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JP5432983B2 - 入退検出装置、監視装置及び入退検出方法 - Google Patents

入退検出装置、監視装置及び入退検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、入退検出装置、監視装置及び入退検出方法に関し、特定エリアへの対象の進入及び又は退出(すなわち入退)を検出する技術に関する。
従来、セキュリティエリアなどの特定エリアへの人物などの対象の入退を検出する装置が多数提案されている。
この種の装置は、大きく2つのタイプに分けられる。第1のタイプの装置は、施錠装置、出入口及び又はゲートが設けられた特定エリアへの人物の入退を検出するタイプのものである。第2のタイプの装置は、施錠装置、出入口及び又はゲートが設けられていない、いわゆるオープンな特定エリア(以下オープンエリアと呼ぶ)への人物の入退でさえも検出できるタイプのものである。
前記第1のタイプの装置の例としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3などで開示されたものがある。また、前記第2のタイプの装置の例としては、特許文献4、特許文献5などで開示されたものがある。
ところで、前記第2のタイプの装置は、施錠装置、出入口及び又はゲートなどが無いオープンエリアにも適用が可能であるといった点で、前記第1のタイプの装置よりも適用範囲が広いといった利点がある。
特許文献4には、監視カメラによって人物を検出し、検出した人物の位置と、特定エリアの位置と、人物の滞在時間とに基づいて、特定エリア内に不審者が進入したか否かを判定する装置が開示されている。
特許文献5には、携帯端末(人物)が特定エリア内に存在するか特定エリア外に存在するかを、携帯端末の測位結果と特定エリア境界との相対的な位置関係に基づいて判定する装置が開示されている。
特開2006−138088号公報 特開2000−155863号公報 特開2006−188853号公報 特開2008−047074号公報 特開2004−212199号公報
しかしながら、従来の技術では、オープンエリアへの人物の入退を的確に判定する上で、未だ不十分であった。
例えば、特許文献4で開示された技術においては、監視カメラによる人物の検出位置に誤差が生じると、その誤差が直接誤判定に繋がる欠点がある。
また、特許文献5で開示された技術においては、測位誤差を考慮した入退判定の方法が
記載されている。しかしながら、特許文献5で開示された入退判定は、例えば、携帯端末(人物)がエリアの境界付近で継続して停止しているにも拘わらず測位誤差に起因して進入と退出が繰り返し行われる判定結果が得られることを防ぐものであり、入退の検出精度を根本的に向上させるものではない。
ここで、検出精度とは、監視者の要望に合わせた入退検出ができるということであり、例えば、検出漏れ(フォルスネガティブ)を減らしたいという要望や、誤検出(フォルスポジティブ)を減らしたいという要望である。
本発明の目的は、測位誤差が生じた場合でも、特定エリアへの検出対象の入退を精度良く検出できる入退検出装置、監視装置及び入退検出方法を提供することである。
本発明の入退検出装置の一つの態様は、測位部の測位信頼度を検出する測位信頼度検出部と、前記測位部によって得られた測位結果と前記測位信頼度検出部により得られた前記測位信頼度とに基づいて、前記測位部により測位された対象が存在する可能性のある存在可能領域を決定する存在可能領域決定部と、前記存在可能領域と、特定エリアとの重なりに基づいて、前記対象の前記特定エリアへの進入及び又は退出を判定する判定部と、を具備する構成を採る。
本発明の監視装置の一つの態様は、前記入退検出装置と、前記判定部により得られた判定結果に基づいて、警報を出力する警報出力部と、前記対象の視認領域を求める視認領域形成部と、前記判定部により第1の対象が前記特定エリアに進入したと判定された場合であっても、前記第1の対象の測位位置が、前記第1の対象とは別の対象である第2の対象の視認領域に含まれる場合には、前記警報出力部に前記第1の対象についての警報を出力させない警報要否判定部と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、測位誤差が生じた場合でも、特定エリアへの検出対象の入退を精度良く検出できる。
実施の形態1の入退検出のイメージを示す図 存在可能領域と監視エリアとの重なった部分の面積、及び、存在可能領域と監視エリアとの重なった部分の確率密度の積算値についての説明に供する図 連続した複数の測位点の存在可能領域と監視エリアとの重なった部分についての説明に供する図 存在可能領域の求め方について説明に供する図であり、図4Aは確率分布における95%の信頼区間の領域を存在可能領域として設定した例を示す図、図4Bは一定の確率以上となる領域を存在可能領域として設定した例を示す図 図5A−1は測位の信頼度が低い場合に設定される存在可能領域を示す図、図5B−1は測位の信頼度が高い場合に設定される存在可能領域を示す図、図5A−2、図5B−2は、測位点の位置が同じであっても、測位の信頼度の違いによって監視エリアと重なる場合と重ならない場合が生じる様子を示す図 本発明の実施の形態1に係る入退検出装置の構成を示すブロック図 人物位置と信頼度の例を示す図 監視エリアDBに格納される監視エリア情報の例を示す図 モニタに表示される進入警告画像の例を示す図 存在可能領域作成部の処理手順を示すフローチャート 進入判定部の処理手順を示すフローチャート 実施の形態2のイメージを示す図 視認領域の求め方の説明に供する図 測位の信頼度を考慮した視認領域の求め方の説明に供する図 図15Aは視認領域内に非権限者の測位点が検出された場合を示す図、図15Bは視認領域内に非権限者の測位点が検出されない場合を示す図 実施の形態2の監視システムの構成を示すブロック図 図17Aは進入権限の無い進入者についての人物位置及び信頼度の例を示す図、図17Bは進入権限のある人物についての人物位置及び信頼度の第1の例を示す図、図17Cは進入権限のある人物についての人物位置及び信頼度の第2の例を示す図、図17Dは監視エリアDBに格納される監視エリア情報の例を示す図 実施の形態2の動作の説明に供するフローチャート 実施の形態3のイメージを示す図 図20Aは警報不要の例を示す図、図20Bは警報必要の例を示す図 測位点の信頼度を考慮した、類似度判定動線間の角度の説明に供する図 測位点の信頼度を考慮した、類似度判定動線間の長さの差の説明に供する図 実施の形態3の監視システムの構成を示すブロック図 図24Aは進入権限の無い進入者についての人物位置及び信頼度の例を示す図、図24Bは進入権限のある人物についての人物位置及び信頼度の第1の例を示す図、図24Cは進入権限のある人物についての人物位置及び信頼度の第2の例を示す図、図24Dは監視エリアDBに格納される監視エリア情報の例を示す図 実施の形態3の動作の説明に供するフローチャート 実施の形態4のイメージを示す図 図27Aは警報不要の例を示す図、図27Bは警報必要の例を示す図 測位点の信頼度を考慮した、衝突判定の説明に供する図 実施の形態4の監視システムの構成を示すブロック図 図30Aは進入権限の無い進入者についての人物位置及び信頼度の例を示す図、図30Bは進入権限のある人物についての人物位置及び信頼度の第1の例を示す図、図30Cは進入権限のある人物についての人物位置及び信頼度の第2の例を示す図、図30Dは監視エリアDBに格納される監視エリア情報の例を示す図 実施の形態4の動作の説明に供するフローチャート
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
[1]原理
先ず、実施の形態を説明する前に、本発明に至った経緯と、本実施の形態の原理について説明する。
本発明の発明者らは、同じ測位結果が得られている場合でも、測位環境などの違いに起因して、測位結果の信頼度が変化することに着目した。
