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JP5445588B2 - 車両用摩擦クラッチの油圧制御装置 - Google Patents

車両用摩擦クラッチの油圧制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両用摩擦クラッチの油圧制御装置に関し、特に、その車両用摩擦クラッチの開放作動の応答性を向上させる技術に関するものである。
軸心方向に分割されたピストンを有する油圧シリンダにより駆動される車両用摩擦クラッチの油圧制御装置が知られている。このような車両用摩擦クラッチの油圧制御装置においては、例えばエンジン等の車両用駆動源の振動が摩擦クラッチを介して一対のピストンの一方へ伝達する場合であっても、それら一対のピストン間に微隙間が形成されることで上記振動が一対のピストンの他方へ伝達することが抑制される。そのため、上記振動がピストンと油圧シリンダの圧力室との間に設けられてその圧力室を油密に封止するシール部材に伝達することを抑制することができ、そのシール部材の耐久性が向上する。また、特許文献1には、油圧シリンダの圧力室とその圧力室に作動油を供給するための制御油路との間に設けられた絞り(オリフィス)を有する油圧制御装置が開示されている。
特開2008−190718号公報
ところで、前記従来の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置では、例えば、前記油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は車両の挙動により作動油に加えられる加速度により油圧シリンダの圧力室内に負圧が発生する場合がある。上記油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性とは、摩擦クラッチを開放させるために油圧シリンダの圧力室からそれと連通された油路を通して作動油を流出させるときに上記圧力室側から上記油路側へ向かう作動油の慣性のことである。また、上記車両の挙動により作動油に加えられる加速度とは、車両の走行時にその車両に例えば前後加速度や左右加速度が加えられることに応じて、油圧シリンダの圧力室内およびその圧力室と連通された油路内の作動油に加えられる上記圧力室側から上記油路側へ向かう作動油の加速度のことである。これにより、軸心方向に分割された一対のピストンのうち圧力室側に設けられた圧力室側ピストンが、他方のピストンすなわち摩擦クラッチに対してクラッチ操作力を出力する出力側ピストンとは反対側へ移動させられる場合がある。そして、前記振動の伝達を抑制するために必要十分な微隙間を超える比較的大きな隙間が上記一対のピストン間に形成される場合がある。そのような場合には、車両用摩擦クラッチを開放させる際に上記比較的大きな隙間が詰まるまでの間は油圧シリンダの圧力室内の油圧が上昇せず、摩擦クラッチの開放作動が開始されない、という問題が発生する。したがって、車両用摩擦クラッチの開放作動の応答性が低下する場合があった。
本発明は以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、開放作動の応答性を向上させることができる車両用摩擦クラッチの油圧制御装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)軸心方向に分割されたピストンを有する油圧シリンダにより駆動される車両用摩擦クラッチの油圧制御装置であって、(b)前記摩擦クラッチを係合させるために前記油圧シリンダから作動油が流出させられる油路に設けられ、前記油圧シリンダ側の圧力が所定の開放圧を超えると前記油圧シリンダからの作動油の流出を許容するブレーキ弁と、(c)前記摩擦クラッチを開放させるために油圧源からの作動油を前記油圧シリンダへ供給し、その摩擦クラッチを係合させるために前記油圧シリンダ内の作動油を流出させる流量制御弁とを、含み、(d)前記ブレーキ弁は、前記流量制御弁と前記油圧シリンダとの間を接続する制御油路に設けられたものであり、(e)前記制御油路において前記ブレーキ弁と並列に設けられ、前記流量制御弁から前記油圧シリンダに向かう作動油の流通は許可するが、その油圧シリンダから前記流量制御弁に向かう作動油の流通を阻止する一方向弁と、(f)前記ブレーキ弁と並列に設けられた絞りとを、さらに含み、(g)前記制御油路に設けられた円筒状の弁室内においてその弁室の内壁面に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、前記弁室内の前記油圧シリンダ側に形成された第1着座面に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子と、前記開放圧を設定するためにその円筒状弁子を前記第1着座面に向かって所定の付勢力で付勢するスプリングと、前記円筒状弁子内の前記油圧シリンダ側とは反対側に設けられた第2着座面に着座離隔可能に前記円筒状弁子内に収容された小弁子と、前記円筒状弁子の側壁を貫通するように形成され、前記円筒状弁子が前記第1着座面に着座し且つ前記小弁子が前記第2着座面に着座した状態でも前記円筒状弁室を所定の絞り流通状態とする絞り穴とを備え、前記ブレーキ弁、前記絞り、前記一方向弁としてそれぞれ機能する複合弁装置を、有することにある。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1にかかる発明において、前記開放圧は、前記油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は前記車両の挙動により上記作動油に加えられる加速度により前記油圧シリンダ内に負圧が発生するときに前記ブレーキ弁の前記油圧シリンダ側に加えられる圧力値よりも大きい値であることにある。
また、請求項にかかる発明の要旨とするところは、請求項にかかる発明において、前記制御油路に設けられた円筒状の弁室内においてその弁室の内壁面に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、前記弁室内の前記油圧シリンダ側に形成された第1着座面に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子と、前記開放圧を設定するためにその円筒状弁子を前記第1着座面に向かって所定の付勢力で付勢するスプリングと、前記円筒状弁子内の前記油圧シリンダ側とは反対側に設けられた第2着座面に着座離隔可能に前記円筒状弁子内に収容された小弁子とを備え、前記ブレーキ弁、前記一方向弁としてそれぞれ機能する複合弁装置を、有することにある。
