着ニップ部Nに未定着トナー画像Tを担持した記録材Pが導入される。その記録材Pが定着ニップ部Nを挟持搬送されることでトナー画像が記録材面に固着画像として加熱加圧定着される。
《誘導発熱原理》次に、図2の(b)を用いて、ローラ101誘導発熱原理を説明する。第一のコイル103及び第二のコイル104には、電源108から高周波電流Iが印加される。電源108に互いに並列に接続されるコイル103及びコイル104には、それぞれI及びIの電流が印加され、高周波電流I及びIは、それぞれ高周波磁界を発生させる。コイル103及びコイル104は、電源108と互いに並列に接続されている。そのため、I及びIは、電源108が発生する電流Iと同一の周波数fの高周波電流であり、その電流値は式1を満たす。コイル103・104が発生させた高周波磁界の影響を受け、ローラ101の芯金101a内にはコイル103と104が発生させた高周波磁界を打ち消す方向の磁界を発生する渦電流が誘導される。この渦電流は、表皮効果により芯金101aのコイル103・104側の面に集中して流れ、芯金101aの表皮抵抗Rに比例した電力でジュール発熱する。ここで、コイルに印加される高周波電流の周波数をf(Hz)、芯金101aの透磁率をμ(H/m)、芯金101aの固有抵抗をρ(Ω・m)とする。渦電流の大部分が流れる表皮深さδ(m)及び表皮抵抗R(Ω)は、式2及び式3で示される。また、芯金101aに発生する電力Wは、芯金101aに誘導される渦電流をI(A)として、式4で示される。一般に、渦電流Iは、コイルが発生する磁界の変化量に依存することが知られており、その磁界の強さをH(A/m)、コイルの巻き数をn(回)、コイルに印加される電流をI(A)とすると、式5で示される。芯金101aに発生する電力Wは、式6で示される。ここで、第一のコイル103に流れる電流をI(A)、第一のコイル103の巻き数をn(回)、第一のコイル103によって発生する電力をW(W)、第二の励磁コイル104に流れる電流をI(A)とする。また、第二のコイル104の巻き数をn(回)、第二のコイル104によって発生する電力をW(W)とする。本実施例の構成では、第一のコイル103と第二のコイル104のそれぞれの抵抗、巻き数、ローラ101とのギャップが略同一になるように設計されている。そのため、式7に示される関係が成り立つことから、本実施例の構成における、ローラ101の発熱量Wは、式8、式9に示される。
《異常検知構成》次に、本実施例の構成において、断線などの原因で、例えば、第一のコイル103に電流が流れなく、第二のコイル104にのみ電流が流れる場合を考える。第一のコイル103に流れる電流Iがゼロであることから、式7より、第二のコイル104に流れる電流Iは通常の状態の2倍相当の電流値で流れることになる。すなわち、第二のコイル104にのみ電流が流れる場合の発熱量W2errは、通常の状態における第二のコイル104の発熱量Wの4倍相当になってしまう。この状態にあっては、第二のコイル104よって通常よりも過剰な発熱が行われてしまう。そのため、第二のコイル104による第二の加熱領域H2の周辺に配置されている装置の他の部材や、第二のコイル104自身に対してもダメージを与えてしまう可能性がある。そこで、本実施例においては、制御手段109は、複数の温度検知手段106・107のどれかが所定の温度以上の温度を検知すると高周波電源109から各コイル103・104への通電を停止することを特徴とする。この異常検知構成を図3の(a)を用いて、説明する。定着装置Fの加熱が開始されると、制御手段109は、第一と第二のサーミスタ106・107の検知温度T・Tのいずれかが所定のエラー温度Terr以上(所定の温度以上の温度)であるかどうかを判断する(S101、S102)。エラー温度Terrは制御手段109のメモリ部に予め記憶されている。本実施例においてはエラー温度Terrを230℃に設定している。制御手段109は、検知温度TとTのいずれかがエラー温度Terr以上である場合は、電源109から各コイル103・104への通電を停止する。即ちローラ101の加熱を停止(IOFF)して、表示手段111にエラー表示を行う(S104、S107)。第一のコイル103及び第二のコイル104は、電源108に対してお互いに並列に接続されている。そのため、高周波電流Iを停止すると、両方のコイル103・104に対して電流の印加が停止される。検知温度T及びTの両方がともにエラー温度Terrより低い場合は、制御手段109は、ローラ101を所定の像加熱温度Tに昇温させてその温度に維持されるように温調制御する。即ち、サーミスタ106・107の検知温度情報に基づいて、電源108から第一と第二のコイル103・104への高周波電流Iを制御する(S103、S105、S106)。上述のように、本実施例の構成においては、第一のコイル103若しくは第二のコイル104のいずれか一方のみに異常が発生し、もう一方のコイルにのみ高周波電流が印加された場合であっても、装置の熱的ダメージを確実に回避することができる。即ち、コイルの異常により第一のサーミスタ若しくは第二のサーミスタのいずれかが所定のエラー温度以上を検知すると、第一のコイルと第二のコイルの両方に高周波電流の印加を停止(遮断)する。そのため、異常のないコイルの局所的な発熱を防止することができ、そのコイル自身や装置の他の部分に対してもダメージを与えることがなく、装置の熱的ダメージを確実に回避することができる。