例えば、人物画像認識を用いて人物の測位を行う場合には、人物どうしのオクルージョン(隠蔽)の状況や、人物テンプレートとのマッチング度合は、測位のたびに変化するので、測位誤差もその都度異なる値となり、測位結果の信頼度も変化する。
また、無線タグのような無線装置を用いて人物の測位を行う場合には、水分を多く含む人体等の電波吸収体や、金属等の伝導体の影響によって、測位環境は、測位のたびに変化するので、測位誤差もその都度異なる値となり、測位結果の信頼度も変化する。
そこで、本発明においては、測位結果の信頼度が反映された、対象の存在可能領域を設定し、その存在可能領域と特定エリアとの重なり状態に基づいて、特定エリアへの対象の入退を判定する。これにより、測位誤差が生じた場合でも、特定エリアへの検出対象の入退を精度良く検出できるようになる。
図1に、本実施の形態の入退検出のイメージを示す。
参照符号P1で示す黒丸は対象を測位した結果である測位点を示す。参照符号AR1で示す、測位点P1を中心とした円は、対象の存在可能領域を示す。また、参照符号L0は対象の実際の移動軌跡である動線を示し、参照符号L1は複数時刻の測位点P1を結んだ動線を示す。
存在可能領域AR1は、測位結果の信頼度が高いほど小さな円であり、逆に測位結果の信頼度が低いほど大きな円である。
本実施の形態では、以下の(i)〜(vi)のいずれかの判定を行うことにより、対象が監視エリア(特定エリア)AR0に進入したと判定する。
(i)1つの存在可能領域AR1の一部が監視エリアAR0と重なった場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する。
(ii)1つの存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分の面積が閾値以上の場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する。
(iii)存在可能領域AR1は確率密度として定義され、1つの存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分の確率密度の積算値(累積確率密度)が閾値以上の場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する。
(iv)所定期間内の複数の測位点P1に関して、存在可能領域AR1の一部と監視エリアAR0とが重なった回数が閾値以上の場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する。
(v)所定期間内の複数の測位点P1の存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分の面積の総和が閾値以上の場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する。
(vi)存在可能領域AR1は確率密度として定義され、所定期間内の連続した複数の測位点P1の存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分の確率密度の積算値の総和が閾値以上の場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する。
なお(i)〜(vi)のうち、どの方法を用いるかは、計算リソースと計算コスト(計算量・計算時間)との関係や、入退判定に必要とされる精度や即時性の度合等によって選択すればよい。
(i)が最も簡便で計算コストが小さいため、計算リソースの少ないハードウェアを用いて装置を構成する場合には最適であると言えるが、存在可能領域が少しでも監視エリアに重なると進入と判定される。このように、(i)の方法は、監視エリア内に存在する確率が低くても進入と判定されてしまうため、他の方法よりは判定の精度が低い。
(ii)は(i)に比較して、閾値を変えることで容易に入退判定の精度を変えること
ができるというメリットがある。ただし、面積を求める計算が必要となる。(iii)は(ii)と比較して、存在確率に基づいてより正確な入退判定の精度を得ることができるというメリットがある。ただし、確率密度分布関数に関する複雑な積分計算が必要になる。したがって、計算量や計算時間と判定精度とのトレードオフで、(i),(ii),(iii)のどれを用いるかを決めればよい。
また(iv)、(v)、(vi)は、それぞれ(i),(ii),(iii)に比べて、複数の測位点を用いているため、入退判定の精度が向上するというメリットがある。ただし、複数の測位点データを集めるまでに時間がかかるため、即時の判定が必要か否かなどに応じて、どちらの判定方法を用いるかを決めればよい。
さらに、求める検出精度に応じて判定方法や閾値を以下のように選択するとよい。
検出精度に起因する検出漏れ(フォルスネガティブ)を減らしたい場合には、(i)を用いたり、(ii)〜(vi)の閾値を低めに設定しておくとよい。このようにすれば、実際には、監視エリアAR0内に進入したにもかかわらず測位結果に誤差があり測位点P1が監視エリアの外側に検出された場合でも、誤差を考慮した存在可能領域AR1が監視エリアAR0内に含まれるために、検出漏れを防ぐことができる。
誤検出(フォルスポジティブ)を減らしたい場合には、(ii)〜(vi)の閾値の値を高め設定しておくとよい。このようにすれば、実際には、監視エリアAR0内に進入していないにもかかわらず測位結果に誤差があり測位点P1が監視エリアの内側に検出された場合でも、誤差を考慮した存在可能領域AR1が監視エリアAR0内の一定面積(積算値)を超えないために、誤検出を防ぐことができる。
具体的な閾値の値として、例えば(ii)の監視エリアAR0と存在可能領域AR1の重なりを利用する場合に、閾値を0.5に設定すると監視エリアAR0の境界線上の測位点の場合に面積の重なり部分が0.5となり(監視エリアの形状によって多少のずれが生じる場合もある)、従来の測位点のみを用いる場合と変わらない検出精度となる。検出漏れを減らす場合には、例えば閾値を0.01に設定することで、誤差を考慮した場合に監視エリアAR0に入っている可能性があるという場合も含めて進入と判断することができる。また、誤検出を減らす場合には、例えば閾値を0.99に設定することで、誤差を考慮しても確実に監視エリアAR0に入っている場合のみ進入と判断することができる。
ここで、存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分の面積とは、図2の下側の網掛けで示す面積(存在可能領域AR1のうち監視エリアAR0内の面積)である。存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分の確率密度の積算値とは、図2の上側の網掛けで示す部分の確率密度を、存在可能領域AR1と監視エリアAR0の重なった部分について積分した値である。
また、所定期間内の複数の測位点P1の存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なった部分とは、図3の斜線網掛けで示す部分である。
次に、図4を用いて、存在可能領域AR1の求め方について説明する。
測位時の環境や測位状況などから、信頼度として、測位結果(測位データ)の分散値に相当する値σを求める。ここで、本実施の形態の例では、x軸方向とy軸方向に同じ分散σをとり、共分散は0(x軸方向とy軸方向の測位精度は独立である)とする。
そして、測位座標(μ、μ)を平均値とし、次式のような、信頼度σを分散値と
した正規分布の確率密度関数を導入することで、確率分布(例えば正規分布)を求める。
Figure 0005432983
図4Aは、確率分布における95%の信頼区間(=有意水準5%)の領域を存在可能領域AR1として設定した例を示すものである。本実施例の場合、x軸とy軸の分散を同じσとし、共分散を0としているので、存在可能領域AR1は円になる。