請求項1にかかる発明の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置によれば、前記摩擦クラッチを係合させるために前記油圧シリンダから作動油が流出させられる油路に設けられ、前記油圧シリンダ側の圧力が所定の開放圧を超えると前記油圧シリンダからの作動油の流出を許容するブレーキ弁を含むことから、油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は車両の挙動により作動油に加えられる加速度により油圧シリンダの圧力室内に負圧が発生する場合であっても、圧力室内およびその圧力室とブレーキ弁との間の油路内に介在された作動油の流出がブレーキ弁により抑制されるので、上記圧力室内の負圧に起因して油圧シリンダの一対のピストン間に形成される隙間が拡大するのを抑制することができる。そのため、摩擦クラッチを開放させるための作動油の供給に伴う油圧シリンダの圧力室内の油圧の上昇開始が早まるので、摩擦クラッチの開放作動の応答性を向上させることができる。さらに、前記摩擦クラッチを開放させるために油圧源からの作動油を前記油圧シリンダへ供給し、その摩擦クラッチを係合させるために前記油圧シリンダ内の作動油を流出させる流量制御弁を、含むことから、上記流量制御弁を機械的または電気的に制御することで摩擦クラッチの作動を制御することができる。さらに、前記ブレーキ弁は、前記流量制御弁と前記油圧シリンダとの間を接続する制御油路に設けられたものであり、前記制御油路において前記ブレーキ弁と並列に設けられ、前記流量制御弁から前記油圧シリンダに向かう作動油の流通を許可する一方向弁をさらに含むことから、ブレーキ弁が油圧制御装置において油圧シリンダにより近い位置である制御油路に設けられることで油圧シリンダの圧力室内に発生する負圧がより一層低減されて油圧シリンダの一対のピストン間に形成される隙間の拡大がより抑制されるという効果を享受しつつも、摩擦クラッチを開放させるために油圧シリンダに供給される作動油の流通が阻害されないので、摩擦クラッチの開放作動の応答性をより向上させることができる。例えば、摩擦クラッチを開放作動させるときにエンストが生じる可能性が高い場合であっても、摩擦クラッチがより早く開放されることでエンストを防止することができる。また、ブレーキ弁と並列に設けられた絞りを含むことから、ブレーキ弁が開かない場合であっても、油圧シリンダから絞りを通して油圧シリンダの一対のピストン間に微隙間が形成可能な程度に作動油を流出させることができるので、例えば、エンジン等の駆動源の振動が油圧シリンダの一対のピストンを介して油圧シリンダの圧力室を油密に封止するシール部材に伝達するこを抑制することができ、そのシール部材の耐久性を向上させることができる。さらに、前記ブレーキ弁、前記絞り、および前記一方向弁を複合的に備え、それらブレーキ弁、前記絞り、および一方向弁としてそれぞれ機能する複合弁装置を有して構成される。このようにすれば、ブレーキ弁、前記絞り、および一方向弁を小さく構成することができるとともに、それが設けられる油路を短くすることができる。
また、請求項2にかかる発明の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置によれば、前記開放圧は、前記油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は前記車両の挙動により上記作動油に加えられる加速度により前記油圧シリンダ内に負圧が発生するときに前記ブレーキ弁の前記油圧シリンダ側に加えられる圧力値よりも大きい値であることから、上記負圧の発生によりブレーキ弁の油圧シリンダ側に加えられる力によってもブレーキ弁は開かず、上記負圧に起因して油圧シリンダの圧力室から作動油が流出してその油圧シリンダの一対のピストン間の隙間が拡大するのを防止することができるので、摩擦クラッチを開放させるための作動油の供給に伴う油圧シリンダの圧力室内の油圧の上昇開始が早まり、摩擦クラッチの開放作動の応答性を向上させることができる。
また、請求項にかかる発明の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置によれば、前記ブレーキ弁および前記一方向弁を複合的に備え、それらブレーキ弁および一方向弁としてそれぞれ機能する複合弁装置を有して構成される。このようにすれば、ブレーキ弁および一方向弁を小さく構成することができるとともに、それが設けられる油路を短くすることができる。
ここで、好適には、前記ブレーキ弁は、油圧シリンダの圧力室に可及的に近い位置に設けられる。例えば、油圧シリンダの圧力室とその圧力室へ作動油を供給するための配管との間に設けられる。このようにすれば、油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は車両の挙動により作動油に加えられる加速度により油圧シリンダの圧力室内に発生する負圧がより一層低減されるので、上記圧力室内の負圧に起因して油圧シリンダの一対のピストン間に形成される隙間が拡大するのをより抑制することができる。
また、好適には、前記複合弁装置は、前記小弁子を第2着座面に向かって所定の付勢力で付勢するスプリングを備える。このようにすれば、例えば小弁子が自重により第2着座面に着座するように構成されたものと比較して小弁子を安定的に作動させることが可能となるとともに、複合弁装置の設置性が高まる。例えば、振動等により小弁子が動くことで一方向弁の作動が不安定になるのを防止することができる。そして、例えば、小弁子が第2着座面に対して下に位置するように複合弁装置を設置することができる。
本明細書中において、並列とは、2つの部材の両端子同士を相互に接続することを意味する。したがって、ブレーキ弁と絞りとが並列に設けられるとは、ブレーキ弁および絞りの油圧シリンダ側のポートが相互に接続されるとともに油圧シリンダとは反対側のポートが相互に接続されることを意味する。また、ブレーキ弁と一方向弁とが並列に設けられるとは、ブレーキ弁および一方向弁の油圧シリンダ側のポートが相互に接続されるとともに油圧シリンダとは反対側のポートが相互に接続されることを意味する。
本発明の一実施例の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置と、それが適用された車両用駆動装置とを示す模式図である。 図1の車両用摩擦クラッチおよびその周辺部位を示す断面図である。 図1に示すブレーキ弁および絞りを複合的に備える複合弁装置の一例を具体的に示す断面図であって、絞り流通状態を示す図である。 図1に示すブレーキ弁および絞りを複合的に備える複合弁装置の一例を具体的に示す断面図であって、開放流通状態を示す図である。 本発明の他の実施例の油圧制御装置と、それが適用された車両用駆動装置とを示す模式図である。 図5に示すクラッチシリンダ、そのクラッチシリンダの配管接続部に接続された複合弁装置、およびその複合弁装置に接続された金属配管の一部を示す断面図である。 図6に示す複合弁装置とその一端部に接続された金属配管の一部とを示す断面図である。 図7のVIII-VIII矢視部断面を示す断面図である。 図7に示す複合弁装置において、円筒状弁子が第1着座面に着座し且つ小弁子が第2着座面から離隔させられてストッパ部材の凸部に当接させられた状態の複合弁装置を示す断面図である。 図7に示す複合弁装置において、小弁子が第2着座面に着座し且つ円筒状弁子が第1着座面から離隔させられてその小径部がばね受け部材に当接させられた状態の複合弁装置を示す断面図である。 本発明の他の実施例の複合弁装置とその一端部に接続された金属配管の一部とを示す断面図であって、実施例2の図7に対応する図である。 図11のXII-XII矢視部断面を示す断面図である。 図11に示す複合弁装置において、円筒状弁子が第1着座面に着座し且つ小弁子が第2着座面から離隔させられてばね受け部材に当接させられた状態の複合弁装置を示す断面図である。 図11に示す複合弁装置において、小弁子が第2着座面に着座し且つ円筒状弁子が第1着座面から離隔させられてその小径部がばね受け部材に当接させられた状態の複合弁装置を示す断面図である。 本発明の他の実施例の油圧制御装置と、それが適用された車両用駆動装置とを示す模式図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の車両用摩擦クラッチ(以下、摩擦クラッチと記載する)10の油圧制御装置12と、それが適用された車両用駆動装置(以下、駆動装置と記載する)14とを示す模式図である。図1において、駆動装置14は、駆動源としてのエンジン16の出力が摩擦クラッチ10を介して変速機18へ伝達され、その変速機18の出力軸20から図示しないプロペラシャフトおよび差動歯車装置などを介して左右一対の駆動輪に伝達されるように構成されている。本実施例の駆動装置14は、前置エンジン後輪駆動方式(FR)の車両に好適に用いられるものである。
