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JP5439926B2 - 粉末冶金用鉄基混合粉末 - Google Patents

粉末冶金用鉄基混合粉末 Download PDF

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Description

本発明は、粉末冶金技術に用いて好適な鉄基混合粉末に関するものである。
粉末冶金技術に用いる鉄基混合粉末は、基本成分である鉄粉に、合金成分を含有する金属粉末(以下、合金用粉末という)と潤滑剤とを混合して製造される。その際、一般に合金用粉末として黒鉛粉末や銅粉末、リン化鉄粉末等が使用され、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム等が使用される。また、必要に応じて切削性改善用粉末(例えばMnS等)を添加する場合もある。
このような鉄基混合粉末を、粉末冶金技術に適用するに当たって、鉄基混合粉末を金型に充填し、加圧成形して製造した成形体(以下、圧粉体という)を金型から取り出して焼結する。しかしながら、鉄粉、合金用粉末、潤滑剤および切削性改善用粉末等は、各々の特性(すなわち粒径、形状、比重等)が異なるので、混合して得た鉄基混合粉末を輸送の際、さらにホッパーへの装入およびホッパーからの排出の際に、合金用粉末、潤滑剤および切削性改善用粉末等が鉄基混合粉末中で偏析するという問題があった。
偏析が生じた鉄基混合粉末から圧粉体を製造すると、単一の圧粉体内において特性(すなわち成分、密度)の均一な分布が得られず、しかも複数の圧粉体間において特性のバラツキが生じる。従って、そのような圧粉体を焼結して得た焼結体は、寸法や強度が不均一になり、焼結体の歩留りが低下するのは避けられない。
そこで、鉄基混合粉末における鉄粉、合金用粉末、潤滑剤および切削性改善用粉末等の偏析を防止する技術が種々検討されている。
たとえば、特許文献1〜3には、鉄粉の表面に予め合金用粉末を付着させる技術が開示されている。
また、特許文献4には、遊離潤滑剤を添加して、偏析防止粉の流出性を改善する技術が提案されている。
さらに、特許文献5には、所定の粒度分布を有する鉄粉を用いて鉄基混合粉末を製造する技術が開示されている。この技術は、鉄基粉末を金型に充填する際の充填性を改善することによって、圧粉体の特性のバラツキを防止し、ひいては焼結体の歩留り低下を防止するものである。
しかしながら、鉄基混合粉末の流動性や金型への充填性を高めると、圧粉体を金型から取り出す際の押圧力(以下、抜出力という)が増加することが一般に知られている。つまり、流動性や充填性を高めた鉄基混合粉末を用いると抜出力が増加し、圧粉体の取り出しに長時間を要することによる生産性低下や圧粉体に欠損が生じることによる歩留り低下を招くことが多い。
圧粉体の抜出力を低減するためには、鉄基混合粉末を加圧成形する温度にて軟質で延伸性を有する潤滑剤を使用することが有効である。その理由は、加圧成形によって潤滑剤が鉄基混合粉末から滲出して金型表面に付着し、金型と圧粉体との摩擦力を低減するからである。ところが、そのような潤滑剤は延伸性を有するが故に、鉄粉や合金用粉末の粒子にも付着し易く、鉄基混合粉末の流動性や充填性を阻害するのである。
従って、鉄基混合粉末の流動性や充填性の向上と圧粉体の抜出力の低減とを両立させることは困難であった。
この問題に対して、抜出力を低減する潤滑剤を核とし、流動性を改善する潤滑剤を被覆した二層構造の潤滑剤が検討されている。しかしながら、そのような潤滑剤は製造コストが上昇する。しかも、潤滑剤の粒子寸法が増大し加圧成形時に潰れ難くなるので、圧粉体中に潤滑剤の粒子が残留し、焼結によって燃焼あるいは気化して空洞となる。このようして発生する空洞は焼結体の欠陥であり、焼結体の歩留り低下を招く。
特開平1-219101号公報 特開平2-217403号公報 特開平3-162502号公報 特開平5-148505号公報 特開2002-280103号公報
本発明は、上記の現状に鑑み開発されもので、安価な手段で鉄基混合粉末の流動性の改善と圧粉体の抜出力の低減とを両立させ、成形工程や焼結工程の生産性向上と圧粉体や焼結体の歩留り向上とを達成することができる粉末冶金用の鉄基混合粉末を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.鉄基粉末に、潤滑剤を内包する多孔質粒子を配合した粉末冶金用鉄基混合粉末であって、該多孔質粒子が、
化学式:MOxHy(但し、x>0、y>0)
ここで、M:金属元素または半金属元素
O:酸素
H:水素
で示される組成(但し、MgO・Al 2 O 3 ・xSiO 2 ・yH 2 Oを除く)になることを特徴とする粉末冶金用鉄基混合粉末。