また、図4Bに示すように、一定の確率(図の例ではp=0.01)以上となる領域を存在可能領域AR1として設定してもよい。
なお、信頼区間を何%にするか(存在確率基準)は、監視エリアAR0のセキュリティレベルに応じて変えてもよい。存在確率基準を高くすれば、同じ測位結果に関する存在可能領域AR1は大きくなり、セキュリティレベルを高くできる(すなわち、監視エリアAR0外の境界付近の疑わしい測位結果を進入と判定する可能性が高くなる)。
また、存在可能領域AR1を設定する際に用いる2次元正規分布(確率分布)は、式(1)に換えて次式により求めてもよい。なお、次式において、μは測位結果のx座標、μは測位結果のy座標、σ はxの分散、σ はyの分散、ρxyはx,yの共分散を表す。
Figure 0005432983
上述した式(1)は、x成分とy成分とが、独立に測位可能で同じ精度である場合に適用するとよい。式(2)は、x成分とy成分の測位に相関があり、測位精度が異なる場合に適用するとよい。式(2)を用いて設定する存在可能領域AR1は、楕円となる。
図5に、本実施の形態による入退検出の様子を示す。
図5A−1は測位の信頼度が低い場合に設定される存在可能領域AR1を示し、図5B−1は測位の信頼度が高い場合に設定される存在可能領域AR1を示す。ここで、図5A−2、図5B−2に示すように、測位点P1の位置が同じであっても、測位の信頼度が低い場合には存在可能領域AR1の一部が監視エリアAR0に重なり(図5A−2)、測位の信頼度が高い場合には存在可能領域AR1の一部が監視エリアAR0に重ならない(図5B−2)。よって、例えば前記(i)のように、“存在可能領域AR1の一部が監視エリアAR0と重なった場合に、対象が監視エリアAR0に進入したと判定する”といった判定基準を用いた場合、測位点P1の位置が同じであっても、異なる判定結果(図5A−2の場合には進入したとする判定結果、図5B−2の場合には進入していないとする判定結果)が得られる。
このように、本実施の形態では、測位結果の信頼度が反映された、対象の存在可能領域AR1を設定し、その存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なり状態に基づいて、監視エリアAR0への対象の入退を判定したことにより、測位誤差が生じている場合でも、監視エリアAR0への検出対象の入退を精度良く検出できるようになる。
なお、進入及び又は退出(つまり入退)の判断を行うためには、特定時刻において対象が監視エリアの内側に位置するか外側に位置するかを判断し、監視エリアの内側に位置すると判定した場合には進入した状態、監視エリアの外側に位置する場合には退出した状態であると判定する。つまり、本発明における進入及び又は退出(つまり入退)の判定は、特定時刻において対象が監視エリアの内側に位置するか、外側に位置するかの判定と同等である。
[2]構成
図6に、本実施の形態の入退検出装置の構成を示す。以下では、本実施の形態の入退検出装置100を監視システムに適用した場合について説明するが、入退検出装置100は、監視システムに限らず、例えば特定エリアへの進入を検出した人物にのみ無線により特定エリアに関するコンテンツを配信するコンテンツ配信システム等、種々の用途に適用可能である。また、以下では、入退を検出する対象が人物である場合について説明するが、検出対象は人物に限らず、物品、車両、移動型の監視ロボット、その他、測位可能な移動物体であれば適用可能である。
監視システム110は、カメラ120の撮影部121によって対象(人物)130を含む映像を撮影し、撮影した映像を、入退検出装置100の人物位置算出部101と、信頼度抽出部102と、判定結果通知部103とに送出する。
人物位置算出部101は、撮影部121から取得した映像に、人物130が写っている場合に、その人物130の位置を算出し、算出した位置情報を測位情報として存在可能領域作成部104に送出する。
信頼度抽出部102は、撮影部121から取得した映像を基に、人物位置算出部101における測位の信頼度を抽出し、抽出した信頼度を存在可能領域作成部104に送出する。ここで測位の信頼度とは、上述のように例えば測位時の環境や測位状況などに応じて変化する、測位結果(測位データ)の分散値に相当する値のことである。
信頼度抽出部102は、例えば映像における人物130を構成する画素数や、人物どうしのオクルージョン(隠蔽)の状況、輪郭の鮮明度などの測位状況パラメータに基づいて、信頼度(分散値)を抽出する。具体的には、あらかじめ用意した信頼度テーブル(測位状況パラメータと信頼度または分散値との対応関係を示すテーブル)を参照することによって、信頼度(分散値)を求めることができる。信頼度テーブルについては、画像測位手法の理論モデルから求めてもよいし、あるいは事前サンプリングで実測から求めるようにしてもよい。
すなわち、信頼度抽出部102は、人物130を構成する画素数が多いほど(つまり人物130が大きく写っているほど)信頼度が高い(分散値が小さい)という結果を、又は、人物どうしのオクルージョン(隠蔽)が少ないほど信頼度が高い(分散値が小さい)という結果を、又は、人物130の輪郭の鮮明度が高いほど信頼度が高い(分散値が小さい)という結果を出力する。
なお、本実施の形態では、撮影部121から取得した映像を基に測位の信頼度を抽出しているが、人物位置算出部101における人物テンプレートとのマッチング度合に基づい
て信頼度を抽出してもよい。つまり、マッチング度合が高いほど信頼度が高い(分散値が小さい)とする。この場合も、信頼度テーブル(テンプレートとのマッチング度と信頼度または分散値との対応関係を示すテーブル)をあらかじめ用意しておくことによって、信頼度(分散値)を求めることができる。なお、信頼度の抽出の仕方はこれらに限らない。
図7に、人物位置算出部101によって算出された人物位置、信頼度抽出部102によって抽出された信頼度の例を示す。各人物(人物ID)毎に、その人物が検出された時刻と、人物位置の座標と、信頼度を表す確率密度関数が求められる。
確率密度関数によって信頼度を表す方法について説明する。本実施の形態では測位結果がどの程度信頼できるものかを表す指標として、二次元正規分布の分散値を用いる。本実施の形態にでてくる確率密度関数f(x、y)やg(x、y)などはそれぞれ式(1)で表現される二次元正規分布であり、関数名や添え字が異なる場合は、二次元正規分布のパラメータである分散値σの値が異なることを表す。
存在可能領域作成部104は、人物位置算出部101から取得した測位情報と、信頼度抽出部102から取得した測位の信頼度とに基づいて、入退判定を行うための存在可能領域AR1(図1〜図5)を作成し、作成した存在可能領域AR1を進入判定部105に送出する。存在可能領域AR1の作成の仕方は、図4などを用いて上述したとおりである。
監視エリアデータベース(DB)106は、監視エリアAR0を示すエリア情報を保持し、進入判定部105に監視エリア情報を提供する。図8に、監視エリアDB106に格納される監視エリア情報の例を示す。図8の例では、2つの監視エリア(No.1,2)が格納されている。なお、図の例では、監視エリアが四角形の座標で表されているが、当然、四角形以外の形状でもよい。監視エリアは、例えばGUI(Graphical User Interface)を使ってユーザが設定するようにしてもよい。
進入判定部105は、存在可能領域作成部104から取得した存在可能領域AR1と、監視エリアDB106に保持している監視エリアAR0とを基に、上述した(i)〜(vi)のいずれかの判定を行うことにより、人物130が監視エリアAR0に進入したか否かを判定し、進入判定結果を判定結果通知部103に送出する。
判定結果通知部103は、進入判定部105から判定結果を取得し、判定結果が進入を示す場合に、撮影部121から取得した映像に進入者が分かるようにマーキングを施して、モニタ141に出力することで、人物130が管理エリアAR0に進入したことを管理者142に提示する。