[実施例2]:図3の(b)を用いて、本実施例2における異常検知構成を説明する。本実施例においては、前記複数の温度検知手段106・107のそれぞれの検知温度の差を測定し、検知温度の差が所定以上であるかどうかを判断する温度差判断手段を有する。そして、この温度差判断手段における判断に応じて電源108から各コイル103・104への通電が停止されることを特徴とする。定着装置Fの加熱が開始されると、制御手段109の温度差判断機能部(温度差判断手段)は、温度検知手段106・107のそれぞれの検知温度の差を測定し、検知温度の差が所定以上であるかどうかを判断する。即ち、第一のサーミスタ106の検知温度Tと第二のサーミスタ107の検知温度Tの差の絶対値ΔTが、予め設定されてメモリされている所定の温度差エラー温度ΔTerr(本実施例では20℃)以上であるかどうかを判断する(S201)。そして、ΔTがΔTerr以上である場合は、制御手段109は、電源109から各コイル103・104への通電を停止する、即ちローラ101の加熱を停止(I:OFF)して、表示手段111にエラー表示を行う(S203、S206)。第一のコイル103及び第二のコイル104は、電源108に対してお互いに並列に接続されているため、高周波電流Iを停止すると、両方のコイル103・104に対して電流の印加が停止される。ΔTがΔTerrより低い場合は、制御手段109は、ローラ101の温度が所定の像加熱温度Tに昇温してその温度に維持されるように温調制御する。即ち、サーミスタ106・107の検知温度情報に基づいて、電源108から第一と第二のコイル103・104への高周波電流Iを制御する(S202、S204、S205)。本実施例においては、第一のコイル103と第二のコイル104のいずれか一方に異常が発生して、ΔTがΔTerr以上である場合は、制御手段109は、電源109から各コイル103・104への通電を停止する。そのため、異常のないコイルの局所的な発熱を防止することができ、そのコイル自身や装置の他の部分に対してもダメージを与えることがなく、装置の熱的ダメージを確実に回避することができる。
[実施例3]:図4の(a)を用いて、本実施例3における異常検知構成を説明する。本実施例においては、前記複数の温度検知手段106・107のそれぞれの検知温度の変化量を測定し、いずれかの検知温度の変化量が所定以上であるかどうかを判断する変化量判断手段を有する。そして、この変化量判断手段における判断に応じて電源108から各コイル103・104への通電が停止されることを特徴とする。定着装置Fの加熱が開始されると、制御手段109におけるタイマt及びメモリ回数nがリセットされ(S301)、タイマtのカウントが開始される(S302)。制御手段109は、第一と第二のサーミスタ106・107の検知温度T・Tが所定の像加熱温度T以下の状態、かつタイマtが所定時間経過毎(本実施例では5秒毎)にT1(n)及びT2(n)を記憶する(S303、S304、S306、S307)。制御手段109の変化量判断機能部(変化量判断手段)は、サーミスタ106・107のそれぞれの検知温度の変化量を測定し、いずれかの検知温度の変化量が所定以上であるかどうかを判断する。即ち、T1(n)及びT2(n)と、前回記憶された温度T1(n−1)及びT2(n−1)とを比較する。そして、その差が所定の温度差エラー温度Terr(本実施例では15℃)以上であれば(S308、S309)、制御手段109は、電源109から各コイル103・104への通電を停止する。即ち、ローラ101の加熱を停止(IOFF)して、表示手段111にエラー表示を行う(S310、S312)。つまり、上記の差が所定の温度差エラー温度Terr以上であれば、通常よりも温度上昇が大きく、すなわちいずれかのコイル103・104によって過剰な加熱が行われていると判断して電流Iの印加を停止し、エラー表示を行う。その後、T1及びT2が像加熱温度目標温度Tに到達すると、ウォームアップ動作が終了する(S303、S305)。本実施例においては、コイル103・104のいずれか一方に異常が発生して、サーミスタ106・107の検知温度T・Tの変化量が所定以上であると検知すると、制御手段109は、電源109から各コイル103・104への通電を停止する。そのため、異常のないコイルの局所的な発熱を防止することができ、そのコイル自身や装置の他の部分に対してもダメージを与えることがなく、装置の熱的ダメージを確実に回避することができる。