変速機18は、例えば、良く知られた平行軸式常時噛合型変速機構を有する有段式変速機であり、電子制御装置22が備える変速段制御部22aによって駆動されるシフトアクチュエータ24により変速段が切り替えられる。上記切り替えられる変速段は、例えば、車両の運転者により操作される変速段指示装置23から出力された変速段指示信号に基づいて判断される。
上記電子制御装置22は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを複数含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、シフトアクチュエータ24の駆動制御や後述の流量制御弁62の駆動制御などを実行する。本実施例の電子制御装置22は、変速機18の変速段を切り替えるためにシフトアクチュエータ24を駆動させる変速段制御部22aと、後述のクラッチシリンダ40へ供給する作動油の流量およびクラッチシリンダ40から流出させる作動油の流量を制御するために流量制御弁62を駆動させる油圧制御部22bとを備えている。
図2は、前記摩擦クラッチ10およびその周辺部位を示す断面図である。図2において、摩擦クラッチ10は、良く知られた車両用円板クラッチであって、筒状のクラッチハウジング26内において図示しないクランク軸に連結されたフライホイール30と変速機18の入力軸28との間の動力伝達経路に設けられている。この摩擦クラッチ10では、ダイヤフラムスプリング32の内周端部に対して後述のクラッチシリンダ40により操作力すなわちクラッチ操作力が作用しない場合には、プレッシャープレート34がダイヤフラムスプリング32の外周端部によりフライホイール30側へ押圧されることでクラッチディスク36がプレッシャープレート34とフライホイール30との間で挟圧される。そして、クラッチディスク36とフライホイール30とが摩擦材38を介して完全に係合させられる。これにより、摩擦クラッチ10は動力伝達状態とされる。図2はその状態を表している。また、摩擦クラッチ10では、ダイヤフラムスプリング32の内周端部がクラッチシリンダ40によりエンジン16側に操作される場合には、その操作力すなわちクラッチ操作力に応じてプレッシャープレート34のクラッチディスク36への押圧力が変化してクラッチディスク36とフライホイール30とが半係合状態から開放状態までの間で変化させられる。そして、上記プレッシャープレート34のクラッチディスク36への押圧力が無くなることによりクラッチディスク36とフライホイール30とが完全に開放させられる。これにより、摩擦クラッチ10は動力遮断状態とされる。
ダイヤフラムスプリング32の内周端部の変速機18側には、本発明の油圧シリンダに相当するクラッチシリンダ40が設けられている。このクラッチシリンダ40は、入力軸28と同軸に設けられた良く知られた所謂同軸型のものであり、入力軸28の外周側においてクラッチハウジング26の変速機18との隔壁26aの中央部に固定された筒状のシリンダハウジング42を備えている。そして、そのシリンダハウジング42内において入力軸28の外周側に形成され、油圧制御装置12から供給された作動油を受け入れる円環状の圧力室44と、シリンダハウジング42内に摺動可能に嵌め入れられ、レリーズベアリング45を介して摩擦クラッチ10へのクラッチ操作力を出力する円環状の出力側ピストン46と、その出力側ピストン46から離間可能に出力側ピストン46の圧力室44側に設けられ、その圧力室44内のクラッチ作動油圧を受けて出力側ピストン46へ推力を伝達する円環状の圧力室側ピストン48と、その圧力室側ピストン48の圧力室44側に設けられ、圧力室44を油密に封止するためのシール部材50とを備えている。上記出力側ピストン46および圧力室側ピストン48は、本発明における軸心O方向に分割されたピストンに相当するものである。
上記シリンダハウジング42は、圧力室44の外周側において半径方向外側へ突設され、油圧制御装置12の制御油路52を構成する金属配管53に接続されると共にその制御油路52と圧力室44とを連通させる連通孔54が形成された配管接続部42aを備えている。
このクラッチシリンダ40では、油圧制御装置12により作動油が圧力室44に供給されるか或いは圧力室44から流出させられることで増減させられる圧力室44のクラッチ作動油圧に従って、出力側ピストン46がダイヤフラムスプリング32の内周端部に対して接近或いは離間させられる。そして、その出力側ピストン46によりダイヤフラムスプリング32の内周端部に圧力室44のクラッチ作動油圧に応じたクラッチ操作力が伝達されるようになっている。摩擦クラッチ10は、クラッチシリンダ40により駆動される。
なお、本実施例では、クラッチシリンダ40のピストンは、軸心O方向に分割されて相互に離間可能な出力側ピストン46および圧力室側ピストン48から構成されている。そして、出力側ピストン46が摩擦クラッチ10の完全係合状態に対応する位置に位置させられたときには、エンジン16の振動が摩擦クラッチ10を介して出力側ピストン46に伝達される場合であっても、出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に微隙間が形成されることで上記振動が圧力室側ピストン48およびシール部材50に伝達するのを防止することができるようになっている。
図1に戻って、油圧制御装置12は、油圧源60と、摩擦クラッチ10を開放させるために油圧源60から作動油をクラッチシリンダ40の圧力室44へ供給し、摩擦クラッチ10を係合させるためにクラッチシリンダ40の圧力室44内の作動油を流出させる流量制御弁62と、電子制御装置22の油圧制御部22bとを備えている。
上記油圧源60は、オイルタンク64から作動油を圧送する電動式のオイルポンプ66と、そのオイルポンプ66の吐出口に逆止弁68を介して接続された吐出油路70に設けられたアキュムレータ72とを備えている。
前記流量制御弁62は、吐出油路70に接続されたポンプポートPと、制御油路52に接続された制御ポートCと、ドレン油路74に接続されたドレンポートDとを備え、入力された駆動電流に応じて、作動油がポンプポートPから制御ポートCへ流通する状態および制御ポートCからドレンポートDへ流通する状態を相互に切り替えると共にその流通させられる作動油の流量を連続的に制御するものである。上記制御油路52は、クラッチシリンダ40の圧力室44と流量制御弁62との間を接続する油路である。