図9に、モニタ141に表示される進入警告画像の例を示す。図の例では、管理エリアAR0に進入していると判定された人物130が枠で囲まれる。加えて、図の例では、“進入者発見!”の文字が表示される。これにより、管理者142は、管理エリアAR0に進入した人物130を特定できる。
[3]動作
次に、本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の入退検出装置100は、存在可能領域作成部104及び進入判定部105の処理に特徴があるので、ここではそれらの処理手順について説明する。
図10に、存在可能領域作成部104の処理手順を示す。存在可能領域作成部104は、ステップST11で人物位置算出部101から測位情報を取得すると共に、ステップST12で信頼度抽出部102から信頼度を取得する。存在可能領域作成部104は、ステ
ップST13で、測位情報と信頼度とから、例えば、図4Aで示したように、測位点に対して信頼区間95%の領域を存在可能領域AR1として作成する。なお、当然、作成する存在可能領域AR1は、信頼区間95%の領域に限らない。
図11に、進入判定部105の処理手順を示す。進入判定部105は、ステップST21で存在可能領域作成部104から存在可能領域AR1の情報を取得すると共に、ステップST22で監視エリアDB106から監視エリアAR0の情報を取得する。ステップST23では、存在可能領域AR1と監視エリアAR0に重なりがあるか否か判定する。なお、図11の例では、ステップST23で上述した(i)の判定を行う場合を示したが、(i)の判定に替えて、(ii)〜(vi)のいずれかを採用してもよい。ステップST23で否定結果が得られると(ステップST23;No)、ステップST24に移って人物130が監視エリアAR0に進入していないと判定し、ステップST23で肯定結果が得られると(ステップST23;Yes)、ステップST25に移って人物130が監視エリアAR0に進入していると判定する。
例えば、ユーザID001の信頼度であるf(x、y)から生成された存在可能領域の半径が35であり、ユーザID003の信頼度であるf(x、y)から生成された存在可能領域の半径が15であった場合に、上述した(i)の判定を行うと、ユーザID001の存在可能領域は監視エリアNo.1と重なるため進入と判定され、ユーザID003の存在可能領域はどの監視エリアとも重ならないため進入と判定されない。
[4]効果
以上説明したように、本実施の形態によれば、測位信頼度検出部としての信頼度抽出部102と、測位結果と信頼度(測位精度)とに基づいて存在可能領域AR1を決定する存在可能領域作成部104と、存在可能領域AR1と監視エリアAR0との重なりに基づいて、対象の監視エリアAR0への進入及び又は退出を判定する進入判定部105と、を設けたことにより、測位誤差が生じた場合でも、監視エリアAR0への検出対象130の入退を精度良く検出できる。
なお、本実施の形態では、カメラ120によって得られた映像を用いて対象を測位した場合について述べたが、測位の方法はこれに限らない。例えば、対象に付帯された無線タグからの信号を用いて測位してもよい。対象に付帯させるのは、入退検出装置100に対象を識別させることができ、かつ空間内で対象を測位できるものであればなんでもよく、例えば無線タグ以外にも、RFID(Radio Frequency IDentification)を用いてもよい。また、対象に付帯された無線タグがGPS(Global Positioning System)などで自立的に測位した結果を、入退検出装置100に送信してもよい。
この場合、無線タグからの電波受信状況に基づいて、測位信頼度を検出すればよい。電波受信状況とは、例えば受信信号のRSSI(Received Signal Strength Indicator)、WEI(Word Error Indicator)、BEI(Bit Error Indicator)、BER(Bit Error
Rate)又はSNR(Signal to Noise Ratio)などである。この場合も、あらかじめ理論計算やサンプリング計測に基づいて用意した信頼度テーブル(電波受信状況のパラメータと信頼度または分散値との対応関係を示すテーブル)を参照することにより、電波受信状況のパラメータから信頼度(分散値)を求めることができる。また、測位データは、例えば地面、床、テーブルなどに埋め込まれたセンサ群からのセンシング信号を用いて求められたものであってもよい。あるいは、画像センサ又は超音波センサなどの他のセンサを用いて求められたものであってもよい。それらの場合でも、測位の信頼度を同様にして求めることが可能である。
[実施の形態2]
[1]原理
監視装置においては、(1)不審人物の進入を漏れなく検出すること、(2)不要な進入判定を避けることで無駄な警報出力を減らすこと、が重要である。実施の形態1の構成及び方法を用いれば、前記(1)及び前記(2)の要求を共に充たすことができるが、本実施の形態では、前記(2)の要求をより十分に充たすことができる装置及び方法を提示する。
つまり、本実施の形態では、漏れのない正確な入退判定を行った上で、不要な警報通知は行わずに必要十分な警報通知のみ行うことができる監視装置を提示する。
図12に、本実施の形態のイメージを示す。
参照符号P1で示す黒丸は進入検出対象である、監視エリアAR0に入る権限の無い人物の測位点を示す。参照符号L1は、複数時刻の測位点P1を結んだ動線を示す。参照符号P2−1,P2−2は、監視エリアAR0に入る権限のある人物(例えば社員など)の測位点を示す。図では、人物IDが「001」の社員の測位点P2−1と、人物IDが「002」の社員の測位点P2−2とが示されている。参照符号F1,F2で示した領域は視認領域であり、人物IDが「001」の社員の視認領域がF1であり、人物IDが「002」の社員の視認領域がF2である。
本実施の形態では、図12に示すように、進入権限の無い人物が監視エリアAR0に進入したことが検出された場合でも、当該人物の測位点P1が進入権限のある人物の視認領域F1内に存在する場合には、警報出力を行わないようにする。これにより、不要な警報通知を減らすことができる。
図13に、視認領域の求め方について説明する。
先ず、時刻tの測位点と時刻t‐1の測位点を繋ぎ、時刻t側に線を延長させることで、視線方向を求める。次に、視線方向±X°で、時刻tの測位点からYcmの領域を視認領域として設定する。
なお、図13の例では、異なる時刻の測位点を繋いだ線(動線)から視線方向を求めたが、視線方向の求め方はこれに限らない。例えば、人物に複数の無線タグを付けて、タグの測位結果の違いに基づいて、視線方向を求めてもよい。また、カメラ画像を画像処理することで、顔の向きを判断し、視線方向を求めてもよい。また、ジャイロセンサや地磁気センサなどを用いて視線方向を直接取得してもよい。
また、図13の例では、固定の視認領域を作成しているが、人物の周辺状況(例えば、遮蔽物があるなど)や、人物属性(視力の値等)に応じて視認領域を変更してもよい。周辺状況は、例えば、遮蔽物等の3次元配置データを格納した周辺状況データベースを参照して取得すればよい。人物属性は、例えば、位置算出部や撮影部が人物IDを取得し、人物IDと属性データを対応付けて格納した人物属性データベースを参照して取得すればよい。
さらに、測位の信頼度を考慮して視認領域を作成すると、より好ましい。つまり、図13の例では、測位点のみに基づいて視認領域を作成しているが、測位の信頼度を考慮して視認領域を作成することにより、測位誤差があった場合でも確実に視認できる領域のみを視認領域として設定することができる。このようにすると、例えば権限のある人物が不審者を見落としかつ警報が出力されないといった事態を回避できるので、セキュリティが向上する。つまり、視認領域は、社員などが不審者を監視できているといった前提を形成す