2.前記多孔質粒子が、さらにリンを含み、次に示す
化学式:MOxHyPz(但し、x>0、y>0、z>0)
ここで、M:金属元素または半金属元素
O:酸素
H:水素
P:リン
で示される組成になることを特徴とする上記1記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
3.前記多孔質粒子の鉄基混合粉末全体に対する配合量が0.001〜10質量%であることを特徴とする上記1または2記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
4.前記多孔質粒子が、粒子径:0.001〜10μmの一次微粒子の集合体であることを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
5.前記多孔質粒子が、連結したチャンネル構造を有することを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
6.前記多孔質粒子の粒径が1〜100μm であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
7.前記潤滑剤の割合が、前記多孔質粒子:100質量部に対して10〜400質量部であることを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
8.前記潤滑剤が、金属石鹸、ビスアミド、脂肪酸アミド、脂肪酸、液状潤滑剤および熱可塑性樹脂のうちから選んだ1種または2種以上であることを特徴とする上記1〜7のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
9.前記鉄基粉末が、鉄粉の表面に有機結合剤を介して合金用粉末を付着させたものであることを特徴とする上記1〜8のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基粉末。
10.前記粉末冶金用鉄基粉末が、遊離潤滑剤を含有するものであることを特徴とする上記1〜9のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基粉末。
本発明によれば、安価な手段で、粉末冶金用鉄基混合粉末の流動性や充填性の改善と圧粉体の抜出力の低減とを両立することができる。その結果、圧粉体や焼結体の生産性向上と歩留り向上とを達成でき、さらに大型かつ複雑な形状を有する焼結製品の製造が可能となる。
本発明に従う多孔質粒子を例示した模式図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の粉末冶金用鉄基混合粉末は、基本的に、鉄基粉末と潤滑剤を内包する多孔質粒子を、さらに必要に応じて合金用粉末や切削性改善用粉末、遊離潤滑剤とを混合したものである。
まず、本発明で使用する多孔質粒子について説明する。
多孔質粒子は、その粒子体内に空隙を内在させたものであり、その製法は特に限定しないが、図1(a),(b)に示すような構造になるものが好適である。
図1(a)は、粒子径:0.001〜10μmの微粉末(以下、一次微粒子という)の集合体からなる多孔質粒子1で、図中、符号2が一次微粒子、3が潤滑剤である。
図1(b)は、連結したチャンネル構造(スポンジ状を含む)を有する多孔質粒子1で、図中、符号4でチャンネル構造を示し、ここに潤滑剤3が内包されている。
ここで、図1(a)に示した多孔質粒子(以下、多孔質粒子Aという)について述べる。
この多孔質粒子Aは、
化学式:MOxHy(但し、x>0、y>0)
ここで、M:金属元素または半金属元素、O:酸素、H:水素
で示される組成(以下、組成MOHと記す)、または
化学式:MOxHyPz(但し、x>0、y>0、z>0)
ここで、M:金属元素または半金属元素、O:酸素、H:水素、P:リン
で示される組成(以下、組成MOHPと記す)からなる一次微粒子を造粒して得られるものであり、一次微粒子の集合体である。なお、上記化学式中のOおよびHは、水酸基もしくは結晶水として含有されることが一般的である。
ここに、一次微粒子の粒子径が0.001μm未満では、一次微粒子の粒子間の空隙が微小になるので、十分な量の潤滑剤を保持できず、抜出力低減の効果が得られない。しかも、貯蔵や搬送の際に目詰まりを起こし、操業に支障を来たすばかりでなく、極めて微細な一次微粒子は、その製造コストの上昇を招く。一方、10μm を超えると、一次微粒子の粒子間の空隙が拡大するので潤滑剤が流出し易くなり、十分な量の潤滑剤を保持できず、抜出力低減の効果が得られない。従って、一次微粒子の粒子径は0.001〜10μmの範囲とするのが好ましい。より好ましくは0.01〜1.0μmの範囲である。