上記ドレン油路74は、流量制御弁62からオイルタンク64へ作動油を流出させる油路である。このドレン油路74は、クラッチシリンダ40側の圧力が予め設定された所定の開放圧(クラッキング圧)を超えるとクラッチシリンダ40側からオイルタンク64側への作動油の流出を許容するブレーキ弁76と、そのブレーキ弁76と並列に設けられた絞り78とを備えている。なお、ドレン油路74は、本発明において摩擦クラッチ10を係合させるためにクラッチシリンダ(油圧シリンダ)40から作動油が流出させられる油路に相当するものである。本実施例の油圧制御装置12は、上記ブレーキ弁76および絞り78としてそれぞれ機能する複合弁装置80を備えている。
図3および図4は、図1に示すブレーキ弁76および絞り78を複合的に備える複合弁装置80の一例を具体的に示す断面図である。図3および図4に示すように、複合弁装置80は、ドレン油路74を構成する一対の金属配管82のうちオイルタンク64側の金属配管82の開口内に円筒部材84が嵌め入れられることで設けられた円筒状の弁室86を有している。上記円筒部材84は、その流量制御弁62側すなわちクラッチシリンダ40側の端面に形成されたテーパ面88に対して一対の金属配管82のうちクラッチシリンダ40側の金属配管82の端部に形成されたテーパ面90が押し付けられた状態で、管接続用ナット92により固定されている。複合弁装置80は、弁室86内においてその弁室86の内壁面94に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、その弁室86内のクラッチシリンダ40側に形成された第1着座面96に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子98と、前記開放圧を設定するために円筒状弁子98を第1着座面96に向かって所定の付勢力で付勢するスプリング100と、円筒状弁子98の軸心を貫通するように形成され、その円筒状弁子98が第1着座面96に着座した状態でも円筒状の弁室86を所定の絞り流通状態とする絞り穴102とを備えている。この複合弁装置80では、絞り穴102が前記絞り78として機能し、また、円筒部材84、円筒状弁子98、およびスプリング100が前記ブレーキ弁76として機能する。
上記円筒状弁子98は、その外周部において周方向の等間隔で半径方向外側へ突き出すと共に軸心方向に連なる複数のガイド部98aを備えている。そして、その円筒状弁子98のオイルタンク64側に位置する円筒部材84のオイルタンク64側の開口内には、底部がオイルタンク64側に位置させられた有底円筒状のばね受け部材104が嵌め入れられている。上記スプリング100は、予め定められた所定の予荷重を付与された状態で円筒状弁子98とばね受け部材104との間に介在させられている。なお、ばね受け部材104の底部には、作動油の流通孔として機能する複数の貫通孔106が設けられている。そして、ばね受け部材104は、図4に示すようにスプリング100の予荷重に抗して軸心方向に移動させられた円筒状弁子98のガイド部98aと当接することでその円筒状弁子98のオイルタンク64側への移動を規制する
図3は、円筒状弁子98が第1着座面96に着座させられた状態の複合弁装置80を示す断面図である。この図3に示す状態では、図中に矢印aで示すように、作動油が絞り穴102を通して移動することで弁室86が所定の絞り流通状態とされる。
これに対して図4は、スプリング100の予荷重に抗して円筒状弁子98が第1着座面96から離隔させられてばね受け部材104の端面に当接させられた状態の複合弁装置80を示す断面図である。この図4に示す状態では、図中に矢印bで示すように、作動油が絞り穴102に加えて円筒状弁子98と円筒部材84との間において周方向に連なる複数の隙間を通して流量制御弁62(図1参照)側からオイルタンク64(図1参照)側へ流通することで、ブレーキ弁76が開放流通状態とされる。
ここで、クラッチシリンダ40から流量制御弁62を通して作動油が流出させられる時のクラッチシリンダ40の圧力室44とブレーキ弁76との間の油路内の作動油の慣性によりクラッチシリンダ40の圧力室44内に負圧が発生するときにおいて、ブレーキ弁76のクラッチシリンダ40側に加えられる最大圧力値を第1圧力値とする。また、車両の挙動により圧力室44とブレーキ弁76との間の油路内の作動油に加えられる加速度によりクラッチシリンダ40の圧力室44内に負圧が発生するときにおいて、ブレーキ弁76のクラッチシリンダ40側に加えられる最大圧力値を第2圧力値とする。前記開放圧は、例えばスプリング100の予荷重を設定することで上記第1圧力値および第2圧力値のうち大きい値よりも大きくなるように設定される。上記第1圧力値および第2圧力値は、例えば実験的に求められる。したがって、例えば図4に示すように円筒状弁子98が第1着座面96から離隔させられるのは、円筒状弁子98のクラッチシリンダ40側に加えられる圧力値が上記開放圧を超えるときである。
本実施例の摩擦クラッチ10の油圧制御装置12によれば、摩擦クラッチ10を係合させるためにクラッチシリンダ(油圧シリンダ)40から流量制御弁62を通して作動油が流出させられるドレン油路74に設けられ、クラッチシリンダ40側の圧力が所定の開放圧を超えるとそのクラッチシリンダ40側からオイルタンク64側への作動油の流出を許容するブレーキ弁76を含む。このため、クラッチシリンダ40から作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は車両の挙動により作動油に加えられる加速度によりクラッチシリンダ40の圧力室44内に負圧が発生する場合であっても、圧力室44内およびその圧力室44とブレーキ弁76との間の油路内に介在された作動油の流出がブレーキ弁76により抑制されるので、上記圧力室44内の負圧に起因するクラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成される隙間が拡大するのを抑制することができる。そのため、摩擦クラッチ10を開放させるための圧力室44への作動油の供給に伴うクラッチシリンダ40の圧力室44の昇圧開始が早まるので、摩擦クラッチ10の開放作動の応答性を向上させることができる。
また、前記開放圧は、スプリング100の予荷重を設定することにより、クラッチシリンダ40から作動油が流出させられる時の作動油の慣性、および車両の挙動により上記作動油に加えられる加速度によりクラッチシリンダ40内に負圧が発生するときにブレーキ弁76の円筒状弁子98のクラッチシリンダ側に加えられる最大圧力値(第1圧力値および第2圧力値のうち大きい値)よりも大きくなるように設定されることから、上記負圧の発生により円筒状弁子98のクラッチシリンダ40側に加えられる力によってもブレーキ弁76は開かず、上記負圧に起因してクラッチシリンダ40の圧力室44から作動油が流出してそのクラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間の隙間が拡大するのを防止することができる。そのため、摩擦クラッチ10を開放させるためのクラッチシリンダ40への作動油の供給に伴う圧力室44内の昇圧開始が早まるので、摩擦クラッチ10の開放作動の応答性を向上させることができる。
