JP5434323B2 - 感放射線性樹脂組成物及びスルホニウム塩 - Google Patents
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Description
[1]樹脂(A)と、感放射線性酸発生剤(B)と、を含有する感放射線性樹脂組成物であって、
前記感放射線性酸発生剤(B)が、下記一般式(1)で表されるカチオンを有するスルホニウム塩であることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
[2]前記一般式(1)で表されるカチオンが、下記一般式(2)〜(4)で表されるカチオンのうちのいずれかである前記[1]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[3]前記樹脂(A)が、下記一般式(a−1)〜(a−4)で表される繰り返し単位のうちの少なくとも1種を含有する前記[1]又は[2]に記載の感放射線性樹脂組成物。
[4]下記一般式(2)〜(4)で表されるカチオンのうちのいずれかを有することを特徴とするスルホニウム塩。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、樹脂(A)と、感放射線性酸発生剤(B)と、を含有するものである。
本発明の感放射線性樹脂組成物によれば、良好な感度を有することに加え、解像度に優れたレジスト被膜を形成可能であり、ナノエッジラフネスに優れたレジストパターンを形成することができる。即ち、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUV等の(極)遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線に有効に感応し、感度に優れる。また、微細パターンを高精度に、且つ安定して形成可能な化学増幅型ポジ型レジスト被膜を成膜することができるものである。良好な感度を有すると、ウェハーの処理時間が短くてよいという利点がある。
前記樹脂(A)は、酸解離性基を有する繰り返し単位を含むアルカリ不溶性又はアルカリ難溶性のものであり、酸の作用によりアルカリ易溶性となる樹脂である。ここで、本明細書において「アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性」とは、樹脂(A)を含有する感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト被膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、前記レジスト被膜の代わりに樹脂(A)のみを用いた膜厚100nmの被膜を現像した場合に、前記レジスト被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
このような酸解離性基を有する繰り返し単位として、繰り返し単位(p−1)及び(p−2)のうちの少なくとも一方を用いることによって、良好な感度が得られるという利点がある。
〔一般式(p−1)において、R21は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を示す。R22は、相互に独立に、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示すか、或いは、いずれか2つのR22が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに2価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を形成し、残りの1つのR22が、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示す。〕
〔一般式(p−2)において、R23は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を示す。R24は、相互に独立に、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示すか、或いは、いずれか2つのR24が相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに2価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を形成し、残りの1つのR24が、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示す。〕
また、この脂環式炭化水素基から誘導される基としては、上述の1価の脂環式炭化水素基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等が挙げられる。
また、このアリール基は置換されていてもよい。置換基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、アルコキシル基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、アルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
更に、R22が相互に結合して形成された2価の脂環式炭化水素基から誘導される基としては、上述の2価の脂環式炭化水素基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等が挙げられる。
〔一般式(p−1−1)〜(p−1−7)において、R21は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を示す。R25は、相互に独立に、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数6〜22のアリール基を示す。〕
〔一般式(a−1)において、R6は、水素原子又はメチル基を示す。R7は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基を示す。k及びlは、相互に独立に、0〜3の整数を示す(但し、k+l≦5を満たす。)。〕
〔一般式(a−2)において、R8は、水素原子又はメチル基を示す。R9は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基を示す。m及びnは、相互に独立に、0〜3の整数を示す(但し、m+n≦5を満たす。)。〕