また、一次微粒子の集合体である多孔質粒子の粒径が1μm 未満では、粉末冶金用鉄基混合粉末を加圧成形する際に、潤滑剤を内包する多孔質粒子が鉄基混合粉末の間隙に偏析して圧壊され難くなり、内包された潤滑剤が放出され難くなるので、抜出力低減の効果が得られない。一方、100μmを超えると、圧粉体中に多孔質粒子がそのままの形状で残存し、圧粉体を焼結して得られる焼結体の欠陥となり、焼結体の強度低下の原因になる。したがって、多孔質粒子の粒径は1〜100μm の範囲内とすることが好ましい。上記の欠点をさらに減少させるためには、より好ましくは1〜40μm の範囲内、さらに好ましくは10〜25μm の範囲内である。
前記MOH粒子もしくはMOHP粒子を造粒して多孔質粒子を製造する際に、MOH粒子もしくはMOHP粒子に潤滑剤を添加して造粒することにより、潤滑剤を内包する多孔質粒子を得ることができる。
かかる潤滑剤については、特に制限されるものではないが、金属石鹸(例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マンガン、ステアリン酸リチウム等)、ビスアミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、モノアミドを含む脂肪酸アミド(例えばステアリン酸モノアミド、エルカ酸アミド等)、脂肪酸(例えばオレイン酸、ステアリン酸等)、液状潤滑剤(例えばリン酸エステル、ポリオールエステル、鉱油、ポリグリコール等)、熱可塑性樹脂(例えばポリアミド、ポリエチレン、ポリアセタール等)が、圧粉体の抜出力を低減する効果を有するので特に好ましい。
但し、脂肪酸や液状潤滑剤のような室温で液体となる潤滑剤は、MOH粒子間もしくはMOHP粒子間に液架橋を生じて、粒子同士が付着し凝集するので、流動性が低下するおそれがある。また、脂肪酸アミドのようなワックス系の潤滑剤は、室温で固体であるが、粘着性が高いため、粒子同士が付着し凝集するので、流動性が低下するおそれがある。従って、造粒する際に添加する潤滑剤は、これらの特性を考慮して適宜選択する必要がある。その際、それぞれ単独で使用しても良いし、あるいは2種以上を併用しても良い。
また、MOH粒子もしくはMOHP粒子を造粒して製造した多孔質粒子に、潤滑剤を含浸させても良い。この場合の潤滑剤としては、金属石鹸(例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マンガン、ステアリン酸リチウム等)、ビスアミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、モノアミドを含む脂肪酸アミド(例えばステアリン酸モノアミド、エルカ酸アミド等)、脂肪酸(例えばオレイン酸、ステアリン酸等)、液状潤滑剤(例えばリン酸エステル、ポリオールエステル、鉱油、ポリグリコール等)、熱可塑性樹脂(例えばポリアミド、ポリエチレン、ポリアセタール等)が、圧粉体の抜出力を低減する効果を有するので好ましい。
特に脂肪酸や液状潤滑剤は、多孔質粒子に含浸させ易いので好ましい。上記多孔質粒子に含浸させる潤滑剤は、これらの特性を考慮して、それぞれ単独で使用しても良いし、あるいは2種以上を併用しても良い。
ここに、潤滑剤の添加量(合計)が、MOH粒子またはMOHP粒子:100質量部に対して10質量部未満では、圧粉体の抜出力を低減する効果が得られない。一方、400質量部を超えると、MOH粒子またはMOHP粒子、あるいは多孔質粒子が凝集するので、流動性が低下するおそれがある。従って、MOH粒子またはMOHP粒子を造粒する際に添加する潤滑剤、あるいは造粒して得た多孔質粒子に含浸させる潤滑剤の量は、潤滑剤の添加、含浸を単独で行う場合または併用する場合、いずれの場合も、多孔質粒子:100質量部に対して10〜400質量部の範囲内とすることが好ましい。
組成MOHの粉末としては、水酸化鉄、水酸化アルミニウムなどの粉末を利用することができる。一方、組成MOHPの粉末としては、ヒドロキシアパタイトなどの粉末を利用することができる。また、リン酸鉄リチウムのように、Mを複数種含有する粉末も利用可能である。これらの粉末は、それぞれ単独で使用しても良いし、あるいは2種以上を併用しても良い。
次に、図1(b)に示した多孔質粒子(以下、多孔質粒子Bという)について述べる。
かような構造になる多孔質粒子Bにおいて、組成MOHの多孔質粒子としては、シリカゲル等を、一方組成MOHPの多孔質粒子としては、ヒドロキシアパタイト多孔質粒子等を利用することができる。また、バクテリア由来の管状(鞘状)酸化鉄粒子なども利用することができる。さらに、フローライトR(花弁状ケイ酸カルシウム、トクヤマ製)のように、Mを複数種含有する粒子も利用可能である。これらの多孔質粒子は、それぞれ単独で使用しても良いし、あるいは2種以上を併用しても良い。