また、ブレーキ弁76と並列に設けられた絞り78を含むことから、ブレーキ弁76が開かない場合であっても、クラッチシリンダ40の圧力室44から絞り78を通してそのクラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に振動伝達抑制のための微隙間が形成可能な程度に作動油を移動させることができるので、例えばエンジン16等の振動が出力側ピストン46および圧力室側ピストン48を介してシール部材50に伝達することを抑制することができ、そのシール部材50の耐久性を向上させることができる。
また、摩擦クラッチ10を開放させるために油圧源60からの作動油をクラッチシリンダ40の圧力室44へ供給し、その摩擦クラッチ10を係合させるためにクラッチシリンダ40の圧力室44内の作動油を流出させる流量制御弁62を、含むことから、その流量制御弁62を電気的に制御することで摩擦クラッチ10の作動を制御することができる。具体的には、流量制御弁62に入力される駆動電流を調節することで、その駆動電流に応じて、油圧源60からクラッチシリンダ40へ作動油を供給する状態およびクラッチシリンダ40からオイルタンク64へ作動油を流出させる状態を切り替えると共に、その流通させられる作動油の流量を連続的に制御することで、クラッチシリンダ40の摩擦クラッチ10に対するクラッチ操作力を制御し、摩擦クラッチ10の作動を制御することができる。
また、ブレーキ弁76がドレン油路74に設けられることで、摩擦クラッチ10を開放させるためにクラッチシリンダ40に供給する作動油の流通が阻害されないので、摩擦クラッチ10の開放作動の応答性をより向上させることができ、例えば、摩擦クラッチ10の開放作動の際にエンストが生じる可能性が高いような場合であっても、摩擦クラッチ10がすばやく開放されることでエンストを防止することができる。
また、ブレーキ弁76および絞り78としてそれぞれ機能する複合弁装置80が設けられていることから、それらブレーキ弁76および絞り78を小さく構成することができ、ドレン油路74を短くすることができる。
また、本実施例のように前置エンジン後輪駆動方式(FR)の車両では、油圧制御装置12の油路たとえば制御油路52やドレン油路74が車両の前後方向へ長くなり、車両の前後加速によりクラッチシリンダ40の圧力室44内およびそれに連通された油路内の作動油に加えられる前後加速度が大きくなるため、上記前後加速度に起因して圧力室44内に発生する負圧も大きくなるが、そのような場合であっても好適に出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成される隙間の拡大を抑制することができる。
次に、本発明の他の実施例について説明する。なお、以下の実施例の説明において、実施例相互に重複する部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は、本発明の他の実施例の油圧制御装置12と、それが適用された車両用駆動装置14とを示す模式図である。図5に示すように、本実施例の油圧制御装置12のドレン油路74は、複合弁装置80を備えず、流量制御弁62のドレンポートDとオイルタンク64とを常時連通状態で接続している。また、本実施例の制御油路52は、ブレーキ弁76と、そのブレーキ弁76に並列に設けられた絞り78と、ブレーキ弁76および絞り78に対して並列に設けられ、図5中において矢印cで示す流量制御弁62からクラッチシリンダ40に向かう作動油の流通は許可するが、図5中において矢印dで示すクラッチシリンダ40から流量制御弁62に向かう作動油の流通を阻止する一方向弁110とを備えている。なお、本実施例では、制御油路52が本発明において摩擦クラッチ10を係合させるためにクラッチシリンダ40から作動油が流出させられる油路に相当する。本実施例の油圧制御装置12は、上記ブレーキ弁76、絞り78、および一方向弁110としてそれぞれ機能する複合弁装置112を備えている。
図6は、図5に示すクラッチシリンダ40、そのクラッチシリンダ40の配管接続部42aに接続された複合弁装置112、およびその複合弁装置112に接続された金属配管53の一部を示す断面図である。図6に示すように、本実施例の配管接続部42aは、圧力室44の外周側において半径方向外側の下方へ突き出して設けられている。複合弁装置112は、配管接続部42aと金属配管53とを相互に連結すると共に制御油路52の一部を構成する円筒部材113を備えている。
図7は、図6に示す複合弁装置112とその一端部に接続された金属配管53の一部とを示す断面図である。また、図8は、図7のVIII-VIII矢視部断面を示す断面図である。図7および図8において、前記複合弁装置112は、円筒部材113内に形成された円筒状の弁室114内において、その弁室114の内壁面115に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、その弁室114内のクラッチシリンダ40側に形成された第1着座面116に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子118を備えている。この円筒状弁子118は、その外周部において周方向の等間隔で半径方向外側へ突き出すと共に軸心方向に連なる複数のガイド部118aと、内壁面115およびスプリング120の内径よりも小径であって、流量制御弁62側すなわちオイルタンク64側に向けて軸心方向に突き出す円筒状の小径部118bとを有している。上記小径部118bには、周方向に等間隔で半径方向に貫通させられた作動油の流通孔として機能する複数の貫通孔120が設けられている。
また、複合弁装置112は、円筒状弁子118のクラッチシリンダ40側とは反対側すなわち流通制御弁62側に設けられた円環板状のばね受け部材122と円筒状弁子118との間に介在させられて、前記開放圧を設定するために円筒状弁子118を第1着座面116に向かって所定の付勢力で付勢するスプリング124を備えている。上記ばね受け部材122には、軸心方向に貫通させられた作動油の流通孔として機能する貫通孔126が設けられている。
また、複合弁装置112は、円筒状弁子118内のクラッチシリンダ40側とは反対側に設けられたテーパ状の第2着座面128に着座離隔可能に円筒状弁子118内に収容された球状の小弁子130と、円筒状弁子118の側壁としての側壁部118cを貫通するように形成され、円筒状弁子118が第1着座面116に着座し且つ小弁子130が第2着座面128に着座した状態でも弁室114を所定の絞り流通状態とする絞り穴132とを備えている。上記小弁子130のクラッチシリンダ40側であって円筒状弁子118のクラッチシリンダ40側の開口内には、クラッチシリンダ40側に移動させられた小弁子130と当接することでその小弁子130が円筒状弁子118から抜け出すことを防止するストッパ部材134が設けられている。このストッパ部材134は、小弁子130と当接させられた状態であっても円筒状弁子118内の作動油の流通を阻害しないように形成されている。具体的には、ストッパ部材118は、円筒状弁子118の開口内に嵌め着けられた短円筒部134aと、その内周部から周方向の等間隔に半径方向内側に向けて突き出す複数の凸部134bとを備えている。上記複数の凸部134bは、円筒状弁子118の軸心に直交する方向において対向する一対の凸部134b間の間隔が小弁子130の直径よりも小さくなるように配設されている。小弁子130は、ストッパ部材118の凸部134bに当接することで円筒状弁子118内から抜け出ないようになっている。