るものなので、確実に視認できる領域でなければならない。測位の信頼度を考慮して視認領域を作成する場合は、どのような測位誤差に対しても確実に視野に入る領域のみを視認領域と定める。
図14に、そのような視認領域の求め方の例を示す。つまり、測位誤差がどのような場合でも視野に入る領域の求め方の例を示す。
直線1と直線2は、権限のある人物の時刻t1での存在可能領域と、権限のある人物の時刻t2での存在可能領域の内接線である。領域1は、直線1と時刻t2での存在可能領域との接点から、直線1の方向を中心とした視野角60度(直線1の左右±30度)、距離3mの領域である。領域2は、直線2について領域1と同様に作成した領域である。領域3は、直線3の方向を中心とした視野角60度、距離3mの領域である。この3つの領域全てと重なる領域が視認領域として設定される。なお、存在可能領域は、上述した存在可能領域AR1と同様の方法で求めればよい。
図15に、本実施の形態における監視状態例を示す。図15Aに示すように、監視エリアAR0内に非権限者の測位点P1が検出された場合でも、社員などの権限を有する人物の視認領域F1内に測位点P1が存在する場合には、警報(進入通知アラーム)を出力しない。一方、図15Bに示すように、監視エリアAR0内に非権限者の測位点P1が検出され、かつ、視認領域F1内に測位点P1が存在しない場合には、侵入者がいることを示す警報(進入通知アラーム)を出力する。
[2]構成
図6との対応部分に同一符号を付して示す図16に、本実施の形態の監視システムの構成を示す。監視システム210は、カメラ120と、監視装置200と、モニタ141とを有する。監視装置200は、測位情報履歴データベース(DB)201と、視認領域形成部202と、警報要否判定部203とを有することを除いて、図6の入退検出装置100と同様の構成でなる。
測位情報履歴DB201は、人物位置算出部101からの測位情報を保持し、測位の履歴を視認領域形成部202に提供する。
視認領域形成部202は、進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点を進入判定部105から入力すると共に、進入権限のある人物の測位点の履歴を測位情報履歴DB201から入力し、これらから、監視エリアAR0に進入したと判定された進入権限の無い人物の近傍に位置する進入権限のある人物の視認領域を形成し、視認領域を警報要否判定部203に送出する。
なお、視認領域形成部202は、図13に示したように視認領域を求めてもよいし、図14に示したように測位の信頼度を考慮した視認領域を求めてもよい。測位の信頼度を考慮した視認領域を求める場合は、信頼度抽出部102及び存在可能領域作成部104によって進入権限のある人物の存在可能領域を求め、当該存在可能領域を視認領域形成部202に入力すればよい。
警報要否判定部203は、進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点を進入判定部105から入力すると共に、視認領域を視認領域形成部202から入力し、進入権限の無い人物の進入を進入権限のある人物が視認しているか否かを判定する。警報要否判定部203は、進入権限のある人物が視認していると判定した場合には、警報が不要であることを示す判定結果を判定結果通知部103に出力する。これに対して、警報要否判定部203は、進入権限のある人物が視認していないと判定した場合には、警報が必要である
ことを示す判定結果を判定結果通知部103に出力する。
図17Aに、進入権限の無い進入者についての、人物位置及び信頼度の例を示す。図17Bに、進入権限のある人物についての、人物位置及び信頼度の第1の例を示す。図17Cに、進入権限のある人物についての、人物位置及び信頼度の第2の例を示す。図17Dに、監視エリアDB106に格納される監視エリア情報の例を示す。図17Aの測位点データの進入者に対して、図17Bの測位点データの進入権限のある人物が存在する場合には、警報要否判定部203において警報が不要であると判定される。一方、図17Aの測位点データの進入者に対して、図17Cの測位点データの進入権限のある人物が存在する場合には、警報要否判定部203において警報が必要であると判定される。
[3]動作
次に、本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の監視装置200は、視認領域形成部202と、警報要否判定部203の処理に特徴があるので、ここではそれらの処理手順について、図18を用いて説明する。
ステップST31では、視認領域形成部202が進入判定部105から進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点の情報を取得する。ステップST32では、視認領域形成部202が、ステップST31で取得した測位点を中心とした、例えば半径300[cm]の範囲内に進入権限がある人物が存在するかを、測位情報履歴DB201を参照して検索する。
ステップST33で視認領域形成部202が半径300[cm]の範囲内に進入権限がある人物が存在しないと判定すると(ステップST33;No)、ステップST34に移って、視認領域形成部202が警報要否判定部203に進入者は警報対象であることを通知し、警報要否判定部203が進入者は警報対象であると判定する。
これに対して、視認領域形成部202は半径300[cm]の範囲内に進入権限がある人物が存在すると判定すると(ステップST33;Yes)、ステップST35に移って、進入権限がある人物の該当時刻の測位点と一つ前の測位点を繋いだ延長線を視線方向として算出する(図13参照)。ステップST36では、視認領域形成部202が、例えば視線方向の長さ300[cm]、視線方向から±30°の領域を進入権限がある人物の視認領域として形成する(図13参照)。
ステップST37では、警報要否判定部203が、進入権限の無い進入者の測位点が視認領域内に存在するか否かを判断する。警報要否判定部203は、ステップST37で否定結果を得ると(図15B参照)、ステップST38に移って、進入者が警報対象であると判定する。これに対して、警報要否判定部203は、ステップST37で肯定結果を得ると(図15A参照)、ステップST39に移って、進入者が警報対象でないと判定する。
[4]効果
以上説明したように、本実施の形態によれば、視認領域形成部202と、警報要否判定部203とを設け、監視エリアAR0に進入する権限をもたない対象が監視エリアAR0に進入したと判定した場合でも、進入した対象の測位点が、監視エリアAR0に進入する権限をもつ人物の視認領域に含まれる場合は、警報を出力させないようにしたことにより、実際上不必要な警報が出力されることを防止できる。
[実施の形態3]
[1]原理
本実施の形態では、実施の形態2と同様に、前記(2)の要求(すなわち不要な進入判定を避けることで無駄な警報出力を減らすこと)をより十分に充たすことができる装置及び方法を提示する。つまり、本実施の形態では、漏れのない正確な入退判定を行った上で、不要な警報通知は行わずに必要十分な警報通知のみ行うことができる監視装置を提示する。
図19に、本実施の形態のイメージを示す。本実施の形態では、進入権限の無い人物が監視エリアAR0に進入したことを検出した場合でも、進入権限のある人物が同行している場合には、警報を出力しない。
参照符号P1で示す黒丸は進入検出対象である、監視エリアAR0に入る権限の無い人物の測位点を示す。参照符号P2は、監視エリアAR0に入る権限のある人物(例えば社員など)の測位点を示す。
本実施の形態では、進入権限の無い人物が監視エリアAR0に進入した測位点の数個前と数個後の測位点を結んだ線を類似度判定線L1として用いる。また、類似度判定動線L1の基になった複数の測位点と同時刻の、進入権限のある人物の複数時刻の測位点を結んだ線を類似度判定線L2として用いる。