これらの多孔質粒子Bに、多孔質粒子Aと同様に潤滑剤を含浸させる。使用する潤滑剤および含浸技術は、多孔質粒子Aの場合と同じである。
なお、多孔質粒子A、多孔質粒子Bいずれの場合においても、MOH粒子とMOHP粒子が共存してもよく、さらに製造過程において混入する不可避的不純物(N、Cなど)を含有していてもよい。
前記した潤滑剤を内包する多孔質粒子の鉄基混合粉末全体に対する配合量は0.001〜10質量%程度とするのが好ましい。というのは、上記多孔質粒子の配合量が0.001質量%に満たないとその添加効果に乏しく、一方10質量%を超えると、鉄基混合粉末の流動性だけでなく、粉末成形品や焼結品の特性が劣化するおそれがあるからである。これらの悪影響を一層低減するためには、多孔質粒子の配合量は0.1〜1質量%の範囲とするのがより好ましい。
次に、本発明で使用する鉄基粉末について説明する。
本発明において、鉄基粉末としては、アトマイズ鉄粉や還元鉄粉などの純鉄粉、または部分拡散合金化鋼粉および完全合金化鋼粉、さらには完全合金化鋼粉に合金成分を部分拡散させたハイブリッド鋼粉などが例示される。
また、合金用粉末としては、黒鉛粉末、Cu,Mo,Niなどの金属粉末、ボロン粉末および亜酸化銅粉末などが例示される。これらの合金用粉末を鉄基粉末に混合させることにより焼結体の強度を上昇させることができる。また、切削性改善用粉末としては、MnS粉末等が例示される。これらの合金用粉末あるいは切削性改善用粉末はそれぞれ単独で使用しても良いし、あるいは2種を併用しても良い。
上記した合金用粉末および切削性改善用粉末の配合量は、鉄基混合粉末中0.1〜10質量%程度とすることが好ましい。というのは、合金用粉末を0.1質量%以上配合することにより、得られる焼結体の強度が有利に向上し、一方10質量%を超えると焼結体の寸法精度が低下するからである。
特に本発明では、鉄基粉末として、有機結合剤を介して鉄粉の表面に合金用粉末や切削性改善粉末を付着させたもの(以下、合金成分外装鉄粉という)が好ましい。鉄粉の表面に合金用粉末や切削性改善粉末を付着させることによって、合金用粉末や切削性改善粉末の偏析を防止することができる。使用する鉄粉の特性は限定せず、圧粉体を焼結した焼結製品に要求される仕様に応じて適宜選択する。
有機結合剤の種類は、脂肪酸アミド、金属石鹸を用いることが好ましい。これらの有機結合剤をそれぞれ単独で使用しても良いし、あるいは2種以上を併用しても良い。鉄基混合粉末全体に占める有機結合剤の添加量が0.05質量%未満では、鉄粉の表面に合金用粉末や切削性改善粉末を均一かつ十分に付着させることができない。一方、0.6質量%を超えると、鉄粉同士が付着し凝集するので、流動性が低下する惧れがある。従って、有機結合剤の添加量は0.05〜0.6質量%の範囲内とするのが好ましい。
さらに、本発明では、粉末冶金用鉄基混合粉の流動性を向上させるために、遊離潤滑剤を添加しても良い。この遊離潤滑剤は、多孔質粒子に内包させる潤滑剤とは別に添加し、その添加量は粉末冶金用鉄基混合粉全体に占める割合で1質量%以下であることが好ましい。遊離潤滑剤の種類は、金属石鹸(例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マンガン、ステアリン酸リチウム等)、ビスアミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミド等)、モノアミドを含む脂肪酸アミド(例えばステアリン酸モノアミド、エルカ酸アミド等)、脂肪酸(例えばオレイン酸、ステアリン酸等)、熱可塑性樹脂(例えばポリアミド、ポリエチレン、ポリアセタール等)が、圧粉体の抜出力を低減する効果を有するので好ましい。
特に好ましくは、以上のようにして得た多孔質粒子と合金成分外装鉄粉と遊離潤滑剤等を混合して、粉末冶金用鉄基混合粉末を得る。混合装置は、従来から知られている撹拌翼型ミキサー(例えばヘンシェルミキサー等)や容器回転型ミキサー(例えばV型ミキサー、ダブルコーンミキサー等)が使用できる。
このようにして得た粉末冶金用鉄基混合粉末は、優れた流動性と充填性を有し、かつ圧粉体の抜出力を低減することができる。しかも、安価な材料を用いて粉末冶金用鉄基混合粉末を製造することができる。
鉄基粉末として、純鉄粉(平均粒径:約80μmのアトマイズ鉄粉)と、この純鉄粉の表面に有機結合剤を介して合金用粉末を付着させた合金成分外装鉄粉との2種類を準備した。合金用粉末は、銅粉末(平均粒径:25μm):2mass%と黒鉛粉末(平均粒径:5μm):0.8mass%の2種類とした。また、有機結合剤としては、ステアリン酸モノアミド:0.05mass%およびエチレンビスステアリン酸アミド:0.05mass%を用いた。なお、これらの添加比率はいずれも、鉄基粉末全体に占める比率である。