[実施例4]:前記実施例3において、第一の検知温度T1(n)と、その前回の検知温度T1(n−1)をΔT1(n)とする。また、第ニの検知温度T2(n)と、その前回の検知温度T2(n−1)をΔT2(n)とする。そして、そのΔT1(n)とΔT2(n)の差の絶対値である|ΔT1(n)−ΔT2(n)|が所定値よりも大きい場合に異常であると判断しても良い。即ち、前記複数の温度検知手段106・107のそれぞれの検知温度の変化量を測定し、それぞれの検知温度の変化量の差が所定以上であるかどうかを判断する変化量差判断手段を具備させる。そして、その変化量差判断手段における判断に応じて電源108から各コイル103・104への通電が停止される構成にしても良い。
[実施例5]:図4の(b)を用いて、本実施例の異常検知構成を説明する。本実施例においては、第一と第二の温度検知手段106・107をサーミスタからサーモスイッチに変更している。そして、サーモスイッチ106と107は、いずれも、+24VDC電源とリレースイッチ411及び412と直列に接続されている。また、高周波電源108は、商用電源410から電力の供給を受ける。ここで、第一のコイル103に電流が流れなく、第二のコイル104にのみ電流が流れる場合を考えると、第二のコイル104に対応するローラ101の加熱領域(第二の加熱領域H2)は、通常よりも大電力で加熱され、温度上昇する。このとき、第二のサーモスイッチ107が所定の遮断温度(本実施例では200℃)を検知すると、第二のサーモスイッチ107が切れる。第二のサーモスイッチ107が切れると、第二のサーモスイッチ107と直列で接続されているリレースイッチ412への給電が遮断されるため、商用電源410から高周波電源408への給電も遮断される。即ち、電源109から各コイル103・104への通電を停止する。逆に、第二のコイル104に電流が流れなく、第一のコイル103にのみ電流が流れる場合においても、同様に第一のサーモスイッチ106が切れ、リレースイッチ411への給電が遮断されるため、商用電源410から高周波電源408への給電も遮断される。即ち、電源109から各コイル103・104への通電を停止する。このように、複数の温度検知手段106・107のどれかが所定の温度以上の温度を検知すると電源108から各コイル103・104への通電が停止される。そのため、異常のないコイルの局所的な発熱を防止することができ、そのコイル自身や装置の他の部分に対してもダメージを与えることがなく、装置の熱的ダメージを確実に回避することができる。本実施例において、温度検知手段106・107としては、所定温度により断線する温度ヒューズ等でも代用可能である。また、図5の(a)に示すように、第一のサーモスイッチ106と第二のサーモスイッチ107を直列に接続し、共通のリレースイッチ412を使用することも可能である。なお、本実施例の装置において、ローラ101の像加熱温度T0への立ち上げと温調制御は、別に配設した、ローラ101の温度を検知する温度検知手段(サーミスタ)の検知温度に基づいてなされる。
[実施例6]:以上説明した実施例1乃至5の構成は、本発明を限定するために記載されたものではなく、適用する像加熱装置に応じて種々の変更を加えることが可能である。また、実施例1乃至5の構成を適宜組み合わせた構成にすることも可能である。例えば、第一のコイル103と第二のコイル104の巻き数や巻き長さ、抵抗、ローラ101とのギャップを適時変更しても本発明は適用可能である。励磁コイルを、図5の(b)の模式図ように、3組103(1)〜103(3)用いた装置構成、図5の(c)の模式図ように、4組103(1)〜103(4)用いた装置構成、或いは5組以上用いた装置構成であっても良い。また、像加熱部材101としては、ローラ型のみならず、磁性金属や非磁性金属よりなるエンドレスベルトや、磁性金属や非磁性金属よりなる固定の像加熱部材を介して回転可能なエンドレスベルトを加熱しても本発明は適用可能である。さらには、図5の(d)や(e)のように複数のコイルの全部若しくはそのうちのいくつかを像加熱部材の外部に配設した装置構成であっても良い。
F・・誘導加熱方式の像加熱装置(定着装置)、101・・像加熱部材、103・104・・複数のコイル、H1・H2・・コイル対応加熱領域、106・107・・複数の温度検知手段、108・・高周波電源