類似度判定動線L1と類似度判定線L2との類似度を判定することで、進入権限の無い人物に、進入権限のある人物が同行しているか否かを判定する。そして、図19に示すように、進入権限の無い人物が監視エリアAR0に進入したことが検出された場合でも、当該人物に、進入権限のある人物が同行していると判定した場合には、警報出力を行わないようにする。これにより、不要な警報通知を減らすことができる。
本実施の形態では、進入権限のある人物が進入権限の無い人物に同行していると判定する方法としては、たとえば以下の(i)〜(iv)の方法があるがこれらに限定するものではない。なお、以下で言及する類似度判定動線L1とL2との間の距離とは、類似度判定動線L1とL2の基となった、進入権限のある人物の測位点と進入権限の無い人物の測位点の距離のうち、同一時刻における測位点間の距離のことをいう。また、実際上、その距離は、複数の測位点間の平均値を用いるとよい。
(i)類似度判定動線L1とL2との間の距離が所定値以下の場合に同行していると判定する。
(ii)類似度判定動線L1とL2との間の距離が所定値以下で、かつ類似度判定動線L1とL2の角度が所定値以下の場合に同行していると判定する。
(iii)類似度判定動線L1とL2との間の距離が所定値以下で、かつ類似度判定動線L1とL2の長さの差(又は進入権限のある人物と進入権限の無い人物との速度の差)が所定値以下の場合に同行していると判定する。
(iv)類似度判定動線L1とL2の角度が所定値以下で、かつ類似度判定動線L1とL2の長さの差(又は進入権限のある人物と進入権限の無い人物との速度の差)が所定値以下の場合に同行していると判定する。
図20に、本実施の形態の警報要否判定のイメージを示す。上記判定基準(i)〜(iv)のうち、(iv)の判定基準を用いた場合、図20Aでは、類似度判定動線L1とL2との間の距離が所定値以下で、かつ類似度判定動線L1とL2の角度が所定値以下なので、進入権限の無い人物に進入権限がある人物が同行していると判定し、警報は不要である
と判定する。これに対して、図20Bでは、類似度判定動線L1とL2との長さの差は所定値以下であるが、類似度判定動線L1とL2の角度が所定値よりも大きいので、進入権限の無い人物に進入権限がある人物が同行していないと判定し、警報が必要であると判定する。
なお、測位点のみを基にした類似度判定に限らず、測位点の信頼度を考慮して類似度判定を行ってもよい。
図21及び図22を用いて、測位点の信頼度を考慮し、かつ前記(iv)の判定基準を採用した場合の同行判定の仕方について説明する。
先ず、信頼度を考慮した、類似度判定動線L1とL2の角度の求め方について説明する。図21に示すように、判定対象者(進入権限の無い人物)の時刻t1、t2における存在可能領域である円11、円12を設定し、同行候補者(進入権限のある人物)の時刻t1、t2における存在可能領域である円21、円22を設定する。次に、円11と円12の内接線である接線11、接線12を引き、円21と円22の内接線である接線21、接線22を引く。
進入権限の無い人物の類似度動線L1の存在可能範囲は、接線11から接線12の間である。また、進入権限のある人物の類似度動線L2の存在可能範囲は、接線21から接線22の間である。よって、接線11と接線21、接線11と接線22、接線12と接線21、接線12と接線22の組み合わせのうち、接線がなす角の角度が最も大きい接線の組み合わせによる角度を判定対象角度とする。つまり、測位誤差が最大の条件下での角度を判定対象角度として用いる。
次に、上記(iii)及び(iv)のように、類似度判定動線L1、L2の長さの差を求める場合の求め方について、図22を参照しながら説明する。図21において、円11と円12の中心間の距離をr1、円21と円22の中心間の距離をr2、円11と円12の存在可能領域の半径の合計をa1、円21と円22の存在可能領域の半径の合計をa2とすると、r1+a1とr2−a2の差と、r1−a1とr2+a2の差のうち大きいほうを長さの差を判定対象線分長とする。
つまり、測位誤差を考えた場合に、類似度判定動線L1、L2の一方が一番短くなり、他方が一番長くなる場合が、測位誤差が最大の条件下での類似度判定動線L1、L2の長さの差である。具体的には、進入権限の無い人物の類似度判定動線L1が一番長い場合の長さ(r1+a1)と進入権限のある人物の類似度判定動線L2が一番短い場合の長さ(r2−a2)との差、あるいは、進入権限の無い人物の類似度判定動線L1が一番短い場合の長さ(r1−a1)と進入権限のある人物の類似度判定動線L2が一番長い場合の長さ(r2+a2)との差、のどちらかが最大の長さ差になるので、その最大の長さの差を判定対象として用いればよい。なお、ここでは、説明を簡単化するために、一区間の長さ差について説明したが、当然、複数区間の長さの差に基づいて判定してもよい。
このように、測位点の信頼度を考慮し、測位誤差が最大条件下で上記(i)〜(iv)の判定を行うことにより、進入権限がある人物が進入権限の無い人物に確実に同行しているときのみ、同行していると判定できる。この結果、測位誤差が原因となって、同行していないのに同行していると判定することを回避できるので、警報漏れを回避できる。
[2]構成
図6との対応部分に同一符号を付して示す図23に、本実施の形態の監視システムの構成を示す。監視システム310は、カメラ120と、監視装置300と、モニタ141と
を有する。監視装置300は、測位情報履歴データベース(DB)301と、類似度判定部302とを有することを除いて、図6の入退検出装置100と同様の構成でなる。
測位情報履歴DB301は、人物位置算出部101からの測位情報を保持し、測位の履歴を類似度判定部302に提供する。
類似度判定部302は、進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点を進入判定部105から入力すると共に、進入権限のある人物及び進入権限の無い人物の測位点の履歴を測位情報履歴DB301から入力する。類似度判定部302は、上述した判定基準(i)〜(iv)を用いて、進入権限の無い人物に進入権限のある人物が同行しているか否かを判定する。類似度判定部302は、進入権限のある人物が同行していると判定した場合には、警報が不要であることを示す判定結果を判定結果通知部103に出力する。これに対して、類似度判定部302は、進入権限のある人物が同行していないと判定した場合には、警報が必要であることを示す判定結果を判定結果通知部103に出力する。
図24Aに、進入権限の無い進入者についての、人物位置及び信頼度の例を示す。図24Bに、進入権限のある人物についての、人物位置及び信頼度の第1の例を示す。図24Cに、進入権限のある人物についての、人物位置及び信頼度の第2の例を示す。図24Dに、監視エリアDB106に格納される監視エリア情報の例を示す。図24Aの測位点データの進入者に対して、図24Bの測位点データの進入権限のある人物が存在する場合には、類似度判定部302において警報が不要であると判定される。一方、図24Aの測位点データの進入者に対して、図24Cの測位点データの進入権限のある人物が存在する場合には、類似度判定部302において警報が必要であると判定される。
[3]動作
次に、本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の監視装置300は、類似度判定部302の処理に特徴があるので、ここでは類似度判定部302の処理手順について、図25を用いて説明する。なお、以下では、上記判定基準(i)〜(iv)のうち、(iv)の判定基準を用いた場合を例にとって説明する。
ステップST41では、類似度判定部302が進入判定部105から進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点の情報を取得する。ステップST42では、類似度判定部302が、ステップST41で取得した測位点を中心とした、例えば半径100[cm]の範囲内に進入権限がある人物が存在するかを、測位情報履歴DB301を参照して検索する。