このように構成される複合弁装置112では、絞り穴132が前記絞り78として機能し、また、円筒部材113の第1着座面116、円筒状弁子118、およびスプリング124が前記ブレーキ弁76として機能し、また、円筒状弁子118の第2着座面128および小弁子130が一方向弁110として機能する。
図7は、円筒状弁子118が第1着座面116に着座し且つ小弁子130が第2着座面128に着座した状態の複合弁装置112を示す断面図である。この図7に示す状態では、図中に矢印eで示すように、作動油が絞り穴132を通して移動することで弁室114が所定の絞り流通状態とされる。
これに対して図9は、円筒状弁子118が第1着座面116に着座し且つ小弁子130が第2着座面128から離隔させられてストッパ部材134の凸部134bに当接させられた状態の複合弁装置112を示す断面図である。この図9に示す状態では、図中に矢印fで示すように、作動油が絞り穴132に加えて小弁子130とストッパ部材134の凸部134bとの間に形成される複数の隙間を通して流量制御弁62(図5参照)側からクラッチシリンダ40(図5参照)側へ流通することで、一方向弁110の開放流通状態とされる。
また、図10は、小弁子130が第2着座面128に着座し且つ円筒状弁子118がスプリング130の予荷重に抗して第1着座面116から離隔させられてその小径部118bがばね受け部材122に当接させられた状態の複合弁装置112を示す断面図である。この図10に示す状態では、図中に矢印gで示すように、作動油が絞り穴132に加えて円筒状弁子118と円筒部材113との間において周方向に連なる複数の隙間、および貫通孔126をそれぞれ通してクラッチシリンダ40(図5参照)側から流量制御弁62(図5参照)側へ流通することで、ブレーキ弁76の開放流通状態とされる。
なお、本実施例の複合弁装置112においても、クラッチシリンダ40の圧力室44とブレーキ弁76との間の圧力が所定の開放圧を超えると圧力室44からの作動油の流出が許容されるようになっている。そして、例えば、スプリング124の予荷重を設定することで前記開放圧が前記第1圧力値および第2圧力値のうち大きい値よりも大きくなるように設定される。したがって、例えば図10に示すように円筒状弁子118が第1着座面116から離隔させられるのは、円筒状弁子118およびストッパ部材134のクラッチシリンダ40側に加えられる圧力値が上記開放圧を超えるときである。
本実施例の摩擦クラッチ10の油圧制御装置12によれば、上記以外の構成は前述の実施例1と同じであり、摩擦クラッチ10を係合させるためにクラッチシリンダ40から作動油が流出させられるドレン油路74としての制御油路52に設けられ、クラッチシリンダ40側の圧力が所定の開放圧を超えるとそのクラッチシリンダ40側からオイルタンク64側への作動油の流出を許容するブレーキ弁76を含むことから、クラッチシリンダ40の圧力室44内に負圧が発生する場合であっても、その負圧に起因するクラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成される隙間の拡大を抑制することができる。そのため、実施例1と同様に、摩擦クラッチ10を開放させるための圧力室44への作動油の供給開始とともにその圧力室44内の昇圧が開始されるので、摩擦クラッチ10の開放作動の応答性を向上させることができるという効果が得られる。
また、ブレーキ弁76は、流量制御弁62とクラッチシリンダ40との間を接続する制御油路52に設けられたものであり、その制御油路52においてブレーキ弁76および絞り78とそれぞれ並列に設けられ、流量制御弁62からクラッチシリンダ40に向かう作動油の流通を許可する一方向弁110を含むことから、ブレーキ弁76がクラッチシリンダ40により近い位置に設けられることでクラッチシリンダ40の圧力室44内に発生する負圧がより一層低減されて、クラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成される隙間の拡大がより抑制されるという効果を享受しつつ、摩擦クラッチ10を開放させるためにクラッチシリンダ40に供給される作動油の流通が阻害されないので、摩擦クラッチ10の開放作動の応答性をより向上させることができる。例えば、摩擦クラッチ10の開放作動の際にエンストが生じる可能性が高いような場合であっても、摩擦クラッチ10がすばやく開放されることでエンストを防止することができる。
また、ブレーキ弁76、絞り78、および一方向弁110としてそれぞれ機能する複合弁装置112が設けられていることから、それらブレーキ弁76、絞り78、および一方向弁110を小型に構成することができ、制御油路52を短くすることができる。
図11は、本発明の他の実施例の複合弁装置140とその両端部に接続されたシリンダハウジング42の配管接続部42aおよび金属配管53の一部とを示す断面図であって、前述の実施例2の図7に対応する図である。また、図12は、図11のXII-XII矢視部断面を示す断面図である。図11および図12において、複合弁装置140は、配管接続部42aと金属配管53とを相互に連結すると共に制御油路52の一部を構成する円筒部材142を備えている。
また、複合弁装置140は、円筒部材142内に形成された円筒状の弁室144内において、その弁室144の内壁面146に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、その弁室144内のクラッチシリンダ40側に形成された第1着座面148に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子150を備えている。本実施例の円筒状弁子150は、前述の実施例2の円筒状弁子118に比較して、ガイド部150a、小径部150b、および側壁部118cの軸心方向の長さが長く形成され、また、小径部150bの軸心方向の2箇所に周方向の等間隔で半径方向に貫通させられた作動油の流通孔として機能する複数の貫通孔152が設けられていること以外は、同じ構成である。
また、複合弁装置140は、ばね受け部材122と円筒状弁子150との間に介在させられて、前記開放圧を設定するために円筒状弁子150を第1着座面148に向かって所定の付勢力で付勢するスプリング1154と、円筒状弁子150内のクラッチシリンダ40側とは反対側に設けられたテーパ状の第2着座面156に着座離隔可能に円筒状弁子150内に収容された段付円筒状の小弁子158と、円筒状弁子150の側壁としての側壁部150cを貫通するように形成され、円筒状弁子150が第1着座面148に着座し且つ小弁子158が第2着座面156に着座した状態でも弁室144を所定の絞り流通状態とする絞り穴160とを備えている。