〔一般式(a−3)において、R10は、水素原子又はメチル基を示す。R11は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基を示す。p及びqは、相互に独立に、0〜3の整数を示す(但し、p+q≦5を満たす。)。〕
〔一般式(a−4)において、R12は、水素原子又はメチル基を示す。R13は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基を示す。r及びsは、相互に独立に、0〜3の整数を示す。〕
尚、繰り返し単位(a−1)は、樹脂(A)に1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
尚、繰り返し単位(a−2)は、樹脂(A)に1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
この繰り返し単位(a−2)を生成するために用いられる単量体としては、例えば、4−ヒドロキシフェニルアクリレート、4−ヒドロキシフェニルメタクリレート等が挙げられる。
尚、繰り返し単位(a−3)は、樹脂(A)に1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
この繰り返し単位(a−3)を生成するために用いられる単量体としては、例えば、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等が挙げられる。
尚、繰り返し単位(a−4)は、樹脂(A)に1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
この繰り返し単位(a−4)を生成するために用いられる単量体としては、例えば、5−ヒドロキシナフタレン−1−イルメタクリレート、5−ヒドロキシナフタレン−1−イルアクリレート等が挙げられる。
本発明における樹脂(A)が、繰り返し単位(a−5)を含有する場合、ナノエッジラフネスにより優れたレジストパターンを形成することができる。
尚、繰り返し単位(a−5)は、樹脂(A)に1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
これらのなかでも、アセトン、メチルアミルケトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
また、樹脂(A)のMwと、GPCで測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」ともいう。)との比(Mw/Mn)は、1〜5であることが好ましく、より好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2.5である。
前記感放射線性酸発生剤(B)[以下、単に「酸発生剤(B)」ともいう。]は、下記一般式(1)で表されるカチオン(M+)を有するスルホニウム塩(M+Z−)であり、リソグラフィープロセスにおいて電子線や放射線等が照射されると、酸を発生する物質である。
この酸発生剤(B)から発生した酸は、感放射線性樹脂組成物に含有される樹脂(A)中の酸解離性基を解離させて(即ち、保護基を脱離させて)、樹脂(A)の一部をアルカリ可溶性とする。そして、アルカリ可溶性となった樹脂(A)の一部は、アルカリ現像液等によって容易に除去することができるため、ポジ型のレジストパターンを容易に形成することができる。
また、一般式(1)のR 3 における非置換の炭素数6のアリール基は、下記の(y−1)の構造に由来する基である。
また、一般式(1−2)において、R33、R34及びR35は、相互に独立に、炭素数1〜20のアルキル基、フッ素原子で置換された炭素数1〜20のアルキル基、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、フルオロメチレン基、又はフッ素原子で置換された炭素数2〜20のアルキレン基を示すか、或いは、炭素数2〜20のアルキレン骨格を含む環状構造、若しくはフッ素原子で置換された炭素数2〜20のアルキレン骨格を含む環状構造を形成しており、残りの1つが、炭素数1〜20のアルキル基、フッ素原子で置換された炭素数1〜20のアルキル基、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、フルオロメチレン基、又はフッ素原子で置換された炭素数2〜20のアルキレン基を示す。
R31〜R35におけるフッ素原子で置換された炭素数1〜20のアルキル基としては、上述のアルキル基における1又は2以上の水素原子が、フッ素原子に置換されたものが挙げられる。具体的には、例えば、トリフルオロメチル基、ジフルオロエチル基、ナノフルオロブチル基等が挙げられる。
R31〜R35における炭素数2〜20のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、1−メチルエチレン基、n−ブチレン基等が挙げられる。
R31〜R35におけるフッ素原子で置換された炭素数2〜20のアルキレン基としては、上述のアルキレン基における1又は2以上の水素原子が、フッ素原子に置換されたものが挙げられる。具体的には、例えば、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基等が挙げられる。
また、一般式(1−1)及び(1−2)において、フッ素原子で置換された炭素数2〜20のアルキレン骨格を含む環状構造におけるアルキレン骨格としては、フッ素原子で置換されたフッ素原子で置換された炭素数2〜20のアルキレン基に由来する骨格を挙げることができる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族部位は、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基であってもよいし、環状のアルキル基であってもよく、炭素数1〜30の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、及び炭素数3〜30の環状のアルキル基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボニル基等を挙げることができる。
尚、環状のアルキル基においては、置換基として更に直鎖状若しくは分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