ステップST43で類似度判定部302が半径100[cm]の範囲内に進入権限がある人物が存在しないと判定すると(ステップST43;No)、ステップST44に移って、類似度判定部302が進入者は警報対象であると判定する。
これに対して、類似度判定部302は半径100[cm]の範囲内に進入権限がある人物が存在すると判定すると(ステップST43;Yes)、ステップST45に移って、進入権限がある人物の該当時刻の測位点と4つ前の測位点を繋いだ線を類似度判定動線L2として算出する(図19参照)。ステップST46では、類似度判定部302が、進入権限が無い進入人物の測位点と4つ前の測位点を繋いだ線を類似度判定動線L1として算出する(図19参照)。
ステップST47では、類似度判定部302が、2つの類似度判定動線L1、L2の長さの差が100[cm]以内で、かつ、視点を合わせたときの角度が30°以内であるか否か判定する。類似度判定部302は、ステップST47で否定結果を得ると、ステップ
ST48に移って、進入者が警報対象であると判定する。これに対して、類似度判定部302は、ステップST47で肯定結果を得ると、ステップST49に移って、進入者が警報対象でないと判定する。
[4]効果
以上説明したように、本実施の形態によれば、類似度判定部302を設け、監視エリアAR0に進入する権限をもたない対象が監視エリアAR0に進入したと判定した場合でも、監視エリアAR0に進入する権限をもつ人物が同行していると判定した場合は、警報を出力させないようにしたことにより、実際上不必要な警報が出力されることを防止できる。
[実施の形態4]
[1]原理
本実施の形態では、実施の形態2、3と同様に、前記(2)の要求(すなわち不要な進入判定を避けることで無駄な警報出力を減らすこと)をより十分に充たすことができる装置及び方法を提示する。つまり、本実施の形態では、漏れのない正確な入退判定を行った上で、不要な警報通知は行わずに必要十分な警報通知のみ行うことができる監視装置を提示する。
図26に、本実施の形態のイメージを示す。本実施の形態では、進入権限の無い人物が監視エリアAR0に進入したことを検出した場合でも、その進入が他の人物との衝突を避けるためであったと判断した場合には、警報を出力しない。
参照符号P1で示す黒丸は進入検出対象である、監視エリアAR0に入る権限の無い人物の測位点を示す。参照符号P2は、進入検出対象の近傍に存在するその他の人物の測位点を示す。
本実施の形態では、進入権限の無い人物が監視エリアAR0に進入した測位点の直前の測位点とさらにその前の測位点を繋いで形成した動線の延長線のうち、直前の測位点から一定の長さの線分(衝突がなければ進む予定だった方向線)を衝突判定線L1’として用いる。同様に、進入人物の近傍に存在した他の人物について、衝突判定線L1’を形成した基になった測位点と同一時刻の測位点を基に、衝突判定線L2’を形成する。
そして、衝突判定線L1’と衝突判定線L2’とが交差する場合には、進入権限の無い人物は衝突を回避するために監視エリアAR0に進入したと判定し、警報を出力しない。
図27に、本実施の形態の警報要否判定のイメージを示す。図27Aでは、衝突判定線L1’と衝突判定線L2’とが交差しているので、衝突回避のための進入であると判定し、警報は不要と判定する。これに対して、図27Bでは、衝突判定線L1’と衝突判定線L2’とが交差しないので、衝突回避のための進入ではないと判定し、警報は必要と判定する。
なお、測位点のみを基にした衝突判定に限らず、測位点の信頼度を考慮して衝突判定を行ってもよい。図28を用いて、その方法について説明する。
先ず、判定対象者(進入権限の無い人物)の時刻t1、t2における測位点の存在可能領域である円11、円12を設定し、円11と円12の内接線11、12を引く。内接線11、12と、各円1、2との接点を図のように定義する。
接点11と接点21の距離をrとし、接点21から距離a×r(aは定数)の、接点1
1とは逆側の内接線11上の点を点1とする。なお、aはどれだけ先の時点での衝突まで考慮するかを表すパラメータであり、aの値が小さければ直後の衝突のみを判定し、aの値が大きければそれよりも先にわたっての衝突も判定することになる。
内接線11と内接線12との交点を中心として、「交点から接点21の距離+距離ar」を半径とした円弧のうち、内接線11と内接線12に囲まれた短い側の円弧を円弧1とする。円弧1と内接線11と内接線12と円12の円弧のうち、接点21と接点22によって分けられる長いほうの円弧とによって囲まれた領域を衝突判定領域とする。
衝突対象人物(進入人物の近傍に存在した他の人物)の測位点に関しても、同様に衝突判定領域を求める。
次に、このようにして求めた判定対象と衝突対象のそれぞれの衝突判定領域について、重なりがあるかを判断することで、衝突判定を行う。なお、衝突判定の方法として、一部でも重なる領域があるかではなく、重なりの面積が一定値以上であるという判定方法でもよい。
このように、測位点の信頼度を考慮した衝突判定を行うことにより、各測位点に誤差があった場合でも、衝突回避のための進入のみを的確に検出できる。この結果、測位誤差が原因となって、衝突回避のためでない進入を衝突回避のための進入であると判定することを回避できるので、警報漏れを回避できる。
[2]構成
図6との対応部分に同一符号を付して示す図29に、本実施の形態の監視システムの構成を示す。監視システム410は、カメラ120と、監視装置400と、モニタ141とを有する。監視装置400は、測位情報履歴データベース(DB)401と、衝突判定部402とを有することを除いて、図6の入退検出装置100と同様の構成でなる。
測位情報履歴DB401は、人物位置算出部101からの測位情報を保持し、測位の履歴を衝突判定部402に提供する。
衝突判定部402は、進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点を進入判定部105から入力すると共に、進入権限のある人物及び進入権限の無い人物の測位点の履歴を測位情報履歴DB401から入力する。進入判定部105は、進入権限の無い人物の進入が衝突回避のためのものであるか否かを判定する。衝突判定部402は、衝突回避のための進入であると判定した場合には、警報が不要であることを示す判定結果を判定結果通知部103に出力する。これに対して、衝突判定部402は、衝突回避のための進入でないと判定した場合には、警報が必要であることを示す判定結果を判定結果通知部103に出力する。
図30Aに、進入権限の無い進入者についての、人物位置及び信頼度の例を示す。図30Bに、進入権限のある人物についての、人物位置及び信頼度の第1の例を示す。図30Cに、進入権限のある人物についての、人物位置及び信頼度の第2の例を示す。図30Dに、監視エリアDB106に格納される監視エリア情報の例を示す。図30Aの測位点データの進入者に対して、図30Bの測位点データの進入権限のある人物が存在する場合には、衝突判定部402において警報が不要であると判定される。一方、図30Aの測位点データの進入者に対して、図30Cの測位点データの進入権限のある人物が存在する場合には、衝突判定部402において警報が必要であると判定される。
[3]動作
次に、本実施の形態の動作について説明する。本実施の形態の監視装置400は、衝突判定部402の処理に特徴があるので、ここでは衝突判定部402の処理手順について、図31を用いて説明する。
ステップST51では、衝突判定部402が進入判定部105から進入したと判定された進入権限の無い人物の測位点の情報を取得する。ステップST52では、衝突判定部402が、ステップST51で取得した測位点を中心とした、例えば半径100[cm]の範囲内に他の人物が存在するかを、測位情報履歴DB401を参照して検索する。
ステップST53で衝突判定部402が半径100[cm]の範囲内に他の人物が存在しないと判定すると(ステップST53;No)、ステップST54に移って、衝突判定部402が進入者は警報対象であると判定する。