上記小弁子158は、クラッチシリンダ40側が小径となる段付円筒状部材であって、クラッチシリンダ40側とは反対側の端面に第2着座面156と対向するテーパ状の当接面162を有しており、所謂ポペットとも称されるものである。この小弁子158のクラッチシリンダ40側であって円筒状弁子150のクラッチシリンダ側の開口内には、円板状のばね受け部材164が嵌め着けられている。そして、複合弁装置140は、ばね受け部材164と小弁子158の段付部端面との間に予め定められた予荷重と付与された状態で介在させられ、小弁子158を第2着座面156に向かって所定の付勢力で付勢するスプリング166を備えている。上記ばね受け部材164は、スプリング166の予荷重に抗してクラッチシリンダ40側に移動させられた小弁子158と当接することでその小弁子158が円筒状弁子150から抜け出すことを防止しつつも、その小弁子158と当接させられた状態において円筒状弁子150内の作動油の流通を阻害しないように形成されている。具体的には、ばね受け部材164は、軸心と平行な方向に貫通させられて作動油の流通孔として機能する複数の貫通孔168を有している。なお、
このような複合弁装置140では、絞り穴160が前記絞り78として機能し、また、円筒部材142の第1着座面148、円筒状弁子150、およびスプリング154が前記ブレーキ弁76として機能し、また、円筒状弁子150の第2着座面156、小弁子158、およびスプリング166が一方向弁110として機能する。なお、本実施例では、スプリング166に付与される予荷重は、スプリング154に付与される予荷重よりも小さく設定される。これにより、一方向弁110の開放圧はブレーキ弁76の開放圧よりも小さくされる。
図11は、円筒状弁子150が第1着座面148に着座し且つ小弁子158が第2着座面156に着座した状態の複合弁装置140を示す断面図である。この図11に示す状態では、図中に矢印hで示すように、作動油が絞り穴160を通して移動することで弁室144が所定の絞り流通状態とされる。
これに対して図13は、円筒状弁子150が第1着座面148に着座し且つ小弁子158がスプリング166の予荷重に抗して第2着座面156から離隔させられてばね受け部材164に当接させられた状態の複合弁装置140を示す断面図である。この図13に示す状態では、図中に矢印iで示すように、作動油が絞り穴160に加えてストッパ部材164の貫通孔168を通して流量制御弁62(図5参照)側からクラッチシリンダ40(図5参照)側へ流通することで、一方向弁110の開放流通状態とされる。
また、図14は、小弁子158が第2着座面156に着座し且つ円筒状弁子150がスプリング154の予荷重に抗して第1着座面148から離隔させられてその小径部150bがばね受け部材122に当接させられた状態の複合弁装置140を示す断面図である。この図14に示す状態では、図中に矢印jで示すように、作動油が絞り穴160に加えて円筒状弁子150と円筒部材42との間において周方向に連なる複数の隙間、および複数の貫通孔152をそれぞれ通してクラッチシリンダ40(図5参照)側から流量制御弁62(図5参照)側へ流通することで、ブレーキ弁76の開放流通状態とされる。
なお、本実施例の複合弁装置140においても、クラッチシリンダ40の圧力室44とブレーキ弁76との間の圧力が所定の開放圧を超えると圧力室44からの作動油の流出が許容されるようになっている。そして、例えば、スプリング154の予荷重を設定することでブレーキ弁76の開放圧が前記第1圧力値および第2圧力値のうち大きい値よりも大きくなるように設定される。したがって、例えば図14に示すように円筒状弁子150が第1着座面148から離隔させられるのは、円筒状弁子150およびばね受け部材164のクラッチシリンダ40側に加えられる圧力値が上記開放圧を超えるときである。
本実施例の摩擦クラッチ10の油圧制御装置12によれば、上記以外の構成は前述の実施例2と同じであることから、実施例1および2と同様に、クラッチシリンダ40の圧力室44内の負圧に起因するクラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成される隙間の拡大を抑制することができ、摩擦クラッチ10の開放作動の応答性を向上させることができるという効果が得られる。
また、本実施例の複合弁装置140は、小弁子158を円筒状弁子150の第2着座面156に向かって所定の付勢力で付勢するスプリング166を備えることから、例えば前述の実施例2のように小弁子130が自重により第2着座面128に着座するように構成されたものに比較して、一方向弁110を安定的に作動させることができると共に複合弁装置140の設置性が高まる。例えば、振動等によって小弁子158が動くことで一方向弁110の作動が不安定になることを防止することができる。また、本実施例では、小弁子158が第2着座面156に対して上に位置するように設置されているが、例えば、スプリング166による小弁子158への付勢力がその小弁子158の自重による力よりも大きくなるように設定されることで、小弁子158が第2着座面156に対して下に位置するように複合弁装置140を設置することも可能となる。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、別の態様でも実施され得る。
例えば、前述の実施例において、変速機18は、良く知られた平行軸式常時噛合型変速機構を有する有段式変速機であり且つ運転者により操作される変速段指示装置23により変速段が切り替えられる手動変速機であったが、例えば予め記憶された関係から例えば車速と駆動力関連値とに基づいて電子制御装置22により変速段が切り替えられる自動変速機であっても、また、例えばCVT等の無段変速機であってもよい。
また、前述の実施例では、車両が前置エンジン後輪駆動方式(FR)のものであったが、例えば前置エンジン前輪駆動方式(FF)や後置エンジン後輪駆動方式(RR)等のその他の駆動方式の車両であってもよい。また、二輪駆動方式の車両に限らず、四輪駆動方式の車両であっても本発明が適用可能である。
また、前述の実施例において、車両用駆動装置14は、エンジン16の後段側に順に摩擦クラッチ10、変速機18、図示しないプロペラシャフトおよび差動歯車装置を備えて構成されていたが、例えば、エンジン16の後段側に順に摩擦クラッチ10、上記プロペラシャフト、変速機18、および上記差動歯車装置を備え、車両後方に位置する変速機18に設けられたオイルポンプ66で発生させられたクラッチ作動油圧が、そのオイルポンプ66から車両前方に位置する摩擦クラッチ10に設けられたクラッチシリンダ40まで接続された制御油路52を通してそのクラッチシリンダ40まで供給されるように構成されてもよい。このような場合には、制御油路52が特に車両前後方向に長くなるために、クラッチシリンダ40から作動油が流出させられる時の制御油路52内の作動油の慣性、および車両の前方加速度により制御油路52内の作動油に加えられる加速度が大きくなる。そのため、クラッチシリンダ40の圧力室44内に発生する負圧が大きくなるが、そのような場合であっても、本発明によれば、上記圧力室44内の比較的大きな負圧に起因してクラッチシリンダ40の出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成される隙間が拡大するのを抑制することができる。言い換えれば、上記のようにクラッチシリンダ40の圧力室44内に発生する負圧が大きいほど本発明の隙間の拡大を抑制するという効果が顕著に現れる。