Claims (6)

  1. コイルから生ずる磁束により発熱して記録材上の像を加熱する回転可能な像加熱部材と、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、同一の高周波電源に対して並列に接続されていて高周波電流が印加される複数のコイルと、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、前記像加熱部材の、前記複数のコイルの各コイル対応加熱領域の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段と、を有し、前記複数のコイルのうちのどれかのコイルに電流が流れないときに他のコイルに印加される高周波電流の増加にて生じる過熱現象により前記複数の温度検知手段のどれかが所定の温度以上の温度を検知すると前記高周波電源から各コイルへの通電が停止されることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記複数の温度検知手段は、サーモスイッチ、若しくは温度ヒューズであることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記複数の温度検知手段は互いに直列に接続されることを特徴とする請求項2に記載の像加熱装置。
  4. コイルから生ずる磁束により発熱して記録材上の像を加熱する回転可能な像加熱部材と、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、同一の高周波電源に対して並列に接続されていて高周波電流が印加される複数のコイルと、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、前記像加熱部材の、前記複数のコイルの各コイル対応加熱領域の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段と、前記複数の温度検知手段のそれぞれの検知温度の差を測定し、検知温度の差が所定以上であるかどうかを判断する温度差判断手段と、を有し、前記複数のコイルのうちのどれかのコイルに電流が流れないときに他のコイルに印加される高周波電流の増加にて生じる過熱現象により前記検知温度の差が所定以上であると前記温度差判断手段が判断したとき前記高周波電源から各コイルへの通電が停止されることを特徴とする像加熱装置。
  5. コイルから生ずる磁束により発熱して記録材上の像を加熱する回転可能な像加熱部材と、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、同一の高周波電源に対して並列に接続されていて高周波電流が印加される複数のコイルと、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、前記像加熱部材の、前記複数のコイルの各コイル対応加熱領域の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段と、前記複数の温度検知手段のそれぞれの検知温度の変化量を測定し、いずれかの検知温度の変化量が所定以上であるかどうかを判断する変化量判断手段と、を有し、前記複数のコイルのうちのどれかのコイルに電流が流れないときに他のコイルに印加される高周波電流の増加にて生じる過熱現象により前記検知温度の変化量が所定以上であると前記変化量判断手段が判断したとき前記高周波電源から各コイルへの通電が停止されることを特徴とする像加熱装置。
  6. コイルから生ずる磁束により発熱して記録材上の像を加熱する回転可能な像加熱部材と、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、同一の高周波電源に対して並列に接続されて高周波電流が印加される複数のコイルと、前記像加熱部材の周方向に沿って配置されており、前記像加熱部材の、前記複数のコイルの各コイル対応加熱領域の温度をそれぞれ検知する複数の温度検知手段と、前記複数の温度検知手段のそれぞれの検知温度の変化量を測定し、それぞれの検知温度の変化量の差が所定以上であるかどうかを判断する変化量差判断手段と、を有し、前記複数のコイルのうちのどれかのコイルに電流が流れないときに他のコイルに印加される高周波電流の増加にて生じる過熱現象により前記検知温度の変化量の差が所定以上であると前記変化量差判断手段が判断したとき前記高周波電源から各コイルへの通電が停止されることを特徴とする像加熱装置。
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