これに対して、衝突判定部402は半径100[cm]の範囲内に他の人物が存在すると判定すると(ステップST53;Yes)、ステップST55に移って、他の人物の該当時刻の測位点の1つ前の測位点と2つ前の測位点を繋いだ線を、その長さの2つ分だけ1つ前の測位点側に延長することで、衝突判定線L2’を算出する。ステップST56では、衝突判定部402が、進入権限が無い進入人物の1つ前の測位点と2つ前の測位点を繋いだ線を、その長さの2つ分だけ1つ前の測位点側に延長することで、衝突判定線L1’を算出する。
ステップST57では、衝突判定部402が、2つの衝突判定線L1’、L2’が交差するか否か判定する。衝突判定部402は、ステップST57で否定結果を得ると、ステップST58に移って、進入者が警報対象であると判定する。これに対して、衝突判定部402は、ステップST57で肯定結果を得ると、ステップST59に移って、進入者が警報対象でないと判定する。
[4]効果
以上説明したように、本実施の形態によれば、衝突判定部402を設け、監視エリアAR0に進入する権限をもたない対象が監視エリアAR0に進入したと判定された場合でも、他の人物との衝突を避けるために進入したと判定した場合は、警報を出力させないようにしたことにより、実際上不必要な警報が出力されることを防止できる。
なお、実施の形態1〜4で説明した入退検出装置100、監視装置200、300、400はパソコン等の汎用コンピュータによって実施可能であり、入退検出装置100、監視装置200、300、400に含まれる各処理は、コンピュータのメモリに格納された各処理部の処理に対応するソフトウェアプログラムを読み出してCPUで実行処理することで実現される。また、入退検出装置100、監視装置200、300、400は各処理部に対応するLSIチップを搭載した専用機器によって実現してもよい。
また、上述した実施の形態の入退検出装置及び監視装置は、対象の監視エリア(特定エリア)AR0への進入及び又は退出を精度良く検出できることに特徴があるのであって、検出結果の用い方は上述した実施の形態の用い方に限らない。例えば、進入判定部105によって進入していると判定された対象(例えば携帯無線端末)に、無線によって特定エリアに進入していることを通知してもよい。また、例えば、進入判定部105によって進入していると判定された対象(例えば携帯無線端末)にのみ、特定エリアに関するコンテンツを配信してもよい。さらに、上述した実施の形態の入退検出装置及び監視装置を携帯端末に内蔵し、入退検出結果及び監視結果を携帯端末のモニタに表示したり、入退検出結果及び監視結果を応じた警告音を携帯端末から発することで、携帯端末を保持しているユーザに特定エリアへの入退を知らせるようにしてもよい。
2009年3月9日出願の特願2009−055591の日本出願に含まれる明細書、図面及び要約書の開示内容は、全て本願に援用される。
本発明は、測位誤差が生じた場合でも、特定エリアへの検出対象の入退を精度良く検出できる効果を有し、例えば監視システムに好適である。

Claims (15)

  1. 測位部の測位信頼度を検出する測位信頼度検出部と、
    前記測位部によって得られた測位結果と前記測位信頼度検出部により得られた前記測位信頼度とに基づいて、前記測位部により測位された対象が存在する可能性のある存在可能領域を決定する存在可能領域決定部と、
    前記存在可能領域と、特定エリアとの重なりに基づいて、前記対象の前記特定エリアへの進入及び又は退出を判定する判定部と、
    を具備する入退検出装置。
  2. 前記判定部は、前記存在可能領域と前記特定エリアとが重なる面積に基づいて、前記対象の前記特定エリアへの進入及び又は退出を判定する、
    請求項1に記載の入退検出装置。
  3. 前記測位信頼度検出部は、前記測位信頼度として、前記対象の位置の確率密度分布を得る、
    請求項1に記載の入退検出装置。
  4. 前記存在可能領域決定部は、前記確率密度分布における確率密度が所定値以上である領域、又は、前記確率密度分布における累積確率が所定値にほぼ一致する領域を、前記存在可能領域として決定する、
    請求項3に記載の入退検出装置。
  5. 前記判定部は、前記確率密度分布における確率密度が所定値以上である領域又は前記確率密度分布における累積確率が所定値にほぼ一致する領域と、前記特定エリアと、が重なる領域における前記確率密度の積算値に基づいて、前記対象の前記特定エリアへの進入及び又は退出を判定する、
    請求項4に記載の入退検出装置。
  6. 請求項1に記載の入退検出装置と、
    前記判定部により得られた判定結果に基づいて、警報を出力する警報出力部と、
    前記対象の視認領域を求める視認領域形成部と、
    前記判定部により第1の対象が前記特定エリアに進入したと判定された場合であっても、前記第1の対象の測位位置が、前記第1の対象とは別の対象である第2の対象の視認領域に含まれる場合には、前記警報出力部に前記第1の対象についての警報を出力させない警報要否判定部と、
    を具備する監視装置。
  7. 前記視認領域形成部は、前記対象の測位履歴に基づいて、前記視認領域を求める、
    請求項6に記載の監視装置。
  8. 前記第1の対象は、前記特定エリアに進入する権限が無い対象であり、
    前記第2の対象は、前記特定エリアに進入する権限がある対象である、
    請求項6に記載の監視装置。
  9. 請求項1に記載の入退検出装置と、
    前記判定部により得られた判定結果に基づいて、警報を出力する警報出力部と、
    前記測位部による測位結果の履歴を記録する測位履歴記録部と、
    前記測位履歴記録部に記録された第1の対象の測位履歴と第2の対象の測位履歴とから、第1の対象と第2の対象との相対状況を検出し、前記判定部により前記第1の対象が前
    記特定エリアに進入したと判定された場合であっても、前記第1の対象と前記第2の対象との相対状況が所定基準を満たす場合は、前記警報出力部に前記第1の対象についての警報を出力させない警報要否判定部と、
    を具備する監視装置。
  10. 前記警報要否判定部は、前記相対状況と前記所定基準とを用いて、前記第1の対象と前記第2の対象が同行しているか否かを判定し、同行していると判定した場合は、前記警報出力部に前記第1の対象についての警報を出力させない、
    請求項9に記載の監視装置。
  11. 前記第1の対象は、前記特定エリアに進入する権限が無い対象であり、
    前記第2の対象は、前記特定エリアに進入する権限がある対象である、
    請求項10に記載の監視装置。
  12. 前記警報要否判定部は、前記相対状況と前記所定基準とを用いて、前記第1の対象と前記第2の対象が衝突する可能性があったか否かを判定し、衝突する可能性があったと判定した場合は、前記警報出力部に前記第1の対象についての警報を出力させない、
    請求項9に記載の監視装置。
  13. 前記第1の対象は、前記特定エリアに進入する権限が無い対象であり、
    前記第2の対象は、前記特定エリアに進入する権限がある対象である、
    請求項12に記載の監視装置。
  14. 測位信頼度を検出する測位信頼度検出ステップと、
    測位結果と前記測位信頼度とに基づいて、測位された対象が存在する可能性のある存在可能領域を決定する存在可能領域決定ステップと、
    前記存在可能領域と、特定エリアとの重なりに基づいて、前記対象の前記特定エリアへの進入及び又は退出を判定する判定ステップと、
    を含む入退検出方法。
  15. コンピュータに、
    測位信頼度を検出するステップと、
    測位結果と前記測位信頼度とに基づいて、測位された対象が存在する可能性のある存在可能領域を決定するステップと、
    前記存在可能領域と、特定エリアとの重なりに基づいて、前記対象の前記特定エリアへの進入及び又は退出を判定するステップと、
    を実行させるプログラム。
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