また、芳香族スルホン酸アニオンにおけるアリール基は置換基を有していてもよい。具体的な置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシル基(好ましくは炭素数1〜5)、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位としては、上述の脂肪族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基(直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、及び環状のアルキル基)と同様のものを挙げることができる。
また、脂肪族カルボン酸アニオンにおけるアルキル基は置換基を有していてもよい。具体的な置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシル基(好ましくは炭素数1〜5)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)等が挙げられる。
尚、環状のアルキル基においては、置換基として更に直鎖状若しくは分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
また、芳香族カルボン酸アニオンにおけるアリール基は置換基を有していてもよい。具体的な置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシル基(好ましくは炭素数1〜5)、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)等が挙げられる。
また、アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基は置換基を有していてもよい。具体的な置換基としては、上述の芳香族カルボン酸アニオンにおけるアリール基の置換基と同様のものを挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、前記樹脂(A)及び酸発生剤(B)以外に、酸拡散制御剤(以下、「酸拡散制御剤(C)」ともいう)を更に含有していてもよい。
酸拡散制御剤(C)は、露光により酸発生剤(B)から生じる酸の、レジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような酸拡散制御剤(C)を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上する。また、形成したレジスト被膜の解像度が更に向上するとともに、露光後、加熱処理を行うまでの引き置き時間(PED)の変動に起因するレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた感放射線性樹脂組成物が得られる。
前記含窒素有機化合物としては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(i)」という)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(ii)」という)、窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体(以下、これらをまとめて「含窒素化合物(iii)」という)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上述した樹脂(A)、酸発生剤(B)及び酸拡散制御剤(C)以外に、その他の成分として、溶剤や各種の添加剤を更に配合することができる。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業社製)、ポリフローNo.75、同No.95(共栄社化学社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、同F173(大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような増感剤としては、例えば、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。尚、これらの増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類や、3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン等を挙げることができる。尚、これらの脂環族添加剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記接着助剤は、レジスト被膜と基板との接着性を改善するためのものである。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、化学増幅型ポジ型レジスト被膜を成膜可能な材料として有用である。そして、この化学増幅型ポジ型レジスト被膜は、所望の形状のパターン(ポジ型のレジストパターン)を形成することができるものである。具体的には、前記化学増幅型ポジ型レジスト被膜は、露光されると、含有する酸発生剤(B)から酸が発生し、発生した酸の作用によって、樹脂(A)中の酸解離性基が脱離するため、この樹脂(A)がアルカリ可溶性となる。そのため、レジスト被膜にアルカリ可溶性部位が生じ、このアルカリ可溶性部位をアルカリ現像液によって溶解、除去することによって所望の形状のレジストパターンが形成されたレジスト被膜を得ることができる。以下、更に具体的に説明する。
尚、アルカリ性水溶液からなる現像液によって現像した後は、水で洗浄して乾燥することもできる。
本発明のスルホニウム塩は、前記一般式(2)〜(4)で表されるカチオンのうちのいずれかを有することを特徴とする。
本発明のスルホニウム塩は、上述の感放射線性樹脂組成物における酸発生剤として好適に用いることができる。
(合成例1)樹脂(A−1)の合成