また、前述の実施例において、複合弁装置112および140は絞り穴132および160を備え、それら複合弁装置112および140は絞り78として機能するものであったが、必ずしも絞り穴132および160を備える必要はなく、それにより複合弁装置112および140が絞り78として機能する必要もない。
また、前述の実施例において、開放圧は、前記第1圧力値および第2圧力値のうち大きい値よりも大きくなるように設定されていたが、必ずしもそのように設定する必要はない。例えば、第1圧力値よりも大きい値に設定されてもよいし、第2圧力値よりも大きい値に設定されてもよいし、それら第1圧力値や第2圧力値よりも小さい値に設定されてもよい。それでも一応の効果は得られる。
また、前述の実施例3の複合弁装置112は、小弁子158の当接面162が第2着座面156よりも上に位置するように配設されていたが、必ずしもこのように配設する必要はない。例えば当接面162が第2着座面156よりも下に位置するように配設されてもよい。
また、前述の実施例において、変速機18は、変速段指示装置23からの指示に従って作動するシフトアクチュエータ24により変速段が切り替えられるように構成されていたが、例えば、図15に示すように変速機18と機械的に連結された変速段指示装置23の操作に応じて変速段が切り替えられるように構成されてもよい。
また、前述の実施例において、油圧制御装置12は、電動式のオイルポンプ66等を有する油圧源60を有し、作動油がその油圧源60から電気的に駆動させられる流量制御弁62を介してクラッチシリンダ40に供給されるように構成されていたが、例えば、図15に示すように、運転者により操作されるクラッチペダル170の操作量に応じてストロークさせられて油圧を発生させる良く知られたクラッチマスターシリンダ172を油圧源として備え、そのクラッチマスターシリンダ172からクラッチシリンダ40へ作動油が供給されるように構成されてもよい。
また、前述の実施例において、クラッチシリンダ40は、ダイヤフラムスプリング32側から順に、出力側ピストン46と、圧力室側ピストン48と、シール部材50とを備えていたが、これに限らず、例えば、圧力室側ピストン48が備えられず、シール部材50が圧力室側ピストン48を兼ねて構成されてもよいし、また、圧力室側ピストン48とシール部材50とが一体的に構成されてもよいし、また、出力側ピストン46と圧力室側ピストン48とシール部材50とが一体的に構成されてもよい等、種々の態様が可能である。
また、前述の実施例において、クラッチシリンダ40は、振動の伝達抑制のための微隙間が出力側ピストン46と圧力室側ピストン48との間に形成されるように構成されていたが、例えば、圧力室側ピストン48とシール部材50との間に形成されるように構成されてもよい。要するに、上記微間隙は、ダイヤフラムスプリング32とシール部材50との間に形成されるように構成されていればよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、その他一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両用摩擦クラッチ
12:油圧制御装置
40:クラッチシリンダ(油圧シリンダ)
46:出力側ピストン(ピストン)
48:圧力室側ピストン(ピストン)
52:制御油路(油圧シリンダから作動油が流出させられる油路)
60:油圧源
62:流量制御弁
74:ドレン油路(油圧シリンダから作動油が流出させられる油路)
76:ブレーキ弁
78:絞り
110:一方向弁
112,140:複合弁装置
114,144:弁室
115,146:内壁面
116,148:第1着座面
118,150:円筒状弁子
118c,150c:側壁部(側壁)
124,154:スプリング
128,156:第2着座面
130,158:小弁子
132,160:絞り穴
O:軸心

Claims (3)

  1. 軸心方向に分割されたピストンを有する油圧シリンダにより駆動される車両用摩擦クラッチの油圧制御装置であって、
    前記摩擦クラッチを係合させるために前記油圧シリンダから作動油が流出させられる油路に設けられ、該油圧シリンダ側の圧力が所定の開放圧を超えると前記油圧シリンダからの作動油の流出を許容するブレーキ弁と、
    前記摩擦クラッチを開放させるために油圧源からの作動油を前記油圧シリンダへ供給し、該摩擦クラッチを係合させるために該油圧シリンダ内の作動油を流出させる流量制御弁とを、含み、
    前記ブレーキ弁は、前記流量制御弁と前記油圧シリンダとの間を接続する制御油路に設けられたものであり、
    前記制御油路において前記ブレーキ弁と並列に設けられ、前記流量制御弁から前記油圧シリンダに向かう作動油の流通は許可するが、該油圧シリンダから該流量制御弁に向かう作動油の流通を阻止する一方向弁と、
    前記ブレーキ弁と並列に設けられた絞りとを、さらに含み、
    前記制御油路に設けられた円筒状の弁室内において該弁室の内壁面に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、該弁室内の前記油圧シリンダ側に形成された第1着座面に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子と、前記開放圧を設定するために該円筒状弁子を前記第1着座面に向かって所定の付勢力で付勢するスプリングと、該円筒状弁子内の前記油圧シリンダ側とは反対側に設けられた第2着座面に着座離隔可能に該円筒状弁子内に収容された小弁子と、前記円筒状弁子の側壁を貫通するように形成され、前記円筒状弁子が前記第1着座面に着座し且つ前記小弁子が前記第2着座面に着座した状態でも前記円筒状弁室を所定の絞り流通状態とする絞り穴とを備え、前記ブレーキ弁、前記絞り、前記一方向弁としてそれぞれ機能する複合弁装置を、有することを特徴とする車両用摩擦クラッチの油圧制御装置。
  2. 前記開放圧は、前記油圧シリンダから作動油が流出させられる時の作動油の慣性、又は前記車両の挙動により該作動油に加えられる加速度により前記油圧シリンダ内に負圧が発生するときに前記ブレーキ弁の前記油圧シリンダ側に加えられる圧力値よりも大きい値であることを特徴とする請求項1の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置。
  3. 前記制御油路に設けられた円筒状の弁室内において該弁室の内壁面に対して所定の間隙を隔てた状態で軸心方向の移動可能に収容され、該弁室内の前記油圧シリンダ側に形成された第1着座面に着座離隔可能に設けられた円筒状弁子と、前記開放圧を設定するために該円筒状弁子を前記第1着座面に向かって所定の付勢力で付勢するスプリングと、該円筒状弁子内の前記油圧シリンダ側とは反対側に設けられた第2着座面に着座離隔可能に該円筒状弁子内に収容された小弁子とを備え、前記ブレーキ弁、前記一方向弁としてそれぞれ機能する複合弁装置を、有することを特徴とする請求項1の車両用摩擦クラッチの油圧制御装置。
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