また、表1に示すようなMOH粒子またはMOHP粒子に潤滑剤を添加含浸して、図1(a)に示したような、潤滑剤を内包する多孔質粒子を製造した。さらに、ヒドロキシアパタイト粒子(MOHP粒子)に潤滑剤を含浸させて、図1(b)に示したような構造になる多孔質粒子とした。
原料粒子の平均粒径(一次微粒子の平均粒径)、多孔質粒子の平均粒径、潤滑剤の種類および含浸量、ならびに潤滑剤を内包する多孔質粒子の鉄基粉末全体に対する配合量は、表1に示したとおりである。なお、粒子の平均粒径は、粒子を走査型電子顕微鏡で撮影して測定した。
上記の鉄基粉末(合金成分外装鉄粉)と、潤滑剤を内包する多孔質粒子と、表2に示す遊離潤滑剤とを種々の割合で混合して、粉末冶金用鉄基混合粉末とした。
得られた粉末冶金用鉄基混合粉末の流動度について測定した結果を、表2に示す。なお、混合粉末の流動度はJIS Z 2502に準拠して評価し、この流動度が30 sec/50g以下であれば、流動性は良好といえる。
次に、得られた各鉄基混合粉末を、金型に充填し、室温で圧力:980 MPaで加圧成形し、円柱状(外径:11mm、高さ:11mm)の圧粉体とした。その際、圧粉体を金型から抜き出す時の抜出力および得られた圧粉体の圧粉密度について測定した結果を、表2に併記する。なお、抜出力が20 MPa以下であれば抜出性に優れているといえる。また、圧粉体密度が7.3 Mg/m3以上であれば圧縮性は良好といえる。
Figure 0005439926
Figure 0005439926
表2に示したとおり、発明例1〜9はいずれも、流動度が30 sec/50g以下であり、流動性は良好であった。また、抜出力も20 MPa以下であり、抜出性にも優れていた。さらに、圧粉体密度は最低でも7.32 Mg/m3であり、高い圧粉体密度を得ることができた。
本発明に従い、鉄基粉末中に、潤滑剤を内包する多孔質粒子を適量配合することにより、鉄基混合粉末の流動性、圧縮性の改善のみならず、圧粉体の抜出力を大幅に低減することができ、その結果、生産性の向上および製造コストの低減に大きく貢献する。
1 多孔質粒子
2 一次微粒子
3 潤滑剤
4 連結したチャンネル構造

Claims (10)

  1. 鉄基粉末に、潤滑剤を内包する多孔質粒子を配合した粉末冶金用鉄基混合粉末であって、該多孔質粒子が、
    化学式:MOxHy(但し、x>0、y>0)
    ここで、M:金属元素または半金属元素、O:酸素、H:水素
    で示される組成(但し、MgO・Al 2 O 3 ・xSiO 2 ・yH 2 Oを除く)になることを特徴とする粉末冶金用鉄基混合粉末。
  2. 前記多孔質粒子が、さらにリンを含み、次に示す
    化学式:MOxHyPz(但し、x>0、y>0、z>0)
    ここで、M:金属元素または半金属元素、O:酸素、H:水素、P:リン
    で示される組成になることを特徴とする請求項1記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  3. 前記多孔質粒子の鉄基混合粉末全体に対する配合量が0.001〜10質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  4. 前記多孔質粒子が、粒子径:0.001〜10μmの一次微粒子の集合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  5. 前記多孔質粒子が、連結したチャンネル構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  6. 前記多孔質粒子の粒径が1〜100μm であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  7. 前記潤滑剤の割合が、前記多孔質粒子:100質量部に対して10〜400質量部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  8. 前記潤滑剤が、金属石鹸、ビスアミド、脂肪酸アミド、脂肪酸、液状潤滑剤および熱可塑性樹脂のうちから選んだ1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基混合粉末。
  9. 前記鉄基粉末が、鉄粉の表面に有機結合剤を介して合金用粉末を付着させたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基粉末。
  10. 前記粉末冶金用鉄基粉末が、遊離潤滑剤を含有するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の粉末冶金用鉄基粉末。
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