p−アセトキシスチレン56g、下記式(M−1)で表される化合物(単量体)44g、アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」という)4g、及びt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を1000gのn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。次いで、この共重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン35g及び水7gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応後、溶剤及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトン150gに溶解した後、2000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた共重合体は、Mwが11000、Mw/Mnが2.0、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレン及び化合物(M−1)に由来する各繰り返し単位の含有比(モル比)が65:35の共重合体であった。以下、この共重合体を、樹脂(A−1)とする。
また、13C−NMR分析は、日本電子社製の型式「JNM−EX270」を用いた。
p−アセトキシスチレン55g、下記式(M−2)で表される化合物(単量体)45g、AIBN4g及びt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を1000gのn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。次いで、この共重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、更に、メタノール150g、トリエチルアミン34g及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応後、溶剤及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトン150gに溶解した後、2000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた共重合体は、Mwが10000、Mw/Mnが2.1、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンと化合物(M−2)に由来する各繰り返し単位の含有比(モル比)が65:35の共重合体であった。以下、この共重合体を、樹脂(A−2)とする。
表1に示す仕込み量にて、樹脂(A)、酸発生剤(B)、酸拡散制御剤(C)、溶剤(D)を混合し、得られた混合液を孔径200nmのメンブランフィルターでろ過することにより、実験例1〜7及び比較例1〜3の各組成物溶液(感放射線性樹脂組成物)を調製した(但し、実験例1、2、4〜7は実施例であり、実験例3は参考例である)。
尚、前記樹脂(A)、酸発生剤(B)、酸拡散制御剤(C)及び溶剤(D)の詳細を以下に示す。
(A−1):前記合成例1で得られた樹脂(A−1)
(A−2):前記合成例2で得られた樹脂(A−2)
(C−1):トリ−n−オクチルアミン
<溶剤(D)>
(D−1):乳酸エチル
(D−2):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
調製した組成物溶液(実験例1〜7及び比較例1〜3の各感放射線性樹脂組成物)を、東京エレクトロン社製の「クリーントラックACT−8」内で、シリコンウエハー上にスピンコートした後、表2に示す条件(110℃×60秒)でPB(加熱処理)を行い、膜厚50nmのレジスト(感放射線性樹脂組成物)被膜を形成した。その後、簡易型の電子線描画装置(日立製作所社製、型式「HL800D」、出力;50KeV、電流密度;5.0アンペア/cm2)を用いてレジスト被膜に電子線を照射した。電子線の照射後、表2に示す条件(110℃×60秒)でPEBを行った。その後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で1分間、パドル法により現像した後、純水で水洗し、乾燥して、所定のレジストパターンが形成されたレジストを得た。
このようにして得られたレジストについて以下の各評価を行い、その評価結果を表2に示した。
露光量を変化させながら、ライン部と隣り合うライン部によって形成されるスペース部(即ち、溝部)からなるレジストパターン(いわゆる、ライン・アンド・スペースパターン(1L1S))を形成した。このとき、ライン部とスペース部の線幅を1対1(具体的には、線幅150nmのライン部と線幅150nmのスペース部)とするような露光量を最適露光量とし、この最適露光量を、感度の基準として評価した。
設計線幅150nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を形成し、その後、ライン・アンド・スペースパターンのライン部を半導体用走査電子顕微鏡(高分解能FEB測長装置、商品名「S−9220」、日立製作所社製)にて観察し、ライン部の横側面のうち、最も突出した凸部分の高さを測定した。具体的には、図1及び図2に示すように、シリコンウエハー1上に形成したレジスト被膜のライン部2の横側面2aに生じた最も著しい凸部分における線幅と、設計線幅150nmとの差(図1及び図2に示す「ΔCD」)を、CD−SEM(日立ハイテクノロジーズ社製、「S−9220」)にて測定した。この測定値をナノエッジラフネスの評価値とした。
上述の(1)感度(L/S)の評価で形成したライン・アンド・スペースパターンのライン部の線幅のうち、最小の線幅(nm)を解像度の評価値とした。
具体的には、酸発生剤(B−1)〜(B−6)を含有する実験例1〜7の感放射線性樹脂組成物は、酸発生剤(B−1)〜(B−6)を含有しない比較例1〜3の感放射線性樹脂組成物に比べて、電子線又は極紫外線に有効に感応し、低ラフネスであるとともに、感度にも優れており、微細パターンを高精度に、且つ安定して形成することが可能な化学増幅型ポジ型レジスト被膜を成膜できることが確認できた。
Claims (4)
- 樹脂(A)と、感放射線性酸発生剤(B)と、を含有する感放射線性樹脂組成物であって、
前記感放射線性酸発生剤(B)が、下記一般式(1)で表されるカチオンを有するスルホニウム塩であることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
- 前記樹脂(A)が、下記一般式(a−1)〜(a−4)で表される繰り返し単位のうちの少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の感放射線性樹脂組成物。
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